JP2005163869A - ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ベルト式無段変速機の急減速を抑制することの可能なベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】 第1のプーリ24および第2のプーリ25を制御する第1の油圧室135および第2の油圧室138と、第1の油圧室135の圧油を制御する第1のプーリ制御弁97と、第2の油圧室138の圧油を制御する第2のプーリ制御弁98と、フェールが発生した場合に動作して、第1の油圧室135の圧油の状態を制御する切替弁125とを有し、第1の油ポンプ86の圧油を第1の油圧室135に供給する機能と、原動機で駆動される第2の油ポンプ87の圧油を、第2の油圧室138に供給される圧油が最大油圧となるフェールが発生した場合における切替弁125の動作に応じて、第1の油圧室138に供給する機能とを有する圧油供給路139,143,144,145を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1のプーリ24および第2のプーリ25を制御する第1の油圧室135および第2の油圧室138と、第1の油圧室135の圧油を制御する第1のプーリ制御弁97と、第2の油圧室138の圧油を制御する第2のプーリ制御弁98と、フェールが発生した場合に動作して、第1の油圧室135の圧油の状態を制御する切替弁125とを有し、第1の油ポンプ86の圧油を第1の油圧室135に供給する機能と、原動機で駆動される第2の油ポンプ87の圧油を、第2の油圧室138に供給される圧油が最大油圧となるフェールが発生した場合における切替弁125の動作に応じて、第1の油圧室138に供給する機能とを有する圧油供給路139,143,144,145を設けた。
【選択図】 図1
Description
この発明は、複数のプーリにベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機の油圧制御装置に関するものである。
従来、エンジンの出力側に無段変速機を設けるとともに、無段変速機の変速比を無段階に制御することにより、エンジンの運転状態を最適な状態に近づける制御が知られている。このような無段変速機としては、ベルト式無段変速機およびトロイダル式無段変速機が知られており、ベルト式無段変速機の一例が、下記の特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されているベルト式無段変速機は、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられたベルトを有している。また、特許文献1には、このベルト式無段変速機を制御する油圧制御回路が記載されており、この油圧制御回路においては、油ポンプから吐出された圧油を、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに供給するライン圧通路が形成されており、このライン圧通路の油圧を制御するライン圧制御弁が設けられている。
さらに、ライン圧通路からプライマリプーリに至る油路に、変速制御弁が設けられている。変速制御弁は入力ポートおよび出力ポートおよびドレーンポートを有しており、入力ポートが油ポンプに接続され、出力ポートがプライマリプーリに接続され、ドレーンポートが調圧弁に接続されている。また、変速比制御電磁弁が設けられており、変速比制御弁の信号油圧を、変速制御弁および調圧弁に伝達する油路が設けられている。そして、変速比制御電磁弁から変速比制御弁に入力される信号油圧に応じて、入力ポートおよびドレーンポートと出力ポートとの連通面積が制御されて、プライマリ圧が制御され、ベルト式無段変速機の変速が実行される。
特開2003−106441号公報
ところで、上記の特許文献1に記載された油圧制御回路において、セカンダリプーリに供給される圧油が最大油圧となるフェールが発生した場合は、ベルト式無段変速機で急減速が発生する恐れがあった。
