JP3314154B2 - 研磨シート及びその製造方法 - Google Patents
研磨シート及びその製造方法Info
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Description
研削、又は車体等の表面の仕上げ研磨、又は磁気ハード
ディスク基板表面の鏡面研磨、又は磁気ヘッド、レンズ
等の表面の精密仕上げ研磨、又は光ファイバー端面等の
超精密研磨等、粗研磨から超精密研磨にわたる研磨に使
用するため、テープ状、ディスク状等に切断される研磨
シート及びその製造方法に関する。
に、研磨シートは、プラスチックシート、織布、不織
布、紙等の可撓性の基板シートの表面に、研磨材粒子を
含む研磨層を形成したものであり、研磨の目的や形態に
応じて、テープ状、ディスク状又はその他の形状に適宜
に切断される。
度、及び研磨層の厚さ及び平面形状(例えば、斜線状、
格子状、水玉状)等は、研磨の使用の目的に応じ、適宜
に選定される。
との混合物であるスラリーを基板シート表面に塗布し乾
燥させるか、又は、基板シート表面にバインダー接着剤
を塗布し、研磨材粒子を圧縮空気により吹き付け、乾燥
させて形成される。
による研磨層形成方法では、形成した研磨層に研磨材粒
子が一様且つ均一に分布される、という利点がある。
た研磨層に、研磨材粒子が上下に重なり合うように配列
(以下、多層配列という)されており、実質的に、研磨
層の表面付近の最上層に分布する研磨材粒子のみが研磨
に寄与するので、研磨層の下層に分布する研磨材粒子は
無駄であり、不経済である。
緑色炭化珪素等の微粉が使用される。特に、ダイヤモン
ド、ボロンナイトライド、チタンカーボン等の材料を使
用する場合、これら材料は非常に高価であり、材料費の
削減のため、使用する材料の省量化が要求される。
ート表面に研磨材粒子を吹き付けることによる研磨層形
成方法では、基板シート表面に研磨材粒子を上下に重な
り合うことなく横並びに配列(以下、単層配列という)
させて固定するので、研磨に実質的に寄与する研磨材粒
子のみを基板シート表面に固定できる。
ート表面と、基板シート表面から突出した研磨材粒子の
頂部との間の距離を研磨層全体にわたって一定にするた
め、研磨材粒子の分級を厳密に行っているが、粒径のバ
ラツキを無くすことは極めて困難であり、異常に突出し
た研磨材粒子が基板シート表面上に混在する。
付けた後、余分に吹き付けた研磨材粒子を圧縮空気やブ
ラッシング等により除去するのであるが、このとき、基
板シート表面に付着した研磨材粒子をも除去してしま
い、基板シート表面に付着する研磨材粒子の分布に斑が
生じる。
ート表面に研磨材粒子の分布斑のある研磨シートにより
研磨を行うと、異常に突出した研磨材粒子が被研磨物表
面を不要に傷つけ、所望の研磨を精密に行えない、とい
う問題が生じる。
する要求や、被研磨物表面に不要の傷を形成するといっ
た問題の他、特に超精密研磨において、被研磨物表面に
対する研磨材粒子の押圧力が被研磨物表面の形状等によ
り局所的に異なる場合があり、被研磨物表面を過度に研
磨してしまう、という問題が生じる。
り、異常に突出した研磨材粒子のない研磨シート及びそ
の製造方法を提供することである。
磨物表面を均一に押圧できる上記の研磨シート及びその
製造方法を提供することである。
発明の研磨シートは、基板シートと、この基板シートの
表面に形成した研磨層とから構成される。
粒子の各々の下方部分を介して研磨材粒子を単層配列し
て固着した固着層とから成り、基板シートの表面と、研
磨層の研磨材粒子の頂部との間の距離が、研磨層にわた
って一定となっている。ここで、固着層は、基板シート
の表面に塗布したバインダー接着剤の層を乾燥して基板
シートの表面に固着、形成される。
撓性のシートの表面に形成した弾性層とから構成され
(ここで、基板シートの表面は、弾性層の表面であり、
研磨層は弾性層の表面に形成される)、弾性層を可撓性
のシートと研磨層との間に介在させることによって、研
磨シートに弾力性が与えてもよい。
の製造方法は、バインダー接着剤に研磨材粒子を均一に
混合した低粘度のスラリーを調製し、この低粘度スラリ
ーを保持部材の表面に塗布して、保持部材の表面に研磨
材粒子を単層配列させる。ここで、保持部材は、低粘度
