JP2016013084A - 麺 - Google Patents
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Abstract
【課題】湯戻ししたり茹でたりした際に湯中でほぐれやすく、食した際にはつるつるとしてよりなめらかな食感を感じることができ、且つ、ぬるつきが抑えられて良好な口当たりを有する麺を提供する。【解決手段】麺固形分100質量部に対してスフィンゴミエリンを0.02〜0.45質量部含有する麺。【選択図】なし
Description
本発明は、麺に関する。
麺は小麦粉等の穀粉、食塩、水といった比較的単純な成分組成で製造されるが、そのおいしさの感じ方は非常に繊細で、食感によっても麺のおいしさが大きく左右される。
麺の食感を改善する方法がいくつか知られている。例えば特許文献1には、麺の製造において乳清蛋白濃縮物及び酵素分解レシチンを添加することで麺類の食感を改善したことが記載されている。
また、特許文献2には小麦粉、牛乳、生玉子、昆布エキス、アルコール及び重曹を特定量混練して生ラーメンを製造して生ラーメンの味と食感を改善したことが、特許文献3には小麦粉、牛乳、生玉子、昆布エキス、アルコール及びふのりを特定量混練して生ラーメンを製造して生ラーメンの味と食感を改善したことがそれぞれ記載されている。
さらに特許文献4には、麺の製造において脂肪酸化合物を特定量配合することで、消化・吸収が抑えられ、食感も良好な麺が得られることが記載されている。
また、特許文献2には小麦粉、牛乳、生玉子、昆布エキス、アルコール及び重曹を特定量混練して生ラーメンを製造して生ラーメンの味と食感を改善したことが、特許文献3には小麦粉、牛乳、生玉子、昆布エキス、アルコール及びふのりを特定量混練して生ラーメンを製造して生ラーメンの味と食感を改善したことがそれぞれ記載されている。
さらに特許文献4には、麺の製造において脂肪酸化合物を特定量配合することで、消化・吸収が抑えられ、食感も良好な麺が得られることが記載されている。
本発明は、湯戻ししたり茹でたりした際に湯中でほぐれやすく、食した際にはつるつるとしてよりなめらかな食感を感じることができ、且つ、ぬるつきが抑えられて良好な口当たりを有する麺の提供に関する。また本発明は、上記麺の製造方法の提供に関する。
本発明者らは、麺線表面に特定量のスフィンゴミエリンを付着させ、あるいは麺生地中に特定量のスフィンゴミエリンを練り込み、得られた麺を湯戻しすると、湯中でほぐれやすく、さらに湯戻しした麺の食感はつるつるとしてなめらかさが増し、しかもぬるつきを感じず良好な口当たりとなることを見い出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至った。
本発明は、麺固形分100質量部に対してスフィンゴミエリンを0.02〜0.45質量部含有する麺を提供するものである。
また本発明は、麺線表面にスフィンゴミエリンを、該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む、麺の製造方法を提供するものである。
また本発明は、麺生地中にスフィンゴミエリンを、該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む、麺の製造方法を提供するものである。
また本発明は、麺線表面にスフィンゴミエリンを、該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む、麺の製造方法を提供するものである。
また本発明は、麺生地中にスフィンゴミエリンを、該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む、麺の製造方法を提供するものである。
本明細書において「固形分」というときには、この固形分にはスフィンゴミエリン(以下、スフィンゴミエリンを「SM」と略す。)は含まれないものとする。すなわち、本明細書において「麺固形分」の質量は、SMを含む麺全体の固形分の質量から麺に含まれるSMの質量を差し引いた値となる。また、本明細書において「麺線の固形分」とは、SMを付着させる前の(すなわちSMを含まない)麺線の固形分である。また、本明細書において「麺生地の固形分」とは、麺生地の調製に用いた、SM以外の各原料の固形分の合計である。
本発明の麺は、湯戻ししたり茹でたりする際に湯中でほぐれやすい。また、つるつるとしてよりなめらかな食感を有し、且つ、ぬるつきが抑えられて口当たりが良好である。
本発明の製造方法によれば、湯中でほぐれやすく、つるつるとしてよりなめらかな食感を有し、且つ、ぬるつきの少ない口当たりの良好な麺を得ることができる。
本発明の製造方法によれば、湯中でほぐれやすく、つるつるとしてよりなめらかな食感を有し、且つ、ぬるつきの少ない口当たりの良好な麺を得ることができる。
本発明の麺は、その固形分100質量部に対してSMを0.02〜0.45質量部含有する。本発明の麺がSMを含有する態様に特に制限はない。例えば、麺線表面にSMを付着させることで麺にSMを含有させることができる。また、麺生地の調製に際して麺生地中にSMを練り込むことで麺にSMを含有させることもできる。
本発明において、麺の種類に特に制限はなく、中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、フォー等の麺が広く包含される。なかでもつるつるとした食感が特に好まれる中華麺又はうどんが好ましく、中華麺がより好ましい。また、本発明の麺の加工形態も特に制限はなく、例えば、生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺のいずれの形態であってもよい。本発明の麺は、通常は湯戻しした後あるいは茹でた後に食される。本発明の麺のより好ましい加工形態は生ラーメン(即席生ラーメンを含む)、生うどん(即席生うどんを含む)又は即席乾麺(好ましくは即席ラーメン)の形態である。
本発明に用いるSMは、リン脂質の一種であり、スフィンゴシンと脂肪酸からなるセラミド骨格にホスホリルコリンが結合した構造を有する。SMを構成する脂肪酸としては、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。当該直鎖脂肪酸の炭素数は12〜30が好ましく、14〜26がより好ましい。
SMは麺表面への付着性の観点から、SMを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合は、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であってもよい。
SMは麺表面への付着性の観点から、SMを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合は、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であってもよい。
本発明の麺に含まれるSMは、水中油型乳化状態の分散相(すなわち乳化粒子)を構成した状態にないことが好ましい。すなわち、本発明の麺に含まれるSMは、保護膠質作用を発揮した状態にはなく、牛乳の脂肪球膜を構成しているSMや、卵黄中で低密度リポタンパク質(リポタンパク質は卵黄中で水中油型乳化状態における乳化粒子の形態で存在する)を構成しているSMとは存在形態が異なることが好ましい。水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にないSMを用いることで、麺の表面にSMの脂質二重膜が形成されやすくなり、麺につるつるとしてなめらかな食感を効果的に付与することができる。SMの合成ないし入手については後述する。
本発明の麺に含有されるSMの量は、例えばBligh−Dyer法等の脂質抽出法により麺から脂質を抽出し、Sphingomyelin Assay Kit(CELL BIOLABS,INC.製)を用いることで測定することができる。
本発明の麺に含有されるSMの量は、例えばBligh−Dyer法等の脂質抽出法により麺から脂質を抽出し、Sphingomyelin Assay Kit(CELL BIOLABS,INC.製)を用いることで測定することができる。
本発明の麺は、ほぐれ性の向上とつるつるとしたなめらかな食感を麺に付与する観点から、麺固形分100質量部に対して、SMを0.04質量部以上含有することが好ましく、より好ましくは0.05質量部以上含有する。また、本発明の麺は、ぬるつきを抑える観点から、麺固形分100質量部に対して、SMの含有量が0.40質量部以下であることが好ましい。
