JP2008028746A - 歪み補償装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発生手段21が前置歪みを発生し、位相変化手段22が発生した前置歪みの位相を変化させ、振幅変化手段23が発生した前置歪みの振幅を変化させ、合成手段4が位相変化及び振幅変化により処理された前置歪みと増幅器5により増幅される対象となる入力信号とを合成して合成結果の信号を増幅器5へ出力する。成分検出手段6、8、9が増幅後の信号に基づいて入力信号の差周波数成分のレベルを検出し、出力検出手段7、10、11が増幅後の信号に基づいて出力レベルを検出し、制御手段12が成分検出手段の検出結果に基づいて位相変化を制御し、出力検出手段の検出結果に基づいて振幅変化を制御する。
【選択図】 図1
Description
奇数次歪みは、一般に相互変調歪みと呼ばれており、増幅器の非線形な特性をべき級数で近似したときの奇数次の項に起因し、信号周波数の近傍に現れるため隣接する回線に影響を与える。
歪み補償装置による歪み補償は、増幅器で発生する歪みを打ち消すことで実現される。例えば、フィードフォワード方式やフィードバック方式を用いて補償される増幅器で発生した歪みそのものを使用して歪みを打ち消す方法や、前置歪み補償方式(プリディストーション方式)を用いて補償される増幅器とは異なる素子を用いて歪みを発生させて歪みを打ち消す方法がある。
本例の歪み補償装置では、入力信号が分配器1及び遅延線路2を介して合成器4に入力されるとともに、入力信号が歪み発生器21と可変移相器22と可変減衰器23からなる歪み発生回路3に入力されて、歪み発生回路3で発生した歪みが合成器4に入力される。合成器4では入力信号と歪みとが合成され、その合成結果が増幅器5により増幅される。
増幅器5からの出力信号は分配器31を介して乗算器34に入力され、乗算器34では発振器(例えば、VCO)32及び同期回路(SYN)33から入力される信号と増幅器5からの信号とが乗算される。この乗算結果が検波回路35により検波され、その検波結果がA/D変換器(ADC)36によりA/D変換されて制御回路37に入力される。制御回路37では、A/D変換器36からの入力に基づいて、可変移相器22及び可変減衰器23を制御する。
通常、歪み補償装置において制御を行う場合には、本例のように、装置の出力に現れる歪みの成分を検出し、歪み成分のレベルが低減されるように、歪み補償装置内の歪み発生回路3の位相や振幅の調整を行う制御方法を使用する。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、歪み補償の制御に係る構成を簡略化することが可能な歪み補償装置を提供することを目的とする。
すなわち、発生手段が、前置歪みを発生する。位相変化手段が、前記発生手段により発生させられた前置歪みの位相を変化させる。振幅変化手段が、前記発生手段により発生させられた前置歪みの振幅を変化させる。合成手段が、前記位相変化手段及び前記振幅変化手段により処理された前置歪みと前記増幅器により増幅される対象となる入力信号とを合成して、当該合成結果の信号を前記増幅器へ出力する。
成分検出手段が、前記増幅器から出力される増幅後の信号に基づいて、前記入力信号の差周波数成分のレベルを検出する。出力検出手段が、前記増幅器から出力される増幅後の信号に基づいて、出力レベル(例えば、線形成分の出力レベル)を検出する。制御手段が、前記成分検出手段による検出結果に基づいて前記位相変化手段による位相変化を制御し、且つ、前記出力検出手段による検出結果に基づいて前記振幅変化手段による振幅変化を制御する。
従って、差周波数成分のレベルに基づいて歪み補償の制御を行う構成により、歪み補償の制御に係る構成を簡略化することが可能である。
すなわち、前記制御手段は、前記成分検出手段により検出される前記差周波数成分のレベルが大きくなるように(例えば、最大になるように)前記位相変化手段による位相変化を制御し、前記出力検出手段による検出結果に基づく利得(例えば、線形成分の利得)が規定値となるように前記振幅変化手段による振幅変化を制御する。
従って、線形成分と増幅器で発生する歪み成分との間の位相が180°(=π)である場合に対応して、精度の良い歪み補償を実現することができる。
