JP4487688B2 - ステップ式近接露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の大型のフラットパネルディスプレイ等に使用される基板上にマスクのパターンを近接(プロキシミティ)露光転写するのに好適なステップ式近接露光装置に関する。
近接露光は、表面に感光剤を塗布した透光性の基板(被露光材)を近接露光装置の基板ステージ上に保持すると共に、該基板をマスクステージのマスク保持枠に保持されたマスクに接近させて両者のすき間を例えば数10μm〜数100μmにし、次いで、マスクの基板から離間する側から照射装置によって露光用の光をマスクに向けて照射することにより該基板上に該マスクに描かれたパターンを露光転写するようにしたものである。
ところで、近接露光には、マスクを基板と同じ大きさにして一括で露光する方式があるが、このような方式では、大型基板上にマスクのパターンを露光転写する場合にマスクが大型化し、マスクの撓みによるパターン精度への影響やコスト面等で問題が生じる。
このような事情から、従来においては、大型基板上にマスクのパターンを露光転写する場合には、基板より小さいマスクを用い、基板ステージをマスクに対して例えばY軸方向に相対的にステップ移動させて各ステップ毎にマスクを基板に近接して対向配置した状態でパターン露光光を照射し、これにより、マスクに描かれた複数のパターンを基板上に露光転写する、所謂ステップ式の近接露光方式がある。
更に、例えば液晶ディスプレイ用カラーフィルタ等の製造工程では、まずブラックマトリックスのパターンを形成し、以後順次3色のパターンを形成するという手順となる。これに対応して、露光装置もブラックマトリックスのパターンの露光(1層目の露光)のためのものと2層目以降の露光のためのものとに大別できる。
ここで、まだ全くパターンが形成されていない基板を対象とした露光(1層目の露光)は、例えば次のようにして行われる。
まず、例えば基板ステージ側のアライメントマークとマスク側のアライメントマークとが整合するようにマスク保持枠を介してマスクの向きを調整して、その向きが基板ステージのステップ送りの基準となるX軸、Y軸と整合する(例えば矩形パターンの一辺がX軸と他の一辺がY軸と平行であるべきであればそのように調整する)ようにする(これを以降「初期位置合わせ」と称する)。
次に、基板ステージに搭載した基板をマスクに接近させ、基板とマスクとを微小すき間を介した状態で照射手段からパターン露光用の光をマスクに向けて照射して一層目のマスクパターンを基板に露光転写する。
次に、基板をマスクから離し、この状態で基板ステージをマスクに対して1ステップ量だけ送る。このとき、例えばリニアガイド等の精度に起因して基板ステージの送り誤差が生じる。従って、このままで次ステップ目の露光を行うと、基板上に形成される次ステップ目の露光パターンと第1ステップ目の露光パターンとの相対位置がずれてしまう。
このため、次ステップの露光を行う前にレーザ干渉計等の光学的計測センサによって基板ステージの送り誤差(位置ずれ)を検出し、該検出結果と上記記憶装置に記憶されたマスクの初期姿勢情報とに基づいてマスク保持枠を介してマスクの向きを補正して基板とマスクとの位置を整合させ、この状態で次ステップ目の露光を行うことにより、基板上の個々の露光パターンの相対位置にずれが生じないようにしている。
しかしながら、上記従来のステップ式近接露光装置においては、基板とマスクとを近接させた状態で一層目の露光転写を行った後に基板をマスクから離す際に、離す速度を速くしてタクトタイムを速くしようとすると、基板とマスクとの間の空気圧の急激な変化でマスク保持枠に対してマスクがずれてしまう場合がある。このため、露光後に基板をマスクからゆっくりと離すようにしなければならず、装置のタクトタイムを遅くする原因になっている。