JP3769983B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、転写領域において記録シートに転写された未定着トナー像が他の部材との接触により乱されないようにするため、前記記録シートの転写領域から定着領域へ、エアフローによりガイドするように構成した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
未定着トナー像が転写された記録シートをエアフローによりガイドして定着領域に搬送する技術としては、従来、下記の技術(J01),(J02)が知られている。
(J01)(特開平7−72682号公報記載の技術)
この公報には、エアで両面にトナー像が転写された記録シートを浮上させた状態で一対の定着ロールの圧接領域(定着領域)に搬送する技術が記載されている。
(J02)(実開平4−53268号公報記載の技術)
この公報記載の技術は、両面コピーの場合、感光体ドラム上に形成された1面目のトナー像を、一旦、転写ベルトに転写した後、前記感光体ドラム上に2面目のトナー像を形成する。前記転写ベルト表面と前記感光体ドラム表面とが接触する領域に記録シートを通過させ、同じタイミングで移動してくる前記転写ベルト上の1面目のトナー像と前記感光体ドラム上の2面目のトナー像とを前記記録シートの両面に同時に転写する。前記トナー像が転写された記録シートの前記両面へ、エアを吹き付けて前記記録シートを未接触の状態で一対の定着ロールの圧接領域(定着領域)へ搬送する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(前記従来技術(J01)の問題点)
前記従来技術(J01)では、前記記録シートを浮上させた状態で前記記録シートを前記定着領域に確実に突入させようとしている。しかし、前記従来技術(J01)では、前記定着領域において前記一対の定着ロールが常に圧接しているので、前記記録シートを前記定着領域に突入させるためのエアは前記定着領域(ロールの圧接領域)の上流側から下流側へ流れない。このため、前記定着領域上流側に近接する位置のエアの流れの方向が安定せず、前記定着領域に突入させるときの記録シートの姿勢がコントロールし難くい。そのため、前記定着領域への突入時、記録シートが周辺の部材に接触して未定着トナー像が乱れたり、定着領域への記録シートの突入姿勢が悪く定着時に紙しわが発生してしまうという問題がある。
【0004】
(前記従来技術(J02)の問題点)
また、前記従来技術(J02)においては、前記記録シートの裏表両方向からエアを吹き付けて、前記記録シートを前記定着領域に確実に突入させようとしている。しかし、前記定着領域では前記一対の定着ロールが常に圧接しているので、前記定着領域へ記録シートを搬送するためのエアは前記定着領域の上流側から下流側へ流れず、前記定着領域上流側に近接する位置のエアの流れの方向が安定しない。特に、前記記録シートが温度、湿度、紙種類等の各種条件によって前記転写ベルトから剥離する姿勢に変化があった場合には、前記定着領域に記録シートを正確に搬送し難くなる。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑み、下記(O01)の記載内容を課題とする。
(O01)転写領域において未定着トナー像が転写された記録シートをエアフローでガイドしながら定着領域(一対の定着ロールの圧接領域)に搬送する際、定着領域へ確実に且つ未定着トナー像を他の部品に接触させずに搬送すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0007】
(本発明)
前記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は次の要件(A01)〜(A06)を備えたことを特徴とする、
(A01)記録シート(S)を、シート転写領域(Q4)、および定着領域(Q5)に順次搬送するシート搬送装置(SH)、
(A02)前記シート転写領域(Q4)を通過する記録シート(S)にトナー像形成装置(B1+B2+V)により形成されたトナー像を転写するシート転写装置(T2)、
(A03)一対の定着ロール(Fh1,Fh2)が互いに圧接する圧接位置と互いに離隔する離隔位置との間で移動するとともに前記圧接位置では前記一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の圧接領域(Q5)により形成される前記定着領域(Q5)を通過する記録シート(S)の未定着トナー像を定着する前記一対の定着ロール(Fh1,Fh2)と、前記一対の定着ロール(Fh2)を前記圧接位置と前記離隔位置との間で移動させる定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)とを有する定着装置(F)、
(A04)前記定着領域(Q5)の上流側のエアを前記離隔した一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間から前記定着領域(Q5)下流側に流れさせるエアフロー形成部材(21)、
(A05)前記定着領域(Q 5 )の上流側に設定したロール離隔位置保持領域(S 1 を前記記録シート(S)の前端が搬送されているときに前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)を作動させて前記一対の定着ロール(Fh2)を前記離隔位置に保持する定着ロール移動装置制御手段(C1)、
(A06)前記定着領域(Q 5 )の上流側に設定したエアフロー形成部材作動領域(S 2 を前記記録シート(S)の前端が搬送されているときに前記エアフロー形成部材(21)を作動させるエアフロー形成部材制御手段(C2)。
【0008】
前記本発明の画像形成装置において、前記「定着ロール離隔終了位置(P2)」と前記「エアフロー形成終了位置(P2)」とは同じ位置または異なる位置に設定することが可能である。
【0009】
(本発明の作用)
前述の特徴を備えた本発明の画像形成装置では、シート搬送装置(SH)は、記録シート(S)を、シート転写領域(Q4)、および定着領域(Q5)に順次搬送する。トナー像形成装置(B1+B2+V)はトナー像を形成し、シート転写装置(T2)は、前記シート転写領域(Q4)を通過する記録シート(S)に前記トナー像を転写する。定着装置(F)は、一対の定着ロール(Fh1,Fh2)と定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)とを有し、前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)は、前記一対の定着ロール(Fh1,Fh2)を圧接位置と離隔位置との間で移動させる。前記圧接位置では、前記一対の定着ロール(Fh2)が互いに圧接する。前記離隔位置では、前記一対の定着ロール(Fh2)が互いに離隔する。
【0010】
前記定着領域(Q 5 )の上流側にロール離隔位置保持領域(S 1 )が設定され、定着ロール移動装置制御手段(C1)は、前記ロール離隔位置保持領域(S1)を前記記録シート(S)の前端が搬送されているときに前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)を作動させて前記一方の定着ロール(Fh2)を前記離隔位置に保持する。
【0011】
また、前記定着領域(Q 5 )の上流側にエアフロー形成部材作動領域(S 2 )が設定され、エアフロー制御手段(C2)は、前記エアフロー形成部材作動領域(S2)を前記未定着トナー像が転写された記録シート(S)の前端が搬送されているときにエアフロー形成部材(21)を作動させる。エアフロー形成部材(21)は、前記定着領域(Q5)の上流側のエアを前記離隔した一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間から前記定着領域下流側に流れさせる。このため、前記定着領域上流側から移動してきた記録シート(S)は、前記離隔した一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間に導かれ前記圧接領域(定着領域(Q5))の位置へ確実に移動させることができる。