すなわち、前記成分検出手段は、前記増幅器から出力される増幅後の信号から前記差周波数成分のレベルを検出するレベル検出回路と、前記レベル検出回路による検出結果をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器を用いて構成された。また、前記出力検出手段は、前記増幅器から出力される増幅後の信号から前記出力レベルを検出する出力レベル検出回路と、前記出力レベル検出回路による検出結果をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器を用いて構成された。
従って、例えば図8に示されるような歪み補償装置の構成と比べて、歪み補償の制御に係る構成を簡略化することができ、具体的には、周波数変換を行うための発振器32や乗算器34を不要とすることが可能である。
図1には、本発明の一実施例に係るプリディストーション方式の歪み補償装置の回路の構成例を示してある。
本例の歪み補償装置は、無線通信システムの基地局における増幅装置或いは中継器における増幅装置などに設けられており、複数の周波数成分や線形変調成分から構成される信号をこのような増幅装置の増幅器により増幅した際に発生する非線形歪みを低減させる。
本例の歪み補償装置は、分配器1と、遅延線路2と、3次歪み発生器21と可変移相器22と可変減衰器23を含む歪み発生回路3と、合成器4と、増幅器5と、分配器6と、分配器7と、レベル検出回路8と、アナログ/デジタルの変換を行うA/D変換器9と、出力レベル検出回路10と、A/D変換器11と、制御回路12と、から構成されている。
歪み補償装置に入力された信号は分配器1により分配され、一方の分配信号は分配器1からの一方の出力側に設けられた遅延線路2により遅延させられて合成器4に入力され、他方の分配信号は分配器1からの他方の出力側に設けられた歪み発生回路3に入力される。
歪み発生回路3では、前記他方の分配信号が3次歪み発生器21に入力されて当該信号に基づく3次歪みが発生させられ、当該3次歪みの信号の位相が可変移相器22により可変に調整され、当該3次歪みの信号の振幅が可変減衰器23により可変に調整される。可変移相器22及び可変減衰器23は3次歪み発生器21の入力側にあっても同様の効果が得られる。これらの調整が行われた3次歪みの信号が合成器4に入力される。
合成器4による合成結果の信号が増幅器5により増幅され、当該増幅信号が2つの分配器6、7を介して歪み補償装置から出力される。ここで、歪み発生回路3で発生した3次歪み(前置歪み)と増幅器5で発生した3次歪みとが同じ振幅で逆の位相となれば増幅器5で発生した3次歪みを相殺することができ、また、このような同振幅且つ逆位相が完全に達成されなくとも、その程度に応じて増幅器5で発生した3次歪みを打ち消して低減させることができる。
分配器7では、分配器6から出力された信号が入力されて分配され、一方が歪み補償装置から出力され、他方が出力レベル検出回路10へ出力される。
レベル検出回路8では、分配器6から入力された信号に基づいて差周波数の成分のレベルが検出され、当該検出結果であるアナログの検出信号がA/D変換器9へ出力される。A/D変換器9では当該アナログの検出信号がデジタル信号へ変換され、当該デジタル信号が制御回路12に入力される。なお、本例では、検波回路で差周波数成分の電力を検出してからA/D変換している。
出力レベル検出回路10では、分配器7からの入力に基づいて信号の成分(例えば、歪み補償装置への入力に対応する線形成分)のレベルが検出され、当該検出結果であるアナログの検出信号がA/D変換器11へ出力される。A/D変換器11では当該アナログの検出信号がデジタル信号へ変換され、当該デジタル信号が制御回路12に入力される。
また、本例では、分配器6から差周波数成分を取り出しているが、他の構成例として、増幅器5の増幅素子の出力から高周波信号に影響のない軽い低周波フィルタを経由して差周波数成分を検出するような構成を用いることもできる。
図2には、増幅器5の出力スペクトルの一例を示してある。横軸は周波数を示しており、縦軸は出力レベルを示している。
この例では、周波数f1及び周波数f2の信号成分が歪み補償装置への入力信号となっており、周波数(2f2−f1)及び周波数(2f1−f2)に3次歪み成分が発生し、周波数(f2−f1)の成分が差周波数成分となる。
図3(a)には、ベクトルV0、V1、V3(図では、矢印を有するベクトル表示としてある)を用いて、歪みによる出力の変化の一例を示してある。V1は線形成分(例えば、歪み補償装置への入力信号の成分)を示しており、V3は増幅器5で発生する3次歪み成分を示しており、V0はこれらの合成出力を示している。また、V1とV3との間の角度φ3を示してある。
