JP4790359B2 - 水素イオン形態のメタロシリケート触媒を用いるグリコールエーテルの製造法 - Google Patents

水素イオン形態のメタロシリケート触媒を用いるグリコールエーテルの製造法 Download PDF

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Description

本発明は、水素イオン形態のメタロシリケート触媒の存在下にアルコールと酸化オレフィンとを反応させ、高い変換率で酸化オレフィンを変換させ、グリコールエーテルを製造することのできるグリコールエーテルの製造法に関する。
グリコールエーテルは、液体洗浄剤、ブレーキ液、不凍液、半導体デバイス等の洗浄剤、インクジェット記録用インキ溶剤、金属表面処理剤として有用であり、特に近年各種用途の液体洗浄剤や電子機器の進歩に伴い基板用洗浄剤など商業的需要が高い有用な化合物である。
そのようなグリコールエーテルが、酸触媒又は塩基触媒の存在下にアルコールと酸化オレフィンを反応することにより製造し得ることは古くから知られており、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属など塩基性のメタロシリケート触媒の存在下にグリコールと酸化エチレンとを反応させることからなる狭い範囲のグリコールエーテルを製造する方法が開示されている(特許文献1参照)。この刊行物は、アルコールをアルコキシル化する可能性について述べているが、そのようなアルコキシル化反応の実施に要求される反応体の性質並びに組成について、若しくは実際の生成物が得られるかについては何ら言及していない。
この点について、塩基性の晶質メタロシリケートからなる触媒によって酸化オレフィンをアルコールと反応させることからなるグリコールエーテルの製造方法が開示されている(特許文献2参照)。この製造方法ではアルカリ金属イオン交換形態のメタロシリケートを固定床に用いており、酸化オレフィンとして酸化エチレンを、アルコールとしてブタン−1−オルを、モル比でブタンー1−オル/酸化エチレン=5:1の割合で反応させ、グリコールエーテルへの高い選択性を達成しているものの、酸化エチレンの変換率(モル%)は40%と低い。アルコールのモル比を上げずに酸化オレフィンの高い変換率を有する製造法が望まれている。
米国特許第5256828号明細書 特開平11−349504号公報
本発明者らは鋭意検討の結果、水素イオン形態のメタロシリケート触媒の存在下にアルコールと酸化オレフィンとを反応させることにより、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明の目的は、水素イオン形態のメタロシリケート触媒の存在下に、アルコールと酸化オレフィンとを反応させ、高い変換率で酸化オレフィンを変換させ、グリコールエーテルを製造することのできるグリコールエーテルの製造法を提供することである。
すなわち、本発明は、
(1)水素イオン形態のメタロシリケート触媒の存在下に、アルコールと酸化オレフィンとを反応させることを特徴とするグリコールエーテルの製造法、
(2)水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、該触媒の存在下に反応させることを特徴とする上記(1)記載のグリコールエーテルの製造法、
(3)水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、その組成においてSiOとGa又はAlとのモル比が40:1乃至600:1である該触媒の存在下に反応させることを特徴とする上記(1)記載のグリコールエーテルの製造法、
(4)水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、その組成においてSiOとGa又はAlとのモル比が280:1乃至450:1である該触媒の存在下に反応させることを特徴とする上記(1)記載のグリコールエーテルの製造法、
(5)水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、その組成においてSiOとAlとのモル比が450:1であり、有効細孔径が6Åであり、粒径が2乃至5μmである該触媒を、アルコールに対して0.05乃至0.5重量%流動床として使用することを特徴とする上記(1)記載のグリコールエーテルの製造法、
(6)水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、その組成においてSiOとGaとのモル比が450:1であり、有効細孔径が6Åであり、粒径が2乃至5μmである該触媒を、アルコールに対して0.05乃至0.5重量%、流動床として使用することを特徴とする上記(1)記載のグリコールエーテルの製造法、
(7)酸化オレフィンが酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンであることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法、
(8)酸化オレフィンが酸化エチレンであることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法、
(9)アルコールが1−ブタノールであることを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法、
(10)アルコールと酸化オレフィンとのモル比が2:1乃至10:1であることを特徴とする上記(1)乃至(9)のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法、及び
(11)アルコールが1−ブタノールであり、酸化オレフィンが酸化エチレンであり、そのモル比が2:1乃至5:1であることを特徴とする上記(1)乃至(10)のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法
を提供する。
本発明の、水素イオン形態のメタロシリケート触媒の存在下に、アルコールと酸化オレフィンとを反応させるグリコールエーテルの製造法は、酸化オレフィンの変換率が非常に高く、さらに、アルコールと酸化オレフィンとの反応させるモル比を好適な範囲にすることにより副産物の生成率を低くすることが出来る。従って、本発明の製造法は、従来の塩基性メタロシリケート触媒を用いる製造法に比べ工業的に有利な製造法である。
本発明において、グリコールエーテルとは、モノグリコールエーテル、ジグリコールエーテル及びトリグリコールエーテルをいう。
本発明で使用される水素イオン形態のメタロシリケート触媒は、メタロシリケート中に存在するアルカリ金属イオンを水素イオンで置換したものである。
