JP3890193B2 - 電力増幅システムおよび移動体通信端末装置 - Google Patents

電力増幅システムおよび移動体通信端末装置 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、電力増幅システムおよび移動体通信端末装置に関し、特に、化合物半導体からなるショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET;Metal Semiconductor Field Effect Transistor)を使用した無線通信用の高周波電力増幅システムおよび移動体通信端末装置に適用して有効な技術に関するものである。
背景技術
PDC(パーソナル・デジタル・セルラ)やPHS(パーソナル・ハンディフォン・システム)などの移動体通信端末では、1GHz以上のマイクロ波帯の搬送波を用いて無線通信が行われる。このため、送信信号のパワーアンプ回路、および受信信号のプリアンプ回路等では、シリコントランジスタよりも動作速度の速いGaAs・MESFET(ガリウムヒ素MESFET)が採用されている。
なお、移動体通信端末については、たとえば日経BP社発行「日経エレクトロニクス」1990年4月16日号(no.497)、p121等にその概要が記載されている。
この移動体通信端末では、1W程度の比較的大きな送信電力が要求される一方、移動体通信端末の携帯性を高めるために小型軽量であること、電池での長時間動作が可能なことが要求される。このため、電池での単一電源駆動が好ましく、長時間動作を保証する観点から低消費電力であることが要求される。
ところで、GaAs・MESFETを高周波帯で利用する場合には、電子移動度の大きさを生かすため、nチャネル型MESFETを用いる場合が多い。したがって、以下の説明では特に断らない限りnチャネル型MESFETの場合について説明する。
また、従来技術のMESFETでは、大きな増幅度を得るため、しきい値電圧(Vth)が比較的深め(たとえばVth=−1V程度)のデプレッション型が用いられる。
このような比較的深いVthのMESFETをソース接地で使用する場合、負電圧でゲートバイアスをかける必要があるため、正の電源電圧とは別に負の電源電圧が必要となる。このように正負両極の電源を必要とするアンプシステムは単一電源で駆動することができず、あえて単一電源で駆動しようとすれば、DC−DCコンバータを用いて正電源から負電圧を生成し、これを負電源として用いる方策が必要となる。
しかし、DC−DCコンバータの使用は、消費電力の増大および実装面積の増大を招き、移動体通信端末に要求される小型軽量および電池での長時間動作の要求に反することとなる。
そこで、移動体通信端末のパワーアンプ回路に用いる増幅素子として、比較的浅いデプレッション型もしくはVthが正電圧のエンハンスメント型GaAs・MESFETを用いて、0Vないし正電圧のゲートバイアス電圧を印加する回路の採用を検討する必要がある。
GaAs・MESFETがショットキ接合型FET、つまりゲートとソースとがショットキダイオードを構成しており、また、nチャネル型MESFETをソース接地で使用することから、ゲートへの正電圧の印加はショットキダイオードに対する順方向電圧となる。このため、ゲートに加えることができる正電圧は、ゲート電流(順方向電流)が急激に増加しはじめる電圧(Vf)以下にすることが必要である。すなわち、Vf以上のゲート電圧を加えても、ゲート電極下部の空乏層はもはや消失しており、ドレイン電流の制御はできず、ドレイン電流は飽和するためである。一方、負方向にかけることができるゲート電圧の最小値は、Vthの近傍となる。すなわち、Vth以下のゲート電圧を加えても、チャネル領域はすでに空乏層で遮断されており、ドレイン電流は流れていないためである。
つまり、MESFETのドレイン電流を増幅信号として取り出すためには、ゲート電圧に応じてドレイン電流が変化する線形領域を利用する必要があるが、この線形領域はゲート電圧がVthからVfの範囲に限られることを意味する。
したがって、深いVthのデプレッション型MESFETと比較して、浅いVthのデプレッション型あるいはVthが正のエンハンスメント型MESFETのゲート電圧の印加できる範囲は狭くなる。一般にゲート電圧を最大限に印加する方がドレイン電流が大きくなるため、ゲート電圧の振幅に比例してドレイン電流の振幅が大きくなる。このため、比較的浅いデプレッション型もしくはエンハンスメント型のMESFETの場合には、十分なドレイン電流を確保できない場合が生じる。この結果、高周波動作時のアンプシステムの出力あるいは利得が十分にとれず、移動体通信端末の高性能化の妨げとなる場合が生じる。
一方、たとえば、昭和61年1月30日、日刊工業新聞社発行、「化合物半導体」、p164に記載されているように、ショットキ接合された金属と半導体との間に流れる順方向電流の電流密度Jは、
J=Aexp(−qφ/kT)(exp(qV/nkT)−1)、
となる。ただし、Aは実効リチャードソン定数、Tは絶対温度[K]、qは素電荷、φはショットキ障壁[V]、kはボルツマン定数、Vは印加電圧[V]、nは理想係数であってショットキ接合が良好なときには1.0〜1.3の範囲の値となるものである。
exp(qV/nkT)>>1であって、nがほぼ1であると仮定すると、Vがφを越えるあたりから指数関数的に電流密度Jが増加することがわかる。このような状況は、MESFETにおいてソース接地し、ゲート電圧を増加してゲート電流が急激に増大する現象と同等である。すなわち、Vfは、φと強く関係しており、φが大きいほどVfも大きくなる。したがって、Vfを大きくして増幅作用をするゲート電圧の印加範囲を増加するために、φの大きな材料をゲート電極に用いることが効果的であると考えることができる。
しかし、GaAs表面にショットキ接合するような金属を形成しても、金属の種類、つまりその金属の仕事関数に応じてφが変化せず、ほぼ一定のφとなることが知られている。すなわち、GaAs表面の表面準位密度の多さ、あるいは中間層の生成に起因するピニング効果(pinning effect)によるものである。
従来の多用されているnチャネル型GaAs・MESFETにおいては、ゲート電極としてタングステンシリサイド(WSi)が用いられており、このゲート電極をたとえばアルミニウム(Al)やモリブデン(Mo)に代えてもピニング効果によりショットキ障壁φは大きく変化しない。このため、Vfを大きくしてゲート電圧の印加範囲を増加することが困難であり、比較的浅いデプレッション型もしくはエンハンスメント型のMESFETにおいて、十分なドレイン電流を確保して高周波動作時のアンプシステムの出力あるいは利得を向上し、移動体通信端末の高性能化を図ることが困難となっている。
また、比較的浅いデプレッション型もしくはエンハンスメント型のnチャネル型GaAs・MESFETをソース接地で用いる場合には、ゲート電圧の範囲が狭くなるため、ゲートバイアス電圧の安定性が信号ノイズ比(SNR)に大きく影響する。このため電源電位の安定性は特に重要となる。