本発明において、「麺固形分」の質量は、麺を、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の麺の質量から、麺に含有されるSMの質量を差し引いた値である。
続いて本発明の麺の製造方法について以下に説明する。
本発明の麺の製造方法は、本発明の麺を調製するのに好適な方法である。
本発明の製造方法の一実施形態は、麺線表面にSMを、当該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む(以下、第1実施形態という)。
また、本発明の製造方法の別の実施形態は、麺生地中にSMを、当該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む(以下、第2実施形態という)。
本発明の製造方法の一実施形態は、麺線表面にSMを、当該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む(以下、第1実施形態という)。
また、本発明の製造方法の別の実施形態は、麺生地中にSMを、当該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む(以下、第2実施形態という)。
上記第1実施形態について以下に説明する。
上記第1実施形態によれば、麺線表面に特定量のSMを付着させることで、SMを特定量含有する本発明の麺が得られる。麺線は常法により得ることができる。例えば、麺生地の原料を、ミキサー等を用いて捏上げて麺生地を調製し、得られた麺生地を圧延ロールに通して所望の厚さの麺帯とし、次いで切り出し機にかけることで麺線を得ることができる。切り出した麺線をさらに所望の長さに切断し、本発明における麺線として用いることが好ましい。
また、上記で得られた麺線(生麺)を調湿乾燥法等により乾燥すれば乾麺が得られ、蒸煮を施し冷却すれば蒸麺が得られ、連続的に蒸煮又は茹で処理を行った後、フライ用バスケットあるいは乾燥用バスケットに一食ずつ成形充填し、フライあるいは高温熱風乾燥処理すれば即席乾麺が得られる。これらの麺はいずれも、上記第1実施形態における麺線として用いることができる。
上記第1実施形態によれば、麺線表面に特定量のSMを付着させることで、SMを特定量含有する本発明の麺が得られる。麺線は常法により得ることができる。例えば、麺生地の原料を、ミキサー等を用いて捏上げて麺生地を調製し、得られた麺生地を圧延ロールに通して所望の厚さの麺帯とし、次いで切り出し機にかけることで麺線を得ることができる。切り出した麺線をさらに所望の長さに切断し、本発明における麺線として用いることが好ましい。
また、上記で得られた麺線(生麺)を調湿乾燥法等により乾燥すれば乾麺が得られ、蒸煮を施し冷却すれば蒸麺が得られ、連続的に蒸煮又は茹で処理を行った後、フライ用バスケットあるいは乾燥用バスケットに一食ずつ成形充填し、フライあるいは高温熱風乾燥処理すれば即席乾麺が得られる。これらの麺はいずれも、上記第1実施形態における麺線として用いることができる。
上記麺生地は常法により調製することができる。より詳細には、少なくとも穀粉と、水とを混合し、練り上げることで得られる。麺生地の調製では、目的に応じて食塩、かん水、乳化剤、増粘安定剤、酸化防止剤、着色料、pH調整剤等も配合される。
前記穀粉に特に制限はなく、目的に応じて適宜に選択される。前記穀粉の例としては、小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上や、これと澱粉との組み合わせ等が挙げられる。使用する小麦粉の種類は特に限定されず、強力粉、中力粉、薄力粉の1種又は2種以上を用いることができる。
上記澱粉としては、例えば、小麦澱粉、大麦澱粉、ライ麦澱粉、エンバク澱粉等の麦類澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、豆類澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ヒシ澱粉、クリ澱粉、サゴ澱粉、ナガイモ澱粉、レンコン澱粉、クワイ澱粉、ワラビ澱粉、ユリネ澱粉、アミロメイズ澱粉から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
上記穀粉は、さらにこんにゃく粉、グルテン粉、加工澱粉等を含んでもよい。
前記穀粉に特に制限はなく、目的に応じて適宜に選択される。前記穀粉の例としては、小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上や、これと澱粉との組み合わせ等が挙げられる。使用する小麦粉の種類は特に限定されず、強力粉、中力粉、薄力粉の1種又は2種以上を用いることができる。
上記澱粉としては、例えば、小麦澱粉、大麦澱粉、ライ麦澱粉、エンバク澱粉等の麦類澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、豆類澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ヒシ澱粉、クリ澱粉、サゴ澱粉、ナガイモ澱粉、レンコン澱粉、クワイ澱粉、ワラビ澱粉、ユリネ澱粉、アミロメイズ澱粉から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
上記穀粉は、さらにこんにゃく粉、グルテン粉、加工澱粉等を含んでもよい。
麺線表面にSMを付着させる方法は、麺線表面にSMを均一に付着させることができれば特に制限はない。例えば、SMを水に分散させたSM分散液を調製し、このSM分散液中に麺線を浸漬したり、SM分散液を麺線に噴霧したりして麺線表面にSM分散液を保持させ、その後分散液中の媒体を所望のレベルまで乾燥、除去することにより、麺線表面にSMを付着させることができる。SM分散液の媒体に特に制限はないが、水又は水溶液が好ましい。上記第1実施形態において、「麺線表面にSMを付着させる」とは、麺線の外側からSMを付着させる工程(例えば浸漬、噴霧等)を経ていることを意味し、必ずしもすべてのSMが麺線の表面に存在していることを意味するものではない。例えば、SMを付着させる工程において、SMの一部が麺線の表面から麺線内部に入り込んでいてもよい。
本発明の製造方法に用いるSMは、化学的に合成されたもの、天然由来のもののいずれも用いることができる。例えば、スフィンゴミエリンの化学的合成法として、1)ホスホロアミダイトを経由する方法(Weis、Chem Phys Lip、3、1999)、2)環状ホスフェートを経由する方法(Dong、Tetrahedron Lett、5291、1991)、3)環状ホスファイトを経由する方法(Byun、J Org Chem、6495、1994)により、セラミドの1位水酸基にホスホコリンを導入してスフィンゴミエリンに変換する方法が知られている。
また、牛乳から得られる脂質成分を、透析、硫安分画、ゲルろ過、等電点沈殿、イオン交換クロマトグラフィー、溶媒分画等の手法により精製することで、高純度のスフィンゴミエリンを得ることができる(Sanchez−Juanes、Int Dairy J、273、2009)。
また、牛乳から得られる脂質成分を、透析、硫安分画、ゲルろ過、等電点沈殿、イオン交換クロマトグラフィー、溶媒分画等の手法により精製することで、高純度のスフィンゴミエリンを得ることができる(Sanchez−Juanes、Int Dairy J、273、2009)。
なかでもバターミルク由来のSMは本発明のSMとして特に好適である。バターミルクは生乳から分離したクリームをチャーニングしてバターを作った後に残る液体である。生乳中においてSMの大部分は脂肪球膜を形成して存在している(すなわち、水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にある)。バターミルク中においては脂肪球は破壊されており、SMはもはや水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にはない。バターミルク由来のSM製剤として、PL−20(Arla Foods社製、SM純度3.72質量%)や、高純度SM製剤であるCOATSOME NM−70(日油社製、SM純度98.0質量%)が商業的に入手可能であり、本発明に好適に用いることができる。
