JP3724397B2 - 多光軸光電センサ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、複数個の投光素子と受光素子とを一対一の関係で向かい合わせることにより複数の平行な光軸が設定され、光軸毎に遮光状態を判別して物体を検出する多光軸光電センサに関するもので、特に、センサの光軸調整を円滑に行うための技術に関連する。
【0002】
【従来の技術】
この種の多光軸光電センサは、複数の投光素子が一列に配置された投光器と、投光素子と同数の受光素子が一列に配置された受光器とを、所定の距離を隔てて設置して成る。投受光器の設置時には、各投光素子と各受光素子とが一対一の関係で向かい合うように調整することにより、投受光器の各光軸が位置合わせされる。投受光素子の組合せ毎に位置合わせされた光軸は、素子の並び方向に沿って平行に整列し、2次元状の検知エリアを形成する。
【0003】
前記投受光器には、それぞれ投光素子,受光素子の動作を制御するための制御回路が組み込まれている。投光器側の制御回路は、各投光素子を順に発光させる処理を繰り返し行う。
受光器側の制御回路は、各受光素子からの出力をそれぞれ対応する投光素子の発光動作に同期するタイミングで取り込みつつ、各受光量を所定のしきい値と個別に比較する。この比較において、たとえ1つでもしきい値を下回る受光量があると、制御回路は、外部に対し、異常を知らせる検知信号を出力する。
【0004】
このような構成のセンサでは、検知エリア内の侵入物体を確実に検知する都合上、多数の素子を間隔を密にして設定するとともに、投光器のレンズを含む光学系により、指向角を絞って光を出射している。したがって投光素子と受光素子との位置が微妙にずれただけで、物体検知に必要なレベルの光を受光素子に取り込めなくなるので、センサ設置時には投受光器の各光軸を正確に合わせる必要がある。
しかしながら通常、投光器と受光器とは、数メートルの距離を隔てて設置されるので、光軸の調整は非常に困難である。
【0005】
上記の問題を解決するために、特開平11−345548号公報では、投光器や受光器の適所に複数の表示灯を一列に配置し、この表示灯により受光量が一定のしきい値を超えた光軸の数が光軸数全体に対しどの位の割合になるかを示すバーグラフを表示するようにしている。この方法によれば、全ての表示灯が点灯することによっていずれの光軸も物体を検知可能なレベルに位置合わせされたことになるので、作業者に光軸の調整状態をわかりやすく示して設置作業を円滑に進めることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
多光軸光電センサの光軸調整においては、仮に受光素子が投光素子に向き合った状態になったとしても、遮光状態を判別するためのしきい値ぎりぎりで光軸調整を終了した場合は、振動の影響などで光軸がわずかにずれただけでも受光量が落ち込み、誤検知が生じる虞がある。したがって受光量が前記遮光状態の判定基準となるしきい値を超えた後も、そのしきい値からある程度の余裕度を持つ値に達するまで光軸調整を続けるのが望ましい。
しかしながら前記特開平11−345548号公報の方法では、各光軸の受光量を光軸の入光,遮光を判別するためのしきい値と比較して、しきい値を越える受光量が得られた光軸の割合を示すだけであり、しきい値からの余裕度はなんら示されていないから、光軸が望ましい状態に合わせられたか否かまで判別できない、という問題がある。
【0007】
また上記公報の方法では、受光量がしきい値を越える光軸が出現して初めてバーグラフ表示が行われるので、いずれの光軸でもしきい値を超える受光量が得られていない状態下では、なんの指標も示されず、設置作業を支援できない。
【0008】
さらにこの種のセンサでは、設置後も、光軸のずれに対応するために、前記バーグラフ表示を常時行うのが望ましいが、各表示灯を常時点灯させると、消費電流が大きくなって経済性が悪い、という問題が生じる。
【0009】
この発明は上記各問題点に着目してなされたもので、各光軸が、それぞれ遮光状態を判定するためのしきい値に対して十分な余裕度を持つ受光状態にまで調整されるように光軸調整作業を支援し、もって信頼性の高い物体検知環境を設定することを第1の目的とする。
【0010】
またこの発明は、いずれの光軸も合わせられていない時点でも、光軸合わせの指標となる情報を提示することにより、光軸の調整作業を初期段階から十分に支援できるようにすることを第2の目的とする。
【0011】