本発明で使用されるメタロシリケート触媒として、例えば、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V及びAsからなる群から選ばれる金属元素の少なくとも一種類を含むものを使用することができ、中でも、金属元素としてAl及び/又はGaが好ましく、Alが特に好ましい。
本発明で使用されるメタロシリケート触媒におけるSiOとM(ここでMは金属元素を表わす)とのモル比は、SiO:M=40:1〜1000:1であることが好ましく、より好ましくは、40:1〜600:1であり、更に好ましくは、280:1〜450:1である。
メタロシリケート触媒の種類としては、国際ゼオライト学会の構造を示すフレームワークトポロジーコードで表わすと、MFI、MEL、BEA、MOR、MTW、TON、FAU等が挙げられ、これらの中でも、本発明で使用されるメタロシリケート触媒としては、特にMFI構造を有するメタロシリケートが好ましい。MFI構造を有するメタロシリケートとしては、ゼオライトが挙げられる。
メタロシリケートがゼオライトである場合、それらが合成される際の形態は、通常はアルカリ金属イオン交換形態である。本発明で使用されるゼオライトは、このアルカリ金属イオン交換形態を対応する水素イオン形態、即ち、H型に変換したものである。中でも、モル比でSiO:Ga又はSiO:Al=450:1のシリカ成分に富むゼオライトが好ましく、SiO:Al=450:1のゼオライトが特に好ましい。
本発明に使用されるメタロシリケート触媒としては、3〜13Å(オングストローム)の孔径を有する多孔タイプのものが好ましく、特に6Åの孔径を有するものが好ましい。
好ましいゼオライトとしては、H型ゼオライトPHS−40(結晶型 MFI、SiO/Al=40(モル比)、日本化学工業(株)製)、H型ゼオライトPGS−450(結晶型 MFI、SiO/Ga=450(モル比)、有効細孔径 6Å、粒径 2乃至5μm、日本化学工業(株)製)、H型ゼオライトPHS−450(結晶型 MFI、SiO/Al=450(モル比)、有効細孔径 6Å、粒径 2乃至5μm、日本化学工業(株)製)、H型βゼオライト(HSZ980HOA、SiO/Al=480(モル比)、東ソー(株)製)、NH型ZSM−5(結晶型 MFI、グレード名 HSZ−870NHA、SiO/Al=190(モル比)、東ソー(株)製)を乾燥空気気流下550℃で7時間焼成することにより合成したH型ZSM−5、H型ZSM−5(結晶型 MFI、SiO/Al=200(モル比)、250(モル比)、THE PQ CORPORATION社製)、H型βゼオライト(CP811C−300、SiO/Al=300(モル比)、Zeolyst社製)、NH型ZSM−5(結晶型 MFI,グレード名 CBV28014,SiO/Alモル比=280、Zeolyst社製)を乾燥空気気流下550℃で7時間焼成することにより合成したH型ZSM−5等が挙げられ、特に、好ましくは、PGS−450又はPHS−450であり、より好ましくは、PHS−450である。
触媒を用いる場合、連続に反応行う固定床又はバッチ式の流動床として用いることができる。
本発明に使用されるメタロシリケート触媒を固定床として用いる場合、触媒粉末を圧縮成形法、押出し成形法、撹拌造粒法等の公知の成形法によって成形し、焼成したものを使用する。これらの成形の際に公知のバインダーを添加し、成形することもできる。形状は、圧縮成形ではペレット状、押出し成形では柱状、撹拌造粒法による成形では粒状又は球状である。大きさは成形法によって異なるが、直径、厚さ又は長さの中で、最も大きいものが0.1〜10mmであることが好ましい。
本発明に使用されるメタロシリケート触媒を流動床として用いる場合、触媒を濾過、遠心分離、デカンター等で分離し繰り返し使用することができる。触媒の粒径は、好ましくは、0.2〜100μmであり、より好ましくは、2〜5μmである。
流動床と固定床では、酸化オレフィンの変換率の観点から流動床が好ましい。
流動床又は固定床において用いる本発明のメタロシリケート触媒の量は、特に制限はないが、アルコールに対して、好ましくは、0.01乃至1重量%であり、より好ましくは、0.05乃至0.5重量%である。
本発明に使用されるアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、ヘキシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等の炭素数1乃至8の脂肪族アルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール等の環状アルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、ヘキシルアルコール又は2−エチルヘキシルアルコールであり、より好ましくは、1−ブタノールである。
本発明に使用される酸化オレフィンとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等の炭素数2乃至4のアルキレンオキサイドが挙げられ、好ましくは、酸化エチレン又は酸化プロピレンであり、より好ましくは、酸化エチレンである。
アルコールと酸化オレフィンのモル比は、副反応を抑えるためアルコール過剰のモル比で行われ、好ましくは、2:1乃至10:1であり、より好ましくは、2:1乃至5:1である。
流動床での反応は、オートクレーブ中、メタロシリケート触媒及びアルコールを加え、反応温度まで昇温する。攪拌しながら酸化オレフィンを0.2乃至2MPaの範囲内で圧入する。
反応温度は特に反応が進行すれば制限はないが、好ましくは、60乃至200℃であり、特に好ましくは、90乃至160℃である。反応は、0.2乃至2MPaの範囲の圧力で実施され、反応時間はアルコールや触媒の種類によって異なるが、好ましくは、1乃至24時間であり、特に好ましくは、2乃至12時間である。
反応終了後、反応液を冷却し、濾過、遠心分離、デカンター等により触媒を除去する。除去した触媒は再び繰り返し反応に用いることができる。触媒を除去した反応液中の未反応アルコールは蒸留により回収し、再び反応に用いることができる。生成したグリコールエーテルは未反応アルコールを除いた後、必要に応じて更に蒸留により精製することができる。
本発明のグリコールエーテルの製造法では、好適な組合せとして、1−ブタノールと酸化エチレンが挙げられ、1−ブタノールと酸化エチレンを反応させ、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを製造する場合に使用できる。反応は、モノグリコールを製造する場合、よい選択性で特に円滑に進行する。
以下に実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらにより限定されるものではない。
