JP2004353768A - 油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オイルポンプ80,81に複数の吐出口83,85が設けられており、複数の吐出口83,85から吐出されるオイルにより、変速機が制御される構成の油圧制御装置において、変速機を制御するために選択されるシフトポジションに基づいて、1つの吐出口85から吐出されるオイルの供給経路を選択することにより、オイルポンプ80,81の駆動負荷を制御する負荷制御装置155が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の動力伝達装置の動作部材や、各種の産業機械の動作部材の動作を制御するアクチュエータとして用いられる油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両の動力伝達装置においては、動作部材の動作を制御することにより、駆動力源と車輪との間で伝達される動力が制御されるように構成されており、その動作部材の動作を制御するためのアクチュエータとして、油圧制御装置が知られている。この油圧制御装置の一例が、下記の特許文献1に記載されている。
【0003】
この特許文献1に記載されている油圧制御装置は、ベルト式無段変速機に用いられる油圧制御装置であり、この油圧制御装置はオイルポンプを有している。このオイルポンプは、エンジン動力により駆動するように構成されている。また、オイルポンプは、メインポートおよびサブポートを有し、メインポートから吐出されたオイルが、油路を経由してプライマリ制御弁に供給されるように構成されている。また、プライマリ制御弁にはセカンダリ制御弁が接続されている。さらに、サブポートから吐出されるオイルの供給先を、プライマリ制御弁またはオイルポンプの吸込口のいずれか一方に、選択的に切り換える切換弁が設けられている。さらに、この切換弁の動作を制御する切換制御弁が設けられている。なお、油圧制御装置を制御する電子制御系として制御ユニットが設けられており、この制御ユニットには、各種のセンサの信号が入力される。これに対して、制御ユニットからは、切換制御弁を制御する切換信号、セカンダリ制御弁を制御する信号などが出力される。
【0004】
そして、エンジン動力によりオイルポンプが駆動されると、メインポートから吐出されたオイルがプライマリ制御弁に供給されるとともに、プライマリ制御弁から排出されるオイルの流量を調整することで、プライマリ制御弁の出力側のプライマリ圧が制御される。さらに、セカンダリ制御弁から排出されるオイルの流量を調整することで、プライマリ制御弁とセカンダリ制御弁との間の油路のセカンダリ圧が制御される。
【0005】
一方、メインポートから吐出されるオイルの流量であるポート流量が算出される。また、ベルト式無段変速機の伝達トルクに応じたセカンダリ圧、ベルト式無段変速機の変速比に応じたプライマリ圧、潤滑油量などに基づいて、ベルト式無段変速機全体で使用されるオイルの流量が算出される。そして、ポート流量と使用流量とを比較し、その比較結果に基づいて切換制御弁が制御されて、切換弁が動作する。具体的には、低速走行での加速時のように、ポート流量に比べて使用流量の方が多くなると、切換弁が、サブポートとオイルポンプの吸込口との間を遮断するように動作して、サブポートから吐出されるオイルが、プライマリ制御弁、セカンダリ制御弁に供給される。
【0006】
これに対して、高速での定常走行時のように、ポート流量の方が使用流量よりも多くなった場合は、切換弁が、サブポートとオイルポンプの吸込口との間を連通する位置に動作して、サブポートから吐出されるオイルが、オイルポンプの吸込口に戻される。このような制御により、オイルの使用流量に対する供給オイル量の過不足が抑制される。なお、車両の変速機に用いられる油圧制御装置は、下記の特許文献2および特許文献3にも記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−26334号公報(要約、段落番号0008ないし段落番号0019、図1)
【特許文献2】
特開昭64−40759号公報
【特許文献3】
特許第3138096号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特許文献1に記載されている油圧制御装置においては、変速機のシフトポジションの切り換えにともなうオイルポンプ駆動負荷に関しては記述が無く、その点で改善の余地があった。
【0009】
この発明は上記事情を背景としてなされたものであり、オイルポンプに設けられている複数の吐出口からオイルを吐出する場合に、変速機のシフトポジションに応じてオイルポンプの吐出負荷を制御することの可能な油圧制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、オイルポンプに複数の吐出口が設けられており、この複数の吐出口から吐出されるオイルにより、変速機が制御される構成の油圧制御装置において、前記変速機を制御するために選択されるシフトポジションに基づいて、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルの供給経路を選択することにより、前記オイルポンプの駆動負荷を制御する負荷制御装置が設けられていることを特徴とする発明である。
【0011】