加えてこの発明は、前記情報を発光体を用いた表示により提示する場合に、発光体を常時点灯させることによる消費電力を削減してセンサ稼働時のコストを下げることを第3の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる多光軸センサは、複数個の投光素子が一列に配置された投光器と、前記投光素子と同数の受光素子が一列に配置された受光器とを具備するもので、前記投光器と受光器とを各投光素子と各受光素子とが一対一に向かい合うように設置することにより、複数本の平行な光軸による検知エリアが形成されており、所定の受光レベルをしきい値として光軸毎の遮光状態を判別することによって、前記検知エリアへの物体の侵入を検出するようにしている。さらにこの多光軸センサには、投光器の各投光素子を順次発光させる発光制御手段、各投光素子の発光動作に同期して、発光した素子に対向する受光素子による受光量を順次取り込む受光量取得手段、各受光素子に対する受光量の取込みが一巡する間に得られた受光量のうちの最小値を検出する最小受光量検出手段、およびこの最小受光量検出手段により検出された最小受光量を示す情報を出力する出力手段が設けられる。
【0013】
一般に、前記投光素子には発光ダイオード(LED)、受光素子にはフォトダイオード(PD)が用いられる。上記構成の多光軸光電センサでは、発光制御手段、受光量取得手段により、各投光素子の発光タイミングに同期させて対応する受光素子より受光量を取り込むことによって、受光素子毎の受光量が順次抽出される。最小受光量検出手段は、この受光量の取込みが一巡した時点で、または受光量の取り込みが一巡する間の各受光量を順に比較して、最小レベルの受光量を検出する。
【0014】
最小受光量を示す情報を出力する手段は、前記受光量を、バーグラフ、円グラフなどによるアナログ表示を行う手段として構成することができる。ただし表示はアナログ表示に代えて、受光量を表す数字をディジタル表示してもよい。なお、ディジタル表示の場合、A/D変換された受光量レベルをそのまま表示してもよいが、0,1,2,3・・・というように受光量レベルを段階表示する方法をとることもできる。
【0015】
情報表示に用いられる表示器として、LEDなどの発光体による表示器や液晶表示器を、投光器,受光器の少なくとも一方に配置すれば、作業者は、設置作業を行いながら光軸の位置合わせ状態を確認することができる。勿論、この種の表示器は、投受光器から独立させて、たとえばディスプレイ装置によって構成され、センサの設置位置の近傍で情報を表示するものであってもよい。
なお前記出力手段は、情報を表示する手段に限らず、音声または効果音により情報を報知する手段とすることもできる。
【0016】
上記構成のように、各受光素子より得た受光量のうちの最小受光量を出力する場合、この最小受光量が遮光状態を判別するためのしきい値に対して余裕度を持つレベルになれば、全ての光軸が余裕度を持って合わせられたことになる。したがって作業者は、出力手段から出力された最小受光量を示す情報によって、前記しきい値に対し余裕度を持った状態で光軸調整を行っているかどうかを把握しながら調整作業を行うことができるから、最終的に、すべての光軸を前記しきい値に対して十分な余裕度を持つ状態に調整することができ、信頼度の高い物体検知環境を設定することが可能となる。
また前記しきい値を下回る状態にあるときから最小受光量を出力するようにすれば、設置の初期段階から作業者に光軸の調整状態を報知して、作業を支援することができる。
【0017】
前記最小受光量をアナログ表示する手段には、バーグラフを表示するための表示器と、前記表示器に前記最小受光量検出手段により検出された最小受光量を示すバーグラフを表示させる表示制御手段とを具備させることができる。
なお、前記表示器は、複数の発光器を一列に配置し、点灯させる発光器の数によってバーグラフの長さを変更するように構成することができる。また画素を2次元配列して成る液晶表示器などの画像表示手段により表示器を構成して、バーグラフの画像を表示することもできる。またこの表示器は、投光器もしくは受光器、または投光器および受光器の双方に設けることができる。
【0018】
前記表示器において、バーグラフの中間位置に光軸の遮光状態を判別するためのしきい値に相当する受光量を対応させると、しきい値の前後の所定の範囲での最小受光量の変化を表示することができ、受光量の過不足状態をわかりやすく示すことが可能となる。なおここでいう中間位置とは、後記する図5(3)に示すように、バーグラフの両端を除く任意の位置のことである。
【0019】
また表示器を、少なくとも2種類の色彩を表示可能に構成し、表示制御手段を、前記遮光状態を判別するためのしきい値を上回る受光量と前記しきい値を下回る受光量とを異なる色彩で表示するように構成することができる。たとえば前記しきい値を下回る受光量の範囲を第1の色彩(たとえば赤色)で表示し、しきい値を上回る受光量の範囲(受光量の余裕度)を第2の色彩(たとえば緑色)で表示する(図5(4)参照。)というように、バーグラフの色彩とグラフの長さとの組合せにより、受光量の過不足度合をよりわかりやすく表示することができる。
【0020】
なお前記表示器に2種類の色彩を表示させる場合、バーグラフの色彩をこれら2種類の色彩のいずれかに切り替えて表示するように構成すれば、最小受光量が遮光状態を判別するためのしきい値よりも大きいときと小さいときとでバーグラフの表示色を切り替えて示すことができる。また最小受光量がしきい値よりも大きいときと小さいときとでバーグラフの表示色を切り替えることにより、図5(5)に示すように、最小受光量がしきい値よりも小さいときは、しきい値に対する受光量の不足状態を示すバーグラフを表示し、最小受光量がしきい値よりも大きいときは、しきい値に対する受光量の余裕度を示すバーグラフを表示することも可能となる。