本発明の目的は、単一電源駆動を前提とした高周波電力増幅システムの利得を向上することにある。
また、本発明の目的は、高周波電力増幅システムの消費電力を低減することにある。
また、本発明の目的は、高周波電力増幅システムの安定性を向上することにある。
また、本発明の目的は、単一電源駆動かつ低消費電力な、つまり電池での長時間の使用が可能な移動体通信端末の出力を大きくし、性能を向上することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
発明の開示
(1)本発明の電力増幅システムは、ソース端子が接地されたショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET;Metal Semiconductor Field Effect Transistor)を増幅素子として使用し、単一極性の電源からドレインバイアス電圧および0Vないし低い順方向のゲートバイアス電圧が供給され、ゲートバイアス電圧に重畳して加えられた入力信号をドレイン電流の変化として増幅出力する電力増幅システムであって、MESFETは、ソース端子を接地してゲート端子に順方向の直流ゲート電圧を加えた場合に、ゲート幅100μmあたりのゲート電流値が100μAを越える直流ゲート電圧の値が、0.65V以上のものである。
従来技術におけるMESFETのゲート電極としてはタングステンシリサイドが多く用いられ、ゲート材料を変更してもショットキ障壁φは大きく変化しないことは前記したとおりである。このようなショットキ障壁φの評価方法として、本発明者らは、ソース端子を接地してゲート端子に順方向の直流ゲート電圧を加えた場合に、ゲート幅100μmあたりのゲート電流値が100μAを越える直流ゲート電圧の値をφに強く関係するVfとして定義する概念を導入した。
すなわち、ゲートとソースと間はショットキ接合されており、ソースが接地されているためゲート端子に順方向電圧(nチャネルMESFETの場合には正電圧)を加えるとゲート端子には順方向電流密度Jが流れる。前記のとおり、
J=Aexp(−qφ/kT)(exp(qV/nkT)−1)、
であり、qV/nkT>3が成立する条件、つまりある程度のゲート電圧Vが加えられた状態では、
J=Aexp(−qφ/kT)exp(qV/nkT)
=α・exp(−βφ)exp(βV/n)
ただし、α=A**、β=q/kT、とする。よって、上式の自然対数をとれば、
V=nφ+(n/β)ln(J/α)
Vfを上記の通り定義し、n=1と仮定すれば、
Vf=φ+(1/β)ln(J/α)
ただし、Jは、ゲート幅100μmあたり100μAに相当するゲート電流密度である。本発明者らの実験検討によれば、(1/β)ln(J/α)=0と近似でき、よって、Vf=φ、となる。
このような定義に基づいて、従来技術特に移動体通信端末に多く用いられているMESFETのVfを評価したところ、GaAs上にタングステンシリサイドでゲート電極を形成した場合、Vf=0.56Vであり、Vfの値は大きくても0.6Vであることが判明した。
そこで、本発明は、このような定義におけるVfを0.65V以上とすることによって、入力信号として加えることができるゲート電圧の範囲を広くして、増幅出力として取り出せるドレイン電流の振幅を大きくするものである。すなわち、本発明によれば、MESFETを用いた電力増幅システムの出力あるいは利得を大きくしてシステム全体の性能を向上することができる。
本発明の電力増幅システムの出力あるいは利得を大きくできる点を図1〜図3を用いて説明する。
図1〜図3は本発明の電力増幅システムにおけるソース接地nチャネルMESFETの動作を説明するための特性曲線を示したグラフであり、図1は、ゲート電圧(Vg)−ゲート電流(Ig)特性を示したグラフ、図2は、ゲート電圧(Vg)−ドレイン電流(Id)特性を示したグラフ、図3は、ドレイン電圧(Vds)−ドレイン電流(Ids)特性および負荷曲線を示したグラフである。
図1において、ショットキ障壁φが大きい場合のVg−Ig曲線1は、本発明を適用した場合のMESFETを示す。一方、ショットキ障壁φが小さい場合のVg−Ig曲線2は、本発明者らが検討した比較例のMESFETを示す。前記したVfの定義から、ゲート幅100μmあたりに100μAの電流に相当する電流値Ig0となる電圧は、曲線1の場合Vf1であり、曲線2の場合Vf2となる。本発明者らの実験検討によれば、たとえば、Vf2は約0.6Vであり、Vf1は0.7Vとなる。
このようなVg−Ig特性から、Vg−Id特性は図2に示すようになる。曲線3は、本発明を適用した場合のMESFETのVg−Id特性であり、VgがVthを越えるあたりからIdが流れはじめ、Vmax1まではVgの増加に応じてIdは増加する。そして、Vmax1を越えるあたりからIdは飽和する。Vmax1は前記したとおりほぼVf1となる。一方、比較例のMESFETの場合は、曲線4で示され、VgがVthを越えるあたりからIdが流れはじめる点は同様であるが、Vmax2を越えるとIdは飽和する。Vmax2は、Vfの定義よりほぼVf2である。図2には入力および出力信号も同時に示している。ゲートバイアス電圧をVとすれば、ゲート電圧としてゲートバイアス電圧に加えることができる入力信号の最大値は、本発明を適用する場合にはVmax1であり、比較例の場合にはVmax2である。したがって、出力信号であるドレイン電流の最大値は、本発明を適用する場合にはImax1となり、比較例の場合にはImax2となる。つまり、出力として取り出すことができる本発明のドレイン電流は、比較例と比べてImax2からImax1に増加することとなる。
これを、負荷曲線で示せば図3のようになる。すなわち、本発明を適用したMESFETの負荷曲線5は、ゲート電圧Vgを約0.7Vまでかけられるため、ドレイン電流をImax1まで駆動することができ、一方、比較例のMESFETの負荷曲線6では、ゲート電圧Vgを約0.6Vまでしかかけられないため、ドレイン電流をImax2までしか駆動できない。この結果、本発明を適用すれば、比較例と比べて、Imax1−Imax2に相当する分の負過電流を増加することができ、出力を増加することができる。
なお、本発明者らの実験検討によれば、従来技術のMESFETのVfは約0.6Vとなることは前記したとおりであるが、たとえば昭和61年1月30日、日刊工業新聞社発行、「化合物半導体」、p165に記載されているφの値(WSiについてはφ=0.75)よりも低い値となっている。このように本発明者らのVfが文献値よりも低い値で観測されるのは以下のような理由による。すなわち、文献値の観察は、真空雰囲気下での劈開直後に電極形成する場合が多く、非常に清浄な表面が保たれた状態での観測値である。これに対し、本発明者らのVfは、実デバイスにおける観測値であり、若干の表面汚染が存在する状態での観測値である。また、実デバイスではゲート電極形成後に熱処理が施され、ゲート電極を構成する金属と半導体との反応が発生する。さらに、実デバイスでは、ゲート長の短い場合が多く、このような場合にはゲートエッジの効果が入ってきて、エッジ効果に起因するリーク電流が発生する場合がある。これらの要因が重なり合って結局Vfが文献値よりも低い値で観測されることとなる。
