JP2007298656A - 近接露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より小さなマスクで大きな基板への露光を可能して低コスト化及びパターン精度の高精度化を図り、更に、基板上により多彩なパターンの作成を可能にする。
【解決手段】被露光材としての基板Wを保持する基板ステージ2と、露光すべきパターンを有するマスクMと、該マスクMを保持するマスクステージ1とを備え、前記基板Wと前記マスクMとを微少すき間を介した状態で該マスクMのパターンを前記基板Wに露光転写する近接露光装置において、前記基板ステージ2を前記マスクMに対して二次元方向に相対的にステップ移動させるX軸ステージ送り機構70x及びY軸ステージ送り機構70yを備え、各ステップ毎に該マスクMのパターンを前記基板Wに露光転写する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の大型のフラットパネルディスプレイ等の基板上にマスクのパターンを近接(プロキシミティ)露光転写するのに好適な近接露光装置に関する。
近接露光は、表面に感光剤を塗布した透光性の基板(被露光材)を近接露光装置の基板ステージ上に保持すると共に、該基板をマスクステージのマスク保持枠に保持されたマスクに接近させて両者のすき間を例えば数10μm〜数100μmにし、次いで、マスクの基板から離間する側から照射装置によって露光用の光を照射することにより該基板上に該マスクに描かれたパターンを露光転写するようにしたものである。
ところで、近接露光には、マスクを基板と同じ大きさにして一括で露光する方式があるが、このような方式では、大型基板上にマスクのパターンを露光転写する場合にマスクが大型化し、マスクの撓みによるパターン精度への影響やコスト面等で問題が生じる。
このような事情から、従来においては、大型基板上にマスクのパターンを露光転写する場合には、基板より小さいマスクを用い、マスクを基板に近接して対向配置した状態で基板ステージをマスクに対して例えばY軸方向に相対的にステップ移動させて各ステップ毎にパターン露光光を照射し、これにより、マスクに描かれた複数のパターンを基板上に露光転写する、ステップ式の近接露光方式が多く用いられている。
ところで、図12にマスクサイズとマスクコストとの関係を示すが、この図から判るように、マスクサイズが大きくなると、コスト増大の割合が高くなる。従って、小型で、且つ適切な大きさのマスクを用いてステップ露光を行うことで、コスト面でも有利になると共に、マスクの撓みによるパターン精度への影響も少なくなる。
しかしながら、上記従来のステップ式の近接露光装置においては、基板ステージをマスクに対してY軸方向の一方向のみ、即ち一次元方向のみにステップ移動させて露光を行うようにしているため、マスクの小型化にも限界があり、従って、低コスト化やパターン精度の高精度化にも限界があった。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、より小さなマスクで大きな基板への露光を可能して低コスト化及びパターン精度の高精度化を図ることができ、更には、基板上により多彩なパターンの作成を可能にすることができる近接露光装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、被露光材としての基板を保持する基板ステージと、露光すべきパターンを有するマスクと、該マスクを保持するマスクステージとを備え、前記基板と前記マスクとを微少すき間を介した状態で該マスクのパターンを前記基板に露光転写する近接露光装置において、 前記基板ステージを前記マスクに対して二次元方向に相対的にステップ移動させるステージ送り機構を備え、各ステップ毎に該マスクのパターンを前記基板に露光転写することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記マスク上の任意の範囲の露光光を遮光することで露光範囲を制限する遮光ブレードを有するマスキングアパーチャ機構を備え、前記遮光ブレードは、露光と遮光の境界部を含む第1領域を遮光する主ブレードと、前記マスクの表面からの距離が前記主ブレードより離れて配置され、前記第1領域に連続する第2領域を遮光する副ブレードとを具備するとことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記基板ステージ側のアライメントマークと前記マスク側のアライメントマークとを撮像する撮像装置と、該撮像装置を一次元方向に移動可能に支持する移動機構とを備えたことを特徴とする。
