JP3908702B2 - 連続圧延機の板幅制御方法 - Google Patents

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本発明は、連続圧延機の板幅制御方法に関するものである。
従来から、薄鋼板等の圧延材は、加熱されたスラブを連続圧延機に導入して、複数の圧延スタンドで連続的に圧延することで製造されており、各スタンド間には、スタンド入側での張力を調整するためのルーパ等が備えられており、このルーパにより張力を調整することで、圧延材の板幅等を制御するようにしていた(張力制御系)。
このような張力制御系は、それ自体複雑であると共に、板厚制御系等と相互に連携し複雑な制御系を構成していた。ゆえに、従来から、張力制御系をコントロールして板幅等を制御する際にはPID制御法や最適制御法等の手法が用いられていた。
例えば、特許文献1に記載の板幅制御方法は、粗圧延後の圧延材の板幅時系列データと、仕上げ圧延後の板幅時系列データと、単一の動的モデルに基づいて、それら時系列データ及び動的モデルに対する評価関数が最小となるように仕上げ圧延の圧延条件を設定するものとなっていた。
特許第3175560号公報 (第2〜5頁、図1)
しかしながら、圧延スタンドで圧延される圧延材においては、板幅変動と張力変動との間には、例えば、圧延荷重と板厚との関係に見られる線形性はなく、強い非線形関係があることが周知となっている。
ゆえに、特許文献1のように、単一のモデルを用いて、連続圧延機の板幅制御を行おうとしても、非線形性の強い部分において、その精度が非常に悪いものとなり、板幅を安定して制御することが困難であった。
また、複数のモデルつまり複数の制御手段を用意し、これを切り換えて使用することも考えられるが、それぞれのモデルを統一的に取り扱うことができず、前記複数のモデルを切り換えたときに板幅制御が不安定となることがあった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、非線形性の強い圧延材の張力変動と板幅変動との関係を複数の板幅予測モデルを用いて表現し、かかる複数の板幅制御モデルを用いることで安定で且つ精度のよい板幅制御を可能とする連続圧延機の板幅制御方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、複数の圧延スタンドで圧延材に張力をかけながら圧延する連続圧延機で、前記複数の圧延スタンドのいずれか1つを当該スタンドとし、この当該スタンドの出側板幅の実績値と目標値との偏差をなくすように、当該スタンドの入側張力を制御する連続圧延機の板幅制御方法において、当該スタンドの出側板幅と入側張力とをパラメータとする板幅予測モデルを入力張力レベルに応じて複数設定し、この複数の板幅予測モデルから入側張力に応じて少なくとも1つを選択し、選択された板幅予測モデルを用いて、将来の複数の予測時刻における当該スタンドの出側板幅を算出し、前記算出された出側板幅をパラメータとする評価関数を設定して、予測時間全体に亘って当該評価関数が最小となるように、各予測時刻における当該スタンドの入側張力を算出し、前記算出された入側張力を当該スタンドの入側張力とすることを特徴とする。
この技術的手段によれば、連続圧延機において、従来のように複数の制御手段(モデル)を切り換えることなく、入側張力に応じて複数の板幅予測モデルの1つを選択し、それを用いて将来の複数の予測時刻における当該スタンドの出側板幅を算出し、この出側板幅をパラメータとする評価関数が最小となるように求められた入側張力を当該圧延スタンドの入側張力とすることで、安定で且つ精度のよい板幅制御を行うことが可能となる。
詳しくは、圧延中に入側張力のレンジが変化した場合であっても、入側張力に応じた板幅予測モデルを使用して出側板幅及び入側張力を予測するため、常に安定且つ応答性の高い板幅制御が実現できるようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記評価関数は、出側板幅の予測値と目標値との偏差の二乗積分をパラメータとして有していることを特徴とする。