この発明は、上記の事情を背景にしてなされたものであり、ベルト式無段変速機の急減速を抑制することの可能なベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、ベルトが巻き掛けられる第1のプーリおよび第2のプーリと、前記第1のプーリおよび第2のプーリにおける前記ベルトの巻き掛け状態を制御する第1の油圧室および第2の油圧室と、前記第1の油圧室に供給される圧油を制御する第1のプーリ制御弁と、前記第2の油圧室に供給される圧油を制御する第2のプーリ制御弁と、前記第1のプーリ制御弁から前記第1の油圧室に圧油を供給する経路に配置され、かつ、油圧回路でフェールが発生した場合に動作して、前記第1の油圧室に供給される圧油を制御する切替弁とを有するベルト式無段変速機の油圧制御装置において、第1の油ポンプから吐出された圧油を、前記第1のプーリ制御弁を経由させて前記第1の油圧室に供給する第1の油路と、車両の原動機により駆動される第2の油ポンプから吐出される圧油を前記第1の油圧室に供給する第2の油路とを有しており、前記切替弁は、前記第2のプーリ制御弁を経由して前記第2の油圧室に供給される圧油の油圧が所定値以上となるフェールが発生した場合に、前記第1の油路と第2の油路とを切り換える動作を実行する構成であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記原動機にはエンジンが含まれており、このエンジンの動力がベルト式無段変速機を経由して車輪に伝達される構成であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記第2の油路には、入力側と出力側との圧力差に応じて圧油の供給量を制御する差圧バルブと、前記第2の油ポンプから吐出された圧油を、前記切替弁を経由させて差圧バルブの入力側に導入する入力側油路と、前記差圧バルブの出力側から吐出される圧油を、前記切替弁を経由させて前記第1の油圧室に導く出力側油路とが設けられていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、第2のプーリ制御弁から第2の油圧室に供給される圧油の油圧が所定値以上となるフェールが生じた場合は、車両の原動機により駆動される第2の油ポンプの圧油を、第1の油圧室に供給することにより、急減速を回避することが可能である。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、第1の油圧室に供給される圧油の状態を、エンジン回転数に応じて制御することが可能である。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、第2の油圧室に供給される圧油の油圧が所定値以上となるフェールが生じ、かつ、第1の制御弁がフェールするとともに、第1の油圧室から圧油が漏れる量が増加した場合でも、エンジン回転数が所定値以上である場合、または車両が高速で走行している場合には、第2の油ポンプから吐出された圧油を、差圧バルブを経由して第1の油圧室に供給することが可能である。したがって、ベルト式無段変速機で増速変速を実行することが可能である。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。図2には、この発明の対象例である車両Veのパワートレーンおよび制御系統の一例が、模式的に示されている。ここに示すパワートレーンにおいては、エンジン1のトルクが、流体伝動装置9および前後進切換装置8を介してベルト式無段変速機4に伝達されるように構成されている。エンジン1としては、例えば、内燃機関、具体的には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。エンジン1はクランクシャフト70を有している。
このクランクシャフト70に連結される流体伝動装置9として、図2の実施例ではトルクコンバータが用いられている。以下、流体伝動装置9を“トルクコンバータ9”と記す。このトルクコンバータ9は、ポンプインペラ11とタービンランナ12とを有している。フロントカバー10には円筒部71が連続されており、円筒部71であって、フロントカバー10とは反対側の端部に、ポンプインペラ11が形成されている。タービンランナ12は円筒部71の内部に配置されており、ポンプインペラ11とタービンランナ12とが対向して設けられている。タービンランナ12はシャフト50と一体回転するように連結されている。これらのポンプインペラ11とタービンランナ12とには、多数のブレード(図示せず)が設けられており、ポンプインペラ11とタービンランナ12との間で、流体の運動エネルギにより動力伝達がおこなわれる。
また、ポンプインペラ11とタービンランナ12との内周側の部分には、タービンランナ12から送り出されたフルードの流動方向を選択的に変化させてポンプインペラ11に流入させるステータ13が配置されている。このステータ13は、一方向クラッチ14を介して、所定の固定部(ケーシング)15に連結されている。