また、前記MESFETは、浅いデプレッション型またはエンハンスメント型のMESFETとすることができる。浅いデプレッション型またはエンハンスメント型のMESFETでは、ゲートバイアス電圧を0Vないし低い順方向の電圧を印加するものであり、特に単一電源で駆動する場合に重要な技術であるが、このような場合であっても、本発明ではゲート電圧をVf1(Vmax1)まで加えることができるため、十分な出力を確保して単一電源で駆動する電力増幅システムのデメリットを補うことができる。
また、前記MESFETのチャネル領域は、直接遷移型の化合物半導体からなるものである。このような電力増幅システムによれば、直接遷移型の化合物半導体の高いキャリア移動度を生かして高速動作可能な電源増幅システムを構成することができる。特に、電子をキャリアとするnチャネル形MESFETは、高速化に対して最も有効であり、1GHz以上の高周波信号の増幅に適用できる。
なお、直接遷移型の化合物半導体としては、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)、あるいはガリウムヒ素(GaAs)を例示できる。
(2)本発明の電力増幅システムは、前記した電力増幅システムにおいて、ゲートバイアス電圧を供給する回路に、リップルフィルタコンデンサを備えたものである。
このようにゲートバイアス電圧供給回路にリップルフィルタコンデンサを備えることにより、電力増幅システムの安定性を向上できる。すなわち、本発明の電力増幅システムでは、ゲートバイアス電圧に重畳して入力信号を加えると、ドレイン電流を出力電流として取り出すことができるが、このドレイン電流を供給する電源は単一極性の単一電源であり、この電源からはゲートバイアス電圧をも生成する。ドレイン電流Idが電源から供給されると、電源の内部抵抗rに起因してr・Idの電圧降下が電源端子に発生し、ゲートバイアス電圧の発生回路にもこの電圧降下の影響が生ずることとなる。特に、本発明の電力増幅システムでは、ゲート電圧の印加可能範囲を広げて出力として取り出すことのできるドレイン電流を増加しているため、電圧降下r・Idの影響は大きくなる。そこで、本発明では、特にゲートバイアス電圧の発生回路にリップルフィルタコンデンサを備え付けてゲートバイアス電圧への高周波ノイズの重畳を防止し、ゲートバイアス電圧の安定化を図るものである。これにより電力増幅システムの安定化を図ることができる。また、本発明の電力増幅システムでは、単一極性電源の要求から、ゲート電圧の印加可能範囲が狭くなっている。このため、入力電圧信号の振幅が小さくならざるを得ず、入力信号に対するゲートバイアス電圧の安定性も相対的に厳しくなるため、本発明のリップルフィルタコンデンサの効果はより大きくなる。
なお、リップルフィルタコンデンサは、MESFETが形成された半導体基板の外部に備えられる。リップルフィルタコンデンサの具体的な容量値は後に説明するが、一般に大きく、半導体基板上にIC化して実現しようとすれば形成面積が大きくなり、IC化のコストが高くなる。よって、リップルフィルタコンデンサを半導体基板の外部に分離して備えることにより、より低価格に電力増幅システムを構成することができる。
(3)本発明の電力増幅システムは、前記した電力増幅システムにおいて、前記MESFETのゲート電極とチャネル領域との界面に、ゲート電極を構成する金属とチャネル領域を構成する半導体との合金層が形成されているものである。
このような電力増幅システムによれば、0.65V以上のVfを有するMESFETを実現できる。従来多く用いられているMESFETではゲート電極としてタングステンシリサイド等半導体と合金を形成しにくい材料を選択して熱的安定性、あるいは製造工程における熱工程の活用を確保していた。しかし、本発明では、ゲート電極と構成する材料とチャネル領域の半導体とを積極的に熱反応させ、その界面に合金層を形成するものである。このように合金層を形成することにより、ショットキ接合は、この合金層とチャネル領域の半導体との間で形成されることとなり、チャネル領域の半導体とゲート電極金属との界面に存在する界面準位の影響を少なくすることができる。これによりピニング効果を回避して、その物質の仕事関数に応じたショットキ障壁φを形成することができる。これにより、ショットキ障壁φを大きくしてVfを増加するものである。また、あらかじめ合金層が形成されているため、熱的な安定性にも優れる。このため電力増幅システムの信頼性を向上できる。
また、前記合金層は、チャネル領域の表面よりも下層に形成されているものである。このように合金層をチャネル領域の表面よりも下層に形成することにより、ピニング効果の原因である界面準位の影響をより小さくすることができる。
さらに、前記金属は、タングステンシリサイドよりも大きな仕事関数を有するものとすることができる。前記したとおり、合金層と半導体との間のショットキ障壁φは、ピニング効果が抑制された状態では合金層の仕事関数で決まる。このため、前記した手法によりピニング効果を抑制した上で、さらに、金属をタングステンシリサイドよりも大きな仕事関数を有するものとすることにより、ショットキ障壁φを大きくして0.65V以上のVfを得ることができる。具体的には、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)の何れかの金属とすることができる。これら金属はそれ自体仕事関数が大きなものであり、また、半導体材料たとえばヒ素とそれら金属との合金も仕事関数が大きく、たとえば白金ヒ素(PtAs)とGaAsとの接合界面では大きなショットキ障壁φが形成される。
このようにショットキ障壁φを大きくすることは、チャネル間のリーク電流を低減することにも寄与する。この結果、電力増幅システムの消費電力を低減できる。
なお、前記したとおり、白金またはパラジウムにより合金層を形成することによってVfを大きくすることができるが、このVfの値はチャネル領域を構成する半導体の材料にも依存することが本発明者らの実験検討により判明している。すなわち、半導体材料としてAlGaAsを用い、たとえば白金によりゲート電極を構成した場合には、Vfは少なくとも0.70V以上であり、通常は0.75V程度となる。また、半導体材料としてGaAsを用い、たとえば白金によりゲート電極を構成した場合には、Vfは少なくとも0.65V以上であり、通常は0.67V〜0.73Vの範囲となる。このようにAlGaAsとGaAsとでVfの値に相違が見られるのは、AlGaAsとGaAsの電子親和力の相違に基づくと考えられる。また、同じGaAsであってもVfが0.67V〜0.73Vの範囲に分布するのは、白金厚さの相違に基づく。つまり、白金が70〜80Åと薄い場合にはVfが0.67V〜0.69Vとなり、白金が300Åと厚い場合にはVfが0.72V〜0.73Vになる。
