JP2006052806A - クッションクリップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ドア部材を閉めたときの衝撃力を弾性による圧縮変形によって緩衝するクッションクリップであって、プレート部材16に開けられた取付け孔18に挿入することで、このプレート部材16に取り付けられるクリップ体20と、ドア部材を閉めたときの衝撃力を緩衝するためのクッション体30とを備えている。クッション体30は、軸部32と、この軸部よりも外径の大きいヘッド部34とを備えている。クッション体30が衝撃力を受けたときは、最初に軸部32を圧縮変形させ、ヘッド部34とクリップ体20との間の隙間を詰めた後はヘッド部34を圧縮変形させるように設定されている。クッション体をクリップ体に対して回転させることにより、ヘッド部34とクリップ体20との間の隙間を変化させることが可能になっている。
【選択図】 図2
Description
なお、フードクッションの一般的な構造は、例えば特許文献1に開示されている。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、一種類のクッションクリップによって多様な荷重・ストローク特性に対応可能とし、大幅なコストダウンを図ることである。
請求項1に記載の発明は、所定の開閉動作が可能なドア部材と、このドア部材を閉めたときの動作を受け止める側のプレート部材との少なくとも一方に取り付けられて、ドア部材を閉めたときの衝撃力を弾性による圧縮変形によって緩衝するクッションクリップであって、プレート部材に開けられた取付け孔に挿入することで、このプレート部材に取り付けられるクリップ体と、このクリップ体に結合され、かつ、ドア部材を閉めたときの衝撃力を緩衝するための弾性を有するクッション体とを備えている。また、クッション体は、軸部と、この軸部よりも外径の大きいヘッド部とを備え、軸部がクリップ体に対して軸線回りの回転可能に挿入されている。そして、クッション体が衝撃力を受けたときは、最初に軸部を軸線に沿って圧縮変形させ、ヘッド部とクリップ体との間の隙間を詰めた後はヘッド部を圧縮変形させるように設定されている。また、クッション体の軸部をクリップ体に対して軸線回りに回転させることにより、ヘッド部とクリップ体との間の隙間を変化させることが可能になっている。
これにより、クリップ体に対してクッション体を回転させ、該クッション体におけるヘッド部の突部をクリップ体の凹部と一致するように対向させ、あるいは凹部からずらせることによってヘッド部とクリップ体との間の実質的な隙間を変えることができる。
この場合は、クリップ体に対してクッション体を回転させることで、該クッション体のヘッド部とクリップ体との間の実質的な隙間を多段階に変えることができ、結果としてクッション体の荷重・ストローク特性を多段階に変えることができる。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1を図1〜5によって説明する。
図1は、車両のフロント側を表した斜視図である。周知のように車体10におけるエンジン室12の開放面は、エンジンフード14によって開閉されるようになっている。そして、エンジン室12における開放面の周囲を構成しているボデープレート16には、複数個のクッションクリップAが取り付けられている。これらのクッションクリップAにより、エンジンフード14を閉めたときの衝撃力を緩衝する。なお、エンジンフード14が本発明の「ドア部材」に相当し、エンジンフード14を閉めたときの動作を受け止めるボデープレート16が本発明の「プレート部材」に相当する。
図1で示す車体10のボデープレート16には、クッションクリップAを取り付ける箇所において取付け孔18が開けられている(図2)。この取付け孔18にクリップ体20をボデープレート16の上側から差し込むことにより、両係合爪28が内方向へ撓みながら取付け孔18を通過し、ボデープレート16の下側において取付け孔18の縁に係合する。これによって、ボデープレート16にクッションクリップAが取り付けられる。
(a)各クッションクリップAのうちの幾つかは、クリップ体20の凹部26とクッション体30の突部36とを対向させる。
(b)各クッションクリップAの残りの幾つかは、クリップ体20のフランジ24上面とクッション体30の突部36とを対向させる。
なお、これらの態様を設定するためにクッション体30を回転させると、その高さが多少変化するが、その変化量は無視できる程度である。
つぎに、本発明の実施の形態2を図6〜10によって説明する。
図6は、実施の形態2のクッションクリップAを表した正面図である。図7は、同じく実施の形態2のクッションクリップAを表した斜視図である。この実施の形態2におけるクッションクリップAも、大別してクリップ体20とクッション体30とによって構成されている。クリップ体20のフランジ24は、その周方向の一箇所において、上面に開放された凹部126を備えている。この凹部126は、浅い段126aと深い段126bとが周方向へ連続した多段状になっている。
(a)クリップ体20のフランジ24上面にクッション体30の突部136下面を接触させる。
(b)クリップ体20の凹部126における浅い段126aにクッション体30の突部136を対向させる。
(c)クリップ体20の凹部126における深い段126bにクッション体30の突部136を対向させる。
例えば、クッションクリップAの取付け箇所は、エンジンフード14を受け止めるボデープレート16側に限定されるものではなく、エンジンフード14側あるいは双方に振り分けて取り付けてもよい。また、クッションクリップAは、エンジンフード14の衝撃力を緩衝するための用途に限らず、ラゲージのバックドアを閉めたときの衝撃力を緩衝する箇所などに用いることもできる。また、実施の形態2におけるクリップ体20の凹部126は、浅い段126aと深い段126bとの二段に限るものではなく、三段以上に設定することも可能である。
16 ボデープレート(プレート部材)
18 取付け孔
A クッションクリップ
20 クリップ体
26 凹部
30 クッション体
36 突部
Claims (4)
- 所定の開閉動作が可能なドア部材と、このドア部材を閉めたときの動作を受け止める側のプレート部材との少なくとも一方に取り付けられて、ドア部材を閉めたときの衝撃力を弾性による圧縮変形によって緩衝するクッションクリップであって、
プレート部材に開けられた取付け孔に挿入することで、このプレート部材に取り付けられるクリップ体と、このクリップ体に結合され、かつ、ドア部材を閉めたときの衝撃力を緩衝するための弾性を有するクッション体とを備え、クッション体は、軸部と、この軸部よりも外径の大きいヘッド部とを備え、軸部がクリップ体に対して軸線回りの回転可能に挿入されているとともに、クッション体が衝撃力を受けたときは、最初に軸部を軸線に沿って圧縮変形させ、ヘッド部とクリップ体との間の隙間を詰めた後はヘッド部を圧縮変形させるように設定され、クッション体の軸部をクリップ体に対して軸線回りに回転させることにより、ヘッド部とクリップ体との間の隙間を変化させることが可能になっているクッションクリップ。 - 請求項1に記載されたクッションクリップであって、
クッション体のヘッド部はクリップ体に向けて突出した突部を備え、クリップ体はヘッド部の突部を受け入れ可能な凹部を備えているクッションクリップ。 - 請求項2に記載されたクッションクリップであって、
クリップ体の凹部が、二段以上の連続する多段状に設定されているクッションクリップ。 - 請求項1,2又は3に記載されたクッションクリップであって、
ドア部材を閉めたときの動作を受け止める側のプレート部材に対する取付け状態を保持するために必要な剛性を有する樹脂材からなるクリップ体と、柔軟な弾性変形が可能な樹脂材からなるクッション体とが、多色成形によってクッション体における軸部の軸線回りに回転できるように結合されているクッションクリップ。
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