JP3501982B2 - 板幅制御装置 - Google Patents

板幅制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,板幅制御装置に係
り,詳しくは,複数の圧延スタンドを用いて被圧延材を
圧延する熱間連続圧延機の,ある圧延スタンドの出側に
て実測された実測板幅と目標板幅との板幅偏差をなくす
ように比例積分器により張力指令値を計算し,該張力指
令値に基づいて当該圧延スタンドの入側張力を操作する
板幅制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の圧延スタンドを用いて被圧延材を
圧延する熱間連続圧延機において,被圧延材の板幅を制
御するために,エッジャーを用いて行う方法が従来知ら
れていた(例えば特公平6−18653号公報や,特公
平6−36928号公報などを参照)。しかしながら,
エッジャーによる板幅制御では制御精度に限界があるた
め,板幅をフィードバックし,圧延スタンド間の張力を
積極的に操作する板幅制御を行う技術も提案されてお
り,例えば特開平9−155421号公報や特開平9−
155422号公報などに開示されている。特開平9−
155421号公報に記載の技術では,ある中間スタン
ドの出側に設置された板幅計により被圧延材の板幅が検
出され,該板幅計の板幅検出値と目標板幅との偏差に基
づいて比例積分制御量が算出される。基本的にはこの比
例積分制御量が制御指令値として用いられるが,上記偏
差が正で且つ所定値以下であるときには,製品幅側への
オーバーシュートを防止するために前回制御量と所定設
定値とに基づいて算出された代替制御量が制御指令値と
して用いられる。そして,上記制御指令値によって当該
圧延スタンドの入側張力が制御される。また,特開平9
−155422号公報に記載の技術は,同じく,ある圧
延スタンドの出側に設置された板幅計により被圧延材の
板幅を検出し,該板幅計の板幅検出値と目標板幅との偏
差に基づいて,当該圧延スタンドの入側張力を制御する
のであるが,張力変更量ΔσFBKを求めるのに,板幅
偏差ΔW,入側張力σ,及びスタンド間移送時間Δtを
用いており,上記張力変更量ΔσFBKに基づいて比例
積分器により張力変更指令値を計算している。
【0003】
【課題を解決するための手段】特開平9−155421
号公報に記載の技術では,ある中間スタンドの出側にて
実測された実測板幅をフィードバックして比例積分制御
を行い,板幅の制御範囲を広くとり,制御の応答性を確
保することを図っているが,圧延速度に応じたむだ時間
が存在することに変わりないため,制御系の安定性を確
保するには,低い制御ゲインを使用せねばならず,応答
性の向上には限界がある。また,制御ゲインは試行錯誤
によって決定しなければならず,チューニングやメンテ
ナンスに莫大な労力を要する。また,特開平9−155
422号公報に記載の技術では,上記スタンド間移送時
間に基づいて張力指令値を定めることにより,例えば特
開平9−155421号公報に記載の技術とくらべて,
より高い制御ゲインを設定することが可能となるが,移
送時間が実測板幅に及ぼす影響は複雑であり,制御性能
がいくらか損なわれてしまうことは避けられない。ま
た,やはり制御ゲインの設定には試行錯誤が必要であ
り,チューニングやメンテナンスに多大な労力が必要と
なる。さらに,上記両公報に記載されているような従来
の板幅制御に関する技術では,板厚,圧延速度,板温度
などの条件が変化した場合に,安定性を補償することが
できない。本発明は,このような従来の技術における課
題を解決するために,板幅制御装置を改良し,張力指令
値から実測板幅までの特性をあらわす数式モデルを利用
して,上記板幅偏差の予測値をオンラインで計算し,該
予測値に基づいて上記比例積分器の制御入力を修正する
予測部と,上記予測部により計算される上記予測値の予
測精度に基づいて制御系の安定性を補償するように上記
比例積分器のゲインを調整するゲイン調整部とを具備す
ることにより,ある圧延スタンドの入側張力が操作され
てからそれが実測板幅に反映されるまでにむだ時間が存