また、前記記録シート(S)が前記一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間に到達する前(定着ロール離隔終了位置(P2)に到達したとき)に前記一対の定着ロール(Fh2)を前記圧接位置に移動させると、記録シート(S)は一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の圧接領域、すなわち前記定着領域(Q5)を通過し、前記記録シート(S)の未定着トナー像は、定着される。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の画像形成装置の実施の形態1は、前記本発明において次の要件(A07)〜(A09)を備えたことを特徴とする、
(A07)第1トナー像担持体(B1)および第2トナー像担持体(B2)と、前記第1、第2トナー像担持体(B1,B2)の表面にトナー像を形成するトナー像形成部材(V)とを有する前記トナー像形成装置(B1+B2+V)、
(A08)前記記録シート(S)を、前記第1トナー像担持体表面および第2トナー像担持体表面が互いに接触して形成される前記シート転写領域(Q4)に搬送する前記シート搬送装置(SH)、
(A09)前記シート転写領域(Q4)を通過する記録シート両面に前記第1トナー像担持体表面および第2トナー像担持体(B2)表面のトナー像を同時に転写するシート両面同時転写装置(T2)により構成された前記シート転写装置(T2)。
【0013】
(実施の形態1の作用)
前述の構成を備えた本発明の画像形成装置の実施の形態1では、トナー像形成装置(B1+B2+V)は、第1トナー像担持体(B1)および第2トナー像担持体(B2)と、トナー像形成部材(V)とを有し、前記トナー像形成部材(V)は、前記第1、第2トナー像担持体(B1,B2)の表面にトナー像を形成する。シート搬送装置(SH)は、前記記録シート(S)を、前記第1トナー像担持体表面および第2トナー像担持体表面が互いに接触して形成される前記シート転写領域(Q4)に搬送する。シート転写装置(T2)を構成するシート両面同時転写装置(T2)は、前記シート転写領域(Q4)を通過する記録シート両面に前記第1トナー像担持体表面および第2トナー像担持体表面のトナー像を同時に転写する。
【0014】
前記定着ロール移動装置制御手段(C1)は、前記両面にトナー像が転写された記録シート(S)の前端が前記ロール離隔位置保持領域(S1)を搬送されているときに前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)を作動させて前記一方の定着ロール(Fh2)を前記離隔位置に保持する。前記エアフロー形成部材制御手段(C1)は、前記両面にトナー像が転写された記録シート(S)の前端が前記エアフロー形成部材作動領域(S2)を搬送されているときに前記エアフロー形成部材(21)を作動させる。前記エアフロー形成部材(21)は、前記定着領域(Q5)の上流側のエアを前記離隔した一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間から前記定着領域下流側に流れさせる。
したがって、記録シート両面にトナー像を同時に転写する構成の画像形成装置においても、前記一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間の前記エアフローの形成により前記記録シート(S)を前記一対の定着ロール(Fh1,Fh2)の間の圧接領域である定着領域(Q5)へ移動させることができる。
【0015】
(実施の形態2)
本発明の画像形成装置の実施の形態2は、前記本発明または前記実施の形態1において次の要件(A010)を備えたことを特徴とする、
(A010)前記定着領域下流側から吸引したエアを、前記定着領域上流側の記録シート(S)に吹き付けて、前記記録シート(S)の位置を制御する定着領域上流側シート位置制御用ダクト(32,32;33)。
【0016】
(実施の形態2の作用)
前述の構成を備えた本発明の画像形成装置の実施の形態2では、定着領域上流側シート位置制御用ダクト(32,32;33)は、前記定着領域下流側から吸引したエアを、前記定着領域上流側の記録シート(S)に吹き付けて、前記記録シート(S)の位置を制御する。したがって、前記記録シート(S)の位置を制御して前記記録シート(S)を前記定着領域(Q5)に突入させることができる。
また、前記定着領域上流側の記録シート(S)に吹き付けたエアは前記定着領域下流側に流れるので、記記録シート(S)を前記定着領域(Q5)へ、より確実に搬送することができる。また、この実施の形態2では、前記記録シート(S)の位置を制御しているので、前記定着領域(Q5)上流側の記録シート(S)の搬送方向を水平方向または上下方向等どのような方向に設定しても前記記録シート(S)を姿勢良く前記定着領域(Q5)に突入させることができる。
【0017】
(実施の形態3)
本発明の画像形成装置の実施の形態3は、前記本発明または実施の形態1もしくは2において次の要件(A011)を備えたことを特徴とする、
(A011)前記定着領域上流側から搬送されてきた前記記録シート(S)を前記定着領域(Q5)へガイドするようにエアフローをガイドする定着領域上流側ガイド部材(31,31)。
【0018】
(実施の形態3の作用)
前述の構成を備えた本発明の画像形成装置の実施の形態3では、定着領域上流側ガイド部材(31,31)は、エアフローをガイドすることにより前記定着領域上流側から搬送されてきた前記記録シート(S)を前記定着領域(Q5)へガイドする。このため、前記記録シート(S)を前記定着領域(Q5)へ確実に搬送させることができる。
【0019】
(実施例)
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0020】
図1は本発明の画像形成装置の実施例1の正断面図である。
図1において、画像形成装置Uは、自動原稿搬送装置U1とこれを支持するプラテンガラスPGを有する画像形成装置本体(複写機)U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1と、原稿給紙トレイTG1から前記プラテンガラスPG上の複写位置(原稿読取位置)を通過して搬送される原稿Giが排出される原稿排紙トレイTG2とを有している。
画像形成装置本体U2上面の透明なプラテンガラスPGの下方に配置された原稿読取装置としてのIITは、プラテンレジ位置(OPT位置)に配置された露光系レジセンサ(プラテンレジセンサ)Sp、および露光光学系Aを有している。
前記露光光学系Aは、その移動および停止が露光系レジセンサSpの検出信号により制御され、常時はホーム位置に停止している。
【0021】
前記自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ)U1を使用して複写を行うADFモード場合で原稿Giの片面を複写する場合、前記原稿給紙トレイTG1の原稿Giは原稿ピックアップロールRG1により取り出された後、原稿フィードロールRG2,原稿テイクアウェイロールRG3により、前記複写位置に配置されているプラテンロールRG4へと搬送される。前記複写位置では各原稿Giは、ホーム位置に停止した状態の前記露光光学系Aにより露光された後、原稿排紙ロールRG5により前記原稿排紙トレイTG2へ排紙される。
前記自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ)U1を使用して複写を行うADFモードの場合で原稿Giの両面を複写する場合、前記複写位置で1面目が露光された原稿Giは、前記原稿排紙ロールRG5の位置まで搬送されると、前記原稿排紙ロールRG5、プラテンロールRG4、原稿テイクアウェイロールRG3が逆回転して、原稿反転路SGrへ搬送され、反転される。前記反転された原稿Giは、前記複写位置へ搬送され正回転したプラテンロールRG4および原稿排紙ロールRG5により前記原稿排紙トレイTG2へ排紙される。
【0022】
原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行うプラテンモードの場合、露光光学系Aは移動しながらプラテンガラスPG上の原稿を露光走査する。その間、露光された前記原稿Giからの反射光は、前記露光光学系Aを通ってCCD(固体撮像素子)上に収束される。前記CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光をR(赤)、G(緑)、B(青)の電気信号に変換する。
【0023】
