JPH10324124A - アクスルケースと車体フレームとの連結構造 - Google Patents

アクスルケースと車体フレームとの連結構造

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JPH10324124A
JPH10324124A JP14994497A JP14994497A JPH10324124A JP H10324124 A JPH10324124 A JP H10324124A JP 14994497 A JP14994497 A JP 14994497A JP 14994497 A JP14994497 A JP 14994497A JP H10324124 A JPH10324124 A JP H10324124A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、アクスルケースと車体フレーム
とを連結するVロッドの車体フレーム側の連結構造にお
いて,ブラケットに植え込んだ植込みボルトにVロッド
を係止させることで,Vロッドの取付け作業を容易にす
る。 【解決手段】 Vロッド33の分岐端部40に回動自在
に取り付けられた支持軸122の両端125を挿通し
て,車体フレーム2に取り付けられた交差ブラケット4
1に支持軸122を取り付けるボルトのうち,1本のボ
ルトを植込みボルト129とする。Vロッド33の分岐
端部40をブラケットにあてがう場合に,1本の植込み
ボルト129を支持軸122に形成された挿通孔128
に挿通させると,Vロッド33の相当の重量を植込みボ
ルト129に支えて,その後にボルト126のねじ込み
によるVロッド33の取付け作業が容易に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,車軸を回転自在
に支持するアクスルケースと車体フレームとの連結構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,大型車両として,図3に示される
ような,車体フレーム2の前方に前車軸3を,後方に2
軸の後車軸4を有する後2軸車両1がある。かかる後2
軸車両1においては,後車軸4を前方の駆動車軸5と後
方の従動車軸6とから構成し,前車輪を含めて6輪のう
ち2輪を駆動するいわゆる後2軸1軸駆動(6×2)の
車両として,動力伝達系を簡素化するのが普通である。
車両1と積荷の全重量WGは,前車軸3に設けられた前
タイヤ7(荷重WFを支持する)と後車軸4に設けられ
た後タイヤ8,9(荷重WRを支持する)とに分配され
て路面に支持される。全荷重WRのうち,駆動車軸5が
WRFを,従動車軸6がWRR(通常は,WRR=WR
F)を分担しており,一本の車軸が負担する軸重を少な
くして,且つ全体としてより大きな積載荷重に耐えられ
る車両を提供している。
【0003】このような,後2軸車両1において,後車
軸4のサスペンション装置は,車体フレーム2と各車軸
5,6を回転自在に支持するアクスルケースとの間に,
板ばね(リーフスプリング),エアばね,又はエアばね
と板ばねとを併用したものを介装することによって構成
されている。いずれの構成においても,ばねの固有の振
動数と車体フレーム2の振動数とが一致すると,ばねの
振動は共振状態になり振動の収束性が悪い。そのため,
車体フレーム2とアクスルケースとの間にショックアブ
ソーバを配設して,振動を吸収することが行われてい
る。
【0004】後車軸4のサスペンション装置として,駆
動車軸5と従動車軸6とをいずれもエアばね21を用い
て支持したエアサスペンション装置の例が図4に示され
ている。エアばね21は,板ばねと比較して,エアの供
給のための各種タンクや配管系統を考慮にいれても,な
お充分重量を軽減することができる点で有利である。こ
のエアサスペンション装置では,車体フレーム2を車輪
に対して柔軟に支持することが可能となるが,反面,エ
アばね21のばね定数が小さいため,僅かな力の変化で
大きな上下方向の変位の変化,即ち,横揺れが生じる。
したがって,一般に,エアばねを用いた後2軸車両用サ
スペンション装置においては,車体フレーム2の傾きを
水平に保たせるスタビライザの剛性が他の形態のばねを
用いるサスペンションと比較して高く設定されている。
【0005】図4において車体フレーム2は,想像線で