請求項1の発明によれば、変速機を制御するために選択されるシフトポジションに基づいて、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルの供給経路が選択される。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記オイルの供給経路には、前記オイルポンプの駆動負荷が異なる複数のオイル供給経路が含まれていることを特徴とする発明である。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じる他に、シフトポジションに応じて、オイルポンプの駆動負荷が変化する。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記オイルの供給経路には、前記少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを供給する場合におけるオイルポンプの駆動負荷が高く、かつ、変速制御用油圧室に連通する高負荷油路と、前記少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを変速制御用油路に供給するよりも駆動負荷が低く、かつ、前記オイルポンプの吸込口またはオイルパンに接続された低負荷油路とが含まれていることを特徴とする発明である。
【0015】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の作用が生じる他に、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルが、変速制御用油圧室に供給された場合は、オイルポンプの駆動負荷が高くなる。これに対して、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルが、低負荷油路にオイルを供給された場合は、オイルポンプの駆動負荷が低くなる。
【0016】
請求項4の発明は、請求項3の構成に加えて、前記シフトポジションとして、前記変速機により動力伝達をおこなうことが不可能な非駆動ポジションが選択された場合は、前記少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルの供給経路として、前記低負荷油路を選択する機能を、前記負荷制御装置が有していることを特徴とする発明である。
【0017】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の作用が生じる他に、シフトポジションとして非駆動ポジションが選択された場合は、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルが低負荷油路に供給されて、オイルポンプの駆動負荷が低減される。
【0018】
請求項5の発明は、前記高負荷油路から所定の油路に排出されるオイル量を制御することにより、前記高負荷油路におけるオイルの状態を制御する第1の制御弁と、前記所定の油路から前記低負荷油路に排出されるオイル量を制御することにより、前記所定の油路の状態を制御する第2の制御弁とが設けられており、前記シフトポジションとして、前記変速機により動力伝達をおこなうことが可能な駆動ポジションが選択された場合は、少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを、前記第2の制御弁を経由させて前記低負荷油路に供給することが可能に構成されていることを特徴とする発明である。
【0019】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明と同様の作用が生じる他に、シフトポジションとして駆動ポジションが選択されている場合でも、少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを、第2の制御弁を経由させて低負荷油路に供給することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を、図2に示す。ここに示すパワートレーンにおいては、駆動力源1から車輪2に至る動力の伝達経路に、流体伝動装置9および前後進切換装置8およびベルト式無段変速機4が配置されている。駆動力源1としては、エンジンまたは電動機のうちの少なくとも一方を用いることができる。このエンジンとしては、例えば、内燃機関、具体的には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。以下、駆動力源1としてガソリンエンジンを用いる場合について説明し、便宜上、駆動力源1を“エンジン1”と記す。このエンジン1の吸気管(図示せず)には、電子スロットルバルブ(図示せず)が設けられているとともに、エンジン1はクランクシャフト70を有している。
【0021】
このクランクシャフト70に連結される流体伝動装置9として、図2の実施例ではトルクコンバータが用いられている。以下、流体伝動装置9を“トルクコンバータ9”と記す。このトルクコンバータ9は、ポンプインペラ11とタービンランナ12とを有している。フロントカバー10には円筒部71が連続されており、円筒部71であって、フロントカバー10とは反対側の端部に、ポンプインペラ11が形成されている。タービンランナ12は円筒部71の内部に配置されており、ポンプインペラ11とタービンランナ12とが対向して設けられている。タービンランナ12はシャフト50と一体回転するように連結されている。これらのポンプインペラ11とタービンランナ12とには、多数のブレード(図示せず)が設けられており、ポンプインペラ11とタービンランナ12との間で、流体の運動エネルギにより動力伝達がおこなわれる。
【0022】