このトルクコンバータ9は、ロックアップクラッチ16を備えている。ロックアップクラッチ16は、円筒部71の内部に設けられており、フロントカバー10からシャフト50に至る動力伝達経路に対して並列に配置されたものである。また、円筒部71の内部には第1の油圧室72と第2の油圧室73とが形成されている。ロックアップクラッチ16は、シャフト50と一体回転するように取り付けられているとともに、シャフト50の軸線方向に移動可能に構成されている。そして、第1の油圧室72の油圧と、第2の油圧室73の油圧との対応関係に基づいて、シャフト50の軸線方向におけるロックアップクラッチ16の動作が制御される。さらにまた、第1の油圧室72および第2の油圧室73に供給される作動流体(オイル)の圧力を制御する機能を有する油圧制御装置59が設けられている。
前後進切換装置8は、エンジン1の回転方向が一方向に限られていることに伴って採用されている機構であって、前後進切換装置8は、シャフト50の回転方向に対する第1のシャフト51の回転方向を切り換える機能を備えている。また、前後進切換装置8は、シャフト50と第1のシャフト51とを、動力伝達可能な状態に連結する機能と、シャフト50と第1のシャフト51との間における動力伝達を遮断する機能とを有している。
図2に示す例では、前後進切換装置8としてダブルピニオン型の遊星歯車機構が採用されている。すなわち、シャフト50と一体回転するサンギヤ17と、サンギヤ17と同心状に配置されたリングギヤ18とが設けられ、これらのサンギヤ17とリングギヤ18との間に、サンギヤ17に噛合したピニオンギヤ19と、ピニオンギヤ19およびリングギヤ18に噛合した他のピニオンギヤ20とが配置され、ピニオンギヤ19,20がキャリヤ21によって、自転かつ公転自在に保持されている。
さらに、サンギヤ17およびシャフト50と、キャリヤ21とを一体回転可能に連結する前進用クラッチ22が設けられている。またリングギヤ18を選択的に固定することにより、シャフト50の回転方向に対する第1のシャフト51の回転方向を反転する後進用ブレーキ23が設けられている。上記前進用クラッチ22および後進用ブレーキ23の係合・解放は、油圧制御装置59により制御される。なお、第1のシャフト51とキャリヤ21とが一体回転するように連結されている。
前記ベルト式無段変速機4は、互いに平行に配置された第1のプーリ24と第2のプーリ25とを有する。ここで、エンジン1から車輪2に動力を伝達する場合に、その動力の伝達方向において上流に第1のプーリ24が配置され、第1のプーリ24よりも下流に第2のプーリ25が配置されている。まず、第1のプーリ24は、第1のシャフト51と一体回転するように構成されており、第1のプーリ24は、固定シーブ52と可動シーブ53とを有している。そして、可動シーブ53を、第1のシャフト51の軸線方向に動作させる油圧式のアクチュエータ26が設けられている。
これに対して、第2のプーリ25は、第2のシャフト55と一体回転するように構成されており、第2のプーリ25は、固定シーブ54と可動シーブ56とを有している。さらに、可動シーブ56を第2のシャフト55の軸線方向に動作させる油圧式のアクチュエータ27が設けられている。さらに、第1のプーリ24および第2のプーリ25には環状のベルト28が巻き掛けられている。さらに、上記アクチュエータ26の油圧室およびアクチュエータ27の油圧室に供給・排出される圧油の状態は、油圧制御装置59により制御される。なお、第2のシャフト55には歯車伝動装置29を経由してデファレンシャル6が連結されており、デファレンシャル6には車輪(前輪)2が連結されている。
つぎに、図2に示された車両Veの制御系統を説明する。まず、電子制御装置(ECU)34が設けられており、この電子制御装置34は、演算処理装置(CPUまたはMPU)と、記憶装置(RAMおよびROM)と、入出力インターフェースとを有するマイクロコンピュータにより構成されている。この電子制御装置34には、エンジン回転速度センサ30の信号、タービンランナ12の回転速度を検出するタービン回転速度センサ31の信号、第1のシャフト51の回転速度を検出する入力回転速度センサ32の信号、第2のシャフト55の回転速度を検出する出力回転速度センサ33の信号、アクセル開度センサ57の信号、シフトポジションセンサ60の信号、ブレーキスイッチ74の信号、フェール検知センサ58の信号などが入力される。このフェール検知センサ58は、油圧回路(後述)のフェールを検知するものである。そして、入力回転速度センサ32の信号および出力回転速度センサ33の信号に基づいて、ベルト式無段変速機4の変速比が算出されるとともに、出力回転速度センサ33の信号に基づいて車速が算出される。