スラリーのバインダー接着剤の乾燥物に対して剥離性の
よい表面を有する。
材粒子を保持部材の表面に仮保持させる。ここで、研磨
材粒子は、低粘度スラリーのバインダー接着剤の乾燥物
により研磨材粒子の各々の下方部分を介して保持部材の
表面に単層配列して仮保持される。研磨材粒子の各々の
下方部分の端部は、保持部材の表面に沿って配列してい
る。また、研磨材粒子の各々の他方の部分は、バインダ
ー接着剤の乾燥物から突出している(以下、この突出し
た部分を突出部分という)。
ダー接着剤を塗布して、基板シートの表面に高粘度バイ
ンダー接着剤の層を形成し、この基板シートの高粘度バ
インダー接着剤の層を、保持部材の表面に仮保持した単
層配列の研磨材粒子に押し付けて、研磨材粒子の突出部
分を高粘度バインダー接着剤の層に押し込み、高粘度バ
インダー接着剤の層を乾燥させて、高粘度バインダー接
着剤の層の乾燥物である固着層に研磨材粒子を固着させ
る。
は、可撓性のシートの表面に弾性層を形成した基板シー
トが使用される。このとき、基板シートの表面は、上述
したように、弾性層の表面であり、研磨層は、弾性層の
表面に形成される。その後、保持部材を基板シートから
遠ざけて、基板シートの表面の固着層に固着させた研磨
材粒子を保持部材から剥離することによって、上記のよ
うに構成される本発明の研磨シートが製造される。
バインダー接着剤の粘度は、それぞれ、保持部材を基板
シートから遠ざけるとき、低粘度スラリーのバインダー
接着剤の乾燥物によって保持部材の表面に仮保持された
研磨材粒子を、高粘度バインダー接着剤を乾燥させて基
板シートの表面に固着し形成した固着層に追従させ得る
程度の粘度であればよい。
弾性層は、軟質ウレタン、発泡ウレタン又はゴムからな
り、その厚さは、10μm乃至200μmの範囲にあ
る。
の研磨シート10は、基板シート11と、基板シート1
1の表面に形成した研磨層12とから構成される。
ート11の表面にバインダー接着剤を塗布し乾燥して形
成した固着層14′とから構成される。
ポリエステル系等の樹脂が使用され、研磨材粒子13の
平均粒径の1.5倍以上の厚さに基板シート11の表面
に塗布される。
ト、不織布、織布、紙等が使用できる。
図1(b)に示すように、可撓性のシート11′の表面
に弾性層11″を形成した基板シート11を使用するこ
とができる。(ここで、弾性層11″を有する基板シー
ト11を使用する場合には、基板シート11の表面は、
弾性層11″の表面である。)
示す基板シート11と同様に、プラスチックシート、不
織布、織布、紙等が使用できる。
タン、ゴム等からなり、可撓性のシート11′に10μ
m乃至200μmの範囲の厚さに形成される。
その下方部分を介して固着層14′に単層配列して固着
されており、基板シート11の表面と、研磨層12の研
磨材粒子13の頂部との間の距離(図1に、点線及び符
号Hで示す)が、研磨層12にわたって一定である。
示す本発明の研磨シートの製造について説明する。
ンダー接着剤に研磨材粒子を均一に混合して低粘度のス
ラリーを調製し、この低粘度スラリーをキスロール塗工
等により保持部材の表面に塗布し、保持部材の表面に研
磨材粒子を単層配列させた後、赤外線等を使用する乾燥
機により低粘度スラリーを乾燥させる(図示せず)。
てシート(以下、保持シートという)21が使用され
る。
重合体(例えば、テフロン(商標))、ポリプロピレ
ン、又はポリエチレン等のシート、低粘度スラリーのバ
インダー接着剤の乾燥物に対して剥離性のあるプラスチ
ックフィルムシートが使用される。
0cp乃至60cpの範囲の粘度にある。
インダー接着剤との重量比は、研磨材粒子が85重量%
乃至95重量%の範囲にあり、バインダー接着剤が15
重量%乃至5重量%の範囲にある。
ポリエステル系、ウレタン系、アクリル系等の樹脂、又
はニトロセルロースが使用される。
り、その研磨材粒子の重量比が、上記のように、バイン
ダー接着剤に比較して著しく大きいので、低粘度スラリ
ーを保持シート21の表面に塗布し、研磨材粒子13を
単層配列させると、研磨材粒子13の各々が密集して保
持シート21の表面に沿って一様且つ均一に配列する。
また、保持シート21の表面の低粘度スラリーを乾燥さ
せると、図3に示すように、研磨材粒子13の各々の下
方部分を介してバインダー接着剤の乾燥物22′によっ
