JPH06179174A - 研磨体 - Google Patents

研磨体

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JPH06179174A
JPH06179174A JP33150092A JP33150092A JPH06179174A JP H06179174 A JPH06179174 A JP H06179174A JP 33150092 A JP33150092 A JP 33150092A JP 33150092 A JP33150092 A JP 33150092A JP H06179174 A JPH06179174 A JP H06179174A
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JP
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polishing
layer
resin
fine particle
magnetic head
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JP33150092A
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English (en)
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Masaaki Fujiyama
正昭 藤山
Masami Sato
雅己 佐藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドに対する当たりの強さが磁気ヘッ
ド面の全面にわたって均一で、かつ、該磁気ヘッド面を
傷つけるおそれのない研磨体(研磨テープ)を提供す
る。 【構成】 研磨層14に含有されている研磨剤16の平
均粒子径を該研磨層14の厚さと略同一寸法にする。こ
れにより、研磨剤16の凝集による研磨層表面の凹凸発
生を最小限に抑え、研磨層14の表面を可撓性支持体1
2の表面に対して略平行に形成可能とし、研磨層表面を
平滑化する。さらに、研磨層14と可撓性支持体12と
の間に微粒子含有層18を設ける。これにより、研磨剤
16の粒子径に多少ばらつきが生じても、研磨層形成の
際、研磨剤16の下部を微粒子含有層18に入り込ませ
て研磨層表面を可撓性支持体表面と略平行に維持可能と
する。また、微粒子含有層18を設けることにより、研
磨剤16を弾力性をもって支持するとともに、該微粒子
含有層中の微粒子20により研磨剤16に対する支持強
度を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置の磁
気ヘッド等の被研磨物を研磨する研磨テープ等の研磨体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置においてその記録再生
機能を十分に発揮させるためには、磁気ヘッド表面の平
滑性を確保することが肝要である。このため従来より、
例えば特開昭62−92205号公報に開示されている
ように、磁気ヘッド表面に研磨体(この場合には研磨テ
ープ)を接触走行させて磁気ヘッドを研磨する処理が施
されている。
【0003】近年、磁気記録の高密度化の要請から、磁
気ヘッドの性能向上を図るべく、その磁性材料として様
々な材質や硬さのもの(例えば軟磁性体等)が採用され
てきており、また、その構造として材質や硬さの異なる
複数の磁性体を組み合わせた複合型磁気ヘッドが採用さ
れてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような高密度磁気
記録対応型の磁気ヘッドに対して上記従来の研磨体をそ
のまま用いて研磨を行った場合には、その研磨層表面の
凹凸が磁気ヘッド面を筋状に傷つけてしまう、という問
題が生じる。このような問題は従来の磁気ヘッドを研磨
する際にも生じていたのではあるが、高密度磁気記録対
応型の磁気ヘッドの採用により一層顕著になってきてい
る。特に上記複合型磁気ヘッドに対しては、磁気ヘッド
に対する研磨体の当たりの強さが磁気ヘッド表面の全面
にわたって均一になっていないと、その部位によって研
磨の度合が異なったものとなるため研磨面に段差ができ
てしまう、という問題がある。
【0005】したがって、上記のような磁気ヘッド開発
の動向に対し、これを研磨する研磨体についても、磁気
ヘッドを精密に研磨することができるものが要求されて
きている。
【0006】このような要求は、磁気ヘッドに限らず、
精密な研磨が要求される被研磨物一般についても存在す
るものである。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、被研磨物に対する当たりの強さがその被研磨
面の全面にわたって均一で、かつ、該被研磨面を傷つけ
るおそれのない研磨体を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研磨体は、
研磨層内の研磨剤の粒子径に工夫を施すとともに、該研
磨層の下にさらに微粒子含有層を設けることにより、上
記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】すなわち、図1に示すように、可撓性支持
体(12)の表面に研磨層(14)が設けられてなる研
磨体(10)において、前記研磨層(14)に含有され
ている研磨剤(16)の平均粒子径が該研磨層(14)
の厚さと略同一寸法であり、かつ、この研磨層(14)
と前記可撓性支持体(12)との間に微粒子含有層(1
8)が設けられている、ことを特徴とするものある。
【0010】上記「研磨体」は、被研磨物との接触によ
りこれを研磨するものであれば、テープ状のもの(研磨
テープ)に限定されるものではなく、ディスク状のもの
(研磨ディスク)等をも含む概念である。なお、研磨テ
ープの場合には、例えば研磨テープを送出し部から被研
磨物を通して巻取部まで走行させて研磨を行うことがで
き、また、研磨ディスクの場合には、例えば研磨ディス
クを回転させて研磨を行うことができる。
【0011】上記「可撓性支持体」としては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
ナフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ
リアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルホ
ン、ポリエーテルサルホン等の合成樹脂からなるフイル
ムあるいはシートから選ぶことができる。
【0012】上記「研磨層」は、該研磨層の厚さと略同
一寸法の平均粒子径を有する研磨剤を含有するものであ
れば、その研磨剤の組成や、該研磨剤以外に研磨層に含
有される成分(結合剤、添加剤等)は特に限定されるも
のではない。
【0013】上記「研磨剤の平均粒子径」は、1.5〜
0.05μmが望ましく、より望ましくは1.0〜0.