また、ポンプインペラ11とタービンランナ12との内周側の部分には、タービンランナ12から送り出されたフルードの流動方向を選択的に変化させてポンプインペラ11に流入させるステータ13が配置されている。このステータ13は、一方向クラッチ14を介して、所定の固定部(ケーシング)15に連結されている。
【0023】
このトルクコンバータ9は、ロックアップクラッチ16を備えている。ロックアップクラッチ16は、円筒部71の内部に設けられている。また、ロックアップクラッチ16と、フロントカバー10からシャフト50に至る動力伝達経路とが並列に配置されている。ロックアップクラッチ16は、フロントカバー10の内面に固定された摩擦材16Aと、シャフト50と一体回転するハブ50Aに固定された摩擦材16Bとを有する。また、ハブ50Aとシャフト50とは軸線方向に相対移動可能である。さらに、円筒部71の内部には第1の油圧室72と第2の油圧室73とが形成されている。そして、第1の油圧室72の油圧と、第2の油圧室73の油圧との圧力差に基づいて、ハブ50Aおよび摩擦材16Bがシャフト50の軸線方向に動作し、摩擦材16Aと摩擦材16Bとの係合圧が制御される。さらにまた、第1の油圧室72および第2の油圧室73に供給されるオイルの圧力を制御する油圧制御装置59が設けられている。この油圧制御装置59の具体例は後述する。
【0024】
前後進切換装置8は、エンジン1の回転方向が一方向に限られていることに伴って採用されている機構であって、前後進切換装置8は、シャフト50の回転方向に対するプライマリシャフト51の回転方向を切り換える機能を備えている。図2に示す例では、前後進切換装置8としてダブルピニオン型の遊星歯車機構が採用されている。すなわち、シャフト50と一体回転するサンギヤ17と、サンギヤ17と同心状に配置されたリングギヤ18とが設けられ、これらのサンギヤ17とリングギヤ18との間に、サンギヤ17に噛合したピニオンギヤ19と、ピニオンギヤ19およびリングギヤ18に噛合した他のピニオンギヤ20とが配置され、ピニオンギヤ19,20がキャリヤ21によって、自転かつ公転自在に保持されている。
【0025】
さらに、サンギヤ17およびシャフト50と、キャリヤ21とを一体回転可能に連結する前進用クラッチ22が設けられている。またリングギヤ18を選択的に固定することにより、シャフト50の回転方向に対するプライマリシャフト51の回転方向を反転する後進用ブレーキ23が設けられている。上記前進用クラッチ22および後進用ブレーキ23の係合・解放は、油圧制御装置59により制御される。なお、プライマリシャフト51とキャリヤ21とが一体回転するように連結されている。
【0026】
前記ベルト式無段変速機4は、互いに平行に配置されたプライマリプーリ24とセカンダリプーリ25とを有する。まず、プライマリプーリ24は、プライマリシャフト51と一体回転するように構成されており、プライマリプーリ24は、固定シーブ52と可動シーブ53とを有している。そして、可動シーブ53を、プライマリシャフト51の軸線方向に動作させる油圧式のアクチュエータ26が設けられている。
【0027】
これに対して、セカンダリプーリ25は、セカンダリシャフト55と一体回転するように構成されており、セカンダリプーリ25は、固定シーブ54と可動シーブ56とを有している。さらに、可動シーブ56をセカンダリシャフト55の軸線方向に動作させる油圧式のアクチュエータ27が設けられている。さらに、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25には環状のベルト28が巻き掛けられている。さらに、上記アクチュエータ26の油圧室に供給されるオイルの油圧またはオイル量と、アクチュエータ27の油圧室に供給されるオイルの油圧またはオイル量とを、油圧制御装置59により制御する構成となっている。なお、セカンダリシャフト55には歯車伝動装置29を経由してデファレンシャル6が連結されており、デファレンシャル6には車輪2が連結されている。
【0028】
つぎに、図2に示された車両Veの制御系統を説明する。まず、電子制御装置(ECU)34が設けられており、この電子制御装置34は、演算処理装置(CPUまたはMPU)と、記憶装置(RAMおよびROM)と、入出力インターフェースとを有するマイクロコンピュータにより構成されている。この電子制御装置34には、エンジン回転数センサ30の信号、シャフト50およびタービンランナ12の回転数を検出するタービン回転数センサ31の信号、プライマリシャフト51の回転数を検出する入力回転数センサ32の信号、セカンダリシャフト55の回転数を検出する出力回転数センサ33の信号、加速要求(アクセル開度)検知センサ57の信号、制動要求検知センサ58の信号、シフトポジションセンサ60の信号、スロットル開度センサ74の信号などが入力される。この実施例においては、シフトポジションセンサ60により、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジションが検知される。また、セカンダリシャフト55の回転数に基づいて車速が求められる。この電子制御装置34からは、エンジン1を制御する信号、油圧制御装置59を制御する信号、ベルト式無段変速機4を制御する信号、ロックアップクラッチ16を制御する信号、前後進切換装置8を制御する信号などが出力される。
【0029】
