JP3656365B2 - アクスルケースと車体フレームとの連結構造 - Google Patents

アクスルケースと車体フレームとの連結構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は,車軸を回転自在に支持するアクスルケースと車体フレームとの連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,大型車両として,図3に示されるような,車体フレーム2の前方に前車軸3を,後方に2軸の後車軸4を有する後2軸車両1がある。かかる後2軸車両1においては,後車軸4を前方の駆動車軸5と後方の従動車軸6とから構成し,前車輪を含めて6輪のうち2輪を駆動するいわゆる後2軸1軸駆動(6×2)の車両として,動力伝達系を簡素化するのが普通である。車両1と積荷の全重量WGは,前車軸3に設けられた前タイヤ7(荷重WFを支持する)と後車軸4に設けられた後タイヤ8,9(荷重WRを支持する)とに分配されて路面に支持される。全荷重WRのうち,駆動車軸5がWRFを,従動車軸6がWRR(通常は,WRR=WRF)を分担しており,一本の車軸が負担する軸重を少なくして,且つ全体としてより大きな積載荷重に耐えられる車両を提供している。
【0003】
このような,後2軸車両1において,後車軸4のサスペンション装置は,車体フレーム2と各車軸5,6を回転自在に支持するアクスルケースとの間に,板ばね(リーフスプリング),エアばね,又はエアばねと板ばねとを併用したものを介装することによって構成されている。いずれの構成においても,ばねの固有の振動数と車体フレーム2の振動数とが一致すると,ばねの振動は共振状態になり振動の収束性が悪い。そのため,車体フレーム2とアクスルケースとの間にショックアブソーバを配設して,振動を吸収することが行われている。
【0004】
後車軸4のサスペンション装置として,駆動車軸5と従動車軸6とをいずれもエアばね21を用いて支持したエアサスペンション装置の例が図4に示されている。エアばね21は,板ばねと比較して,エアの供給のための各種タンクや配管系統を考慮にいれても,なお充分重量を軽減することができる点で有利である。このエアサスペンション装置では,車体フレーム2を車輪に対して柔軟に支持することが可能となるが,反面,エアばね21のばね定数が小さいため,僅かな力の変化で大きな上下方向の変位の変化,即ち,横揺れが生じる。したがって,一般に,エアばねを用いた後2軸車両用サスペンション装置においては,車体フレーム2の傾きを水平に保たせるスタビライザの剛性が他の形態のばねを用いるサスペンションと比較して高く設定されている。
【0005】
図4において車体フレーム2は,想像線で描かれているように,車幅方向両側において車両の前後方向に延びるサイドメンバ20と,後車軸4の中央位置において車幅方向に延びるクロスメンバ29とから構成されている。後車軸4の中央位置において,トルクロッドブラケット22が取付け板23を介してサイドメンバ20の外側面に固定されている。トルクロッドブラケット22は,駆動車軸5と従動車軸6との軸中心を結ぶレベルよりも下方まで垂下している。駆動車軸5を回転自在に支持するアクスルケース13と,従動車軸6を回転自在に支持するアクスルケース14の両端下部には,取付組立体25によって車両の前後方向に水平に延びるビーム24が取り付けられている。各ビーム24の前後の端部と車体フレーム2との間には,エアばね21が介装されている。エアばね21は後車軸4について計8個用いられており,車体フレーム2から後車軸4に作用する荷重が8個のエアばね21に分散支持されるので,各エアばね21の負担が軽減している。エアばね21が支持した荷重は,アクスルケース13又は14からタイヤ8,9に伝達されて路面に支持される。エアばね21はばね定数が小さいので,エアばね21のみの支持では,車体フレーム2は振動し易く且つ共振状態になると振動の減衰が長期にわたって続く。これを防ぐため,各ビーム24と車体フレーム2との間にはショックアブソーバ26が配設されて,車体フレーム2の振動減衰が図られている。
【0006】
車幅方向の各側において,トルクロッドブラケット22と,アクスルケース13及びアクスルケース14にそれぞれ取り付けられたビーム24との間には,トルクロッド17が設けられている。トルクロッド17の各端部は,トルクロッドブラケット22の下端と,ビーム24の下部とに対して車両横方向の軸を有する枢着部(片側のトルクロッド17についての枢着部27のみ図示)によって枢着されている。トルクロッド17は,ロッドの軸方向には力を伝達可能であるので,加速時の駆動力や減速時の制動力等の車体フレーム2と車輪側との間に働く車両前後方向の力を伝達する働きをするが,車両が凹凸路面を走行する場合に,車輪側,即ち,タイヤ,アクスルケース13,14及びビーム24が車体フレーム2に対して上下方向に変位するのを拘束しない。したがって,この変位に対してはサスペンション装置が作動し,サスペンション装置は,路面からの衝撃が車体フレーム2にそのまま伝達されるのを緩和する働きをする。