08μmである。研磨剤の平均粒子径が余り大きくなる
と、被研磨物である磁気ヘッド等の表面に傷を付けるよ
うになり、特に、ビデオ用磁気ヘッドの仕上げ研磨がで
きなくなる。また、研磨剤の平均粒子径が余り小さくな
ると研磨力が低下するので望ましくない。
【0014】なお、上記「研磨剤の平均粒子径」の算定
は、例えば、10万倍の透過型電子顕微鏡写真で任意に
抽出した500個の粒子の寸法を測定しその平均値を算
出することにより行うことができる。
【0015】上記「研磨剤の平均粒子径が該研磨層の厚
さと略同一寸法」とは、具体的には、研磨層の厚さが研
磨剤の粒子径分布の2.5σ以内の寸法であることを意
味するものであるが、望ましくは2.0σ以内の寸法で
ある。
【0016】上記「研磨剤」としては、例えば、α−ア
ルミナ、γ−アルミナ、溶融アルミナ、炭化珪素、酸化
クロム、酸化セリウム、コランダム、ダイヤモンド、α
酸化鉄、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)、ガ
ーネット、ケイ石、窒化珪素、窒化硼素等があり、主と
してモース硬度6以上のものが望ましく、より望ましく
は7以上、最も望ましくは9以上であり、これらの中か
ら、1種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】上記結合剤としては、当業界で知られてい
る種々の樹脂を使用することができる。これらの樹脂は
単独でも、2種以上の組み合わせとしても用いることが
でき、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、また反応型
樹脂等が挙げられる。
【0018】上記熱可塑性樹脂としては、軟化温度が1
50℃以下、平均分子量が10,000〜300,00
0、重合度が約50〜2,000程度のもので、例え
ば、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニ
トリル、ブタジエン、ビニルエステル、(メタ)アクリ
ルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の重合体ある
いはこれらの誘導体の重合体、あるいは重合体やさらに
これらと共重合可能なモノマーとの重合体、例えば塩化
ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化
ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリロニ
トリル共重合体、アクリル酸エステルアクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合
体、アクリル酸エステルスチレン共重合体、メタクリル
酸エステルアクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エ
ステル塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル
スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ナイロン−
シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂、
ポリフッカビニル、塩化ビニリデンアクリルニトリル共
重合体、ブタジエンアクリルニトリル共重合体、ポリア
ミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体
(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイア
セテート、セルローストリアセテート、セルロースプロ
ピオネート、ニトロセルロース、エチルセルロース、メ
チルセルロース、プロピルセルロース、メチルエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセル
ロース等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステ
ル樹脂、クロロビニルエーテルアクリル酸エステル共重
合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂お
よびこれらの混合物等を使用することができる。
【0019】上記熱硬化性樹脂または反応型樹脂として
は、塗布液の状態では200,000以下の分子量であ
り、塗布、乾燥後に加熱することにより縮合、付加等の
反応をさせることができるものである。具体的には例え
ば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルッキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、
エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラミン
樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレ
ポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシ
アネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオー
ルとポリイソシアネートとの混合物、尿素ホルムアルデ
ヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/ト
リフェニルメタントリイソシアネートの混合物、ポリア
ミン樹脂、ポリイミン樹脂およびこれらの混合物等があ
る。
【0020】また公知の電子線硬化型樹脂を使用するこ
とも可能である。これらの例とその製造方法については
特開昭62−256219号に詳細に記載されている。
【0021】これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反
応型樹脂は、主たる官能基以外に以下に挙げる極性基を
有するものを少なくとも使用することが望ましく、本発
明にあっては、これらの樹脂と研磨剤粒子との相互作用
を強め、分散性を向上させるとともに、本発明の化合物
と相互作用させ一体性のある研磨層を形成する上で、極