前記シフトポジションセンサ60は、車両Veの乗員が操作するシフトポジション選択装置(図示せず)の操作状態を検知するものである。このシフトポジションセンサ60により、例えば、パーキングポジション、リバースポジション、ニュートラルポジション、ドライブポジション、ローポジションなどが検知される。車両Veの乗員が、車両Veで駆動力を生じさせないことを意図する場合は、パーキングポジションまたはニュートラルポジションが選択される。車両Veを前進させる駆動力を生じさせる意図がある場合は、ドライブポジションまたはローポジションが選択される。また、車両Veを後退させる駆動力を生じさせる意図がある場合は、リバースポジションが選択される。この電子制御装置34からは、エンジン1を制御する信号、油圧制御装置59を制御する信号、ベルト式無段変速機4を制御する信号、ロックアップクラッチ16を制御する信号、前後進切換装置8を制御する信号などが出力される。
上記のように構成された車両Veにおいて、エンジン1が運転されると、エンジン1から出力されたトルクが、トルクコンバータ9、前後進切換装置8、ベルト式無段変速機4を経由して車輪2に伝達される。また、電子制御装置34にはロックアップクラッチ制御マップが記憶されており、ロックアップクラッチ制御マップに基づいて、ロックアップクラッチ16の伝達トルク容量(言い換えれば、係合油圧、係合圧、係合状態)が制御され、ロックアップクラッチ16が解放(具体的には完全解放)またはスリップまたは係合(具体的には完全係合)される。
つぎに、前後進切換装置8の制御について説明する。前記シフトポジションセンサ60により、ローポジションまたはドライブポジションが検知された場合は、前後進切換装置8の前進用クラッチ22が係合され、かつ、後進用ブレーキ23が解放される。すると、シャフト50とキャリヤ21とが一体回転し、シャフト50のトルクが第1のシャフト51に伝達されるとともに、第1のシャフト51のトルクが車輪2に伝達されて、車両Veを前進させる向きの駆動力が発生する。このとき、シャフト50および第1のシャフト51が同方向に回転する。
これに対して、シフトポジションセンサ60により、リバースポジションが検知された場合は、前進用クラッチ22が解放され、かつ、後進用ブレーキ23が係合される。すると、エンジントルクがサンギヤ17に伝達された場合は、リングギヤ18が反力要素となって、サンギヤ17のトルクがキャリヤ21を経由して第1のシャフト51に伝達される。第1のシャフト51のトルクが車輪2に伝達されると、車両Veを後進させる向きの駆動力が発生する。この場合、シャフト50と第1のシャフト51とは逆方向に回転する。なお、ニュートラルポジションまたはパーキングポジションが選択された場合は、前進用クラッチ22および後進用ブレーキ23が解放されて、シャフト50と第1のシャフト51との間における動力伝達が遮断される。
つぎに、ベルト式無段変速機4の制御を説明する。前記のように、エンジントルクが第1のシャフト51に伝達されるとともに、電子制御装置34に入力される各種の信号、および電子制御装置34に予め記憶されているデータに基づいて、ベルト式無段変速機4が制御される。すなわち、可動シーブ53に加えられる軸線方向の推力、および可動シーブ56に加えられる軸線方向の推力が制御され、第1のプーリ24および第2のプーリ25におけるベルト28の巻掛け半径およびトルク容量が変化する。具体的には、アクチュエータ26の油圧室(後述)の油圧が上昇した場合は、可動シーブ53に加えられる推力が増加し、アクチュエータ26の油圧室の油圧が低下した場合は、可動シーブ53に加えられる推力が低下する。また、アクチュエータ27の油圧室(後述)の油圧が上昇した場合は、可動シーブ56に加えられる推力が増加し、アクチュエータ27の油圧室の油圧が低下した場合は、可動シーブ56に加えられる推力が低下する。
そして、第1のプーリ24におけるベルト28の挟圧力と、第2のプーリ25におけるベルト28の挟圧力との相対関係に応じて、第1のプーリ24および第2のプーリ25におけるベルトの巻き掛け半径が制御され、かつ、ベルト28のトルク容量が制御される。ベルト式無段変速機4の変速比とは、第1のプーリ24の回転速度と、第2のプーリ25の回転速度との比である。すなわち、第1のプーリ24におけるベルト28の巻き掛け半径が大きくなるとともに、第2のプーリ25におけるベルト28の巻き掛け半径が小さくなる変速が、増速変速である。これに対して、第1のプーリ24におけるベルト28の巻き掛け半径が小さくなるとともに、第2のプーリ25におけるベルト28の巻き掛け半径が大きくなる変速が、減速変速である。さらに、第1のプーリ24におけるベルト28の巻き掛け半径、および第2のプーリ25におけるベルト28の巻き掛け半径が共に変化しない場合は、変速比が略一定に制御されていることになる。