【0021】
また前記表示制御手段に、外部からの設定データを受け付けて前記バーグラフの伸びる方向を変更する機能を設ければ、投受光器を向きを反転させて設置した場合などにも適切なバーグラフ表示を行うことが可能となる。
【0022】
さらにこの発明の他の構成にかかる多光軸光電センサは、前記と同様の発光制御手段および受光量取得手段を具備するほか、適正に調整された光軸の数を抽出するための光軸数抽出手段と、この光軸数抽出手段による抽出結果を示す情報を表示する表示手段とを具備する。
【0023】
前記光軸数抽出手段は、前記各受光素子に対する受光量の取込みが一巡する間に得られた各受光量に基づき、前記遮光状態を判別するためのしきい値より所定量以上レベルの高い受光量が得られた光軸の数を抽出するように構成される。
ここで抽出の対象となる光軸は、遮光状態を判別するためのしきい値ぎりぎりで調整された場合よりも、余裕度を持って調整された光軸である。たとえば遮光状態を判別するためのしきい値に対し、最低限必要とする余裕度に相当する量だけ高い受光レベルを光軸合わせしきい値として設定し、受光量取得手段により得られた光軸毎の受光量をこの光軸合わせしきい値と順に比較することによって、必要な余裕度を持つ受光状態に調整された光軸の数を抽出することができる。
【0024】
前記表示手段は、投光器もしくは受光器、または投光器および受光器の双方に設けられた表示器と、この表示器の表示動作を制御するための表示制御手段とを含む構成にすることができる。また表示される情報は、前記光軸数抽出手段により抽出された光軸数であるが、光軸数そのものを表示するのに代えて、前記光軸数の全光軸数に対する割合を表示することもできる。また表示器は、バーグラフ,円形グラフなどのアナログ表示を行うように構成することができるが、これに限らず、前記光軸数や割合を示す数字を表示するディジタル表示器とすることもできる。
なお、バーグラフを表示する場合には、前記最小の受光量を表示する場合と同様に、複数の発光体や画像表示によって行うことができる。
【0025】
上記構成の多光軸光電センサによれば、表示手段により表示された情報によって余裕度を持つ受光量まで調整された光軸数またはその割合を確認することができるので、すべての光軸が余裕度を持つ受光状態になったことを示す表示がなされたときに調整作業を完了することにより、各光軸を十分な余裕度を持つ受光状態に調整することができる。したがって簡単かつ確実に調整作業を行うことができ、前記した最小受光量に関する情報を提供する構成のものと同様に、各光軸を十分に余裕度を持つ受光状態にまで調整することができ、信頼性の高い物体検知環境を設定することができる。
【0026】
さらにこの発明は、複数個の投光素子が一列に配置された投光器と、投光素子と同数の受光素子が一列に配置された受光器とが、各投光素子と各受光素子とが一対一に向かい合うように設置され、各投光素子を順次発光させる発光制御手段、各投光素子の発光動作に同期して、発光した素子に対向する受光素子による受光量を順次取り込む受光量取得手段、複数の発光体を有するアナログ表示器、前記受光量取得手段により取り込まれた受光量の状態を示す所定の情報をアナログ表示器に表示させる表示制御手段を具備する多光軸光電センサであって、前記表示制御手段が、前記アナログ表示器に表示させる情報が安定化したとき、発光中の発光体の輝度を下げるように構成された多光軸光電センサを提供する。
【0027】
前記アナログ表示器は、複数の発光体によりバーグラフや円形グラフなどのグラフを表示する表示器として構成することができ、前記した最小受光量を示す情報や、前記遮光状態を判別するためのしきい値または光軸合わせ用しきい値を上回る受光量を得た光軸数などを表示することができる。
【0028】
上記構成の多光軸光電センサによれば、投受光器の設置時にアナログ表示器の表示により光軸の調整作業を支援した後、光軸が適正に調整されて表示される情報が安定化すると、発光中の発光体の輝度が下がるので、情報を表示しつつも稼働中のセンサの消費電力を削減することができる。
なおアナログ表示器の発光輝度を下げた後も、振動の影響などにより表示される情報が変動した場合は、発光輝度を最初のレベルに戻すのが望ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例にかかる多光軸光電センサの設置状態を示すもので、図中の1は投光器を、2は受光器を、それぞれ示す。
前記投受光器1,2は、いずれも長手形状のケース体5を本体とする。各ケース体5,5は、それぞれ一側面に図示しない窓部が形成されており、長手方向を垂直方向に対応させ、各窓部を対向させた状態で設置される。
【0030】