この技術的手段によれば、出側板幅の予測値と目標値との偏差の二乗積分をパラメータとした評価関数を設定し、この評価関数が最小となるように、各予測時刻における当該スタンドの入側張力を算出することで、安定で且つ精度のよい板幅制御を行うことが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記板幅予測モデルに、現時刻での出側板幅と入側張力とを入力することで、複数の予測時刻における当該スタンドの出側板幅を算出することを特徴とする。
この技術的手段によれば、現時刻での出側板幅と入側張力とを基にして、当該スタンドの出側板幅を予測することができるようになる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記予測された入側張力のうち、次時刻における入力張力を当該スタンドの入力張力とすることを特徴とする。
この技術的手段によれば、予測された入側張力時系列データ中、次時刻の入側張力を圧延スタンドの入側張力として採用することで、安定で且つ精度のよい板幅制御を行うことが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、当該スタンドにおける入力張力と出側板幅変化量の関係を線形近似することで得られる近似直線の傾き量を算出して、前記板幅予測モデルを当該傾き量をパラメータとして有する線形式とすることを特徴とする。
この技術的手段によれば、板幅予測モデルを、当該スタンドにおける入力張力と出側板幅変化量の関係を反映した線形式とすることができる。
本発明によれば、非線形性の強い圧延材の張力変動と板幅変動との関係を複数の板幅予測モデルを用いて表現し、かかる板幅制御モデルを用いることで、安定で且つ精度のよい板幅制御が可能となる。
以下、本発明にかかる連続圧延機の板幅制御方法を、薄鋼板の熱間連続圧延機を例示して説明する。
薄鋼板等の圧延材は、加熱されたスラブ材をまず粗圧延スタンドに導入し、その後、連続圧延機である仕上げ圧延スタンドに導入することにより製造される。
各圧延スタンド間には、圧延材の長手方向の張力(以下、張力と呼ぶ)を調整するためのルーパ(張力調整手段)等が備えられいる。この張力調整手段により張力を調整することで、圧延材の板幅等を制御するようになっている。
図1は、連続圧延機1の構成の一部を示したものである。圧延スタンドAで圧延された圧延材2は、圧延材2の長手方向下流側に配置された圧延スタンドB(当該スタンド)でさらに圧延を施されるようになっており、両圧延スタンドA,B間には張力調整手段3であるルーパが設けられている。
ルーパ3には、圧延材2に接するルーパロール4が片持ち状に設けられており、その支点を中心として、ルーパロール4が圧延材2を持ち上げる方向に動くことが可能となっている。ルーパロール4が圧延材2を持ち上げて押圧することで、圧延材2の張力が増加することになり、ルーパ3は圧延材2の張力を調整可能となっている。
また、このルーパ3には荷重計や加速度計が取り付けてあり(図示せず)、これらからデータをもとに、現在の圧延スタンドB入側での張力すなわち入側張力を計測することが可能となっている。
圧延スタンドBの出側には、出側板幅を計測するための板幅計5が設置してあり、その計測データすなわち出側実績板幅は、連続圧延機1に設けられた制御手段6に入力され、後述の板幅制御方法に基づいて、次制御周期における入側張力を予測し、張力調整手段3を介して圧延スタンドBの入側張力とするようになっている。
前記制御手段6の中で処理される連続圧延機の板幅制御方法について、図2のブロック図、図3,図4のフローチャートに基づいて説明する。
図2に示す如く、本実施形態の板幅制御方法は、大きく、予測機能と張力決定機能とに分かれている。前記予測機能は、現在の出側板幅と、現在の入側張力と、将来の入側張力の時系列データとを入力とし、入側張力レベルに応じた複数の板幅予測モデル(詳細は後述)を用いて、将来の出側板幅の時系列データを求めるものである。
前記張力決定機能とは、前記複数の板幅予測モデルを用いて、前記予測された出側板幅をパラメータとした評価関数が最小になるように、将来の入側張力の時系列データを求めるものである。
以下、図3に基づいて、予測機能の処理手順について述べる。
まず、圧延スタンドBにおいて、現時刻(t=0)での出側実績板幅w(0)を板幅計5から、現時刻での入側実績張力σ(0)を張力調整手段3から取得する。(S31)