描かれているように,車幅方向両側において車両の前後
方向に延びるサイドメンバ20と,後車軸4の中央位置
において車幅方向に延びるクロスメンバ29とから構成
されている。後車軸4の中央位置において,トルクロッ
ドブラケット22が取付け板23を介してサイドメンバ
20の外側面に固定されている。トルクロッドブラケッ
ト22は,駆動車軸5と従動車軸6との軸中心を結ぶレ
ベルよりも下方まで垂下している。駆動車軸5を回転自
在に支持するアクスルケース13と,従動車軸6を回転
自在に支持するアクスルケース14の両端下部には,取
付組立体25によって車両の前後方向に水平に延びるビ
ーム24が取り付けられている。各ビーム24の前後の
端部と車体フレーム2との間には,エアばね21が介装
されている。エアばね21は後車軸4について計8個用
いられており,車体フレーム2から後車軸4に作用する
荷重が8個のエアばね21に分散支持されるので,各エ
アばね21の負担が軽減している。エアばね21が支持
した荷重は,アクスルケース13又は14からタイヤ
8,9に伝達されて路面に支持される。エアばね21は
ばね定数が小さいので,エアばね21のみの支持では,
車体フレーム2は振動し易く且つ共振状態になると振動
の減衰が長期にわたって続く。これを防ぐため,各ビー
ム24と車体フレーム2との間にはショックアブソーバ
26が配設されて,車体フレーム2の振動減衰が図られ
ている。
【0006】車幅方向の各側において,トルクロッドブ
ラケット22と,アクスルケース13及びアクスルケー
ス14にそれぞれ取り付けられたビーム24との間に
は,トルクロッド17が設けられている。トルクロッド
17の各端部は,トルクロッドブラケット22の下端
と,ビーム24の下部とに対して車両横方向の軸を有す
る枢着部(片側のトルクロッド17についての枢着部2
7のみ図示)によって枢着されている。トルクロッド1
7は,ロッドの軸方向には力を伝達可能であるので,加
速時の駆動力や減速時の制動力等の車体フレーム2と車
輪側との間に働く車両前後方向の力を伝達する働きをす
るが,車両が凹凸路面を走行する場合に,車輪側,即
ち,タイヤ,アクスルケース13,14及びビーム24
が車体フレーム2に対して上下方向に変位するのを拘束
しない。したがって,この変位に対してはサスペンショ
ン装置が作動し,サスペンション装置は,路面からの衝
撃が車体フレーム2にそのまま伝達されるのを緩和する
働きをする。
【0007】後車軸4の中央位置において,左右のサイ
ドメンバ20,20間には,クロスメンバ29が掛け渡
されて,例えばリベットやボルトにて一体的に固定され
ている。クロスメンバ29の両端部が車体フレーム2と
交差する交差部30と,アクスルケース13との間には
前方Vロッド32が配置され,交差部30とアクスルケ
ース14との間には後方Vロッド33が配置されてい
る。前方Vロッド32は,交差部30と駆動車軸5のデ
ィファレンシャル装置を内蔵するハウジングカバー31
との間に,車両後方に向かって分岐した状態に配置され
ている。即ち,駆動車軸5のアクスルケース13と一体
構成されたハウジングカバー31の膨出上部に取り付け
られた前方取付けブラケット35に対して,前方Vロッ
ド32の会合端部34が連結されている。また,前方V
ロッド32の各分岐端部36は,交差部30において車
体フレーム2とクロスメンバ29とに取付けられた交差
ブラケット37に対して連結されている。会合端部34
と一対の分岐端部36とはそれぞれロッド部32aによ
って一体的に接続されている。
【0008】後方Vロッド33は,車体フレーム2と交
差する交差部30と,従動車軸6のアクスルケース14
に取り付けられた後方取付けブラケット38との間にお
いて,車両前方に向かって分岐した状態に配置されてい
る。即ち,従動車軸6のアクスルケース14の上面に取
り付けられた後方取付けブラケット38に対して,後方
Vロッド33の会合端部39が枢着され,後方Vロッド
33の各分岐端部40が,交差部30において車体フレ
ーム2とクロスメンバ29とに取付けられた交差ブラケ
ット41に対して連結されている。会合端部39と一対
の分岐端部40とはそれぞれロッド部33aによって一
体的に接続されている。交差ブラケット41は,前方V
ロッド32についての交差ブラケット37と対称配置さ
れており,クロスメンバ29を間に挟んだ状態で背中合
