JP2007273959A - 光検出素子及びその製造方法 - Google Patents

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政勝 鈴木
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一朗 村上
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Abstract

【課題】ゲッタリング効果を向上させつつ、電気的特性のばらつきを低減する。
【解決手段】シリコンを母材としており、炭素を所定濃度で含有する半導体基板101と、半導体基板101上にシリコンを母材としてエピタキシャル成長されてなり、半導体基板101から所定距離だけ離間する領域に光検出部(主に104)を有するエピタキシャル層102とを備え、半導体基板101は、半導体基板101に含有される炭素が所定濃度になるようにシリコンを含有する材料と炭素を含有する材料とが溶融された原料融液から結晶成長されてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光検出素子に関し、特に、ゲッタリング技術に関する。
一般に、光検出素子の一種である固体撮像素子では、白キズや暗電流を低減するためにゲッタリング技術が適用されている。ゲッタリング技術とは、白キズ等の主要因である重金属不純物(Fe、Ni等)及び結晶欠陥を、半導体基板の素子形成領域から除去する技術である。代表的なゲッタリング技術であるIG(Intrinsic Gettering)では、熱処理を施して半導体基板内部にBMD((Bulk Micro Defect)主に酸素析出欠陥)を発生させ、これによる歪み応力により重金属不純物及び結晶欠陥を捕獲することとしている。その結果、半導体基板の素子形成領域から重金属不純物が除去される。
また、近年、ゲッタリング効果をさらに向上させる技術が開発されている。例えば、特許文献1は、シリコン基板に炭素をイオン注入する技術を開示している。シリコン基板中に炭素をイオン注入すれば、BMDの発生が促進することにより歪み応力が増大するとともに、シリコンと炭素との原子半径が異なることにより歪み応力が発生する。その結果、ゲッタリング効果がさらに向上する。
特開平6−338507号公報(特許第3384506号)
しかしながら、発明者らが研究開発を進めたところ、炭素をシリコン基板にイオン注入すれば、ゲッタリング効果を向上させることができるものの、製造された固体撮像素子間でブルーミング抑制電圧、光検出部の飽和容量、読出電圧等のばらつき(以下、「電気的特性のばらつき」という。)が大きくなることが判明した。素子間で電気的特性のばらつきが大きくなれば、その分を見込んで各種印加電圧を高めなければならないため、固体撮像素子の低電力化を妨げることになる。
なお、この問題は、固体撮像素子のみならずゲッタリング技術が適用された光検出素子(例えば、フォトカプラ用、光通信用、光ピックアップ用等の受光素子)に共通する。
そこで、本発明は、ゲッタリング効果を向上させつつ、電気的特性のばらつきを低減することができる光検出素子、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光検出素子は、第1の元素を母材としており、当該第1の元素と同族の第2の元素を所定濃度で含有する半導体基板と、前記半導体基板上に第1の元素を母材としてエピタキシャル成長されてなり、前記半導体基板から所定距離だけ離間する領域に光検出部を有するエピタキシャル層とを備え、前記半導体基板は、当該半導体基板に含有される第2の元素が前記所定濃度になるように第1の元素を含有する材料と第2の元素を含有する材料とが溶融された原料融液から結晶成長されてなる。
発明者は、上記構成によればゲッタリング効果を向上させつつ、光検出素子の電気的特性のばらつきを低減することができることを実験により確認した。
発明者は、電気的特性のばらつきを低減できる理由について、(1)電気的特性のばらつきは半導体基板中の第2の元素(例えば、炭素)の分布のばらつきに起因しており、(2)半導体基板の原料融液に第2の元素を添加しておくことで、第2の元素をイオン注入する方法よりも半導体基板中の第2の元素の分布のばらつきを低減することができたからであると推察している。
上記(1)については、次のように考えられる。
BMDは第2の元素の付近に発生する傾向がある。そのため、BMDの分布は、第2の元素の分布に応じてばらつく。BMDの分布のばらつきは半導体基板内の寄生容量や寄生抵抗等のばらつきを誘引する。そうすると、半導体基板内の電気的特性がばらつくことになると考えられる。
また、上記(2)については、次のように考えられる。
上記構成のように半導体基板の原料融液に第2の元素を添加しておけば、第2の元素は結晶成長の過程で半導体基板中に略一様に分布する。一方、イオン注入により第2の元素を添加した場合は、第2の元素を半導体基板中に略一様に分布させることが困難である。これは、主に、イオンビームが径方向にイオン密度の勾配を有していることと、イオンビームを半導体基板(ウェハ)の全域にスキャンするときに精度誤差が生じてしまうこととを原因としている。このことを考慮すれば、原料融液に第2の元素を添加しておく方法は、第2の元素をイオン注入する方法よりも半導体基板中の第2の元素の分布のばらつきを低減することができると考えられる。