(4)本発明の電力増幅システムは、前記した電力増幅システムであって、MESFETが半導体基板ごとに分離して形成され、MESFETと受動素子とが各々別個に構成されているもの、または、MESFETおよび増幅回路を構成する受動素子が1つの半導体基板に形成されているもの、または、MESFET、増幅回路を構成する受動素子および増幅回路の出力整合回路が1つの半導体基板に形成されているものである。
すなわち、本発明の電力増幅システムは、ディスクリートに構成することかでき、増幅回路の部分のみをIC(いわゆるMMIC(Monolithic Microwave IC))化することができ、また、出力整合回路を含めてIC化することができる。
(5)本発明の移動体通信端末装置は、高周波信号を増幅して出力し、その能動素子として化合物半導体MESFETをソース接地で用いる電力増幅回路と、化合物半導体MESFETにドレインバイアス電圧およびゲートバイアス電圧を供給する単一極性の電源と、電力増幅回路の出力整合回路とを有する移動体通信端末装置であって、化合物半導体MESFETは、そのソース端子を接地してゲート端子に順方向ゲート電圧を印加した場合に、ゲート幅100μmあたりのゲート電流が100μAを越える順方向ゲート電圧が0.65V以上となるものである。
また、前記ゲートバイアス電圧の供給回路には、MESFETが形成された半導体基板の外部にリップルフィルタコンデンサを備えることができ、さらに、前記化合物半導体MESFETは、そのゲート電極と化合物半導体からなるチャネル領域との界面に、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)と化合物半導体との合金層が形成されたものとすることができる。
このような移動体通信端末装置によれば、単一極性の電源を用いて電力増幅回路を駆動することができ、また、電力増幅回路の出力を大きくして移動体通信端末装置の性能を向上できる。
以上開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単にまとめて説明すれば以下のとおりである。
(1)単一電源駆動を前提とした高周波電力増幅システムの利得を向上できる。
(2)高周波電力増幅システムの消費電力を低減できる。
(3)高周波電力増幅システムの安定性を向上できる。
(4)単一電源駆動かつ低消費電力な、つまり電池での長時間の使用が可能な移動体通信端末の出力を大きくし、性能を向上できる。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
図4は、本発明の電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置の一例を示した構成図である。
本実施形態の移動体通信端末装置は、送信する高周波信号を電力増幅する高周波電力増幅回路部10と、増幅された高周波信号をインピーダンス整合して出力する出力整合回路部11と高周波電力増幅回路部にゲートバイアス電圧を給電するゲートバイアス電圧回路部12とを有する電力増幅システム、高周波受信プリアンプAMP、分波器(またはアンテナ切換器)SW、無線送受信アンテナANT、送信側周波数変換回路(アップバータ)UB、受信側周波数変換回路(ダウンバータ)DB、周波数変換用のローカル信号を発生する周波数合成回路MX、送受信インタフェース(IF)部を含むベースバンドユニットBBU、論理制御ユニットLCU、操作部および表示部を含む操作パネルOP、送話器と受話器からなるヘッドセットHS、および装置全体の動作電源Vddを供給する内蔵電池などからなる。本実施形態では単一の内蔵電池が電源として備えられており、出力電圧3.5Vのリチュウム電池を例示できる。
高周波受信プリアンプAMPは、無線送受信アンテナANTで受けた無線信号を増幅し、増幅された受信信号は受信側周波数変換回路(ダウンバータ)DBで低周波信号に変換されてベースバンドユニットBBUに伝送される。ベースバンドユニットBBUでは、低周波受信信号を信号処理してIF部を介してヘッドセットHSに送り、ヘッドセットHSの受話器で音声信号として出力される。
一方、ヘッドセットHSの送話器で検出された音声信号は、IF部を介してベースバンドユニットBBUに伝送され、ベースバンドユニットBBUで信号処理されて、送信側周波数変換回路(アップバータ)UBで高周波送信信号に変換される。高周波送信信号は電力増幅システムの入力Inに入力されて電力増幅され、増幅された高周波出力信号は、電力増幅システムの出力整合回路部11でインピーダンス整合されて無線送受信アンテナANTに送信される。
無線送受信アンテナANTは送信信号および受信信号の双方が入出力されるため、分波器(またはアンテナ切換器)SWで送信あるいは受信信号が分渡される。また、論理制御ユニットLCUは操作パネルOPからの操作に従ってベースバンドユニットBBUおよび周波数合成回路MXを制御し、操作パネルOPの表示部に必要な情報を表示する。
本実施形態の電力増幅システムは、高周波電力増幅回路部10、出力整合回路部11、ゲートバイアス電圧回路部12を有する。
高周波電力増幅回路部10は、前段10aおよび終段10bからなる多段で構成される。
前段10aは、ソース接地のエンハンスメント型GaAs・MESFETJ2と抵抗R11、コンデンサC11、C12およびインダクタL1からなる入力回路部とからなる。抵抗R11、コンデンサC11およびインダクタL1は直列に接続され、一端は入力Inとなり、他端はMESFETJ2のゲートに接続される。コンデンサC12の一端は接地され、前段10aの入力を交流的に接地する。MESFETJ2のドレインは、負荷インピーダンスとなるインダクタL31に接続され、後段10bの入力となる。
後段10bは、ソース接地のエンハンスメント型GaAs・MESFETJ1とコンデンサC21、C22とからなる。コンデンサC21は前段10aの出力であるMESFETJ2のドレインとMESFETJ1のゲートとの間に直列に接続され、前段10aと後段10bとを直流的に分離する。コンデンサC22の一端は接地され、後段10bの入力を交流的に接地する。MESFETJ1のドレインは、負荷インピーダンスの一部となるストリップ素子S1に接続され、また、後段10bの出力すなわち高周波電力増幅回路部10の出力として出力整合回路部11の入力となる。
MESFETJ1、J2のドレインは、各々ストリップ素子S1およびインダクタL31を介して電源電位Vddに接続される。電源ラインには電位安定化のため大きな容量のコンデンサC3(たとえば2000pF)が接続される。
出力整合回路部11は、ストリップ素子S1、S2、抵抗R31、コンデンサC31、C32とからなる。出力整合回路部11は特性インピーダンスが50Ωとなるように調整される。
ゲートバイアス電圧回路部12は、電源電位Vddからのプルアップ抵抗R42、ゲートバイアス電圧Vggを決める抵抗R41、ゲートバイアス電圧Vggのラインと接地間に接続されたリップルフィルタコンデンサC1、C2とからなる。また、ゲートバイアス電圧Vggは、各々抵抗R1、R2を介してMESFETJ1、J2の各々のゲートに加えられる。