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、前記CCDから入力される前記RGBの電気信号をK(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の画像データに変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとして各レーザ駆動回路DL(図4参照)に出力する。
なお、原稿画像がモノクロの場合はK(黒)のみの画像データがレーザ駆動回路DLに入力される。
【0024】
図1において、前記画像形成装置本体U2の左右には記録シートSの1面目のトナー像を形成する第1画像形成部U2aと、記録シートSの2面目のトナー像を形成する第2画像形成部U2bと、給紙トレイTR1,TR2と、前記給紙トレイTR1,TR2に収容された記録シートSを前記第1画像形成部U2aおよび第2画像形成部U2bのトナー像転写領域へ搬送し、前記記録シートSに2次転写されたトナー像を定着するシート搬送・定着部U2cとが設けられている。
前記第1画像形成部U2aのレーザ駆動回路DL(図4参照)は、入力された画像データに応じたレーザ駆動信号を所定のタイミングで、潜像書込装置ROSの各色の潜像書込用レーザダイオード(図示せず)に出力する。
潜像書込装置ROSの前記図示しない各レーザダイオードから出射したY,M,C,Kのレーザ光Ly,Lm,Lc,Lkはそれぞれ、回転する円筒状の感光体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。
【0025】
各感光体PRy,PRm,PRc,PRkはそれぞれの帯電ロールCRy,CRm,CRc,CRkにより一様に帯電された後、画像書込領域Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、前記レーザ光Ly,Lm,Lc,Lkによりその表面に静電潜像が形成される。前記感光体PRy,PRm,PRc,PRk表面の静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて現像器Gy,Gm,Gc,Gkによりトナー像に現像される。なお、この実施例では、前記現像器Gy,Gm,Gc,Gkに収容されているトナーは、負帯電トナーを用いている。
現像されたトナー像は、第1中間転写ベルト(第1トナー像担持体)B1に接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて第1中間転写ベルトB1の裏面側に配置された1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kには、コントローラC(図4参照)により制御される電源回路E(図4参照)から所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
前記各感光体PRy〜PRk上のトナー像は前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにより第1中間転写ベルトB1に1次転写される。1次転写後の感光体PRy,PRm,PRc,PRk表面の残留トナーは、感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkで除去される。
なお、前記符号ROS,CRy〜CRk,T1y〜T1k,Gy〜Gkで示された構成要素から第1画像形成部U2aのトナー像形成部材Vが構成される。
【0026】
前記感光体PRy〜PRk上方には、ベルトモジュール(上下移動部材)BMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、前記第1中間転写ベルトB1と、テンションロールRt、ウォーキングロールRw、アイドラロール(フリーロール)Rfおよび駆動ロール兼用のバックアップロールT2aを含むベルト支持ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kとを有している。そして、前記第1中間転写ベルトB1は前記ベルト支持ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)により回転移動可能に支持されている。
【0027】
前記第1中間転写ベルトB1は、ポリイミド、アクリル、塩化ビニール、ポリエステル、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂または各種ゴムにカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させて、その体積抵抗率が109〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは例えば0.08mmに設定されている。
【0028】
前記バックアップロールT2aにはコンタクトロールT2bが当接している。
本実施例では、例えば、前記バックアップロールT2aには、金属シャフトに絶縁性EPDMゴムを被覆すると共に、その表面に導電性EPDMゴムの薄層を被覆し、その表面抵抗を109Ω/cm2としたものを使用した。また、コンタクトロールT2bには金属シャフトを使用した。
また、前記ベルトモジュールBMの上方にはY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の各現像剤を収容する現像剤カセットKy,Km,Kc,Kkが配置されている。各現像剤カセットKy,Km,Kc,Kkに収容された現像剤は、前記現像器Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤の消費に応じて、図示しない現像剤補給路から前記各現像器Gy,Gm,Gc,Gkに補給される。
【0029】
前記第2画像形成部U2bにも前記第1画像形成部U2aの各部品と同一の部品が配置されており、以下の説明および図面において、前記第1画像形成部U2aの部品と同一の前記第2画像形成部U2bの部品には、前記第1画像形成部U2aの部品と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
前記第2画像形成部U2bでは、第2中間転写ベルト(第2トナー像担持体)B2、前記第2中間転写ベルトB2表面にトナー像を形成するトナー像形成部材V等が配置されている。前記第1中間転写ベルトB1と前記第1画像形成部U2aのトナー像形成部材Vと第2中間転写ベルトB2と前記第2画像形成部U2bのトナー像形成部材Vとからトナー像形成装置(B1+B2+V)が構成される。
【0030】
前記第2画像形成部U2bの第2中間転写ベルトB2の内側(裏面側)には、2次転写ロールT2cが配置されており、この実施例では前記2次転写ロールT2cは、金属シャフトに対しEPDMゴムにカーボンブラックを分散させたものを被覆し、その表面抵抗を105Ω/cm2としたものを用いた。
前記第2中間転写ベルトB2の2次転写ロールT2cが接触している部分の表面と、前記第1中間転写ベルトB1の前記バックアップロールT2aが接触している部分の表面とが接触して2次転写領域(シート転写領域)Q4が形成される。
なお、前記各ロールT2a,T2b,T2cにより2次転写器(シート両面同時転写装置)T2が構成されている。
【0031】
前記第1画像形成部U2aの1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにより第1中間転写ベルトB1上に順次重ねて転写されたカラートナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。また、前記第2中間転写ベルトB2上に1次転写されたカラートナー像は、前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kのベルト移動方向下流側に配置されている第2画像形成部U2bの極性反転コロトロンCBにより極性が反転されて、前記第1中間転写ベルトB1上のカラートナー像と同じタイミングで2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写ロールT2cはアースされ、前記バックアップロールT2aには、前記コンタクトロールT2bを介して前記コントローラC(図4参照)により制御される電源回路Eから所定のタイミングでトナーの帯電極性(負)と同極性の2次転写電圧が印加される。
