JP3732824B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線形変調方式による通信装置に係り、特に送信側の電力増幅部に前置歪補償方式を適用した通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有線通信、或いは無線通信に線形変調方式を用いた通信装置の場合、送信側にある電力増幅器の非線形特性により各種の信号歪が発生し、このため、伝送しようとする信号に品質劣化を生じたり、隣接する他の信号に妨害を生じたりしてしまう虞れがある。
【0003】
このとき、特に相互変調歪が発生すると、信号帯域を中心に3倍から5倍の帯域にわたって高調波が広がってしまうので、特に無線通信では、このような非線型性により生じる不要な信号に対し厳しい規制がかけられており、電力増幅部の非線形特性を補償する手段が必要となる。
【0004】
そこで、伝送に線形変調方式を用いる場合、従来から、電力増幅部(電力増幅器)の非線形特性による歪成分を、電力増幅部の入力部の前置補償部によって補償するようにした前置歪補償方式(プリディストーション型補償方式:以下、PD方式と記す)が使用されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
図8は、このPD方式が適用された従来技術による通信装置の一例で、上記したように、電力増幅部の非線形特性による歪成分を、電力増幅部の入力部の前置補償部によって補償するものであり、以下、この従来技術について説明する。
【0006】
図8において、入力端子1には中間周波信号が供給される。そして、これが分岐回路として機能する方向性結合器25により2経路に分けられ、一方は遅延素子50から前置補償部6に供給され、他方は検波部26に入力される。
【0007】
このとき前置補償部6の出力は、アップコンバージョン用の周波数変換器17と電力増幅部20を介して方向性結合器23に供給され、他方、検波部26の出力は、A/D変換器27を介して補償テーブル(補償データ用RAM)33、34に供給される。
【0008】
そして、方向性結合器23で分岐された一方の出力は、そのまま出力端子24に供給され、図示してない有線又は無線の伝送系に送出されるが、他方はダウンコンバージョン用の周波数変換器19に供給され、ここからA/D変換器28を介して演算・制御部29に供給される。
【0009】
このとき、周波数変換器17、19には局部発振器18から局部発信信号が供給される。そして、演算・制御部29では補償テーブル33、34に書き込むべき補償データが生成され、補償テーブル33、34から読出された補償データがDA変換器30、31を介して前置補償部6に供給されるようになっている。
【0010】
次に、この従来技術における前置歪補償動作について説明すると、まず電力増幅器20の非線形特性はAM−AM変換特性やAM−PM変換特性により生じることが知られている。ここで、周知のように、AMとは振幅変調のことで、PMは位相変調のことである。
【0011】
そして、このPD方式では、電力増幅器20のAM−AM変換特性やAM−PM変換特性の逆特性を前置補償部6に予め設定しておき、これにより電力増幅器20の非線形特性を相殺し、歪を補償するのである。
【0012】
そこで、このときの非線形特性相殺の原理について、図9により説明する。ここで、この図9は、電力増幅器20の入力電力Pin に対する出力電力Po と出力位相Ph の特性を示したもので、このとき、一点鎖線の特性は各々の理想特性を示し、この理想特性が実現されていれば、電力増幅器20で歪が発生することはなく、補償の必要はない。
【0013】
ここで、図9の実線が電力増幅器20の実際の特性で、これによると、出力電力Po は、入力電力Pin が小さいときには入力電力Pin の増減に比例して変化するが、電力増幅器20の非線形特性のため、入力電力Pin が増加するに従っ利得が圧縮される。
【0014】
また、出力位相Ph も同様で、小信号時には変化が少ないが、電力増幅器20の非線形特性によって入力電力Pin の増加に伴い徐々に位相の変化量が増大していく。
【0015】
従って、これらの特性を相殺するためには、電力増幅器20の前段に、図9に破線の特性で示すように、電力に対しては特性Poc となり、位相に対しては特性Phc となるように、入出力特性が逆になっている特性(逆特性)を前置補償部6に持たせればよく、これにより、実線で示す非線形特性が補償される。
【0016】
このため、まず方向性結合器25で分配された信号を検波部26で検波することにより、瞬時包絡線レベルを検出し、これをA/D変換器27でデジタル信号に変換する。
【0017】
このとき、RAM33、34には、演算・制御部29で予め生成しておいた図9の逆特性Poc、Phc に対応する特性が補償テーブルとして格納してあり、この補償テーブルを検波部26から供給される包絡線レベル情報により検索して読出し、DA変換器30、31を介して前置補償部6に供給する。
【0018】