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、露光後に基板をマスクから離す速度を速くすることができるようにして、タクトタイムを落とさずに基準となる一層目を高精度に露光することができるステップ式近接露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、被露光材としての基板を保持する基板ステージと、露光すべきパターンを有するマスクと、該マスクを保持するマスク保持枠の向きを調整自在に支持するマスクステージと、前記基板上の複数の所定位置に前記マスクのパターンを対向させるように前記基板ステージを前記マスク保持枠に対して相対的にステップ移動させるステージ送り機構と、前記基板と前記マスクとを微小すき間を介した状態で各ステップ毎に該マスクのパターンを前記基板に露光転写すべくパターン露光用の光を前記マスクに向けて照射する照射手段と、前記ステージ送り機構によるステップ送り誤差を光学的計測センサを用いて検出する送り誤差検出手段と、前記送り誤差検出手段による検出値に基づいて前記マスク保持枠を介して前記マスクの向きを前記ステージ送り機構による送り方向を基準に調整するマスク位置調整手段とを備えたステップ式近接露光装置において、
ステップ送り時に生じる前記マスク保持枠に対する前記マスクのずれ量を露光転写前に検出するマスク位置検出手段を備え、前記マスク位置調整手段は、前記送り誤差検出手段による検出値に前記マスク位置検出手段による検出ずれ量を加味して前記マスクの位置を調整することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記マスク位置調整手段は、前記マスク位置検出手段による検出値に基づいて前記基板に一層目の露光パターンを転写する前における前記マスクのずれを補正すべく、前記マスク保持枠を介して前記マスクの向きを各ステップ毎に調整する手段を併せ持つことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記マスク位置検出手段は、前記マスクの非露光領域に設けられたマークの位置を該マスクの上方から落射照明を用いて撮像手段で監視することにより、前記マスクの位置を検出することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記ステージ送り機構は、前記基板ステージを前記マスクに対して二軸方向に相対的にステップ移動させることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記送り誤差検出手段は、前記基板ステージ送り機構に、前記基板ステージの送り方向に沿って延設されるとともに、当該送り方向と直交する幅方向の外側面にレーザ光が照射されるバーミラーを備え、該バーミラーは、前記幅方向の内側に形成された外側より低い段部を有し、該段部を前記基板ステージ送り機構に固定手段を介して固定したことを特徴とする。
請求項1〜3の発明では、基板に一層目の露光パターンを転写する際のマスクの位置をマスク位置検出手段によって各ステップを通して常に検出し、該検出値に基づいて次ステップ目で基板に一層目の露光パターンを転写する前にマスク位置調整手段によりマスク保持枠を介してマスクの向きを調整して基板とマスクとの位置を整合させることで、露光転写を行った後に基板をマスクから離す際の該基板の離間速度をマスクのずれを気にすることなく速くすることができるので、装置のタクトタイムを落とすことなく基準となる一層目を高精度に露光することが可能となる。
請求項4の発明では、基板ステージをマスクに対して二軸方向にステップ移動させて各ステップ毎にパターン露光用の光を照射することにより、マスクの複数のパターンを基板上に露光転写することができるので、より小さなマスクで大きな基板への露光を可能して低コスト化及びパターン精度の高精度化を図ることができ、更には、基板上により多彩なパターンの作成を可能にすることができる。