在する場合でも,安定性を補償しながら,高い応答性を
実現する制御ゲインを,試行錯誤の必要なく自動的に得
ることができる板幅制御装置を提供することを目的とす
るものである。また,他の目的は,板厚,圧延速度,板
温度などの設定運転条件に変更があった場合にも,その
変更に応じて制御ゲインを調整し制御系の安定性を補償
することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1に係る発明は,複数の圧延スタンドを用い
て被圧延材を圧延する熱間連続圧延機の,ある圧延スタ
ンドの出側にて実測された実測板幅と目標板幅との板幅
偏差をなくすように比例積分器により張力指令値を計算
し,該張力指令値に基づいて当該圧延スタンドの入側張
力を操作する板幅制御装置において,上記張力指令値か
ら実測板幅までの特性をあらわす数式モデルを利用し
て,上記板幅偏差の予測値をオンラインで計算し,該予
測値に基づいて上記比例積分器の制御入力を修正する予
測部と,上記予測部により計算される上記予測値の予測
精度に基づいて制御系の安定性を補償するように上記比
例積分器のゲインを調整するゲイン調整部とを具備して
なることを特徴とする板幅制御装置として構成されてい
る。また,請求項2に係る発明は,上記請求項1に記載
の板幅制御装置において,上記数式モデルが,むだ時間
要素を含むものであることをその要旨とする。また,請
求項3に係る発明は,上記請求項1又は2に記載の板幅
制御装置において,上記ゲイン調整部が,板厚,圧延速
度,若しくは板温度,又はこれらの組み合わせを少なく
とも含む設定運転条件に基づいて,上記比例積分器のゲ
インを圧延中に変更してなることをその要旨とする。上
記請求項1〜3のいずれか1項に記載の板幅制御装置に
よれば,張力指令値から実測板幅までの特性をあらわす
数式モデルを利用して,上記板幅偏差の予測値をオンラ
インで計算し,該予測値に基づいて上記比例積分器の制
御入力を修正する予測部と,上記予測部により計算され
る上記予測値の予測精度に基づいて制御系の安定性を補
償するように上記比例積分器のゲインを調整するゲイン
調整部とを具備することにより,ある圧延スタンドの入
側張力が操作されてからそれが実測板幅に反映されるま
でにむだ時間が存在する場合でも,安定性を補償しなが
ら,高い応答性を実現する制御ゲインを,試行錯誤の必
要なく自動的に得ることができる。しかも,上記請求項
3に記載の板幅制御装置によれば,板厚,圧延速度,板
温度などの設定運転条件に変更があった場合でも,その
変更に応じて上記比例積分器のゲインが圧延中に変更さ
れるため,制御系の安定性を維持することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明の具体的な一例であっ
て,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の実施の形態に係る板幅制御
装置A1の概略構成を示す制御ブロック図,図2は上記
板幅制御装置A1と熱間連続圧延機の関係を示す図であ
る。図1及び図2に示す如く,本発明の実施の形態に係
る板幅制御装置A1は,例えば複数の圧延スタンド#
1,#2,…を用いて被圧延材を圧延する熱間連続圧延
機の,ある圧延スタンド#2の出側にて実測された実測
板幅Wsen と目標板幅Wref との板幅偏差ΔWをなくす
ように比例積分器1により張力指令値Δσrefを計算
し,該張力指令値Δσref に基づいて当該圧延スタンド
#2の入側張力を操作する板幅制御装置として具体化さ
れる。上記板幅制御装置A1が,特徴とするところは,
上記張力指令値Δσref から実測板幅Wsen までの特性
をあらわす数式モデルを利用して,上記板幅偏差ΔWの
予測値ΔWp1,ΔWp2をオンラインで計算し,該予
測値ΔWp1,ΔWp2に基づいて上記比例積分器1の
制御入力である上記板幅偏差ΔWを修正する予測部2
と,上記予測部2により計算される上記予測値の予測精
度Δ(s)に基づいて制御系の安定性を補償するように
上記比例積分器1のゲインKp,Kiを調整するゲイン