また、卵黄由来のSM製剤も好適に用いることができる。卵黄由来のSM製剤としては、COATSOME NM−10(日油社製、SM純度98.0質量%)が商業的に入手可能である。COATSOME NM−10は高純度SM製剤であり、SMは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にはない。
また、卵黄由来のSM製剤も好適に用いることができる。卵黄由来のSM製剤としては、COATSOME NM−10(日油社製、SM純度98.0質量%)が商業的に入手可能である。COATSOME NM−10は高純度SM製剤であり、SMは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にはない。
上記第1実施形態においては、得られる麺のSM含有量が本発明の麺のSMの含有量となるように麺線表面にSMを付着させる。麺線表面へのSMの付着量は、麺線の固形分100質量部に対して0.04質量部以上が好ましく、より好ましくは0.05質量部以上である。また、麺線表面へのSMの付着量は、麺線の固形分100質量部に対して0.40質量部以下が好ましい。
ここで、「麺線の固形分」の質量は、SMを付着させる前の麺線を、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の質量である。また、「麺線の固形分」の質量は、SMを付着させた麺を、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の質量から、麺に付着しているSMの質量を差し引いて求めることもできる。
ここで、「麺線の固形分」の質量は、SMを付着させる前の麺線を、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の質量である。また、「麺線の固形分」の質量は、SMを付着させた麺を、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の質量から、麺に付着しているSMの質量を差し引いて求めることもできる。
続いて本発明の製造方法の上記第2実施形態について説明する。
上記第2実施形態では、SMは麺生地の調製の際に配合される。上記第2実施形態において「麺生地中にSMを練り込む」とは、SM以外の原料を用いて麺生地を調製した後に当該麺生地中にSMを練り込む態様の他、麺生地の原料の一部又は全部とSMとをあらかじめ混合した後に原料を捏上げて麺生地を調製する態様を含む意味である。すなわち、上記第2実施形態において麺生地は、少なくとも穀粉と、水と、特定量のSMとを同時に又は所望の順序で混合し、捏上げることで得られる。この麺生地におけるSM以外の原料は、上記第1実施形態で説明した麺生地の原料と同じであり、目的の麺の種類に応じて適宜に選択される。また、第2実施形態に用いるSMは、上記第1実施形態で説明したSMと同じである。
SMを練り込んだ麺生地を圧延ロールに通して所望の厚さの麺帯とし、次いで切り出し機にかけることで麺線を得、所望の長さに切断することで本発明の麺(生麺)を得ることができる。また、この生麺を、調湿乾燥法等により乾燥すれば乾麺が得られ、蒸煮を施し冷却すれば蒸麺が得られ、連続的に蒸煮又は茹で処理を行った後、フライ用バスケットあるいは乾燥用バスケットに一食ずつ成形充填し、フライあるいは高温熱風乾燥処理すれば即席乾麺が得られる。生麺を処理して得られるこれらの麺も、第2実施形態により得られる麺に包含される。
上記第2実施形態では、SMは麺生地の調製の際に配合される。上記第2実施形態において「麺生地中にSMを練り込む」とは、SM以外の原料を用いて麺生地を調製した後に当該麺生地中にSMを練り込む態様の他、麺生地の原料の一部又は全部とSMとをあらかじめ混合した後に原料を捏上げて麺生地を調製する態様を含む意味である。すなわち、上記第2実施形態において麺生地は、少なくとも穀粉と、水と、特定量のSMとを同時に又は所望の順序で混合し、捏上げることで得られる。この麺生地におけるSM以外の原料は、上記第1実施形態で説明した麺生地の原料と同じであり、目的の麺の種類に応じて適宜に選択される。また、第2実施形態に用いるSMは、上記第1実施形態で説明したSMと同じである。
SMを練り込んだ麺生地を圧延ロールに通して所望の厚さの麺帯とし、次いで切り出し機にかけることで麺線を得、所望の長さに切断することで本発明の麺(生麺)を得ることができる。また、この生麺を、調湿乾燥法等により乾燥すれば乾麺が得られ、蒸煮を施し冷却すれば蒸麺が得られ、連続的に蒸煮又は茹で処理を行った後、フライ用バスケットあるいは乾燥用バスケットに一食ずつ成形充填し、フライあるいは高温熱風乾燥処理すれば即席乾麺が得られる。生麺を処理して得られるこれらの麺も、第2実施形態により得られる麺に包含される。
上記第2実施形態においては、得られる麺のSM含有量が本発明の麺のSMの含有量となるように麺生地中にSMが練り込まれる。したがって、麺生地中に練り込むSMの量は、麺生地の固形分100質量部に対して0.04質量部以上が好ましく、より好ましくは0.05質量部以上である。また、麺生地中に練り込むSMの量は、麺生地の固形分100質量部に対して0.40質量部以下が好ましい。
ここで、「麺生地の固形分」は、上述のように麺生地の調製に用いるSM以外の原料の固形分の合計であり、「麺生地の固形分」の質量は、SM以外の各原料について、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の質量を量り、測定された各原料の質量の合計となる。また、「麺生地の固形分」の質量は、SMを練り込んだ麺生地を、常圧下、105℃で3時間乾燥した直後の質量から、麺生地中のSMの質量を差し引いて求めることもできる。
ここで、「麺生地の固形分」は、上述のように麺生地の調製に用いるSM以外の原料の固形分の合計であり、「麺生地の固形分」の質量は、SM以外の各原料について、常圧下、105℃で3時間乾燥させた直後の質量を量り、測定された各原料の質量の合計となる。また、「麺生地の固形分」の質量は、SMを練り込んだ麺生地を、常圧下、105℃で3時間乾燥した直後の質量から、麺生地中のSMの質量を差し引いて求めることもできる。
本発明の麺は、通常は湯戻しあるいは茹で上げた後に、スープ、汁、たれ等と共に食される。本発明の麺は、スープ中で湯戻しして食することもできる。湯戻しの際に麺表面にSMの脂質二重膜が形成され、この被膜効果により麺につるつるとしてなめらかな食感が付与されるものと推定される。
上述した実施形態に関し、本発明は以下の麺及び麺の製造方法を開示する。
<1>
麺固形分100質量部に対してスフィンゴミエリンを0.02〜0.45質量部含有する麺。
麺固形分100質量部に対してスフィンゴミエリンを0.02〜0.45質量部含有する麺。
<2>
前記麺が、好ましくは中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、又はフォーであり、より好ましくは中華麺又はうどんであり、さらに好ましくは中華麺である、前記<1>に記載の麺。
<3>
前記麺が、好ましくは生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺の形態であり、より好ましくは生ラーメン、生うどん又は即席ラーメンの形態である、前記<1>又は<2>に記載の麺。
<4>
前記麺が、好ましくは、湯戻しした後又は茹でた後に食される形態である、前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の麺。
<5>
前記スフィンゴミエリンを構成する脂肪酸が、好ましくは、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸である、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の麺。
前記麺が、好ましくは中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、又はフォーであり、より好ましくは中華麺又はうどんであり、さらに好ましくは中華麺である、前記<1>に記載の麺。
<3>
前記麺が、好ましくは生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺の形態であり、より好ましくは生ラーメン、生うどん又は即席ラーメンの形態である、前記<1>又は<2>に記載の麺。