この実施例では、前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにはY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の転写毎に夫々直流電流+10μAを印加し、前記極性反転コロントロンCBには+300μA、グリッド電圧500Vを、前記バックアップロールT2aに当接するコンタクトロールT2bに直流電圧−2KVを印加する。
【0032】
なお、前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2cとしては共に導電性のものを用いても転写可能であるが、小サイズの記録シートに転写する場合、第1、第2中間転写ベルトB1,B2が直接接触すると、バックアップロールT2a、2次転写ロールT2c間に過大な電流が流れてしまい、十分な転写電界を形成できずに転写不良が発生したり、前記各中間転写ベルトB1,B2を損傷しやすいので、少なくともバイアスを印加するロールは導電性ロールを半導体性あるいは絶縁性のもので被覆したものを用いるのが好ましい。
【0033】
前記第1、第2画像形成部U2a,U2bのROSの下方には、給紙トレイTR1,TR2が配置されている。
前記給紙トレイTR1,TR2に収容されている各記録シートSは、ピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsにより1枚ずつ分離されてからレジロールRrに送られる。レジロールRrは、前記第1、第2中間転写ベルトB1,B2上に形成されたカラートナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのにタイミングを合わせて、前記記録シートSを2次転写領域Q4に搬送する。
前記各中間転写ベルトB1,B2上のカラートナー像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2により前記記録シートSの両面に同時に転写される。2次転写後の前記各中間転写ベルトB1,B2は、第1、第2画像形成部U2a,U2bのベルトクリーナCLbによりクリーニングされる。前記トナー像が2次転写された記録シートSは、前記2次転写領域Q4下流側の定着領域上流側搬送路SH1を経て定着装置Fに搬送される。
前記符号Rp,Rs,Rr,SH1で示される構成要素からシート搬送装置SHが構成される。
【0034】
(定着装置および吸引装置)
図2は本発明の実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。図3は本発明の実施例1の画像形成装置に使用される定着装置の可動加熱ロールの位置を移動させる定着ロール駆動装置を構成する定着ロール移動部材の説明図で、図3Aは前記可動加熱ロールが前記定着装置の固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動したときの状態を示す図、図3Bは前記可動加熱ロールが前記固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動したときの状態を示す図である。
前記図1、図2において、前記定着装置Fは、中心部にヒータ(図示せず)を内蔵している固定加熱ロールFh1および可動加熱ロールFh2と、前記固定加熱ロールFh1、可動加熱ロールFh2を覆うカバー11とを有しており、前記カバー11により前記各ロールFh1,Fh2のヒータの熱がカバー11の外側の前記画像形成装置U内部の部品へ悪影響を与えないようなっている。
なお、前記固定加熱ロールFh1と可動加熱ロールFh2とから一対の定着ロール(Fh1,Fh2)が構成される。
【0035】
前記固定加熱ロールFh1および可動加熱ロールFhの材質としては、例えば、SUS等の金属チューブの表面に耐熱ゴム層を形成したものが用いられている。また、ヒータとしては、例えば600Wのものが用いられ、前記各ロールFh1,Fh2の表面が約160℃に加熱されるようになっている。
図2において、前記固定加熱ロールFh1は、前記カバー11内で所定の位置に回転可能に支持されている。
【0036】
また、図2において前記固定加熱ロールFh1に対向する位置には、ガイド部材12が画像形成装置本体フレーム(図示せず)に固定されており、前記ガイド部材12によりスライド部材13が、前記固定加熱ロールFh1に向かってスライド可能に支持されている。前記スライド部材13の軸支持部13aにはべアリング14を介して前記可動加熱ロールFh2の軸16が支持されている。前記軸16は、前記軸支持部13aに収容されている圧縮バネ17により、前記固定加熱ロールFh2に接近する方向に付勢されている。
前記スライド部材13の前記軸支持部13aの反対側の部分(前記固定加熱ロールFh1と対向する部分と反対側の部分)には、バネ連結部13b,13bおよびカム当接面13cとが設けられている。
前記バネ連結部13b,13bには、引張りバネ18,18の一端が連結されており、前記引張りバネ18,18の他端は、前記ガイド部材12に連結されている。前記カム当接面13cには、偏心カム19が当接しており、前記偏心カム19は、加熱ロール移動用モータMf(図4参照)により回転駆動される。
なお、前記符号12,13,17〜19で示された構成要素から実施例1の定着ロール移動部材FMが構成される。
【0037】
前記偏心カム19が、図3Aに示す位置では、前記スライド部材13は、前記固定加熱ロールFh1に接近し、前記可動加熱ロールFh2が、前記固定加熱ロールFh1に圧接される(圧接位置)。前記可動加熱ロールFh2および固定加熱ロールFh1の圧接領域により定着領域Q5が形成され、前記定着領域Q5を通過する前記記録シートSの両面の未定着トナー像が定着される。
前記偏心カム19が、図3Aに示す位置から図3Bに示す位置に回転すると、前記スライド部材13は、前記固定加熱ロールFh2から離れる方向に移動して、前記スライド部材13に支持される可動加熱ロールFh2が前記固定加熱ロールFh1から離隔する(離隔位置)。
なお、図2に示すように、この実施例1では、前記2次転写領域Q4の下流側に隣接した位置であるロール離隔およびエアフロー形成開始位置(定着ロール離隔開始位置およびエアフロー形成開始位置)をP1とし、前記定着領域Q5の上流側に隣接した位置であるロール圧接およびエアフロー形成終了位置(定着ロール離隔終了位置およびエアフロー形成終了位置)をP2とした場合、前記ロール離隔およびエアフロー形成開始位置P1とロール圧接およびエアフロー形成終了位置P2との間にロール離隔位置保持領域S1および吸引ファン作動領域(エアフロー形成部材作動領域)S2が前記定着領域上流側搬送路SH1上に設定されている。
【0038】
図1、図2において、前記定着領域Q5の下流側には、吸引ファン(エアフロー形成部材)21が配置されており、前記吸引ファン21は、ファン駆動モータMv(図4参照)により回転駆動される。前記吸引ファン21は、前記可動加熱ロールFh2が前記離隔位置に移動しているときの前記可動加熱ロールFh2と前記固定加熱ロールFh1との間から前記定着領域Q5の上流側のエアを前記定着領域Q5下流側に吸引して、エアの流れを形成する。
図1、図2において、前記定着領域Q5と前記吸引ファン21との間には、湾曲した定着領域下流側搬送路SH2が設けられており、前記定着領域Q5を通過して未定着トナー像が加熱定着された記録シートSは、前記定着領域下流側搬送路SH2を通過する。
前記定着領域下流側搬送路SH2には上側シートガイドSG1および下側シートガイドSG2が設けられており、前記上側シートガイドSG1の前記通過する記録シートSと対向する位置と反対側(図1、図2ではZ側)の位置には、前記吸引ファン21が配置されている。前記上流シートガイドSG1には、前記吸引ファン21により吸引されるエアを通過させるための通気孔が形成されている。前記定着領域下流側搬送路SH2を通過した記録シートSは、排出ローラRhから排紙トレイTRhに排出される。
【0039】
(実施例1の制御部の説明)
図4は本発明の画像形成装置の実施例1の制御部分のブロック線図である。
なお、この実施例1において、前記コントローラCは、前記第1画像形成部U2aの各部品および前記第2画像形成部U2bの各部品も制御しており、図4に示すブロック線図および説明において前記第1画像形成部U2aの各部品と同一の前記第2画像形成部U2bの各部品には同一の符号を付して説明する。したがって、図4に示すブロック線図の前記コントローラCに接続された制御要素において、レーザ駆動回路DL,DL、潜像書込装置ROS,ROS、帯電ロールCRy〜CRk,CRy〜CRk、1次転写ロールT1y〜T1k,T1y〜T1kは、第1画像形成部U2aのレーザ駆動回路DL、潜像書込装置ROS、帯電ロールCRy〜CRk、1次転写ロールT1y〜T1kと、第2画像形成部U2bのレーザ駆動回路DL、潜像書込装置ROS、帯電ロールCRy〜CRk、1次転写ロールT1y〜T1kとを意味する。