【0007】
後車軸4の中央位置において,左右のサイドメンバ20,20間には,クロスメンバ29が掛け渡されて,例えばリベットやボルトにて一体的に固定されている。クロスメンバ29の両端部が車体フレーム2と交差する交差部30と,アクスルケース13との間には前方Vロッド32が配置され,交差部30とアクスルケース14との間には後方Vロッド33が配置されている。前方Vロッド32は,交差部30と駆動車軸5のディファレンシャル装置を内蔵するハウジングカバー31との間に,車両後方に向かって分岐した状態に配置されている。即ち,駆動車軸5のアクスルケース13と一体構成されたハウジングカバー31の膨出上部に取り付けられた前方取付けブラケット35に対して,前方Vロッド32の会合端部34が連結されている。また,前方Vロッド32の各分岐端部36は,交差部30において車体フレーム2とクロスメンバ29とに取付けられた交差ブラケット37に対して連結されている。会合端部34と一対の分岐端部36とはそれぞれロッド部32aによって一体的に接続されている。
【0008】
後方Vロッド33は,車体フレーム2と交差する交差部30と,従動車軸6のアクスルケース14に取り付けられた後方取付けブラケット38との間において,車両前方に向かって分岐した状態に配置されている。即ち,従動車軸6のアクスルケース14の上面に取り付けられた後方取付けブラケット38に対して,後方Vロッド33の会合端部39が枢着され,後方Vロッド33の各分岐端部40が,交差部30において車体フレーム2とクロスメンバ29とに取付けられた交差ブラケット41に対して連結されている。会合端部39と一対の分岐端部40とはそれぞれロッド部33aによって一体的に接続されている。交差ブラケット41は,前方Vロッド32についての交差ブラケット37と対称配置されており,クロスメンバ29を間に挟んだ状態で背中合わせにして連結されている。
【0009】
前方Vロッド32と後方Vロッド33とは,トルクロッド17の場合と同様に,車両が凹凸路面を走行する場合にサスペンションが機能するように,タイヤ8,9とアクスルケース13,14を含む後車軸4が車体フレーム2に対して上下方向に変位するのを許容しなければならない。そのため,前方Vロッド32と後方Vロッド33において,会合端部34は前方取付けブラケット35に対して駆動車軸5と平行な軸の回りに回動可能に連結され,会合端部39は後方取付けブラケット38に対して従動車軸6に平行な軸の回りに回動可能に連結されている。同様に,前方Vロッド32の分岐端部36は交差ブラケット37に対して,また後方Vロッド33の分岐端部40も交差ブラケット41に対して回動可能に連結されている。会合端部34,39と分岐端部36,40は,上記ブラケット35,38,37,41に対して回動可能に連結されるので,前方Vロッド32と後方Vロッド33とを各ブラケットに取り付けるに際してロッドの姿勢を整えることもできる。
【0010】
前方Vロッド32と後方Vロッド33とは,アクスルケース13と車体フレーム2との間にトラス構造を形成しているので,車両の発進や加減速時或いは傾斜路上に走行又は駐車時に車体フレーム2とアクスルケース13,14との間に作用する縦方向(車両長手方向)の力については,トルクロッド17と同様に伝達する機能を有すると共に,アクスルケース13,14と車体フレーム2との間において車両旋回時に遠心力によって横方向(車両幅方向)の力を伝達することもできる。なお,会合端部34,39と分岐端部36,40とは,上記ブラケット35,38,37,41に対して,上記平面内の力を伝達可能とし,且つガタ付きなく連結するように,連結部には摩擦ブシュが介装されている。
【0011】
駆動車軸5のアクスルケース13の両側に取付けられた各ビーム24の下部間には,駆動車軸側に設けられたスタビライザ,即ち,第1スタビライザ42が掛け渡されている。第1スタビライザ42については,車両の前方に延びる第1アーム部分44のみを示している。第1アーム部分44の先端部は,車体フレーム2にブラケット46を介して上側枢着部48によって回動可能に取り付けられて垂下する第1ロッド47に対して,下側枢着部49によって枢着されている。従動車軸6についても,同様に,各ビーム24の下部間には,第2スタビライザ52が掛け渡されている。第2スタビライザ52は,第2捩じり棒部分53と第2アーム部分54とから構成されており,各ビーム24の下部に設けられた支持部55によって回動自在に支持されている。第2アーム部分54の先端部は,車体フレーム2にブラケット56を介して上側枢着部58によって回動可能に取り付けられて垂下する第2ロッド57に対して,下側枢着部59によって枢着されている。車両が横揺れを起こして車幅方向片側において車体フレーム2とアクスルケース13,14との間で上下方向に相対変位が生じると,第1スタビライザ42と第2スタビライザ52は,その変位に応じて捩じり力を発生し,車幅方向他側での車体フレーム2とアクスルケース13,14との間の高さに影響を及ぼして,車両の横揺れを防止する。