<4>
前記麺が、好ましくは、湯戻しした後又は茹でた後に食される形態である、前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の麺。
<5>
前記スフィンゴミエリンを構成する脂肪酸が、好ましくは、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸である、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の麺。
<6>
前記直鎖脂肪酸の炭素数が、好ましくは12〜30であり、より好ましくは14〜26である、前記<5>に記載の麺。
<7>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である、前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の麺。
<8>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が100質量%以下である、前記<7>に記載の麺。
前記直鎖脂肪酸の炭素数が、好ましくは12〜30であり、より好ましくは14〜26である、前記<5>に記載の麺。
<7>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である、前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の麺。
<8>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が100質量%以下である、前記<7>に記載の麺。
<9>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは化学合成品又は天然物由来品である、前記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の麺。
<10>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは牛乳に由来する、前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の麺。
<11>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくはバターミルクに由来する、前記<1>〜<10>のいずれか1つに記載の麺。
<12>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは卵黄に由来する、前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の麺。
<13>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、前記<1>〜<12>のいずれか1つに記載の麺。
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは化学合成品又は天然物由来品である、前記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の麺。
<10>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは牛乳に由来する、前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の麺。
<11>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくはバターミルクに由来する、前記<1>〜<10>のいずれか1つに記載の麺。
<12>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは卵黄に由来する、前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の麺。
<13>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、前記<1>〜<12>のいずれか1つに記載の麺。
<14>
麺固形分100質量部に対して前記スフィンゴミエリンを、好ましくは0.04質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上含有する、<1>〜<13>のいずれか1つに記載の麺。
<15>
麺固形分100質量部に対して前記スフィンゴミエリンの含有量が、好ましくは0.40質量部以下である、<1>〜<14>のいずれか1つに記載の麺。
<16>
麺固形分100質量部に対して前記スフィンゴミエリンを、好ましくは0.04〜0.40質量部含有する、<1>〜<15>のいずれか1つに記載の麺。
<17>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは麺線表面に付着してなる、<1>〜<16>のいずれか1つに記載の麺。
<18>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは麺生地中に練り込まれてなる、<1>〜<16>のいずれか1つに記載の麺。
麺固形分100質量部に対して前記スフィンゴミエリンを、好ましくは0.04質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上含有する、<1>〜<13>のいずれか1つに記載の麺。
<15>
麺固形分100質量部に対して前記スフィンゴミエリンの含有量が、好ましくは0.40質量部以下である、<1>〜<14>のいずれか1つに記載の麺。
<16>
麺固形分100質量部に対して前記スフィンゴミエリンを、好ましくは0.04〜0.40質量部含有する、<1>〜<15>のいずれか1つに記載の麺。
<17>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは麺線表面に付着してなる、<1>〜<16>のいずれか1つに記載の麺。
<18>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは麺生地中に練り込まれてなる、<1>〜<16>のいずれか1つに記載の麺。
<19>
麺線表面にスフィンゴミエリンを、該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む、麺の製造方法。
麺線表面にスフィンゴミエリンを、該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む、麺の製造方法。
<20>
前記麺線又は麺が、好ましくは中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、又はフォーであり、より好ましくは中華麺又はうどんであり、さらに好ましくは中華麺である、前記<19>に記載の麺の製造方法。
<21>
前記麺線又は麺が、好ましくは生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺の形態である、前記<19>又は<20>に記載の麺の製造方法。
<22>
前記麺線が、好ましくは、少なくとも穀粉と、水とを混合し、練り上げて得られた麺生地から得られたものである、前記<19>〜<21>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<23>
前記穀粉が、好ましくは、小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上であるか、又は小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上と澱粉とを組み合わせたものである、前記<22>に記載の麺の製造方法。
<24>
前記小麦粉が、好ましくは、強力粉、中力粉、及び薄力粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<23>に記載の麺の製造方法。
<25>