請求項5の発明では、バーミラーの幅方向外側部の上面を高くして基板の上面にできるだけ近づけることができるので、レーザ光を基板上面に近い高さ位置でバーミラーに照射することができ、これにより、送り誤差検出手段のアッベエラーを最小限に抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例であるステップ式近接露光装置を説明するための一部を破断した説明図、図2はマスク位置検出用のアライメントマークが非露光領域に設けられたマスクの平面図、図3は図1の矢印A方向から見た図、図4はマスク位置検出手段の光学系を説明するための説明図、図5はバーミラーの詳細を説明するための説明図である。
本発明の実施の形態一例であるステップ式近接露光装置は、図1に示すように、被露光材としての基板Wより小さいマスクMを用い、該マスクMをマスクステージ1で保持すると共に、基板Wを基板ステージ2で保持し、この状態で基板ステージ2をマスクMに対してX軸方向とX軸方向の二軸方向にステップ移動させて各ステップ毎にマスクMと基板Wとを近接して対向配置した状態で、照射手段3からパターン露光用の光をマスクMに向けて照射することにより、マスクMの複数のパターンを基板W上に露光転写するようにしたものである。
図1において符号4は装置ベース4であり、この装置ベース4上には基板ステージ2をX軸方向にステップ移動させるためのX軸ステージ送り機構5が設置され、X軸ステージ送り機構5のX軸送り台5a上には基板ステージ2をY軸方向にステップ移動させるためのY軸ステージ送り機構6が設置され、該Y軸ステージ送り機構6のY軸送り台6a上に基板ステージ2が設置されている。該基板ステージ2の上面には基板Wがワークチャック等で真空吸引された状態で保持されるようになっている。
Y軸ステージ送り機構6と基板ステージ2の間には、基板ステージ2の単純な上下動作を行う比較的粗い位置決め分解能であるが、移動ストロークが大きな上下粗動装置7と、上下粗動装置7と比べて高分解能で位置決め可能で基板ステージ2を上下に微動させてマスクMと基板Wとの対向面間のすき間を所定量に微調整する上下微動装置8が設置されている。
上下粗動装置7は後述の微動ステージ6bに設けられ、適宜の駆動機構により、基板ステージ2を微動ステージ6bに対して上下動させる。符号14は基板ステージ2の底面の4箇所に固定されたステージ粗動軸であり、微動ステージ6bに固定された直動ベアリング14aに係合し、微動ステージ6bに対して上下方向に案内される。
上下微動装置8は、Y軸送り台6aに固定された固定台9と、該固定台9にその内端側を斜め下方に傾斜させた状態で取り付けられたリニアガイドの案内レール10とを備えており、該案内レール10に跨架されたスライダ11を介して案内レール10に沿って往復移動するスライド体12にはボールねじのナット(図示せず)が連結されると共に、スライド体12の上端面は微動ステージ6bに固定されたフランジ12aに対して水平方向に摺動自在に接している。
また、フランジ12aと固定台9とは図3に示すような板ばね15によって連結されている。この板ばね15は三枚の舌片16a,16b,16cを有しており、中央の舌片16bがフランジ12aに固定され、両側の舌片16a,16cが固定台9に固定されている。従って、フランジ12aは水平面内(XY平面内)の移動は規制され、上下方向の微動及び微小な傾きの変化のみ許容される。なお、中央の舌片16bを固定台9に、両側の舌片16a,16cをフランジ12aに固定するようにしてもよい。
そして、固定台9に取り付けられたモータ17によってボールねじのねじ軸を回転駆動させると、ナット、スライダ11及びスライド体12が一体となって案内レール10に沿って斜め方向に移動し、これにより、フランジ12aが上下微動する。このとき、フランジ12aの水平方向の変位は板ばね15の働きにより規制される。
この上下微動装置8は、Z軸送り台6aのY軸方向の一端側(図1の左端側)に1台、他端側に2台合計3台設置されてそれぞれが独立に駆動制御されるようになっている。これにより、上下微動装置8は、後述するギャップセンサ31による複数箇所でのマスクMと基板Wとのすき間の計測結果に基づき、3箇所のフランジ12aの高さを独立に微調整して、基板ステージ2の高さ及び傾きを微調整できるので、マスクMと基板Wとのすき間を平行度良好に目標値とすることができる。