調整部3とを具備する点である。
【0006】以下,上記板幅制御装置A1の詳細につい
て説明する。上記板幅制御装置A1は,ある圧延スタン
ド,例えば圧延スタンド#2の出側に設置された板幅検
出器101により検出された実測板幅Wsen をフィード
バックし,該実測板幅Wsen に基づいて張力指令値Δσ
ref を制御周期毎に決定し,圧延スタンド#1,#2の
いずれかのロール速度を調整するなどして,上記張力指
令値Δσref に応じて圧延スタンド#2の入側張力を調
整する。上記フィードバック系において,実測板幅W
sen と目標板幅Wref との偏差ΔWをなくす制御を行う
ために,比例積分器1(比例ゲインKp,積分ゲインK
i)が設けられている。しかしながら,上記フィードバ
ック系の制御対象には,圧延速度に応じた,むだ時間L
が含まれており,比例積分器1の比例ゲインKp,積分
ゲインKiの調整により系を安定にしようとすると,比
例ゲインKp,積分ゲインKiを小さく設定しなければ
ならず,高い応答性を得ることはできない。いま,張力
指令値Δσref から検出器101で検出される実測板幅
sen までの実際の特性が,次式(1)により記述でき
るとする。
【数1】 ここで,ΔWは板幅の偏差を,Δσは張力偏差を,Dは
張力変動以外の要因による幅変化をそれぞれ表す。ま
た,伝達関数G(s)は,圧延速度,板温度,板厚,圧
延荷重,板幅絶対値,被圧延材の変形抵抗,圧延スタン
ド間の張力絶対値などの関数である。上記式(1)は,
真のプロセスを表現するモデルであり,一般に上記式
(1)を忠実に再現するモデルは持ち得えない。
【0007】そこで,上記予測部2は,上記式(1)で
表される真のプロセスに対して,一般的に適当であると
知られているノミナルモデルを制御モデルに用いて,実
測板幅Wsen に対する予測制御を行いながら,実測板幅
sen のフィードバックループにおいてむだ時間L経過
後にあらわれる実際の出力の影響を抑制する。上記ノミ
ナルモデルには,例えば次式(2)を用いるものとす
る。
【数2】 ここで,Gm(s)は上記伝達関数G(s)に対応する
ノミナルモデルであるが,むだ時間Lと張力偏差Δσ
は,厳密に測定できる。なお,上記式(2)には線形モ
デルを使用しているが,実際には非線形モデルでも構わ
ず,できるだけ忠実に上記(1)式を再現できるもので
あることが望ましい。上記式(2)に対して,むだ時間
を含んだ予測板幅ΔWp1とむだ時間を含まない予測板
幅ΔWp2とを求めれば,上記予測部2を次式(3),
(4)のように設計することができる。
【数3】
【数4】 従って,上記比例積分器1及び予測部2を含む制御系の
構成は,図1の制御ブロック図の通りとなる。上記予測
部2において,内側のループ(予測板幅ΔWp2のルー
プ)により,実測板幅Wsen に関する予測制御が行われ
る。また,外側のループ(予測板幅ΔWp1のループ)
により,実測板幅Wsen のフィードバックループにおい
てむだ時間L経過後にあらわれる実際の出力の影響が排
除される。
【0008】板幅偏差ΔWと上記式(3),(4)の計
算結果を用いると,次式(5)により張力指令値Δσ
ref が計算される。
【数5】 また,上記式(5)は,上記式(1),(2)を用いて
次式(6)のように変換できる。
【数6】 もし,Gm(s)とG(s),DとDmが完全に等しけ
れば,上記式(6)はむだ時間を含まないモデル出力Δ
Wp2を目標値0に制御する制御系であると解釈するこ
とができる(図3参照)。その場合,比例ゲインKp,
積分ゲインKiはむだ時間を含まないGm(s)に対し
て調整すればよい。むだ時間を含まないGm(s)に対
して比例積分制御を行う場合,むだ時間を含む場合より
も比例ゲインKi,積分ゲインKpを大きくすることが
でき,高応答の制御系となる。Gm(s)=G(s),
D=Dmという仮定が非現実的であり,実際には両者の
間でいくらかの差が生じていたとしても,上記予測部2
を用いることにより,むだ時間を含む制御系に対して,
その差の少なさに応じた分だけ応答性を高めることがで
きる。ここで,真のモデルと制御モデルとの差(予測精