前記澱粉が、好ましくは、小麦澱粉、大麦澱粉、ライ麦澱粉、エンバク澱粉等の麦類澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、豆類澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ヒシ澱粉、クリ澱粉、サゴ澱粉、ナガイモ澱粉、レンコン澱粉、クワイ澱粉、ワラビ澱粉、ユリネ澱粉、及びアミロメイズ澱粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<23>又は<24>に記載の麺の製造方法。
<26>
前記穀粉が、好ましくは、さらにこんにゃく粉、グルテン粉、及び加工澱粉から選ばれる1種又は2種以上を含む、前記<23>〜<25>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
前記麺線又は麺が、好ましくは中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、又はフォーであり、より好ましくは中華麺又はうどんであり、さらに好ましくは中華麺である、前記<19>に記載の麺の製造方法。
<21>
前記麺線又は麺が、好ましくは生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺の形態である、前記<19>又は<20>に記載の麺の製造方法。
<22>
前記麺線が、好ましくは、少なくとも穀粉と、水とを混合し、練り上げて得られた麺生地から得られたものである、前記<19>〜<21>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<23>
前記穀粉が、好ましくは、小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上であるか、又は小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上と澱粉とを組み合わせたものである、前記<22>に記載の麺の製造方法。
<24>
前記小麦粉が、好ましくは、強力粉、中力粉、及び薄力粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<23>に記載の麺の製造方法。
<25>
前記澱粉が、好ましくは、小麦澱粉、大麦澱粉、ライ麦澱粉、エンバク澱粉等の麦類澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、豆類澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ヒシ澱粉、クリ澱粉、サゴ澱粉、ナガイモ澱粉、レンコン澱粉、クワイ澱粉、ワラビ澱粉、ユリネ澱粉、及びアミロメイズ澱粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<23>又は<24>に記載の麺の製造方法。
<26>
前記穀粉が、好ましくは、さらにこんにゃく粉、グルテン粉、及び加工澱粉から選ばれる1種又は2種以上を含む、前記<23>〜<25>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<27>
好ましくは、前記スフィンゴミエリンの分散液を調製し、この分散液中に前記麺線を浸漬することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを保持させ、その後、該分散液に含まれる媒体を乾燥除去することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを付着させる、前記<19>〜<26>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<28>
好ましくは、前記スフィンゴミエリンの分散液を調製し、この分散液を前記麺線に噴霧することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを保持させ、その後、該分散液に含まれる媒体を乾燥除去することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを付着させる、前記<19>〜<26>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<29>
前記媒体が、好ましくは水又は水溶液である、前記<27>又は<28>に記載の麺の製造方法。
好ましくは、前記スフィンゴミエリンの分散液を調製し、この分散液中に前記麺線を浸漬することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを保持させ、その後、該分散液に含まれる媒体を乾燥除去することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを付着させる、前記<19>〜<26>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<28>
好ましくは、前記スフィンゴミエリンの分散液を調製し、この分散液を前記麺線に噴霧することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを保持させ、その後、該分散液に含まれる媒体を乾燥除去することにより、前記麺線表面に前記スフィンゴミエリンを付着させる、前記<19>〜<26>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<29>
前記媒体が、好ましくは水又は水溶液である、前記<27>又は<28>に記載の麺の製造方法。
<30>
前記スフィンゴミエリンを構成する脂肪酸が、好ましくは、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸である、前記<19>〜<29>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<31>
前記直鎖脂肪酸の炭素数が、好ましくは12〜30であり、より好ましくは14〜26である、前記<30>に記載の麺の製造方法。
<32>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である、前記<19>〜<31>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<33>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が100質量%以下である、前記<32>に記載の麺の製造方法。
前記スフィンゴミエリンを構成する脂肪酸が、好ましくは、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸である、前記<19>〜<29>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<31>
前記直鎖脂肪酸の炭素数が、好ましくは12〜30であり、より好ましくは14〜26である、前記<30>に記載の麺の製造方法。
<32>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である、前記<19>〜<31>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<33>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が100質量%以下である、前記<32>に記載の麺の製造方法。