て研磨材粒子13が保持シート21の表面に仮保持され
る。
ンダー接着剤をキスロール塗工等(図示せず)により塗
布して、基板シートの表面に高粘度バインダー接着剤の
層14を形成する。
は、図1(b)に関連して説明したように、可撓性のシ
ート11′の表面に弾性層11″を予め形成した基板シ
ート11を使用する。以下、可撓性のシート11′及び
弾性層11″から構成される図1(b)に示すような基
板シートについても、符号11にて表す。なお、図2
(a)の符号11(11′、11″)は、基板シート1
1、又は、可撓性のシート11′及び弾性層11″から
成る基板シート11を示す。
ンダー接着剤は、100cp以上の粘度である。
系、ポリエステル系等の樹脂が使用される。
の厚さは、上記の低粘度スラリーの研磨材粒子13の平
均粒径の1.5倍以上となるように塗布される。
ー接着剤の層14を表面に形成した基板シート11を矢
印Tの方向に走行させる。また、上述のようにして単層
配列の研磨材粒子13を表面に仮保持した保持シート2
1を矢印tの方向に走行させ、基板シート11の表面の
高粘度バインダー接着剤の層14を、保持シート21の
表面の単層配列の研磨材粒子13に、ローラ33を介し
て重ね合わせ、上下に対向して配置した加圧ローラ3
1、32で基板シート11と保持シート21とをサンド
イッチ状に挟み込む。
た研磨材粒子13の突出部分(図3の研磨材粒子13
の、バインダー接着剤の乾燥物22′から突出した部
分)が、基板シート11のバインダー接着剤の層14に
押し込まれる。
力は、1kg重/cm乃至10kg重/cmの範囲にあ
る。
材粒子13の突出部分を基板シートのバインダー接着剤
の層14に押し込んだ状態で、乾燥機34を通過させ、
バインダー接着剤の層14を乾燥して固着層14′を形
成する。
ト11の表面の固着層14′に固着する。
1を基板シート11から遠ざけて、基板シート11の表
面の固着層14′に固着した研磨材粒子13を保持シー
ト21から剥離する。
1には、上述のように、低粘度スラリーのバインダー接
着剤の乾燥物22′に対して剥離性のよい材料が使用さ
れているので、乾燥物22′の一部が研磨材粒子13に
付着したまま保持シート21から剥離され得る。
1から剥離した後に、基板シート11の表面の固着層1
4′に固着した研磨材粒子13の表面を、有機溶剤を含
んだブラシ等(図示せず)にて払拭って、研磨材粒子1
3に付着した乾燥物22′を除去することができる。
して図1に示す本発明の研磨シート10が製造される。
ート11の表面に、斜線、格子、水玉、又はその他のパ
ターンを描くように形成した研磨シートを含む。
(a)に関連して上説した製造方法において、所望のパ
ターンを表面に有するグラビアローラ等を使用して高粘
度バインダー接着剤を基板シート11の表面に塗布し、
所望のパターンを描くように高粘度バインダー接着剤の
層14を基板シート11の表面に形成することによって
製造できる。
図2(a)に示す装置の、保持シート21の側に配置さ
れる平坦な表面の加圧ローラ32に代えて、表面に所望
のパターンの凸部を有する加圧ローラを使用し、図2
(a)に関連して上説した製造方法に従って製造でき
る。
に代えて、図2(b)に示すような凸部32′を略ハ字
状に配列した加圧ローラを使用すると、図2(c)に示
すような略ハ字状に配列した研磨層12を基板シート1
1の表面(又は、弾性層11″を有する基板シート11
にあっては、弾性層11″の表面)に形成することがで
きる。
示す本発明の研磨シート10の製造について説明する。
うに、研磨シートに弾力性を与えるために、図1(b)
に示すような弾性層11″を有する基板シート11を使
用できるので、可撓性のシート11′及び弾性層11″
から構成される基板シートについても、符号11にて表
す。なお、図4の符号11(11′、11″)は、図2
(a)と同様に、基板シート11、又は、可撓性のシー
ト11′及び弾性層11″から成る基板シート11を示
す。
ーラ21′が使用され、保持ローラ21′の下方部分
は、低粘度スラリー22に浸されている。
磨した金属表面、又は四フッ化エチレンの重合体(例え
ば、テフロン(商標))のコーティングを施した表面
等、低粘度スラリー22のバインダー接着剤の乾燥物2
2′に対して剥離性のよい表面を有する。