請求項1の発明では、基板ステージをマスクMに対して二次元方向にステップ移動させて各ステップ毎にパターン露光用の光を照射することにより、マスクの複数のパターンを基板上に露光転写するようにしているので、より小さなマスクで大きな基板への露光を可能して低コスト化及びパターン精度の高精度化を図ることができ、更には、基板上により多彩なパターンの作成を可能にすることができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明に加えて、一枚の遮光ブレードで遮光範囲を拡大する場合に比べて、マスクステージ側での遮光ブレードの退避部分を小さくすることができるので、該マスクステージの剛性低下を防止することができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明に加えて、基板ステージ側のアライメントマークと前記マスク側のアライメントマークとを撮像する撮像装置を一次元方向に移動可能に支持しているので、該撮像装置の台数の削減を可能にすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例であるステップ式の近接露光装置の一部を破断した概略側面図、図2はステージ送り機構の平面図、図3はマスクステージの概略平面図、図4はマスキングアパーチャ機構の一部を破断した平面図、図5は図4のa方向から見た図、図6は図4のb方向から見た図、図7は主ブレード及び副ブレードによる遮光領域を説明するための説明図、図8はステップ露光の面取り例を説明するための説明図、図9は基板に15面のパターンを形成した例を示す平面図、図10は図9のパターン形成に用いたマスクの平面図、図11は図10のマスクを用いて図9の転写パターンを基板に形成するための基板のステップ動作の一例を説明するための説明図である。
本発明の実施の形態一例であるステップ式近接露光装置は、図1に示すように、被露光材としての基板Wより小さいマスクMを用い、該マスクMをマスクステージ1で保持すると共に、基板Wを基板ステージ2で保持して両者を近接して対向配置し、この状態で基板ステージ2をマスクMに対してX軸方向とY軸方向の二次元方向にステップ移動させて各ステップ毎に図示しない照射手段からパターン露光用の光を照射することにより、マスクMの複数のパターンを基板W上に露光転写するようにしたものである。
図1及び図2において符号4は装置ベース4であり、この装置ベース4上にはマスクMと基板Wとの対向面間のすき間を所定量に微調整する上下微動装置63を介してZ軸微動ステージ64が設置され、該Z軸微動ステージ64上には基板ステージ2をX軸方向にステップ移動させるX軸ステージ送り機構70xが設置され、X軸ステージ送り機構70x上には基板ステージ2をY軸方向にステップ移動させるY軸ステージ送り機構70yが設置され、Y軸ステージ送り機構70y上には上下粗動装置61を介して基板ステージ2が設置され、該基板ステージ2の上面には基板Wがワークチャック等で真空吸引された状態で保持されている。
上下粗動装置61には例えば空圧シリンダが用いられ、単純な上下動作を行うことによりZ軸粗動ステージ62を予め設定した位置までマスクMと基板Wとのすき間の計測を行うことなく昇降させる。
一方、上下微動装置63は、モータとボールねじとくさびとを組み合わせてなる可動くさび機構を備えており、この実施の形態では、例えば装置ベース4の上面に設置したモータ631にボールねじのねじ軸(図示せず)を連結する共にボールねじナット(図示せず)をくさび状に形成してそのくさび状ナットの斜面をZ軸微動ステージ64の下面に突設したくさびの斜面(図示せず)と係合させ、これにより、可動くさび機構を構成している。
そして、モータ631によってボールねじのねじ軸を回転駆動させると、くさび状ナットがY軸方向に水平微動し、この水平微動運動が両くさびの斜面作用により高精度の上下微動運動に変換される。
この可動くさび機構からなる上下微動装置63は、Z軸微動ステージ64のY軸方向の一端側(図1の手前側)に1台、他端側に2台合計3台設置されてそれぞれが独立に駆動制御されるようになっている。