この結果、この前置補償部6により、入力端子1から入力された信号の包絡線レベルに従った歪補償が与えられ、PD方式による動作が得られることになるのである。
【0019】
次に、この図8の従来技術では、上記したように、電力増幅器20の出力信号を方向性結合器23により分岐し、分配された信号を周波数変換部19で中間周波帯に変換した後、検波器32で検波し、A/D変換器28を介して演算・制御部29に入力し、いわゆる適応型の動作が得られるようにしている。
【0020】
これは、電力増幅器20の周囲温度変化や経時変化に対応するためで、演算・制御部29では、検波した信号の歪レベルを監視しながら、検出した歪レベルがより少なくなるように補償データを生成し、RAM33、34に格納し、補償テーブルを更新するようになっている。
【0021】
ここで、この補償データを更新するための別の方法として、検波部32で検波部26と同様の包絡線検波を行い、電力増幅器20を通過する前、すなわち無歪の信号と、歪を受けた後の信号を直接比較し、その誤差成分から補償データを求める方法もある。
【0022】
図10は、この前置補償部6の一例で、遅延素子50の出力に接続した入力端子601と、アップコンバージョン用の周波数変換器17の入力に接続した出力端子604の間に可変ATT(減衰器)602と可変位相器603を直列に接続したものである。
【0023】
そして、可変ATT602には、端子605を介して、DA変換器31から振幅補償データPoc を供給し、可変位相器603には、端子606を介して、DA変換器30から位相補償データPhc を供給し、これにより、入力された信号の包絡線レベルに従った歪補償が与えられるようにしてある。
【0024】
更に図11は、前置補償部6の他の一例で、この図の例は、入力端子601と出力端子604の間に、分配器607とπ/2(=90°)位相器608、乗算器609、610、それに加算器611を設けたものである。
【0025】
そして、遅延素子50(図8)から入力端子601を介して入力された高周波信号は、まず分配器607で2分配される。そして、一方の信号はπ/2位相器608、乗算器609、加算器611を介して出力端子604に出力され、他方の信号は乗算器610、加算器611を介して出力端子604に出力される。
【0026】
このとき、乗算器609には、端子605を介して、DA変換器31から振幅補償データPoc が供給され、乗算器610には、端子606を介して、DA変換器30から位相補償データPhc が供給される。
【0027】
次に、この図11の前置補償部6による歪補償動作について、図12を用いて説明する。ここで、この図12に示すベクトルのうち、まずAは無歪信号のベクトルで、このベクトルAが歪を受けた結果、A’で示すベクトルになってしまったものとする。
【0028】
ここで、歪が発生する理由は、前述のように、電力増幅器20に利得変化や位相変化が存在するためである。そこで、実軸上のベクトルA’とベクトルAの写像ベクトルの差と、虚軸上のベクトルA’とベクトルAの写像ベクトルの差をそれぞれ求め、前置補償部6で予め求めた差分を加えれば良い。
【0029】
この動作は、図12のベクトル図から明らかなように、前置補償部6に入力された信号に対して、求めた誤差信号AcI 、AcQ により直交変調を掛けることと等価となる。従って、図11に示す構成により前置補償部6としての機能が得られるのである。
【0030】
ここで、上記した図8において、前置補償部6の前に遅延素子5が設けてあるのは、検波部26と演算・制御部29で遅延時間が与えられてしまうので、主信号経路にも同じ遅延時間を与えることにより、適正な歪補償が得られるようにするためであり、遅延ケーブルやフィルタなどで構成されるのが通例である。
【0031】
【特許文献1】
特許2746130号公報
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、装置構成にアナログ回路を含む点に配慮がされておらず、高安定化と高精度化に問題があった。
【0033】
従来技術では、歪補償データを与えるための基準信号の作成に、アナログ回路構成の検波部や前置補償部を用いているため、高安定化と高精度化に限界が生じてしまう。
【0034】
また、アナログ構成された部分は無調整化が困難で、特に遅延素子はケーブル長による調整が必要となるため、製作時における調整時間の減少や装置の小型化が困難になってしまう。
【0035】
本発明の目的は、無調整化又は自動調整化が可能で、これにより高精度で高安定の小型化された前置歪補償方式の通信装置を提供することにある。
【0036】
【問題を解決するための手段】
上記目的は、送信側の電力増幅部に前置歪補償方式が適用された通信装置において、前記電力増幅部に供給すべき中間周波帯と高周波帯の一方の信号を入力信号とする第1のA/D変換器と、前記電力増幅部の出力の一部を入力とする第2のA/D変換器と、前記第1のA/D変換器の出力をベースバンド帯に変換するための第1の復調部と、前記第2のA/D変換器の出力をベースバンド帯に周波数変換するための第2の復調部と、前記第1の復調部の出力と前記第2の復調部の出力の間に生じる時間差を補償する遅延部と、前記第1の復調部の出力と前記第2の復調部の出力から前置補償に必要な補償値を演算するための演算部と、前記補償値により前記遅延部の出力に歪補償データを付加するための前置補償部と、前置補償部の出力を前記中間周波帯と前記高周波帯の一方に変換するための変調部と、前記変調部の出力に接続されたD/A変換器とを備え、前記D/A変換器の出力が前記電力増幅部に供給されるようにして達成される。