前記のような減速変速を実行する場合は、可動シーブ53に加えられる推力を上昇させ、かつ、可動シーブ56に加えられる推力を上昇させる第1の制御、または、可動シーブ53に加えられる推力を低下させ、かつ、可動シーブ56に加えられる推力を低下させる第2の制御、または、可動シーブ53に加えられる推力を低下させ、かつ、可動シーブ56に加えられる推力を上昇させる第3の制御のいずれかを選択可能である。また、増速変速を実行する場合は、可動シーブ53に加えられる推力を上昇させ、かつ、可動シーブ56に加えられる推力を上昇させる第1の制御、または、可動シーブ53に加えられる推力を低下させ、かつ、可動シーブ56に加えられる推力を低下させる第2の制御、または、可動シーブ53に加えられる推力を上昇させ、かつ、可動シーブ56に加えられる推力を低下させる第3の制御のいずれかを選択可能である。
つぎに、前述した油圧制御装置59の一部を構成する油圧回路の構成例を、図1に基づいて説明する。まず、エンジン1により駆動される油ポンプ81が設けられており、オイルパン82のオイルがストレーナ83を経由して油ポンプ81に吸引される構成となっている。油ポンプ81が2つの吸込口84,85を有しているとともに、2つの吐出口86,87を有している。吸込口84と吐出口86とが接続され、吸込口85と吐出口87とが接続されている。また、吐出口86には油路88が接続されており、油路88の圧油がプライマリレギュレータバルブ89に供給される構成となっている。
プライマリレギュレータバルブ89は、2つの入力ポート90,91と、2つのドレーンポート92,93と、フィードバックポート94と、軸線方向に往復移動可能なスプール95と、スプール95を所定の向きで付勢する弾性部材96とを有している。また、入力ポート90およびフィードバックポート94とが油路88に接続されている。なお、ドレーンポート92,93は、潤滑系統またはオイルパン82などに接続される。そして、弾性部材96の付勢力と、フィードバックポート94の油圧に応じた付勢力との対応関係などに基づいて、スプール95の軸線方向における位置が決定される。スプール95の動作により、入力ポート90とドレーンポート92との連通面積、入力ポート91とドレーンポート93との連通面積が制御される。
さらに、油路88は、プライマリレギュレータバルブ89とは異なる方向において2方向に分岐され、第1のプーリ制御弁97および第2のプーリ制御弁98に接続されている。まず、第1のプーリ制御弁97は、軸線方向に往復移動可能なスプール99と、スプール99を所定の向きで付勢する弾性部材100と、入力ポート101および出力ポート102およびフィードバックポート103およびドレーンポート104および制御ポート105とを有している。入力ポート101が油路88に接続されている。そして、弾性部材100の付勢力と、制御ポート105の油圧に応じた付勢力と、フィードバックポート103の油圧に応じた付勢力との対応関係に基づいて、スプール99の動作が制御される。このスプール99の動作により、入力ポート101およびドレーンポート104と出力ポート102との連通面積が制御される。
前記制御ポート105に入力される信号油圧を制御するリニアソレノイドバルブ106が設けられている。リニアソレノイドバルブ106は、電磁コイル107と、入力ポート108と、出力ポート109とを有しており、出力ポート109と制御ポート105とが油路110により接続されている。そして、電磁コイル107に供給される通電電流値に応じて、出力ポート109から出力される信号油圧が制御される。
前記第2のプーリ制御弁98は、軸線方向に往復移動可能なスプール111と、スプール111を所定の向きで付勢する弾性部材112と、入力ポート113および出力ポート114およびフィードバックポート115およびドレーンポート116および制御ポート117とを有している。入力ポート113が油路88に接続されている。そして、弾性部材112の付勢力と、制御ポート117の油圧に応じた付勢力と、フィードバックポート115の油圧に応じた付勢力との対応関係に基づいて、スプール111の動作が決定される。スプール111の動作により、入力ポート113およびドレーンポート116と出力ポート114との連通面積が制御される。
また、制御ポート117に入力される信号油圧を制御するリニアソレノイドバルブ118が設けられている。リニアソレノイドバルブ118は、電磁コイル119と、入力ポート120と、出力ポート121とを有しており、出力ポート121と制御ポート117とが油路122により接続されている。そして、電磁コイル119に供給される通電電流値に応じて、出力ポート121から出力される信号油圧が制御される。なお、入力ポート108と入力ポート120とが油路123により接続されている。
一方、前記第1のプーリ制御弁97の出力ポート102には油路124が接続されており、油路124は切替弁125に接続されている。切替弁125は、軸線方向に往復移動可能なスプール126と、スプール126を所定の向きで付勢する弾性部材127と、3つの入力ポート128,129,130と、3つの出力ポート131,132,133と、制御ポート134とを有している。そして、弾性部材127の付勢力と、制御ポート134の油圧に応じた付勢力との対応関係に基づいてスプール126の動作が制御される。