上記のように構成された車両Veにおいて、エンジン1から出力されたトルクは、トルクコンバータ9、前後進切換装置8、ベルト式無段変速機4を経由して車輪2に伝達される。ここで、ロックアップクラッチ16は、第1の油圧室72および第2の油圧室73の油圧に応じて係合圧が制御され、ロックアップクラッチ16が、完全係合、スリップ、完全解放のいずれかに制御される。このロックアップクラッチ16の係合圧を制御するため、電子制御装置34にはロックアップクラッチ制御マップが記憶されている。このロックアップクラッチ制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ係合領域、ロックアップクラッチスリップ領域、ロックアップクラッチ解放領域を定めている。
【0030】
つぎに、前後進切換装置8の制御について説明する。前進ポジション、例えば、Dポジションが選択された場合は、前後進切換装置8の前進用クラッチ22が係合され、かつ、後進用ブレーキ23が解放される。すると、シャフト50とキャリヤ21とが一体回転し、シャフト50のトルクがプライマリシャフト51に伝達されるとともに、プライマリシャフト51のトルクがベルト式無段変速機4を経由して車輪2に伝達され、車両Veを前進させる向きの駆動力が発生する。
このとき、シャフト50およびプライマリシャフト51が同方向に回転する。
【0031】
これに対して、Rポジションが選択された場合は、前進用クラッチ22が解放され、かつ、後進用ブレーキ23が係合される。すると、エンジントルクがサンギヤ17に伝達された場合は、リングギヤ18が反力要素となって、サンギヤ17のトルクがキャリヤ21を経由してプライマリシャフト51に伝達される。プライマリシャフト51のトルクがベルト式無段変速機4を経由して車輪2に伝達されると、車両Veを後進させる向きの駆動力が発生する。この場合、シャフト50とプライマリシャフト51とは逆方向に回転する。
【0032】
さらに、NポジションまたはPポジションが選択された場合は、前進用クラッチ22および後進用ブレーキ23が解放される。すると、エンジントルクがシャフト50に伝達されてサンギヤ17が所定方向に回転した場合でも、リングギヤ18もこれと同方向に回転するため、ベルト式無段変速機4にはトルクが伝達されず、駆動力は生じない。このように、DポジションまたはRポジションが選択された場合は、ベルト式無段変速機4により動力伝達をおこなうことが可能であり、NポジションまたはPポジションが選択された場合は、ベルト式無段変速機4により動力伝達をおこなうことが不可能である。
【0033】
つぎに、ベルト式無段変速機4の制御を説明する。前記のように、エンジントルクがプライマリシャフト51に伝達されるとともに、電子制御装置34に入力される各種の信号、および電子制御装置34に予め記憶されているデータに基づいて、ベルト式無段変速機4の変速比およびトルク容量が制御される。すなわち、油圧アクチュエータ26の油圧室に供給されるオイル量を制御すると、プライマリシャフト51の軸線方向における可動シーブ53の位置が制御されて、プライマリプーリ24の溝幅が調整される。すると、プライマリプーリ24に対するベルト28の巻掛け半径が連続的に変化し、変速比が無段階に変化する。また、油圧アクチュエータ27の油圧室の油圧を制御すると、セカンダリシャフト55の軸線方向における可動シーブ56の位置が制御されて、ベルト28に加えられる挟圧力が調整される。このようにして、プライマリプーリ24とセカンダリプーリ25との間で、ベルト28を経由して伝達されるトルクの容量が制御される。
【0034】
つぎに、前述の油圧制御装置59の具体例を、図1に基づいて説明する。この実施例においては、複数のオイルポンプ、具体的には、メインオイルポンプ80およびサブオイルポンプ81が設けられており、メインオイルポンプ80は吸込口82および吐出口83を有している。また、サブオイルポンプ81は吸込口84および吐出口85を有している。このメインオイルポンプ80およびサブオイルポンプ81は回転装置により駆動される構成となっている。
【0035】
この実施例においては、前述した駆動力源、すなわち、エンジンまたは電動機のうち、少なくとも一方を回転装置として利用することが可能である。なお、駆動力源とは別に設けられた電動機(図示せず)を、回転装置として利用することも可能である。また、オイルパン120内にはストレーナ130が配置されており、ストレーナ130から2方向に分岐する油路131,132が形成されている。一方の油路131はメインオイルポンプ80の吸込口82に接続され、他方の油路132は、サブオイルポンプ81の吸込口84に接続されている。
【0036】
前記メインオイルポンプ80の吐出口83には油路86が接続されているとともに、油路86はオイル必要部87に連通されている。オイル必要部87としては、例えば、油圧アクチュエータ26,27の油圧室などが挙げられる。そして、油路86の油圧を制御するプライマリレギュレータバルブ88が設けられている。プライマリレギュレータバルブ88は、所定方向、例えば、図1において上下方向に動作可能なスプール89と、スプール89を所定の向き、具体的には図1において下向きに付勢する弾性部材90とを有している。
【0037】
また、プライマリレギュレータバルブ88は、ポート91,92,93,95を有している。ポート91には油路96が連通されており、油路96からポート91に信号圧が入力される。この信号圧は、リニアソレノイドバルブ(図示せず)により制御され、ポート91に入力される信号圧により、スプール89を図1において下向きに付勢する力が生じる。ポート91に入力される信号圧は、スロットル開度、エンジン回転数、その他の条件などに基づいて制御することが可能である。また、ポート92,95と油路86とが接続されている。さらに、前記スプール89にはランド部97,98,99,100が形成されている。そして、油路86からポート95に伝達される油圧により、スプール89を図1で上向きに付勢する力が生じる。