【0037】
このとき、前記第1の復調部の出力と前記第2の復調部の出力の間に生じる時間差と位相差の少なくとも一方を補償する補償部と、前記第1の復調部の出力信号と前記第2の復調部の出力信号の相関関数に基づいて、前記補償部による遅延量と移相量の少なくとも一方を制御する制御手段が設けられているようにしても上記目的が達成される。
【0038】
また、このとき、前記演算部が、前記入力信号成分に対する統計値から、前記電力増幅部で発生する振幅誤差、と位相誤差の少なくとも一方を2N+1次相互変調歪(N:自然数)として各々個別に求める手段と、前記振幅誤差と位相誤差の少なくとも一方を用い、前記第1のA/D変換器により量子化される各データ毎に各次数の相互変調歪について、各々独立にその補償量を制御する手段とを備えているようにしても上記目的が達成される。
【0039】
更に、このとき、前記第1のA/D変換器と第2のA/D変換器のサンプリング周波数と、前記入力信号の中心周波数の比が4:3に設定され、前記第1の復調部と第2の復調部が、入力信号を同相成分と直交成分に直交分離するための直交復調器で構成されていることによっても、上記目的が達成される。
【0040】
また、このとき、前記第1のA/D変換器の出力と、前記第2のA/D変換器の出力のレベル差を補正するための振幅補償手段が設けられているようにしてもよく、第1のA/D変換器出力と第2のA/D変換器出力との比較結果から電力増幅部における歪量を求め、求めた歪量が規定値以下のとき、その歪量に対応した補償データの算出に必要な係数と状態の少なくと一方を記憶する手段を設け、当該通信装置の起動時、記憶してある係数と状態の少なくとも一方が初期値として用いられるるようにしてもよい。
【0041】
更に、このとき、前記電力増幅部の温度を検出する手段を備え、前記補償値に前記電力増幅部の温度を加味した重み付けが行なわれるようにしてもよい。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による通信装置について、図示の実施の形態により詳細に説明すると、ここで、図1が本発明の一実施形態である。
【0043】
そして、まず入力端子1は、第1のA/D変換器2とAGC回路3を介して第1の直交復調部4の入力に接続され、この直交復調部4の出力が遅延回路5の入力と入力レベル算出部13の入力、それに遅延補償部164の入力にそれぞれ接続されている。
【0044】
このとき、この図1の実施形態では、補償制御部161と振幅補償部162、誤差抽出部163、遅延補償部164、それに位相補償部165からなる部分を等化部16としている。
【0045】
そして、まず遅延回路5の出力は前置補償部6に入力され、この前置補償部6の出力が変調部7とD/A変換器8を介して出力端子9に接続され、次に入力レベル算出部13の出力は、補償データ算出部15の一方の入力に接続され、更に遅延補償部164の出力は、位相補償部165を介して誤差抽出部163の一方の入力に接続される。
【0046】
一方、他の入力端子10は、第2のA/D変換器11と第2の直交復調部12を介して振幅補償部162の入力に接続され、該振幅補償部162の出力が誤差抽出部163の他方の入力に接続される。そして、この誤差抽出部163の出力が、補償制御部161の入力と係数更新演算部14の入力にそれぞれ接続されている。
【0047】
ここで、まず補償制御部161の出力は、それぞれ振幅補償部162と遅延補償部164、それに位相補償部165の各制御入力に接続され、次に係数更新演算部14の出力は、補償データ算出部15の他方の入力に接続される。
【0048】
そして、この補償データ算出部15の出力は前置補償部6に接続され、この前置補償部6の出力は、上記したように、変調部7とD/A変換器8を介して出力端子9に接続されている。
【0049】
次に、この実施形態の動作について説明する。まず入力端子1には、QAM、OFDMなどの線形変調方式で変調された中間周波帯、或いは高周波帯の搬送波による信号が入力される。以下、この実施形態では、一例として、入力信号が中間周波帯の信号の場合について説明する。
【0050】
入力端子1から入力された中間周波信号は、まずA/D変換器2により、サンプリング周波数fs で量子化され、デジタル信号に変換される。ここで以降の処理においては、入力信号の平均レベルが基準信号となる。そこで直交復調部4の平均入力レベルが一定になるように、AGC回路3によりレベル制御する。
【0051】