反応液は、(株)島津製作所製のガスクロマトグラフ装置GC1700を用いて分析した。
分析条件は、次のとおりである;
カラム:TC−1(100%Dimethylpolysiloxane キャピラリーカラム 長さ30m、内径0.32mmID、液相の膜厚0.25μm)、
温度プログラム(60℃で5分間、20℃/分の速度で300℃まで段階的上昇、300℃で8分保持)、
インジェクター温度300℃、
ディテクター温度300℃。
原料化合物として用いた酸化エチレン;生成したエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル;その他の副産物の相対量をエリア%で測定した。
(実施例1)
300mlのオートクレーブに日本化学工業(株)製のH型ゼオライトPHS−450(結晶型 MFI、SiO/Al=450(モル比))0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン13.2g(1−ブタノールに対するモル比0.2)を約0.3MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は124.8g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を下記表1に示す。
下記表1に示すように、酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は88.2/11.0/0.8であった。
参考例2
300mlのオートクレーブに、東ソー(株)製のNH型ZSM−5(結晶型 MFI、グレード名 HSZ−870NHA、SiO/Al=190(モル比))を乾燥空気気流下550℃で7時間焼成することにより合成したH型ZSM−5を0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン13.2g(1−ブタノールに対するモル比0.2)を約0.3MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は124.8g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表1に示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は88.3/9.4/2.3であった。
参考例3
300mlのオートクレーブに日本化学工業(株)製のH型ゼオライトPHS−40(結晶型 MFI、SiO/Al=40(モル比))0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン13.2g(1−ブタノールに対するモル比0.2)を約0.3MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は124.8g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表1に示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は88.8/9.3/1.9であった。
(実施例4)
300mlのオートクレーブにZeolyst社製のNH型ZSM−5(結晶型 MFI、CBV28014,SiO/Al=280(モル比))を乾燥空気気流下550℃で7時間焼成することにより合成したH型ZSM−5を0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン13.2g(1−ブタノールに対するモル比0.2)を約0.3MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は125.3g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表1に示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は89.9/9.2/0.9であった。
(実施例5)
300mlのオートクレーブに日本化学工業(株)製のH型ゼオライトPHS−450(結晶型 MFI,SiO/Al=450(モル比))0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン19.8g(1−ブタノールに対するモル比0.3)を約0.3MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は132.2g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。触媒を再び300mlのオートクレーブに加え、1−ブタノール111.0gと酸化エチレン19.8gを用いて同様な反応を行い、触媒の回収と反応液の分析を5回繰り返した。反応液は各回132.2g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。
1回目の酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は84.5/14.8/0.7であり、2回目の酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は84.4/14.8/0.8であり、3回目の酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は83.4/15.9/0.7であり、4回目の酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は83.9/15.4/0.7であり、5回目の酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は83.8/15.5/0.7であり、触媒の不活性化は観察されなかった。
(実施例6)
300mlのオートクレーブに日本化学工業(株)製のH型ゼオライトPGS−450(結晶型 MFI、SiO/Ga=450(モル比))0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下125〜130℃で酸化エチレン19.8g(1−ブタノールに対するモル比0.3)を約0.4MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は132.1g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表2に示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は100%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は84.2/15.3/0.5であった。