わせにして連結されている。
【0009】前方Vロッド32と後方Vロッド33と
は,トルクロッド17の場合と同様に,車両が凹凸路面
を走行する場合にサスペンションが機能するように,タ
イヤ8,9とアクスルケース13,14を含む後車軸4
が車体フレーム2に対して上下方向に変位するのを許容
しなければならない。そのため,前方Vロッド32と後
方Vロッド33において,会合端部34は前方取付けブ
ラケット35に対して駆動車軸5と平行な軸の回りに回
動可能に連結され,会合端部39は後方取付けブラケッ
ト38に対して従動車軸6に平行な軸の回りに回動可能
に連結されている。同様に,前方Vロッド32の分岐端
部36は交差ブラケット37に対して,また後方Vロッ
ド33の分岐端部40も交差ブラケット41に対して回
動可能に連結されている。会合端部34,39と分岐端
部36,40は,上記ブラケット35,38,37,4
1に対して回動可能に連結されるので,前方Vロッド3
2と後方Vロッド33とを各ブラケットに取り付けるに
際してロッドの姿勢を整えることもできる。
【0010】前方Vロッド32と後方Vロッド33と
は,アクスルケース13と車体フレーム2との間にトラ
ス構造を形成しているので,車両の発進や加減速時或い
は傾斜路上に走行又は駐車時に車体フレーム2とアクス
ルケース13,14との間に作用する縦方向(車両長手
方向)の力については,トルクロッド17と同様に伝達
する機能を有すると共に,アクスルケース13,14と
車体フレーム2との間において車両旋回時に遠心力によ
って横方向(車両幅方向)の力を伝達することもでき
る。なお,会合端部34,39と分岐端部36,40と
は,上記ブラケット35,38,37,41に対して,
上記平面内の力を伝達可能とし,且つガタ付きなく連結
するように,連結部には摩擦ブシュが介装されている。
【0011】駆動車軸5のアクスルケース13の両側に
取付けられた各ビーム24の下部間には,駆動車軸側に
設けられたスタビライザ,即ち,第1スタビライザ42
が掛け渡されている。第1スタビライザ42について
は,車両の前方に延びる第1アーム部分44のみを示し
ている。第1アーム部分44の先端部は,車体フレーム
2にブラケット46を介して上側枢着部48によって回
動可能に取り付けられて垂下する第1ロッド47に対し
て,下側枢着部49によって枢着されている。従動車軸
6についても,同様に,各ビーム24の下部間には,第
2スタビライザ52が掛け渡されている。第2スタビラ
イザ52は,第2捩じり棒部分53と第2アーム部分5
4とから構成されており,各ビーム24の下部に設けら
れた支持部55によって回動自在に支持されている。第
2アーム部分54の先端部は,車体フレーム2にブラケ
ット56を介して上側枢着部58によって回動可能に取
り付けられて垂下する第2ロッド57に対して,下側枢
着部59によって枢着されている。車両が横揺れを起こ
して車幅方向片側において車体フレーム2とアクスルケ
ース13,14との間で上下方向に相対変位が生じる
と,第1スタビライザ42と第2スタビライザ52は,
その変位に応じて捩じり力を発生し,車幅方向他側での
車体フレーム2とアクスルケース13,14との間の高
さに影響を及ぼして,車両の横揺れを防止する。
【0012】上述したように,エアばね21を用いたエ
アサスペンションは,エアばね21内への圧縮空気の供
給と圧力の調節によって車高調整が容易である等の利点
があるため,近年大型車両にも使用されつつある。とこ
ろが,エアばね21は,ダイヤフラムとその内部で相対
移動するピストンとから成っているため,エアばね21
には,縦及び横方向の位置決め機能がない。そのため,
車体フレーム2とアクスルケース13,14とが縦方向
と横方向にずれないように,トルクロッド等を用いるリ
ンク機構のような連結構造が必要となっており,上記の
例に記載のとおり,Vロッドを使用すると車体フレーム
への力の伝達が二分されるので都合がよい。
【0013】後2軸のアクスルケースと車体フレームと
の間において,エアサスペンションと板ばねとの併用に
よって構成されているサスペンション装置がある。この
サスペンション装置については,図示しないが,駆動車
軸及び従動車軸の各アクスルケースは,板ばねによって
支持されており,板ばねの車体フレームに対する支持
は,例えば前端を車体フレームに枢支し,後端をエアサ