AGC回路3の出力は直交復調部4に入力され、ここでデジタル信号処理により直交分離され、複素ベースバンド信号に復調されるが、ここで、このようにデジタル信号処理により直交復調する場合は、入力信号の搬送波周波数fc に対して、サンプリング周波数fs を(4×fc)とすることにより、直交復調部の構成が簡易化できることが知られている。
【0052】
そこで、このようにサンプリング周波数fs を(4×fc)にした場合の直交復調部の動作について説明すると、まず、図3は直交復調器の一般的な構成を示したもので、この場合、入力端子101から入力された信号は2経路に分配され、各々乗算器102、乗算器103に入力される。
【0053】
このとき局部発振器105では、入力信号の搬送波と同じ周波数fc の局部発振信号を発生し、それを一方の乗算器102にはそのまま入力し、他方の乗算器103には、90°位相器104を介して入力する。そうすると各々の乗算結果が同相成分Iout、直交成分Qout として出力される。
【0054】
ここで、サンプリング周波数fs が4×fc であることを考えると、局部発振信号は図4で示されるようなデータ列となる。すなわち、同相成分は入力データのI軸上への写像投影となり、直交成分はQ軸上への写像投影となる。
【0055】
そこで、実際の直交復調に必要な動作は、図4に示す4種のデータ(1、1、−1、−1)を順次掛けていって、1サンプル毎に同相成分Iと直交成分Qに振り分けれてやれば良いことになる。
【0056】
この結果、直交復調部4は、図5に示すように簡易化された構成にすることができる。すなわち、切換スイッチ107と符号反転部106により2サンプルに1回、データの符号を反転させ、切換スイッチ108で各サンプル毎にIout、Qout として取り出すように構成すれば良い。
【0057】
ここで、このA/D変換後のスペクトルを見れぱ、サンプリング周波数fs のは更に低い周波数に低減可能なことが判り、例えばfs =4×fc/3となるサンプリング周波数であっても、同様の処理が可能になる。
【0058】
次に、図6は、A/D変換後の信号の周波数成分を示したもので、周波数fs =4×fc でサンプリングした場合、その出力にはね折り返し成分として周波数が3×fs/4になる位置に、入力信号を位相反転した信号として現れる。
【0059】
これは、搬送波周波数がfc で、サンプリング周波数fs がfc =3×fs/4なる関係にあるとき、前述したfs =4×fc という周波数関係にあるときと同様な構成で直交復調が可能となることを示している。ここで必要なら、この後の信号処理の過程で、反転した位相を元に戻せはよく、これも容易に行えることである。
【0060】
図1に戻り、入力端子1とは別の入力端子10には、図示してない電力増幅部の出力を方向性結合器などで分岐させた信号が入力される。この場合もA/D変換器11のサンプリング周波数fs と、入力される搬送波の中心周波数fc との関係、及び第2の直交復調部12の構成も第1のA/D変換器2、第1の直交復調部4と同様に構成できる。
【0061】
次に、等化部16では、これら第1の直交復調部4の出力と第2の直交復調部12の出力を比較し、誤差抽出部163で誤差を抽出するのであるが、このとき入力端子10から供給される信号は、入力端子1に供給された信号が出力端子9から出力され、電力増幅部を経由した後、その出力から供給されていので、入力端子1の信号に対して遅延時間差をもっている。
【0062】
従って、この遅延時間差を相殺した後、場合によっては伝送ケーブルの特性などで生じるレベル変動も補正した後で比較する必要があり、このため、第1の直交復調器4の出力に遅延補償部164を挿入し、更に、この実施形態では、微小な位相差も吸収し相殺するための位相補償部165を経た後、誤差抽出部163に入力されるようになっている。
【0063】
また、この実施形態では、第2の直交復調部12の出力に振幅補償部162を挿入し、この振幅補償部162の出力を誤差抽出部163に入力するようになっている。
【0064】
そこで、誤差抽出部163は入力された2経路の信号を比較し、それらの相互相関関数を求める。この相互相関関数の演算結果は、比較すべき2種の信号が一致したとき最大値を示す。
【0065】
そこで、補償制御部161は、遅延補償部164と位相補償部165に遅延制御信号と位相制御信号を供給し、誤差抽出部163から出力される相互相関演算結果が最大になるように、遅延量と位相量を調整する。
【0066】
また、振幅補償部162にも制御信号を供給し、伝送ケーブル等の影響によるレベル変動を除去した信号が誤差抽出部163に供給されるように制御する。
【0067】
そうすると、これらの結果、それでも誤差抽出部163から出力される信号に誤差が残ったら、それが電力増幅部で発生する歪による誤差とみなすことができる。
【0068】
そこで、この誤差を表わす信号を係数更新演算部14に供給し、ここで補償データを算出するための係数α3、α5、β3、β5(夫々後述)の最適化と更新を行なう。
【0069】
そして、補償データ算出部15で補償データPhc、Poc を算出し、得られた補償データを前置補償部6に供給し、歪補償を行う。このとき、この前置補償部6としては、従来技術の場合と同じく、例えば図10に示した構成と図11に示した構成の何れかでもよい。