また、前記第1の元素はシリコンであり、前記第2の元素は炭素であり、前記所定濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれていることとしてもよい。
上記構成によれば、シリコン基板中の炭素の濃度が1×1016atoms/cm3以上なので、ゲッタリングサイトとなるBMDを高密度に形成することができる。その結果、ゲッタリング効果を向上させることができる。また、シリコン基板中の炭素の濃度が2.5×1017atoms/cm3以下なので、過度にBMDを形成することがない。したがって、転位やスリップの発生による半導体基板の強度低下を防止することができる。
また、前記半導体基板が有する単位断面積あたりのBMDの個数は、5×10乃至5×10個/cm2の範囲に含まれていることとしてもよい。
上記構成によれば、半導体基板の単位断面積あたりのBMDの個数が、5×10個/cm2以上なので、半導体基板中に存在する金属不純物及び結晶欠陥を強力にゲッタリングすることができる。また、半導体基板の単位断面積あたりのBMDの個数が、5×10個/cm2以下なので、転位やスリップの発生による半導体基板の強度低下を防止することができる。
また、前記半導体基板が有するBMDのサイズは、50乃至400nmの範囲に含まれていることとしてもよい。
上記構成によれば、BMDのサイズは、50nm以上なので、半導体基板中に存在する金属不純物及び結晶欠陥を強力にゲッタリングすることができる。また、BMDのサイズは、400nm以下なので、転位やスリップの発生による半導体基板の強度低下を防止することができる。
また、前記エピタキシャル層の厚みは4μm以上6μm以下の範囲に含まれることとしてもよい。
上記構成によれば、エピタキシャル層の電気的特性に半導体基板における不純物の濃度のばらつきが影響することを防止しつつ、電子シャッタ電圧の低電圧化を図ることができる。
また、前記半導体基板の抵抗率ρ1と前記エピタキシャル層の抵抗率ρ2の比ρ2/ρ1は20以上200以下の範囲に含まれることとしてもよい。
上記構成によれば、電子シャッタ電圧の低電圧化を図りつつ、種々の電気的特性を満足する固体撮像素子を作成することができる。
本発明に係る光検出素子は、第1の元素を母材としており、当該第1の元素と同族の第2の元素を所定濃度で含有する半導体基板と、前記半導体基板上に第1の元素を母材としてエピタキシャル成長されてなり、前記半導体基板から所定距離だけ離間する領域に光検出部を有するエピタキシャル層とを備え、前記第2の元素は、前記半導体基板中の全域において略均一に分布している。
発明者は、上記構成によればゲッタリング効果を向上させつつ、光検出素子の電気的特性のばらつきを低減することができることを実験により確認した。電気的特性のばらつきを低減できる理由は、上述したとおりである。なお、本明細書において「略均一」とは、半導体基板中の複数の領域で第2の元素の濃度を測定した場合、その下限値に対する上限値の比が10以内に収まることをいうものとする。
本発明に係る光検出素子の製造方法は、第1の元素を母材としており、当該第1の元素と同族の第2の元素を所定濃度で含有する半導体基板を準備する準備工程と、前記準備工程により準備された半導体基板上に、第1の元素を母材とするエピタキシャル層を積層する積層工程と、前記積層工程により積層されたエピタキシャル層の前記半導体基板から所定距離だけ離間する領域に光検出部を形成する形成工程とを含み、前記準備工程において準備される半導体基板は、当該半導体基板に含有される第2の元素が前記所定濃度になるように第1の元素を含有する材料と第2の元素を含有する材料とが溶融された原料融液から結晶成長されてなる。
発明者は、上記構成によればゲッタリング効果を向上させつつ、光検出素子の電気的特性のばらつきを低減することができることを実験により確認した。電気的特性のばらつきを低減できる理由は、上述したとおりである。なお、半導体基板の準備は、半導体基板を製造することにより行ってもよいし、製造された半導体基板を入手することにより行ってもよい。
また、前記第1の元素はシリコンであり、前記第2の元素は炭素であり、
前記所定濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれていることとしてもよい。
上記構成によれば、BMDを高密度に形成しつつ、半導体基板の強度低下を防止することができる。この理由は、上述したとおりである。
また、前記光検出素子の製造方法は、さらに、前記成長工程の後に、前記半導体基板に繰り返し熱処理を施す熱処理工程を含み、前記半導体基板に最初に熱処理を施すときの投入温度は、摂氏600度以上700度以下であることとしてもよい。
上記構成によれば、最初の熱処理温度が摂氏600度以上700度以下であることから、酸素析出欠陥の析出核が十分なサイズに成長するために消滅せずに残留し、ゲッタリングサイトとなるBMDを高密度に形成することができる。その結果、ゲッタリング効果を向上させることができる。
また、前記光検出素子の製造方法は、さらに、前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成するまでに前記半導体基板に熱処理を施す熱処理工程を含み、当該熱処理は、最高温度が摂氏1000度乃至1100度の範囲に含まれ、処理時間が60分乃至600分の範囲に含まれることとしてもよい。