また、本実施形態の高周波電力増幅回路部10は、モノリシックマイクロ波集積回路MMICとして構成されている。すなわち、MESFETJ1、J2が形成されたGaAs基板上に、R1、R2、R11、C11、C12、C21、C22、L1が形成されIC化されている。R1等の抵抗は、エピタキシャル層やイオン注入層を利用した半導体抵抗、あるいは金属被膜抵抗を例示できる。C11等のコンデンサは、MIM(Metal Insulator Metal)容量、インクデジタル容量等を例示できる。L1のインダクタは、メアンダラインまたはスパイラルラインインダクタ等を例示できる。
上記回路の具体的な数値を例示すれば以下の通りである。すなわち、R11=15Ω、C11=3.0pF、C12=1.4〜1.6pF、L1=2〜15nH(好適には5nH)、R2=400Ω、C21=3〜5pF(好適には3.9pF)、R1=100Ω、C11=0.5pF、L31=0.01nH、R31=1Ω、C31=5pF、C32=8pF、R41=0.2kΩ、R42=3.3kΩである。
次に、MESFETJ1、J2の構造を図5を用いて説明する。図5は、実施形態の電力増幅システムに用いられるGaAs・nチャネルMESFETの一例を示した断面図である。
GaAs基板31上にAlGaAsとGaAsとが複数層積層されたバッファ層32が形成され、チャネルとなるInGaAs層33および電子供給層であるn型AlGaAs層34がその上層に形成されている。
n型AlGaAs層34上に一部を開口してソース・ドレイン領域のn型GaAs層35が形成され、n型GaAs層35の間のn型AlGaAs層34上にゲート電極36が形成されている。また、n型GaAs層35の上面には金(Au)を主成分とする材料によりソース・ドレイン電極37が形成されている。
ソース・ドレイン電極37およびゲート電極36は、たとえばシリコン酸化膜からなる絶縁膜38で覆われ、絶縁膜38に開口された接続孔に配線39が形成されている。さらに、配線39は、たとえばシリコン酸化膜からなる保護絶縁膜40で覆われている。
パッファ層32、InGaAs層33、n型AlGaAs層34およびn型GaAs層35は、たとえばエピタキシャル成長法により堆積することができる。n型GaAs層35上にソース・ドレイン電極37となる金属を堆積して所定の形状にエッチング加工し、熱処理をしてオーミックコンタクトをとった後、n型GaAs層35を所定の形状にエッチング加工し、ゲート電極36となる金属膜を堆積してエッチング加工してゲート電極36を形成することができる。その後、n型GaAs層35、n型AlGaAs層34、InGaAs層33およびバッファ層32をエッチングして絶縁膜38を堆積し、所定の位置に接続孔を形成して配線39となる金属膜を堆積し、これをパターニングそて配線39を形成し、さらに保護絶縁膜40を堆積して上記MESFETJ1、J2を形成することができる。
上記MESFETJ1、J2のゲート電極36は、少なくとも白金を有する金属膜で構成し、たとえば、下層から白金/チタン/モリブデン/チタン/白金/金の順に堆積された積層膜とすることができる。また、ゲート電極36の加工形成後に熱処理を行って、白金をn型AlGaAs層34と反応させ、白金とヒ素との合金層36bを形成する。この合金層36bは、n型AlGaAs層34の表面よりもチャネル側に沈み込んだ状態となっている。
このように、ゲート電極36の構成層に少なくとも白金を含み、白金とヒ素との合金層36bを形成することにより、ゲート電極36とMESFETJ1、J2のチャネルとの間に形成されるショットキ接合のショットキ障壁を大きくすることができる。これにより、前記したVfを大きくすることができる。また、合金層36bがn型AlGaAs層34の表面よりもチャネル側に沈み込んだ状態となっているため、表面の表面準位の影響を少なくしてピニング効果を抑制し、ショットキ障壁を大きくすることができる。
このようにして形成されたMESFETJ1、J2の、前記定義によるVfは、本発明者らの実験では0.75Vという値が得られている。この値は、代表的なMESFETであるタングステンシリサイドをゲート電極とする場合の0.6Vよりも大きくなっている。このため、0.05Vのマージンを見込んでもゲート電圧を0.7Vまでかけることができ、MESFETJ1、J2のドレイン電流を大きくすることが可能となって、電力増幅システムの利得および出力を向上し、移動体通信端末装置の性能を向上できる。
また、MESFETJ1、J2のゲート電極36は熱処理して形成されており、合金層36bをn型AlGaAs層34の表面よりもチャネル側に沈み込んだ状態として表面準位の影響を少なくしているため、熱的に安定であり、電力増幅システムおよび移動体通信端末装置の信頼性を向上できる。
なお、MESFETJ1、J2のゲート幅は各々32mmおよび8mmとすることができる。
次に、電力増幅システムの動作について説明する。
送信側周波数変換回路(アップバータ)UBから出力された高周波信号は、高周波電力増幅回路部10の入力として入力Inに加えられる。高周波入力信号は、抵抗R11およびインダクタL1でインピーダンス調整され、直流のゲートバイアス電圧Vggに重畳されててMESFETJ2のゲートに加えらえれる。このとき、ゲートバイアス電圧VggはコンデンサC11、C12によって直流的に入力Inおよび接地電位から遮断され、MESFETJ2のゲートにバイアスとしてが加えられることが確保されている。また、高周波入力信号はコンデンサC12によって高周波的に接地される。
MESFETJ2のゲートに加えられたゲート電圧に応じて、MESFETJ2のドレイン電流Id2が流れる。これは図2を用いて説明したとおりである。このとき、ドレイン電流Id2は、ゲート電圧に印加できる電圧が0.7Vであるため、大きな電流とすることができる。
MESFETJ2のドレインはインダクタL31で電源電位Vddにプルアップされているため、ドレイン電流Id2に応じたドレイン電圧Vd2(つまり高周波入力信号が増幅された増幅信号)を生じる。ドレイン電圧Vd2は、高周波入力信号が増幅された前段10aの増幅信号であり、後段10bの入力としてMESFETJ1のゲートに加えられる。
MESFETJ1のゲートには、ドレイン電圧Vd2とゲートバイアス電圧Vggが重畳されたゲート電圧が加えられる。ゲートバイアス電圧VggはコンデンサC21、C22によって直流的に前段10aおよび接地電位から遮断され、MESFETJ1のゲートにバイアスとしてが加えられることが確保されている。また、ドレイン電圧Vd2はコンデンサC22によって高周波的に接地される。
MESFETJ1のゲートに加えられたゲート電圧の応じて、MESFETJ1のドレイン電流Id1が流れる。これも図2を用いて説明したとおりである。このとき、ドレイン電流Id1は、ゲート電圧に印加できる電圧が0.7Vであるため、大きな電流とすることができる。
MESFETJ1のドレインはストリップ素子S1で電源電位Vddにプルアップされているため、ドレイン電流Id1に応じたドレイン電圧Vd1を生じる。ドレイン電圧Vd1は、後段10bの入力信号であるドレイン電圧Vd2が増幅された高周波電力増幅回路部10の増幅信号である。