増幅器5において図3(a)に示されるような歪みが発生したときには、この歪みを前置歪み補償回路を用いて相殺するためには、図3(b)に示されるように、歪み成分と等振幅逆相の成分を増幅器5の入力に加える必要がある。
図3(b)には、更にベクトルA3(図では、矢印を有するベクトル表示としてある)を用いて、歪み補償を行った場合における出力の一例を示してある。A3は歪み発生回路3からの出力(3次歪み成分)を示しており、この3次歪み成分A3が3次歪み成分V3に対して等振幅で逆相(線形成分V1に対する角度θ3がπ−φ3となる)である場合には、合成出力V0が線形成分V1に一致する。
図4(b)に示されるように、前置歪み補償回路で線形信号ベクトルV1に歪み発生回路3の出力ベクトルA3を加えたときにおける増幅器5への入力信号のレベルは、ベクトルV1とベクトルA3との和の大きさ|V1+V3|となる。また、増幅器5への差周波数成分は2乗項より発生するため、この入力のレベル|V1+V3|を2乗している。
図示されるように、歪み発生回路3の出力の振幅|A3|がいかなる条件においても、歪み発生回路3の出力の位相がθ3=0°であるときに合成結果が最大の値をとり、θ3=180°であるときに合成結果が最小の値をとる余弦波の特性を持つ。同様に、出力される差周波数成分は入力信号の2乗で表されるため、出力差周波数成分についても余弦波の特性を持つ。
歪みを相殺する条件であるθ3=π−φ3を満たすとき、出力差周波数成分のレベルは(式1)のように表される。
まず、この理由を説明する。すなわち、3次歪み成分V3の位相φ3は素子によって決まるものであり、(何らかの要因によって変化することは考えられるが基本的に)、AM/PM特性で変動する位相とは別のものであると考えられる。そして、3次歪み成分V3の位相φ3は線形成分V1とは逆方向の向きつまり線形成分V1を減らすような向きの位相を持つ。なお、逆方向を向いているというだけで、全ての素子で発生する3次歪み成分V3の位相φ3が180°であるというわけではないが、180°に近い角度を持つ場合には適用可能となる。このように、φ3=180°であるときが本例に係る歪み補償装置の理想的な動作状態であり、これを前提として説明する。
図5には、歪み発生回路3から出力される3次歪み成分の位相θ3[deg.](横軸)に対して、増幅器5から出力される3次歪み成分(IM3)のレベル|A3+V3|との関係P11(左側の縦軸)を示してあるとともに、差周波数成分の出力レベル|V1+A3|2との関係P12(右側の縦軸)を示してある。
図5に示されるように、3次歪み成分と出力差周波数成分とは相関性を有する。φ3=180°及びθ3=0°であるときに、3次歪み成分|A3+V3|が最小となり、差周波数成分|V1+A3|2が最大となる。
図6には、増幅器5で発生する3次歪み成分V3の位相φ3の180°からのずれ(位相偏差)Δφ3[deg.](横軸)と、歪みのキャンセル量[dB](縦軸)との関係を示してある。
図6に示されるように、例えば、増幅器5で発生する3次歪み成分V3の位相φ3が180°からずれていったような場合においても、歪みのキャンセル量(低減量)は20°変化した場合でも約10dB程度確保されており、実用上において歪み補償の効果が十分に得られる。また、位相φ3が180°からずれる方向が把握される場合には、歪み発生回路3で発生させる3次歪み成分A3の位相θ3の方向も把握されるため、出力差周波数成分を(最大値ではなく)適した方向で若干低い方向へずらすことにより性能向上を図ることができる。
このため、差周波数成分から予歪みA3と線形信号V1とが同相であるか否かがわかれば、歪みのキャンセル量を最も多く取ることができる位相条件になっているか否かがわかる。
本例では、増幅器5で発生する3次歪み成分V3の大きさ|V3|と歪み発生回路3で発生させる3次歪み成分A3の大きさ|A3|とが一致する場合に歪補償の効果が最大となり、この場合を適正(最適)な場合とする。
図7(a)には、歪み発生回路3の出力(3次歪み成分)の振幅が適正値より小さい場合について、線形成分V1と増幅器5での3次歪み成分V3と歪み発生回路3での3次歪み成分A3を合成して合成出力V0を取得する様子を示してある。横軸は出力振幅を示している。