上記構成によれば、酸素析出欠陥の析出核が十分に成長し、ゲッタリングサイトとなるBMDを高密度に形成することができる。その結果、ゲッタリング効果を向上させることができる。
また、前記エピタキシャル層の厚みは4μm以上6μm以下の範囲に含まれることとしてもよい。
上記構成によれば、エピタキシャル層の電気的特性に半導体基板における不純物の濃度のばらつきが影響することを防止しつつ、電子シャッタ電圧の低電圧化を図ることができる。
また、前記半導体基板の抵抗率ρ1と前記エピタキシャル層の抵抗率ρ2の比ρ2/ρ1は20以上200以下の範囲に含まれることとしてもよい。
上記構成によれば、電子シャッタ電圧の低電圧化を図りつつ、種々の電気的特性を満足する固体撮像素子を作成することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、IT−CCD型の固体撮像素子の概略構成を示す図である。
固体撮像素子は、光検出部11、垂直転送部12、水平転送部13及び増幅部14を備える。
光検出部11は、受光量に応じた量の電荷を生成し蓄積する。光検出部11は、二次元的にマトリクス状に配列されており、図1では模式的に5行5列の25画素分が示されている。垂直転送部12は、光検出部11が生成し蓄積している電荷を、水平転送部13まで個々に転送する。水平転送部13は、垂直転送部12から転送された電荷をそれぞれ増幅部14まで転送する。増幅部14は、水平転送部13から転送された電荷をそれぞれ電圧に変換し、増幅する。
図2は、IT−CCD型の固体撮像素子の断面図である。
固体撮像素子は、半導体基板101、エピタキシャル層102、ゲート絶縁膜108、ゲート電極109、反射防止膜116、遮光膜118、層間絶縁膜117、表面保護膜119を備える。なお、図2では、固体撮像素子の1画素分のみが示されている。
半導体基板101は、シリコンを母材としており、炭素及びリンを含有している。炭素の濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれている。なお、炭素は、半導体基板101中に、面方向及び深さ方向に略均一に分布している。ここで、「略均一」とは、半導体基板101中の複数の領域で炭素の濃度を測定した場合、その下限値に対する上限値の比が10以内に収まることをいうものとする。
エピタキシャル層102は、p型ウェル領域103、n型領域104、106、p型領域107、112、114、115を有する。p型ウェル領域103は、n型領域104と半導体基板101との間にオーバーフローバリア電位ψofbを形成する。n型領域104は、半導体基板101から所定距離だけ離間する領域に形成されている。n型領域104がp型ウェル領域103、p型領域112、114、115に囲繞されていることで、ポテンシャル井戸が形成される。ポテンシャル井戸が形成されている領域が光検出部11となる。n型領域106は、p型領域107、114、112に囲繞されている。このことでポテンシャル井戸が形成される。ポテンシャル井戸が形成されている領域が垂直転送部12となる。p型領域114は、n型領域104とn型領域106との間にゲート電位ψgを形成する。
ゲート絶縁膜108、ゲート電極109、反射防止膜116、遮光膜118、層間絶縁膜117、表面保護膜119は、CCD型の固体撮像素子の一般的な構成要素であり、しかも本発明の本質部分ではないため、説明を省略する。
図3は、半導体基板及びエピタキシャル層内部の電位分布を示す図である。
図3中に示された符号A乃至Dは、図2中に示されたA点乃至D点とそれぞれ対応している。すなわち、符号Aは垂直転送部12に対応し、符号Bはp型領域114に対応し、符号Cは光検出部11に対応し、符号Dは半導体基板101に対応している。
半導体基板101には、基板電圧Vsubが印加される。この基板電圧Vsubにより基板電位ψsub及びオーバーフローバリア電位ψofbが定まる。すなわち、基板電圧Vsubを高くするほど、基板電位ψsub及びオーバーフローバリア電位ψofbが高くなる。基板電圧Vsubは、オーバーフローバリア電位ψofbがゲート電位ψgよりも高くなるように定められている。このように定めることで、光検出部11が飽和量以上に電荷を生成した場合に、あふれ出した電荷を垂直転送部12ではなく半導体基板101に排出させることができる。この構成により、ブルーミング現象を抑制することができる。
<製造方法>
図4、図5、図6は、固体撮像素子の製造方法を示す図である。
まず、引き上げ法を用いて半導体基板101を生成する。
シリコンを含有する材料23、炭素を含有する材料24、リンを含有する材料25を坩堝21に投入する(図4(a))。ここで、炭素を含有する材料24は、半導体基板101が1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の濃度範囲で炭素を含有することになるように投入される。炭素を含有する材料24としては、例えば、黒鉛やSiC結晶等が考えられる。なお、リンを含有する材料25は、半導体基板101が0.25乃至0.5Ωcmの抵抗率を有することになるように投入される。