【0012】
上述したように,エアばね21を用いたエアサスペンションは,エアばね21内への圧縮空気の供給と圧力の調節によって車高調整が容易である等の利点があるため,近年大型車両にも使用されつつある。ところが,エアばね21は,ダイヤフラムとその内部で相対移動するピストンとから成っているため,エアばね21には,縦及び横方向の位置決め機能がない。そのため,車体フレーム2とアクスルケース13,14とが縦方向と横方向にずれないように,トルクロッド等を用いるリンク機構のような連結構造が必要となっており,上記の例に記載のとおり,Vロッドを使用すると車体フレームへの力の伝達が二分されるので都合がよい。
【0013】
後2軸のアクスルケースと車体フレームとの間において,エアサスペンションと板ばねとの併用によって構成されているサスペンション装置がある。このサスペンション装置については,図示しないが,駆動車軸及び従動車軸の各アクスルケースは,板ばねによって支持されており,板ばねの車体フレームに対する支持は,例えば前端を車体フレームに枢支し,後端をエアサスペンションを介して車体フレームに取り付けることにより行われている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
一対のストレートロッドをアクスルケース13,14と車体フレーム2との間に斜めに配置して連結するものであると,かかる連結部を構成する各部品の製作誤差や組付け誤差がたとえ存在していても,かかる誤差は適宜吸収することができ組付けが格段に困難になることはない。しかしながら,上記の例で前方Vロッド32及び後方Vロッド33として示したように,一対のロッド部を会合端部で一体的に接続してVロッドを構成している場合には,Vロッドがアクスルケースと車体フレームとの間にトラス構造を構成しているので,アクスルケースと車体フレームとを2本の個別のストレートロッドでV字状に連結した場合と比較して強度的に有利となるが,Vロッドの各分岐端部の車体フレームへの取付け角度が互いに平行ではないので,車体フレーム,アクスルケース及びVロッド等の各部品の製作精度及び組付け精度が充分管理されないと,最終的に組み付けることになるVロッドを車体フレームとアクスルケースとに上手に組み付けることができない。また,Vロッドは相当の重量を有しており,作業員が取り扱う際にVロッドの各端部を取付け相手であるブラケットに対して,素早く且つ確実に位置を定めるのが困難である。したがって,Vロッドを車体フレームに取り付ける作業に長い時間を要し,作業効率が低下していた。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は,上記課題を解決することであり,Vロッドの各分岐端部の先端を車体フレームに連結部を介して取り付けるのに,分岐端部に回動自在に連結された支持ピンの両端を挿通して分岐端部を車体フレームに取り付けられたブラケットに取り付けるボルトのうち一本を,ブラケットに植え込まれた植込みボルトとして,Vロッドの車体フレームへの取付け作業を簡単化することを可能とするアクスルケースと車体フレームとの連結構造を提供することである。
【0016】
この発明は,上記の目的を解決するため,以下のように構成されている。即ち,この発明は,車軸を回転自在に支持するアクスルケース,前記アクスルケースに対してサスペンション装置を介して支持される車体フレーム,並びに前記アクスルケースに第1連結部で取り付けられる会合端部,前記車体フレームに第2連結部でそれぞれ取り付けられる一対の分岐端部,及び前記会合端部と前記分岐端部とを接続する一対のロッド部から成るVロッドを備え,前記第2連結部は前記車体フレームに取り付けられたブラケット,前記Vロッドの前記分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピン及び前記支持ピンの両端部に形成された孔に挿通されて前記支持ピンを前記ブラケットに取り付けるボルトを有し,前記ボルトの1本が前記ブラケットに植え込まれた植込みボルトから構成されていることから成るアクスルケースと車体フレームとの連結構造に関する。
