JP2004253834A - 歪み補償装置および歪み補償方法 - Google Patents

歪み補償装置および歪み補償方法 Download PDF

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Katsuhiko Tsujihata
克彦 辻端
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Abstract

【課題】アンバランスな3次相互変調歪みが発生する場合でも、動作の安定しているLUT方式を用いて歪み補償を行うこと。
【解決手段】ルックアップテーブル109は、電力増幅器106の出力において現れる3次相互変調歪みIM3L、IM3Uに基づいて同一振幅同位相の予歪みを発生させ、乗算器103に出力する。ミキサ回路102は、入力信号を基本波信号として、差周波信号と基本波信号をミキシングすることにより、同一振幅逆位相の予歪みを発生させ、加算器119に出力する。電力増幅器106は、乗算器103および加算器119を介して予歪みを与えられた入力信号に対し増幅処理を施し出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話機と通信を行う基地局装置のように、送信電力の大きい送信装置等に搭載される歪み補償装置および当該装置において使用される歪み補償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
入力信号の電力を増幅し、増幅後の信号を出力する電力増幅器は、移動体通信システムの送信装置等において、必須の構成要素である。電力増幅器を効率良く使用することを目的として出力電力をこの電力増幅器の飽和電力に近いレンジで使用することがよく行われるが、このとき、増幅特性には入力電力の増加に伴い出力電力が比例して増加せず、入力電力の増加に伴い増幅利得自体は減少しているという非線形特性が現れる。
【0003】
特に、図2(a)に示すスペクトラムのように、周波数が数MHz離れた2つの信号C1(周波数f1)、C2(周波数f2)が非線形特性を示す増幅回路に入力された場合、上記の非線形特性が2つの信号の相互変調によって、増幅後の2つの信号C1’、C2’の周波数以外の周波数成分の信号を発生させる相互変調歪みという現象を引き起こす。図2(b)は、相互変調歪みのうち、信号C1’、C2’の周波数近傍に現れる3次相互変調歪みIM3L(周波数2f1−f2)、IM3U(周波数2f2−f1)を示したスペクトラムである。この相互変調歪みは、例えばW−CDMA(Wideband − Code Division Multiple Access)方式を採用した通信システムでは、隣接チャネルに漏洩した電力が干渉を引き起こし、通信システム全体の周波数利用効率を低下させる原因となり、大きな問題である。よって、電力増幅器において発生する相互変調ひずみを補償することは必須の技術となる。
【0004】
従来の相互変調歪みの補償方式には、アダプティブ・プリディストーション(例えば、特許文献1〜3参照)、フィードフォワード等の多数の方式がある。
【0005】
アダプティブ・プリディストーション(または、単にプリディストーション)とは、電力増幅器のAM/AM歪み、AM/PM歪みを一定周期で検出し、この検出結果に基づいて、相互変調歪みの逆特性を示す予歪みを算出し、ベースバンド信号に予め乗算することにより、適応的に変調信号の線形性の改善を図る方法である。このプリディストーションにはさらに細かく分類して、近似式方式およびルックアップテーブル方式(以下、LUT方式という)と呼ばれる方式がある。
【0006】
近似式方式は、相互変調歪みを理論的に多項式展開した式で表現し、各次数の項に対応する係数を求め、予歪みを生成する。一方、LUT方式は、校正用信号を一度電力増幅器に入力し、このときの増幅結果に基づいて増幅前の信号と増幅後の信号を比較することで電力増幅器の入力電力対振幅特性(以下、AM/AM特性という)および入力電力対位相特性(以下、AM/PM特性という)が線形になるような予歪み係数を求め、ルックアップテーブルに記憶し、実際の信号の電力増幅時には、このテーブルに基づいて予歪みを発生させ、歪み補償を行うと共に予歪み係数の更新を行なう。これらの方式を比較した場合、近似式方式は信号の歪み補償動作が不安定となるデメリットがあるのに対し、LUT方式は増幅回路が安定に動作するというメリットがあるため、一般的にLUT方式が多く採用されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−79143号公報
【特許文献2】
特開平9−69733号公報
【特許文献3】
特開平11−154880号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
移動体通信システムにおいては、少ない電力でより高い出力が得られるように、電力増幅器の効率を改善する必要がある。しかしながら、この消費電力の削減と相互変調歪みはトレードオフの関係にあり、信号の電力を増幅する電力増幅器の高効率化を図ると、出力信号の相互変調歪みが大きくなり、特に、送信電力の大きい基地局装置では、この傾向が顕著となる問題がある。