また、Y軸送り台6a上には、基板ステージ2のY軸方向の位置を検出するY軸レーザ干渉計18に対向するバーミラー19と、基板ステージ2のX軸方向の位置を検出するX軸レーザ干渉計に対向するバーミラー(共に図示せず)とが設置されている。
Y軸レーザ干渉計18に対向するバーミラー19はY軸送り台6aの一側でX軸方向に沿って延びており、X軸レーザ干渉計に対向するバーミラーはY軸送り台6aの一端側でY軸方向に沿って延びている。X軸レーザ干渉計及びY軸レーザ干渉計はそれぞれ基板ステージ2の位置によらず常に対応するバーミラーに対向するように配置されて装置ベース4に支持されている。なお、Y軸レーザ干渉計18はX軸方向に互いに離間して2台設置されている。これらのY軸レーザ干渉計18、バーミラー19、X軸レーザ干渉計、これに対向するバーミラー、図示しないレーザヘッド及びレーザ光を導く光学系からなるレーザ測長システムが送り誤差検出手段を構成する。
2台のY軸レーザ干渉計18によりバーミラー19を介してY軸送り台6aひいては基板ステージ2のY軸方向の位置及びヨーイングを検出する。
X軸レーザ干渉計により、対向するバーミラーを介してY軸送り台6ひいては基板ステージ2のX軸方向の位置を検出する。ステップ送り時に得られる2つのY軸方向位置データ及びX軸方向位置データの検出信号を補正制御手段(図示せず)に出力し、補正制御手段がこの検出信号(実際の位置データ)と指令された位置データ(位置決めすべき位置のデータ)との差に基づいて補正量を算出して、その算出結果を後述するマスク位置調整手段(及び必要に応じて上下微動装置8)の駆動回路に出力することで、該補正量に応じてマスク位置調整手段等が制御されてX軸方向、Y軸方向の位置ずれ及びヨーイング誤差が補正され、マスクMが基板Wの露光すべき位置に正しく対向するようにアライメントされる。
ここで、この実施の形態では、送り誤差検出手段のアッベエラーを最小限に抑えるために、図5に示すように、断面略正方形状のバーミラー19の幅方向の内側部に外側部(レーザ光照射面)より低い段部20を形成すると共に、該段部20をY軸送り台6aに取り付けられたブラケット21にボルト22等の固定手段を介して固定している。
このようにすると、バーミラー19の上面からボルトを螺合して取り付けていた従来例に比べて、バーミラー19の幅方向外側部の上面をボルトの頭分だけ高くして基板Wの上面にできるだけ近づけることができ、従って、レーザ光を基板W上面に近い高さ位置でバーミラー19に照射することができ、これにより、送り誤差検出手段のアッベエラーを最小限に抑えることができる。図5において符号23はバーミラー19の保護用カバーである。なお、X軸方向測定用のバーミラーも同様の構成としてある。
マスクステージ1は、略長方形状の枠体からなるマスクフレーム24と、該マスクフレーム24の中央部開口にすき間を介して挿入されてX,Y,θ方向(X,Y平面内)に移動可能に支持されたマスク保持枠25とを備えており、マスクフレーム24は装置ベース4から突設された支柱4aによって基板ステージ2の上方の定位置に保持されている。
マスク保持枠25の中央部開口の下面には内方に張り出すフランジ26が開口の全周に沿って設けられている。このフランジ26の下面に露光すべきパターンが描かれているマスクMが真空式吸着装置29(図4参照)等を介して着脱自在に保持されるようになっている。
また、フランジ26の上方には、マスクMと基板Wとの対向面間のギャップを測定する手段としてのギャップセンサ31、及びマスクMの非露光領域NR(図2の破線内の領域Rが露光領域)に設けられたアライメントマーク32(図2参照)と後述る基準マークとを撮像する手段としてのアライメントカメラ30がそれぞれマスクフレーム上に移動可能に配置されている。