さらに、出力ポート131と、アクチュエータ26の油圧室135とを接続する油路136が形成されており、油路136には、第1のプーリ制御弁97のフィードバックポート103が接続されている。また、制御ポート134には、前記油路122が接続されている。さらにまた、第2のプーリ制御弁98の出力ポート114およびフィードバックポート115は、油路137を経由して、アクチュエータ27の油圧室138に接続されている。
また、前記入力ポート129には油路139が接続され、油路139は油ポンプ83の吐出口87に接続されている。この油路139と油路88とを接続する油路140が設けられている。そして、油路140には逆止弁141が設けられている。逆止弁141は、油路139の圧油が油路140を経由して油路88に流れ込むことを許容し、かつ、油路88の圧油が油路140を経由して油路139に逆流することを防止する機能を有している。
さらに、前記切替弁125の出力ポート132と、プライマリレギュレータバルブ89の入力ポート91とを接続する油路142が設けられている。さらにまた、切替弁125の出力ポート133には、油路143および差圧弁144および油路145を経由して入力ポート130が接続されている。差圧弁144は、入力ポート146および出力ポート147を有しており、入力ポート146に油路143が接続され、出力ポート147に油路145が接続されている。差圧弁144は、入力ポート146の油圧が、出力ポート147の油圧よりも所定圧以上高圧となった場合に、差圧弁144が開放される。つまり、入力ポート146と出力ポート147とが連通して、油路143のオイルが油路145に流れ込むことを許容する。また、差圧弁144は、油路145のオイルが油路143に逆流することを防止する機能を有している。さらに油路143と油路142とを接続する油路148が設けられており油路148には絞り部149が設けられている。
上記のように構成された油圧回路80の機能を説明する。前記油ポンプ81が駆動されると、吐出口86から油路88に圧油が供給され、吐出口87から油路139に圧油が供給される。油路88の圧油は第1のプーリ制御弁97および第2のプーリ制御弁98に供給される。つぎに、リニアソレノイドバルブ106の機能と、第1のプーリ制御弁97の機能との関係を説明する。まず、リニアソレノイドバルブ106から油路110に出力される信号油圧(制御油圧)と、油圧室135の油圧との対応関係を説明する。リニアソレノイドバルブ106から油路110に出力される信号油圧(制御油圧)が上昇された場合は、第1のプーリ制御弁97において、制御ポート105の油圧に応じた付勢力で、スプール99が図1において下向きに動作する。このようにして、入力ポート101と出力ポート102との連通面積が拡大され、かつ、ドレーンポート104が遮断される。
すると、油路88から油路124に供給される圧油の流量が増加する。一方、切替弁125の動作は、リニアソレノイドバルブ118および第2のプーリ制御弁98の機能が正常であるか否かにより変化する。この実施例では、リニアソレノイドバルブ118が正常である場合、具体的には、リニアソレノイドバルブ118から出力される信号油圧が所定圧以下である場合は、切替弁125の制御ポート134に入力される信号油圧に応じた付勢力が所定値以下となる。このため、切替弁125のスプール126は図1において上向きに動作し、図1で左側半分で示す第1の位置で停止する。
スプール126が第1の位置で停止した場合は、入力ポート128と出力ポート131とが連通される。したがって、油路124の圧油が油路136を経由して、第1のプーリ24の油圧室135に供給される。このようにして、油圧室135に供給される圧油の流量が増加して、油圧室135の油圧が上昇すると、可動シーブ53に加えられる軸線方向の推力が高められる。
つぎに、リニアソレノイドバルブ106から油路110に出力される信号油圧が低下された場合について説明する。前記第1のプーリ24の油圧室135の油圧は、油路136を経由して第1のプーリ制御弁97のフィードバックポート103に入力されている。そして、第1のプーリ制御弁97の制御ポート105に入力される信号油圧が低下すると、フィードバックポート103の油圧に応じた付勢力により、スプール99が図1において上向きに動作する。すると、出力ポート102とドレーンポート104との連通面積が拡大され、かつ、入力ポート101が遮断される。第1のプーリ制御弁97のこのような作用により、油圧室135の圧油が油路136および油路124を経由してドレーンポート104から排出され、油圧室135における圧油の量が減少する。その結果、油圧室135の油圧が低下して、可動シーブ53に加えられる推力が低下する。