【0009】
特に、電力増幅器における消費電力を少なくするために、バイアスをAB級動作とすると、入力信号を飽和レベルに近いレベルまで増幅した場合、電力増幅器の出力には位相および振幅が互いに異なるアンバランスな相互変調歪みが発生する。
【0010】
送信装置では、相互変調歪みが補償された信号を送信することが必要となるが、従来のLUT方式のプリディストーションを行うアダプティブ・プリディストータ(または、単にプリディストータ)は、振幅が同一で同位相の予歪みしか発生できないという性質があるため、アンバランスな相互変調歪みの補償をすることができない。かかる場合、増幅回路には、効率を犠牲にしてアンバランスな相互変調歪みが発生しないような低効率でトランジスタを動作させることになる。
【0011】
なお、近似式方式は、理論的には上記のアンバランスな相互変調歪みにも対応できるが、実機においては、多項式の係数を算出する過程において、振幅および位相の組み合わせをトライ・アンド・エラーする処理が入るため、収束に時間を要し、例えば、W−CDMAのように短期間に頻繁に送信電力制御を行うような通信システムにおいては搭載が難しい。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、アンバランスな3次相互変調歪みが発生する場合でも、動作の安定しているLUT方式を用いて歪み補償を行うことができる歪み補償装置および歪み補償方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の歪み補償装置は、2つの信号の相互変調によって生じる2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償装置であって、前記2つの3次相互変調歪みを、互いに同一振幅同位相の第1および第2の成分と、互いに同一振幅逆位相の第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる第1の予歪み発生手段と、前記2つの3次相互変調歪みを、前記第1および第2の成分と、前記第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第3および第4の成分に対する予歪みを発生させる第2の予歪み発生手段と、前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号に前記第1および第2の予歪み発生手段において発生した予歪みを付与することにより前記2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償手段と、を具備する構成を採る。
【0014】
この構成によれば、例えば、電力増幅器等によって増幅された信号にアンバランスな3次相互変調歪みが発生する場合でも、この相互変調歪みを、同一振幅同一位相の2成分と、同一振幅逆位相の2成分とに分解し、それぞれに対応した回路を用いて予歪みを発生させることにより、歪み補償を行うことができる。
【0015】
本発明の歪み補償装置は、上記の構成において、前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号の周波数がそれぞれf1、f2であって、前記第2の予歪み発生手段は、前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号を2乗する2乗手段と、前記2乗手段によって2乗された信号から周波数f2−f1に現れる差周波信号を取り出すフィルタと、前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号に前記フィルタによって取り出された差周波信号を乗算し前記第3および第4の成分に対する予歪みを発生させる乗算手段と、を具備する構成を採る。
【0016】
この構成によれば、上記の同一振幅逆位相の2成分に対する予歪みを、差周波信号と基本波信号のミキサ回路により発生させることができる。
【0017】
本発明の歪み補償装置は、上記の構成において、前記第1の予歪み発生手段は、前記2つの3次相互変調歪みを最小とする予歪みを算出する算出手段と、算出された予歪みを前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号の電力と対応させて記憶する記憶手段と、を具備し、前記記憶手段を用いて前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる構成を採る。
【0018】
本発明の歪み補償装置は、上記の構成において、前記第1の予歪み発生手段は、ルックアップテーブル方式を用いて前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる構成を採る。
【0019】
これらの構成によれば、上記の同一振幅同一位相の2成分に対する予歪みを、動作の安定しているLUT方式等を用いたプリディストーション回路で発生させることができる。
【0020】
