JP2009167764A - 車両のスライドドアのセンタレール構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】スライドドアの強開操作時のセンタレールの後端部で発生する傾倒を抑制すること。
【解決手段】車体の後部側面に設けた車外側へ向けて開口する断面ほぼコ字状をなす凹溝2の内部に、スライドドアの上下中央部を開閉案内するセンタレールG3を設置した車両のセンタレール構造において、センタレールG3は車外側に向けて開口する断面ほぼ角形C字状をなし、車内側の縦壁部32を凹溝2の奥面部22の上下中央に締結固定し、センタレールG3の後端部には、その上壁部37の車外側の位置に、上壁部37と凹溝2の上面部21との間の隙間を詰めるようにゴム弾性体からなるストッパ部材5を設け、該ストッパ部材5により、スライドドアの強開操作時にセンタレールG3がその車外側が上方へ持上げられるように傾倒するのを抑制するようになした。
【選択図】 図1
【解決手段】車体の後部側面に設けた車外側へ向けて開口する断面ほぼコ字状をなす凹溝2の内部に、スライドドアの上下中央部を開閉案内するセンタレールG3を設置した車両のセンタレール構造において、センタレールG3は車外側に向けて開口する断面ほぼ角形C字状をなし、車内側の縦壁部32を凹溝2の奥面部22の上下中央に締結固定し、センタレールG3の後端部には、その上壁部37の車外側の位置に、上壁部37と凹溝2の上面部21との間の隙間を詰めるようにゴム弾性体からなるストッパ部材5を設け、該ストッパ部材5により、スライドドアの強開操作時にセンタレールG3がその車外側が上方へ持上げられるように傾倒するのを抑制するようになした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車体の後部側面に設置され、スライドドア開閉時にその上下中間部を案内せしめる車両のスライドドアのセンタレール構造に関する。
図4に示すように、ワゴン車等の車体側面のドア開口Kを開閉するスライドドアDは、ドア前部の上端および下端にそれぞれ設けられたアッパおよびロアローラーR1,R2がドア開口Kの上縁および下縁に沿って設けられたアッパおよびロアレールG1,G2に転動自在に支持され、ドア後部の上下中間にアーム部材を介して設けられたセンタローラーR3がドア開口K後方のクォータパネル1に沿って設けられたセンタレールG3に転動自在に支持され、車両前後の開閉方向に移動案内される(例えば、特許文献1参照)。
図5に示すように、センタローラーR3は一般に、スライドドアD後部の上下中間位置から車内方向に延出するアーム部材60の先端に設けた縦軸61に回転自在に支持された水平ローラー6aと垂直ローラー6bからなる。
一方、センタレールG3は逆U字状で水平ローラー6aを案内するレール上部31と、垂直ローラー6bを支持する平坦なレール底壁部33と、これらを車内側でつなぐ縦壁部32とで全体が車外側に開口する断面ほぼ角形C字状をなす。
ドア開口Kの後方のクォータパネル1には上半部に形成されたクォータウィンドウ開口10(図4)の下縁に沿ってほぼ水平方向に延び、車外側に向けて開口する断面ほぼコ字状の凹溝2が形成されている。
一方、センタレールG3は逆U字状で水平ローラー6aを案内するレール上部31と、垂直ローラー6bを支持する平坦なレール底壁部33と、これらを車内側でつなぐ縦壁部32とで全体が車外側に開口する断面ほぼ角形C字状をなす。
ドア開口Kの後方のクォータパネル1には上半部に形成されたクォータウィンドウ開口10(図4)の下縁に沿ってほぼ水平方向に延び、車外側に向けて開口する断面ほぼコ字状の凹溝2が形成されている。
センタレールG3は凹溝2内に収納され、縦壁部32を上記凹溝2の奥面部22に重ね合わせて、上下中間位置をボルト締めして固定されている。図5の36はセンタレールG3の後端部において、その外周面に重ねて合わせた補強部材で、センタレールG3と一体に凹溝2に締結されている。なお、凹溝2の上下幅は、凹溝2のプレス成形性を考慮して広くしてあり、凹溝2の上面部21とレール上面との間には隙間がある。