2(a)に関連して説明した低粘度スラリーと同一であ
る。
方向)すると、保持ローラ21′の表面に塗布された低
粘度スラリー22は、ブレード41によって低粘度スラ
リー22の研磨材粒子が単層配列されるように整えら
れ、赤外線等を使用する乾燥機42を通過して、バイン
ダー接着剤が乾燥し、図3に示すように、研磨材粒子1
3が、研磨材粒子13の下方部分を介してバインダー接
着剤の乾燥物22′によって保持ローラ21′の表面に
仮保持される。
に高粘度バインダー接着剤の層14を表面に形成した基
板シート11を矢印Tの方向に走行させ、基板シート1
1の表面の高粘度バインダー接着剤の層14を、保持ロ
ーラ21′の表面の単層配列の研磨材粒子13に、ロー
ラ43を介して重ね合わせ、保持ローラ21′に対向し
て配置した熱ローラ44で基板シート11と保持シート
21とをサンドイッチ状に挟み込む。
れた研磨材粒子13の突出部分が、基板シート11の高
粘度バインダー接着剤の層14に押し込まれるととも
に、バインダー接着剤の層14が乾燥して固着層14′
が形成され、研磨材粒子13が、基板シート11の表面
の固着層14′に固着する。
(a)に関連して説明した加圧ローラ31又は32の軸
圧力と同一の範囲にある。
基板シート11が熱ローラ44の熱により変形せず、高
粘度バインダー接着剤の層14の固着層14′が短時間
で形成できる温度に設定される。
は、図2(a)に関連して上説した高粘度バインダー接
着剤と同一である。
Tの方向に走行させると、基板シート11が、矢印Rの
方向に回転する保持ローラ21′から遠ざかり、基板シ
ート11の表面の固着層14′に固着した研磨材粒子1
3が保持ローラ21′から剥離される。
1′には、上述のように、低粘度スラリーのバインダー
接着剤の乾燥物22′に対して剥離性のよい材料が使用
されているので、乾燥物22′の一部が研磨材粒子13
に付着したまま保持ローラ21′から剥離され得る。
ように、研磨材粒子13を保持ローラ21′から剥離し
た後に、基板シート11の表面の固着層14′に固着し
た研磨材粒子13の表面を、有機溶剤を含んだブラシ等
(図示せず)にて払拭って、研磨材粒子13に付着した
乾燥物22′を除去することができる。
乾燥物22′は、ブレード41′にて除去される。
1に示す本発明の研磨シート10が製造される。
示す本発明の研磨シート10の製造について説明する。
うに、研磨シートに弾力性を与えるために、図1(b)
に示すような弾性層11″を有する基板シート11を使
用できるので、可撓性のシート11′及び弾性層11″
から構成される基板シートについても、符号11にて表
す。なお、図5の符号11(11′、11″)は、図2
(a)と同様に、基板シート11、又は、可撓性のシー
ト11′及び弾性層11″から成る基板シート11を示
す。
(a)に関連して上説した保持シート21と同一の保持
シート21が使用され、保持シート21は、下方部分が
低粘度スラリー22に浸されるように配置された回転ロ
ーラ45に巻き付けられている。
2(a)に関連して上説した低粘度スラリーと同一であ
る。
向)すると、保持シート21が回転ローラ45の回転に
追従して走行(図5の矢印tの方向)し、保持シート2
1の表面に低粘度スラリー22が塗布される。
ー22は、ブレード41によって低粘度スラリー22の
研磨材粒子が単層配列されるように整えられ、赤外線等
を使用する乾燥機42を通過して、バインダー接着剤が
乾燥し、図3に示すように、研磨材粒子13が、研磨材
粒子13の下方部分を介して、バインダー接着剤の乾燥
物22′によって、保持シート21の表面に仮保持され
る。
に高粘度バインダー接着剤の層14を表面に形成した基
板シート11を矢印Tの方向に走行させ、基板シート1
1の表面の高粘度バインダー接着剤の層14を、保持シ
ート21の表面の単層配列の研磨材粒子13に、ローラ
43を介して重ね合わせ、回転ローラ45に対向して配
置した熱ローラ44で基板シート11と保持シート21
とをサンドイッチ状に挟み込む。
持された研磨材粒子13の突出部分が、基板シート11
の高粘度バインダー接着剤の層14に押し込まれるとと
もに、バインダー接着剤の層14が乾燥して固着層1
4′が形成され、研磨材粒子13が、基板シート11の
表面の固着層14′に固着する。