投光器1には複数個の投光素子3が、受光器2には前記投光素子3と同数の受光素子4が、それぞれ前記窓部に沿う位置に一列に並べた状態で組み込まれる。各投光素子3および各受光素子4は、いずれも所定のピッチで配置される。投光器1と受光器2とを対向させたとき、各投光素子3と各受光素子4とが一対一の関係で向かい合うように設置することにより、各投受光素子3,4の光軸が合わせられ、投受光器1,2間に、投受光素子3,4の組合せ毎の光軸が平行に並ぶ2次元の検知エリアSが設定される。
【0031】
なお前記検知エリアSは、たとえば産業用ロボットのロボットアームの作業領域や、プレス機械における型の往復動領域のような危険区域内に設置され、前記検知エリアSへの物体(作業者の身体など)の侵入を検知すると、前記受光器2から機械側に異常検知信号が出力される。機械側では、この異常検知信号を受けて、機械の動作を停止させるなどの異常処理を行う。
【0032】
さらにこの実施例の多光軸光電センサでは、投光器1および受光器2の本体の外側面(前記窓部と反対側の面をいう)に、光軸の調整状態を示すためのバーグラフ表示器6が設置される。各バーグラフ表示器6は、それぞれ複数個(図示例では8個)の発光体L0〜L7を長手方向に沿って一列に配置したもので、いずれのバーグラフ表示器6,6にも同じ情報が表示される。
なお前記発光体L0〜L7および各投光素子3は、いずれも発光ダイオードにより構成され、受光器2の受光素子4は、フォトダイオードにより構成される。
【0033】
図2は、前記投光器1および受光器2の内部の構成を示す。
投光器1には、前記各投光素子3やバーグラフ表示器6を構成する発光体L0〜L7のほか、各投光素子3を個別に駆動する駆動回路7,光軸順次選択回路10,発光体駆動回路16,制御回路12,ならびに受光器2との通信のための通信回路14などが組み込まれる。
【0034】
前記制御回路12は、CPUやメモリを具備するマイクロコンピュータであり、所定の時間間隔毎に、投光素子発光用の駆動信号(以下これを「発光指示信号」という。)を出力する。前記光軸順次選択回路10は、各投光素子3の駆動回路7を順に制御回路12に接続するためのゲート回路であって、この回路10における切替処理により、前記制御回路12からの発光指示信号が各駆動回路7に順に与えられて、各投光素子3が順に発光する。
また制御回路12は、前記通信回路14を介して、受光器2側に前記発光指示信号を出力するほか、受光器2より前記バーグラフ表示器6の表示を制御するための制御信号の送信を受けて前記発光体駆動回路16を制御する。
【0035】
一方、受光器2には、前記各受光素子4やバーグラフ表示器6を構成する発光体L0〜L7のほか、光軸順次選択回路11,発光体駆動回路17,増幅回路18,サンプルホールド回路19,A/D変換回路20,制御回路13,通信回路15などが組み込まれる。また各受光素子4と光軸順次選択回路11との間には、それぞれ増幅回路8とアナログスイッチ9とが設けられる。
なお通信回路15は、投光器1側の通信回路14とケーブル接続される。
【0036】
前記制御回路13は、投光器1側の制御回路12と同様に、CPUやメモリを具備するマイクロコンピュータにより構成される。この制御回路13は、前記通信回路15を介して投光器1側からの発光指示信号を受け取り、この発光指示信号に同期する信号を光軸順次選択回路11およびサンプルホールド回路19に出力する。
前記光軸順次選択回路11は、投光器1側の回路10と同様のゲート回路であって、前記制御回路13からの同期信号を順にアナログスイッチ9に与えることにより、アンプ8を介して受光素子4からの出力信号を順に取り出す働きをする。なおこのアナログスイッチ9の切替えは、前記投光器1側の投光素子3の発光順序に対応するように行われており、これにより前記順次点灯した発光素子からの光に対応する受光量を示す信号(以下「受光量レベル信号」という。)が順に取り出される。
【0037】
各受光素子4からの受光量レベル信号は、アナログスイッチ9から増幅回路18に入って再度増幅された後、サンプルホールド回路19においてサンプリングされる。さらにサンプリングされた受光量レベル信号はA/D変換回路20によりディジタル変換されて、制御回路13に入力される。制御回路13は、入力された受光量レベル信号のディジタル変換値(以下、「受光量データ」という。)を、あらかじめ設定された遮光状態を判別するためのしきい値(以下、「遮光判定しきい値」という。)と比較する。そしていずれかの受光量データが遮光判定しきい値を下回ると、前記検知エリアSに物体があると判別し、図示しない出力回路から前記異常検知信号を出力する。
【0038】
また制御回路13は、前記受光量データをバーグラフ表示器6に対する表示制御のためにも使用する。バーグラフ表示器6の制御は、たとえば前記8個の発光体のうちのどの発光体までを点灯させるかを示す点灯パターン(通常8種類、全く点灯させない場合も含めると9種類の点灯パターンが考えられる。)を示す制御信号を発光体駆動回路17に与えることによって行われる。さらにこの制御信号は、通信回路15を介して投光器1側に送信され、投光器1側の制御回路12を介して発光体駆動回路16に与えられる。