またセンタレールG3は、クォータウィンドウ開口10を塞ぐクォータウィンドウガラス7のガラス下端部により覆い隠されている。ガラス下端部の下縁71と凹溝2の開口下縁との間には間隙が設けられ、該間隙に先端にローラー6a,6bを保持するアーム部材60が挿通されている。
特開平10−315776号公報
図6に示すようにスライドドアDは開放操作時、全開位置で、アッパおよびロアローラー部R1,R2がそれぞれ、アッパおよびロアレールG1,G2の後端に設置されたストッパSに当接してこれ以上の開き移動が規制される。
ところで、スライドドアDの開閉が繰り返されると、センタレールG3が傾く傾向があり、この傾向が進行するとローラーR3がセンタレールG3から外れるおそれが生じる。
またスライドドアDが開ききる際にセンタローラーR3を支持するアーム部材60が瞬間的に上方へ動きアーム部材60とクォータウィンドウガラス7の下縁71との間の設定間隔が小さいと、アーム部材60がクォータウィンドウガラス7と干渉し、これを破損させるおそれがある。
ところで、スライドドアDの開閉が繰り返されると、センタレールG3が傾く傾向があり、この傾向が進行するとローラーR3がセンタレールG3から外れるおそれが生じる。
またスライドドアDが開ききる際にセンタローラーR3を支持するアーム部材60が瞬間的に上方へ動きアーム部材60とクォータウィンドウガラス7の下縁71との間の設定間隔が小さいと、アーム部材60がクォータウィンドウガラス7と干渉し、これを破損させるおそれがある。
発明者らはかかる不都合が発生する原因について研究実験を重ねた結果、次のような原因によるものと認めた。
図6に示すように、スライドドアDは強開操作されると、アッパローラーR1およびロアローラーR2がストッパSに突き当たって急激に停止させられ、スライドドアDはその前端のアッパローラーR1およびロアローラーR2を中心としてドアDの後部を車内側へ回転させる回転モーメント(黒矢印M)が作用する。
このため図5に示すように、センタレールG3の後部では水平ローラー6aがレール上部31を車内方向へ押し込み(黒矢印X)、これによりセンタレールG3は凹溝2の奥面部22の上部を撓ませつつ凹溝2との結合部Fを中心として車外側が持上げられるようにして全体が車内側へ回動して傾倒する(白矢印Y)。そして強開操作が繰り返されるとセンタレールG3の後端部は次第に傾斜姿勢となる。
このときセンタローラーR3はセンタレールG3とともに車内側へ傾斜し、先端が傾斜した縦軸61を支持するアーム部材60は上方へ移動して(白矢印Z)クォータウィンドウガラス7の下縁71に接近する。
センタローラーR3は凹溝2の奥面部22に押し付けられた反動で元に戻ろうとし、このとき傾倒したセンタレールG3の車外側のローラー案内部34は上方に持ち上げられているから水平ローラー6aの当接位置は相対的に下方へ移り水平ローラー6aの掛り代は小さくなる。ドアの強開操作が繰り返されると、次第に掛り代が小さくなっていき、水平ローラー6aがセンタレールG3からはずれるおそれが生じる。
図6に示すように、スライドドアDは強開操作されると、アッパローラーR1およびロアローラーR2がストッパSに突き当たって急激に停止させられ、スライドドアDはその前端のアッパローラーR1およびロアローラーR2を中心としてドアDの後部を車内側へ回転させる回転モーメント(黒矢印M)が作用する。
このため図5に示すように、センタレールG3の後部では水平ローラー6aがレール上部31を車内方向へ押し込み(黒矢印X)、これによりセンタレールG3は凹溝2の奥面部22の上部を撓ませつつ凹溝2との結合部Fを中心として車外側が持上げられるようにして全体が車内側へ回動して傾倒する(白矢印Y)。そして強開操作が繰り返されるとセンタレールG3の後端部は次第に傾斜姿勢となる。
このときセンタローラーR3はセンタレールG3とともに車内側へ傾斜し、先端が傾斜した縦軸61を支持するアーム部材60は上方へ移動して(白矢印Z)クォータウィンドウガラス7の下縁71に接近する。
