JP2725330B2 - ゴム変性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

ゴム変性スチレン系樹脂組成物

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JP2725330B2 JP63314180A JP31418088A JP2725330B2 JP 2725330 B2 JP2725330 B2 JP 2725330B2 JP 63314180 A JP63314180 A JP 63314180A JP 31418088 A JP31418088 A JP 31418088A JP 2725330 B2 JP2725330 B2 JP 2725330B2
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康 岡本
哲夫 宇野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、衝撃強度、剛性、光沢のバランスが改良さ
れた耐衝撃性スチレン系樹脂組成物に関するものであ
る。
さらに詳しくは、強靭化剤として使用するゴム状物質
の添加量、マトリックス中に分散したゴム状弾性体を含
有してなる軟質成分の粒子径分布と平均粒子径及び樹脂
マトリックスの極限粘度〔η〕を特定の範囲に調節する
ことにより、衝撃強度、剛性、光沢のバランスが優れた
耐衝撃性スチレン系樹脂組成物に関するものであり、該
樹脂組成物は、弱電機器、OA機器、事務機器などのハウ
ジング材等、広い分野において、使用可能である。
<従来の技術> 硬く脆いスチレン系樹脂の衝撃強度を改良するため
に、ゴム状物質とスチレン系重合体とをブレンドした
り、ゴム状物質をスチレン系単量体に溶解した後重合し
てゴム変性スチレン系樹脂組成物にすることはよく知ら
れている。
しかしながら、弱電機器、OA機器等のハウジング材と
して広く使われているABS樹脂と比較すると、衝撃強
度、剛性、光沢のバランスが見劣りする。
衝撃強度改良のためには、特開昭57−170949号、特開
昭57−172948号、特開昭57−187345号および特開昭61−
85461号公報等に記載されたように、有機ポリシロキサ
ンが添加されたり、特開昭49−354号、特開昭59−66412
号公報等に記載されたように、ポリフェニレンエーテ
ル、アクリロニトリルやα−メチルスチレンとの共重合
が試みられている。しかしながら、そのような衝撃強度
改良方法では、添加剤の購入や供給設備の設置、ポリフ
ェニレンエーテル、アクリロニトリルやα−メチルスチ
レン等の貯蔵の配合設備にコストがかかるという欠点が
生じる。
また、光沢を改良するためには、軟質成分の粒子径を
光の波長に相当する程度で小さくする必要があるが、小
さな粒子径の軟質成分を使用すると、衝撃強度が低くな
る。粒子径の小さな軟質成分を利用する場合は、一般に
添加量を増し、衝撃強度を高めることがなされるが、ゴ
ム状弾性体量が増えると剛性が低下するという欠点が生
じる。
<発明が解決しようとする課題> 本発明者らは、衝撃強度改良剤の添加やスチレン系単
量体と共重合可能な単量体を重合させて連続相を形成さ
せるという手段をとらずに、ゴム状物質の添加量、軟質
成分の粒子径分布と平均粒子径及び樹脂マトリックスの
極限粘度〔η〕を特定の範囲に調節することによって衝
撃強度、剛性、光沢のバランスの優れたゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物を得ることを目的とした。
<課題を解決するための手段> すなわち本発明は、 スチレン系樹脂がマトリックスを形成し、ゴム状弾性
体を含有してなる軟質成分が粒子状に分散しているゴム
変性スチレン系樹脂組成物において、 (a)該組成物中に分散した軟質成分の粒子径分布が二
峰性であり、 (b)軟質成分の一峰(粒子径の小さい方)の極大粒子
径をD1、他峰(粒子径の大きい方)の極大粒子径をD2
した場合、 D1≦0.8μ、D2>0.8μ、10≦D2/D1≦30 の関係を満足し、 (c)軟質成分の平均粒子径が2.6μ以下の範囲にあ
り、 (d)ゴム状弾性体の含有量が4.0wt%以上7.5wt%以下
であり、かつ、 (e)樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕が0.70以上で
あることを特徴とする衝撃強度、剛性、光沢のバランス
が著しく改良されたゴム変性スチレン系樹脂組成物に関
するものである。
本発明の目的を達成するためには、上記のごとく、ゴ
ム状弾性体の添加量、軟質成分の粒子径分布と平均粒子
径及び樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕をそれぞれ特
定することが必要であり、これらの要件のうちどの1つ
が欠けても本発明の目的は達成できない。
以下さらに詳しく説明する。
本発明に用いるゴム変性スチレン系樹脂組成物は、ゴ
ム状物質を芳香族モノビニル単量体に溶解した後、塊状
重合法又は塊状−懸濁二段重合法によって製造される。
芳香族モノビニル単量体としては、スチレンが一般的
ではあるが、α−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン等のアルキル置換スチレンも利
用できる。
またゴム状物質としては、ポリブタジエン、スチレン
−ブタジエン共重合体類、エチレン−プロピレン系共重
合体類、エチレン−プロピレン−非共役ジエンの三元共
重合体類、イソプレン重合体類、スチレン−イソプレン
共重合体類が使われるがその中でもポリブタジエンが最
も好ましく用いられる。
ポリブタジエンはシス含有率の高低に関係なく用いる
ことができる。
製造されたゴム変性スチレン系樹脂組成物は、軟質成