図4において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0040】
(前記コントローラCに接続された信号入力要素)
前記コントローラCは、UI(ユーザインタフェース)、シートレジセンサSNr(図2参照)、前記定着領域Q5下流側の所定の位置を前記記録シートSの後端が通過したことを検知する定着領域下流側用紙検知センサSNf、その他の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、コピースタートキーUIa,コピー枚数入力キーUIb、表示器UIc等を備えている。
【0041】
(前記コントローラCに接続された被制御要素)
また、コントローラCは、前記IPS(イメージプロセッシングシステム)、前記レーザ駆動回路DL,DL、ファン用駆動回路Dv、加熱ロール移動モータ駆動回路Df、シート搬送用ロール駆動回路Ds、レジロール用クラッチ作動回路Dc、電源回路E、その他の被制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記ファン用駆動回路Dvは、前記ファン駆動モータMvを介して前記吸引ファン21を駆動する。
なお、前記ファン用駆動回路Dvと、前記ファン駆動モータMvとからファン駆動装置(Dv+Mv)が構成され、前記ファン駆動装置(Dv+Mv)と、前記吸引ファン21とから吸引装置(エアフロー形成装置)(21+Dv+Mv)が構成される。
【0042】
前記加熱ロール移動モータ駆動回路Dfは、前記加熱ロール移動用モータMfを介して前記偏心カム19を回転駆動し、前記偏心カム19の回転により前記可動加熱ロールFh2が前記圧接位置と前記離隔位置との間で移動する。
なお、前記定着ロール移動部材FMと前記加熱ロール移動モータ駆動回路Dfと前記加熱ロール移動用モータMfとから定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)が構成される。
【0043】
前記シート搬送用ロール駆動回路Dsは、シート搬送用ロール駆動モータMsを介して前記レジロールRrを回転駆動する。前記シート搬送用ロール駆動用モータMhと前記レジロールRrとの間にはレジロール用クラッチCLが接続されている。
前記レジロール用クラッチ作動回路Dcは、前記レジロール用クラッチCLを作動させる。前記シート搬送ロール駆動用モータMsがオンの時で、前記レジロール用クラッチCLがオンの時には前記レジロールRrへ回転力が伝達され、前記レジロール用クラッチCLがオフの時には前記レジロールRrへの回転力の伝達が遮断される。
なお、この実施例1では、前記シート搬送ロール駆動用モータMsは、図示しないクラッチを介して前記ピックアップロールRp,さばきロールRs、排紙ロールRhが接続されており、前記ロールRp,Rs,Rhの各クラッチがオン、オフすることにより前記各ロールRp,Rs,Rhに回転力が伝達されたり、遮断されたりする。
【0044】
前記電源回路Eは、次の電源として使用される。
(a)前記(第1画像形成部U2aおよび第2画像形成部U2bの各)帯電ロールCRy〜CRk,CRy〜CRkに帯電電圧を印加する電源。
(b)(第1画像形成部U2aおよび第2画像形成部U2bの各)1次転写ロールT1y〜T1k,T1y〜T1kおよび2次転写器T2に転写電圧(または転写電流)を印加する電源。
(c)極性反転コロトロンCBに1次転写された前記第2中間転写ベルトB2上のトナーの極性を反転させるための電圧を印加する電源。
【0045】
(前記コントローラCの機能)
前記コントローラCは、下記の制御要素C1〜C3,TM1,TM2等を有し、各制御要素により前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各被制御要素に制御信号を出力する機能を有している。
TM1:タイマ
前記タイマTM1は、この実施例1では、前記レジロールRrの回転により前記記録シート(用紙)Sの前端がレジ位置(レジロールRrが配置されている位置)から送り出された時に次の時間がセットされる。
(1a)前記記録シートSの前端が2次転写領域Q4下流側の所定位置(ロール離隔およびエアフロー形成開始位置)P1を通過するまでの時間。
(1b)可動加熱ロールの離隔位置への移動開始までの時間。
(1c)吸引ファン回転開始までの時間。
(1d)タイマTM2をセットするまでの時間。
TM2:タイマ
前記タイマTM2は、この実施例1では、前記タイマTM1がタイムアップしたときに次の時間がセットされる。
(2a)前記可動加熱ロールFh2を離隔位置へ移動させてから記録シートSの前端が定着領域Q4の上流側に隣接した位置(ロール圧接およびエアフロー形成終了位置)P2を通過するまでの時間。
(2b)可動加熱ロールの圧接位置への移動開始までの時間。
(2c)吸引ファン回転停止までの時間
【0046】
C1:定着ロール移動装置制御手段、
定着ロール移動装置制御手段C1は、前記位置P1〜P2間(ロール離隔位置保持領域S1)を前記記録シートSの前端が搬送されているときに前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)を作動させて前記可動加熱ロールFh2を前記離隔位置に保持する。
C2:吸引ファン制御手段(エアフロー形成部材制御手段)
吸引ファン制御手段C2は、前記位置P1〜P2間(吸引ファン作動領域S2)を前記記録シートSの前端が搬送されているときに前記吸引ファン(エアフロー形成部材)21を作動させる。
【0047】
すなわち、この実施例1では、前記記録シートSの前端が2次転写領域Q4下流側の所定位置P1を通過したとき、前記定着ロール移動装置制御手段C1は、前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)を作動させて前記可動加熱ロールFh2を前記圧接位置から前記離隔位置へ移動させる。同時に、前記吸引ファン制御手段C2は前記吸引ファン21を回転させる。また、前記記録シートSの前端が定着領域Q4の上流側に隣接した位置P2を通過したとき、前記定着ロール移動装置手段C1は、前記可動加熱ロールFh2を前記離隔位置から前記圧接位置へ移動させるとともに前記吸引ファン制御手段C2は前記吸引ファン21の回転を停止させる。
【0048】
なお、この実施例1では、前記ロール離隔位置保持領域S1および吸引ファン作動領域S2は、同じ位置(P1〜P2間)に設定(ロールの離隔・圧接タイミングと吸引開始・終了タイミングとを同一に設定)したが、前記ロール離隔位置保持領域S1および吸引ファン作動領域S2を別々の位置に設定することが可能である。たとえば、前記実施例1において、前記吸引ファン作動領域S2のみを前記2次転写領域Q4下流側に近接した位置と前記定着領域Q5下流側に近接した位置との間に設定し、前記記録シートSの前端が前記定着領域Q5を通過した後、前記吸引ファン21の回転を停止することが可能である。
この場合、前記吸引ファン21の回転中、前記各加熱ロールFh1,Fh2のヒータの温度を高くするなどして、前記吸引ファン21によるエアの流れにより前記各加熱ロールFh1,Fh2の表面温度の低下を防ぐことが可能である。
【0049】
C3:レジロール回転制御手段
前記レジロール回転制御手段C3は、前記第1、第2中間転写ベルトB1,B2上に形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのにタイミングを合わせて、前記レジロールRrを回転させる。
【0050】
(実施例1の作用)
図5は本発明の実施例1の画像形成装置に使用される定着装置および吸引ファン(エアフロー形成部材)の作用説明図で、図5Aは前記定着装置の可動加熱ロールが固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動とともに前記吸引ファンが作動している状態を示す図、図5Bは前記定着装置の可動加熱ロールが前記固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動し、前記記録シートを前記定着領域に突入する状態を示す図、図5Cは前記記録シートの前端が前記定着領域を通過した状態を示す図である。