<34>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは化学合成品又は天然物由来品である、前記<19>〜<33>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<35>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは牛乳に由来する、前記<19>〜<34>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<36>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくはバターミルクに由来する、前記<19>〜<35>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<37>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは卵黄に由来する、前記<19>〜<34>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<38>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、前記<19>〜<37>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは化学合成品又は天然物由来品である、前記<19>〜<33>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<35>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは牛乳に由来する、前記<19>〜<34>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<36>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくはバターミルクに由来する、前記<19>〜<35>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<37>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは卵黄に由来する、前記<19>〜<34>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<38>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、前記<19>〜<37>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<39>
前記麺線表面に付着させる前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺線の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04質量部以上であり、より好ましくは0.05質量部以上である、前記<19>〜<38>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<40>
前記麺線表面に付着させる前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺線の固形分100質量部に対して、好ましくは0.40質量部以下である、前記<19>〜<39>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<41>
前記麺線表面に付着させる前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺線の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04〜0.40質量部であり、より好ましくは0.05〜0.40質量部である、前記<19>〜<38>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
前記麺線表面に付着させる前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺線の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04質量部以上であり、より好ましくは0.05質量部以上である、前記<19>〜<38>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<40>
前記麺線表面に付着させる前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺線の固形分100質量部に対して、好ましくは0.40質量部以下である、前記<19>〜<39>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<41>
前記麺線表面に付着させる前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺線の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04〜0.40質量部であり、より好ましくは0.05〜0.40質量部である、前記<19>〜<38>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<42>
麺生地中にスフィンゴミエリンを、該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む、麺の製造方法。
麺生地中にスフィンゴミエリンを、該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む、麺の製造方法。
<43>
前記麺が、好ましくは中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、又はフォーであり、より好ましくは中華麺又はうどんであり、さらに好ましくは中華麺である、前記<42>に記載の麺の製造方法。
<44>
前記麺が、好ましくは生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺の形態である、前記<42>又は<43>に記載の麺の製造方法。
<45>
前記麺生地が、好ましくは、少なくとも穀粉と、水と、前記スフィンゴミエリンとを混合して練り上げて得られたものである、前記<42>〜<44>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<46>
前記穀粉が、好ましくは、小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上であるか、又は小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上と澱粉とを組み合わせたものである、前記<45>に記載の麺の製造方法。
<47>
前記小麦粉が、好ましくは、強力粉、中力粉、及び薄力粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<46>に記載の麺の製造方法。
<48>
前記澱粉が、好ましくは、小麦澱粉、大麦澱粉、ライ麦澱粉、エンバク澱粉等の麦類澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、豆類澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ヒシ澱粉、クリ澱粉、サゴ澱粉、ナガイモ澱粉、レンコン澱粉、クワイ澱粉、ワラビ澱粉、ユリネ澱粉、及びアミロメイズ澱粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<46>又は<47>に記載の麺の製造方法。
<49>
前記穀粉が、好ましくは、さらにこんにゃく粉、グルテン粉、及び加工澱粉から選ばれる1種又は2種以上を含む、前記<46>〜<48>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
前記麺が、好ましくは中華麺、パスタ、うどん、そば、はるさめ、ビーフン、又はフォーであり、より好ましくは中華麺又はうどんであり、さらに好ましくは中華麺である、前記<42>に記載の麺の製造方法。
<44>
前記麺が、好ましくは生麺、乾麺、蒸麺、又は即席乾麺の形態である、前記<42>又は<43>に記載の麺の製造方法。
<45>
前記麺生地が、好ましくは、少なくとも穀粉と、水と、前記スフィンゴミエリンとを混合して練り上げて得られたものである、前記<42>〜<44>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<46>
前記穀粉が、好ましくは、小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上であるか、又は小麦粉、米粉、そば粉、大麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉、ひえ粉から選ばれる1種又は2種以上と澱粉とを組み合わせたものである、前記<45>に記載の麺の製造方法。
<47>