スペンションを介して車体フレームに取り付けることに
より行われている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】一対のストレートロッ
ドをアクスルケース13,14と車体フレーム2との間
に斜めに配置して連結するものであると,かかる連結部
を構成する各部品の製作誤差や組付け誤差がたとえ存在
していても,かかる誤差は適宜吸収することができ組付
けが格段に困難になることはない。しかしながら,上記
の例で前方Vロッド32及び後方Vロッド33として示
したように,一対のロッド部を会合端部で一体的に接続
してVロッドを構成している場合には,Vロッドがアク
スルケースと車体フレームとの間にトラス構造を構成し
ているので,アクスルケースと車体フレームとを2本の
個別のストレートロッドでV字状に連結した場合と比較
して強度的に有利となるが,Vロッドの各分岐端部の車
体フレームへの取付け角度が互いに平行ではないので,
車体フレーム,アクスルケース及びVロッド等の各部品
の製作精度及び組付け精度が充分管理されないと,最終
的に組み付けることになるVロッドを車体フレームとア
クスルケースとに上手に組み付けることができない。ま
た,Vロッドは相当の重量を有しており,作業員が取り
扱う際にVロッドの各端部を取付け相手であるブラケッ
トに対して,素早く且つ確実に位置を定めるのが困難で
ある。したがって,Vロッドを車体フレームに取り付け
る作業に長い時間を要し,作業効率が低下していた。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
課題を解決することであり,Vロッドの各分岐端部の先
端を車体フレームに連結部を介して取り付けるのに,分
岐端部に回動自在に連結された支持ピンの両端を挿通し
て分岐端部を車体フレームに取り付けられたブラケット
に取り付けるボルトのうち一本を,ブラケットに植え込
まれた植込みボルトとして,Vロッドの車体フレームへ
の取付け作業を簡単化することを可能とするアクスルケ
ースと車体フレームとの連結構造を提供することであ
る。
【0016】この発明は,上記の目的を解決するため,
以下のように構成されている。即ち,この発明は,車軸
を回転自在に支持するアクスルケース,前記アクスルケ
ースに対してサスペンション装置を介して支持される車
体フレーム,並びに前記アクスルケースに第1連結部で
取り付けられる会合端部,前記車体フレームに第2連結
部でそれぞれ取り付けられる一対の分岐端部,及び前記
会合端部と前記分岐端部とを接続する一対のロッド部か
ら成るVロッドを備え,前記第2連結部は前記車体フレ
ームに取り付けられたブラケット,前記Vロッドの前記
分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピン及び前記
支持ピンの両端部に形成された孔に挿通されて前記支持
ピンを前記ブラケットに取り付けるボルトを有し,前記
ボルトの1本が前記ブラケットに植え込まれた植込みボ
ルトから構成されていることから成るアクスルケースと
車体フレームとの連結構造に関する。
【0017】この発明によるアクスルケースと車体フレ
ームとの連結構造は,上記したように,Vロッドの前記
分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピンの両端を
挿通して,支持ピンを車体フレームに取り付けられたブ
ラケットに対して取り付けるボルトのうち,1本をブラ
ケットに植え込んだ植込みボルトとしたので,Vロッド
の各分岐端部をそれぞれ対応するブラケットにあてがう
場合に,1本の植込みボルトを支持ピンの端部に形成さ
れた孔に挿通させると,大きな重量を有するVロッドの
相当の部分を植込みボルトに支えさせることができ,そ
の後のVロッドの取付け作業が格段にし易くなる。な
お,植込みボルトを2本以上設けても,ボルトによる分
岐端部のブラケットへの取付け方向が互いに平行でない
ので,支持ピンと植込みボルトとが干渉してVロッドを
取り付けることができなくなる。
【0018】また,上記のアクスルケースと車体フレー
ムとの連結構造において,前記車体フレームは車両長手
方向に延びるサイドメンバとサイドメンバに交差して取
り付けられたクロスメンバとから成り,ブラケットはサ
イドメンバとクロスメンバとが交差する交差部において