【0039】
図3は、前記受光器2の制御回路13によるバーグラフ表示のための手順を示す。
前記したように、制御回路13は、投光器1側から得た発光信号に同期する信号を光軸順次選択回路11およびサンプルホールド回路19に与えることにより、各投光素子3からの光に対応する受光量データを順に取得する(図3のST1)。1サイクル分の受光量データの取込みが完了すると、ST2が「YES」となってST3に進み、得られた受光量データの中から最小レベルとなるものを抽出する。
【0040】
制御回路13内のメモリには、図4に示すように、バーグラフ表示器6の8個の発光体L0〜L7に対し、それぞれ所定の受光量レベルをしきい値TH0〜TH7として対応づけたテーブルが設定される。なお図示例の場合、TH0<TH1<TH2<・・・<TH7となるように設定される。
図3のST4では、前記最小受光量を各しきい値TH0〜TH1と比較し、その比較結果に応じていずれの発光体までを点灯させるかを決定する。ST5では、前記決定した点灯パターンを示す制御信号を生成し、発光体駆動回路17および通信回路15に出力する。
【0041】
またこの実施例では、前記しきい値TH0〜TH1のいずれかを遮光判定しきい値と同値にして、前記遮光判定しきい値に対する最小受光量の過不足度合いを示すようにしている。この設定によれば、バーグラフ表示器6により、最小受光量が遮光判定しきい値に対し余裕度を持つレベルになったことがされたとき、すべての光軸が適正な状態に調整されたことになるから、センサの設置時に、バーグラフ表示器6の表示を確認しながら作業を行うようにすれば、各光軸を正しく調整することができる。
【0042】
図5は、前記バーグラフ表示器6による表示例を示す。なお、図中の「オン領域」とは、前記遮光判定しきい値以上になる受光量の範囲であり、「オフ領域」とは、前記遮光判定しきい値を下回る受光量の範囲である。
【0043】
図5(1)の例は、下から2番目の発光体L1に前記遮光判定しきい値に相当するレベル(図中、「オンレベル」と示す。)を対応づけることにより、最小受光量が遮光判定しきい値に達するまで発光体L0のみを点灯させ、最小受光量がオン領域に達した後は、その受光量レベルに応じてL1以降の所定数の発光体を点灯するようにしている。このような表示制御によれば、作業者は、最小受光量がオン領域に到達するまでの状態を持続的に確認できるとともに、最小受光量がオン領域に達した後も、どの程度の余裕度があるかを確認しつつ光軸の調整作業を行うことができる。
【0044】
図5(2)の例は、一番上の発光体L7に遮光判定しきい値を対応づけることにより、このオン領域に達するまでの最小受光量の動きを段階を追って表示するようにしている。
この例の場合、最小受光量がオン領域に達するまでの状態がきめ細かく表示されるので、初期の設置作業が行いやすいというメリットがある。ただし最小受光量がオン領域に達した後の余裕度は表示されない。
【0045】
図5(3)(4)の例は、下から4番目の発光体L3に前記遮光判定しきい値を対応づけることにより、最小受光量がオン領域に到達する前後の状態を確認できるようにしたものである。特に図5(4)の例では、オフ領域に対応する3個の発光体L0〜L2に赤色発光型のLEDを採用し、オン領域に対応する残り5個の発光体L3〜L7に緑色発光型のLEDを採用することにより、受光量がオン,オフいずれの領域にあるかを、その過不足の度合とともに、一層わかりやすく示すことができる。
【0046】
図5(5)の例は、各発光体L0〜L7にそれぞれ2種類の光源を組み込み、最小受光量がオフ領域にあるときとオン領域にあるときとで発光色を切り替えるようにしている。図示例では、最小受光量がオフ領域にあるときは、各発光体L0〜L7をオフ領域に対応させて、前記遮光判定しきい値までに不足する受光量に応じた数の発光体を赤色に発光させる。さらにその後、最小受光量がオンレベルに到達すると、各発光体L0〜L7をオン領域に対応させて遮光判定しきい値を上回る受光量に応じた数の発光体を緑色で点灯させる。
【0047】
上記図5(5)の例によれば、作業者は、赤色光によるバーグラフが表示されている間はバーが低くなるような調整を行い、緑色光によるバーグラフが表示されている間はバーが高くなるような調整を行うことになる。このように、光軸の調整状態が、色およびバーの高低により明確に示されるので、作業者は表示を参照しながら各光軸を最適な状態に調整することができる。
【0048】
なお各発光体L0〜L7を2色発光可能に構成した場合は、前記図5(4)と同様に、中間位置の所定の発光体に遮光判定しきい値を対応づけておき、最小受光量がオン領域に到達した時点で、バーグラフ全体の表示色を赤色から緑色に切り替えるようにしてもよい。
【0049】