分が粒子状に分散しており、(a)その粒子径分布は二
峰性を示していることが必要である。
そして、(b)粒子径の小さい一峰の極大粒子径を
D1、他峰(粒子径の大きい方)の極大粒子径をD2とした
場合、 D1≦0.8μ、D2>0.8μ、10≦D2/D1≦30 の関係を満足することが必要である。
D1が0.8μを越える場合には、光沢が低下し、D2が0.8
μ以下の場合には、衝撃強度の改良効果が低下する。さ
らにD2/D1<10またはD2/D1>30の場合には、衝撃強度の
改良効果は、発現しないか、又は、小さなものとなる。
また、(c)軟質成分の平均粒子径は2.6μ以下の範
囲、好ましくは0.2〜2.0μの範囲にあることが必要であ
り、平均粒子径が2.6μを越えると衝撃強度の改良効果
は小さなものとなり、また、光沢も著しく低下する。
ここで云う粒子径分布と平均粒子径は、ゴム変性スチ
レン系樹脂の超薄切片の透過型電子顕微鏡写真をとり、
写真上の軟質成分粒子500個の粒子径を測定して求めた
ものである。
平均粒子径は、次式によって計算する。
ここで云うn1は粒子径D1のゴム状弾性体粒子の個数で
ある。
粒子径分布及び平均粒子径は、コールターカウンター
の如き分析装置を用いて測定しても良いが、その時に
は、電子顕微鏡写真による測定値との差を考慮しなけれ
ばならない。
また、(d)ゴム状物質の含有量は、4.0wt%以上、
7.5wt%以下、好ましくは4.5wt%以上7.0wt%以下にし
なければならない。
ゴム状物質の含有量が、4.0wt%未満の場合は衝撃強
度が低下し、7.5wt%を越えると剛性が低下し、また光
沢も低下するため好ましくない。
さらに、(e)樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕が
0.70以上であることが必要である。〔η〕が0.70未満の
場合もまた剛性が低下し好ましくない。
ここで云う樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕は、樹
脂成分0.5grをメチルエチルケトン/メタノール=10/1
溶液50mlに溶解し、遠心分離によって不溶ゲル分を沈澱
させた後、上澄液をメタノール1に移し、樹脂成分を
再沈澱させて、ロ過後、乾燥した沈澱物100mgを精秤
し、30mlのトルエンに溶解し、30℃の温度でウベローデ
型毛管粘度計を使って測定した値である。
本発明において、特定された軟質成分の粒子径分布と
平均粒子径及び樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕は、
重合工程における撹拌強度、重合温度、重合時間、重合
開始剤や連鎖移動剤の量を加減することや重合の進んだ
重合液の一部を原料単量体にフィードバックしたり、あ
るいは重合度の異なる重合液を所定量抜きとって混合し
た後、重合を完成させる等の方法により調節することが
できる。
また、簡易的には、ゴム状物質の含有量、軟質成分の
平均粒子径と粒子径分布及び樹脂マトリックスの〔η〕
が異なる二種以上のゴム変性スチレン系樹脂またはスチ
レン系樹脂を所定量混合することにより、本発明で特定
したゴム状物質の含有量、軟質成分の粒子径分布と平均
粒子径及び樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕を持つ樹
脂組成物を得ることもできる。
<実施例> 以下の実施例及び比較例は、表−1に示すA〜Gのゴ
ム変性ポリスチレンを表−2の割合にブレンドして物性
値を測定し、その結果を表−3に示した。
ただし、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の樹脂組成物は、衝撃強
度、剛性、光沢のバランスが良く、これまでABS樹脂が
使用されてきた弱電機器、OA機器、事務機器のハウジン
グ材等にABS樹脂の代替品として使用でき、コストダウ
ンにかかわる経済的価値は、きわめて大であると云え
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系樹脂がマトリックスを形成し、
    ゴム状弾性体を含有してなる軟質成分が粒子状に分散し
    ているゴム変性スチレン系樹脂組成物において、 (a)該組成物中に分散した軟質成分の粒子径分布が二
    峰性であり、 (b)軟質成分の一峰(粒子径の小さい方)の極大粒子
    径をD1、他峰(粒子径の大きい方)の極大粒子径をD2
    した場合、 D1≦0.8μ、D2>0.8μ、10≦D2/D1≦30 の関係を満足し、 (c)軟質成分の平均粒子径が2.6μ以下の範囲にあ
    り、 (d)ゴム状弾性体の含有量が4.0wt%以上7.5wt%以下
    であり、かつ、 (e)樹脂マトリックスの極限粘度〔η〕が0.70以上で
    あることを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂組成物。
JP63314180A 1988-01-29 1988-12-12 ゴム変性スチレン系樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2725330B2 (ja)

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ITMI20042401A1 (it) * 2004-12-16 2005-03-16 Polimeri Europa Spa Procedimento per la preparazione di co-polimeri vinilaromatici antiurto aggraffati su elastomero

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