サイドメンバとクロスメンバとに跨がって取り付けられ
ている。Vロッドはアクスルケースと車体フレームとを
トラス構造で連結するので,アクスルケースと車体フレ
ームとの間に作用する縦方向の力の一部(トルクロッド
で一部を伝達するため)をクロスメンバで受け止め,横
方向に作用する力をサイドメンバで受け止めることにな
り,アクスルケースとの間の縦及び横方向の力の受け止
めに車体フレームが有効に利用される。
【0019】また,上記のアクスルケースと車体フレー
ムとの連結構造において,前記植込みボルト以外のボル
トは,ブラケットに螺入自在なボルトである。Vロッド
の各分岐端部をそれぞれ対応するブラケットにあてがっ
て,1本の植込みボルトを支持ピンの端部に形成された
孔に挿通させて大きな重量を有するVロッドの相当の部
分を植込みボルトに支えた状態になると,植込みボルト
が挿通していない支持ピンの端部に形成された孔にボル
トを挿通してブラケットに螺入することで,支持ピンが
ブラケットに固定される。
【0020】また,上記のアクスルケースと車体フレー
ムとの連結構造において,前記アクスルケースと前記車
体フレームとは,Vロッドの一対のロッド部が定める平
面と略平行な位置において,アクスルケースと車体フレ
ームに枢着されたストレートロッドで連結されている。
アクスルケースと車体フレームとの連結を,Vロッドと
平行な別のストレートロッドで連結すると,アクスルケ
ースは車体フレームに対して平行リンク機構と同様の機
構で支持されて安定化する。
【0021】また,上記のアクスルケースと車体フレー
ムとの連結構造において,前記サスペンション装置は,
エアサスペンション装置である。エアサスペンション装
置は,縦及び横方向の力を支えることができないので,
Vロッドやストレートロッドからなるトルクロッド等の
ロッド機構が必要となる。
【0022】更に,上記のアクスルケースと車体フレー
ムとの連結構造において,前記エアサスペンション装置
は,前記アクスルケースの下部から車両の前後方向に延
びるビーム,及び前記ビームの両端部と前記車体フレー
ムとの間に配置された一対のエアばねから構成されてい
る。一つのアクスルケースに対して4つのエアばねによ
って支持されることになるので,一つ当たりのエアばね
が支える荷重が軽くなり,エアばねの耐久性が向上す
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照しつつ,こ
の発明のアクスルケースと車体フレームとの連結構造の
一実施例を説明する。図1はこの発明によるアクスルケ
ースと車体フレームとの連結構造の一実施例を示す平面
図である。図2は図1に示されたアクスルケースと車体
フレームとの連結構造において,会合端部又は分岐端部
と支持ピンとの係合構造を示す一部断面図である。な
お,図1及び図2に示すアクスルケースと車体フレーム
との連結構造において,図4に示した例において用いら
れている構成要素と同等の構成要素には同じ符号を付し
て,これらの構成要素についての再度の説明を省略す
る。
【0024】この発明によるアクスルケースと車体フレ
ームとの連結構造は,後2軸1軸駆動(6×2)の形式
の車両及びその他の軸駆動(例えば,6×4)の形式の
車両に適用できるものである。図1は,後方Vロッド3
3(以下,単に「Vロッド33」と称する)を用いてア
クスルケース14と車体フレーム2との間を連結する連
結構造を示しており,この連結構造は,図4に示されて
いるように,サスペンション装置としてエアサスペンシ
ョン装置を備え且つトルクロッドブラケット22とビー
ム24とに枢着されたトルクロッド17と共にアクスル
ケース14と車体フレーム2とを連結する車両に適用可
能である。アクスルケース14は,従動車軸6(図3)
を回転自在に支持するアクスルケースである。Vロッド
33は,一対の車両前方に開脚状に広がったロッド部3
3a,33aと,ロッド部33aの後方端部に固定され
た二股状の会合端部39と,ロッド部33aの前方先端
に固定された分岐端部40とからなっている。アクスル
ケース14に対してエアサスペンション装置(図1に図
示せず。図4参照)を介して支持される車体フレーム2
は,車両長手方向に延びるサイドメンバ20とサイドメ
ンバ20と交差するクロスメンバ29とから成ってい
る。Vロッド33の会合端部39は,アクスルケース1