またこの種のセンサでは、受光量の減少により入光状態から遮光状態になったと判別するための遮光判定しきい値と、受光量の増加により遮光状態から入光状態になったと判別するための遮光判定しきい値とを個別に設定し、前者のしきい値を後者のしきい値より低く設定することにより、遮光状態の判定動作にヒステリシスを持たせる場合がある。この場合は、受光量の増加時に使用する遮光判定しきい値を前記図5のオンレベルに設定して、最小受光量の過不足状態を表示するのが望ましい。
【0050】
ところで上記実施例では、最小受光量のレベルをバーグラフとして表示することによって、各光軸を余裕度を持つ状態にまで調整できるようにしたが、同じ基本構成の多光軸光電センサにおいて、余裕度を持つ受光状態にある光軸の数を示す情報を表示するようにしてもよい。
【0051】
図6は、前記バーグラフ表示器6に光軸数または光軸の割合を表示する場合の制御回路13の処理手順を示す。なお、この図6では、図3の手順と区別するために、個々の処理のステップを「ST11」以降の符号により示す。
【0052】
この手順では、各光軸が余裕度を持つ受光状態になっているかどうかを判別するために、前記遮光判定しきい値よりも所定量だけ高いレベルを光軸調整用のしきい値として設定している。(以下、このしきい値を「光軸合わせしきい値」という。またこの光軸合わせしきい値を上回る受光量の範囲を「調整完了領域」と呼ぶことにする。)
【0053】
図中のB1,B2は、それぞれオン領域,調整完了領域の各領域に達した光軸の数を計数するためのカウンタであって、まず最初のST11で、これらカウンタB1,B2をゼロクリアした上で、受光量データの取込み処理を開始する。
【0054】
まず、ST12で一光軸についての受光量を取り込んだ後、ST13〜16では、この受光量を遮光判定しきい値,光軸合わせしきい値の各しきい値と比較し、受光量が遮光判定しきい値を上回る場合はB1を、さらに光軸合わせしきい値を上回る場合はB2を、それぞれインクリメントする。1サイクル分の受光量データの取込みが完了すると、ST17が「YES」となってST18に進み、前記カウンタB1,B2の数に応じて、前記8個の発光体L0〜L7のうちのどの発光体を点灯させるかを決定する。ST19では、決定した点灯パターンを示す制御信号を生成し、発光体駆動回路17および通信回路15に出力する。
【0055】
図7は、上記図6の手順による表示例を示す。
この例では、前記バーグラフ表示器6の8個の発光体L0〜L7を上下4個ずつに分け、下半分の発光体L0〜L3を赤色発光型のLEDにより構成する一方、上半分の発光体L4〜L7を緑色発光型のLEDにより構成する。(以下、赤色LEDによる発光体L0〜L3を「第1グループ」、緑色LEDによる発光体L4〜L7を「第2グループ」と呼ぶ。)そして第1グループの各発光体L0〜L3によりオン領域に達している光軸の数を表示し、さらに第2グループの各発光体L4〜L7により、調整完了領域に到達した光軸の数を表示するようにしている。
【0056】
なお、この例では、前記図6の手順での各カウンタB1,B2の計数値に基づく光軸数を全光軸数に対する割合に換算してパーセントを単位とした表示を行っており、いずれのグループでも、B1,B2が全光軸数の25パーセントに相当する数だけ増える毎に、発光体を下から順に1つずつ点灯させるようにしている。
【0057】
図7は、調整作業に応じた各発光体L0〜L7の点灯状態の変化を示している。図7(1)は、いずれの光軸もオフ領域にある状態下での表示であって、いずれのグループの発光体も完全消灯している。図7(2)は、調整作業が進んで全体の50パーセントの光軸がオン領域に達しているが、調整完了領域に達した光軸は25パーセントに満たない状態を示す。
【0058】
図7(3)は、全体の75パーセントの光軸がオン領域に達するとともに、全体の25パーセントの光軸が調整完了領域に達したときの表示状態であり、第1グループの3個の発光体L0〜L2と、第2グループの最下位の発光体L4とが点灯している。図7(4)(5)は、すべての光軸がオン領域に達しているが、まだ調整完了領域に達していない光軸があることを表示した状態であり、第1グループのすべての発光体L0〜L3を点灯させて各光軸がオン領域に達したことを示すとともに、第2グループの未点灯の発光体L6,L7によって、光軸の調整が完了していないことを示している。図7(6)は、すべての光軸が調整完了領域に達したときの表示状態であり、第1,第2のグループのすべての発光体L0〜L7が点灯している。
【0059】
上記実施例によれば、バーグラフ表示器6が図7(6)の表示状態を示すまで調整作業を続けることにより、すべての光軸を遮光判定しきい値に対して十分な余裕度を持つ状態にまで調整することができる。また前記第1,第2の2つのグループを設けることにより、オン領域には入っているが、調整完了領域のレベルにまで到達していない光軸数を認識することができるので、作業員は、あとどのくらいの調整作業を行えば良いかを把握しやすくなり、光軸調整を効率良く進めることができる。
【0060】