取得したw(0)とσ(0)とを基に、張力σ(0)に応じた板幅予測モデルを選択した上でそれを用い、1制御周期先すなわち次時刻(t=1)の出側予測板幅w(1)を算出するようにする。(S32)
ここで、制御周期は任意時間を採用することが可能であり、例えば、数十msecとするとよい。
前記処理ステップS31で使用した複数の板幅予測モデルは、[数1]の(1)〜(3)に示される3つの数式モデルであり、圧延スタンドBの出側板幅と入力張力とをパラメータ(変数)として含んでいる。[数1]の各式はそれぞれ、一つの状態方程式(x(t+1)=・・・)と出力方程式(w(t)=・・・)とから構成されている。
Figure 0003908702
ここで、σは入側張力(kg/mm)、wは出側板幅(mm)、xは状態変数である。A1〜A3,b1〜b3,c1〜c3は係数行列であり、tは時刻である。
なお、係数bは、図5に示された近似直線(線形化モデル)の傾き量を示すものである。
図5は、圧延材の温度、板厚、移送速度を一定とした場合における、圧延スタンドで圧延される圧延材2の入力張力σ(t)と、板幅減少量Δw(t)との関係を示したものである。図からわかるように、両者は曲線で示される関係すなわち非線形関係を有しており、入側張力を増加させると出側板幅への影響が大きくなるようになっている。
本実施形態の場合、この曲線を3つの直線(線形化モデル1〜3)で近似し、各直線の傾きをb1,b2,b3としている。
板幅予測モデルを用いて計算を行う際は、入側張力の値σ(0)のレンジに応じて、[数1]の(1)〜(3)のいずれか一つを用いるようにする。例えば、入側張力σ(0)が1.3(kg/mm)以下である場合は、[数1]の(1)を用いるようにする。
なお、S31の処理ステップでは、状態変数x(0)は適切に設定するものとする。
次に、圧延スタンドBにおける、2制御周期先(次々時刻、t=2)の出側予測板幅w(2)を算出するようにする。(S33)
現段階では、将来の入側張力の時系列データが求まっていないため、入側張力σ(1)としては任意且つ現実的な値を設定する。この任意の入側張力σ(1)と前段の処理ステップ(S31)で求められたw(1)を用いて、σ(1)の値に応じた板幅予測モデルを基に、t=2での出側予測板幅w(2)を算出する。
以下、同様の処理手順を踏むことにより、t=Tとなるまで、任意の入側張力σ(t−1)を与え、このσ(t−1)と前段の処理ステップで求められたw(t−1)を用いて、σ(t−1)の値に応じた板幅予測モデルを基に、予測時刻tでの出側予測板幅w(t)を算出する。(S34)
以上の処理を繰り返し行うことで、t=1〜Tまで、すなわち将来に亘る複数時刻での出側予測板幅w(t)を算出するできる。
次に、図4に示すステップに基づいて、算出された出側予測板幅w(1)〜w(T)から、最適制御の考え方に基づき、将来の複数時刻における入側張力σ(1)〜σ(T)を求める(張力決定機能)。
まず、圧延スタンドBの出側板幅と入側張力とをパラメータとする板幅予測モデル[数1]を1つにまとめて、等価変形し、[数2]を導出する。
Figure 0003908702
ここで、A,B1〜B3,C,D1〜D3,E1〜E5は係数行列であり、dはバイナリ変数、zは連続値補助変数である。バイナリ変数dとは、0又は1の値を取る変数であり、d=0の場合は、それが乗じられている項は無いものとなる。すなわち、[数1]における「if σ<1.3(σが1.3未満であれば)」等に対応するものである。
この[数2]に対して、[数3]の評価関数を導入する。この評価関数Jは、各予測時刻における出側板幅w(t)とその目標値w1(waim)との差の二乗をt=0からT−1まで加えた(積分した)ものを、パラメータ(変数)として有している。
Figure 0003908702
ここで,Tは、何ステップ先まで予測するかを決定づける値であり、Q1〜Q5は、重み行列であり、添え字1のついた値は目標値である。‖x‖Qは、xT・Q・xを意味する。
この評価関数Jが最小値を取るような制約条件の下で、[数2]を解くことにより、将来の複数時刻における最適な入側張力の時系列データ、すなわち目標値との誤差が将来にわたって最も小さくなる入側張力σ(1)〜σ(T)を求めることができる。(S41)
具体的には、[数2]と[数3]とを連立させ整理すると、[数4]を導出できる。この[数4]を解くことで入力張力時系列σ(1)〜σ(T)を予測することができる。