図5Aにおいて、前記レジロールRr(図1参照)の回転により前記記録シートSの前端がレジ位置から送り出されてから前記記録シートSの前端が2次転写領域Q4の下流側のロール離隔およびエアフロー形成開始位置P1を通過する(前記ロール離隔位置保持領域S1内および吸引ファン作動領域S2内へ搬送される)。このとき、前記定着ロール移動装置(FM+Df+Mf)が作動して前記可動加熱ロールFh2が前記離隔位置に移動して保持されるとともに、前記吸引ファン21が回転開始する。前記吸引ファン21の回転により、前記定着領域Q5の上流側のエアが前記離隔した可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間から前記定着領域Q5下流側に吸引され、前記記録シートSの前端が前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間に導かれる。
【0051】
図5Bにおいて、前記記録シートSの前端が、前記定着領域Q5上流側に隣接した位置である前記ロール圧接およびエアフロー形成終了位置P2を通過すると(前記ロール離隔位置保持領域S1内および吸引ファン作動領域S2内から出ると)、前記可動加熱ロールF2hが前記圧接位置に移動するとともに前記吸引ファン21の回転が停止し、前記記録シートSが前記定着領域Q5に突入する。前記記録シートSは、前記吸引ファン21のエアの吸引により前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間に導かれているので、前記定着領域Q5へ確実に突入させることができる。
図5Cにおいて、前記記録シートSの前端が、前記定着領域Q5を通過した後、前記定着領域下流側搬送路SH2を通過し、前記排紙トレイTRhに排紙される。
【0052】
図6は吸引ファンおよび可動加熱ロール位置駆動制御フローチャートである。図6に示す吸引ファンおよび可動加熱ロール位置駆動制御フローチャートはコントローラCのメモリに記憶されたプログラムにより実行される。この吸引ファンおよび可動加熱ロール位置駆動制御フローチャートは画像形成装置Uの電源がオンされるとスタートし、画像形成用動作を行う他のプログラム(画像形成動作を実行するプログラム)と平行してマルチタスクで実行される。
【0053】
図6において、吸引ファンおよび可動加熱ロール位置駆動制御フローが開始されると、ST1(ステップ1)において、スタートキーがオンしたか否か判断するノー(N)の場合はST1を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合はST2に移る。
ST2において前記レジロールRrが回転開始したか否か判断する。ノー(N)の場合はST2を繰り返し実行し、イエス(Y)の場合はST3に移る。
ST3においてタイマTM1をセットする。
ST4においてタイマTM1はタイムアップしたか否か判断する。ノー(N)の場合はST4を繰り返し実行し、イエス(Y)の場合(前記レジロールRrの回転により前記記録シートSの前端がレジ位置から送り出されてから前記記録シートSの前端が前記ロール離隔およびエアフロー形成開始位置P1を通過した場合)はST5に移る。
ST5において、次の処理を行ってST6に移る。
(1)可動加熱ロールFh1を離隔位置へ移動する。
(2)ファン21の回転を開始する。
(3)タイマTM2をセットする。
【0054】
ST6においてタイマTM2はタイムアップしたか否か判断する。ノー(N)の場合はST6を繰り返し実行し、イエス(Y)の場合(前記記録シートSの前端が、前記ロール圧接およびエアフロー形成終了位置P2を通過した場合)はST7に移る。
ST7において次の処理を行う。
(1)可動加熱ロールFh1を圧接位置へ移動する。
(2)ファン21の回転を停止する。
ST8において用紙(記録シート)S後端が定着領域Q5を通過したか否か判断する。ノー(N)の場合はST8を繰り返し実行し、イエス(Y)の場合はST9に移る。
ST9においてジョブが終了したか否か判断する。ノー(N)の場合は前記ST2に戻り、イエス(Y)の場合は前記ST1に戻る。
【0055】
(実施例2)
図7は実施例2の画像形成装置に備えられた定着装置の可動加熱ロールの位置を移動させる定着ロール駆動装置を構成する定着ロール移動部材の説明図で前記実施例1の図3に対応する図であり、図7Aは前記可動加熱ロールが前記定着装置の固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動したときの状態を示す図、図7Bは前記可動加熱ロールが前記固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動したときの状態を示す図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0056】
図7において、この実施例2のスライド部材13には、実施例1のバネ連結部13b,13bおよびカム当接面13c(図3参照)の代わりにアーム連結部13dが形成されている。
また、前記画像形成装置本体のフレーム(図示せず)には、支持軸22によりアーム23が回転可能に支持されており、前記アーム23の一端には長孔のピン係合孔23aが形成されている。前記ピン係合孔23aには、前記アーム連結部13dに固定されたピン24が係合する。
前記アーム23の他端には、引張りバネ26の一端が連結されており、前記引張りバネ26の他端は前記画像形成装置本体のフレームに連結されている。
前記アーム23には、偏心カム19が当接しており、前記偏心カム19が図7Aに示す位置では、前記アーム23に連結されたスライド部材13は前記固定加熱ロールF1hに接近する位置へ移動し、前記スライド部材13に支持された可動加熱ロールFh2が、前記固定加熱ロールFh1に圧接する(圧接位置)。前記偏心カム19が、前記図7Aに示す位置から図7Bに示す位置に回転すると、前記アーム23が前記支持軸22周りに回転して、前記スライド部材13および前記可動加熱ロールFh2が前記固定加熱ロールFh1から離隔する(離隔位置)。
なお、前記符号12,13,17,19,22〜26で示された構成要素からこの実施例2の定着ロール移動部材FMが構成される。また、前記可動加熱ロールFh2の前記圧接位置および離隔位置への移動のタイミングおよび実施例2の吸引ファン21(図2参照)の回転開始、停止のタイミングは前記実施例1と同様である。
【0057】
(実施例2の作用)
この実施例2においても前記記録シートSは、前記吸引ファン21のエアの吸引により前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間(定着領域Q5)に導かれるので、前記定着領域Q5へ確実に突入させることができる。
【0058】
(実施例3)
図8は本発明の実施例3の画像形成装置に使用される定着装置およびエアフロー形成部材の説明図で前記実施例1の図5に対応する図であり、図8Aは前記定着装置の可動加熱ロールが固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動とともに前記吸引ファンが作動している状態を示す図、図8Bは前記定着装置の可動加熱ロールが前記固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動し、前記記録シートを前記定着領域に突入する状態を示す図、図8Cは前記記録シートの前端が前記定着領域を通過した状態を示す図である。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図8において、この実施例3の定着装置Fのカバー11の定着領域Q5上流側の開口部には、前記定着領域Q5上流側から搬送されてきた前記記録シートSを前記定着領域Q5へガイドするようにエアフローをガイドする定着領域上流側ガイド部材31,31が設けられている。
また、前記可動加熱ロールFh2が前記圧接位置および離隔位置への移動のタイミングおよび前記吸引ファン21の回転開始、停止のタイミングは前記実施例1と同様である。
【0059】
(実施例3の作用)
この実施例3においては、吸引ファン21が回転開始すると、前記定着装置Fのカバー11の定着領域上流側開口に設けられた定着領域上流側ガイド部材31,31に沿ってエアフローが発生し、前記エアフローにより前記記録シートSの前端が前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間に導かれる。