(a)に関連して説明した加圧ローラ31又は32の軸
圧力と同一の範囲にあり、熱ローラ44の温度は、図4
に関連して上説した熱ローラ44の温度に設定される。
は、図2(a)に関連して上説した高粘度バインダー接
着剤と同一である。
Tの方向に走行させ、保持シート21を図5に示す矢印
tの方向に走行させて、保持シート21を基板シート1
1をから遠ざけ、基板シート11の表面の固着層14′
に固着した研磨材粒子13を保持ローラ21′から剥離
する。
1には、図2(a)に関連して上説したように、低粘度
スラリーのバインダー接着剤の乾燥物22′に対して剥
離性のよい材料が使用されているので、乾燥物22′の
一部又は全部が研磨材粒子13に付着したまま保持シー
ト21から剥離され得る。
ように、研磨材粒子13を保持シート21から剥離した
後に、基板シート11の表面の固着層14′に固着した
研磨材粒子13の表面を、有機溶剤を含んだブラシ等
(図示せず)にて払拭って、研磨材粒子13に付着した
上記の乾燥物22′を除去することができる。
1に示す本発明の研磨シート10が製造される。
示す研磨層12を、基板シート11の表面に、斜線、格
子、水玉等のパターンを描くように形成した本発明の研
磨シートを製造できる。
(a)に関連して上説したように、所望のパターンを表
面に有するグラビアローラ等を使用して高粘度バインダ
ー接着剤を基板シート11の表面に塗布し、所望のパタ
ーンを描くように高粘度バインダー接着剤の層14を基
板シート11の表面に形成し、図4又は5に関連して説
明した製造方法に従って製造できる。
磨シートを製造した。
と、ニトロセルロース(5重量%)とを均一に混合し、
粘度10cpの低粘度スラリーを調製した。
て、保持シートとしての厚さ20μmのポリプロピレン
シートの片面に塗布し、乾燥させて、研磨材粒子をシー
ト表面に単層配列して仮保持させた。
化剤を混合して粘度100cpの高粘度バインダー接着
剤を調製し、この高粘度バインダー接着剤を、キスロー
ル塗工にて、基板シートとしての、厚さ20μmのポリ
エステルシートの表面に一様に塗布し、厚さ10μmの
高粘度バインダー接着剤の層を形成した。
した加圧ローラ(軸圧力:10kg重/cm)の間を通
過させて、単層配列した研磨材粒子を高粘度バインダー
接着剤の層に押し込み、乾燥機を通過させて高粘度バイ
ンダー接着剤の層を乾燥させ、高粘度バインダー接着剤
の乾燥物である固着層に研磨材粒子を固着させた後に、
固着層に固着した研磨材粒子を保持シートから剥離し
た。
ーのバインダー接着剤の乾燥物を有機溶剤とブラシにて
除去し、本発明に従った研磨シートを製造した。
した研磨テープと、上記実施例の本発明の研磨シートに
使用した基板シートと同一の基板シート表面に上記実施
例と同一の高粘度バインダー接着剤を塗布し、圧縮空気
にて平均粒径1μmの酸化アルミニウムを吹き付けて製
造した従来の研磨テープとを使用して、アルミニウム製
のディスクの表面を研磨し、ディスクの表面粗さ及び研
削力について調べたところ、本発明に従った研磨テープ
により研磨したディスク表面の粗さは非常に小さくな
り、しかも研削力は同程度であることが確認された。
研磨材粒子が単層配列しているので、研磨材粒子の使用
量を省量化でき、経済的である、という効果を奏する。
層配列した研磨材粒子の各々の頂部と、基板シート表面
との間の距離が研磨層にわたって一定であるので、研磨
層に異常に突出した研磨材粒子がなく、研磨の際に、被
研磨物表面を不要に傷つけることなく研磨できる、とい
う効果を奏する。
と研磨層との間に介在させることによって、研磨シート
に弾力性が与えると、研磨中、研磨材粒子が被研磨物表
面を均一に押圧することができる、という効果を奏す
る。
である。
ための装置の略図であり、図2(b)は、図2(a)の装
置の加圧ローラの表面の部分拡大図であり、図2(c)
は、図2(b)の表面を有する加圧ローラを使用して製
造された本発明の研磨シート表面の部分拡大図である。
れた状態を示す。
他の装置の略図である。
の、その他の装置の略図である。
物 31、32・・・加圧ローラ 32′・・・凸部 33、35、43・・・ローラ 34、42・・・乾燥機 41、41′・・・ブレード 44・・・熱ローラ 45・・・回転ローラ H・・・基板シート表面と研磨材粒子の頂部との間の距