図7(b)には、歪み発生回路3の出力(3次歪み成分)の振幅が適正値より大きい場合について、線形成分V1と増幅器5での3次歪み成分V3と歪み発生回路3での3次歪み成分A3を合成して合成出力V0を取得する様子を示してある。横軸は出力振幅を示している。
図7(c)には、歪み発生回路3の出力(3次歪み成分)の振幅が適正値に一致する場合について、線形成分V1と増幅器5での3次歪み成分V3と歪み発生回路3での3次歪み成分A3を合成して合成出力V0を取得する様子を示してある。横軸は出力振幅を示している。
これらに対して、図7(c)に示されるように、歪み発生回路3の出力A3の振幅が適正値である場合には、増幅器5の出力は歪み若しくは歪み発生回路3の出力の影響を受けずに当該増幅器5が有する本来の利得で出力される。
ここで、本例では、位相データ及び振幅データを制御回路12により算出したが、他の構成例として、制御回路12の内部などにおいて差周波数成分のデータ或いは利得のデータに対して最適に制御するための位相データ或いは振幅データをメモリのテーブルに記憶させておき、制御回路12が当該テーブルから検出値に対応する値を読み取って可変移相器22或いは可変減衰器23を制御するような構成を用いることもできる。
また、レベル検出回路8及びA/D変換器9を介して制御回路12に入力される差周波数成分のレベルを最大とする制御や、出力レベル検出回路10及びA/D変換器11を介して制御回路12に入力される出力レベルに基づく利得を規定値とする制御においては、必ずしも厳密な値で制御が行われなくともよく、実用上で有効な程度であれば多少の誤差があってもよい。
具体的には、本例の歪み補償装置では、増幅器5からの出力に含まれる差周波数成分(偶数次歪み)のレベルの検出値に基づいて前置歪み(本例では、3次歪み)を制御する態様として、差周波数成分のレベルが最大になるように前記歪みの位相を制御し、また、線形成分の利得を検出して、線形成分の利得が規定値になるように前記歪みの振幅を制御する。
(1)複素合成プリディストーション(キューバープリディストーション)の基本原理について説明する。
マイクロ波増幅器が有する非線形性(AM/AM変換、AM/PM変換)は相互変調歪みを発生する原因になる。キューバープリディストーション(CPD)は、複素係数を有する3次歪み発生器を用いてこれらの歪みを補償する技術である。
非線形システムを解析する手段として、べき級数、ボルテラ級数などが使われるが、本例では、ボルテラ級数を簡略化し、扱いやすくした複素べき級数、というモデルを使用する。このモデルは、増幅器が基本周波数帯付近の信号のみを通過させるバンドパス特性を持つと考えることにより、偶数次の項を除去し、奇数次の項のみで入出力特性を表現する。また、複素べき級数は前提として、入出力に一様収束性(入力信号が小さくなるに従って非線形歪みもゼロに収束する特性)があることが必要となるため、A級、若しくはA級に近いAB級の増幅器について、適用が可能となる。
ここで、eiは入力電圧を表し、Δtは増幅器の遅延を表し、An(ベクトル)は各次数項の複素係数を表し、H[ei n(t)]はei n(t)のヒルベルト変換を表す。また、nは奇数である。
なお、ここでは、aの5次以上の項は歪みに与える影響が小さいものとして、3次までで近似(5次以降は無視)した式で表してある。
3次歪み成分V3は(式4)の3次の項であり、線形成分V1に対して固定位相φ3を持った3次歪み成分を表す。
入力レベルが小さいうちは3次歪み成分V3を無視できるため出力は線形成分V1と変わらないが、入力レベルが増えてくると(式4)により、3次歪み成分V3は入力振幅の3乗で急激に増え、線形成分V1と3次歪み成分V3の合成である出力V0は線形成分V1のみの出力より減少し(AM/AM変換)、線形成分V1を基準として位相の変化が起こる(AM/PM変換)。
CPDでは、これらの考えに基づいて、3次歪み成分V3と同振幅且つ逆位相の歪み成分を発生する歪み発生器を前段に挿入して、増幅器で発生する歪み成分と相殺させることで、歪みを補償する。
図10には、CPDの基本的な回路構成の一例を示してある。
入力信号は分配器(DIV)41により、主信号の経路と3次歪み発生の経路に分配される。
主信号の経路では、分配信号が遅延線路42により遅延させられて合成器(COM)47に入力される。3次歪み発生の経路では、分配信号が3次歪み発生器43により3次歪み信号へ変換され、当該3次歪み信号が増幅器44で増幅され、当該増幅信号の振幅が可変減衰器45により調節され、当該増幅信号の位相が可変移相器46により調節され、これらの調節後の信号が合成器47に入力される。
