JP4252847B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活物質として黒鉛を含み、導電助剤としてカーボンナノチューブを含む負極を具備するリチウムイオン二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器のポータブル化、コードレス化が進むにつれ、その駆動用電源として小型・軽量で高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池が注目を集めている。ロッキングチェア型のリチウムイオン二次電池は、すでに実用化され、急速に普及している。一般的なリチウムイオン二次電池は、リチウムを含む遷移金属複合酸化物を活物質とする正極、炭素材料を活物質とする負極、セパレータおよび非水電解液を具備する。
【0003】
負極活物質に用いられる炭素材料としては、特に結晶性の高い黒鉛(グラファイト)の粒子が最近では主流となっている。黒鉛は、(1)電子伝導性が高く、大電流での放電性能に優れる、(2)放電に伴う電位変化が少なく、定電力放電等の用途に適する、(3)真密度が大きいので、嵩密度の大きな粒子として得られ、電池の高エネルギー密度化に適する、といった利点を有する。
【0004】
現在、開発ないし検討されているリチウムイオン二次電池の負極用黒鉛は、天然黒鉛粒子と人造黒鉛粒子に分類される。
天然黒鉛粒子としては、原鉱からの粉砕工程等において、鱗片状粒子に塊状化(球形化)を施した塊状化天然黒鉛(特許文献1)が挙げられる。
【0005】
また、人造黒鉛粒子としては、ある種のコークスの黒鉛化材、コークスと各種ピッチとの造粒粒子等を黒鉛化した材料(特許文献2、3)、さらにはピッチやタールの加熱で生成するメソフェーズ炭素(液晶の一種)を活用した特殊人造黒鉛粒子が挙げられる。
【0006】
特殊人造黒鉛粒子としては、(1)メソフェーズ小球体の分離抽出品を炭素化および黒鉛化した材料(黒鉛化MCMB)(特許文献4、5)、(2)メソフェーズ小球体の重合成長過程で生成する溶融状メソフェーズピッチを紡糸し、表面酸化による不融化を行った上で炭素化し、さらに裁断・粉砕し、黒鉛化した材料(黒鉛繊維ミルドないしは黒鉛化ミルドMCF)(特許文献6)、(3)メソフェーズ小球体の重合成長過程で生成した溶融性の少ないバルクメソフェーズピッチの粉砕粒を炭素化および黒鉛化した材料(黒鉛化バルクメソフェーズ)(特許文献7〜9)等が中心となっている。
【0007】
天然黒鉛粒子では、ほぼ黒鉛の理論容量(372mAh/g)に近い可逆容量が得られている。そこで、近年のリチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化への要望に対して、高密度充填等に適した一層の粒子形状調整技術(特許文献10)が蓄積されている。また、黒鉛粒子表面に露出したエッジ面を、易黒鉛化性炭素に分類される非晶質炭素で被覆して、初期充電時における黒鉛粒子表面での電解液分解に伴う不可逆容量を低減させる検討等が活発である。
【0008】
一方、人造黒鉛の場合、現状では黒鉛の理論容量に近い可逆容量が得られない。人造黒鉛は、天然黒鉛に比べて可逆容量が劣ることから、原料のコークス、ピッチ、タール類の純度を高める検討や、材料に応じた黒鉛化条件の適正化、黒鉛化を促進する触媒種の添加等により、粒子の黒鉛化度を高めて可逆容量を向上させる検討がなされている。なお、このような人造黒鉛では、粒子表面に露出している黒鉛エッジ面の割合は少ないため、初期充電時の不可逆容量は、総じて天然黒鉛よりは小さい場合が多い。
【0009】
実際のリチウムイオン二次電池の負極作製に際しては、以上のような黒鉛種を5〜数十μm程度の範囲の平均粒子径に粒度調整して使用する。上記黒鉛のうちの1種を単独で活物質に用いる場合もあるし、2種以上を混合して活物質に用いる場合もある。一般的には、水系ペーストまたは有機系ペーストを調製し、これらのペーストを銅箔などの負極芯材上に塗布し、乾燥させ、負極合剤層を形成して、負極板とする。負極合剤層は、所望の厚み(密度)にまで圧延される。その後、負極板は裁断・加工され、芯材へのリード溶接等が行われる。
【0010】
水系ペーストは、黒鉛からなる活物質粒子に、結着剤としてのSBR(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム)等と、造粘剤としてのCMC(カルボキシメチルセルロース)等と、水とを適量加えて調製される。また、有機系ペーストは、黒鉛からなる活物質粒子に、結着剤・造粘剤としてのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)等と、分散媒としてのNMP(N―メチル−2−ピロリドン)等とを適量加えて調製される。
【0011】
負極合剤層の密度は、圧延時に起こる活物質粒子の破砕(崩壊)や、芯材上からの粒子の脱落・剥離の程度等を考慮して、約1.7g/cm3程度を上限にする場合が多い。このような負極と、同様の圧延を施した正極と、適度な機械的強度と空孔率を有するポリオレフィン製微多孔膜のセパレータとを組み合わせてリチウム二次電池を組み立てることで、350Wh/Lを超える体積エネルギー密度を得ることが可能となっている。