これにより、上下微動装置63は、後述するギャップセンサ11によってマスクMと基板Wとのすき間を計測しつつ該すき間の目標値までZ軸微動ステージ64の高さを微調整する機能に加えて、水平面に対する傾斜の微調整を行うチルト機能をも有するものになっている。
X軸ステージ送り機構70xは、Z軸微動ステージ64の上面に案内レール71aがX軸方向に沿って平行に延設された二組のリニアガイド71と、該リニアガイド71のスライダ71bに取り付けられたX軸送り台72xと、該X軸送り台72xをX軸方向に移動させるX軸送り駆動装置73xとを備えており、このX軸送り駆動装置73xのモータ731xによって回転駆動されるボールねじ軸に螺合されたボールねじナット(共に図示せず)にX軸送り台72xが連結されている。
Y軸ステージ送り機構70yは、X軸送り台72xの上面に案内レール72aがX軸方向に沿って平行に延設された二組のリニアガイド72と、該リニアガイド72のスライダ72bに取り付けられたY軸送り台72yと、該Y軸送り台72yをY軸方向に移動させるY軸送り駆動装置73yとを備えており、このY軸送り駆動装置73yのモータ731yによって回転駆動されるボールねじ軸732に螺合されたボールねじナット(図示せず)にY軸送り台72yが連結され、該Y軸送り台72yに上下粗動装置61を介して基板ステージ2が設置されている。
そして、X軸ステージ送り機構70x側のモータ731xでボールねじ軸を間欠的に回転駆動させることで、X軸送り台72xがY軸送り台72y、上下粗動装置61及び基板ステージ2と一体となってX軸方向にステップ移動し、Y軸ステージ送り機構70y側のモータ731yでボールねじ軸732を間欠的に回転駆動させることで、Y軸送り台72yが上下粗動装置61及び基板ステージ2と一体となってY軸方向にステップ移動するようになっている。
また、Y軸送り台72y上には、基板ステージ2のX軸送り誤差を検出する送り誤差検出手段としてのレーザ干渉計743xのミラー741xと、基板ステージ2のY軸送り誤差を検出する送り誤差検出手段としてのレーザ干渉計743yのミラー741yとが設置されている。
ミラー741xはY軸送り台72yの一側でY軸方向に沿って延びており、ミラー741yはY軸送り台72yの一端側でX軸方向に沿って延びている。レーザ干渉計743x及び743yはそれぞれミラー741x及び741yに対向配置されて装置ベース4に支持されている。
レーザ干渉計743xによりX軸送り台72xひいては基板ステージ2のX軸方向のステップ送り誤差を検出してその検出信号を補正制御手段(図示せず)に出力し、補正制御手段がこの検出信号に基づいて補正量を算出して、その算出結果を後述するマスク位置調整手段(及び必要に応じて上下微動装置63)の駆動回路に出力することで、該補正量に応じてマスク位置調整手段等が制御されてX軸方向の位置ずれが補正され、X軸方向のステップ位置の位置決めがなされる。 レーザ干渉計743yについても、同様にY軸送り台72yひいては基板ステージ2のY軸方向のステップ送り誤差を検出してその検出信号を補正制御手段(図示せず)に出力し、補正制御手段がこの検出信号に基づいて補正量を算出して、その算出結果を後述するマスク位置調整手段(及び必要に応じて上下微動装置63)の駆動回路に出力することで、該補正量に応じてマスク位置調整手段等が制御されてY軸方向の位置ずれが補正され、Y軸方向のステップ位置の位置決めがなされる。
マスクステージ1は、図3に示すように、略長方形状の枠体からなるマスクフレーム6と、該マスクフレーム6の中央部開口6aにすき間を介して挿入されてX,Y,θ方向(X,Y平面内)に移動可能に支持されたマスク保持枠7とを備えており、マスクフレーム6は装置フレーム4から突設された支柱4aによって基板ステージ2の上方の定位置に保持されている。
マスク保持枠7は、マスクフレーム6の開口6aのY軸方向に沿う二辺にそれぞれ2個ずつ(合計4個)互いにY軸方向に離間配置されたガイド部8を介して前記すき間分だけX,Y,θ方向に移動可能に支持されている。また、マスク保持枠7の中央部開口7aの下面には内方に張り出すフランジ9(図1及び図6参照)が開口7aの全周に沿って設けられている。このフランジ9の下面に露光すべきパターンが描かれているマスクMが真空式吸着装置10を介して着脱自在に保持されるようになっている。
また、マスク保持枠7の四辺には、マスク保持枠7に保持されたマスクM上の任意の範囲の露光光を遮光することで露光範囲を制限するマスキングアパーチャ機構15aがそれぞれ一台ずつ、合計四台取り付けられている。