【0038】
前記ポート93には油路119が接続されており、油路119にはオイル必要部150が接続されている。このオイル必要部150としては、ロックアップクラッチ16の係合圧を制御する第1の油圧室72および第2の油圧室73などが挙げられる。さらに、油路119には、セカンダリレギュレータバルブ109が接続されている。このセカンダリレギュレータバルブ109は、所定方向、図1において上下方向に動作(ストローク)可能なスプール110と、スプール110を所定の向き、図1において下向きに付勢する弾性部材111とを有している。また、セカンダリレギュレータバルブ109は、ポート112,113,114,115,116,117を有している。ポート112には油路118が連通されており、油路118からポート112に信号圧が入力される。この信号圧は、リニアソレノイドバルブ(図示せず)により制御され、ポート112に入力される信号圧により、スプール110を図1において下向きに付勢する力が生じる。ポート112に入力される信号圧は、スロットル開度、エンジン回転数、その他の条件などに基づいて制御することが可能である。また、ポート113には油路151が接続され、ポート114,116は油路119に接続されている。
【0039】
一方、前記スプール110にはランド部124,125,126,127が形成されている。そして、ポート116の油圧により、スプール110を図1で上向きに付勢する力が生じる。さらに、前記ポート117には油路152が接続されているとともに、油路152は油路131,132に接続されている。さらに、ポート115は、油路153を経由して潤滑系統154に接続されている。潤滑系統154としては、ベルト式無段変速機4のベルト28が、プライマリプーリ24またはセカンダリプーリ25に巻き掛かる部分、各種の軸受(図示せず)、前後進切換装置8を構成する遊星歯車装置などが挙げられる。
【0040】
前記サブオイルポンプ81の吐出口85には油路105が接続されているとともに、油路105と油路86とを接続する油路106が設けられている。油路106には逆止弁107が配置されている。この逆止弁107は、油路86の油圧と油路105の油圧との対応関係に基づいて開閉する。具体的には、油路105の油圧が油路86の油圧を越えた場合に、逆止弁107が開放され、油路105の油圧が油路86の油圧よりも低くなった場合に、逆止弁107が閉じられる構成となっている。つまり、逆止弁107は、油路105のオイルが油路86に流れ込むことを許容し、油路86のオイルが油路105に流れ込むことを防止する機能を備えている。
【0041】
さらに、油路105にはマニュアルバルブ155が接続されている。マニュアルバルブ155は、シフトポジションに応じて機能するバルブであり、マニュアルバルブ155は、図1において左右方向に動作可能なスプール156と、各種のポート157,158,159,160を有している。ここで、ポート157は油路105に接続されており、ポート158は、油路162を経由して油路152に接続されている。また、ポート159には、油路163を経由して油路86が接続されており、ポート160には油路151が接続されている。さらに、スプール156は、Pポジション、Rポジション、Nポジション、Dポジションの各シフトポジションに対応する停止位置を有しており、スプール156の停止位置に基づいて、各ポート同士の接続・遮断がおこなわれる。なお、マニュアルバルブ155には、これらのポート157,158,159,160の他に、前後進切換装置8の前進用クラッチ22および後進用ブレーキ23の油圧室(図示せず)と、油路86とを、各シフトポジションに応じて接続・遮断するポート(図示せず)が設けられている。
【0042】
上記の構成を有する油圧制御装置59の機能を説明する。まず、メインオイルポンプ80が駆動された場合は、オイルパン120のオイルが、ストレーナ130を経由してメインオイルポンプ80に吸い込まれるとともに、吐出口83から吐出されたオイルが油路86に供給される。ここで、プライマリレギュレータバルブ88の機能により、油路86の油圧が制御される。具体的には、油路86のオイル量が不足して、油路86の油圧が低下した場合は、ポート95の油圧も低くなる。すると、弾性部材90の付勢力により、スプール89が図1において下向きに動作して、ポート92とポート93との連通面積が狭められる。その結果、油路86から油路119に排出されるオイル量が減少し、油路86の油圧が上昇する。
【0043】
これに対して、油路86におけるオイル量が過剰となり、油路86の油圧が上昇した場合は、ポート95の油圧も上昇して、スプール89が図1において上向きに動作して、ポート92とポート93との連通面積が拡大される。その結果、油路86から油路119に排出されるオイル量が増加し、油路86の油圧が低下する。なお、油路86からオイル必要部87に供給されるオイルの油圧およびオイル量は、図示しない油圧制御弁および流量制御弁により、更に制御される。
【0044】
前記プライマリレギュレータバルブ88のポート93から排出されたオイルは、油路119を経由してオイル必要部150に供給される。また、油路119のオイルは、セカンダリレギュレータバルブ109のポート114,116にも供給される。このポート116の油圧により、スプール110を図1で上向きに付勢する力が生じる。一方、ポート112に入力される信号圧および弾性部材111の弾性力に対応して、図1で下向きの付勢力がスプール110に加えられる。
この2つの付勢力の対応関係に基づいて、セカンダリレギュレータバルブ109のスプール110の動作が決定される。