【0017】
この発明によるアクスルケースと車体フレームとの連結構造は,上記したように,Vロッドの前記分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピンの両端を挿通して,支持ピンを車体フレームに取り付けられたブラケットに対して取り付けるボルトのうち,1本をブラケットに植え込んだ植込みボルトとしたので,Vロッドの各分岐端部をそれぞれ対応するブラケットにあてがう場合に,1本の植込みボルトを支持ピンの端部に形成された孔に挿通させると,大きな重量を有するVロッドの相当の部分を植込みボルトに支えさせることができ,その後のVロッドの取付け作業が格段にし易くなる。なお,植込みボルトを2本以上設けても,ボルトによる分岐端部のブラケットへの取付け方向が互いに平行でないので,支持ピンと植込みボルトとが干渉してVロッドを取り付けることができなくなる。
【0018】
また,上記のアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,前記車体フレームは車両長手方向に延びるサイドメンバとサイドメンバに交差して取り付けられたクロスメンバとから成り,ブラケットはサイドメンバとクロスメンバとが交差する交差部においてサイドメンバとクロスメンバとに跨がって取り付けられている。Vロッドはアクスルケースと車体フレームとをトラス構造で連結するので,アクスルケースと車体フレームとの間に作用する縦方向の力の一部(トルクロッドで一部を伝達するため)をクロスメンバで受け止め,横方向に作用する力をサイドメンバで受け止めることになり,アクスルケースとの間の縦及び横方向の力の受け止めに車体フレームが有効に利用される。
【0019】
また,上記のアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,前記植込みボルト以外のボルトは,ブラケットに螺入自在なボルトである。Vロッドの各分岐端部をそれぞれ対応するブラケットにあてがって,1本の植込みボルトを支持ピンの端部に形成された孔に挿通させて大きな重量を有するVロッドの相当の部分を植込みボルトに支えた状態になると,植込みボルトが挿通していない支持ピンの端部に形成された孔にボルトを挿通してブラケットに螺入することで,支持ピンがブラケットに固定される。
【0020】
また,上記のアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,前記アクスルケースと前記車体フレームとは,Vロッドの一対のロッド部が定める平面と略平行な位置において,アクスルケースと車体フレームに枢着されたストレートロッドで連結されている。アクスルケースと車体フレームとの連結を,Vロッドと平行な別のストレートロッドで連結すると,アクスルケースは車体フレームに対して平行リンク機構と同様の機構で支持されて安定化する。
【0021】
また,上記のアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,前記サスペンション装置は,エアサスペンション装置である。エアサスペンション装置は,縦及び横方向の力を支えることができないので,Vロッドやストレートロッドからなるトルクロッド等のロッド機構が必要となる。
【0022】
更に,上記のアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,前記エアサスペンション装置は,前記アクスルケースの下部から車両の前後方向に延びるビーム,及び前記ビームの両端部と前記車体フレームとの間に配置された一対のエアばねから構成されている。一つのアクスルケースに対して4つのエアばねによって支持されることになるので,一つ当たりのエアばねが支える荷重が軽くなり,エアばねの耐久性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下,添付図面を参照しつつ,この発明のアクスルケースと車体フレームとの連結構造の一実施例を説明する。図1はこの発明によるアクスルケースと車体フレームとの連結構造の一実施例を示す平面図である。図2は図1に示されたアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,会合端部又は分岐端部と支持ピンとの係合構造を示す一部断面図である。なお,図1及び図2に示すアクスルケースと車体フレームとの連結構造において,図4に示した例において用いられている構成要素と同等の構成要素には同じ符号を付して,これらの構成要素についての再度の説明を省略する。
【0024】