【0012】
一方、上記のような黒鉛を含む負極を用いたリチウムイオン二次電池における従来からの課題として、充放電サイクルの進行に伴う容量劣化の問題がある。ここで、黒鉛を含む負極に起因するサイクル寿命特性の劣化については、およそ以下のように理解することができる。
充放電サイクルで黒鉛層間に対するリチウムイオンのインターカレート・デインターカレート(黒鉛粒子の膨張と収縮)が繰り返されると、以下のような問題が起こる。
【0013】
まず、黒鉛粒子の割れや崩壊が起こり、新規に形成された黒鉛のエッジ面が電解液に露出し、電解液が分解消費されて電池の内部抵抗が増大する(劣化モード▲1▼)。また、黒鉛粒子が芯材から浮き上がって、負極合剤が膨潤する。その結果、黒鉛粒子間の集電性が欠如して、合剤層内で取り残され、充放電反応に寄与できない黒鉛粒子が発生し、これも容量劣化の大きな一因となる(劣化モード▲2▼)。
【0014】
また、電極の膨潤(膨張)に伴い、正極および負極からなる極板群の変形や切れが発生し、容量劣化が起こる(劣化モード▲3▼)。さらに、電解液分解で発生したガスにより、電池内圧が上昇し、ケース変形に伴う劣化が起こる(劣化モード▲4▼)。
【0015】
ここで劣化モード▲1▼および▲4▼といった黒鉛粒子上での電解液分解に起因する劣化に対しては、電解液中にビニレンカーボネート(VC)等の負極保護添加剤を加える検討(特許文献11、12)等が近年活発になされている〔対策1〕。VCは、初期充放電時に負極に含まれる黒鉛と優先的に反応して、黒鉛粒子上に保護皮膜を形成し、サイクルに伴う黒鉛−電解液間の分解反応を抑制する。
【0016】
劣化モード▲2▼に対しては、黒鉛化MCMB等に炭素繊維を添加すること(特許文献13、14)、黒鉛化MCMB等に連鎖構造を有する非黒鉛化炭素であるカーボンブラック等を添加すること(特許文献15)、黒鉛化MCMB等に鱗片状黒鉛を添加すること(特許文献16)、天然黒鉛に低結晶性コークスを添加すること(特許文献17)など、主活物質である黒鉛に集電のための導電助剤を添加して、合剤層内で孤立する粒子を少なくする方法等が以前より提案されている〔対策2〕。
【0017】
劣化モード▲3▼に対しては、負極合剤の膨潤の程度が少ないもの、すなわち黒鉛構造の等方性が比較的高い粒子を用いることが効果的である。上記した中では、コークスと各種ピッチとの造粒粒子等を黒鉛化した材料、黒鉛化MCMB、黒鉛化ミルドMCF等が好適である。一方、鱗片黒鉛に代表される天然黒鉛粒子等のように異方性の大きい黒鉛粒子を用いる場合には、鱗片状粒子のメカニカルな球形化処理等(特許文献1)が必須となる〔対策3〕。
【0018】
なお、黒鉛ではなく、カーボンナノチューブをリチウムイオン二次電池の負極の主活物質として適用する検討は既になされている。しかし、上記のように、サイクル特性の改善という観点から、カーボンナノチューブを導電助剤的に用いることを検討した例は見られない(特許文献18、19)。
【0019】
【特許文献1】
特開平11―263612号公報
【特許文献2】
特開平6−310142号公報
【特許文献3】
特開平10−188959号公報
【特許文献4】
特開平4−190555号公報
【特許文献5】
特開平5−307958号公報
【特許文献6】
特開平9―63584号公報
【特許文献7】
特開平9―251855号公報
【特許文献8】
特許第3309701号明細書
【特許文献9】
特開平9−259886号公報
【特許文献10】
特開平11−54123号公報
【特許文献11】
特開平8−45545号公報
【特許文献12】
特開2002−25612号公報
【特許文献13】
特開平4−237971号公報
【特許文献14】
特開平4−155776号公報
【特許文献15】
特開平4−332465号公報
【特許文献16】
特開2000−138061号公報
【特許文献17】
特開平8−264181号公報
【特許文献18】
特開平5−159804号公報
【特許文献19】
特開平7−14573号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
以上に記したように、リチウムイオン二次電池において、そのサイクル寿命特性を改善するために様々な対策(対策1〜3)がとられているが、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命特性は未だ十分なレベルに達しているとは言い難い。特に、対策2として示した黒鉛に導電助剤を添加する方法には改善の余地がある。
【0021】
上記を鑑み、本発明は、黒鉛からなる活物質に、カーボンナノチューブを導電助剤として添加するものであり、これによってリチウムイオン二次電池のサイクル寿命特性を一層向上させることができる。