各材料が規定量だけ投入されたら、ヒータ22を用いて単結晶インゴットの原料を溶融し(図4(b))、支持具27に固定された種結晶28を原料融液26に接触させてから徐々に種結晶28を引き上げる(図4(c))。そうすると、単結晶インゴット29が育成される。このとき、単結晶インゴット29内では、炭素が均一に分布している。半導体基板101は、単結晶インゴット29を面方位が<100>となるように切り出されてなる。
次に、以下のようにして半導体基板101を加工して固体撮像素子を形成する。
半導体基板101を準備する(図5(a))。なお、図5(a)は、半導体基板101の断面の一部を示している。
準備した半導体基板101上にシリコンをエピタキシャル成長させてエピタキシャル層102を積層する(図5(b))。エピタキシャル層102の厚みは、6μm程度とし、抵抗率は10乃至15Ωcmとする。
エピタキシャル層102の表面に、シリコン酸化膜120及びシリコン窒化膜121を形成して素子形成領域以外の部分を除去した後に、イオン注入によりp型ウェル領域103を形成する(図5(c))。シリコン酸化膜120の形成条件は、投入温度が摂氏700度、最高温度が摂氏1000度とし、摂氏1000度での保持時間が60分である。エピタキシャル層102の素子形成領域以外の領域は、LOCOSと称される技術によりシリコン酸化膜が形成される。LOCOSの条件は、最高温度が摂氏1000度とし、保持時間が100分である。
シリコン酸化膜の形成後、エピタキシャル層102に、イオン注入によりn型領域104を形成する(図5(d))。イオン注入後、最高温度が摂氏1000度、保持時間20分の熱処理を実施する。
次に、エピタキシャル層102の表面に形成されたシリコン酸化膜120及びシリコン窒化膜121を除去して、改めてエピタキシャル層102の表面にゲート絶縁膜108を形成する(図6(a))。
この後、イオン注入により、p型領域112、114、n型領域106、p型領域107を形成する(図6(b))。さらに、ゲート絶縁膜108上にゲート電極109を形成してからp型領域115を形成し、反射防止膜116、層間絶縁膜117、遮光膜118、表面保護膜119を形成する(図6(c))。また、必要に応じて、カラーフィルタやマイクロレンズが形成される。
上記製造方法では、エピタキシャル層102を積層してからゲート絶縁膜108を形成するまでの間に、最初の熱処理の投入温度を摂氏700度とし、最高温度を摂氏1000度とし、保持時間を延べ180分とする熱処理工程が実施されている。そうすると、単位断面積あたりのBMD(Bulk Micro Defect)の密度はおよそ1×10個/cm2となり、BMDのサイズはおよそ200nmとなる。
なお、投入温度を摂氏700度とし、最高温度を摂氏1100度とし、保持時間を延べ300分とする熱処理工程を実施した場合には、単位断面積あたりのBMDの密度はおよそ5×10個/cm2となり、BMDのサイズはおよそ300nmとなる。
また、投入温度を摂氏600度とし、最高温度を摂氏1000度とし、保持時間を延べ180分とする熱処理工程を実施した場合には、単位断面積あたりのBMDの密度はおよそ5×10個/cm2となり、BMDのサイズはおよそ50nmとなる。
<性能評価>
発明者は、従来1、従来2及び本発明の3通りの製造方法により固体撮像素子を作成して、性能評価を実施した。
従来1に係る固体撮像素子は、代表的なゲッタリング技術であるIGのみが適用されている。すなわち、熱処理を施して半導体基板内部にBMDを発生させている(炭素は添加されない)。
従来2に係る固体撮像素子は、特許文献1に係るゲッタリング技術が適用されている。すなわち、イオン注入により炭素をシリコン基板に添加し、BMDを発生させている。
本発明に係る固体撮像素子は、結晶成長時に炭素をシリコン基板に固溶させ、BMDを発生させてなる。
性能評価は、固体撮像素子の白キズの個数とブルーミング抑制電圧(電気的特性の一種)とを測定し、測定結果を比較することにより実施した。固体撮像素子の画素数は500万画素であり、固体撮像素子のサンプル数はそれぞれ100個である。
図7は、白キズの個数の比較結果である。
白キズの個数の測定では、環境温度が摂氏60度のもとで遮光状態の固体撮像素子を4秒間電荷蓄積させたときに信号が閾値に達した画素を白キズとみなした。
図7では、従来2に係る固体撮像素子から得られた白キズ個数の平均値を基準として規格化して表示している。白キズの個数の平均値は、従来1が6.38、従来2が1、本発明が0.67である。この結果から、炭素が添加された従来2及び本発明は、炭素が不添加である従来1に比べて、白キズの個数を大幅に低減できることが分かる。さらに、本発明と従来2とを比べると、本発明は従来2よりも白キズの個数を3割程度低減できることが分かる。
図8は、ブルーミング抑制電圧の比較結果である。
ブルーミング抑制電圧の測定では、環境温度が摂氏35度のもとで強い光を照射しつつ基板電圧を変化させたときに、ブルーミングが発生しない基板電圧の下限値を、ブルーミング抑制電圧とみなした。
図8では、従来2に係る固体撮像素子から得られたブルーミング抑制電圧の平均値を基準として規格化して表示している。ブルーミング抑制電圧のばらつき(最大値と最小値との差)は、従来1が0.09、従来2が0.4、本発明が0.12である。この結果から、本発明は従来2よりもブルーミング抑制電圧のばらつきを半減できることが分かる。
上記実験結果をまとめると、本発明の構成によれば、ゲッタリング効果を向上させつつ、ブルーミング抑制電圧のばらつきを低減できるといえる。