センタローラーR3は凹溝2の奥面部22に押し付けられた反動で元に戻ろうとし、このとき傾倒したセンタレールG3の車外側のローラー案内部34は上方に持ち上げられているから水平ローラー6aの当接位置は相対的に下方へ移り水平ローラー6aの掛り代は小さくなる。ドアの強開操作が繰り返されると、次第に掛り代が小さくなっていき、水平ローラー6aがセンタレールG3からはずれるおそれが生じる。
本発明は上記の知見に基き、スライドドアの強開操作が繰り返されても、センタローラーを支持するアーム部材がクォータウィンドウガラスの下縁と干渉してこれを破損させるおそれがなく、かつセンタローラーがセンタレールから脱落するおそれがない車両のセンタレール構造を実現することを課題としてなされたものである。
本発明は、車両のドア開口の後方の車体側面に沿ってほぼ水平方向に延び、車外側へ向けて開口する断面ほぼコ字状をなす凹溝の内部に、スライドドアの後端の上下中央部に設けたローラーを転動案内せしめるセンタレールを設置した車両のセンタレール構造において、センタレールは車外側に向けて開口する断面ほぼ角形C字状をなし、車内側の縦壁部を上記凹溝の奥面部に固定せしめる。センタレールのレール後端部には、その上壁部の車外側寄りの位置に、該上壁部と間隔をおいて対向する上記凹溝の上面部との間を詰めてセンタレールの車内側の傾倒を抑制するストッパ部材を設ける(請求項1)。
スライドドアの強開によりセンタレールの後端部にこれを車内側へ倒す力が作用しても、センタレールの上端部の車外側寄りに設けて凹溝の上面部との間を詰めるストッパ部材によりセンタレールの傾倒を抑制することができる。
スライドドアの強開によりセンタレールの後端部にこれを車内側へ倒す力が作用しても、センタレールの上端部の車外側寄りに設けて凹溝の上面部との間を詰めるストッパ部材によりセンタレールの傾倒を抑制することができる。
上記ストッパ部材を硬質ゴムまたは合成樹脂のブロック体で構成する(請求項2)。
ストッパ部材を硬質ゴムまたは合成樹脂としたので車両走行時の凹溝上面部との間で振動音など異音の発生や上面部の傷付きを抑制する。
ストッパ部材を硬質ゴムまたは合成樹脂としたので車両走行時の凹溝上面部との間で振動音など異音の発生や上面部の傷付きを抑制する。
上記凹溝は、上部にクォータウィンドウ開口を設けた車体のクォータパネルに、上記クォータウィンドウ開口の下縁に沿って形成する。上記ローラーはスライドドアから車内方向に延出せしめたアーム部材の先端に支持せしめられる。上記センタレールは、クォータウィンドウ開口を塞ぐクォータウィンドウガラスのガラス下端部で覆い隠され、上記ガラス下端部の下縁と上記凹溝の開口下縁との間に、間隙が形成され、該間隙に上記アーム部材を挿通して上記ローラーが上記センタレールを転動するようになす。上記センタレールのレール後端部の上壁部に上記ストッパ部材を設ける(請求項3)。
センタレールの傾倒が抑制されることでセンタローラーの姿勢が変化せず、これによりアーム部材の上下動は抑制される。従って、アーム部材を挿通する間隙を小さくしてもアーム部材はクォータウィンドウガラスと干渉しない。
センタレールの傾倒が抑制されることでセンタローラーの姿勢が変化せず、これによりアーム部材の上下動は抑制される。従って、アーム部材を挿通する間隙を小さくしてもアーム部材はクォータウィンドウガラスと干渉しない。
上記凹溝の上面部は、凹溝が車外側に向けて外開きとなる緩やかな傾斜状に形成され、上記ストッパ部材を、その上端面が上記上面部と平行面をなし、かつ僅少の間隔をおいて対向するように設置する(請求項4)。
凹溝の上壁とストッパ部材との間に僅少の隙間を設けることで、センタレールを取付けた状態で車体を電着塗装する場合、凹溝内を完全に塗装できる。またストッパ部材の上端面を凹溝の上面部と平行に形成したので、ストッパ部材のセンタレールの傾倒抑制機能を効果的に発揮させることができる。