なお、前記図1,2の例では、投光器1,受光器2のそれぞれにバーグラフ表示器6を設けているが、必ずしも双方に表示器を設ける必要はなく、いずれか一方(設計上は受光器2が望ましい。)にのみ設置するようにしてもよい。またバーグラフ表示器6に代えて、複数の発光体による円グラフを表示するなど、バー以外のアナログ表示を行うようにしてもよい。
また7セグメントの数値表示器などにより、最小受光量のレベルや調整可能領域に達した光軸数などを度数表示することも可能である。このほか表示器を投受光器1,2から独立させ、たとえば液晶のディスプレイ装置などで構成し、投受光器1,2の近傍位置で情報を提示したり、音声や効果音により情報を出力するようにしてもよい。
【0061】
ところでこの種の表示器は、各光軸の調整作業が完了した時点で消灯するようにしてもよいが、センサ稼働後の振動などにより光軸がずれた場合を考慮して、常時、オン状態にしておくのが望ましい。ただし前記バーグラフ表示器6などの発光体を用いた表示器を使用する場合は、表示させる情報が安定した時点で発光中の発光体の輝度を下げることにより、消費電力を抑えるのが望ましい。
なお発光体の輝度を下げるには、図8に示すように、前記発光体駆動回路16,17において、発光体に与える駆動パルスの周期に対する駆動パルスの幅の割合(デューティー比)を通常よりも小さくすればよい。
【0062】
図9は、前記発光体の輝度調節にかかる手順を示す。なおこの手順は、バーグラフ表示器6に最小受光量が表示される場合の手順であり、個々の処理のステップは「ST21」以降の符号により示す。
【0063】
この図9の手順も、図3の手順と同様に、受光器2側の制御回路13で行われる。最初のST21の処理は、制御回路13内のタイマをスタートさせる処理であって、電源投入時などに行われる。この後、制御回路13は、前記図3のST3の処理に応じて、ST22以降の処理を実行する。(具体的には、ST22以降の処理は、ST3〜5のいずれかの処理が終了した時点での割込処理として実行される。)
【0064】
まずST22では、受光量データの取込みが一巡した時点で得られる最小受光量ADMINを求め、つぎのST23で、この最小受光量ADMINを、一段階前に得た最小受光量ADLASTと比較する。両者が一致しない場合は、ST23からST24に進んで、前記タイマをリセットした後、ST25で、最新の最小受光量ADMINによりADLASTを書き換え、ST22に戻る。以下、ADMINとADLASTとが一致するまで、毎時の最小受光量ADMINを取り込み、ST22〜25の処理を繰り返す。
【0065】
ST23でADMINとADLASTとが一致したと判別すると、以後、ST22〜27の処理により、所定時間(T秒)が経過するまでADMINとADLASTとの一致状態が持続するか否かを判別する。T秒の間、前記一致状態が持続すると、最小受光量が安定化したと判別してST27に進み、前記バーグラフ表示器6の輝度を下げることを決定する。
【0066】
この決定の後、制御回路13は、前記発光体制御回路17に対し、発光中の発光体に対する駆動パルス幅のデューティー比の変更を指示する制御信号を出力するとともに、同様の制御信号を、通信回路15を介して投光器1に送信する。投光器1側の制御回路12は、通信回路14を介してこの制御信号を取り込んだ後、この制御信号に応じて自装置内の発光体駆動回路16を制御する。これにより投受光器1,2の各バーグラフ表示器6の輝度は、ほぼ同時に低い値に切り替えられる。
【0067】
なお上記の処理によりバーグラフの輝度を低くした後に、振動などの影響を受けて光軸のずれが生じ、最小受光量ADMINに変化が生じた場合は、再びバーグラフ表示器6の輝度を初期状態に戻すなどして、光軸のずれを報知する必要がある。特に、光軸が大きくずれて最小受光量ADMINがオフ領域まで落ち込んだ場合は、安全の確保のために前記異常検知信号を出力するなどして、速やかな光軸の再調整を促すのが望ましい。
【0068】
一方、変動後の最小受光量ADMINがオン領域内に留まっている場合、上記のような異常処理にまで移行する必要はないが、光軸に若干のずれが生じたことを報知するために、バーグラフ表示器6を点滅表示させたり、ブザーなどにより異常を報知するように設定するのが望ましい。
【0069】
なお、前記図6の手順によりバーグラフ表示器6に光軸数を表示させる場合には、前記カウンタB1,B2の値がともに全光軸数に相当する値のまま維持される状態になったとき、発光体L0〜L7の輝度を下げるのが望ましい。
【0070】
さらに前記バーグラフ表示器6には、上記のような光軸調整のための情報表示機能のみならず、センサ内で発生する各種の異常を報知する機能を持たせることもできる。たとえば上記実施例のように8個の発光体を具備する表示器の場合、各発光体のオンオフを組み合わせることにより、異常の内容を8ビット構成の情報として表示することができ、28=256通りの異常を報知することが可能となる。
【0071】