本発明は、また、黒鉛およびカーボンナノチューブの物性を所定値に制御することにより、負極合剤層内での粒子間の接触を好適に保つと同時に、電解液が含浸しやすい適度な多孔性を負極合剤層に付与するものであり、これによって優れた放電レート特性やパルス放電特性を電池に与えるものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極、前記正極と負極との間に介在するセパレータおよび非水電解液からなり、前記負極が、負極芯材および前記負極芯材に担持された負極合剤層からなり、前記負極合剤層が、黒鉛およびカーボンナノチューブを含み、前記負極合剤層に含まれる前記カーボンナノチューブの量が、黒鉛100重量部あたり0.1〜10重量部であるリチウムイオン二次電池に関する。
前記負極合剤層の密度は、1.4〜1.8g/cm3であることが好ましい。
【0023】
前記カーボンナノチューブは、多層構造を有し、その平均繊維径が10nm以上であり、平均繊維長が1μm以上である。
前記黒鉛は、以下の物性:(1)粉末X線回折法により求められる(002)面の面間隔d002が、3.365Å以下、(2)レーザー回折式粒度分布計により求められる平均粒子径が5〜25μm、(3)BET比表面積が5m2/g以下、(4)平均粒子円形度が0.85以上、を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極芯材および前記負極芯材に担持された負極合剤層からなる負極を具備する。負極合剤層は、活物質粒子としての黒鉛および助材としてのカーボンナノチューブを含んでいる。負極合剤層に含まれるカーボンナノチューブの量は、黒鉛100重量部あたり0.1〜10重量部である。
【0025】
カーボンナノチューブは1991年に飯島らによって発見された材料で、黒鉛状の炭素原子面(グラフェンシート)が円筒状に丸くなった繊維構造を有し、その繊維径がナノメートルオーダーにある極めて微細な炭素材料である。近年の研究開発によって、同材料の発見当初に用いられた製造法(アーク放電を活用した製造法)以外に、レーザーアブレーション、気相CVD、熱分解CVD、触媒を用いた化学合成法等、多数の製造法が開発・提案されている。単層カーボンナノチューブ(SWCNT)をはじめ、種々の直径や長さを有する多層構造のカーボンナノチューブ(MWCNT)が比較的安価に大量生産できるようになってきている。
【0026】
カーボンナノチューブの添加量が、黒鉛100重量部あたり0.1重量部未満では、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命特性の十分な改善効果を得ることができない。逆に、カーボンナノチューブの添加量が、黒鉛100重量部あたり10重量部を超えると、カーボンナノチューブが嵩高いことから強固な負極合剤層を形成することが困難になり、サイクル特性の十分な改善効果が得られない。また、カーボンナノチューブ由来の負極不可逆容量も大きくなる。
【0027】
本発明においては、負極合剤層の密度を1.4〜1.8g/cm3とすることが好ましい。このような負極を備えたリチウムイオン二次電池では、充放電サイクルに伴って主活物質である黒鉛粒子が芯材から浮き上がり、負極合剤が膨潤する現象が起こっても、助材のカーボンナノチューブが黒鉛粒子間を緻密に接合して集電を確保するため、合剤層内で孤立する粒子(充放電反応に寄与できない黒鉛粒子)が発生しにくい。従って、より一層サイクル寿命特性に優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。
【0028】
ここで、負極合剤層の密度とは、結着剤等を含めた密度であり、単位体積あたりの負極合剤層の重量で表される。負極合剤層の密度が1.4g/cm3未満では、黒鉛粒子間をカーボンナノチューブで電気的に良好に接合させること、すなわち添加したカーボンナノチューブを負極内の導電ネットワーク材として有効に機能させることが困難になる。逆に、負極合剤層の密度が1.8g/cm3を超えると、負極合剤層の多孔度が低くなりすぎて、電解液を極板内に十分に含浸できなくなり、良好な放電レート特性やパルス放電特性を確保することが困難になる。
【0029】
本発明においては、また、繊維径と繊維長を好適な範囲に調整したカーボンナノチューブと、平均粒子径、平均粒子円形度等を好適な範囲に調整した黒鉛粒子とを組み合わせる。このような組み合わせにより、負極合剤層内での粒子間の接触を好適に保つと同時に、電解液が含浸しやすい適度な多孔性を負極合剤層に付与することができ、結果として優れた放電レート特性やパルス放電特性を電池に与えることができるようになる。
【0030】
リチウムイオン二次電池の負極では、平均粒子径を5μm〜数十μm程度に調整した黒鉛粒子を主活物質として使用することが多い。従って、これら粒子間を電気的に接続する助材としてカーボンナノチューブを用いる場合には、比較的電子伝導性が高く、繊維径が大きく、繊維長の長いものを用いることが好ましい。従って、本発明では、高結晶性で、多層構造を有するカーボンナノチューブ(MWCNT)を用いることが好ましい。
【0031】