性基含有樹脂を使用することが望ましい。該極性基とし
てはカルボン酸基、スルフェン酸基、スルホン酸基、燐
酸基、硫酸基、ホスホン基、ホスフィン基、ホウ酸基、
硫酸エステル基、燐酸エステル基、これらのアルキルエ
ステル基等の酸性基(これらの酸性基はNa塩などの形
でもよい);アミノ酸類の基;アミノスルホン酸類の
基、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類の
基;アルキルベタイン型等の両性類の基;アミノ基、イ
ミノ基、イミド基、アミド基等の塩基性基;反応により
水酸基を生ずるエポキシ基、水酸基、アルコキシル基、
チオール基、ハロゲン基、シリル基、シロキ酸基などを
通常1種以上6種以内含み、樹脂1g当たり1×10-6
〜1×10-2当量/g含むことが望ましい。特に望まし
い極性基としてはエポキシ基、−SO3 M基等を挙げる
ことができる(ここでMはHあるいはNa、K等のアル
カリ金属、アンモニウムイオンである)。これらの極性
基は、極性基を含有するモノマーを共重合(共縮合重
合)させることにより、または高分子反応を利用して樹
脂に導入することが可能である。
【0022】上記極性基含有樹脂として、特に塩化ビニ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂が望ましい。特に極性基とし
てはエポキシ基、−SO3 M基が望ましい。
【0023】上記塩化ビニル樹脂として望ましくは、エ
ポキシ基含有塩化ビニル系共重合体が挙げられ、塩化ビ
ニル繰り返し単位と、エポキシ基を有する繰り返し単位
と、−SO3 M(Mは前記と同様で特にNaが望まし
い)を有する繰り返し単位とを含む塩化ビニル系共重合
体が挙げられる。
【0024】上記極性基含有樹脂の極性基含有量は、1
×10-6〜1×10-2当量/gの範囲が望ましい。さら
に望ましくは、1×10-6〜1×10-2当量/gであ
る。また、分子量は10,000〜200,000が望
ましい。
【0025】上記極性基含有ポリウレタン樹脂は、具体
的には、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオー
ル、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジ
オールのようなポリオールとジイソシアネート、さらに
必要に応じて多価アルコール、脂肪族ポリアミン、脂環
式ポリアミン、芳香族ポリアミン等の鎖延長剤とから製
造することができ、該極性基は、種々の手段を使用して
導入することができる。例えば、極性基を有する多塩基
酸もしくはポリオールを使用してポリエステルポリオー
ルに極性基を導入し、このポリエステルポリオールとポ
リイソシアネート化合物を反応させることにより得るこ
とができる。このポリイソシアネート化合物は、ポリウ
レタン樹脂の構成成分のほか、硬化剤として上記樹脂の
3次元網目構造を形成する上でも使用できる。また、本
発明においては任意の硬化剤を使用できる。
【0026】本発明で研磨剤、結合剤等を分散、混練、
塗布の際に使用する有機溶媒としては、任意の比率で混
合使用することができる。以下にその具体例を示すと、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノール、エタ
ノール、ブタノールなどのアルコール系;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコール
モノエチルエーテル等のエステル系;エーテル、グリコ
ールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテ
ル、ジオキサンなどのグリコールエーテル系;ベンゼ
ン、トルエン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレン
等のタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサ
ン等を使用することができる。
【0027】本発明の研磨層は上記有機溶媒の他に添加
剤として、潤滑剤、分散剤、帯電防止剤等を含んでもよ
い。
【0028】本発明の研磨剤、結合剤、有機溶媒、添加
剤等からなる研磨層形成塗料の作成における分散、混合
の方法は任意であり、従来公知の方法が適用できる。例
えば、塗料を幾つかの組成物に分けて後で混合すること
などができる。混練分散に当たっては各種の混練機が使
用される。例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、
ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグライン
ダー、ゼグバリ(Szegvari)、アトライター、
高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速衝撃ミ
ル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホモジナイ
ザー、超音波分散機などを用いることができる。
【0029】上記「微粒子含有層」に含有される微粒子
は、研磨剤であってもよいことはもちろんであるが、研
磨剤以外の各種の無機粉末、樹脂粉末が使用できる。例
えば、SnO2 、SiO2 、Fe2 3 、Fe3 4
TiO2 、GeO2 、ZrO2 、CaCO3 、Zn
2 、Al2 3 ・4SiO2 ・H2 O(ろう石クレ
ー)、Al2 3 ・2SiO2 ・2H2 O(カオリンク
レー)、硫酸バリウム等の各種の無機粉末、ポリエチレ
ン粒子、アクリル樹脂の微粒子、テフロン微粒子等の各
種の樹脂粉末が挙げられる。
【0030】上記「微粒子含有層」の厚さおよびこれに
含有される微粒子の粒子径は特に限定されるものではな
いが、微粒子含有層の厚さを研磨層の厚さよりも大きく
した方が、また、含有微粒子の粒子径を研磨剤の粒子径
よりも小さくした方が、クッション効果(これについて
は後述する)が大きくなるので望ましい。また、含有微
粒子の粒子径を小さくすると、微粒子含有層自体の腰が
強くなり、研磨テープ全体としての研磨力が向上するの
で、この点からも望ましい。このような観点から、上記
「微粒子含有層」に含有される微粒子の粒子径は、1.