【0070】
そこで、この前置補償部6で歪補償データが付加された複素ベースバンド信号を変調部7に供給し、ここで搬送波を乗じた後、D/A変換器8によりアナログ信号に変換し、出力端子9に供給するのである。
【0071】
ところで、従来技術では、リアルタイム(実時間)で入力信号レベルを算出し、歪補償データを算出するのは困難なため、上記したように、予め必要とされるダイナミックレンジ全体にわたって、各入力レベルに対応した補償データを求めてRAM33、34にテーブル化しておき、A/D変換器27から供給される入力信号レベルをアドレスとして補償データを出力する方法が取られていた。
【0072】
しかし、この実施形態では、3次の相互変調歪は勿論、5次の相互変調歪まで比較的簡易な多項式で記述でき、入力信号の各サンプル毎に歪補償データをリアルタイムで算出することができるようになっていることを前提として、上記した補償データテーブルを持たずに、補償データ算出部15でリアルタイムで補償データを算出するようにしている。
【0073】
そこで、以下、この実施形態における歪補償データの算出方法について説明する。
【0074】
まず、ここでは、一例として、入力信号がOFDM信号であるとし、OFDM信号の瞬時振幅をA(t)、瞬時位相をjθ(t)とする。そうすると、入力信号の包絡線Vin(t)は、以下の式で表わすことができる。
【0075】
Vin(t)=A(t)・exp(jθ(t))
【0076】
次に、電力増幅部で発生する相互変調歪は3次歪だけであると仮定し、3次相互変調歪の発生量のうち、振幅量を表す係数(以下、3次歪振幅係数)をα3、3次相互変調歪の発生量のうち、位相量を表す係数(以下、3次歪位相係数)をβ3とする。
【0077】
そうすると、電力増幅部の出力Po(t)は、等価的に以下の式で表すことができる。
【0078】
Po(t)=A(t)・ exp(Jθ(t))・[(α3+jβ3)・f3(A)+1]
【0079】
次に、入力レベルA(t)に対する3次歪の関数f3(A(t))を求めることを考えると、ここで、まず、OFDM信号では、A(t)(簡単のため、以下、単にAと記す)の確率密度関数f(A)はレイリー分布となる。そこで、信号の分散値をσとすると、以下の(1)式で表わせる。
【0080】
【数1】
Figure 0003732824
ここで、信号の分散値σを1とおくと、(1)式は次の(2)式のように簡略化される。
【0081】
【数2】
Figure 0003732824
そして、この(2)式から、Aの平均値とA2 の平均値を求めると、それぞれ以下の(3)式と(4)式の通りになる。
【0082】
【数3】
Figure 0003732824
【数4】
Figure 0003732824
同様にA4 とA6 の平均値を求めると、各々A4の平均値=2、A6 の平均値=6として求まる。
【0083】
次に、入力信号の包絡線Vin(t)の振幅値A(t)を3乗した信号Vin3(t)についてみると、これには3次歪に相当する成分だけでなく、原信号Vin(t)も含まれている。そこで、この信号Vin3(t)から原信号Vin(t)の大きさを求めるため、次の(数5)式により相関係数η1を求める。
【0084】
【数5】
Figure 0003732824
そうすると、
相関係数η1=A4(t)の平均値
となり、これは上記したように、数値2であるから、信号Vin3(t)には大きさ2の原信号が含まれていることが判り、このことから、次の式により表わされる信号y3が3次歪信号を表わすことになる。
【0085】
y3=[A3(t)−2A(t)]・exp(jθ(t))
【0086】
そこで、更に、この3次歪信号y3の分散値を求めると、
y32(平均値)=[A3−2A2](平均値)=A6−4A4+4A2=6−4×2+4=2
∴y3(平均値)=√2
となり、従って、分散1の信号における3次歪成分f3(A)は、次の(6)式で与えられる。
【0087】
【数6】
Figure 0003732824
また、5次歪の場合も、この3次歪の場合と同じ考え方に基づいて、入力レベルA(t)に関する関数f5(A)として、次の(7)式で与えられる。
【0088】
【数7】
Figure 0003732824
そして、これら(6)式と(7)式に基づいて、歪の振幅成分の生成に必要な補償データ算出部15のハードウェア構成を導き出すと、図7に示すように、3次歪振幅係数α3と5次歪振幅係数α5を制御するだけの極めて簡単な構成で、補償すべき歪量を求めることができる。
【0089】
また、位相成分についても同じ構成になり、この場合は、図7における3次歪振幅係数α3と5次歪振幅係数α5を、3次歪位相係数β3と5次歪位相係数β5に置き換え、これらを制御してやれば良い。ここで、係数α3と係数α5は歪の振幅成分を生成する場合で、係数β3と係数β5は歪の位相成分を生成する場合のものである。
【0090】
具体的に説明すると、この図7の補償データ算出部15の場合、まず、入力端子201には、入力レベル算出部13からOFDM信号の瞬時振幅(包絡線信号)Aが供給される。