また、カーボンナノチューブの平均繊維径は10nm以上であり、平均繊維長は1μm以上である。カーボンナノチューブの平均繊維径が10nm未満では、複数の繊維が凝集してしまい、負極合剤中にカーボンナノチューブを高分散させることが困難となり、平均繊維長が1μm未満では、黒鉛粒子間を電気的に接続させることが困難となる。
【0032】
ただし、平均繊維径が50nmを超え、もしくは平均繊維長が5μmを超えるカーボンナノチューブは、工業的な生産が困難であり、工業的に生産できたとしてもカーボンナノチューブに由来する不可逆容量が大きくなると予想される。したがって、平均繊維径が50nm以下であり、平均繊維長が5μm以下のカーボンナノチューブが本発明に適している。
なお、カーボンナノチューブのチューブ端は、開いたものであっても閉じたものであっても構わない。平均繊維径と平均繊維長は、例えばカーボンナノチューブのTEM像およびSEM像観察により求めることができる。
【0033】
主活物質として用いる黒鉛の粉末X線回折法により求められる(002)面の面間隔d002は、3.365Å以下である。(002)面の面間隔d002が3.365Å以下になるまで十分に結晶性が高まった黒鉛を用いることにより、高い可逆容量を得ることができるからである。
ここで、d002の具体的な評価は、日本学術振興会第117委員会で規定されている評価方法に準拠して行うことができる。すなわち、黒鉛粉末試料に内部標準としての高純度結晶シリコンを添加して、粉末X線回折測定を行い、黒鉛の(002)面に帰属されるピーク位置を、シリコンピークを基準に補正することで、正確なd002を算出することができる。
【0034】
また、黒鉛のレーザー回折式粒度分布計により求められる平均粒子径(体積基準のD50)は、5〜25μmである。黒鉛粒子の平均粒子径が25μmを超えると、1μm程度の短い繊維長のカーボンナノチューブが粒子間の接続を保つ上で有効に機能することが困難となる。また、黒鉛粒子の平均粒子径が5μm未満では、その作製に際して強度な分級による粗粉除去等を行う必要がある。従って、活物質粒子の収率を考えると、実質上かなりコスト高となる。
【0035】
本発明では、初期充放電時の負極の不可逆容量が、黒鉛粒子に由来する成分とカーボンナノチューブに由来する成分とから構成されることになる。一般にカーボンナノチューブは、その構造や繊維長等によっても異なるが、チューブ端が開いた状態のMWCNTで、150〜300mAh/gの大きな不可逆容量を有する。このため、黒鉛粒子の不可逆容量をできるだけ抑制しておく必要がある。黒鉛粒子の不可逆容量の大きさを決定するパラメータは種々あるが、比較的BET比表面積との相関性が高いことが知られている。BET比表面積の小さいものほど、初期の不可逆容量が小さくなる場合が多い。以上より、本発明では、BET比表面積を5m2/g以下にまで低減し、初期の不可逆容量を十分に抑制した黒鉛を活物質粒子として使用する。
【0036】
さらに、負極合剤層の圧延に際して、黒鉛粒子が芯材の面方向に配向して放電特性の低下等を引き起こす現象を回避する観点から、球形化された黒鉛粒子を使用することが好ましく、黒鉛粒子の平均粒子円形度は0.85以上である。なお、粒子円形度は、粒子投影像と同一面積を有する相当円の周囲長(Lc)を粒子投影像の周囲長(Lr)で割った比(Lc/Lr)で表される。
【0037】
ここで、粒子円形度は、一般に二次元平面に投影された粒子像から算出される。以下にその算出法の一例について説明する。
粒子像の撮像では、まず、粒子を含む懸濁液が測定装置に吸引され、扁平なセルに導かれ、扁平な試料流が形成される。その試料流にストロボ光を照射することにより、セルを通過中の粒子は対物レンズを通じてCCDカメラで静止画像として撮像される。試料流中の粒子は、セルの中心を通過するように流体力学的に制御され、常にフォーカスのあった粒子像が撮像される。撮像された粒子像は、通常、リアルタイムで画像解析される。粒子投影像の面積と粒子投影像の周囲長から円相当径および粒子円形度が算出される。
【0038】
ストロボ光は、例えば1/30秒程度の間隔で試料流に照射され、カメラのフレーム内に存在する粒子が撮像される。一定数の撮像を行ったのち、粒子像の数、セルの厚さ、フレームの大きさ等から、単位容積あたりの試料流に含まれる粒子数を定量的に算出する。これにより、粒子円形度の平均値などは個数基準で計算される。また、粒度分布などは、個数基準でも体積基準でも計算できる。
【0039】
粒子円形度を求めるには、まず、撮像された粒子投影像を大きさごとにクラス分けする。各々の粒子投影像は、例えば512×512個のピクセルに分割され、それぞれのピクセルは2値化される。次に、粒子投影像と同じ投影面積を有する相当円およびその周囲長(Lc)が求められる。さらに、粒子投影像の最外周を構成するピクセルの中心を結んで得られる輪郭線の長さが、粒子投影像の周囲長(Lr)として求められる。撮像された粒子(例えば100個以上)のLc/Lr値の平均が平均粒子円形度となる。
【0040】