前記小麦粉が、好ましくは、強力粉、中力粉、及び薄力粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<46>に記載の麺の製造方法。
<48>
前記澱粉が、好ましくは、小麦澱粉、大麦澱粉、ライ麦澱粉、エンバク澱粉等の麦類澱粉、トウモロコシ澱粉、米澱粉、豆類澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ヒシ澱粉、クリ澱粉、サゴ澱粉、ナガイモ澱粉、レンコン澱粉、クワイ澱粉、ワラビ澱粉、ユリネ澱粉、及びアミロメイズ澱粉から選ばれる1種又は2種以上である、前記<46>又は<47>に記載の麺の製造方法。
<49>
前記穀粉が、好ましくは、さらにこんにゃく粉、グルテン粉、及び加工澱粉から選ばれる1種又は2種以上を含む、前記<46>〜<48>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<50>
前記スフィンゴミエリンを構成する脂肪酸が、好ましくは、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸である、前記<42>〜<49>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<51>
前記直鎖脂肪酸の炭素数が、好ましくは12〜30であり、より好ましくは14〜26である、前記<50>に記載の麺の製造方法。
<52>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である、前記<42>〜<51>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<53>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が100質量%以下である、前記<52>に記載の麺の製造方法。
前記スフィンゴミエリンを構成する脂肪酸が、好ましくは、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸である、前記<42>〜<49>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<51>
前記直鎖脂肪酸の炭素数が、好ましくは12〜30であり、より好ましくは14〜26である、前記<50>に記載の麺の製造方法。
<52>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である、前記<42>〜<51>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<53>
前記スフィンゴミエリンを構成する全脂肪酸における炭素数16以上の脂肪酸の割合が100質量%以下である、前記<52>に記載の麺の製造方法。
<54>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは化学合成品又は天然物由来品である、前記<42>〜<53>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<55>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは牛乳に由来する、前記<42>〜<54>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<56>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくはバターミルクに由来する、前記<42>〜<55>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<57>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは卵黄由来である、前記<42>〜<54>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<58>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、前記<42>〜<57>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは化学合成品又は天然物由来品である、前記<42>〜<53>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<55>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは牛乳に由来する、前記<42>〜<54>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<56>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくはバターミルクに由来する、前記<42>〜<55>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<57>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは卵黄由来である、前記<42>〜<54>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<58>
前記スフィンゴミエリンが、好ましくは水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、前記<42>〜<57>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<59>
前記麺生地中に練り込む前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺生地の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04質量部以上であり、より好ましくは0.05質量部以上である、前記<42>〜<58>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<60>
前記麺生地中に練り込む前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺生地の固形分100質量部に対して、好ましくは0.40質量部以下である、前記<42>〜<59>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<61>
前記麺生地中に練り込む前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺生地の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04〜0.40質量部であり、より好ましくは0.05〜0.40質量部である、前記<42>〜<58>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
前記麺生地中に練り込む前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺生地の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04質量部以上であり、より好ましくは0.05質量部以上である、前記<42>〜<58>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<60>
前記麺生地中に練り込む前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺生地の固形分100質量部に対して、好ましくは0.40質量部以下である、前記<42>〜<59>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
<61>
前記麺生地中に練り込む前記スフィンゴミエリンの量が、前記麺生地の固形分100質量部に対して、好ましくは0.04〜0.40質量部であり、より好ましくは0.05〜0.40質量部である、前記<42>〜<58>のいずれか1つに記載の麺の製造方法。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[調製例1] SM付着麺の調製