ドレイン電流Id1およびドレイン電圧Vd1で表される高周波信号が、無線送受信アンテナANTに効率よく電力供給されるように、出力整合回路部11が設けられている。出力整合回路部11の動作はよく知られているように、高周波電力増幅回路部10の出力インピーダンスとANTの入力インピーダンスとが整合するように設計される。
本実施形態では、ゲートバイアス電圧回路部12にリップルフィルタコンデンサC1、C2が備えられていることも本発明の特徴の一つである。
本実施形態では、電源として単一極性の電池のみが備えられているため、ゲートバイアス電圧Vggは電源電位Vddから生成される。ゲートバイアス電圧Vggは、プルアップ抵抗R42と抵抗R41との直列接続によるR41の両端電圧によって生成する。R42とR41の抵抗値が各々3.3kΩと0.2kΩであることから、Vgg=0.2・Vdd/(3.3+0.2)、となり、Vdd=+3.5Vであるから、Vgg=0.2Vとなる。
ただし、VggはVddから生成されるため、Vddの変動がそのままVggの変動として発生することとなる。すなわち、本実施形態では、MESFETJ1、J2のドレイン電流Id1、Id2が大きくなっているため、電池に流れる電流(Id1+Id2)も大きくなり、電池の内部抵抗rに起因して、r・(Id1+Id2)の電位降下が発生する。この電位降下は、高周波電圧変動(ノイズ)としてそのまま抵抗分圧によるVggに重畳されることとなる。そこで、本実施形態では、リップルフィルタコンデンサC1、C2を備えてこのノイズをフィルタリングする。
C1、C2の値は、各々55pF、1000pFとすることができる。高周波ノイズの周波数を1.9GHzとすると、コンデンサC1のインピーダンスは、Z=1/(2πf・C)より、約1.5Ωとなる。この値は、MESFETJ1のゲートに対しては、それに接続される抵抗R1=100Ωとの比から、98%以上の高周波ノイズを接地に流すことができ、MESFETJ2のゲートに対しては、それに接続される抵抗R1=400Ωとの比から、99.5%以上の高周波ノイズを接地に流すことができることを意味する。
また、コンデンサC2のインピーダンスは、f=1.9GHzでは理論上さらに低いインピーダンスとなるが、実際には容量値が1000pFと大きいため、直列抵抗およびインダクタの影響が入ってくる。このため、f=1.9GHzでは、ほぼ5Ω程度となり、フィルタの効果はあまりない。しかしながら、f=1.9GHzよりも低い周波数のノイズに対して、たとえばf=0.19GHzに対しては0.8Ω程度となり、MESFETJ1のゲートに対しても約98%以上の高周波ノイズを接地に流すことができる。
したがって、このようなリップルフィルタコンデンサC1、C2でゲートバイアス電圧Vggのラインが接地電位に接続されているため、高周波ノイズは、リップルフィルタコンデンサC1、C2を伝わって接地に流れ、MESFETJ1、J2のゲートにかかるゲートバイアス電圧Vggを安定化して電力増幅システムの増幅動作を安定化することができる。これにより、移動体通信端末装置の高性能化を図ることができる。特に本実施形態の電力増幅システムでは、ゲートにかけることができる電圧範囲が深いデプレッション型のMESFETに比べて狭いため、ゲートバイアス電圧の安定性は重要であり、本実施形態のリップルフィルタコンデンサC1、C2は有効である。
なお、前記したリップルフィルタコンデンサC1、C2の値は、MESFETJ1、J2のゲートに接続される抵抗R1、R2の値との関係で変更することは容易である。したがって、前記したリップルフィルタコンデンサC1、C2の値は、これに固定されるものではなく、抵抗R1、R2の値に応じて変更することができることはいうまでもない。また、要求される安定性に応じてリップルフィルタコンデンサC1、C2の値が変更できることももちろんである。
上記した電力増幅システムで、どの程度の電力増幅効率の改善がなされるかを具体的に数値を示して説明する。
たとえば、比較されるMESFETのVfが0.65Vである場合、本実施形態のMESFETJ1、J2のVfが0.75Vであるため、比較される電力増幅システムの出力が1.2Wと仮定すると、本実施形態の電力増幅システムの出力は、
((0.7−0.2)/(0.6−0.2))×1.2W=1.8W
となる。ただし、Vfのばらつきを考えて、ゲート電圧の振幅は比較例と本実施形態の場合とで各々0.60Vおよび0.70Vとした。
このように、本実施形態の電力増幅システムによれば、50%の出力の増加を図ることが可能である。
図6は、本発明の電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置の他の例を示した構成図である。図6に示す電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置は、前記した図4に示す場合とその機能においてほぼ同様である。ただし、高周波電力増幅回路部10と出力整合回路部11とがMMICとして構成されている点が異なる。ゲートバイアス電圧回路部12はMMICの外部に設置される。このような電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置においては、前記した図4に示す場合と同様の効果に加えて、システムの実装領域の縮小と組立製造工程の簡略化を図ることができる。
また、図7は、本発明の電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置のさらに他の例を示した構成図である。図7に示す電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置も、前記した図4に示す場合とその機能においてほぼ同様である。ただし、高周波電力増幅回路部10をMMICとして構成せず、各素子が別個独立に構成されているものである点で異なる。このような電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置においても、前記した図4に示す場合と同様の効果が得られる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
たとえば、MESFETJ1、J2のゲート電極36の材料として白金を例示しているが、仕事関数がタングステンシリサイドよりも大きな材料であればこれに限定されるものではなく、たとえばパラジウム(Pd)であってもよい。
また、前記した実施形態では、チャネル部の電子供給層34をAlGaAsとしたが、電子供給層34をGaAsとし、ゲート電極36を前記実施形態と同様に、下層から白金/チタン/モリブデン/チタン/白金/金としてもよい。このとき、前記の定義によるVfは、0.67V〜0.73Vとなる。このような場合であっても、GaAs上に形成されたゲート電極をタングステンシリサイドとする従来技術と比較して0.1V程度高いVfが得られ、前記同様の効果を得ることができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明の電力増幅システムおよび移動体通信端末装置は、単一電源であっても十分に大きな出力を得ることができる高周波の増幅システムを提供するものであり、特に電池での長時間使用をすることができるPDC、PHS等の移動体通信端末装置に適用して好適なものである。