ギャップセンサ31は、フランジ26のX軸方向に沿う二辺のうちの一辺の内側上方にX軸方向に互いに離間して2カ所、X軸方向に沿う他の一辺の内側上方に少なくとも一カ所配置されており、これらのギャップセンサ31による測定結果に基づいて図示しない制御装置で演算処理を行うことでマスクMと基板Wとの対向面間の平行度のずれ量を検出することができ、この検出ずれ量に応じて上述した上下微動装置8の傾き調整機能も備えた微動機能が制御されてマスクMと基板Wとの対向面間の平行度が確保されるようになっている。
アライメントカメラ30はフランジ26のX軸方向に沿う一辺の内側上方でX軸方向の両端部にそれぞれ一カ所ずつ合計2カ所配置されおり、これらの2個のアライメントカメラ30の画像データに基づいて図示しない制御装置で演算処理を行うことでマスクMと基準マーク(後述する基準穴35)との平面ずれ量を検出することができ、この検出平面ずれ量に応じてマスク位置調整手段がマスク保持枠25をX,Y,θ方向に移動させて該マスク保持枠25に保持されたマスクMの基板Wに対する向きを調整するようになっている。
マスク位置調整手段は、マスクフレーム24のY軸方向に沿う一辺の略中央部に取り付けられたX軸方向駆動装置(図示せず)と、マスク保持枠25のX軸方向に沿う一辺に互いにX軸方向に離間して取り付けられた二台のY軸方向駆動装置(図示せず)とを備えており、X軸方向駆動装置によりマスク保持枠25のX軸方向の調整を、二台のY軸方向駆動装置によりマスク保持枠25のY軸方向及びθ軸方向(Z軸まわりの揺動)の調整を行うようになっている。なお、図1において符号28は、マスク保持枠25に保持されたマスクM上の任意の範囲の露光光を必要に応じて遮光することで露光範囲を制限する遮光ブレードを有するマスキングアパーチャ機構である。
ところで、上記構成のステップ式近接露光装置を用いて、例えばY軸方向に一層目のステップ露光を行うには、まず、アライメントカメラ30で撮像された基準マーク(後述の基準穴35)とマスク保持枠25に保持されたマスクMに設けられたアライメントマーク32(非露光領域NR)とのずれ量に応じてマスク位置調整手段がマスク保持枠25を所定方向に移動させることでマスクMの向きを調整してステップ送りの方向であるX軸方向、Y軸方向とマスクMとの向きを整合させるマスクMの初期位置を合わせを行う。なお、図2において、符号27は二層目以降の露光で用いるワークアライメントのパターンである。本実施形態による露光工程において、基板W上にワークアライメントマークが露光され、二層目以降の露光工程におけるマスクと基板との位置合わせに用いられる。
次に、基板ステージ2に基板Wを搭載して保持し、この状態で上下粗動装置7及び上下微動装置8により基板ステージ2を上昇させてマスクMと基板Wとの対向面間のすき間を所定量に微調整し、基板WとマスクMとを微小すき間を介した状態で照射手段3からパターン露光用の光をマスクMに向けて照射することで、一層目のマスクパターンを基板Wに露光転写する。
次に、上下粗動装置7及び上下微動装置8により基板ステージ2を下降させて基板WをマスクMから離し、この状態でY軸ステージ送り機構6で基板ステージ2をマスクMに対してY軸方向に1ステップ量だけ送る。ここで、一層目の露光転写を行った後に基板WとマスクMとを近接させた状態から基板WをマスクMから離す際に、離す速度を速くして装置のタクトタイムを速くしようとすると、基板WとマスクMとの間の空気圧の急激な変化でマスク保持枠25に対してマスクMがずれてしまう場合があるため、従来においては、露光後に基板WをマスクMからゆっくりと離すようにしており、装置のタクトタイムを遅くする原因になっている。
そこで、この実施の形態では、図2に示すように、マスクMの非露光領域NRにアライメントマーク32を設けると共に、このアライメントマーク32の位置をマスクMの上方から落射照明装置40を用いてアライメントカメラ30で監視することにより、基板Wに一層目の露光パターンを転写する際のマスクMの位置を各ステップを通して常に検出するマスク位置検出手段を備える。