【0045】
具体的には、油路119に供給されるオイル量が減少して、ポート116の油圧が低下すると、スプール110が図1において下向きに動作して、ポート114とポート115,117との連通面積が縮小される。その結果、油路119から、油路152,153に排出されるオイル量が減少する。このように、油路119から油路152,153に排出されるオイル量が減少すると、油路119の油圧が上昇する。
【0046】
これとは逆に、油路86から油路119に排出されるオイル量が増加して、油路119およびポート116の油圧が上昇すると、スプール110が図1において上向きに動作して、ポート114とポート115,117との連通面積(開口面積)が拡大される。その結果、油路119から、油路152,153に排出されるオイル量が増加して、油路119の油圧が低下する。なお、上記油路152に排出されたオイルは、油路131を経由してメインオイルポンプ80に吸引され、かつ、油路132を経由してサブオイルポンプ81に吸引される。また、油路152の油圧は、油路86の油圧よりも低い。さらに、油路153に排出されたオイルは、潤滑系統154に供給される。
【0047】
つぎに、サブオイルポンプ81が駆動された場合について説明する。サブオイルポンプ81が駆動された場合は、オイルパン120のオイルが油路132を経由してサブオイルポンプ81に吸い込まれて、油路105に吐出される。また、前記マニュアルバルブ155は、選択されるシフトポジションに応じて機能する。
【0048】
まず、Dポジションが選択された場合は、ポート157とポート160とが連通され、ポート159は遮断される。すると、油路105のオイルは、油路151を経由してセカンダリレギュレータバルブ109のポート13に供給される。セカンダリレギュレータバルブ109においては、前述の原理によりスプール110が動作しており、スプール110の動作に応じて、油路105の油圧が変化する。具体的には、スプール110が図1において上向きに動作した場合は、ポート113とポート117との連通面積が拡大される。その結果、油路151から油路152に排出されるオイル量が増加して、油路105の油圧が低下する。これに対して、スプール110が図1において下向きに動作した場合は、ポート113とポート117との連通面積が縮小される。その結果、油路151から油路152に排出されるオイル量が減少して、油路105の油圧が上昇する。
【0049】
このような原理により油路105の油圧が変化し、油路86の油圧と油路105の油圧との関係に基づいて、逆止弁107の動作が決定される。例えば、油路86でオイル量の不足が生じていない場合のように、油路86の油圧の方が、油路105の油圧よりも高い場合は、逆止弁107は閉じられており、油路105のオイルは油路86には供給されない。これに対して、油路86の油圧の方が、油路105の油圧よりも低下した場合は、逆止弁107が開放されて、油路105のオイルが油路86に供給される。このようにして、油路86を含むライン圧回路に供給されるオイル量が制御される。
【0050】
つぎに、Rポジションが選択された場合について説明する。この場合は、ポート157とポート159とが接続され、ポート160およびポート158が遮断される。すると、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルは、油路105および油路163を経由して油路86に供給される。つまり、逆止弁107の開閉に関わりなく、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルが油路86に供給される。
【0051】
さらに、NポジションまたはPポジションが選択された場合について説明する。この場合は、ポート157とポート158とが接続され、ポート160およびポート159が遮断される。このため、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルは、油路105,162を経由して、油路131,132に戻る。なお、RポジションまたはNポジションが選択された場合は、油路105の油圧が油路86の油圧よりも低くなり、逆止弁107が閉じられる。
【0052】
このように、図1の油圧制御装置59においては、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルの供給経路を、2系統のいずれかに選択的に切り換えることが可能である。すなわち、NポジションまたはPポジションが選択された場合は、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルが、油路152に供給される。これに対して、Rポジションが選択された場合、または、Dポジションが選択され、かつ、油路105の油圧の方が油路86の油圧よりも高い場合は、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルが、油路86に供給される。
【0053】
そして、油路152の油圧の方が油路86の油圧よりも低いため、サブオイルポンプ81のオイルを油路152に供給する場合におけるサブオイルポンプ81の駆動負荷の方が、サブオイルポンプ81のオイルを油路86に供給する場合におけるサブオイルポンプ81の駆動負荷よりも低くなる。したがって、NポジションまたはPポジションが選択された場合におけるオイルポンプの駆動損失を、DポジションまたはRポジションが選択された場合におけるオイルポンプの駆動損失よりも低減することが可能である。また、マニュアルバルブ155は、サブオイルポンプ81の存在に関わりなく、元々設けられているバルブであるため、サブオイルポンプ81から吐出されるオイルの供給経路を、油路86または油路152に切り換えるために専用の切換弁を設けずに済む。したがって、部品点数の増加を抑制できる。