さらに、リニアソレノイドバルブ106の信号油圧を制御することにより、第1のプーリ制御弁97の入力ポート101およびドレーンポート104が共に遮断され、油圧室135への圧油の供給および油圧室135からの圧油の排出が停止されるように、スプール99の位置を制御すると、油圧室135の油圧が略一定に制御され、可動シーブ53に加えられる推力が略一定となる。
つぎに、リニアソレノイドバルブ118の機能と、第2のプーリ制御弁98の機能との関係を説明する。まず、リニアソレノイドバルブ118の信号油圧が高められた場合は、制御ポート117の油圧に応じてスプール111に加えられる付勢力が増加して、スプール111が図1において上向きに動作する。すると、入力ポート113と出力ポート114との連通面積が拡大するとともに、ドレーンポート116が遮断される。その結果、油路88から油路137を経由して油圧室138に供給される圧油の流量が増加する。このようにして、油圧室138の油圧が上昇すると、可動シーブ56に加えられる軸線方向の推力が高まる。
また、リニアソレノイドバルブ118から出力される信号油圧が低下された場合について説明する。前記第2のプーリ25においては、油圧室138の油圧が油路137を経由して第2のプーリ制御弁98のフィードバックポート115に作用する。このため、リニアソレノイドバルブ118から出力される信号油圧が低下されると、フィードバックポート115の油圧に応じた付勢力で、スプール111が図1において下向きに動作する。すると、出力ポート114とドレーンポート116との連通面積が拡大するとともに、入力ポート113が遮断される。その結果、油圧室138の圧油が油路137を経由してドレーンポート116に排出されて、油圧室138の油圧が低下する。油圧室138の油圧が低下すると、第2のプーリ25の可動シーブ56に加えられる軸線方向の推力が低下する。
さらに、リニアソレノイドバルブ118の信号油圧を制御することにより、第2のプーリ制御弁98のスプール111が所定の位置に停止されて、入力ポート113およびドレーンポート116が共に遮断され、油圧室138への圧油の供給および油圧室138からの圧油の排出が停止された場合は、可動シーブ56に加えられる軸線方向の推力が略一定に制御される。
ところで、切替弁125のスプール126が第1の位置で停止している場合は、入力ポート129と出力ポート131とが連通され、かつ、出力ポート133が遮断され、入力ポート130が遮断されている。このため、油路139の圧油は、入力ポート129および出力ポート132および油路142を経由して、プライマリレギュレータバルブ89の入力ポート91に供給される。
一方、油ポンプ81の吐出口86から吐出された圧油は、油路88を経由して、プライマリレギュレータバルブ89の入力ポート90に供給されており、油路88の油圧はフィードバックポート94に入力される。また、スプール95は弾性部材96の付勢力により、図1において上向きに付勢される。このため、油路88の油圧が所定圧以下である場合は、入力ポート90とドレーンポート92とが遮断され、かつ、入力ポート91とドレーンポート93とが遮断される。したがって、油路88の圧油はドレーンポート92には排出されず、油路88の油圧の低下が抑制される。また、油路142のオイルはドレーンポート93には排出されない。
これに対して、油路88の油圧が所定値を越えた場合は、フィードバックポート94に入力される油圧に応じた付勢力により、スプール95が図1において下向きに動作する。このようにして、入力ポート90とドレーンポート92との連通面積が拡大し、かつ、入力ポート91とドレーンポート93との連通面積が拡大される。その結果、油路88の圧油がドレーンポート92に排出されて、油路88の油圧の上昇が抑制される。また、油路142のオイルはドレーンポート93に排出される。
さらに、入力ポート90とドレーンポート92とが連通し、かつ、入力ポート91とドレーンポート93とが連通している場合に、油路88の油圧が所定油圧以下に低下すると、フィードバックポート94の油圧に応じてスプール95に加えられる付勢力が低下して、スプール95は、図1において上向きに動作する。その結果、入力ポート90とドレーンポート92との連通面積が狭められ、かつ、入力ポート91とドレーンポート93との連通面積が狭められる。このようにして、油路88の油圧、すなわち、ライン圧が制御される。