本発明の電力増幅装置は、上記いずれかに記載の歪み補償装置を用いて、増幅後の信号に生じる3次相互変調歪みを補償する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、上記いずれかに記載の歪み補償装置を用いるので、電力増幅処理においてアンバランスな相互変調歪みが発生した場合でも歪み補償をすることができる。
【0022】
本発明の基地局装置は、上記いずれかに記載の歪み補償装置を具備する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、上記と同様の作用効果を有する基地局装置を提供することができる。
【0024】
本発明の歪み補償方法は、2つの信号の相互変調によって生じる2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償方法であって、前記2つの3次相互変調歪みを、互いに同一振幅同位相の第1および第2の成分と、互いに同一振幅逆位相の第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる第1の予歪み発生ステップと、前記2つの3次相互変調歪みを、前記第1および第2の成分と、前記第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第3および第4の成分に対する予歪みを発生させる第2の予歪み発生ステップと、前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号に前記第1および第2の予歪み発生ステップにおいて発生した予歪みを付与することにより前記2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償ステップと、を具備するようにした。
【0025】
この方法によれば、例えば、電力増幅器等によって増幅された信号にアンバランスな3次相互変調歪みが発生する場合でも、この相互変調歪みを、同一振幅同一位相の2成分と、同一振幅逆位相の2成分とに分解し、それぞれに対応した回路を用いて予歪みを発生させることにより、歪み補償を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
電力増幅器等の回路に、図2(a)のスペクトラムに示すように、異なる周波数(f1、f2、ただしf2>f1)の二つの正弦波C1およびC2を入力すると、この回路の出力には、増幅された正弦波信号の周波数以外の位置に3次相互変調歪みが現れる。
【0027】
相互変調歪みは、周波数軸上で、所望信号に近いものから、3次相互変調歪み、5次相互変調歪み、7次相互変調歪み、・・・と発生する。これらの相互変調歪みのうち、3次相互変調歪みは、所望信号の近傍の周波数において発生し、かつ電力も大きいため、通信システムに与える影響も大きい。よって、送信装置において高効率を実現するには歪み補償回路が必須の構成となる。
【0028】
図2(b)は、電力増幅器によって増幅された後の正弦波信号(C1’、C2’)および3次相互変調歪みを示したスペクトラムである。3次相互変調歪みは、C1’およびC2’の周波数からΔf=f2−f1(以下、差周波周波数という)だけ離れた2f2−f1および2f1−f2の位置に現れる。3次相互変調歪みのうち、周波数の高い方を上側波もしくはIM3Uと表示し、周波数の低い方を下側波もしくはIM3Lと表示することにする。
【0029】
図3は、IM3UおよびIM3Lの電力と位相を2次元平面上にベクトル表現したものである。電力はベクトルの長さに、位相はベクトルが横軸となす角度に対応させた。なお、IM3UおよびIM3Lの位相θIM3UおよびθIM3Lは、C1’およびC2’を基準とした値である。すなわち、C1’およびC2’を横軸に揃え、これらに対するIM3UおよびIM3Lの位相差を表している。
【0030】
上記の関係を数式で表現すると以下のようになる。ある時刻tにおけるC1’の位相をΦC1’(t)、C2’の位相をΦC2’(t)、IM3Uの位相をΦIM3U(t)、IM3Lの位相をΦIM3L(t)とすると、θIM3UおよびθIM3Lは、
θIM3U=ΦIM3U(t)−2×ΦC2’(t)+ΦC1’(t) …(式1)
θIM3L=ΦIM3L(t)−2×ΦC1’(t)+ΦC2’(t) …(式2)
により求まる。C1’およびC2’の位相が一致する時刻をt’とすると、θIM3Uは、時刻t’におけるIM3UとC1’およびC2’との位相差を表す。また、θIM3Lは、時刻t’におけるIM3LとC1’およびC2’との位相差を表している。
【0031】
例えば、プリディストータで、電力増幅器の3次相互変調歪みを補償するには、図3のIM3UおよびIM3Lそれぞれについて、振幅が等しく逆位相の予歪みを発生させなければならない。図4は、従来のLUT方式プリディストータが発生することができる正弦波C1、C2、および予歪みIM3U”、IM3L”を示すスペクトラムである。このように、従来のLUT方式アダプティブ・プリディストータは、上側波および下側波の振幅が等しく、かつ位相の等しい予歪みしか発生させることができないため、図3に示すような|IM3U|≠|IM3L|またはθIM3U≠θIM3Lである3次相互変調歪みに対しては歪み補償をすることができない。