具体的には、このマスク位置検出手段は、図4に示すように、マスクMの非露光領域NRに設けられたアライメントマーク32をアライメントカメラ30のカメラ部33で撮像して、アライメントカメラ30内の基準マークプレート34の基準穴(基準マーク)35とアライメントマーク32とのずれ量を検出し、この検出値をマスク保持枠25に対するマスクMのずれ量とする。なお、図4において符号36は、カメラ部33と基準マークプレート34との間に配置されて落射照明装置40の光をアライメントカメラ30の光学系に供給するハーフミラーである。
本実施の形態では、アライメントカメラ30及びアライメントマーク32は、マスクMの初期位置合わせ用も兼ねているので、この初期位置合わせの際に、2台のアライメントカメラ30で基準穴35とマスクMのアライメントマーク32とが良好に位置合わせされた状態において、マスクMのパターン部の向きがX軸方向、Y軸方向と整合がとれた状態となるように予め調整されてある。
そして、X軸レーザ干渉計及び2台のY軸レーザ干渉計18による基板ステージ2のステップ送り誤差の検出信号に基づいて補正制御手段(図示せず)がステップ送り誤差に応じたマスクMの向きの補正量を算出すると共に、この補正量に前記マスク位置検出手段により得られるステップ中或いはステップ直後(露光前)の検出値(マスクMのマスク保持枠25に対するずれ量)の分を加算した修正補正量を算出し、この算出結果をマスク位置調整手段(及び必要に応じて上下微動装置8)の駆動回路に出力することで、前記修正補正量に応じてマスク位置調整手段等が制御されてマスク保持枠25を介してマスクMの向きが調整され、これにより、次ステップ目において基板Wに一層目の露光パターンを転写する前に基板WとマスクMとの位置を整合させ、この状態で次ステップ目の露光を行う。以降、同様の手順でステップ送り、露光を繰り返す。
このようにこの実施の形態では、基板Wに一層目の露光パターンを転写する際のマスクMの位置を基準マークプレート、基準穴(基準マーク)及び落射照明装置を含むアライメントカメラ30を用いたマスク位置検出手段によって各ステップを通して常に検出可能とし、該検出値に基づいて次ステップ目で基板Wに一層目の露光パターンを転写する前に送り誤差検出手段により得られるステップ送り誤差に基づく補正量に加え、前記検出値、即ち、マスクMのマスク保持枠25に対するずれ量を加味してマスク位置調整手段によりマスク保持枠25を介してマスクMの向きを調整して基板WとマスクMとの位置を整合させているので、一層目の最初の露光転写を行った後に基板WをマスクMから離す際の該基板の離間速度をマスクMのずれを気にすることなく速くすることができ、これにより、装置のタクトタイムを落とすことなく基準となる一層目を高精度に露光することができる。
また、基板ステージ2をマスクMに対してX軸方向とY軸方向の二軸方向にステップ移動させて各ステップ毎にパターン露光用の光を照射することにより、マスクMの複数のパターンを基板W上に露光転写するようにしているので、より小さなマスクMで大きな基板Wへの露光を可能して低コスト化及びパターン精度の高精度化を図ることができ、更には、基板W上により多彩なパターンの作成を可能にすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、各ステージ送り機構の送り手段として、リニアガイドとボールねじを組合せたものを用いているが、必ずしもこれに限定する必要はなく、例えば、送り手段として、リニアモータ等を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、基板ステージ2をX軸及びY軸方向にステップ移動可能な構成としたが、これに代えて、マスクステージ1を照射手段と共にX軸及びY軸方向にステップ移動可能な構成としても良い。
更に、上記実施の形態では、基板Wに一層目の露光パターンを転写する際のマスクMの位置をマスク位置検出手段によって各ステップを通して常に検出し、該検出値(ずれ量)に基づいてマスクMの向きを補正して基板WとマスクMとの位置を整合させてるようにしているが、これに代えて、又はこれに加えて、マスク位置検出手段によって検出されたマスクMのずれ量が大きすぎる場合には、ステップ露光をキャンセルして最初からやり直すような制御を行うようにしてもよい。