【0054】
また、PポジションまたはNポジションが選択された場合に、プライマリレギュレータバルブ88のポート91に入力される信号圧を最低圧に制御することにより、油路86の油圧を所定圧以下に制御することが可能である。例えば、ポート91に信号圧を入力するリニアソレノイドバルブが、通電電流を増加するほど信号圧が高くなる構成であれば、リニアソレノイドバルブを非通電とする。この制御を実行すると、油路86にオイルを供給するメインオイルポンプ80の駆動に必要なトルクを低減することが可能となる。また、油路86を構成するシール部分から漏れるオイル量を低減することが可能である。したがって、オイル必要部87における必要オイル量(需要)と、油路86に供給されるオイル量(供給)との差が拡大することを抑制できる。
【0055】
さらに、PポジションまたはNポジションが選択された場合は、油路162のオイルが油路157に戻される。なお、油路162のオイルを、油路162の途中に接続された油路(図示せず)を経由させて、潤滑油必要部位に供給することも可能である。したがって、油路86でオイル不足が生じて、油路119,153を経由して潤滑系統154に供給されるオイル量が低下した場合においても、潤滑系統154におけるオイル不足を抑制することができる。
【0056】
ところで、サブオイルポンプ81から吐出されたオイルを、低負荷油路としての油路152、あるいは高負荷油路としての油路86に供給する場合、油路86,119などで油圧振動が生じる可能性がある。ここで、油圧振動とは、油圧の変化程度が所定値以上となることを意味する。この油圧振動は、ライン圧の高さ、ライン圧回路のボリューム(容積)などの影響を受ける。そこで、この油圧振動を抑制するための対策をおこなうことが考えられる。しかしながら、この対策を実行すると、Dポジションでは油圧振動を抑制できるが、Rポジションでは油圧振動を抑制できないか、または、油圧振動を抑制できても他の不都合が生じる場合は、上記の対策の実行を控えなければならなくなる。
【0057】
これに対して、この実施例においてはDポジションが選択された場合は、油路86にメインオイルポンプ80からオイルを供給し、サブオイルポンプ81からはオイルを供給しない1オイルポンプ状態と、メインオイルポンプ80およびサブオイルポンプ81の両方から、油路86にオイルを供給する2オイルポンプ状態とを切り換えることができる。また、Rポジションが選択された場合は、2オイルポンプ状態に固定される。このため、この実施例においては、Rポジションでは、1ポンプ状態と2ポンプ状態との切り換えに起因する油圧振動事態が生じない。したがって、前述した「Rポジションで所定の対策を実行しても油圧振動を抑制できない。」または「Rポジションで所定の対策を実行すると他の不都合が生じる。」という事情に関わりなく、Dポジションで対策を実行することが可能となり、対策の選択幅の自由度が増す。
【0058】
ここで、実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、メインオイルポンプ80およびサブオイルポンプ81が、この発明のオイルポンプに相当し、吐出口83,85が、この発明の複数の吐出口に相当し、ベルト式無段変速機4が、この発明の変速機に相当し、吐出口85が、この発明の「少なくとも1つの吐出口」に相当し、サブオイルポンプ81から、油路106または油路163を経由して油路86に至る第1の供給経路と、サブオイルポンプ81から、油路151または油路162を経由して油路152に至る第2の供給経路とが、この発明のオイルの供給経路に相当し、メインオイルポンプ80およびサブオイルポンプ81を駆動するために必要なトルクが、この発明の「オイルポンプの駆動負荷」に相当し、マニュアルバルブ155が、この発明の負荷制御装置に相当する。
【0059】
また、前記第1の供給経路および第2の供給経路が、この発明の複数のオイル供給経路に相当し、第1の供給経路が、この発明の高負荷油路に相当し、第2の供給経路が、この発明の低負荷油路に相当し、油圧アクチュエータ26,27の油圧室が、この発明の変速制御用油圧室に相当し、油路119が、この発明の所定の油路に相当し、プライマリレギュレータバルブ88が、この発明の第1の制御弁に相当し、セカンダリレギュレータバルブ109が、この発明の第2の制御弁に相当する。さらに、DポジションおよびRポジションが、この発明の駆動ポジションに相当し、NポジションおよびPポジションが、この発明の非駆動ポジションに相当し、油路86の油圧およびオイル量が、この発明の「オイルの状態」に相当し、油路119の油圧およびオイル量が、この発明の「所定の油路の状態」に相当する。
【0060】
なお、図1の実施例においては、オイルポンプが複数設けられているが、単一のオイルポンプに複数の吐出口が設けられている油圧制御装置も、各請求項の発明に含まれる。また、上記実施例においては、ベルト式無段変速機4のアクチュエータ26の油圧室のオイル量により変速比が制御され、アクチュエータ27の油圧室の油圧によりトルク容量が制御されているが、ベルト式無段変速機4のアクチュエータ26の油圧室の油圧により変速比が制御され、アクチュエータ27の油圧室のオイル量によりトルク容量を制御する構成のベルト式無段変速機も、各請求項の発明に含まれる。
【0061】