度)が次式(7)のΔ(s)により表されるとすると
(図4参照),
【数7】 制御系は,図5のように,制御対象Gm(s)に乗法的
誤差Δ(s)/Gm(s)がかかったものと解釈でき
る。
【0009】従って,比例積分器1の比例ゲインKp,
積分ゲインKiを,Δ(s)/Gm(s)というモデル
化誤差の存在下でノミナルモデルGm(s)を常に安定
化するように決定すれば,制御系の安定性を確保しなが
ら高い応答性を実現することができる。ゲイン調整部3
は,このためのものであり,予測部2の予測精度,すな
わち上記差Δ(s)に基づいて制御系の安定性を補償す
るように比例ゲインKp,積分ゲインKiを調整する。
板厚,圧延速度,板温度などによって定まる設定運転条
件について,ある場合に対して,制御モデルの上記乗法
的誤差Δ(s)/Gmの上限を,通常の同定手法を用い
てオフラインで同定しておく。例えば真のプロセスのス
ペクトル解析とノミナルモデルの周波数特性との差から
上記差Δ(s)求めることで同定が可能である。これ
は,運転中に実際の設定運転条件が多少変化しても安定
性を確保するためである。また,上記設定運転条件の,
異なる複数の場合について,予め予測板厚,実測圧延速
度,予測板温度を使用して上記乗法的誤差Δ(s)/G
mをテーブル化(関数化でも構わない)しておく。これ
は,運転時にその時の設定運転条件の変更に柔軟に対応
して,高応答性を維持するためである。乗法的誤差Δ
(s)/Gmに対するPI制御器のロバスト安定化は,
ロバストPI制御として確立しており(佐伯:H∞制御
問題のPID制御系設計法,システム/制御/情報,Vo
l.42,No1,pp.29-34,1998を例えば参照のこと),この方
法を用いれば,適用可能な比例ゲインKp,積分ゲイン
Kiの設定範囲を図6のように自動的に求めることがで
きる。ここで,図6(a)は,圧延速度が遅い圧延前半
での各ゲインKp,Kiの設定範囲を,図6(b)は,
圧延速度の速い圧延後半での各ゲインKp,Kiの設定
範囲をそれぞれ示している。図6(a)と図6(b)と
を比較すると,圧延後半の方が圧延速度が速く,むだ時
間が小さくなるためゲインを大きく設定できるが理解で
きる。
【0010】上記ゲイン調整部3は,圧延前に被圧延材
の温度分布や,圧延速度指令値,板厚分布の情報を利用
して設定運転条件を判断し,図6に示したような各ゲイ
ンKp,Kiの設定範囲と,その変更を自動的に計算
し,設定範囲内にある点を選択し,各ゲインKp,Ki
を定める。この実施の形態に係る制御系では,上記図6
の設定範囲において,より左下方向にある点を選択すれ
ば,おおよそ高いゲインKp,Kiを得ることができる
が,例えば上記設定範囲を三角形に近似してその重心を
選択したり,各ゲインKp,Kiの設定可能最大値に対
して0から1の間にある所定の係数を乗じた点を選択す
るようにしてもよい。そして,上記ゲイン調整部3によ
り決定されたゲインKp,Kiは,圧延中に比例積分器
1に送出され,比例ゲインKp,積分ゲインKiが調整
される。この実施の形態に係る板幅制御装置A1と,従
来のPI制御に基づく技術とのシミュレーション結果を
図7(a),(b)にそれぞれ示す。図7(a),
(b)の縦軸は板幅であり,横軸は時間である。図7に
示す通り,圧延速度,板温度,板厚変動の存在下で不安
定化せず応答時間が約40%向上している。このよう
に,本発明の実施の形態に係る板幅制御装置によれば,
張力指令値から実測板幅までの特性をあらわす数式モデ
ルを利用して,上記板幅偏差の予測値をオンラインで計
算し,該予測値に基づいて上記比例積分器の制御入力を
修正する予測部と,上記予測部により計算される上記予
測値の予測精度に基づいて制御系の安定性を補償するよ
うに上記比例積分器のゲインを調整するゲイン調整部と
を具備することにより,ある圧延スタンドの入側張力が
操作されてからそれが実測板幅に反映されるまでにむだ
時間が存在する場合でも,安定性を補償しながら,高い
応答性を実現する制御ゲインを,試行錯誤の必要なく自
動的に得ることができる。しかも,板幅,圧延速度,板
温度などの設定運転条件に変更があった場合でも,その