更に、上記実施の形態では、マスクMの初期位置合わせにもアライメントカメラ30及びマスクMのアライメントマーク32を用いるようにしたが、初期位置合わせは基板搬入前でも可能なので、例えば基板ステージ2上の基準マークとマスクM上のこれに対応するアライメントマークを別途に設け、別のアライメントカメラによって初期位置合わせを行うようにしてもよい。
本発明の実施の形態の一例であるステップ式近接露光装置を説明するための一部を破断した説明図である。 マスク位置検出用のアライメントマークが非露光領域に設けられたマスクの平面図である。 図1の矢印A方向から見た図である。 マスク位置検出手段の光学系を説明するための説明図である。 バーミラーの詳細を説明するための説明図である。
符号の説明
1 マスクステージ
2 基板ステージ
3 照射手段
5 X軸ステージ送り機構
6 Y軸ステージ送り機構
W 基板
M マスク
18 Y軸レーザ干渉計(光学的計測センサ)
19 バーミラー
20 段部
22 ボルト(固定手段)
25 マスク保持枠
30 アライメントカメラ(撮像手段)
32 アライメントマーク

Claims (5)

  1. 被露光材としての基板を保持する基板ステージと、露光すべきパターンを有するマスクと、該マスクを保持するマスク保持枠の向きを調整自在に支持するマスクステージと、前記基板上の複数の所定位置に前記マスクのパターンを対向させるように前記基板ステージを前記マスク保持枠に対して相対的にステップ移動させるステージ送り機構と、前記基板と前記マスクとを微小すき間を介した状態で各ステップ毎に該マスクのパターンを前記基板に露光転写すべくパターン露光用の光を前記マスクに向けて照射する照射手段と、前記ステージ送り機構によるステップ送り誤差を光学的計測センサを用いて検出する送り誤差検出手段と、前記送り誤差検出手段による検出値に基づいて前記マスク保持枠を介して前記マスクの向きを前記ステージ送り機構による送り方向を基準に調整するマスク位置調整手段とを備えたステップ式近接露光装置において、
    ステップ送り時に生じる前記マスク保持枠に対する前記マスクのずれ量を露光転写前に検出するマスク位置検出手段を備え、前記マスク位置調整手段は、前記送り誤差検出手段による検出値に前記マスク位置検出手段による検出ずれ量を加味して前記マスクの位置を調整することを特徴とするステップ式近接露光装置。
  2. 前記マスク位置調整手段は、前記マスク位置検出手段による検出値に基づいて前記基板に一層目の露光パターンを転写する前における前記マスクのずれを補正すべく、前記マスク保持枠を介して前記マスクの向きを各ステップ毎に調整する手段を併せ持つことを特徴とする請求項1に記載したステップ式近接露光装置。
  3. 前記マスク位置検出手段は、前記マスクの非露光領域に設けられたマークの位置を該マスクの上方から落射照明を用いて撮像手段で監視することにより、前記マスクの位置を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載したステップ式近接露光装置。
  4. 前記ステージ送り機構は、前記基板ステージを前記マスクに対して二軸方向に相対的にステップ移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載したステップ式近接露光装置。
  5. 前記送り誤差検出手段は、前記基板ステージ送り機構に、前記基板ステージの送り方向に沿って延設されるとともに、当該送り方向と直交する幅方向の外側面にレーザ光が照射されるバーミラーを備え、該バーミラーは、前記幅方向の内側に形成された外側より低い段部を有し、該段部を前記基板ステージ送り機構に固定手段を介して固定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載したステップ式近接露光装置。
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