【0032】
ところで、周波数f1、f2の信号(基本波)を乗算回路にて2乗し、2次相互変調歪みを発生させ、差周波周波数f2−f1の信号のみを取り出した後、さらに基本波である周波数f1、f2の信号を乗算すると、発生した周波数2f1−f2、2f2−f1の信号は振幅が等しく位相が180°異なる信号(同一振幅逆位相の信号)となることが知られている。具体的には、差周波信号と基本波信号のミキサ回路を設置すれば、このような信号を発生させることができる。
【0033】
また、任意の2つのベクトルは、必ず、同一振幅同位相の2つのベクトルと、同一振幅逆位相の2つのベクトルとに分解することができる。すなわち、図5に示すように、任意のベクトルA、Bは、同一振幅同位相のベクトルC、D、および同一振幅逆位相のベクトルE、Fに分解することができる。ここで、ベクトルA〜Fの間には以下の関係が成り立つ。
A=C+E …(式3)
B=D+F …(式4)
D=C …(式5)
F=−E …(式6)
【0034】
(式3)〜(式6)をC〜Fについて整理すると、
C=(A+B)/2 …(式7)
D=(A+B)/2 …(式8)
E=(A−B)/2 …(式9)
F=(B−A)/2 …(式10)
となることから、ベクトルA、Bの振幅および位相がわかれば、ベクトルC、D、E、Fを一意に求めることができることがわかる。
【0035】
以上の事実は、3次相互変調歪みの補償において大きな意味を持つ。何故なら、任意の二つのベクトルは、必ず、同一振幅同位相の二つのベクトルと、同一振幅逆位相の二つのベクトルに分解することができるので、図3に示したベクトルIM3LおよびIM3Uを打ち消す(補償する)ベクトルが、図5に示したベクトルA、Bであるとすれば、ベクトルC〜F(ただし、C、Eの周波数とD、Fの周波数は異なる)を発生させることができれば、IM3LおよびIM3Uを補償することが可能であるからである。既述のように、従来のLUT方式のアダプティブ・プリディストータは、同一振幅同位相の予歪みを発生させることができ、また、差周波信号と基本波信号のミキサ回路は、同一振幅逆位相の予歪みを発生させることができる。
【0036】
本発明者は、この事実を見出して本発明をするに至った。すなわち、本発明の骨子は、電力増幅器等の出力において、アンバランスな相互変調歪みが現れる場合に、この相互変調歪みを、同一振幅同一位相の2成分と、同一振幅逆位相の2成分とに分解し、同一振幅同一位相の2成分に対する予歪みは、動作の安定しているLUT方式等のプリディストーション回路で発生させ、同一振幅逆位相の2成分に対する予歪みは、付加回路(差周波信号と基本波信号のミキサ回路)により発生させることにより、相互変調歪みの補償を行うことである。
【0037】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、ここでは、歪み補償装置として、電力増幅装置に併設されたプリディストータを例にとって説明する。また、ここで示す装置内においては、信号の周波数が周波数変換により各種変化するが、説明を簡単にするため、それぞれ対応する周波数に対しては同じ表記をすることとする。例えば、中間周波数f1がアップコンバートにより無線周波数f1’に変換されても、この周波数をf1と表記する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態に係る歪み補償方法の概要を示す図であり、図6は、3次相互変調歪みと予歪みの関係を示す図である。図1において、ルックアップテーブル109は、電力増幅器106の出力において現れる3次相互変調歪みIM3L、IM3U(図6参照)に基づいて同一振幅同位相の予歪み(図6のC、D)を発生させ、乗算器103に出力する。ミキサ回路102は、入力信号を基本波信号として、差周波信号と基本波信号をミキシングすることにより、同一振幅逆位相の予歪み(図6のE、F)を発生させ、加算器119に出力する。電力増幅器106は、乗算器103および加算器119を介して予歪みを与えられた入力信号に対し増幅処理を施し出力する。この歪み補償処理によれば、電力増幅器106から出力される増幅信号に3次相互変調歪みは低減される。
【0039】
次いで、上記の動作を実現する本発明の実施の形態に係るプリディストータ付き電力増幅装置100の具体的な構成を、図7に示すブロック図を用いて説明する。
【0040】
プリディストータ付き電力増幅装置100は、校正用信号発生回路101、ミキサ回路102、乗算器103、直交変調器104、D/A変換器105、電力増幅器106、方向性結合器107、二乗回路108、ルックアップテーブル109、遅延回路110、LUT制御回路111、直交復調器112、A/D変換器113、混合器114、局部発振器115、混合器116、局部発振器117、遅延回路118、加算器119、直交変調器120、切替器125、切替器127、切替器128、ミキサ制御回路129、および切替器130を有する。
【0041】