マスキングアパーチャ機構15aは、図4〜図6に示すように、マスク保持枠7の枠幅方向に沿って設置されたボールねじ16と、該ボールねじ16と平行に設置されたリニアガイド17とを備えている。ボールねじ16のねじ軸16aに螺合されたナット16bとリニアガイド17の案内レール17aに跨架されたスライダ17bとは連結部材18によって連結されており、また、ボールねじ16のねじ軸16aの両端は軸受19を介して回転可能に支持されている。
ボールねじ16のねじ軸16aのマスク保持枠7の開口7aから離間する側の端部はブラケット20に取り付けられたモータ21のモータ軸22にカップリング23を介して連結されている。モータ21のモータ軸22を正逆方向に回転駆動させることにより、ナット16b、スライダ17b及び連結部材18が一体となってマスク保持枠7の枠幅方向に往復移動するようになっている。
連結部材18のボールねじ16から離間する側の端部はリニアガイド17から突出しており、該突出端にはアーム30がマスク保持枠7の開口7aの幅方向の略中央に位置して連結されている。
アーム30は、マスク保持枠7の上方で該マスク保持枠7の枠幅方向に延びる水平部31と、該水平部31の先端からZ軸方向に下方に延びる垂直部32とを備えており、該垂直部32の先端(下端)には補強板33を介して主ブレード(遮光ブレード)40aが連結されている。主ブレード40aはマスク保持枠7の開口7aの幅より長く延びており、また、ボールねじ16のナット16bが最もマスク保持枠7の開口7aから離間する位置に配置されたときに、フランジ9の上面側に退避するようになっている。また、主ブレード40aは露光と遮光との範囲の境界部を鮮明にするためにできるだけ極力マスクMに接近させた位置に設置される。
一方、アーム30の水平部31の上面には主ブレード40aより幅広の副ブレード(遮光ブレード)40bが固定されている。副ブレード40bは、主ブレード40aと同様に、マスク保持枠7の開口7aの幅より長く延びており、また、マスク保持枠7の開口7a側を向く端部の一部が平面視して主ブレード40aの一部と重なるように配置されている。なお、主ブレード40a、副ブレード40b及びアーム30については例えば黒色として反射しにくい表面にするのが好ましい。
そして、モータ21のモータ軸22を回転駆動させることにより、ナット16b、スライダ17b、連結部材18、アーム30、副ブレード40b及び主ブレード40aが一体となってマスク保持枠7の開口7a側に向けて移動し、この移動量を調整することで主ブレード40a及び副ブレード40bによってマスク保持枠7に保持されたマスクM上の任意の範囲の露光光を遮光して露光範囲を制限するようになっている。
ここで、図7に示すように、主ブレード40aによって露光と遮光の境界部を含む第1領域S1 の遮光が行われ、副ブレード40bによって第1領域S1 に連続する第2領域S2 の遮光が行われる。
フランジ9のX軸方向に沿う二辺の内側上方には、マスクMと基板Wとの対向面間のギャップを測定する手段としてのギャップセンサ11が配置され、フランジ9のY軸方向に沿う二辺の内側上方には、マスクM側に設けられたアライメントマークと基板W(又は基板ステージ2)側に設けられたアライメントマークとを撮像する手段としてのアライメントカメラ12が配置されており、ギャップセンサ11は移動機構170yを介してY軸方向に移動可能とされ,アライメントカメラ12は移動機構170xを介してX軸方向に移動可能とされている。
ギャップセンサ11は、フランジ9のX軸方向に沿う二辺の内の一方の辺の内側上方にX軸方向に互いに離間して2カ所配置されると共に、他方の辺の内側上方でX軸方向の略中央部に位置して1カ所配置されている。これらの3個のギャップセンサ11による測定結果に基づいて図示しない制御装置で演算処理を行うことでマスクMと基板Wとの対向面間の平行度のずれ量を検出することができ、この検出ずれ量に応じて上述した上下微動装置63の上下微動機能とチルト機能が制御されてマスクMと基板Wとの対向面間の平行度が確保されるようになっている。