発明者は、このような効果が得られた原因について、(1)ブルーミング抑制電圧のばらつきは半導体基板中の炭素の分布のばらつきに起因しており、(2)半導体基板の原料融液に炭素を添加しておくことで、炭素をイオン注入する方法よりも半導体基板中の炭素の分布のばらつきを低減することができたからであると推察している。
上記(1)については、次のように考えられる。
BMDは炭素の付近に発生する傾向がある。そのため、BMDの分布は、炭素の分布に応じてばらつく。BMDの分布のばらつきは半導体基板101内の寄生容量や寄生抵抗等のばらつきを誘引する。そうすると、ブルーミング抑制電圧がばらつくことになると考えられる。
上記(2)については、次のように考えられる。
半導体基板の原料融液に炭素を添加しておけば、炭素は結晶成長の過程で半導体基板中に略一様に分布する。一方、イオン注入により炭素を添加した場合は、炭素を半導体基板中に略一様に分布させることが困難である。これは、主に、イオンビームが径方向にイオン密度の勾配を有していることと、イオンビームを半導体基板(ウェハ)の全域にスキャンするときに精度誤差が生じてしまうこととを原因としている。このことを考慮すれば、原料融液に炭素を添加しておく方法は、炭素をイオン注入する方法よりも半導体基板中の炭素の分布のばらつきを低減することができると考えられる。
上記モデルを、図面を用いて説明する。
図9は、ウェハの断面を模式的に示す図である。
図9(a)は本発明に係るウェハであり、図9(b)は従来2に係るウェハである。本発明に係る半導体基板101は、従来2に係る半導体基板201に比べて、BMDの分布のばらつきが小さい。これは、本発明に係る半導体基板101は従来2に係る半導体基板201に比べて炭素の分布のばらつきが小さいからである。なお、本発明に係る半導体基板101では、半導体基板全体にわたり略均一にBMDが発生している。一方、従来2に係る半導体基板201では、炭素がイオン注入された領域203で主にBMDが発生している。
図10は、固体撮像素子内部の電位分布を示す図である。
図10(a)は本発明の製造方法により作成された固体撮像素子の電位分布であり、図10(b)は従来2の製造方法により作成された固体撮像素子の電位分布である。図10中に示された符号B乃至Dは、図2中に示されたB点乃至D点とそれぞれ対応している。すなわち、符号Bはp型領域114に対応し、符号Cは光検出部11に対応し、符号Dは半導体基板101に対応している。
図10(a)において、曲線31は、図9(a)のP領域に固体撮像素子を形成した場合の電位分布を示し、曲線32は、図9(a)のQ領域に固体撮像素子を形成した場合の電位分布を示す。
図10(b)において、曲線33は、図9(b)のP領域に固体撮像素子を形成した場合の電位分布を示し、曲線34は、図9(b)のQ領域に固体撮像素子を形成した場合の電位分布を示す。
本発明に係る固体撮像素子は従来2に係る固体撮像素子に比べて、BMDの分布のばらつきが小さい。そうすると、半導体基板内部の寄生容量等のばらつきが小さく、電位分布のばらつきも小さくなる。したがって、本発明に係る固体撮像素子は従来2に係る固体撮像素子に比べてオーバーフローバリア電位のばらつき(ψofbpとψofbqとの差)が小さくなるので、ブルーミング抑制電圧のばらつきも小さくなる。
なお、このように本発明に係る固体撮像素子は従来2に係る固体撮像素子に比べて電位分布のばらつきが小さくなることを考慮すると、ブルーミング抑制電圧のみならず、光検出部の飽和容量や読出電圧等の他の電気的特性についてもばらつきを低減することができると考えられる。そうすると、本発明に係る固体撮像素子は、弱い光のもとでの電気的特性のばらつきによる画質の劣化を低減する効果も奏することができると考えられる。
半導体基板を引き上げ法により作成すると、原理的に同一面内における不純物(リンなど)の濃度に同心円状の濃淡が発生する。半導体基板上にエピタキシャル層を形成した場合、半導体基板中の不純物がエピタキシャル層に熱拡散し、その結果、エピタキシャル層中の同一面内においても不純物の濃度に同心円状の濃淡が生じる。この不純物の濃度のばらつきが、エピタキシャル層中の同一面内における抵抗率のばらつきを引き起こし、固体撮像素子ではストリエーションと呼ばれる縞状の画像ノイズとして観察される。
発明者らは、従来1、従来2及び本発明のゲッタリング技術を適用した半導体基板をそれぞれ作成し、半導体基板上にエピタキシャル層を形成して、エピタキシャル層中の同一面内における抵抗率のばらつきを測定した。
図14は、エピタキシャル層中の同一面内における抵抗率のばらつきの比較結果である。
これによると、従来1、従来2、本発明の順番で同一面内における抵抗率のばらつきが小さいことが分かる。したがって、本発明のゲッタリング技術によれば、ストリエーションの発生を抑制することができる。実際に発明者らは、従来1、従来2及び本発明のゲッタリング技術を適用して固体撮像素子を作成し、固体撮像装置から出力された画像を観察した(図15参照)。その結果、従来1及び従来2では、ストリエーションの発生が確認されたが、本発明ではストリエーションの発生が確認されなかった(図15では、ストリエーションは画像に対して斜め方向の縞状の濃淡として現れている)。
このように本発明のゲッタリング技術ではストリエーションを抑制することができるが、その理由は以下の通りであると考えられる。