このプリディストータ付き電力増幅装置は、学習モードおよび補償モードという2つの動作モードを有している。学習モードとは、回路内で校正用信号を発生させ、これを用いて増幅動作を行い電力増幅器の歪み特性を予め学習しておく動作モードであり、補償モードとは、その学習結果を用いて予歪みを発生させ、実際の信号にこれを乗算して歪み補償を行う動作モードである。学習モードにおいては、このプリディストータ付き電力増幅装置にベースバンド信号は入力されない。学習モードと補償モードの切り替えは、ミキサ制御回路129が、切替器125、127、128、130を制御し、各種信号の出力先を切り替え、信号経路を変更することにより実現されている。
【0042】
ミキサ制御回路129は、学習モードにおいて、校正用信号発生回路101に対し制御信号CT1を出力し、電力増幅器106の歪み特性を調べるための校正用信号を発生させる。この校正用信号は、D/A変換器105の出力が中間周波数f1、f2(ただし、f2>f1)の2つの正弦波となるような信号や、時間と共に電力が変化する信号である。校正用信号発生回路101は、この校正用信号を発生させて、切替器125を介して乗算器103、切替器130、二乗回路108、および遅延回路110に出力する。
【0043】
乗算器103は、校正用信号発生回路101から出力され切替器125を介して入力された信号に、ルックアップテーブル109から出力される予歪み係数を乗算し、切替器130に出力する。切替器130は、ミキサ回路129からの制御信号CT5に基づき直交変調器104への出力を乗算器103からの信号もしくは切替器125からの信号のいずれかに切り替える。直交変調器104は、切替器130から出力された信号に対し直交変調を施し、遅延回路118に出力する。遅延回路118は、ミキサ回路102を経由し加算器119において加算される信号と同期をとるように、直交変調器104から出力された信号を所定時間遅延させ、加算器119に出力する。加算器119は、遅延回路118から出力された信号にミキサ回路102から出力された信号を加算し、D/A変換器105に出力する。D/A変換器105は、加算器119から出力された信号をD/A変換し、混合器114に出力する。混合器114は、局部発振器115から出力された高周波のローカル信号を用いて、D/A変換器105から出力された信号を無線周波数にまで周波数変換(アップコンバート)し、電力増幅器106に出力する。電力増幅器106は、混合器114から出力された無線周波数の信号の電力を増幅し、方向性結合器107に出力する。方向性結合器107は、電力増幅器106から出力された増幅後の信号をプリディストータ付き電力増幅装置100の外部へ出力すると共に、混合器116へも出力する。
【0044】
混合器116は、局部発振器117から出力される高周波のローカル信号を用いて、方向性結合器107を介して電力増幅器106から出力された無線周波数帯域の信号を、中間周波数の信号へと周波数変換(ダウンコンバート)し、A/D変換器113に出力する。A/D変換器113は、混合器116から出力された信号をA/D変換し、切替器127を介し、ミキサ制御回路129および直交復調器112に出力する。直交復調器112は、A/D変換後の信号に対し直交復調処理を施し、LUT制御回路111に出力する。
【0045】
ミキサ制御回路129は、切替器127を介しA/D変換器113から入力されたA/D変換後のデータを高速フーリエ変換(FFT)することにより、IM3L、IM3Uそれぞれの任意の時間tにおける振幅および位相を算出し、ミキサ回路102に出力する。また、制御信号CT1を用いて校正用信号発生回路101の校正用信号の発生動作を制御する。さらに、制御信号CT2、CT3、CT4、CT5を用いて、切替器125、127、128、130の切り替え動作を制御する。
【0046】
LUT制御回路111は、直交復調器112から出力されるベースバンド信号と遅延回路110から出力されるベースバンド信号とを比較し、電力増幅器106の増幅特性が線形になるような予歪み係数を求め、ルックアップテーブル109に出力する。
【0047】
ルックアップテーブル109は、LUT制御回路111から出力される電力増幅器106の増幅特性が線形となる予歪み係数を二乗回路108からの電力情報ごとに定められた場所に記憶する。また、二乗回路108からの電力情報に応じて、予め記憶されている予歪み係数を取りだし、乗算器103に出力する。
【0048】
ミキサ回路102は、直交変調器120を介し入力される基本波信号をミキシングすることにより、同一振幅・逆位相の予歪みを発生させ、ミキサ制御回路129から出力された位相情報に従い予歪みの位相回転を行い、加算器119に出力する。
【0049】
補償モードにおいて、切替器125を介しプリディストータ付き電力増幅装置100に入力されたベースバンド信号は、乗算器103においてルックアップテーブル109から出力された予歪み係数が掛け合わされ、加算器119においてミキサ回路102から出力される予歪みが付与されることにより、電力増幅器106で発生する相互変調歪みと打ち消し合い、相互変調歪みが補償される。電力増幅器106において電力が増幅された信号は、プリディストータ付き電力増幅装置100の外部に出力される。
【0050】