アライメントカメラ12はフランジ9のY軸方向に沿う二辺の各内側上方でY軸方向の略中央部にそれぞれ一カ所ずつ合計2カ所配置されおり、これらの2個のアライメントカメラ12の画像データに基づいて図示しない制御装置で演算処理を行うことでマスクMと基板Wとの平面ずれ量を検出することができ、この検出平面ずれ量に応じてマスク位置調整手段がマスク保持枠7をX,Y,θ方向に移動させて該マスク保持枠7に保持されたマスクMの基板Wに対する位置を調整するようになっている。なお、基板ステージ2、X軸送り台72x及びY軸送り台72yには、全てのステップ位置での全ての露光位置においてアライメントマークの検出が可能なように、Z軸微動ステージ64に取り付けられたアライメント用照明装置64aの照明光の通過のための貫通孔(図示せず)が形成されている。
移動機構170x及び170yについては、詳細な図示は省略するが、上述したマスキングアパーチャ機構15aの移動機構と同様に、モータ、ボールねじ、リニアガイド及び連結部材等によって構成されている。
マスク位置調整手段は、図2に示すように、マスクフレーム6のY軸方向に沿う一辺に取り付けられたX軸方向駆動装置14xと、マスク保持枠13のX軸方向に沿う一辺に互いにX軸方向に離間して取り付けられた二台のY軸方向駆動装置14yとを備えている。
X軸方向駆動装置14xは、例えばX軸方向に伸縮するロッド141rを有する駆動用アクチュエータ(例えば電動アクチュエータ)等で構成されており、ロッド141rの先端は、マスク保持枠7のY軸方向に沿う辺部に沿って案内レールが固定されたリニアガイド(図示せず)のスライダにピン等を介して連結されている。
一方、Y軸方向駆動装置14yは、例えばY軸方向に伸縮するロッド141rを有する駆動用アクチュエータ(例えば電動アクチュエータ)等で構成されており、ロッド141rの先端は、マスク保持枠7のX軸方向に沿う辺部に沿って案内レール143rが固定されたリニアガイドのスライダ(図示せず)にピン等を介して連結されている。
そして、X軸方向駆動装置14xによりマスク保持枠7のX軸方向の調整を、二台のY軸方向駆動装置14yによりマスク保持枠7のY軸方向及びθ軸方向(Z軸まわりの揺動)の調整を行うようになっている。
なお、図2において符号141xはX軸方向駆動装置14xに対向するマスクフレーム6のY軸方向に沿う一辺に取り付けられてマスク保持枠7をX軸方向駆動装置14xの押圧方向と逆方向に付勢するための付勢装置で例えばエアシリンダ等で構成されており、また、符号141yはY軸方向駆動装置14yに対向するマスクフレーム6のX軸方向に沿う一辺に取り付けられてマスク保持枠7をY軸方向駆動装置14yの押圧方向と逆方向に付勢するための付勢装置で例えばエアシリンダ等で構成されている。
次に、図8にX軸及びY軸方向の二次元方向のステップ露光による面取り例を示す。(a)は4面取り、(b)は6面取り、(c)は9面取り、(d)は12面取り、(e)は15面取りである。ここで、マスクMの位置は不動(アライメント調整は除く)で基板ステージ2をX軸及びY軸方向にステップ移動させて基板W上にマスクMのパターンMPを露光転写する。
また、マスクMのサイズは共通でパターンMPを各面取り例に応じて変更しており、これにより、一台の近接露光装置で図8のような多彩なパターン作成が可能となる。マスクMの選定については、マスクMの自重によるたわみの最大値δmaxが許容値(例えばこの実施の形態では35μm)以内となるようなマスクMを選定する。
たわみの最大値δmaxの計算はマスクステージ1へのマスクMの保持の仕方によって異なる(4辺拘束、4辺支持あるいはこれらの中間)が、この実施の形態では、マスクMを4辺拘束で吸着保持しているため、4辺拘束した場合の垂直等分布荷重を受ける長方形板のたわみの最大値δmaxの公知の計算例を次式(1)に示す。
δmax(mm)=α2 ×P×a4 /(E×t3 ) …(1)
但し、
α2 : 最大たわみ係数(長方形の固定辺の縦横比b/aできまる値)
a:マスク保持エリアの短辺[mm]
b:マスク保持エリアの長辺[mm]
P: 等分布荷重(=W/S[kg/mm2 ])
S:保持エリア内面積[mm2
W:保持エリア内マスク重量(=ρSt/106 [kg])
ρ: 材料密度(石英2.2g/cm 3
t: マスク厚み
E: 縦弾性係数係数(石英7413kg/mm 2
更に、図8において符号75はアライメントカメラ12によって撮像されるアライメントマークであり、マスクM及び基板W(又は基板ステージ2)の両方に設けられている。因みに、この実施の形態では、上述したように、二台のアライメントカメラ12がX軸方向に移動可能に構成されているので、図8の例では、X軸方向の左側のカメラ12は2通りの位置、右側のカメラ12は3通りの位置でそれぞれアライメントマーク75の撮像を行い、このときの画像データに基づいて図示しない制御装置で演算処理を行うことでマスクMと基板Wとの平面ずれ量を検出する。従って、アライメントカメラ12は二台で済むことになる。