離 R・・・回転方向 T、t・・・走行方向
Claims (11)
- 【請求項1】 研磨シートの製造方法であって、 (1)バインダー接着剤に研磨材粒子を均一に混合した
低粘度スラリーを保持部材の表面に塗布し、前記保持部
材の前記表面に前記研磨材粒子を単層配列させる工程、 (2)前記低粘度スラリーを乾燥させて、前記研磨材粒
子を前記保持部材の前記表面に仮保持させる工程であっ
て、 前記研磨材粒子が、前記低粘度スラリーの前記バインダ
ー接着剤の乾燥物により前記研磨材粒子の各々の下方部
分を介して前記保持部材の前記表面に単層配列して仮保
持され、 前記研磨材粒子の各々の前記下方部分の端部が、前記保
持部材の前記表面に沿って配列し、 前記研磨材粒子の各々が、前記乾燥物から突出した突出
部分を有する、 ところの工程、 (3)基板シートの表面に高粘度バインダー接着剤を塗
布して前記基板シートの前記表面に前記高粘度バインダ
ー接着剤の層を形成する工程、 (4)前記高粘度バインダー接着剤の前記層に、前記単
層配列した前記研磨材粒子を押し付け、前記研磨材粒子
の前記突出部分を前記高粘度バインダー接着剤の層に押
し込む工程、 (5)前記高粘度バインダー接着剤の前記層を乾燥させ
て前記基板シートの前記表面に固着層を形成させ、前記
研磨材粒子を前記固着層に固着する工程、及び (6)前記保持部材を前記基板シートから遠ざけて、前
記固着層に固着した前記研磨材粒子を前記保持部材から
剥離する工程、 を含む製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記低粘度スラリーの粘度が、10cp乃至60cpの
範囲にあり、前記高粘度バインダー接着剤の粘度が、1
00cp以上である、 ところの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記低粘度スラリーにおける前記研磨材粒子と前記バイ
ンダー接着剤との重量比が、前記研磨材粒子が85重量
%乃至95重量%の範囲にあり、前記バインダー接着剤
が15重量%乃至5重量%の範囲にある、 ところの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記高粘度バインダー接着剤に、ウレタン系樹脂、又は
ポリエステル系樹脂が使用される、 ところの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記高粘度バインダー接着剤の前記層の厚さが、前記研
磨材粒子の平均粒径の1.5倍以上である、 ところの製造方法。 - 【請求項6】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記保持部材が、乾燥させた前記バインダー接着剤の前
記乾燥物に対して剥離性のあるプラスチックフィルムシ
ートである、 ところの製造方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の製造方法であって、 前記プラスチックフィルムシートが、四フッ化エチレン
の重合体、ポリプロピレン、又はポリエチレンのシート
である、 ところの製造方法。 - 【請求項8】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記保持部材の前記表面が、ガラスの表面、鏡面研磨し
た金属表面、又は四フッ化エチレンの重合体の表面であ
る、 ところの製造方法。 - 【請求項9】 請求項1に記載の製造方法であって、 前記基板シートが、 可撓性のシート、及び前記可撓性のシートの前記表面に
形成した、前記研磨シートに弾力性を与えるための弾性
層、 から成り、 前記基板シートの前記表面が、前記弾性層の表面であ
り、 前記研磨層が、前記弾性層の前記表面に形成される、 ところの製造方法。 - 【請求項10】 請求項9に記載の製造方法であって、 前記弾性層が、軟質ウレタン、発泡ウレタン又はゴムか
らなる、 ところの製造方法。 - 【請求項11】 請求項9に記載の製造方法であって、 前記弾性層の厚さが、10μm乃至200μmの範囲に
ある、 ところの製造方法。
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