ストリエーションは、半導体基板からエピタキシャル層に不純物が熱拡散することにより発生する。不純物の熱拡散は、格子点から格子間に移動したシリコン原子(いわゆる格子間シリコン)や、シリコン原子の移動により格子点に形成された原子空孔により促進される。本発明のゲッタリング技術では、シリコンを母材とする半導体基板に炭素が導入されているため、格子間シリコンや原子空孔は炭素にトラップされる。その結果、不純物の熱拡散が抑制され、ストリエーションの発生が抑制される。
さらに、本発明のゲッタリング技術では、格子間シリコンや原子空孔をトラップする炭素は半導体基板の全域にわたり分布している。したがって、炭素が半導体基板の一部にしか分布していない従来2のゲッタリング技術に比べて、不純物の熱拡散を抑制する能力が高く、ストリエーションの発生を抑制する能力が高いといえる。
なお固体撮像素子の消費電力を低減する有効な方法として、電子シャッタを機能させるときに半導体基板に印加される電圧(電子シャッタ電圧)を低電圧化することが挙げられる。電子シャッタ電圧を低電圧化するためには、エピタキシャル層の薄膜化が有効である。しかしながら、エピタキシャル層を薄膜化するほど、半導体基板における不純物の濃度のばらつきがエピタキシャル層の電気的特性に影響しやすくなり、ストリエーションが発生しやすくなる。本発明のゲッタリング技術によれば、ストリエーションの発生を抑制することができるので、その分だけエピタキシャル層を薄膜化することができる。したがって、固体撮像素子の消費電力を低減することができる。
エピタキシャル層の厚みは、具体的には4μm以上6μm以下であるのが望ましい。シリコンにおける赤色光の吸収長は約3μmなので、赤色光を効率的に検出するため、光検出部11は空乏層がエピタキシャル層の表面から少なくとも約3μmの深さまで達するように設計される。ゲート電極に電圧が印加されたときには空乏層は深さ方向に約1μm拡張するので、空乏層が半導体基板に達してしまわないようにするには、エピタキシャル層の厚みを4μm以上にするのが望ましい。また、エピタキシャル層の厚みを6μmよりも厚くすると電子シャッタ電圧を高くする必要があり、消費電力の低減効果が見込めなくなる。そのためエピタキシャル層の厚みを6μm以下にするのが望ましい。
また半導体基板の抵抗率ρ1とエピタキシャル層の抵抗率ρ2との比ρ2/ρ1は、20以上200以下にするのが望ましい。種々の電気的特性を満足する固体撮像素子を作成するためには、エピタキシャル層の抵抗率ρ2は10〜50Ωm程度にまで高くする必要がある。一方、電子シャッタ電圧を低電圧化するためには、半導体基板の抵抗率ρ1は0.25〜0.5Ωm程度にまで低くする必要がある。両者の比ρ2/ρ1を20以上200以下にすれば、電子シャッタ電圧の低電圧化を図りつつ、種々の電気的特性を満足する固体撮像素子を作成することができる。
(実施の形態2)
<構成>
図11は、FT−CCD型の固体撮像素子の概略構成を示す図である。
固体撮像素子は、受光領域41、蓄積領域42、水平転送部43及び増幅部46を備える。
受光領域41は光検出部44を有する。光検出部44は、受光量に応じた量の電荷を生成するとともに、垂直転送部としての役割を果たす。蓄積領域42は蓄積部45を有する。蓄積部45は、光検出部44から転送された電荷を蓄積するとともに、垂直転送部としての役割を果たす。光検出部44、ならびに蓄積部45は、2次元的にマトリクス状に配列されており、図11では模式的にそれぞれ6行11列の66画素分が示されている。水平転送部43は、蓄積部45から転送された電荷をそれぞれ増幅部46にまで転送する。増幅部46は、水平転送部43から転送された電荷をそれぞれ電圧に変換し、増幅する。
図12は、FT−CCD型の固体撮像素子の断面図である。
固体撮像素子は、半導体基板301、エピタキシャル層302、ゲート絶縁膜308、透明電極309、平坦化膜330を備える。なお、図12では、固体撮像素子の2画素分のみが示されている。
半導体基板301は、シリコンを母材としており、炭素及びリンを含有している。炭素は、半導体基板301中に、面方向及び深さ方向に略一様に分布している。炭素の濃度は、5×1016atoms/cm3である。
エピタキシャル層302は、p型ウェル領域303、n型領域304、p型領域312を有する。p型ウェル領域303は、n型領域304と半導体基板301との間にオーバーフローバリア電位ψofbを形成する。n型領域304は、半導体基板301から所定距離だけ離間する領域に形成されている。n型領域304がp型ウェル領域303、p型領域312に囲繞されていることで、ポテンシャル井戸が形成される。ポテンシャル井戸が形成されている領域が光検出部44となる。
ゲート絶縁膜308、透明電極309、平坦化膜330は、CCD型の固体撮像素子の一般的な構成要素であり、しかも本発明の本質部分ではないため、説明を省略する。
<製造方法>
実施の形態2の製造方法は、実施の形態1の製造方法に比べて、主に、熱処理の温度が異なる。したがって、熱処理に関する事項のみを説明する。