次いで、上記構成を有するプリディストータ付き電力増幅装置100の歪み補償処理および電力増幅処理の手順について、図8に示すフロー図を用いて説明する。ここで、ST1010〜ST1070が学習モード、ST1080〜ST1110が補償モードに相当する。
【0051】
まず、学習モードにおいて、ミキサ制御回路129は、校正用信号発生回路101に対し制御信号CT1を出力し、時間と共に出力電力が変化するような信号を発生させる(ST1010)。この校正用信号は、切替器125、乗算器103、切替器130、・・・、混合器114を介し、電力増幅器106に出力される。この信号経路は、ミキサ制御回路129が制御信号CT2、CT5を出力し、切替器125、130を制御することにより実現され、学習モードにおいては、プリディストータ付き電力増幅装置100にベースバンド信号は入力されない。また、ミキサ制御回路129は制御信号CT4を切替器128に出力し、ミキサ回路102の出力が加算器119に入らないようにする。
【0052】
電力増幅器106は、入力された校正用信号を増幅し(ST1020)、方向性結合器107、混合器116、・・・、直交復調器112を介し、LUT制御回路111に出力する。この信号経路は、ミキサ制御回路129が制御信号CT3を出力し、切替器127を制御することにより実現される。
【0053】
LUT制御回路111は、遅延回路110から出力されるベースバンド信号と直交復調器112から出力されるベースバンド信号とを比較し、歪みが最小となるような複素係数を求め、出力電力ごとにルックアップテーブル109に格納する(ST1030)。
【0054】
次に、ミキサ制御回路129は、校正用信号発生回路101に対し再び制御信号CT1を出力し、図2(a)のスペクトラムに示したような、周波数が隣接している2つの正弦波である校正用信号を発生させる(ST1040)。この校正用信号は、切替器125、切替器130、直交変調器104、・・・、混合器114を介し、電力増幅器106に出力される。
【0055】
電力増幅器106は、入力された校正用信号を増幅し(ST1050)、混合器116に出力する。混合器116に出力された信号は、今度は、A/D変換器113、切替器127を介し、ミキサ制御回路129に出力される。この信号経路も、ミキサ制御回路129が制御信号CT3を出力し、切替器127を制御することにより実現される。
【0056】
ミキサ制御回路129は、A/D変換器113から出力されたA/D変換後のデータを高速フーリエ変換(FFT)することにより、周波数f1、f2、2f2−f1、2f1−f2の信号それぞれの振幅|C1’’|、|C2’’|、|IM3U|、|IM3L|、および任意の時間tにおける位相ΦC1”(t)、ΦC2”(t)、ΦIM3U(t)、ΦIM3L(t)を計算する。そして、これらの値を(式1)(式2)に代入することにより、3次相互変調歪みと基本波の位相差θIM3U、θIM3Lを求める(ST1060)。
【0057】
ここで、電力増幅器106に入力する必要のある予歪みベクトルをA、Bとし、この複素表示を
A=−|IM3U|exp(jθIM3U) …(式11)
B=−|IM3L|exp(jθIM3L) …(式12)
とすると、(式9)(式10)より、上側波と下側波が逆位相の予歪みの上側波ベクトルIM3U’および下側波ベクトルIM3L’は、
IM3U’={|IM3L|exp(jθIM3L)−|IM3U|exp(jθIM3U)−}/2 …(式13)
IM3L’={|IM3U|exp(jθIM3U)−|IM3L|exp(jθIM3L)}/2 …(式14)
と表される。
【0058】
ここで、IM3U’、IM3L’の振幅をそれぞれ|IM3U’|、|IM3L’|とし、位相をθIM3U’、θIM3L’とすると、
|IM3U’|=|IM3L’| …(式15)
θIM3U’=θIM3L’ …(式16)
となり、イコライザ122で調整する差周波周波数f2−f1における位相回転量はθIM3U’となる。
【0059】
ミキサ制御回路129は、周波数2f2−f1、2f1−f2の信号の振幅が|IM3U’|、位相回転量がθIM3U’となるように、イコライザ122の周波数Δfにおける通過振幅・位相特性を調整する。
【0060】
またミキサ制御回路129は、校正用信号発生回路101が出力した校正用信号の周波数f1の信号の振幅|C1|とFFT後の周波数f1の信号の振幅|C1’’|、また、周波数f2の信号の振幅である|C2|と|C2’’|を比較することにより、直交変調器104、遅延回路118、加算器119、D/A変換器105、混合器114、電力増幅器106、方向性結合器107、混合器116、A/D変換器113の間における信号の利得を校正する。
【0061】
さらに、ミキサ制御回路129は、以上の学習モードの処理を差周波周波数Δfを変化させながら複数回行い、各差周波周波数における振幅・位相特性をイコライザ122に記憶する。
【0062】
次に、補償モードにおいて、ミキサ制御回路129は、切替器125、130を切り替え、プリディストータ付き電力増幅装置100に入力されるベースバンド信号が、切替器125(乗算器103)、切替器130、二乗回路108、および遅延回路110に入力されるようにする。また切替器128を切り替え、ミキサ回路102の出力が加算器119に加わるようにする(ST1070)。