なお、粒子投影像の倍率やピクセルの数によって粒子円形度は多少変化するが、市販の粒子像分析装置を使う限り、装置の違いによって、平均粒子円形度の値に実質的な差が生じることはないと考えてよい。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
《実施例1》
(イ)負極の作製
負極の主活物質として、以下の手順によって得られる被覆天然黒鉛粒子を使用した。
まず、スリランカ産の天然黒鉛原鉱を、ミルによって粉砕して、平均粒子径D50が21μmの鱗片状天然黒鉛とし、不純物(灰分)を除去するためにフッ酸で洗浄を施した後、これを乾燥させた。そして、この鱗片状天然黒鉛粒子を、ハイブリダイゼーションシステム(高速回転によって粒子表面に衝撃・せん断力を与えて改質するシステム)を用いて球形化するとともに空気分級を行なった。
【0042】
この球形化された天然黒鉛100重量部と、室温で液体状態にある石油系ピッチの5重量部とをミキサー内で混練した後、混合物を1300℃の焼成炉内で加熱して、黒鉛粒子表面に付着させたピッチを炭素化し、続いて解砕と分級を行なうことで、被覆天然黒鉛粒子とした。
【0043】
被覆天然黒鉛粒子の粉末X線回折法により求められるd002は3.359Å、レーザー回折式粒度分布計により求められる平均粒子径D50は20μm、BET比表面積は3.0m2/g、平均粒子円形度は0.91であった。
【0044】
助剤のカーボンナノチューブには、鉄系触媒を用いて炭化水素を熱分解させる熱CVD法で得られた、高結晶性の多層型カーボンナノチューブ(MWCNT)を用いた。TEM像およびSEM像観察から、同カーボンナノチューブの平均繊維径は約20nmであり、8〜10層程度の層構造を有することがわかった。また、同カーボンナノチューブの平均繊維長は約1μmであった。上記の被覆天然黒鉛と、このカーボンナノチューブとを、表1に示すような比率で配合し、乾式のスピードミキサーを用いて十分に混合・分散することにより、負極炭素材a〜hとした。
【0045】
【表1】
【0046】
続いて負極炭素材aの100重量部に、カルボキシメチルセルロース(CMC)の1重量%水溶液を100重量部と、結着材であるスチレンブタジエンゴム(SBR)の水性ディスパージョンを加えて、十分に混練して、負極合剤ペーストを調製した。ここでSBRの添加量は、負極炭素材aの100重量部に対して2重量部とした。
【0047】
得られた負極合剤ペーストを、銅箔(厚み10μm)の両面に、塗工機を用いて一定厚みに塗布し、100℃の熱風で乾燥させて、負極合剤層を形成した。その後、負極合剤層をロールプレスを用いて圧延して、CMCおよびSBRの重量を含めた合剤層の密度を1.7g/cm3、厚みを70μm(電極全体の厚みは約150μm)とした。そして、これを所定の大きさに裁断加工して、集電用のニッケル製リードを取りつけて、負極Aとした。
また、負極炭素材b〜hを用いたこと以外、すべて上記と同様の条件で、負極炭素材b〜hを含む負極B〜Hをそれぞれ作製した。
【0048】
また、カーボンナノチューブ以外の導電助材、すなわち微細繊維状黒鉛の代表として気相成長炭素繊維(VGCF)の黒鉛化材(昭和電工(株)製)、カーボンブラックの代表としてアセチレンブラック(電気化学工業(株)製)、および鱗片状黒鉛の代表として人造黒鉛のKS4(ティムカル社製)を準備した。そして、上記被覆天然黒鉛とこれらの助剤を表2に示すような比率で配合し、乾式のスピードミキサーを用いて十分に混合・分散して、比較用の負極炭素材i〜kを得た。負極炭素材i〜kを用いたこと以外、すべて上記と同様の条件で、負極炭素材i〜kを含む負極I〜Kをそれぞれ作製した。
【0049】
【表2】
【0050】
(ロ)正極の作製
正極活物質として、Co3O4とLi2CO3との混合物を大気雰囲気下950℃で焼成後、粉砕・粒度調整して作製したLiCoO2を使用した。
正極板の作製に際しては、正極活物質の100重量部に、導電材としてのアセチレンブラック(AB)を3重量部加えて、乾式のミキサー内で十分に混合・分散した後、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を5重量部添加し、分散媒のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適宜加えながら混練して、正極合剤ペーストを調製した。
【0051】
得られた正極合剤ペーストを、アルミニウム箔(厚み20μm)の両面に、塗工機を用いて一定厚みに塗布し、100℃のドライエアで乾燥させ、正極合剤層を形成した。その後、正極合剤層をロールプレスを用いて圧延して、ABとPVDFの重量を含めた合剤層の密度を3.5g/cm3、厚みを70μm(電極全体の厚みは約160μm)とした。そして、これを所定の大きさに裁断加工して、集電用のアルミニウム製リードを取りつけて、正極とした。
【0052】
(ハ)リチウムイオン二次電池の作製