次に、図9にX軸及びY軸方向の二次元方向のステップ露光によって基板Wに15面の転写パターン(ディスプレイ)a〜oを形成した例を示す。図10はa〜oのパターン形成に用いたマスクMを示しており、マスクMには4面分のマスクパターンMPが設けられている。また、アライメントマーク75については、基板W側及びマスクM側共に、図8(e)と同様に配置されている。
図11(a)〜図11(f)に、図10のマスクMを用いて図9のa〜oの転写パターンを基板Wに形成するための基板Wのステップ動作の一例を示す。なお、図10のマスクMの3個のアライメントマーク75は、図11(a),(d),(e)では両側の2つを、図11(b),(c),(f)では左側の2つを使用する。また、各図の斜線部分(ハッチング)はマスキングアパーチャ機構15aの主ブレード40a及び副ブレード40bによる遮光領域である。
図11(a)はマスクMを用いて図9のa,b,d,eの転写パターンを基板Wに露光転写した状態を示しており、図11(b)では基板WをX軸方向にステップ移動させると共に、マスキングアパーチャ機構15aでe,bの領域を遮光した状態でマスクMを用いて図9のc,fの転写パターンを基板Wに露光転写する。
次に、図11(c)では基板WをY軸方向にステップ移動させ、マスクMを用いて図9のl,jの転写パターンを基板Wに露光転写し、図11(d)では基板WをX軸方向にステップ移動させると共に、マスキングアパーチャ機構15aによるj,gの領域の遮光を解除した状態でマスクMを用いて図9のg,h,j,kの転写パターンを基板Wに露光転写する。
次に、図11(e)では基板WをY軸方向にステップ移動させると共に、マスキングアパーチャ機構15aでk,jの領域を遮光した状態でマスクMを用いて図9のn,mの転写パターンを基板Wに露光転写し、図11(f)では基板WをX軸方向にステップ移動させると共に、マスキングアパーチャ機構15aでn,k,lの領域を遮光した状態でマスクMを用いて図9のoの転写パターンを基板Wに露光転写する。
上記の説明から明らかなように、この実施の形態では、基板ステージ2をマスクMに対してX軸方向とY軸方向の二次元方向にステップ移動させて各ステップ毎にパターン露光用の光を照射することにより、マスクMの複数のパターンを基板W上に露光転写するようにしているので、より小さなマスクMで大きな基板Wへの露光を可能して低コスト化及びパターン精度の高精度化を図ることができ、更には、基板W上により多彩なパターンの作成を可能にすることができる。
また、マスクMのコストとの兼ね合いで可能な範囲で大きなマスクMを選定することにより、ステップ回数の極小化を図って高スループット化を達成することもできる。
更に、マスキングアパーチャ機構15aが、露光と遮光の境界部を含む第1領域S1 を遮光する主ブレード40aと、マスクMの表面からの距離が主ブレード40aより離れて配置されて第1領域S1 に連続する第2領域S2 を遮光する副ブレード40bとによって遮光範囲を拡大するようにしているので、一枚の遮光ブレードで遮光範囲を拡大する場合に比べて、マスク保持枠7の開口部7aに設けるべき遮光ブレード(主ブレード40a)の退避部分(図7のP参照)を小さくすることができ、マスク保持枠7ひいてはマスクステージ1の剛性低下を防止することができる。
なお、本発明の近接露光装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、各送り手段として、リニアガイドとボールねじを組合せたものを用いているが、必ずしもこれに限定する必要はなく、例えば、各送り手段として、リニアモータ等を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、マスキングアパーチャ機構15aをマスク保持枠7に取り付けた場合を例に採ったが、マスク保持枠7の幅が狭い場合には、マスキングアパーチャ機構15aをマスクフレーム6側に取り付けるようにしてもよい。
更に、上記実施の形態では、Z軸微動ステージ64、X軸ステージ送り機構70x、Y軸ステージ送り機構70y及び上下粗動装置61を下から上に順番に積み上げているが、これらの装置の上下の配置は上記実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更してもよいのは言うまでもない。