凹溝の上壁とストッパ部材との間に僅少の隙間を設けることで、センタレールを取付けた状態で車体を電着塗装する場合、凹溝内を完全に塗装できる。またストッパ部材の上端面を凹溝の上面部と平行に形成したので、ストッパ部材のセンタレールの傾倒抑制機能を効果的に発揮させることができる。
上記レール後端部には、その外周面に重ね合わせてこれを補強する補強部材が設けられ、該補強部材の上壁部に上記ストッパ部材を設ける(請求項5)。
図4に示した車両のセンタレール構造に本発明を適用した実施形態を、図1、図2に基いて説明する。図1はセンタレールの後端部の縦断面図、図2はセンタレールの後端部におけるストッパ部材の設置構造を示す。
図4および図1に示すように、センタレールG3はドア開口K後方の車体側面をなすクォータパネル1の上下中間位置で、クォータウィンドウ開口10の下縁に沿って前後方向に延設してある。
図4および図1に示すように、センタレールG3はドア開口K後方の車体側面をなすクォータパネル1の上下中間位置で、クォータウィンドウ開口10の下縁に沿って前後方向に延設してある。
クォータパネル1にはそのセンタレール取付位置に、上面部21、下壁部23およびこれらの車内側の側縁を上下につないだ奥面部22とからなり、車外側に向けて開口する断面ほぼコ字状の凹溝2が形成してある。凹溝2は断面形状が車外側に向けて若干外開きとなるように、上面部21を緩やかに外向き斜め上方へ延びる傾斜面とし、かつ下壁部23を外向き斜め下方へ延びる傾斜面に形成してある。凹溝2の上下幅はセンタレールG3の上下幅よりも大きく設定してある。
センタレールG3はスライドドアDの後部の上下中間部に設けられたセンタローラーR3を転動して、ドア開閉時にスライドドアDの後部を案内する。
センタレールG3はスライドドアDの後部の上下中間部に設けられたセンタローラーR3を転動して、ドア開閉時にスライドドアDの後部を案内する。
センタローラーR3は、図1に示すように、基端がスライドドアの車内面に固定されて車内側へ延出するアーム部材60の先端に設けてある。センタローラーR3は、断面ほぼZ字状に形成されて基端側よりも一段高く形成したアーム部材60の先端部に、上方へ起立する垂直の縦軸61に回転可能に軸支した水平ローラー6aと、水平ローラー6aよりも低い位置でアーム部材60の先端部から車内側へ水平に突設した横軸62に回転可能に軸支した垂直ローラー6bとからなる。
センタレールG3は金属製の長尺レール材からなり、全長にわたって同一断面形状をなす。センタレールG3は、水平ローラー6aを転動案内せしめる断面逆U字状のレール上部31と、その下方で、垂直ローラー6bを支持して転動せしめるほぼ平坦なレール底壁部33、およびレール上部31およびレール底壁部33の車内側の側縁同士を上下につなぐ縦壁部32とを備え、断面形状を車外側に向けて開口するほぼ角形C字状に形成してある。
なお、レール底壁部33にはローラー転動面を形成するように、縦壁部32側からレール底壁部33よりも車外側へ延びる断面ほぼL字状の被覆部材35が設けてある。
なお、レール底壁部33にはローラー転動面を形成するように、縦壁部32側からレール底壁部33よりも車外側へ延びる断面ほぼL字状の被覆部材35が設けてある。
図1、図2に示すように、センタレールG3の後端部には、レール上部31、縦壁部32およびレール底壁部33の外周面に重ね合わせるように断面ほぼ角形C字状の補強部材36が設けてある。補強部材36はセンタレールG3の後端部の前後方向に沿う所定の長さ形成してあり、その長さは約10cmに設定してある。
補強部材36の上壁部37はセンタレールG3の上面部と重合し、ほぼ水平の平坦面に形成してある。そして上壁部37には車外側の位置に硬質ゴムのブロック体からなるストッパ部材5が前後方向に設置してある。ストッパ部材5は下面を上壁部37に接着してあり、ストッパ部材5の上端面51はその車外側の側縁が車内側の側縁よりも若干高位となる緩やかな傾斜面をなす凹溝2の上面部21にそう形状としてある。ストッパ部材5の前後幅は補強部材36よりも短くしてある。