エピタキシャル層302の表面に、シリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を形成して素子形成領域以外の部分を除去した後に、イオン注入によりp型ウェル領域303を形成する。このときのシリコン酸化膜の形成条件は、投入温度が摂氏600度、最高温度が摂氏1000度とし、摂氏1000度での保持時間が60分である。エピタキシャル層302の素子形成領域以外の領域は、熱酸化によりLOCOSが形成される。LOCOSの形成条件は、最高温度が摂氏1050度とし、保持時間が100分である。
上記製造方法では、エピタキシャル層302を積層してからゲート絶縁膜308を形成するまでの間に、最初の熱処理工程の投入温度を摂氏600度とし、最高温度を摂氏1050度とし、保持時間を延べ160分とする熱処理が実施されている。そうすると、単位断面積あたりのBMDの密度はおよそ5×10個/cm2となり、BMDのサイズはおよそ100nmとなる。
(実施の形態3)
<構成>
図13は、フォトカプラ用の受光素子の断面図である。
受光素子は、半導体基板401、エピタキシャル層402、絶縁膜408、透明電極409、反射防止膜416を備える。
半導体基板401は、シリコンを母材としており、炭素及びリンを含有している。炭素は、半導体基板401中に、面方向及び深さ方向に略一様に分布している。炭素の濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれている。
エピタキシャル層402は、p型ウェル領域403、n型領域404を有する。p型ウェル領域403は、n型領域404と半導体基板401との間にオーバーフローバリア電位ψofbを形成する。n型領域404は、p型ウェル領域403に囲繞されており、ポテンシャル井戸を形成する。このポテンシャル井戸が形成されている領域が光検出部となる。
絶縁膜408、透明電極409、反射防止膜416は、受光素子の一般的な構成要素であり、しかも本発明の本質部分ではないため、説明を省略する。
以上、本発明に係る光検出装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限られない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
(1)実施の形態では、CZ法による引き上げで単結晶インゴットを育成しているが、これに限らず、単結晶を育成する際に磁場を印加するMCZ法を用いてもよい。
(2)実施の形態では、IT−CCD型、FT−CCD型の固体撮像素子を例に挙げているが、本発明は、これに限らず、MOS型固体撮像素子にも適用可能である。また、実施の形態では、フォトカプラ用の受光素子を例に挙げているが、本発明は、これに限らず、光通信用、光ピックアップ用等の受光素子にも適用可能である。
(3)実施の形態では、炭素を添加する例を挙げているが、本発明は、シリコンと同族の元素であれば、これに限られない。例えば、ゲルマニウム、スズ、鉛などが考えられる。
また、実施の形態では、シリコン基板を例に挙げているが、本発明は、これに限らず、ゲルマニウム基板などにも適用可能である。
(4)実施の形態では、半導体基板の導電型をN型にするために、リンを添加しているが、本発明は、これに限らない。
本発明は、固体撮像素子、受光素子等に利用可能である。
IT−CCD型の固体撮像素子の概略構成を示す図である。 IT−CCD型の固体撮像素子の断面図である。 半導体基板及びエピタキシャル層内部の電位分布を示す図である。 固体撮像素子の製造方法を示す図である。 固体撮像素子の製造方法を示す図である。 固体撮像素子の製造方法を示す図である。 白キズの個数の比較結果である。 ブルーミング抑制電圧の比較結果である。 ウェハの断面を模式的に示す図である。 固体撮像素子内部の電位分布を示す図である。 FT−CCD型の固体撮像素子の概略構成を示す図である。 FT−CCD型の固体撮像素子の断面図である。 フォトカプラ用の受光素子の断面図である。 エピタキシャル層中の同一面内における抵抗率のばらつきの比較結果である。 ストリエーションの観察結果である。
符号の説明
11、44 光検出部
12 垂直転送部
13、43 水平転送部
14、46 増幅部
21 坩堝
22 ヒータ
23 シリコンを含有する材料
24 炭素を含有する材料
25 リンを含有する材料
26 原料融液
27 支持具
28 種結晶
29 単結晶インゴット
41 受光領域
42 蓄積領域
45 蓄積部
101、201、301、401 半導体基板
102、202、302、402 エピタキシャル層
103、303、403 p型ウェル領域
104、304、404 n型領域
106 n型領域
107 p型領域
108、308 ゲート絶縁膜
109 ゲート電極
112、312 p型領域
114 p型領域
115 p型領域
116、416 反射防止膜
117 層間絶縁膜
118 遮光膜
119 表面保護膜
120 シリコン酸化膜
121 シリコン窒化膜
203 炭素がイオン注入された領域
309、409 透明電極
330 平坦化膜
408 絶縁膜

Claims (18)

  1. 第1の元素を母材としており、当該第1の元素と同族の第2の元素を所定濃度で含有する半導体基板と、
    前記半導体基板上に第1の元素を母材としてエピタキシャル成長されてなり、前記半導体基板から所定距離だけ離間する領域に光検出部を有するエピタキシャル層とを備え、
    前記半導体基板は、当該半導体基板に含有される第2の元素が前記所定濃度になるように第1の元素を含有する材料と第2の元素を含有する材料とが溶融された原料融液から結晶成長されてなること