【図面の簡単な説明】
図1〜図3は本発明の電力増幅システムにおけるソース接地nチャネルMESFETの動作を説明するための特性曲線を示したグラフであり、図1は、ゲート電圧(Vg)−ゲート電流(Ig)特性を示したグラフ、図2は、ゲート電圧(Vg)−ドレイン電流(Id)特性を示したグラフ、図3は、ドレイン電圧(Vds)−ドレイン電流(Ids)特性および負荷曲線を示したグラフである。図4は、本発明の電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置の一例を示した構成図である。図5は、実施形態の電力増幅システムに用いられるGaAs・nチャネルMESFETの一例を示した断面図である。図6は、本発明の電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置の他の例を示した構成図である。図7は、本発明の電力増幅システムおよびそれが適用された移動体通信端末装置のさらに他の例を示した構成図である。

Claims (26)

  1. ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET; Metal Semiconductor Field Effect Transistor )を有する電力増幅システムであって、
    前記MESFETは、ソースと、ドレインと、ゲート電極とを有し、
    前記ゲート電極は、前記ゲート電極と半導体領域との間にショットキダイオードが形成されるように前記半導体領域上に形成され、
    前記ゲート電極に供給されるゲートバイアス電圧が増加した場合、前記ショットキダイオードの順方向に沿ってゲート電流が流れ、
    前記ゲート電極および前記半導体領域の材料は、前記ゲート電極に供給されるゲートバイアス電圧の値が0.65V以上のとき、前記ゲート電極の幅100μmあたりのゲート電流値が100μAとなるものであり、
    単一極性の電源が供給されるバイアス回路から前記ゲート電極にゲートバイアス電圧が供給されると共に、前記ドレインにドレインバイアス電圧が供給され、
    前記MESFETは、前記バイアス回路から供給される前記ゲートバイアス電圧に重畳して加えられた入力信号を増幅することを特徴する電力増幅システム。
  2. 請求項1記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETは、浅いデプレッション型またはエンハンスメント型のMESFETであることを特徴とする電力増幅システム。
  3. 請求項1記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETのチャネル領域は、直接遷移型の化合物半導体からなることを特徴とする電力増幅システム。
  4. 請求項記載の電力増幅システムであって、
    前記バイアス回路は、前記ゲートバイアス電圧を生成するゲートバイアス回路と、前記ゲートバイアス回路に連結されたリップルフィルタコンデンサが備えられていることを特徴とする電力増幅システム。
  5. 請求項4記載の電力増幅システムであって、
    前記リップルフィルタコンデンサは、前記MESFETが形成された半導体基板の外部に備えられていることを特徴とする電力増幅システム。
  6. 請求項記載の電力増幅システムであって、
    前記ゲート電極と前記半導体領域との間には、前記ゲート電極と前記半導体領域との合金が形成され、
    前記ショットキダイオードは、前記合金と前記半導体領域との間に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  7. 請求項6記載の電力増幅システムであって、
    前記ゲート電極の材料は、タングステンシリサイドよりも大きな仕事関数を有するものであることを特徴とする電力増幅システム。
  8. 請求項7記載の電力増幅システムであって、
    前記ゲート電極の材料は、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)の何れかを含むことを特徴とする電力増幅システム。
  9. 請求項記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETと前記電力増幅システムに用いられる受動素子とが互いに異なる半導体基板上に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  10. 請求項記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETおよび前記電力増幅システムに用いられる受動素子が1つの半導体基板に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  11. 請求項記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFET、前記電力増幅システムに用いられる受動素子および前記電力増幅システムに用いられる出力整合回路が1つの半導体基板に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  12. ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET)を有 する電力増幅システムであって、
    前記MESFETは、ソースと、ドレインと、ゲート電極とを有し、
    前記ゲート電極は、前記ゲート電極と半導体領域との間にショットキダイオードが形成されるように前記半導体領域上に形成され、
    前記ゲート電極に供給される電圧が増加した場合、前記ショットキダイオードの順方向に沿ってゲート電流が流れ、
    前記ゲート電極および前記半導体領域の材料は、前記ゲート電極に供給される前記電圧の値が0.65V以上のとき、前記ゲート電極の幅100μmあたりのゲート電流値が100μAを越えるものであり、
    単一極性の電源が供給されるバイアス回路から前記ゲート電極にゲートバイアス電圧が供給され、
    前記MESFETは、前記ゲートバイアス電圧に重畳して加えられた入力信号を増幅することを特徴する電力増幅システム。
  13. 請求項12記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETのチャネル領域は、直接遷移型の化合物半導体からなることを特徴とする電力増幅システム。
  14. 請求項12記載の電力増幅システムであって、
    前記バイアス回路は、ゲートバイアス回路と、前記ゲートバイアス回路に連結されたリップルフィルタコンデンサが備えられていることを特徴とする電力増幅システム。