0〜0.01μmであることが望ましく、より望ましく
は0.5〜0.05μmである。
【0031】この場合、上記「研磨層」の研磨剤粒子の
平均粒子径Bと上記「微粒子含有層」の微粒子の平均粒
子径Aの関係は、A/Bが0.7以下、望ましくは0.
6以下、特に望ましくは0.4以下である。A/Bが余
り大きくなると微粒子含有層のクッション効果が十分で
なくなり、また研磨層の下層の微粒子含有層の凹凸が研
磨層の表面性に影響を与えるようになり、精密な研磨が
十分にできなくなったりするので好ましくない。
【0032】上記「微粒子含有層」の「微粒子」以外の
成分(結合剤、添加剤等)は特に限定されるものではな
い。例えば、上記研磨層と同様の成分とすることができ
る。特に、微粒子含有層のクッション効果を出すために
は、結合剤樹脂にポリウレタン系樹脂や合成ゴム系の樹
脂を使用することが望ましい。
【0033】上記可撓性支持体上に研磨層および微粒子
含有層を形成する方法としては、従来公知の方法を用い
ることができ、詳しくは「コーティング工学」(朝倉書
店,1972年)または「最新コーティング技術・増補
版」((株)総合技術センター,1984年)等の文献
に記載されている方法で行うことができるが、塗布層
(微粒子含有層)が湿潤状態にあるうちに研磨層塗布液
をその上に塗布するいわゆるウェット・オン・ウェット
塗布方式が好ましい。
【0034】具体的な塗布方法としては、例えば、
(1)グラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エク
ストルージョン塗布装置等により、まず下層(微粒子含
有層)を塗布し、下層が湿潤状態にあるうちに特公平1
−46186号公報、特開昭60−238179号公
報,特開平2−265672号公報に開示されている支
持体加圧型エクストルージョン塗布装置により上層(研
磨層)を塗布する方法、(2)特開昭63−88080
号公報、特開平2−17971号公報,特開平2−26
5672号公報に開示されているような塗布液通液スリ
ットを二つ内蔵する一つの塗布ヘッドにより上層及び下
層をほぼ同時に塗布する方法、(3)特開平2−174
965号公報に開示されているバックアップロール付き
エクストルージョン塗布装置により上層及び下層をほぼ
同時に塗布する方法、等が採用可能である。
【0035】
【発明の作用および効果】図2に示す従来例のように、
研磨層(14′)に含有されている研磨剤(16′)の
平均粒子径が小さいと、研磨剤(16′)が凝集して研
磨層(14′)の表面に必要以上の凹凸が生じやすくな
るが、本発明においては、図1に示すように、研磨層
(14)に含有されている研磨剤(16)の平均粒子径
が該研磨層(14)の厚さと略同一寸法であるので、研
磨剤(16)の凝集による研磨層(14)表面の凹凸発
生を最小限に抑えることができ、しかも研磨層(14)
の表面を可撓性支持体(12)の表面に対して略平行に
形成することができ、これにより、研磨層(14)の表
面を平滑化することができる。
【0036】さらに、本発明においては、研磨層(1
4)と可撓性支持体(12)との間に微粒子含有層(1
8)が設けられているので、研磨層(14)に含有され
ている研磨剤(16)の粒子径に多少ばらつきが生じて
も、研磨層(14)形成の際、研磨剤(16)の下部を
微粒子含有層(18)に入り込ませることにより、研磨
層(14)表面を可撓性支持体(12)表面と略平行に
維持することができる。また、上記微粒子含有層(1
8)により、研磨層(14)に含有されている研磨剤
(16)を弾力性をもって支持することが可能となるの
で、該微粒子含有層(18)を、研磨体(10)が被研
磨物に接触したときのクッション層として機能させるこ
とができる。しかも、その際、上記微粒子含有層(1
8)中の微粒子(20)により研磨剤(16)に対する
支持強度を確保することができる。
【0037】したがって、本発明によれば、被研磨物に
対する当たりの強さがその被研磨面の全面にわたって均
一で、かつ、該被研磨面を傷つけるおそれのない研磨体
を得ることができる。そして、これにより、平滑で傷の
ない被研磨面を有する被研磨物を得ることができる。特
に被研磨物が磁気ヘッドである場合には、これがたとえ
高密度磁気記録対応型の磁気ヘッドであっても十分な磁