Figure 0003908702
ここで、S1〜S3,F1〜F3は、A,B1〜B3,C,D1〜D3,E1〜E5,Q1〜Q5から求まる係数行列であり、「’」のついた行列は転置行列である。[数4]中の「subj to」は、「このような制約条件において」を意味し、「minv」は、「この式において最小となるVを探す」を意味している。
[数4]を解くことは、数学における混合整数2次計画問題といわれるものであって、近年の研究成果から解を求めることが可能となっている。ゆえに、制御周期毎に[数4]を解き、Vの第1要素であるσ(t)を張力指令とすることにより、板幅予測モデル[数1]に対する評価関数Jを最小化する意味での最適制御入力が求まることとなる。
このようにして求められた入側予測張力の時系列データσ(1)〜σ(T)を圧延スタンドBに適用して板幅制御を行う。
本実施形態の場合は、前記入側予測張力の時系列データσ(1)〜σ(T)の内で、次時刻の入側予測張力σ(1)すなわち時系列データの最初のσを、圧延スタンドBの入側張力として適用する。(S42)
換言すれば、σ(1)を制御手段6より出力し、張力調整手段3に入力する。張力調整手段3は、圧延材2の入側張力が予測値σ(1)となるように、ルーパロール4の押圧力を調整する。
入側予測張力σ(1)を圧延スタンドBに適用した後、次の制御周期(t=1)での予測計算は、t=1を現時刻と考えて、将来にわたる複数の時刻における出側予測板幅w(2)〜w(T)を算出する。
その際、図6に示すように、当該張力決定のための繰り返し計算では、入力張力の初期値として、1つ前の制御周期で予測されたσ(1)〜σ(T)を採用すると共に、現在の出側板幅としては、1つ前の制御周期で予測されたw(1)を用いるようにする。その後、前述の処理ステップを順次行うことで、入側張力時系列データσ(2)〜σ(T)を予測することができ、入側予測張力σ(2)を圧延スタンドBに適用するようにする。
同様に、次の制御周期(t=2)での予測計算は、入側張力の初期値として、1つ前の制御周期で予測されたσ(2)〜σ(T)を採用すると共に、現時刻での出側板幅としては、1つ前の制御周期で予測されたw(2)を初期値として用いるようにする。その後、前述の処理ステップを順次行うことで、入側張力時系列データσ(3)〜σ(T)を得ることができ、入側予測張力σ(3)を圧延スタンドBに適用するようにする。
制御周期毎に、これらデータシフト処理及び複数から選択された板幅予測モデルによる予測計算を順次繰り返すことにより、各制御周期における入側予測張力の時系列データが求まり、それぞれの時系列データでの最初の入側張力σを、圧延スタンドBの入側張力とするようにすることで、圧延スタンドBを制御するようにする。
これにより、安定で且つ精度のよい板幅制御が可能となる。詳しくは、従来のように、それぞれの板幅予測モデル毎に制御手段を設計しておき、入側張力に応じて、制御手段を切り換えたり制御ゲインを変更する手法に比べて、格段に安定した制御が可能となる。
本実施形態では、前記制御方法を制御手段を通じて、オンラインで行っているが、オフライン計算をしておき、得られたデータに基づいて圧延スタンドを制御するようにしても何ら問題はない。
図7には、本実施形態にかかる板幅制御方法を圧延スタンドBに適用した際の、板幅実測値の一例を示している。
この図の横軸は、板幅の減少量を示しており、縦軸は、例えば、予測板幅と制御後の実績板幅との偏差等から算出される板幅制御誤差を示している。
板幅減少量が2mm近傍で線形化された単一モデルを用いた場合、入側張力が増加し出側板幅減少量が増加するに従い(板幅減少量が4mmに近づくに従い)、板幅制御誤差が増加していることがわかる。
逆に、板幅減少量が4mm近傍で線形化された単一モデルを用いた場合、入側張力が減少し出側板幅減少量が少なくなるに従い(板幅減少量が2mmに近づくに従い)、板幅制御誤差が一旦は減少するものの再度増加していることがわかる。
しかしながら、本実施形態にかかる板幅制御方法を用いると、いずれの場合でも単一モデルの場合より、板幅制御誤差の値が小さくなり、良好な制御が行われていることがわかる。
図8,図9には、本実施形態にかかる板幅制御方法を用いて、板幅制御のシミュレーションを行った際の結果例を示している。
シミュレーションの条件は、以下の通りである。