    を特徴とする光検出素子。
  2. 前記第1の元素はシリコンであり、前記第2の元素は炭素であり、
    前記所定濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項1に記載の光検出素子。
  3. 前記半導体基板が有する単位断面積あたりのBMDの個数は、5×10乃至5×10個/cm2の範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項1に記載の光検出素子。
  4. 前記半導体基板が有するBMDのサイズは、50乃至400nmの範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項1に記載の光検出素子。
  5. 前記エピタキシャル層の厚みは4μm以上6μm以下の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項1に記載の光検出素子。
  6. 前記半導体基板の抵抗率ρ1と前記エピタキシャル層の抵抗率ρ2との比ρ2/ρ1は、20以上200以下の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項1に記載の光検出素子。
  7. 第1の元素を母材としており、当該第1の元素と同族の第2の元素を所定濃度で含有する半導体基板と、
    前記半導体基板上に第1の元素を母材としてエピタキシャル成長されてなり、前記半導体基板から所定距離だけ離間する領域に光検出部を有するエピタキシャル層とを備え、
    前記第2の元素は、前記半導体基板中の全域において略均一に分布していること
    を特徴とする光検出素子。
  8. 前記第1の元素はシリコンであり、前記第2の元素は炭素であり、
    前記所定濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項7に記載の光検出素子。
  9. 前記半導体基板が有する単位断面積あたりのBMDの個数は、5×10乃至5×10個/cm2の範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項7に記載の光検出素子。
  10. 前記半導体基板が有するBMDのサイズは、50乃至400nmの範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項7に記載の光検出素子。
  11. 前記エピタキシャル層の厚みは4μm以上6μm以下の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項7に記載の光検出素子。
  12. 前記半導体基板の抵抗率ρ1と前記エピタキシャル層の抵抗率ρ2との比ρ2/ρ1は、20以上200以下の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項7に記載の光検出素子。
  13. 第1の元素を母材としており、当該第1の元素と同族の第2の元素を所定濃度で含有する半導体基板を準備する準備工程と、
    前記準備工程により準備された半導体基板上に、第1の元素を母材とするエピタキシャル層を積層する積層工程と、
    前記積層工程により積層されたエピタキシャル層の前記半導体基板から所定距離だけ離間する領域に光検出部を形成する形成工程とを含み、
    前記準備工程において準備される半導体基板は、当該半導体基板に含有される第2の元素が前記所定濃度になるように第1の元素を含有する材料と第2の元素を含有する材料とが溶融された原料融液から結晶成長されてなること
    を特徴とする光検出素子の製造方法。
  14. 前記第1の元素はシリコンであり、前記第2の元素は炭素であり、
    前記所定濃度は、1×1016乃至2.5×1017atoms/cm3の範囲に含まれていること
    を特徴とする請求項13に記載の光検出素子の製造方法。
  15. 前記光検出素子の製造方法は、さらに、
    前記成長工程の後に、前記半導体基板に繰り返し熱処理を施す熱処理工程を含み、
    前記半導体基板に最初に熱処理を施すときの投入温度は、摂氏600度以上700度以下であること
    を特徴とする請求項13に記載の光検出素子の製造方法。
  16. 前記光検出素子の製造方法は、さらに、
    前記半導体基板上にゲート絶縁膜を形成するまでに前記半導体基板に熱処理を施す熱処理工程を含み、
    当該熱処理は、最高温度が摂氏1000度乃至1100度の範囲に含まれ、処理時間が60分乃至600分の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項13に記載の光検出素子の製造方法。
  17. 前記エピタキシャル層の厚みは4μm以上6μm以下の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項13に記載の光検出素子の製造方法。
  18. 前記半導体基板の抵抗率ρ1と前記エピタキシャル層の抵抗率ρ2との比ρ2/ρ1は、20以上200以下の範囲に含まれること
    を特徴とする請求項13に記載の光検出素子の製造方法。
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