変更に応じて上記比例積分器のゲインが圧延中に変更さ
れるため,制御系の安定性を維持することができる。
尚,上記実施の形態では,簡単のため2つの圧延スタン
ドを示したにすぎないが,本発明の技術的範囲はこれに
限定されるものではなく,これよりも多数の圧延スタン
ドを有した熱間連続圧延機について本発明を適用するこ
とは勿論可能である。さらに,ある一つの圧延スタンド
のみだけではなく,熱間連続圧延機にある複数の圧延ス
タンドに対して本発明を適用することも勿論可能であ
る。
【0011】
【発明の効果】以上説明した通り,上記請求項1〜3の
いずれか1項に記載の板幅制御装置によれば,張力指令
値から実測板幅までの特性をあらわす数式モデルを利用
して,上記板幅偏差の予測値をオンラインで計算し,該
予測値に基づいて上記比例積分器の制御入力を修正する
予測部と,上記予測部により計算される上記予測値の予
測精度に基づいて制御系の安定性を補償するように上記
比例積分器のゲインを調整するゲイン調整部とを具備す
ることにより,ある圧延スタンドの入側張力が操作され
てからそれが実測板幅に反映されるまでにむだ時間が存
在する場合でも,安定性を補償しながら,高い応答性を
実現する制御ゲインを,試行錯誤の必要なく自動的に得
ることができる。しかも,上記請求項3に記載の板幅制
御装置によれば,板厚,圧延速度,板温度などの設定運
転条件に変更があった場合でも,その変更に応じて上記
比例積分器のゲインが圧延中に変更されるため,制御系
の安定性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る板幅制御装置の概
略構成を示す制御ブロック図。
【図2】 上記板幅制御装置A1と熱間連続圧延機の関
係を示す図。
【図3】 上記板幅制御装置A1の等価な制御ブロック
を示す図。
【図4】 上記板幅制御装置A1における予測誤差を説
明するための図。
【図5】 上記板幅制御装置A1における乗法的誤差を
説明するための図。
【図6】 ゲインの設定範囲を説明するための図。
【図7】 上記板幅制御装置A1とPI制御を用いた従
来技術とのシミュレーション結果を比較する図。
【符号の説明】
1…比例積分器 2…予測部 3…ゲイン調整部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 芳則 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開 平9−182908(JP,A) 特開 昭57−44410(JP,A) 特開 昭62−289307(JP,A) 特開 平7−214127(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延スタンドを用いて被圧延材を
    圧延する熱間連続圧延機の,ある圧延スタンドの出側に
    て実測された実測板幅と目標板幅との板幅偏差をなくす
    ように比例積分器により張力指令値を計算し,該張力指
    令値に基づいて当該圧延スタンドの入側張力を操作する
    板幅制御装置において,上記張力指令値から実測板幅ま
    での特性をあらわす数式モデルを利用して,上記板幅偏
    差の予測値をオンラインで計算し,該予測値に基づいて
    上記比例積分器の制御入力を修正する予測部と,上記予
    測部により計算される上記予測値の予測精度に基づいて
    制御系の安定性を補償するように上記比例積分器のゲイ
    ンを調整するゲイン調整部とを具備してなることを特徴
    とする板幅制御装置。
  2. 【請求項2】 上記数式モデルが,むだ時間要素を含む
    ものである請求項1に記載の板幅制御装置。
  3. 【請求項3】 上記ゲイン調整部が,板厚,圧延速度,
    若しくは板温度,又はこれらの組み合わせを少なくとも
    含む設定運転条件に基づいて,上記比例積分器のゲイン
    を圧延中に変更してなる請求項1又は2に記載の板幅制
    御装置。
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