板幅予測モデルの条件は、複数(3つ)のモデルを用いた場合(3分割)、入側張力が1kg/mm近傍で最適なモデルを用いた場合(分割なし(I))、入側張力が3kg/mm近傍で最適なモデルを用いた場合(分割なし(II))の3パターンを考える。
板幅目標値としては、現在の目標板幅から2mm板幅を増やす場合(+2mmとした場合)と、現在の目標板幅から板幅をプラス4mmとする場合(+4mmとした場合)との2パターンを考えている。
これらのパターンを考えることで、入側張力のレベルが変わった場合、すなわち、[数1]の(1)〜(3)の全ての数式モデルを使用する場合で、板幅制御方法の効果の差が検討できることになる。
板幅目標値を+2mmとした場合、分割なし(II)のケースについて、目標値に近づく過程の制御において明らかなオーバシュートが見られると共に、板幅目標値を+4mmとした場合では、分割なし(I)のケースにおいて、同様な大きなオーバシュートが見られる。本実施形態の板幅制御方法ではいずれの場合であっても、オーバシュートなく、良好に板幅の制御が行われている。
なお、本発明にかかる連続圧延機の板幅制御方法は、上記実施の形態に限定されるものではない。
すなわち、薄鋼板の熱間連続圧延を例示して説明を行ったが、厚鋼板でもよく、冷間圧延であってもよい。
また、張力調整手段3としてルーパを用いるのではなく、圧延スタンドA,Bのワークロールの回転速度に差をつけることで、圧延材2の張力(入側張力)を調整するようにしてもよい。
本発明にかかる板幅制御方法は、圧延材における張力と板幅のような非線形性の強い制御対象に有効であると共に、他の非線形性の強い制御対象にも適用可能である。
本実施形態が適用される連続圧延機の構成を示した図である。 本実施形態のブロック図である。 予測機能のフローチャートである。 張力決定機能のフローチャートである。 入側張力と出側板幅減少量の関係を線形化することを示す図である。 予測された入側張力の時系列データを次時刻の予測に用いることを示す図である。 本実施形態の結果の一例を示す図である。 本実施形態の結果の一例を示す図である。 本実施形態の結果の一例を示す図である。
符号の説明
1 連続圧延機
2 圧延材
3 張力調整手段
6 制御手段

Claims (5)

  1. 複数の圧延スタンドで圧延材に張力をかけながら圧延する連続圧延機で、前記複数の圧延スタンドのいずれか1つを当該スタンドとし、この当該スタンドの出側板幅の実績値と目標値との偏差をなくすように、当該スタンドの入側張力を制御する連続圧延機の板幅制御方法において、
    当該スタンドの出側板幅と入側張力とをパラメータとする板幅予測モデルを入力張力レベルに応じて複数設定し、この複数の板幅予測モデルから入側張力に応じて少なくとも1つを選択し、選択された板幅予測モデルを用いて、将来の複数の予測時刻における当該スタンドの出側板幅を算出し、前記算出された出側板幅をパラメータとする評価関数を設定して、予測時間全体に亘って当該評価関数が最小となるように、各予測時刻における当該スタンドの入側張力を算出し、前記算出された入側張力を当該スタンドの入側張力とすることを特徴とする連続圧延機の板幅制御方法。
  2. 前記評価関数は、出側板幅の予測値と目標値との偏差の二乗積分をパラメータとして有していることを特徴とする請求項1に記載の連続圧延機の板幅制御方法。
  3. 前記板幅予測モデルに、現時刻での出側板幅と入側張力とを入力することで、複数の予測時刻における当該スタンドの出側板幅を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続圧延機の板幅制御方法。
  4. 前記予測された入側張力のうち、次時刻における入力張力を当該スタンドの入力張力とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の連続圧延機の板幅制御方法。
  5. 当該スタンドにおける入力張力と出側板幅変化量の関係を線形近似することで得られる近似直線の傾き量を算出して、前記板幅予測モデルを、当該傾き量をパラメータとして有する線形式とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の連続圧延機の板幅制御方法。
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