【0091】
そこで、この信号Aは、まず乗算器202で構成された自乗回路により2乗され、2乗信号A2 が3次歪生成系の加算器203と、5次歪生成系の乗算器210、213に夫々供給される。
【0092】
ここで、3次歪補償データ生成系と5次歪補償データ生成系に分かれる。そして、3次歪補償データ生成系の係数入力部203には、係数更新演算部14から係数α3(又は係数β3)が供給され、5次歪補償データ生成系の係数入力部219には、係数更新演算部14から係数α5(又は係数β5)が供給される。
【0093】
そして、これら係数入力部203、219では、係数更新演算部14から係数が入力される毎に記憶してある係数の更新を行い、常に最新の係数α3(又は係数β3)、係数α5(又は係数β5)を出力するようになっている。
【0094】
しかも、このとき、これら係数入力部203、219は、この回路の電源が切られても記憶保持が可能なメモリを備え、これに係数α3(又は係数β3)、係数α5(又は係数β5)が記憶されるようになっている。
【0095】
従って、この実施形態では、一旦、回路の電源が落とされた後、再度、電源が投入されたときは、前回、最後に記憶された最新の係数が初期値として与えられるようになっている。
【0096】
そこで、まず、図7の3次歪補償データ生成系について説明すると、これは、上記した(数6)式に従って処理を進めるもので、まず加算器203では、定数器204から2乗信号A2 に定数−2が加算され、次に乗算器206で、定数器205から2の平方根の逆数が定数として乗算される。
【0097】
更に乗算器207では、入力端子201の原信号Aが乗算され、この後で更に乗算器209で、係数入力部208から係数α3が乗算されるので、この結果、加算器221の一方の入力に、(6)式で表わされる3次歪補償データf3(A)が得られる。
【0098】
次に、5次歪補償データ生成系について説明すると、これは、上記の(7)式に従って処理されるもので、まず乗算器210では、2乗信号A2 が再び自乗されて4次項A4 が生成される。一方、乗算器213では、定数器214から定数−6が乗算された後、続いて加算器212で、定数器215から定数6が加算される。
【0099】
この後、加算器211で、乗算器210の出力と加算器212の出力が加算され、次いで乗算器216で、定数器217から12の平方根の逆数が定数として乗算され、更に乗算器218では、入力端子201の原信号Aが乗算され、この後で更に乗算器220で、係数入力部219から係数α5が出力され、これが乗算されるので、この結果、加算器221の他方の入力に、同じく(7)式で表わされる5次歪補償データf5(A)が得られる。
【0100】
そこで、最後に、加算器221で、これらのデータf3(A)とデータf5(A)を加算してやれば、補償データPhc、Poc を得ることができ、これを前置補償部6でを用いて複素乗算を行うことにより、補償信号を付加することができる。
【0101】
この実施形態によれば、入力信号である中間周波信号或いは高周波信号と電力増幅部の出力から取り出した信号を、比較的低い動作速度のデジタル信号とし、歪補償データの算出と歪補償をデジタル信号処理で行うようにしたので、アナログ回路構成による動作の不安定性が除去できると共に、調整箇所が少なくでき、より高精度で高安定の歪補償付送信機が安価に提供できる。
【0102】
ところで、上記した補償データ算出部15における係数入力部208、219は、係数更新演算部14
次に、本発明の他の実施形態について、図2により説明する。ここで、この図2の実施形態は、既に図1で説明した実施形態において、更に電力増幅部の温度変化による特性の変化も補償するようにした場合の一実施形態で、ここで、図1と同一の部分については、同じ符号が付してある。
【0103】
この図2の実施形態でも、まず、入力端子1は第1のA/D変換器2とAGC回路3を介して第1の直交復調部4に接続される。そして、この直交復調部4の出力は遅延回路5と入力レベル算出部13の双方に接続され、このあと、遅延回路5は前置補償部6に接続されるが、入力レベル算出部13は補償データ算出部15に接続される。
【0104】
一方、第2のA/D変換器11は、第2の直交復調部12を介して等化部16に接続され、等化部16の出力は、係数更新演算部14を介して補償データ算出部15に接続される。そして、この補償データ算出部15から出力される補償データが前置補償部6に供給される。
【0105】
前置補償部6の出力は変調部7とDA変換器8、第1の周波数変換器17、電力増幅器20、それに方向性結合器23を介して出力端子24に接続され、図示してない送信系に電力増幅器20の出力が供給されるようになっている。
【0106】
そして、このとき、方向性結合器23で分岐された出力の一部が、第2の周波数変換器19を介して第2のA/D変換器11に供給されるが、ここで、これら第1の周波数変換部17と第2の周波数変換部19には、局部発振器18から局部発振信号が供給されている。
【0107】