センタレールG3は、その縦壁部32を補強部材36の縦壁部と一体に凹溝2の奥面部22に重ね合わせて、縦壁部32の上下中間位置を貫通するボルト部材Bにより被覆部材35および補強部材36と一体に凹溝2の縦壁部22に締結してある。
この場合、センタレールG3の後端部の上壁部37に設置したストッパ部材5はその上端面51を凹溝2の上面部21の下面の車外側の位置に当接せしめて上壁部37と上面部21との間隙を詰めるに構成してある。
また被覆部材35の車外側の端縁はシール材351を介して下壁部23の車外側位置に重ね合わせて下壁部23との間の間隙は塞いである。
この場合、センタレールG3の後端部の上壁部37に設置したストッパ部材5はその上端面51を凹溝2の上面部21の下面の車外側の位置に当接せしめて上壁部37と上面部21との間隙を詰めるに構成してある。
また被覆部材35の車外側の端縁はシール材351を介して下壁部23の車外側位置に重ね合わせて下壁部23との間の間隙は塞いである。
なお、センタレールG3の後端部以外の一般部では、縦壁部を直接、凹溝の奥閉部に重ね合わせて締結してあり、レールの上壁部と凹溝の上壁部との間には間隙が空いている。
センタローラーR3は、水平ローラー6aをセンタレールG3のレール上部31に挿入して、ローラー面がレール上部31の車外側および車内側のレール案内部34に沿って転動可能に係合するとともに、垂直ローラー6bをレール底壁部33を覆う被覆部材35の上面に設置してこれに沿って転動可能に係合してある。
またセンタレールG3は、凹溝2と一体にその上方のクォータウィンドウ開口10(図4)を塞ぐクォータウィンドウガラス7の下方へ拡張した下縁71で覆い隠される。クォータウィンウドガラス7の下縁71と凹溝2の開口下縁との間には上下方向に間隙が空けてあり、これにセンタローラーR3のアーム部材60を挿通してある。
スライドドアの強開操作により開ききったとき、スライドドアにその後部を車内側へ移動さる回転モーメントM(図6参照)が発生すると、センタレールG3の後端部には、センタローラーR3の水平ローラー6aからレール上部31の車内側のレール案内部34にこれを車内側へ押す力(図1の黒矢印X)が作用して、これによりセンタレールG3は凹溝2との結合部Fを中心として車外側が持上げられるようにして車内側へ回動して傾倒しようとする。
本実施形態によれば、センタレールG3の後端部の上壁部37にストッパ部材5を設け、上壁部37と凹溝2の上面部21との間隙にストッパ部材5を詰めたので、ストッパ部材5および凹溝2の上面部21が支えとなってセンタレールG3の傾倒を抑制することができる。特にストッパ部材5を上壁部37の車外側の位置に設けたので効率的にセンタレールG3の傾倒を抑制することができる。従ってセンタレールG3に対する水平ローラー6aの位置関係が変化ないから、センタローラーR3が脱落することがない。
センタレールG3の傾倒を抑制することで、水平ローラー6aを支持してアーム部材60の先端に結合された縦軸61の姿勢は変化しないから、スライドドアの強開時にアーム部材60が上方へ移動しないので、アーム部材60がクォータウィンドウガラス7の下縁71に当ってこれを破損するおそれがない。従って、クォータウィンドウガラス7の下縁71と凹溝2の開口下縁との上記間隙を可及的に狭くすることができ、上記間隙が目立たず見栄えをよくできる。
図3は本発明の他の実施形態を示すもので、本実施形態の構造は、センタレールG3の後端部の上壁部37に設けたストッパ部材5の上端面51と、凹溝2の上面部21とを僅少の間隙Eをおいて対向せしめてある。ストッパ部材5の上端面51は凹溝2の上面部21の下面と平行面をなし、両者の間隔は2mm以下に設定してある。その他の基本構造は際の実施形態のそれと同一構造である。
一般に、車両の製造ラインにおいて車体はセンタレールが組付けられた状態で電着塗装がなされる。この場合、ストッパ部材5が凹溝2の上面部21に接触した状態では上面部21の塗装が不完全となる。本実施形態によりストッパ部材5と上面部21との間に間隙Eを設けることで、凹溝2を完全に塗装することができる。