この発明によるアクスルケースと車体フレームとの連結構造は,後2軸1軸駆動(6×2)の形式の車両及びその他の軸駆動(例えば,6×4)の形式の車両に適用できるものである。図1は,後方Vロッド33(以下,単に「Vロッド33」と称する)を用いてアクスルケース14と車体フレーム2との間を連結する連結構造を示しており,この連結構造は,図4に示されているように,サスペンション装置としてエアサスペンション装置を備え且つトルクロッドブラケット22とビーム24とに枢着されたトルクロッド17と共にアクスルケース14と車体フレーム2とを連結する車両に適用可能である。アクスルケース14は,従動車軸6(図3)を回転自在に支持するアクスルケースである。Vロッド33は,一対の車両前方に開脚状に広がったロッド部33a,33aと,ロッド部33aの後方端部に固定された二股状の会合端部39と,ロッド部33aの前方先端に固定された分岐端部40とからなっている。アクスルケース14に対してエアサスペンション装置(図1に図示せず。図4参照)を介して支持される車体フレーム2は,車両長手方向に延びるサイドメンバ20とサイドメンバ20と交差するクロスメンバ29とから成っている。Vロッド33の会合端部39は,アクスルケース14に第1連結部110で回動可能に取り付けられている。Vロッド33の各分岐端部40は,それぞれ第2連結部111で車体フレーム2に回動可能に取り付けられている。
【0025】
第1連結部110は,アクスルケース14に取り付けられた後方取付けブラケット38と,Vロッド33の会合端部39のボス部113に回動可能に支持された第1支持ピン112と,後方取付けブラケット38の耳状取付部114と前記第1支持ピン112の両端部115とに整合するように形成された孔に挿通される第1ボルト116と,第1ボルト116のねじ部にねじ込まれるナット117とからなっている。第1ボルト116の頭部は,後方取付けブラケット38の一部から延びて形成されている回止め部140と係合している。回止め部140は,ナット117を第1ボルト116に螺入するとき第1ボルト116がナット117と共に共回りするのを防止する。
【0026】
一対の第2連結部111は,車体フレーム2のサイドメンバ20とクロスメンバ29との交差部30にサイドメンバ20とクロスメンバ29とに跨がって取り付けられた交差ブラケット41と,Vロッド33の分岐端部40のボス部123に回動可能に支持された第2支持ピン122と,第2支持ピン122の両端部125に形成されている挿通孔128を通して交差ブラケット41の3箇所の取付部124に形成されたねじ穴127にねじ込まれる3本の第2ボルト126と,交差ブラケット41の1箇所の取付部124に植え込まれた1本の植込みボルト129と,植込みボルト129に締め付けられて,対応する第2支持ピン125の端部125を取付部124に取り付けるナット130とからなっている。なお,交差ブラケット41は,この発明のアクスルケースと車体フレームとの連結構造におけるブラケットを構成している。
【0027】
第2連結部111は,このように,Vロッド33の分岐端部40に回動自在に取り付けられた第2支持ピン122の両端125を挿通して,第2支持ピン122を交差ブラケット41に対して取り付けるボルト126のうち,1本を交差ブラケット41に植え込んだ植込みボルト129としたので,Vロッド33の各分岐端部40をそれぞれ対応する交差ブラケット41にあてがう場合に,1本の植込みボルト129を第2支持ピン122の端部125に形成された挿通孔128に挿通させると,大きな重量を有するVロッド33の相当の部分を植込みボルト129に支えさせることができる。その後の第2ボルト126による締付け作業を簡単に行うことができる。
【0028】
図2は,分岐端部40のボス部123と第2支持ピン122との支持構造を示す図である。第2支持ピン122がボス部123に嵌合する部分は,中央部ほど膨らんだ拡径部118となっている。第2支持ピン122の拡径部118とボス部123の内部に形成された貫通孔119との間には,弾性体120(弾性ブシュ)が埋められており,弾性体120の両端は押さえ金具121で拘束されている。第2支持ピン122の支持構造は,以上のように構成されているので,第2支持ピン122とボス部123とは,僅かに揺動運動ばかりでなく縦方向と横方向の力の伝達も可能な支持部構造が形成される。なお,会合端部39における第1支持ピン112の支持構造についても,同様の構造を有している。
【0029】
図1は,従動車軸6を回転自在に支持するアクスルケース14と車体フレーム2との間に適用される連結構造について説明したが,この発明によるアクスルケースと車体フレームとの連結構造は,駆動車軸5を回転自在に支持するアクスルケース13と車体フレーム2との間の連結構造にも適用できることは明らかである。
【0030】
【発明の効果】