下記表1に記載の配合(単位:グラム)で、SM製剤(商品名:COATSOME NM−70、日油社製、SM純度98.0質量%)と水とを混合し、10分間超音波処理することによりSM分散液を調製した。得られたSM分散液のすべて(約5g)と、市販の生麺(商品名:麺心屋 ちぢれ細麺、ハチバン社製)50gとを混合し、SM分散液のすべてを生麺の表面に付着させた。そのまま室温で10分間静置乾固させ、SMを麺線表面に付着させてなる麺(実施例1〜6、比較例1〜2)を得た。
下記表1に記載の配合(単位:グラム)で、SM製剤(商品名:COATSOME NM−70、日油社製、SM純度98.0質量%)と水とを混合し、10分間超音波処理することによりSM分散液を調製した。得られたSM分散液のすべて(約5g)と、市販の生麺(商品名:麺心屋 ちぢれ細麺、ハチバン社製)50gとを混合し、SM分散液のすべてを生麺の表面に付着させた。そのまま室温で10分間静置乾固させ、SMを麺線表面に付着させてなる麺(実施例1〜6、比較例1〜2)を得た。
[調製例2] SM付着麺の調製
上記調製例1において、SM製剤として、COATSOME NM−70に代えてPL−20(Arla Foods、SM純度3.72質量%)を用いたこと以外は調製例1と同様にして、SMを麺線表面に付着させてなる麺(実施例7)を得た。
上記調製例1において、SM製剤として、COATSOME NM−70に代えてPL−20(Arla Foods、SM純度3.72質量%)を用いたこと以外は調製例1と同様にして、SMを麺線表面に付着させてなる麺(実施例7)を得た。
[調製例3] レシチン付着麺の調製
上記調製例1において、SM製剤に代えてレシチン製剤(商品名:SLP―ホワイト、辻製油社製、SM含有せず、レシチン純度97質量%)を用いたこと以外は調製例1と同様にして、レシチンを麺線表面に付着させてなる麺(比較例3)を得た。
上記調製例1において、SM製剤に代えてレシチン製剤(商品名:SLP―ホワイト、辻製油社製、SM含有せず、レシチン純度97質量%)を用いたこと以外は調製例1と同様にして、レシチンを麺線表面に付着させてなる麺(比較例3)を得た。
[調製例4] SM非付着麺の調製
市販の生麺(商品名:麺心屋 ちぢれ細麺、ハチバン社製)50gをSM非付着麺(比較例4)とした。
市販の生麺(商品名:麺心屋 ちぢれ細麺、ハチバン社製)50gをSM非付着麺(比較例4)とした。
[試験例1]
上記各調製例で得られた麺に、300mLの沸騰水(100℃)を加えて2分間湯戻し、麺のほぐれ性を下記評価基準により評価した。また、湯戻しした麺の食感について専門パネル3名が下記評価基準に基づき官能評価を実施した。なお、専門パネル3名の評価結果はすべて一致した。
上記各調製例で得られた麺に、300mLの沸騰水(100℃)を加えて2分間湯戻し、麺のほぐれ性を下記評価基準により評価した。また、湯戻しした麺の食感について専門パネル3名が下記評価基準に基づき官能評価を実施した。なお、専門パネル3名の評価結果はすべて一致した。
〔ほぐれ性〕
湯戻しした麺を箸で4回ほぐした後、麺のほぐれ性を下記基準により評価した。
A:麺線が1本ずつ分かれ、ほぐれ性が良好である
B:麺線がくっついたまま塊として残り、ほぐれ性が不良である
湯戻しした麺を箸で4回ほぐした後、麺のほぐれ性を下記基準により評価した。
A:麺線が1本ずつ分かれ、ほぐれ性が良好である
B:麺線がくっついたまま塊として残り、ほぐれ性が不良である
〔食感−なめらかさ−〕
A:比較例4よりもつるつるとしていて、なめらかな食感がさらに増している
B:比較例4よりもややつるつるとしていて、なめらかな食感が増している
C:比較例4(SM無添加)と同等のなめらかさである
A:比較例4よりもつるつるとしていて、なめらかな食感がさらに増している
B:比較例4よりもややつるつるとしていて、なめらかな食感が増している
C:比較例4(SM無添加)と同等のなめらかさである
〔食感−ぬるつき−〕
A:ぬるつきを感じない
B:ぬるつきをやや感じるがあまり気にならない
C:ぬるつきを強く感じる(比較例2と同等)
A:ぬるつきを感じない
B:ぬるつきをやや感じるがあまり気にならない
C:ぬるつきを強く感じる(比較例2と同等)
結果を下記表1に示す。
上記表1に示されるように、麺に含まれるSMの量が本発明で規定するよりも少ない比較例1の麺やSMを含有しない比較例4の麺では、湯戻しした際の麺のほぐれ性が不良であり、その食感はなめらかさに欠ける結果となった。また、麺に含まれるSMの量が本発明で規定するよりも多い比較例2の麺では、なめらかな食感が高められたが、ぬるつきを感じる麺であった。
これに対し、麺に含まれるSMの量が本発明で規定する範囲内にある実施例1〜7の麺は、湯戻しした際のほぐれ性に優れ、また、つるつるとしたなめらかな食感が高められ、且つ、麺のぬるつきは十分に抑えられて良好な口当たりであった。また、SM製剤に代えて同じリン脂質であるレシチン製剤を添加してもつるつるとしたなめらかな食感は向上しないため(比較例3)、実施例1〜7で認められたなめらかな食感の向上はSM添加による特有の効果であることがわかる。
これに対し、麺に含まれるSMの量が本発明で規定する範囲内にある実施例1〜7の麺は、湯戻しした際のほぐれ性に優れ、また、つるつるとしたなめらかな食感が高められ、且つ、麺のぬるつきは十分に抑えられて良好な口当たりであった。また、SM製剤に代えて同じリン脂質であるレシチン製剤を添加してもつるつるとしたなめらかな食感は向上しないため(比較例3)、実施例1〜7で認められたなめらかな食感の向上はSM添加による特有の効果であることがわかる。
[調製例5] SM練り込み麺の調製
塩1g、かん水(商品名:赤かんすい、高上馬社製)0.5gを水40gに溶解させ、この溶液を、あらかじめSM製剤PL−20 1gを小麦粉100gに加えたものに混合してよく混練し、厚さ1mmまで圧延して麺生地を調製した。その後、麺生地を幅1.5mmに切出し、麺生地中にSMが練り込まれた麺(実施例8)を調製した。実施例8の麺は、麺固形分100質量部に対してSMを0.04質量部含有する麺である。
塩1g、かん水(商品名:赤かんすい、高上馬社製)0.5gを水40gに溶解させ、この溶液を、あらかじめSM製剤PL−20 1gを小麦粉100gに加えたものに混合してよく混練し、厚さ1mmまで圧延して麺生地を調製した。その後、麺生地を幅1.5mmに切出し、麺生地中にSMが練り込まれた麺(実施例8)を調製した。実施例8の麺は、麺固形分100質量部に対してSMを0.04質量部含有する麺である。
[調製例6]
上記調製例5において、麺生地にSM製剤を配合しなかったこと以外は調製例5と同様にして麺(比較例5)を調製した。
上記調製例5において、麺生地にSM製剤を配合しなかったこと以外は調製例5と同様にして麺(比較例5)を調製した。
[試験例2]
上記調製例5及び6で得られた麺について、上記試験例1と同様にしてほぐれ性及び食感を評価した。結果を下記表2に示す。
上記調製例5及び6で得られた麺について、上記試験例1と同様にしてほぐれ性及び食感を評価した。結果を下記表2に示す。
上記表2の結果から、麺生地中に本発明で規定する量のSMを練り込んだ場合にも、湯戻しの際のほぐれ性が向上し、つるつるとしたなめらかな食感が高められ、且つぬるつきを抑えた麺となることがわかった。
Claims (7)
- 麺固形分100質量部に対してスフィンゴミエリンを0.02〜0.45質量部含有する麺。
- 前記スフィンゴミエリンが麺線表面に付着してなる請求項1に記載の麺。
- 前記スフィンゴミエリンが麺生地中に練り込まれてなる請求項1に記載の麺。
- 前記スフィンゴミエリンが、水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の麺。
- 麺線表面にスフィンゴミエリンを、該麺線の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で付着させることを含む、麺の製造方法。
- 麺生地中にスフィンゴミエリンを、該麺生地の固形分100質量部に対して0.02〜0.45質量部の量で練り込むことを含む、麺の製造方法。
- 前記スフィンゴミエリンが、水中油型乳化状態の分散相を構成した状態にない、請求項5又は6に記載の麺の製造方法。
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