  15. 請求項12記載の電力増幅システムであって、
    前記ゲート電極と前記半導体領域との間には、前記ゲート電極と前記半導体領域との合金が形成され、
    前記ショットキダイオードは、前記合金と前記半導体領域との間に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  16. 請求項15記載の電力増幅システムであって、
    前記ゲート電極の材料は、タングステンシリサイドよりも大きな仕事関数を有するものであることを特徴とする電力増幅システム。
  17. 請求項16記載の電力増幅システムであって、
    前記ゲート電極の材料は、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)の何れかを含むことを特徴とする電力増幅システム。
  18. 請求項12記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETと前記電力増幅システムに用いられる受動素子とが互いに異なる半導体基板上に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  19. 請求項12記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETと前記電力増幅システムに用いられる受動素子とが1つの半導体基板上に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  20. 請求項12記載の電力増幅システムであって、
    前記MESFETと、前記電力増幅システムに用いられる受動素子と、前記電力増幅システムに用いられる出力整合回路とが1つの半導体基板上に形成されていることを特徴とする電力増幅システム。
  21. 高周波入力信号に基づいて高周波信号を出力する電力増幅回路と、ソース端子が接地されたMESFETと、前記化合物半導体MESFETにドレインバイアス電圧およびゲートバイアス電圧を供給する単一極性の電源と、前記電力増幅回路の出力整合回路とを有し、
    前記化合物半導体MESFETは、ソース端子を接地してゲート端子に順方向の直流(DC)ゲート電圧を加えた場合に、ゲート幅100μmあたりのゲート電流値が100μAを越える前記直流ゲート電圧の値が0.65V以上のものである移動体通信端末装置であって、
    前記電力増幅回路は、ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET)を有し、
    前記ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタは、ソースと、ドレインと、ゲート電極とを有し、
    前記ゲート電極は、前記ゲート電極と半導体領域との間にショットキダイオードが形成されるように前記半導体領域上に形成され、
    前記ゲート電極に供給されるゲートバイアス電圧が増加した場合、前記ショットキダイオードの順方向に沿ってゲート電流が流れ、
    前記ゲート電極および前記半導体領域の材料は、前記ゲート電極に供給されるゲートバイアス電圧の値が0.65V以上のとき、前記ゲート電極の幅100μmあたりのゲート電流値が100μAとなるように規定され、
    単一極性の電源が供給されるバイアス回路から前記ゲート電極にゲートバイアス電圧が供給されると共に、前記ドレインにドレインバイアス電圧が供給され、
    前記ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタは、前記バイアス回路から供給される前記ゲートバイアス電圧に重畳して加えられた入力信号を増幅することを特徴する移動体通信端末装置。
  22. 請求項21記載の移動体通信端末装置であって、
    前記バイアス回路は、前記ゲートバイアス電圧を生成するゲートバイアス回路を含み、
    前記ゲートバイアス回路に連結され、前記ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタが形成された半導体基板の外部に備えられたリップルフィルタコンデンサをさらに有することを特徴する移動体通信端末装置。
  23. 請求項21記載の移動体通信端末装置であって、
    前記ゲート電極と前記半導体領域との間には、前記ゲート電極と前記半導体領域との合金が形成され、
    前記ショットキダイオードは、前記合金と前記半導体領域との間に形成され、
    前記ゲート電極の材料は、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)の何れかであることを特徴する移動体通信端末装置。
  24. 電力増幅回路を有する移動体通信端末装置であって、
    前記電力増幅回路は、ソースと、ドレインと、ゲート電極とを有するショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタ(MESFET)を有し、
    前記ゲート電極は、前記ゲート電極と半導体領域との間にショットキダイオードが形成されるように前記半導体領域上に形成され、
    前記ゲート電極に供給される電圧が増加した場合、前記ショットキダイオードの順方向に沿ってゲート電流が流れ、
    前記ゲート電極および前記半導体領域の材料は、前記ゲート電極に供給される前記電圧の値が0.65V以上のとき、前記ゲート電極の幅100μmあたりのゲート電流値が100μAを越えるように規定され、
    単一極性の電源が供給されるバイアス回路から前記ゲート電極にゲートバイアス電圧が供給されると共に、前記ドレインにドレインバイアス電圧が供給され、
    前記ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタは、前記ゲートバイアス電圧に重畳して加えられた入力信号を増幅することを特徴する移動体通信端末装置。
  25. 請求項24記載の移動体通信端末装置であって、
    前記バイアス回路は、前記ゲートバイアス電圧を生成するゲートバイアス回路を含み、
    前記ゲートバイアス回路に連結され、前記ショットキ障壁ゲート電界効果トランジスタが形成された半導体基板の外部に備えられたリップルフィルタコンデンサをさらに有することを特徴する移動体通信端末装置。
  26. 請求項24記載の移動体通信端末装置であって、
    前記ゲート電極と前記半導体領域との間には、前記ゲート電極と前記半導体領域との合金が形成され、
    前記ショットキダイオードは、前記合金と前記半導体領域との間に形成され、
    前記ゲート電極の材料は、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)の何れかであることを特徴する移動体通信端末装置。
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