この発明は,上記のように構成されているので,次のような効果を奏する。即ち,この発明によるアクスルケースと車体フレームとの連結構造は,Vロッドの分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピンの両端を挿通して,支持ピンを車体フレームに取り付けられたブラケットに対して取り付けるボルトのうち,1本をブラケットに植え込んだ植込みボルトとしたので,Vロッドの各分岐端部をそれぞれ対応するブラケットにあてがう場合に,1本の植込みボルトを支持ピンの端部に形成された孔に挿通させると,大きな重量を有するVロッドの相当の部分を植込みボルトに支えさせることができ,その後のVロッドの取付け作業が格段に楽になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるアクスルケースと車体フレームとの連結構造の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示したアクスルケースと車体フレームとの連結構造の分岐端部と支持ピンとの支持構造を示す部分断面図である。
【図3】従来の後2軸車両の全体の概要を示す説明図である。
【図4】後2軸車両用サスペンション装置にエアばねを用いた後車軸の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 後2軸車両
2 車体フレーム
4 後車軸
5 駆動車軸
6 従動車軸
13 アクスルケース
14 アクスルケース
17 クロスロッド
20 サイドメンバ
21 エアばね
24 ビーム
29 クロスメンバ
30 交差部
32 前方Vロッド
32a ロッド部
33 後方Vロッド
33a ロッド部
34,39 会合端部
36,40 分岐端部
37,41 交差ブラケット
110 第1連結部
111 第2連結部
122 第2支持ピン
125 第2支持ピンの端部
126 第2ボルト
128 挿通孔
129 植込みボルト

Claims (6)

  1. 車軸を回転自在に支持するアクスルケース,前記アクスルケースに対してサスペンション装置を介して支持される車体フレーム,並びに前記アクスルケースに第1連結部で取り付けられる会合端部,前記車体フレームに第2連結部でそれぞれ取り付けられる一対の分岐端部,及び前記会合端部と前記分岐端部とを接続する一対のロッド部から成るVロッドを備え,前記第2連結部は前記車体フレームに取り付けられたブラケット,前記Vロッドの前記分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピン及び前記支持ピンの両端部に形成された孔に挿通されて前記支持ピンを前記ブラケットに取り付けるボルトを有し,前記ボルトの1本が前記ブラケットに植え込まれた植込みボルトから構成されていることから成るアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  2. 前記車体フレームは車両長手方向に延びるサイドメンバと前記サイドメンバに交差して取り付けられたクロスメンバとから成り,前記ブラケットは前記サイドメンバと前記クロスメンバとが交差する交差部において前記サイドメンバと前記クロスメンバとに跨がって取り付けられていることから成る請求項1に記載のアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  3. 前記植込みボルト以外の前記ボルトは,前記ブラケットに螺入自在なボルトであることから成る請求項1又は2に記載のアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  4. 前記アクスルケースと前記車体フレームとは,前記Vロッドの前記一対のロッド部が定める平面と略平行な位置において,前記アクスルケースと前記車体フレームに枢着されたストレートロッドで連結されていることから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  5. 前記サスペンション装置は,エアサスペンション装置であることから成る請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  6. 前記エアサスペンション装置は,前記アクスルケースの下部から車両の前後方向に延びるビーム,及び前記ビームの両端部と前記車体フレームとの間に配置された一対のエアばねから構成されていることから成る請求項5に記載のアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
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