(比較例1)
300mlのオートクレーブに日本化学工業(株)製のNa型ゼオライトHS−450(結晶型 MFI、SiO/Al=450(モル比))0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン13.2g(1−ブタノールに対するモル比0.2)を約0.5MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は113.8g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表1に示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は16%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は95.2/3.2/1.6であった。
(比較例2)
特許文献2の特開平11−349504号公報記載のNa−USY(CBV780、Si/Al=80、 10g)を実施例1記載のナトリウム交換USYゼオライトの調製に従い全く同様にしてイオン交換及び乾燥を行い調製した。
300mlのオートクレーブにNa−USY0.55g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下145〜150℃で酸化エチレン13.2g(1−ブタノールに対するモル比0.2)を約0.5MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は113.6g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表1に示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は15%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は98.7/0.2/1.1であった。
(比較例3)
特許文献2の特開平11−349504号公報記載のナトリウム交換ゼオライトNa−USYを固定床に用いた上記公報記載の文献値を表1に比較のため示す。
酸化エチレンの変換率(モル%)は40%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は92.8/4.9/2.3である。
(比較例4)
300mlのオートクレーブに日本化学工業(株)製のNa型ゼオライトGS−450(結晶型 MFI、SiO/Ga=450(モル比))5.5g、1−ブタノール111.0gを加え、攪拌下125〜130℃で酸化エチレン19.8g(1−ブタノールに対するモル比0.3)を約0.5MPaで30分間圧入した。同温度で3時間攪拌し、室温まで冷却した。反応液の遠心分離を行い、デカンテーションにより触媒を分離した。反応液は133.7g得られた。反応液はガスクロマトグラフィーによる分析を行い、生成物の相対量を測定した。酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表2に示す。
触媒を実施例6の10倍量にしたが、酸化エチレンの変換率(モル%)は53%であり、エチレングリコールモノブチルエーテル/ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル/副産物の組成比は91.6/3.3/5.1であった。
次に実施例1及び4、参考例2及び3、並びに比較例1〜2の反応と比較例3により得られた酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表1に示す。
なお、表中、EOは酸化エチレンを、BGはエチレングリコールモノブチルエーテルを、BDGはジエチレングリコールモノブチルエーテルを、BTGはトリエチレングリコールモノブチルエーテルを表す。
1−ブタノールと酸化エチレンとの反応における酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比
次に、実施例6及び比較例4の反応により得られた酸化エチレンの変換率及び生成物の組成比を表2に示す。
1―ブタノールと酸化エチレンの反応における変換率及び生成物の組成比

Claims (8)

  1. 水素イオン形態のメタロシリケート触媒の存在下に、アルコールと酸化オレフィンとを反応させることを特徴とするグリコールエーテルの製造法であって、
    前記メタロシリケート触媒が、SiO /M (Mは、Al及び/又はGaである。)で表され、かつ、前記SiO とM とのモル比が280:1乃至450:1であり、
    前記アルコールと前記酸化オレフィンとのモル比が、2:1乃至10:1であることを特徴とする、グリコールエーテルの製造法
  2. 水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、該触媒の存在下に反応させることを特徴とする請求項1記載のグリコールエーテルの製造法。
  3. 水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、その組成においてSiOとAlとのモル比が450:1であり、有効細孔径が6Åであり、粒径が2乃至5μmである該触媒を、アルコールに対して0.05乃至0.5重量%流動床として使用することを特徴とする請求項1記載のグリコールエーテルの製造法。
  4. 水素イオン形態のメタロシリケート触媒がMFI構造を有するゼオライトであり、その組成においてSiOとGaとのモル比が450:1であり、有効細孔径が6Åであり、粒径が2乃至5μmである該触媒を、アルコールに対して0.05乃至0.5重量%、流動床として使用することを特徴とする請求項1記載のグリコールエーテルの製造法。
  5. 酸化オレフィンが酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法。
  6. 酸化オレフィンが酸化エチレンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法。
  7. アルコールが1−ブタノールであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法。
  8. アルコールが1−ブタノールであり、酸化オレフィンが酸化エチレンであり、そのモル比が2:1乃至5:1であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載のグリコールエーテルの製造法。
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