上記のような手順で作製した負極Aと正極の真空乾燥を、余分な水分を除去する目的で、それぞれ100℃で8時間実施した。また、両電極を物理的に隔絶するためのポリエチレン製多孔膜セパレータ(厚み25μm)は、50℃で12時間の真空乾燥を実施した。
【0053】
続いて、負極Aと正極とを、セパレータを挟んで捲回し、図1に示したような概四角柱状(横断面形状がおよそ長方形状)の極板群1を形成した。極板群1は、533048サイズ(厚さ5.3mm×幅30mm×高さ48mm)の角型アルミニウム合金製電池ケース4に挿設した。そして、封口板5の内面に、正極リード2を溶接した。また、絶縁性ガスケット8により封口板とは電気的に隔絶された負極端子6に、負極リード3を溶接した。その後、封口板5と電池ケース4の開口端部とをレーザー溶接によって接合した。続いて、封口板5に設けられている注入口より非水電解液を注入し、極板群1に真空含浸させた。
【0054】
注入口が開いたままの状態で、電池に初回の部分充電を施した。その際、負極上で皮膜形成に伴って電解液分解等が起こることにより発生するガスを十分に拡散除去させた。その後、注入口をアルミニウム合金製の封栓7で塞ぎ、レーザーで溶接で封栓7と注液口周囲とを接合して、完全にケースを密閉し、負極Aを具備するリチウムイオン二次電池A(設計容量が750mAh)を完成した。
【0055】
また、負極Aの代わりに負極B〜Kを用いたこと以外、すべて上記と同じ条件で、負極B〜Kを具備するリチウムイオン二次電池B〜Kをそれぞれ作製した。ここで、極板群の構成、正・負極リードの溶接、封口板のケースへの接合、電解液の注入・含浸、初回の部分充電、封栓による密閉化の各工程は、すべて露点が−40℃以下のドライエア雰囲気下で実施した。また、初回の部分充電は、20℃雰囲気下で、充電レート0.1C(ここでは1C=750mAと仮定して75mA)で2時間実施した。
【0056】
非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比1:2:1で含む混合溶媒に、1.0Mの濃度となるようにLiPF6を溶解させたものを用いた。非水電解液には、負極保護添加剤としてのVC(ビニレンカーボネート)を1重量%添加した。
【0057】
(ニ)電池特性の評価
まず、上記で作製した11種のリチウムイオン二次電池の充放電を以下の条件で5サイクル繰り返し、各電池を十分に活性化させた。
・充電:定電流定電圧方式
定電流0.2C(150mA)
充電制御電圧4.2V
合計充電時間7時間
・放電:定電流0.2C(150mA)
放電カット電圧3.0V
・雰囲気温度:20℃
【0058】
[サイクル寿命特性]
続いて、本発明が主にサイクル寿命特性の改善を目的としたものであることから、以下の条件で、充放電サイクルを繰り返す試験を実施し、50サイクル毎の容量維持率(初回サイクルの容量を100%とした場合の電池容量の百分率)を調べた。
・充電:定電流定電圧方式
定電流0.7C(525mA)
充電制御電圧4.2V
合計充電時間2.5時間
・充電後休止時間:30分間
・放電:定電流0.7C(525mA)
放電カット電圧3.0V
・放電後休止時間:30分間
・評価雰囲気温度:20℃
【0059】
得られた結果を図2および図3にまとめて示す。
図2より、本発明の電池C、D、EおよびFは、助材を含まない電池H、助材のカーボンナノチューブの添加量が12重量部と過大な電池Gに比べると、高いサイクル容量維持率を有していることが解る。助材のカーボンナノチューブの添加量が0.1重量部および0.5重量部と極端に少ない電池Aおよび電池Bでは、容量維持率が低めであるが、助材を含まない電池Hと比較すれば顕著に向上していることが解る。
【0060】
ここで、電池A〜Hのいずれについても、500サイクルが経過した時点において、顕著な電池内部抵抗の増加や電池ケースの膨れ等は観察されなかった。従って、先述のサイクル劣化モード▲1▼〜▲4▼に照らし合わせると、これらの電池では、主に劣化モード▲2▼によって容量劣化が起こっているものと考えられる。すなわち、黒鉛粒子間の集電性が欠如して合剤層内で取り残される粒子(充放電反応に寄与できない黒鉛粒子)がサイクルに伴って増加することで、容量劣化が起こっているものと考えられる。従って、本発明の電池C、D、EおよびFで高いサイクル容量維持率が保持されたのは、サイクル全般にわたって、助材のカーボンナノチューブが被覆黒鉛粒子間を緻密に接合して、集電を確保し、合剤層内で取り残される被覆黒鉛粒子の蓄積を抑制したためと推定される。
【0061】
カーボンナノチューブの添加量が少ない電池Aおよび電池Bでは、このような効果が十分に現れず、ある程度の容量劣化が起こったと思われる。また、カーボンナノチューブの添加量が12重量部と過大な電池Fは、カーボンナノチューブが嵩高い等の理由で、容量が劣化したと推察される。すなわち、カーボンナノチューブが多すぎると、物理的に強固な負極合剤層が形成されず、サイクルの進行に伴って負極合剤が一部脱落し、その一部がセパレータの目詰まりを起こさせる等の現象が生じるものと考えられる。以上の結果から、黒鉛100重量部あたりに添加するカーボンナノチューブの量は、0.1重量部でも効果は認められるが、1〜10重量部に設定することが好ましいと言える。