なお、この種の投受光器1,2は、常に図1の状態で取り付けられるとは限らず、上下反転させて取り付けられたり、横向きに取り付けられる場合もある。このように投受光器1,2の取付け方向が変更された場合、前記バーグラフの表示方向に違和感が生じる(たとえば上から下に向かってバーが伸びるなど)ことがある。
【0072】
このような問題は、前記投光器1と受光器2とを接続する通信ケーブルに環境設定用のコンピュータ(パーソナルコンピュータやコンソールなどを指す。)を接続し、このコンピュータから投受光器1,2にバーグラフの表示方向に関する設定データを送信することによって、解決することができる。すなわち投受光器1,2に、外部のコンピュータからの入力を受け付けるための通信モジュールと、入力された設定データに応じて前記発光体駆動回路16,17への制御信号の出力パターンを切り替えるようなソフトウェアを組み込むことによって、前記バーグラフの表示方向を現場の所望する方向に設定することが可能となる。なおバーグラフ表示器6を他のアナログ表示器やディジタル表示器に代えた場合も、同様に、発光体の表示の順序や数字の表示方向を、外部からの設定データに応じて切り替えることが可能である。
【0073】
【発明の効果】
この発明では、複数の受光素子より得られた受光量のうち最小値となる受光量を示す情報を出力するようにしたので、遮光状態を判別するためのしきい値に対して十分に余裕度を持つレベルまで各光軸が調整されたかどうかを確認しながら光軸調整を行うことが可能となり、信頼性の高い物体検知環境を設定することができる。
また最小受光量が前記遮光状態を判別するためのしきい値に到達する前から情報の出力を行うことにより、初期の作業の段階から作業者に光軸の位置合わせの状態を報知して、光軸調整作業の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる多光軸光電センサの設置例を示す斜視図である。
【図2】多光軸光電センサの構成を示すブロック図である。
【図3】バーグラフの第1の表示制御手順を示すフローチャートである。
【図4】バーグラフ表示器の各発光体としきい値との対応関係を示す説明図である。
【図5】第1の表示制御手順により実現するバーグラフの表示例を示す説明図である。
【図6】バーグラフの第2の表示制御手順の示すフローチャートである。
【図7】第2の表示制御手順により実現するバーグラフの表示例を示す説明図である。
【図8】発光体の輝度を下げる原理を示す説明図である。
【図9】バーグラフの輝度調節にかかる処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 投光器
2 受光器
3 投光素子
4 受光素子
6 バーグラフ表示器
10,11 光軸順次選択回路
12,13 制御回路
14,15 通信回路
16,17 発光体駆動回路
19 サンプルホールド回路
L0〜L8 発光体
Claims (7)
- 複数個の投光素子が一列に配置された投光器と、前記投光素子と同数の受光素子が一列に配置された受光器とを、各投光素子と各受光素子とが一対一に向かい合うように設置し、所定の受光レベルをしきい値として光軸毎に遮光状態を判別するようにした多光軸光電センサにおいて、
前記各投光素子を順次発光させる発光制御手段と、
各投光素子の発光動作に同期して、発光した素子に対向する受光素子による受光量を順次取り込む受光量取得手段と、
前記各受光素子に対する受光量の取込みが一巡する間に得られた受光量のうちの最小値を検出する最小受光量検出手段と、
前記最小受光量検出手段により検出された最小受光量を示す情報を出力する出力手段とを具備する多光軸光電センサ。 - 前記出力手段は、前記最小受光量をアナログ表示する手段である請求項1に記載された多光軸光電センサ。
- 前記最小受光量をアナログ表示する手段は、バーグラフを表示するための表示器と、前記表示器に前記最小受光量検出手段により検出された最小受光量を示すバーグラフを表示させる表示制御手段とを具備する請求項2に記載された多光軸光電センサ。
- 前記表示制御手段は、前記表示器において、バーグラフの中間位置に前記遮光状態を判別するためのしきい値に相当する受光量を対応させて成る請求項3に記載された多光軸光電センサ。
- 前記表示器は、少なくとも2種類の色彩を表示可能に構成され、前記表示制御手段は、前記遮光状態を判別するためのしきい値を上回る受光量と前記しきい値を下回る受光量とを異なる色彩で表示する請求項3に記載された多光軸光電センサ。
- 前記表示器は、複数の発光体を一列に配置して成り、
前記表示制御手段は、前記表示器に表示させる情報が前記光軸の遮光状態を判別するためのしきい値を上回る値で安定化したとき、発光中の発光体の輝度を下げる請求項3に記載された多光軸光電センサ。 - 前記表示制御手段は、外部からの設定データを受け付けて前記表示器のバーグラフの伸びる方向を変更可能に構成されて成る請求項3に記載された多光軸光電センサ。
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