4に第1連結部110で回動可能に取り付けられてい
る。Vロッド33の各分岐端部40は,それぞれ第2連
結部111で車体フレーム2に回動可能に取り付けられ
ている。
【0025】第1連結部110は,アクスルケース14
に取り付けられた後方取付けブラケット38と,Vロッ
ド33の会合端部39のボス部113に回動可能に支持
された第1支持ピン112と,後方取付けブラケット3
8の耳状取付部114と前記第1支持ピン112の両端
部115とに整合するように形成された孔に挿通される
第1ボルト116と,第1ボルト116のねじ部にねじ
込まれるナット117とからなっている。第1ボルト1
16の頭部は,後方取付けブラケット38の一部から延
びて形成されている回止め部140と係合している。回
止め部140は,ナット117を第1ボルト116に螺
入するとき第1ボルト116がナット117と共に共回
りするのを防止する。
【0026】一対の第2連結部111は,車体フレーム
2のサイドメンバ20とクロスメンバ29との交差部3
0にサイドメンバ20とクロスメンバ29とに跨がって
取り付けられた交差ブラケット41と,Vロッド33の
分岐端部40のボス部123に回動可能に支持された第
2支持ピン122と,第2支持ピン122の両端部12
5に形成されている挿通孔128を通して交差ブラケッ
ト41の3箇所の取付部124に形成されたねじ穴12
7にねじ込まれる3本の第2ボルト126と,交差ブラ
ケット41の1箇所の取付部124に植え込まれた1本
の植込みボルト129と,植込みボルト129に締め付
けられて,対応する第2支持ピン125の端部125を
取付部124に取り付けるナット130とからなってい
る。なお,交差ブラケット41は,この発明のアクスル
ケースと車体フレームとの連結構造におけるブラケット
を構成している。
【0027】第2連結部111は,このように,Vロッ
ド33の分岐端部40に回動自在に取り付けられた第2
支持ピン122の両端125を挿通して,第2支持ピン
122を交差ブラケット41に対して取り付けるボルト
126のうち,1本を交差ブラケット41に植え込んだ
植込みボルト129としたので,Vロッド33の各分岐
端部40をそれぞれ対応する交差ブラケット41にあて
がう場合に,1本の植込みボルト129を第2支持ピン
122の端部125に形成された挿通孔128に挿通さ
せると,大きな重量を有するVロッド33の相当の部分
を植込みボルト129に支えさせることができる。その
後の第2ボルト126による締付け作業を簡単に行うこ
とができる。
【0028】図2は,分岐端部40のボス部123と第
2支持ピン122との支持構造を示す図である。第2支
持ピン122がボス部123に嵌合する部分は,中央部
ほど膨らんだ拡径部118となっている。第2支持ピン
122の拡径部118とボス部123の内部に形成され
た貫通孔119との間には,弾性体120(弾性ブシ
ュ)が埋められており,弾性体120の両端は押さえ金
具121で拘束されている。第2支持ピン122の支持
構造は,以上のように構成されているので,第2支持ピ
ン122とボス部123とは,僅かに揺動運動ばかりで
なく縦方向と横方向の力の伝達も可能な支持部構造が形
成される。なお,会合端部39における第1支持ピン1
12の支持構造についても,同様の構造を有している。
【0029】図1は,従動車軸6を回転自在に支持する
アクスルケース14と車体フレーム2との間に適用され
る連結構造について説明したが,この発明によるアクス
ルケースと車体フレームとの連結構造は,駆動車軸5を
回転自在に支持するアクスルケース13と車体フレーム
2との間の連結構造にも適用できることは明らかであ
る。
【0030】
【発明の効果】この発明は,上記のように構成されてい
るので,次のような効果を奏する。即ち,この発明によ
るアクスルケースと車体フレームとの連結構造は,Vロ
ッドの分岐端部に回動自在に取り付けられた支持ピンの
両端を挿通して,支持ピンを車体フレームに取り付けら
れたブラケットに対して取り付けるボルトのうち,1本
をブラケットに植え込んだ植込みボルトとしたので,V
ロッドの各分岐端部をそれぞれ対応するブラケットにあ
てがう場合に,1本の植込みボルトを支持ピンの端部に
形成された孔に挿通させると,大きな重量を有するVロ
ッドの相当の部分を植込みボルトに支えさせることがで