なお、図1では省略して説明したが、これら周波数変換器17、局部発振器18、周波数変換器19、電力増幅器20、方向性結合器23、それに出力端子24は、図1の実施形態でも同じく備えられているものである。
【0108】
従って、この図2の実施形態においても、以上の構成は図1の実施形態と同じであるが、ここで、この図2の実施形態では、更に温度検出部21と温度補償部22が設けられ、これにより、係数更新演算部14に、更に温度補償部22の出力が供給されるようになっているものである。
【0109】
ここで、等化部16も、図1に示した遅延補償部164位相補償部165、振幅補償部162、誤差抽出部163および補償制御部161を包含するものであり、同一の構成である。
【0110】
次に、この図2の実施形態の動作について説明すると、まず、入力端子1から遅延回路5、前置補償部6を経由してDA変換器8に至る系と、第2のA/D変換器11から等化部16係数更新演算部14、補償データ算出部15を介して前置補償部6に至る系、それに入力レベル算出部13、歪算出部15、等化部16における動作は、図1で説明した実施形態と同様であるので、ここでは説明は割愛する。
【0111】
まず、DA変換器8の出力は中間周波帯の信号であるため、第1の周波数変換器17により、局部発振器18から供給される局部発振信号を用いて所望の送信周波数である高周波信号に変換(アップコンバージョン)され、電力増幅器20に入力される。
【0112】
そして、この電力増幅器20で必要な送信電力まで増幅され、方向性結合器23を経て出力端子24から出力されるが、このとき、電力増幅器20の出力電力の一部を方向性結合器23で分岐し、周波数変換器19で周波数変換する。
【0113】
ここで、このとき、第1の周波数変換器17と同じ局部発振信号を用いることにより、入力端子1から入力されている信号と同じ中間周波帯に変換(ダウンコンバージョン)されることになり、従って、この実施形態では、第1のA/D変換器2と第2のA/D変換器11、第1の直交復調部4と第2の直交復調部12は、それぞれ同一の素子、同一の回路構成にすることができる。
【0114】
そして、この実施形態でも、係数更新演算部14は、第2のA/D変換器11から入力される電力増幅器20の出力信号の状態から、随時、係数の更新・最適化を行うが、ここでこの実施形態の場合、更に温度検出部21が設けてあり、これにより、電力増幅器20と、その周辺回路の温度変化を検出し、これを温度補償部22に入力し、温度補償情報が係数更新演算部14に供給されるようにしてある。
【0115】
そこで、係数更新演算部14では、この温度補償情報を等化部16から供給される誤差を表わす信号に加味し、これにより、更に高精度で係数の更新が得られるようにし、より良い最適化が得られるようにするのである。
【0116】
従って、この図2の実施形態によれば、図1の実施形態と同様、アナログ回路構成による動作の不安定性の除去と、調整箇所の低減が得られると共に、更に温度補償も含めた補償のもとで、より一層高精度で高安定の歪補償付送信機を安価に提供することができる。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、入力信号である中間周波信号或いは高周波信号と、電力増幅部の出力の一部を取り出した信号を比較的低い動作速度でデジタル信号化し、歪補償データの算出、及び歪補償をデジタル処理化したので、アナログ回路構成による不安定性が除去できると共に、調整箇所を低減することができる。
【0118】
そこて、この結果、本発明によれば、より高精度で高安定の歪補償装置付送信機を、より安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による通信装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】本発明による通信装置の他の一実施形態を示すブロック構成図である。
【図3】直交検波部の一例を示すブロック構成図である。
【図4】デジタル化された直交検波部の動作の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態における直交検波部の一例を示す回路図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるA/D変換後の信号の周波数関係を説明するためのスペクトル図である。
【図7】本発明の一実施形態における補償データ算出部の一例を示すブロック構成図である。
【図8】従来技術による通信装置の一例を示すブロック構成図である。
【図9】歪の態様と補償動作を説明するための特性図である。
【図10】前置補償部の一例を示す構成図である。
【図11】前置補償部の他の一例を示す構成図である。
【図12】前置歪補償動作を説明するためのベクトル図である。
【符号の説明】
1 入力端子(高周波信号或いは中間周波信号)
2 A/D変換器(第1の)
3 AGC回路
4 直交復調部(第1の)
5 遅延回路
6 前置補償部
7 直交変調部
8 DA変換器
9 出力端子
10 入力端子(電力増幅部の分配信号入力用)
11 A/D変換器(第2の)