【0060】
(実施例4)
図9は本発明の画像形成装置の実施例4の正断面図である。
なお、この実施例4の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図9において、この実施例4では前記定着領域上流側搬送路SH1(図2参照)の左右両側に送風ファン(エアフロー形成部材)21,21が互いに対向するように設けられている。
前記各送風ファン21は、前記定着領域Q5下流側から上流側にエアを導くダクト32(定着領域上流側シート位置制御用ダクト)の定着領域Q5下流側の開口からエアを吸引し、前記定着領域上流側搬送路SH1を通過する記録シートSの左右両面に吹き付けている。
なお、前記可動加熱ロールFh2の前記圧接位置、離隔位置への移動のタイミングおよび前記送風ファン21,21の回転開始、停止のタイミングは前記実施例1と同様である。
【0061】
(実施例4の作用)
この実施例4では、前記定着領域上流側搬送路SH1を搬送されてきた記録シートSの左右両面にエアを吹き付けてシート位置を制御することにより、前記記録シートSが大きな振れ幅あるいはカールした状態で搬送されてきた場合でも、前記記録シートSを周辺の部材に接触させずに前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間(定着領域Q5)に導くことができる。
なお、この実施例4では前記定着領域上流側搬送路SH1の両側に前記記録シートSの位置を検知するセンサを設け、前記記録シートSが通過する通路から大きくずれて搬送されてきたことを検知したときには、前記記録シートSの位置のずれに応じて前記2台の送風ファン21からの送風量をコントロールすることが可能である。
【0062】
(実施例5)
図10は本発明の画像形成装置の実施例5の正断面図である。
なお、この実施例5の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例5は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図10において、この実施例5の画像形成装置本体U2の第1画像形成部U2aおよび第2画像形成部U2bは、前記画像形成装置本体U2の上下に離れて配置されており、前記実施例5の第1画像形成部U2aおよび第2画像形成部U2bの各潜像書込装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkはトナー色毎に設けられている。前記可動加熱ロールFh2の前記圧接、離隔位置への移動のタイミングおよび前記吸引ファン21の回転開始、停止のタイミングは前記実施例1と同様である。
【0063】
(実施例5の作用)
この実施例5においても前記実施例1と同様に、エアの流れに沿って前記記録シートSの前端を前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間(定着領域Q5)に導くことができる。
【0064】
(実施例6)
図11は本発明の画像形成装置の実施例6の正断面図で、前記実施例5の図10に対応する図である。図12は本発明の実施例6の画像形成装置に使用される定着装置および送風ファン(エアフロー形成部材)の説明図で、図12Aは前記定着装置の可動加熱ロールが固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動とともに前記送風ファンが作動している状態を示す図、図12Bは前記定着装置の可動加熱ロールが前記固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動し、前記記録シートを前記定着領域に突入する状態を示す図、図12Cは前記記録シートの前端が前記定着領域を通過した状態を示す図である。
なお、この実施例6の説明において、前記実施例5の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例6は、下記の点で前記実施例5と相違しているが、他の点では前記実施例5と同様に構成されている。
【0065】
図11、図12において、この実施例6の定着装置Fの上流側には、送風ファン21が設けられている。
前記送風ファン21は、前記定着領域Q5下流側から上流側にエアを導くダクト(定着領域上流側シート位置制御用ダクト)33の定着領域Q5下流側の開口からエアを吸引し、前記定着領域上流側搬送路SH1を通過する記録シートSの下面にエアを吹き付けている。
また、前記可動加熱ロールFh2の前記圧接、離隔位置への移動のタイミングおよび前記送風ファン21の回転開始、停止のタイミングは前記実施例4と同様である。
【0066】
(実施例6の作用)
この実施例6では、前記定着領域上流側搬送路SH1を搬送される前記記録シートSの下面にエアを吹き付けて、水平方向に搬送される前記記録シートSを前記定着領域Q5に確実に搬送することができる。
【0067】
(実施例7)
図13は本発明の画像形成装置の実施例7の正断面図である。
なお、この実施例7の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例7は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13において、この実施例7の画像形成装置Uは、前記実施例1の第2画像形成部U2bの第2中間転写ベルトB2、極性反転コロトロンCB、ベルトモジュールBMおよびベルトクリーナCLbのみを残し、他の部品は省略されている。
実施例7の第1画像形成部U2aのトナー像形成部材Vにより形成された第1中間転写ベルトB1の1面目のトナー像は、一旦、前記第2中間転写ベルトB2に転写された後、2面目のトナー像が前記第2中間転写ベルトB2に形成されるようになっている。
【0068】
(実施例7の作用)
前記第1中間転写ベルトB1に1次転写された1面目のトナー像が前記2次転写領域Q4に移動すると、一旦、2次転写器T2により前記1面目のトナー像が前記第2中間転写ベルトB2に転写される。前記第2中間転写ベルトB2に転写された前記1面目のトナー像は、極性反転コロトロンCBにより極性を反転される。前記1面目のトナー像を前記第2中間転写ベルトB2に転写した前記第1中間転写ベルトB1には、2面目のトナー像が1次転写される。前記第1中間転写ベルトB1の2面目のトナー像および前記極性が反転された前記第2中間転写ベルトB2の前記1面目のトナー像が前記2次転写領域Q4に同時に移動する。前記2次転写領域Q4を通過する記録シートSの両面には、前記第1、第2中間転写ベルトB1,B2の2面目および1面目のトナー像が同時に2次転写される。
【0069】
実施例7の可動加熱ロールFh2の前記圧接、離隔位置への移動のタイミングおよび実施例7の吸引ファン21の回転開始、停止のタイミングは前記実施例1と同様である。したがって、この実施例7も前記実施例1と同様に、エアの流れに沿って前記記録シートSの前端を前記可動加熱ロールFh2と固定加熱ロールFh1との間(定着領域Q5)に導くことができる。
【0070】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
(H01)前記各実施例1〜7において、前記記録シートSの前記固定、可動加熱ロールFh1,Fh2表面からの離型性を良くするための離型剤を塗布する離型剤塗布装置を各加熱ロールFh1,Fh2毎に設けることが可能である。この場合、前記可動加熱ロールFh2の離型剤塗布装置は、前記可動加熱ロールFh2の前記圧接位置および離隔位置への移動とともに移動する構成とする。
(H02)本発明は、タンデム式以外の画像形成装置にも適用可能である。
【0071】
(H03)本発明は、記録シートの片面にトナー像を2次転写した後、前記トナー像を定着させる場合にも適用可能である。
(H04)前記各実施例1〜7において、前記タイマTM1,TM2の代わりに前記ロール離隔およびエアフロー形成開始位置P1、前記ロール圧接およびエアフロー形成終了位置P2にそれぞれ記録シート検知センサを設けて、前記可動加熱ロールFh2の前記離隔、圧接位置への移動および前記送風ファン21の回転開始、停止を前記各実施例1〜7と同じタイミングで実行することが可能である。
(H05)前記各実施例1〜7において、コピーを複数枚行う場合、前記1枚の記録シートS毎に前記吸引ファン21を回転、停止させていたが、例えば、ジョブの最初の記録シートSが前記ロール離隔およびエアフロー形成開始位置P1を通過したときに前記吸引ファン21を回転させ、ジョブの最後の記録シートSが前記ロール圧接およびエアフロー形成終了位置P2を通過したとき前記吸引ファン21の回転を停止させることが可能である。この場合、前記吸引ファン21によるエアの流れにより前記各加熱ロールFh1,Fh2の表面温度の低下を防ぐことが可能である。