【0063】
ルックアップテーブル109は、二乗回路108から出力された電力情報に基づいて、予め記憶されていたテーブルを参照して予歪み係数を取り出し、乗算器103に出力する。また、ミキサ回路102は、直交変調器120を介し入力された信号に基づいて予歪み信号を発生させ、加算器119に出力する(ST1080)。ミキサ回路102から出力される予歪みは、電力増幅器106で発生する3次相互変調歪みのうち、上側波と下側波の振幅が等しく、位相が逆位相の成分を補償する。
【0064】
乗算器103および加算器119において所定の予歪みが与えられた信号は(ST1090)、電力増幅器106において電力が増幅される(ST1100)。LUT制御回路111は、ルックアップテーブル109を更新し(ST1110)、AM/AM特性およびAM/PM特性を補償することで、残りの歪みである3次相互変調歪みのうち、上側波と下側波の振幅・位相が等しい成分を補償する。補償モードの操作は、送信停止命令が来るまで続行される(ST1120)。
【0065】
図9は、ミキサ回路102の内部構成を示すブロック図である。このミキサ回路は、乗算器121、イコライザ122、遅延回路123、および乗算器124を有する。
【0066】
イコライザ122は、乗算器121で発生させる2次相互変調歪みのうち、差周波周波数f2−f1の成分のみを通過させると共に、差周波周波数f2−f1の周波数に応じて、信号の通過振幅特性と通過位相特性とを任意の値に変化させる。
【0067】
乗算器121は入力ラインを2本有しており、2つの入力を掛け合わすことにより入力信号を2乗する。図10(a)に示す周波数f1、f2の基本波信号C1、C2を乗算器121において2乗すると、図10(b)に示すように、DC(Direct Current)および周波数f2−f1、2f1、f1+f2、2f2の信号が出力される。このうち、周波数f2−f1の差周波信号Dを取り出し、図11に示すように、乗算器124にて基本波信号C1、C2と乗算すると、乗算器124の出力には、周波数2f1−f2、f1、f2、2f2−f1の信号IM3L、C1’、C2’、IM3Uが発生する。ここで、信号IM3Lの周波数は、信号C1と差周波信号Dの差(f1−Δf)となり、信号IM3Uの周波数は、信号C2と差周波信号Dの和(f2+Δf)となるため、上述の(式1)および(式2)で求められる信号IM3LおよびIM3Uの位相は逆位相となる。
【0068】
電力増幅器の出力に現れる3次相互変調歪みのアンバランスは、差周波周波数Δfに依存して変化する。図5のベクトルA、Bは、差周波周波数Δfにより変化する。このため、ベクトルC〜Fの振幅および位相も変化する。そこで、差周波信号Dの振幅および位相を周波数Δfに応じて調整した後、乗算器124にて基本波信号C1、C2に乗算することにより、差周波周波数Δfに応じた同一振幅逆位相の予歪みを発生させることができる。
【0069】
このように、本実施の形態によれば、3次相互変調歪みの補償を、同一振幅同一位相の2成分と、同一振幅逆位相の2成分とに分解し、同一振幅同一位相の2成分に対する予歪みは、動作の安定しているLUT方式プリディストーション回路で発生させ、同一振幅逆位相の2成分に対する予歪みは、付加回路(差周波信号と基本波信号のミキサ回路)により発生させるため、電力増幅器の出力において、アンバランスな相互変調歪みが現れる場合でも、動作の安定なLUT方式を用いて歪み補償を行うことができる。
【0070】
なお、ここでは、D/A変換前に直交変調や乗算の処理を行う場合を例にとって説明したが、D/A変換後に直交変調および乗算の処理を行っても良い。
【0071】
本発明に係る歪み補償装置は、基地局装置に搭載することが可能であり、これにより上記と同様の作用効果を有する基地局装置を提供することができる。
【0072】
なお、ここでは、相互変調歪みのうち3次相互変調歪みのみを補償する場合を例にとって説明したが、上記の歪み補償の原理を応用することにより、より高次の相互変調歪みの補償を行うことも可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、例えば、電力増幅器等によって増幅された信号にアンバランスな相互変調歪みが発生する場合でも、動作の安定しているLUT方式等を用いて歪み補償を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る歪み補償方法の概要を示す図
【図2】(a)増幅回路に入力される信号のスペクトラム
(b)増幅回路から出力される信号のスペクトラム
【図3】IM3UおよびIM3Lの電力と位相を2次元平面上にベクトル表現した図
【図4】LUT方式プリディストータが発生することができる予歪み等を示すスペクトラム
【図5】任意の2つのベクトルは同一振幅同位相の2つのベクトルおよび同一振幅逆位相の2つのベクトルに分解することができることを説明する図
【図6】3次相互変調歪みと予歪みの関係を示す図