【0062】
また、図3よりカーボンナノチューブを助材とした場合の方が、負極サイクル特性改善の助材として効果が知られているVGCF黒鉛化材、アセチレンブラック(AB)、鱗片状黒鉛等を助材に用いた場合よりも、改善効果が大きいことが解る。これは、本実施例の電池の負極では、繊維長が約1μmで繊維径がVGCF黒鉛化材やアセチレンブラック等に比べると非常に小さいカーボンナノチューブを導電助剤として使用したためと考えられる。主活物質として用いた被覆天然黒鉛粒子の平均粒子径は20μmであるのに対し、カーボンナノチューブの繊維径は極めて小さい。このため、多数の繊維が活物質粒子間を接合することによって、より緻密な導電ネットワークが形成され、サイクル寿命特性の改善効果が従来の助材を用いた場合よりも高まったものと推察される。
【0063】
[放電レート特性]
初回の5サイクルの充放電(活性化)がなされた11種の電池A〜Kについて、以下の条件の充放電を行い、0.2C放電容量(標準容量)に対する2C放電容量の比率(%)を求め、その値を放電レート特性として評価した。放電レート特性の評価結果を表3に示す。
【0064】
・充電:定電流定電圧方式
定電流0.2C(150mA)
充電制御電圧4.2V
合計充電時間7時間
・充電後休止:60分
・放電:定電流0.2C(150mA)および2C(1500mA)
放電カット電圧3.0V
・雰囲気温度:20℃
【0065】
【表3】
【0066】
表3より、放電レート特性の傾向は、先述のサイクル寿命特性の傾向にほぼ一致することがわかる。特に、電池C、D、EおよびFでは、カーボンナノチューブの添加比率および繊維径・繊維長、黒鉛粒子の平均粒子径および平均円形度、ならびに負極合剤全体としての密度が、適正な範囲に調整され、その結果、極めて高い放電レート特性が得られたものと推察される。すなわち、電池C〜Fでは、▲1▼負極合剤層内での黒鉛粒子間の電気的接続、▲2▼負極合剤層への電解液の含浸性、および▲3▼黒鉛粒子の配向緩和という、負極の放電レート特性を支配する主要因がすべて好ましい状態に保持されたものと推察される。
【0067】
《実施例2》
合剤層密度について検討を行った。
ここでは、実施例1で最も優れた特性を示した負極炭素材d(被覆天然黒鉛:カーボンナノチューブ=100:5)を用いた。負極炭素材dの100重量部にカルボキシメチルセルロース(CMC)の1重量%水溶液を100重量部と、結着材であるスチレンブタジエンゴム(SBR)の水性ディスパージョンとを加えて、十分に混練して、負極合剤ペーストを調製した。ここでSBRの添加量は、負極炭素材dの100重量部に対して2重量部とした。
【0068】
得られた負極合剤ペーストを、銅箔(厚み10μm)の両面に、塗工機を用いて一定厚みに塗布し、100℃の熱風で乾燥させて、負極合剤層を形成した。その後、負極合剤層をロールプレスを用いて圧延した。その際、圧延条件を種々変化させることにより、合剤層密度がそれぞれ1.3g/cm3、1.4g/cm3、1.5g/cm3、1.8g/cm3および1.85g/cm3の負極L、M、N、OおよびPを作製した。
【0069】
負極L〜Pを用いたこと以下、すべて実施例1と同じ条件で、負極L〜Pを具備するリチウムイオン二次電池L〜Pをそれぞれ作製し、実施例1と同様の条件で各電池のサイクル寿命特性(容量維持率)を評価した。
400サイクル後の容量維持率を表5に示す。この結果より、負極合剤層の密度は1.4〜1.8g/cm3の範囲が好適であることがわかる。
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
《実施例3》
カーボンナノチューブの平均繊維径と平均繊維長について検討を行った。
製造条件を変化させた熱CVD法により、平均繊維径と平均繊維長の異なる高結晶性の多層型カーボンナノチューブ(CNTa〜CNTe)を製造した。これらをTEM像およびSEM像観察により解析したところ、いずれも多層構造を有することが確認された。得られたカーボンナノチューブの平均繊維径および平均繊維長を表6に示す。
【0073】
【表6】
【0074】
カーボンナノチューブとしてCNTa〜CNTeを用い、被覆天然黒鉛100重量部あたりのカーボンナノチューブの量を5重量部としたこと以外、実施例1の負極Aと同様の条件で、負極Q〜Uをそれぞれ作製した。
また、負極Aの代わりに負極Q〜Uを用いたこと以外、すべて電池Aと同じ条件で、負極Q〜Uを具備するリチウムイオン二次電池Q〜Uをそれぞれ作製し、実施例1と同様の条件で各電池のサイクル寿命特性(容量維持率)を評価した。400サイクル後の容量維持率を表7に示す。この結果より、カーボンナノチューブの平均繊維径は10nm以上、平均繊維長は1μm以上であることが、本発明に適しており、両方の条件を満たすカーボンナノチューブ(CNTd、CNTe)が最も好ましいことがわかる。
【0075】
【表7】
【0076】