スライドドアの強開操作時には、先の実施形態とほぼ同様な作用効果が発揮され、センタレールG3の傾倒を抑制することができる。なお、先の実施形態に比べると、本実施形態ではストッパ部材5と凹溝2の上面部21との間に間隙を設けた分、センタレールG3は傾倒することとなるが、その変形は微小ですみ、センタレールG3からのセンタローラーR3の脱落防止や、クォータウィンドウガラスの破損防止効果に影響しない。
またストッパ部材5はその上端面51を凹溝2の上面部21と平行に形成したので、センタレールG3の傾倒はストッパ部材5を介して凹溝2の上面部21に効率よく受け止められる。
またストッパ部材5はその上端面51を凹溝2の上面部21と平行に形成したので、センタレールG3の傾倒はストッパ部材5を介して凹溝2の上面部21に効率よく受け止められる。
一般に、センタレールの後端部には多くの場合、補強部材が設けられており、本発明の実施形態でもストッパ部材5を補強部材36の上面に設けたが、これに限るものではなく、補強部材が設けられない車種においてはセンタレールの上面に直接、ストッパ部材を設けてもよい。
D スライドドア
K ドア開口
1 クォータパネル
10 クォータウィンドウ開口
2 凹溝
21 上面部
22 奥面部
G3 センタレール
32 縦壁部
36 補強部材
37 上壁部
5 ストッパ部材
51 上端面
R3 センタローラー
6a 水平ローラー
6b 垂直ローラー
60 アーム部材
7 クォータウィンドウガラス
71 下縁
K ドア開口
1 クォータパネル
10 クォータウィンドウ開口
2 凹溝
21 上面部
22 奥面部
G3 センタレール
32 縦壁部
36 補強部材
37 上壁部
5 ストッパ部材
51 上端面
R3 センタローラー
6a 水平ローラー
6b 垂直ローラー
60 アーム部材
7 クォータウィンドウガラス
71 下縁
Claims (5)
- 車両のドア開口の後方の車体側面に沿ってほぼ水平方向に延び、車外側へ向けて開口する断面ほぼコ字状をなす凹溝の内部に、スライドドアの後端の上下中央部に設けたローラーを転動案内せしめるセンタレールを設置した車両のセンタレール構造において、
センタレールは車外側に向けて開口する断面ほぼ角形C字状をなし、車内側の縦壁部を上記凹溝の奥面部に固定せしめ、
センタレールのレール後端部には、その上壁部の車外側寄りの位置に、該上壁部と間隔をおいて対向する上記凹溝の上面部との間を詰めてセンタレールの車内側の傾倒を抑制するストッパ部材を設けたことを特徴とする車両のスライドドアのセンタレール構造。 - 上記ストッパ部材を硬質ゴムまたは合成樹脂のブロック体で構成した請求項1に記載の車両のスライドドアのセンタレール構造。
- 上記凹溝は、上部にクォータウィンドウ開口を設けた車体のクォータパネルに、上記クォータウィンドウ開口の下縁に沿って形成され、
上記ローラーはスライドドアから車内方向に延出せしめたアーム部材の先端に支持せしめられ、
上記センタレールは、クォータウィンドウ開口を塞ぐクォータウィンドウガラスのガラス下端部で覆い隠され、上記ガラス下端部の下縁と上記凹溝の開口下縁との間に間隙が形成され、該間隙に上記アーム部材を挿通して上記ローラーが上記センタレールを転動するようになし、
上記センタレールのレール後端部の上壁部に上記ストッパ部材を設けた請求項1および2に記載の車両のスライドドアのセンタレール構造。 - 上記凹溝の上面部は、凹溝が車外側に向けて外開きとなる緩やかな傾斜状に形成され、上記ストッパ部材を、その上端面が上記上面部と平行面をなし、かつ僅少の間隔をおいて対向するように設置した請求項1ないし3のいずれかに記載の車両のスライドドアのセンタレール構造。
- 上記レール後端部には、その外周面に重ね合わせてこれを補強する補強部材が設けられ、該補強部材の上壁部に上記ストッパ部材を設けた請求項1ないし4のいずれかに記載の車両のスライドドアのセンタレール構造。
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