更に、上記実施の形態では、基板ステージ2をX軸及びY軸方向にステップ移動可能な構成としたが、これに代えて、マスクステージ1を照射手段と共にX軸及びY軸方向にステップ移動可能な構成としても良い。
更に、特開2000−35676号公報に記載のテーブルマークと同様のものを採用してもよい。この場合、Y軸方向にも必要に応じてアライメントカメラとアライメント用照明装置を追加する。
本発明の実施の形態の一例であるステップ式の近接露光装置の一部を破断した概略側面図である。 ステージ送り機構の平面図である。 マスクステージの概略平面図である。 マスキングアパーチャ機構の一部を破断した平面図である。 図4のa方向から見た図である。 図4のb方向から見た図である。 主ブレード及び副ブレードによる遮光領域を説明するための説明図である。 ステップ露光の面取り例を説明するための説明図であり、(a)は4面取り、(b)は6面取り、(c)は9面取り、(d)は12面取り、(e)は15面取りである。 基板に15面のパターンを形成した例を示す平面図である。 図9のパターン形成に用いたマスクの平面図である。 図10のマスクを用いて図9の転写パターンを基板に形成するための基板のステップ動作の一例を説明するための説明図であり、(a)は図9のa,b,d,eの転写パターンを基板に露光転写するための基板のステップ動作、(b)は図9のc,fの転写パターンを基板に露光転写するための基板のステップ動作、(c)は図9のi,lの転写パターンを基板に露光転写するための基板のステップ動作、(d)は図9のg,h,j,kの転写パターンを基板に露光転写するための基板のステップ動作、(e)は図9のm,nの転写パターンを基板に露光転写するための基板のステップ動作、(f)は図9のoの転写パターンを基板に露光転写するための基板のステップ動作である。 マスクサイズとマスクコストとの関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1 マスクステージ
2 基板ステージ
11 ギャップセンサ
12 アライメントカメラ(撮像装置)
15a マスキングアパーチャ機構
40a 主ブレード(遮光ブレード)
40b 副ブレード(遮光ブレード)
W 基板(被露光材)
M マスク
1 第1領域
2 第2領域
MP パターン
70x X軸ステージ送り機構
70y Y軸ステージ送り機構
170x,170y 移動機構

Claims (3)

  1. 被露光材としての基板を保持する基板ステージと、露光すべきパターンを有するマスクと、該マスクを保持するマスクステージとを備え、前記基板と前記マスクとを微少すき間を介した状態で該マスクのパターンを前記基板に露光転写する近接露光装置において、
    前記基板ステージを前記マスクに対して二次元方向に相対的にステップ移動させるステージ送り機構を備え、各ステップ毎に該マスクのパターンを前記基板に露光転写することを特徴とする近接露光装置。
  2. 前記マスク上の任意の範囲の露光光を遮光することで露光範囲を制限する遮光ブレードを有するマスキングアパーチャ機構を備え、前記遮光ブレードは、露光と遮光の境界部を含む第1領域を遮光する主ブレードと、前記マスクの表面からの距離が前記主ブレードより離れて配置され、前記第1領域に連続する第2領域を遮光する副ブレードとを具備するとことを特徴とする請求項1記載の近接露光装置。
  3. 前記基板ステージ側のアライメントマークと前記マスク側のアライメントマークとを撮像する撮像装置と、該撮像装置を一次元方向に移動可能に支持する移動機構とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の近接露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008224754A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Nsk Ltd 分割逐次近接露光方法及び分割逐次近接露光装置
JP2011119594A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Nsk Ltd 近接露光装置及び近接露光方法

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