12 直交復調部(第2の)
13 入力レベル算出部
14 係数更新演算部
15 補償データ算出部
16 等化部
17 周波数変換部(第1の)
18 局部発振器
19 周波数変換部(第2の)
20 電力増幅器
21 温度検出部
22 温度補償部
23 方向性結合器
24 出力端子25方向性結合器26包絡線検波部
27 A/D変換器
28 A/D変換器
29 演算制御部
30、31 DA変換器
32 検波部
33、34 補償データテーブルメモリ
101 直交検波器入力端子
102、103 乗算器
104 90°位相器
105 局部発振器
106 符号反転器
107、108 スイッチ
109 2分周器
161 補償制御部
162 振幅補償部
163 誤差抽出部
164 遅延補償部
165 位相補償部
201 入力端子
202、206、207、209、210、213、216、218、220乗算器
203、211、221 加算器
204、205、214、215、217 定数設定部
208、219 係数入力部
222 出力端子
601 前置補償部入力端子
602 可変利得回路
603 可変位相器
604 前置補償部出力端子
605、606 前置補償部制御信号入力端子
607 分配器
608 90°位相器
609、610 乗算器
611 加算器

Claims (7)

  1. 送信側の電力増幅部に前置歪補償方式が適用された通信装置において、
    前記電力増幅部に供給すべき中間周波帯と高周波帯の一方の信号を入力信号とする第1のA/D変換器と、
    前記電力増幅部の出力の一部を入力とする第2のA/D変換器と、
    前記第1のA/D変換器の出力をベースバンド帯に変換するための第1の復調部と、
    前記第2のA/D変換器の出力をベースバンド帯に周波数変換するための第2の復調部と、
    前記第1の復調部の出力と前記第2の復調部の出力の間に生じる時間差を補償する遅延部と、
    前記第1の復調部の出力と前記第2の復調部の出力から前置補償に必要な補償値を演算するための演算部と、
    前記補償値により前記遅延部の出力に歪補償データを付加するための前置補償部と、
    前置補償部の出力を前記中間周波帯と前記高周波帯の一方に変換するための変調部と、
    前記変調部の出力に接続されたD/A変換器とを備え、
    前記D/A変換器の出力が前記電力増幅部に供給されるように構成されていることを特徴とする通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置において、
    前記第1の復調部の出力と前記第2の復調部の出力の間に生じる時間差と位相差の少なくとも一方を補償する補償部と、
    前記第1の復調部の出力信号と前記第2の復調部の出力信号の相関関数に基づいて、前記補償部による遅延量と移相量の少なくとも一方を制御する制御手段が設けられていることを特徴とする通信装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の通信装置において、
    前記演算部が、
    前記入力信号成分に対する統計値から、前記電力増幅部で発生する振幅誤差、と位相誤差の少なくとも一方を2N+1次相互変調歪(N:自然数)として各々個別に求める手段と、
    前記振幅誤差と位相誤差の少なくとも一方を用い、前記第1のA/D変換器により量子化される各データ毎に各次数の相互変調歪について、各々独立にその補償量を制御する手段とを備えていることを特徴とする通信装置。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の通信装置の何れかにおいて、
    前記第1のA/D変換器と第2のA/D変換器のサンプリング周波数と、前記入力信号の中心周波数の比が4:3に設定され、
    前記第1の復調部と第2の復調部が、入力信号を同相成分と直交成分に直交分離するための直交復調器で構成されていることを特徴とする通信装置。
  5. 請求項1〜請求項4に記載の通信装置の何れかにおいて、
    前記第1のA/D変換器の出力と、前記第2のA/D変換器の出力のレベル差を補正するための振幅補償手段が設けられていること特徴とする通信装置。
  6. 請求項1〜請求項5に記載の通信装置の何れかにおいて、
    第1のA/D変換器出力と第2のA/D変換器出力との比較結果から電力増幅部における歪量を求め、求めた歪量が規定値以下のとき、その歪量に対応した補償データの算出に必要な係数と状態の少なくと一方を記憶する手段を設け、
    当該通信装置の起動時、記憶してある係数と状態の少なくとも一方が初期値として用いられるるように構成されていることを特徴とする通信装置。
  7. 請求項1〜請求項6に記載の通信装置の何れかにおいて、
    前記電力増幅部の温度を検出する手段を備え、
    前記補償値に前記電力増幅部の温度を加味した重み付けが行なわれるように構成したことをを特徴とする通信装置。
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