また、マニュアルバルブの構成としては、車両の乗員がシフト装置を操作してシフトポジションを選択した場合に、その操作力が機械的な伝動機構を経由してマニュアルバルブが動作する構成、または、シフト装置が操作されてシフトポジションが選択されたことをシフトポジションセンサにより検知し、その検知結果に基づいてアクチュエータが動作して、そのアクチュエータの動作力によりマニュアルバルブが動作する構成のいずれであっても、各請求項の発明を実行可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1または2の発明によれば、変速機を制御するために選択されるシフトポジションに基づいて、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルの供給経路を選択することが可能である。したがって、シフトポジションの選択内容に応じて、オイルポンプの駆動負荷を異ならせることが可能である。
【0063】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得ることができる他に、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを、変速制御用油圧室に供給する場合は、オイルポンプの駆動負荷が高くなる。これに対して、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを、低負荷油路にオイルを供給する場合は、オイルポンプの駆動負荷が低くなる。
【0064】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得ることができる他に、シフトポジションとして非駆動ポジションを選択すると、複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルが低負荷油路に供給されて、オイルポンプの駆動負荷を低減することが可能となる。
【0065】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明と同様の効果を得ることができる他に、シフトポジションとして駆動ポジションが選択されている場合でも、少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを、第2の制御弁を経由させて低負荷油路に供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の油圧制御装置の実施例を示す概念図である。
【図2】この発明の油圧制御装置を備えた車両のパワートレーンおよび制御系統例を示す概念図である。
【符号の説明】
4…ベルト式無段変速機、 59…油圧制御装置、 80,81…オイルポンプ、 82,84…吸込口、 83,85…吐出口、 86,106,119,151,152,162,163…油路、 88…プライマリレギュレータバルブ、 109…セカンダリレギュレータバルブ、 120…オイルパン、 155…マニュアルバルブ。
Claims (5)
- オイルポンプに複数の吐出口が設けられており、この複数の吐出口から吐出されるオイルにより、変速機が制御される構成の油圧制御装置において、
前記変速機を制御するために選択されるシフトポジションに基づいて、前記複数の吐出口のうちの少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルの供給経路を選択することにより、前記オイルポンプの駆動負荷を制御する負荷制御装置が設けられていることを特徴とする油圧制御装置。 - 前記オイルの供給経路には、前記オイルポンプの駆動負荷が異なる複数のオイル供給経路が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
- 前記オイルの供給経路には、前記少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを供給する場合におけるオイルポンプの駆動負荷が高く、かつ、変速制御用油圧室に連通する高負荷油路と、前記少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを変速制御用油路に供給するよりも駆動負荷が低く、かつ、前記オイルポンプの吸込口またはオイルパンに接続された低負荷油路とが含まれていることを特徴とする請求項2に記載の油圧制御装置。
- 前記シフトポジションとして、前記変速機により動力伝達をおこなうことが不可能な非駆動ポジションが選択された場合は、前記少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルの供給経路として、前記低負荷油路を選択する機能を、前記負荷制御装置が有していることを特徴とする請求項3に記載の油圧制御装置。
- 前記高負荷油路から所定の油路に排出されるオイル量を制御することにより、前記高負荷油路におけるオイルの状態を制御する第1の制御弁と、前記所定の油路から前記低負荷油路に排出されるオイル量を制御することにより、前記所定の油路の状態を制御する第2の制御弁とが設けられており、
前記シフトポジションとして、前記変速機により動力伝達をおこなうことが可能な駆動ポジションが選択された場合は、少なくとも1つの吐出口から吐出されるオイルを、前記第2の制御弁を経由させて前記低負荷油路に供給することが可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の油圧制御装置。
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