気ヘッド出力の確保およびドロップアウトの低減を図る
ことができる。
【0038】なお、本発明においては、研磨層と可撓性
支持体との間に微粒子含有層が設けられているが、さら
に微粒子含有層と可撓性支持体との間に新たな層を設け
るようにしてもよく、このようにすることにより、研磨
剤に対するクッション効果を高めることができ、一層顕
著な作用効果を得ることができる。また、上記新たな層
を各層間の密着力向上を目的として設けることもでき
る。
【0039】
【実施例】以下、本発明に係る研磨テープの実施例につ
いて説明する。なお、以下に示す「部」は、いずれも重
量部を表わすものである。
【0040】(実施例1)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)支持体上に表1に示す組成で
調製した研磨層形成塗布液をエキストルージョン方式
(湿式同時重層塗布方式)で塗布し乾燥した後、1イン
チ幅にスリットして研磨テープサンプルを作製した。
【0041】<研磨塗布液組成> 研磨剤 … 300部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂 … 20部 ポリアミド樹脂 … 30部 エポキシ樹脂 … 7部 溶剤 … 320部
【0042】
【表1】
【0043】上記各種研磨テープと市販のハイテック精
工社製バーニッシュ用研磨機とを使用して磁気フロッピ
ーディスクを研磨処理(バーニッシュ処理)した。
【0044】研磨処理後3.5インチフロッピー用カー
トリッジに組み込んでドロップアウトのスライス依存性
を調べた。特に苛酷な条件であるスライスレベル65パ
ーセント時のドロップアウト数に注目した。
【0045】この結果、表1に示すように、スライスレ
ベル65パーセントにおけるドロップアウト数は、上層
の厚さが研磨剤の平均粒子径に近い値となったときに最
小値となった。
【0046】(実施例2)厚さ10μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)支持体上に表2の組成で調製
した研磨層形成塗布液をエキストルージョン方式で塗布
し乾燥した後、1/2インチ幅にスリットして研磨テー
プサンプルを作製した。
【0047】サンプルNo.8は塗布後にカレンダー処
理を施した。
【0048】<研磨塗布液組成> 研磨剤 … 300部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂 … 20部 ポリアミド樹脂 … 30部 エポキシ樹脂 … 7部 溶剤 … 320部
【0049】
【表2】
【0050】上記各種研磨テープと市販のハイテック精
工社製バーニッシュ用研磨機とを使用して8mmVTR
用ヘッドを研磨後、ビデオヘッド出力を求めた。
【0051】この結果、表2に示すように、上層の厚さ
が上層中に含まれる研磨剤粒子の平均サイズに近くなる
ほど出力が高くなった。また、この場合、サンプルN
o.8の結果が示すように、カレンダー処理と組み合わ
せると極めて高い出力を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨体の一例を示す断面図
【図2】従来の研磨体を示す断面図
【符号の説明】
10 研磨体 12 可撓性支持体 14 研磨層 16 研磨剤 18 微粒子含有層 20 微粒子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性支持体の表面に研磨層が設けられ
    てなる研磨体において、 前記研磨層に含有されている研磨剤の平均粒子径が該研
    磨層の厚さと略同一寸法であり、かつ、この研磨層と前
    記可撓性支持体との間に微粒子含有層が設けられてい
    る、ことを特徴とする研磨体。
JP33150092A 1992-12-11 1992-12-11 研磨体 Withdrawn JPH06179174A (ja)

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JP33150092A JPH06179174A (ja) 1992-12-11 1992-12-11 研磨体

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