なお、本実施例においては、負極の主活物質の黒鉛として、球形化を施した被覆天然黒鉛を用いたが、平均粒子径が5〜25μm、BET比表面積が5m2/g以下、平均粒子円形度が0.85以上の球形化された黒鉛であれば、どのような黒鉛を用いてもよい。このような物性を有する黒鉛であれば、コークスないしはコークスとコールタールピッチとの造粒粒子等を黒鉛化した人造黒鉛、黒鉛化MCMB、黒鉛化バルクメソフェーズ等を用いても、同様にサイクル寿命特性、放電レート特性およびパルス放電特性に優れたリチウムイオン二次電池を作製することができる。
【0077】
また、本実施例においては、導電助材のカーボンナノチューブとして、鉄系触媒を用いて炭化水素を熱分解して得られた高結晶性の多層構造を有するカーボンナノチューブ(MWCNT)を用いたが、カーボンナノチューブの製造法は、特に限定されない。高結晶性で多層構造を有し、その平均繊維径が10nm以上、平均繊維長が1μm以上のものであれば、同様の効果を得ることができる。
【0078】
また、本実施例においては、負極合剤の結着材にスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いたが、特にこれに限定されない。例えば、類似のブタジエン誘導体からなるゴム系結着材を用いても、同様のリチウムイオン二次電池を作製することができる。
【0079】
ゴム系結着材としては、ブタジエンと、芳香族ビニルモノマーと、エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマーとの共重合によって得られるものが好ましい。ここで、芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等を用いることができる。エチレン性不飽和カルボン酸エステルモノマーとしては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等を用いることができる。また、アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル等を用いることができる。また、メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル等を用いることができる。
【0080】
また、本実施例においては、非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジエチルカーボネート(DEC)を体積比1:2:1で混合した溶媒に、1.0Mの濃度となるようにLiPF6を溶解させたものを用いたが、これに限定されるものではない。
【0081】
さらに、本実施例においては、概四角柱状の極板群を角型アルミニウム合金製電池ケースに挿設した形態のリチウムイオン二次電池を作製したが、本発明のリチウムイオン二次電池の形態は、これに限定されるものではない。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、充放電サイクルの進行に伴う容量劣化の極めて少ないリチウムイオン二次電池を提供することが可能となり、産業上の価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作製したリチウムイオン二次電池の一部を切欠した斜視図である。
【図2】カーボンナノチューブの添加量を変化させた場合の、充放電サイクル数と容量維持率との関係を示す図である。
【図3】負極に含まれる導電助材の種類を変化させた場合の、充放電サイクル数と容量維持率との関係を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 極板群
2 正極リード
3 負極リード
4 電池ケース
5 封口板
6 負極端子
7 封栓
8 絶縁性ガスケット
Claims (2)
- リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極、前記正極と負極との間に介在するセパレータおよび非水電解液からなり、
前記負極が、負極芯材および前記負極芯材に担持された負極合剤層からなり、
前記負極合剤層が、黒鉛およびカーボンナノチューブを含み、
前記負極合剤層に含まれる前記カーボンナノチューブの量が、黒鉛100重量部あたり0.1〜10重量部であり、
前記カーボンナノチューブが、多層構造を有し、その平均繊維径が10nm以上であり、平均繊維長が1μm以上であり、
前記黒鉛は、以下の物性:
(1)粉末X線回折法により求められる(002)面の面間隔d 002 が3.365Å以下、
(2)レーザー回折式粒度分布計により求められる平均粒子径が5〜25μm、
(3)BET比表面積が5m 2 /g以下、
(4)平均粒子円形度が0.85以上
を有するリチウムイオン二次電池。 - 前記負極合剤層の密度が、1.4〜1.8g/cm3である請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
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