合成器47では、主信号の経路からの信号(主信号)と3次歪み発生の経路からの信号(歪み成分)とが合成されて、当該合成結果の信号が出力される。合成器47からの出力信号が被補償増幅器の入力となる。
3次歪み発生器では、例えば、ダイオードが持つ非線形な特性(V−I特性が指数関数であるという特性)を利用して、歪み成分を作り出す。
単一のダイオードで構成した場合における非線形特性は、(式7)のように表される。
そこで、これを抑制するための方法として、ダイオードを逆並列接続するアンチパラレル型のダイオードという構成がある。アンチパラレル型のダイオードの構成では、V−I特性は、シングル構成の特性と点対称のカーブを元のシングル構成の特性につなげたような形となり、奇関数になる。
アンチパラレル型のダイオードの特性は、(式8)のように表され、偶数次の歪みの発生を抑えることができる。
これを3次歪み発生器として使用する場合には、アンチパラレルの各ダイオードにバイアスをかけて、立ち上がりの電圧を低くすることで3乗の特性に近づけて、3次歪みが発生するようにする。
この構成では、3次歪み発生器に必要な特性を実現するために、歪みと同時に出力される基本波成分を抑制して、基本波入力から3次歪みのみを出力する。
具体的には、本例の3次歪み発生器は、ブランチラインカプラ51と、2個のダイオード52、53を逆並列接続したアンチパラレル型のダイオードからなる3次歪み発生回路と、抵抗54及びコンデンサ55を用いた基本波相殺回路から構成される。
カプラ51のinポートに信号を入力する入力端(input)が接続されており、カプラ51のisoポートに信号を出力する出力端(output)が接続されており、カプラ51のoutポートに3次歪み発生回路が接続されており、カプラ51のcplポートに基本波相殺回路が接続されている。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (3)
- 増幅器で発生する歪みを補償する歪み補償装置において、
前置歪みを発生する発生手段と、
前記発生手段により発生させられた前置歪みの位相を変化させる位相変化手段と、
前記発生手段により発生させられた前置歪みの振幅を変化させる振幅変化手段と、
前記位相変化手段及び前記振幅変化手段により処理された前置歪みと前記増幅器により増幅される対象となる入力信号とを合成して当該合成結果の信号を前記増幅器へ出力する合成手段と、
前記増幅器から出力される増幅後の信号に基づいて前記入力信号の差周波数成分のレベルを検出する成分検出手段と、
前記増幅器から出力される増幅後の信号に基づいて出力レベルを検出する出力検出手段と、
前記成分検出手段による検出結果に基づいて前記位相変化手段による位相変化を制御し且つ前記出力検出手段による検出結果に基づいて前記振幅変化手段による振幅変化を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする歪み補償装置。 - 請求項1に記載の歪み補償装置において、
前記制御手段は、前記成分検出手段により検出される前記差周波数成分のレベルが大きくなるように前記位相変化手段による位相変化を制御し、前記出力検出手段による検出結果に基づく利得が規定値となるように前記振幅変化手段による振幅変化を制御する、
ことを特徴とする歪み補償装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の歪み補償装置において、
前記成分検出手段は、前記増幅器から出力される増幅後の信号から前記差周波数成分のレベルを検出するレベル検出回路と、前記レベル検出回路による検出結果をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器を用いて構成され、
前記出力検出手段は、前記増幅器から出力される増幅後の信号から前記出力レベルを検出する出力レベル検出回路と、前記出力レベル検出回路による検出結果をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA/D変換器を用いて構成された、
ことを特徴とする歪み補償装置。
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