【0072】
【発明の効果】
前述の本発明の画像形成装置は、次の効果を奏することができる。
(E01)転写領域において未定着トナー像が転写された記録シートをエアフローでガイドしながら定着領域(一対の定着ロールの圧接領域)に搬送する際、定着領域へ確実に且つ未定着トナー像を他の部品に接触させずに搬送することができる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の画像形成装置の実施例1の正断面図である。
【図2】 図2は本発明の実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
【図3】 図3は本発明の実施例1の画像形成装置に使用される定着装置の可動加熱ロールの位置を移動させる定着ロール駆動装置を構成する定着ロール移動部材の説明図で、図3Aは前記可動加熱ロールが前記定着装置の固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動したときの状態を示す図、図3Bは前記可動加熱ロールが前記固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動したときの状態を示す図である。
【図4】 図4は本発明の画像形成装置の実施例1の制御部分のブロック線図である。
【図5】 図5は本発明の実施例1の画像形成装置に使用される定着装置および吸引ファン(エアフロー形成部材)の作用説明図で、図5Aは前記定着装置の可動加熱ロールが固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動とともに前記吸引ファンが作動している状態を示す図、図5Bは前記定着装置の可動加熱ロールが前記固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動し、前記記録シートを前記定着領域に突入する状態を示す図、図5Cは前記記録シートの前端が前記定着領域を通過した状態を示す図である。
【図6】 図6は吸引ファンおよび可動加熱ロール位置駆動制御フローチャートである。
【図7】 図7は実施例2の画像形成装置に備えられた定着装置の可動加熱ロールの位置を移動させる定着ロール駆動装置を構成する定着ロール移動部材の説明図で前記実施例1の図3に対応する図であり、図7Aは前記可動加熱ロールが前記定着装置の固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動したときの状態を示す図、図7Bは前記可動加熱ロールが前記固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動したときの状態を示す図である。
【図8】 図8は本発明の実施例3の画像形成装置に使用される定着装置およびエアフロー形成部材の説明図で前記実施例1の図5に対応する図であり、図8Aは前記定着装置の可動加熱ロールが固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動とともに前記吸引ファンが作動している状態を示す図、図8Bは前記定着装置の可動加熱ロールが前記固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動し、前記記録シートを前記定着領域に突入する状態を示す図、図8Cは前記記録シートの前端が前記定着領域を通過した状態を示す図である。
【図9】 図9は本発明の画像形成装置の実施例4の正断面図である。
【図10】 図10は本発明の画像形成装置の実施例5の正断面図である。
【図11】 図11は本発明の画像形成装置の実施例6の正断面図で、前記実施例5の図10に対応する図である。
【図12】 図12は本発明の実施例6の画像形成装置に使用される定着装置および送風ファン(エアフロー形成部材)の説明図で、図12Aは前記定着装置の可動加熱ロールが固定加熱ロールから離隔する離隔位置に移動とともに前記送風ファンが作動している状態を示す図、図12Bは前記定着装置の可動加熱ロールが前記固定加熱ロールに圧接する圧接位置に移動し、前記記録シートを前記定着領域に突入する状態を示す図、図12Cは前記記録シートの前端が前記定着領域を通過した状態を示す図である。
【図13】 図13は本発明の画像形成装置の実施例7の正断面図である。
【符号の説明】
B1…第1トナー像担持体、B2…第2トナー像担持体、C1…定着ロール移動装置制御手段,エアフロー形成部材制御手段、F…定着装置、P1…ロール離隔およびエアフロー形成開始位置、P2…ロール圧接およびエアフロー形成終了位置、Q4…シート転写領域、Q5…定着領域(圧接領域)、S…記録シート、SH…シート搬送装置、T2…シート転写装置(シート両面同時転写装置)、S1…ロール離隔位置保持領域、S2…エアフロー形成部材作動領域、V…トナー像形成部材、
21…エアフロー形成部材(吸引ファン、送風ファン)、
(B1+B2+V)…トナー像形成装置、
(Fh1,Fh2)…定着ロール、
(FM+Df+Mf)…定着ロール移動装置
(31,31)…定着領域上流側ガイド部材、
(32,32;33)…定着領域上流側シート位置制御用ダクト。

Claims (4)

  1. 次の要件(A01)〜(A06)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
    (A01)記録シートを、シート転写領域、および定着領域に順次搬送するシート搬送装置、
    (A02)前記シート転写領域を通過する記録シートにトナー像形成装置により形成されたトナー像を転写するシート転写装置、
    (A03)一対の定着ロールが互いに圧接する圧接位置と互いに離隔する離隔位置との間で移動するとともに前記圧接位置では前記一対の定着ロールの圧接領域により形成される前記定着領域を通過する記録シートの未定着トナー像を定着する前記一対の定着ロールと、前記一対の定着ロールを前記圧接位置と前記離隔位置との間で移動させる定着ロール移動装置とを有する定着装置、
    (A04)前記定着領域の上流側のエアを前記離隔した一対の定着ロールの間から前記定着領域下流側に流れさせるエアフロー形成部材、
    (A05)前記定着領域の上流側に設定したロール離隔位置保持領域を前記記録シートの前端が搬送されているときに前記定着ロール移動装置を作動させて前記一対の定着ロールを前記離隔位置に保持する定着ロール移動装置制御手段、
    (A06)前記定着領域の上流側に設定したエアフロー形成部材作動領域を前記記録シートの前端が搬送されているときに前記エアフロー形成部材を作動させるエアフロー形成部材制御手段。
  2. 次の要件(A07)〜(A09)を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置、
    (A07)第1トナー像担持体および第2トナー像担持体と、前記第1、第2トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成部材とを有する前記トナー像形成装置、
    (A08)前記記録シートを、前記第1トナー像担持体表面および第2トナー像担持体表面が互いに接触して形成される前記シート転写領域に搬送する前記シート搬送装置、
    (A09)前記シート転写領域を通過する記録シート両面に前記第1トナー像担持体表面および第2トナー像担持体表面のトナー像を同時に転写するシート両面同時転写装置により構成された前記シート転写装置。
  3. 次の要件(A010)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置、
    (A010)前記定着領域下流側から吸引したエアを、前記定着領域上流側の記録シートに吹き付けて、前記記録シートの位置を制御する定着領域上流側シート位置制御用ダクト。
  4. 次の要件(A011)を備えたことを特徴とする請求項1ないし3記載の画像形成装置、
    (A011)前記定着領域上流側から搬送されてきた前記記録シートを前記定着領域へガイドするようにエアフローをガイドする定着領域上流側ガイド部材。
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