き,その後のVロッドの取付け作業が格段に楽になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるアクスルケースと車体フレーム
との連結構造の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示したアクスルケースと車体フレームと
の連結構造の分岐端部と支持ピンとの支持構造を示す部
分断面図である。
【図3】従来の後2軸車両の全体の概要を示す説明図で
ある。
【図4】後2軸車両用サスペンション装置にエアばねを
用いた後車軸の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 後2軸車両 2 車体フレーム 4 後車軸 5 駆動車軸 6 従動車軸 13 アクスルケース 14 アクスルケース 17 クロスロッド 20 サイドメンバ 21 エアばね 24 ビーム 29 クロスメンバ 30 交差部 32 前方Vロッド 32a ロッド部 33 後方Vロッド 33a ロッド部 34,39 会合端部 36,40 分岐端部 37,41 交差ブラケット 110 第1連結部 111 第2連結部 122 第2支持ピン 125 第2支持ピンの端部 126 第2ボルト 128 挿通孔 129 植込みボルト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸を回転自在に支持するアクスルケー
    ス,前記アクスルケースに対してサスペンション装置を
    介して支持される車体フレーム,並びに前記アクスルケ
    ースに第1連結部で取り付けられる会合端部,前記車体
    フレームに第2連結部でそれぞれ取り付けられる一対の
    分岐端部,及び前記会合端部と前記分岐端部とを接続す
    る一対のロッド部から成るVロッドを備え,前記第2連
    結部は前記車体フレームに取り付けられたブラケット,
    前記Vロッドの前記分岐端部に回動自在に取り付けられ
    た支持ピン及び前記支持ピンの両端部に形成された孔に
    挿通されて前記支持ピンを前記ブラケットに取り付ける
    ボルトを有し,前記ボルトの1本が前記ブラケットに植
    え込まれた植込みボルトから構成されていることから成
    るアクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  2. 【請求項2】 前記車体フレームは車両長手方向に延び
    るサイドメンバと前記サイドメンバに交差して取り付け
    られたクロスメンバとから成り,前記ブラケットは前記
    サイドメンバと前記クロスメンバとが交差する交差部に
    おいて前記サイドメンバと前記クロスメンバとに跨がっ
    て取り付けられていることから成る請求項1に記載のア
    クスルケースと車体フレームとの連結構造。
  3. 【請求項3】 前記植込みボルト以外の前記ボルトは,
    前記ブラケットに螺入自在なボルトであることから成る
    請求項1又は2に記載のアクスルケースと車体フレーム
    との連結構造。
  4. 【請求項4】 前記アクスルケースと前記車体フレーム
    とは,前記Vロッドの前記一対のロッド部が定める平面
    と略平行な位置において,前記アクスルケースと前記車
    体フレームに枢着されたストレートロッドで連結されて
    いることから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    アクスルケースと車体フレームとの連結構造。
  5. 【請求項5】 前記サスペンション装置は,エアサスペ
    ンション装置であることから成る請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のアクスルケースと車体フレームとの連結
    構造。
  6. 【請求項6】 前記エアサスペンション装置は,前記ア
    クスルケースの下部から車両の前後方向に延びるビー
    ム,及び前記ビームの両端部と前記車体フレームとの間
    に配置された一対のエアばねから構成されていることか
    ら成る請求項5に記載のアクスルケースと車体フレーム
    との連結構造。
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