【図7】本発明の実施の形態に係るプリディストータ付き電力増幅装置の具体的な構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態に係るプリディストータ付き電力増幅装置の歪み補償処理および電力増幅処理の手順について示すフロー図
【図9】本発明の実施の形態に係るミキサ回路の内部構成を示すブロック図
【図10】(a)基本波信号のスペクトラム
(b)基本波信号を2乗した場合のスペクトラム
【図11】差周波信号を基本波信号と乗算させた場合のスペクトラム
【符号の説明】
101 校正用信号発生器
102 ミキサ回路
103、121、124 乗算器
106 電力増幅器
109 ルックアップテーブル
119 加算器
111 LUT制御回路
122 イコライザ
129 ミキサ制御回路

Claims (7)

  1. 2つの信号の相互変調によって生じる2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償装置であって、
    前記2つの3次相互変調歪みを、互いに同一振幅同位相の第1および第2の成分と、互いに同一振幅逆位相の第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる第1の予歪み発生手段と、
    前記2つの3次相互変調歪みを、前記第1および第2の成分と、前記第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第3および第4の成分に対する予歪みを発生させる第2の予歪み発生手段と、
    前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号に前記第1および第2の予歪み発生手段において発生した予歪みを付与することにより前記2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償手段と、
    を具備することを特徴とする歪み補償装置。
  2. 前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号の周波数がそれぞれf1、f2であって、
    前記第2の予歪み発生手段は、
    前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号を2乗する2乗手段と、
    前記2乗手段によって2乗された信号から周波数f2−f1に現れる差周波信号を取り出すフィルタと、
    前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号に前記フィルタによって取り出された差周波信号を乗算し前記第3および第4の成分に対する予歪みを発生させる乗算手段と、
    を具備することを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  3. 前記第1の予歪み発生手段は、
    前記2つの3次相互変調歪みを最小とする予歪みを算出する算出手段と、
    算出された予歪みを前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号の電力と対応させて記憶する記憶手段と、を具備し、
    前記記憶手段を用いて前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  4. 前記第1の予歪み発生手段は、
    ルックアップテーブル方式を用いて前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の歪み補償装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の歪み補償装置を用いて、増幅後の信号に生じる3次相互変調歪みを補償することを特徴とする電力増幅装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の歪み補償装置を具備することを特徴とする基地局装置。
  7. 2つの信号の相互変調によって生じる2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償方法であって、
    前記2つの3次相互変調歪みを、互いに同一振幅同位相の第1および第2の成分と、互いに同一振幅逆位相の第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第1および第2の成分に対する予歪みを発生させる第1の予歪み発生ステップと、
    前記2つの3次相互変調歪みを、前記第1および第2の成分と、前記第3および第4の成分と、に分解した場合における前記第3および第4の成分に対する予歪みを発生させる第2の予歪み発生ステップと、
    前記2つの3次相互変調歪みが生じる前の前記2つの信号に前記第1および第2の予歪み発生ステップにおいて発生した予歪みを付与することにより前記2つの3次相互変調歪みを補償する歪み補償ステップと、
    を具備することを特徴とする歪み補償方法。
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