なお、切替弁125のスプール126が第1の位置に停止している場合は、入力ポート130が遮断されるため、油路142の圧油が油路148を経由して油路143に流れ込むとともに、差圧弁144が開放されてオイルが油路145に流れ込んだ場合でも、油路145のオイルが油路136に排出されることはない。
つぎに、第2のプーリ制御弁98の出力ポート114から油圧室138に供給される圧油の油圧が最大となるフェールが生じる場合の制御を説明する。図1に示す油圧回路80においては、例えば、リニアソレノイドバルブ118から出力される信号油圧が最大となるフェールが生じるとともに、スプール111が図1において上向きに動作して、入力ポート113と出力ポート114との連通面積が最大になると、油圧室138の油圧が最大圧となる。
一方、この実施例においては、リニアソレノイドバルブ118から出力される信号圧が、切替弁125の制御ポート134に入力される構成となっている。そして、制御ポート134に入力される油圧が所定圧以上になった場合は、制御ポート134の油圧に応じた付勢力で、スプール126が図1において下向きに動作する。すると、入力ポート129と出力ポート133とが連通し、かつ、出力ポート132が遮断され、かつ、入力ポート130と出力ポート131とが連通され、かつ、入力ポート128が遮断されるような第2の位置へ、スプール126が移動する。
このため、油路139のオイルが、入力ポート129および出力ポート133を経由して油路143に供給される。ここで、油路148には絞り部149が設けられているため、油路143のオイルが、油路148を経由して油路142に供給されることが制限される。この油路143の油圧と、油路145の油圧との差が所定値未満である場合は、差圧弁144は閉じられており、油路143のオイルは油路145には供給されない。そして、油路143の油圧が上昇して、油路143および入力ポート146の油圧と、油路145および出力ポート147の油圧との差が所定値以上となった場合は、差圧弁144が開放される。すると、油路143のオイルが入力ポート130および出力ポート131を経由し、かつ、油路136を経由して油圧室135に供給される。このようにして、油圧室135の油圧の低下、すなわち、可動シーブ53に加えられる推力の低下を抑制することが可能である。したがって、第1のプーリ24におけるベルト28の巻き掛け半径が急激に小さくなること、すなわち、ベルト式無段変速機4で急減速が発生することを抑制できる。
また、第2のプーリ制御弁98の出力油圧が最大圧となるフェールに加えて、第1のプーリ制御弁97の出力油圧が最低圧となるフェールが生じた場合でも、スプール126が第2の位置に移動して、油路136と油路124とが遮断されるため、油圧室135の油圧の低下を抑制することが可能である。また、油圧室135のオイルがシール部分(図示せず)から漏れる場合でも、油圧室135の圧油の量の減少を抑制できる。したがって、ベルト式無段変速機4で急減速が発生することを、一層確実に抑制できる。
ところで、油路148には絞り部149が設けられているため、車両Veが高速走行している場合のように、エンジン回転数が高い場合は、吐出口87から吐出される圧油の流量が多くなり、油路143の油圧が上昇して、吐出口87の吐出圧が上昇する。これに対して、車両Veが低速走行している場合のように、エンジン回転数が低い場合は、吐出口87から吐出される圧油の流量が少なくなリ、油路143の油圧が低下して、吐出口87の吐出圧が低下する。つまり、差圧弁144の入力ポート146に供給されるオイルの油圧は、油ポンプ81を駆動するエンジン1の回転数に応じて変化する。このため、エンジン回転数が高い場合は、油圧室135に供給される圧油の油圧が高く、可動シーブ53の推力と、可動シーブ56の推力との対応関係によって、増速変速が実行される。また、油圧室135,138の油圧が共に上昇されることになるため、トルク容量を必要トルク以上に確保することが可能である。
これに対して、エンジン回転数が低い場合は、油圧室135に供給される圧油の油圧が低く、可動シーブ53の推力と、可動シーブ56の推力との対応関係によって、減速変速が実行される。したがって、ベルト式無段変速機4の急減速を抑制することができるとともに、車両Veが低車速で走行している場合には、緩やかに減速されることとなり、低車速からの再加速、または車両Veが一旦停車してからの再発進を実行することが可能となる。
なお、ベルト式無段変速機4で急減速が生じることを、フェール検知センサ58により、リニアソレノイドバルブ118の信号油圧以外のフェール条件から検知し、その検知結果に基づいて、リニアソレノイドバルブ118以外のアクチュエータ(図示せず)を制御し、切替弁125のスプール126を第2の位置に移動させる構成を採用することも可能である。前記フェール条件としては、例えば、第2のプーリ制御弁98のスプール111が、スティックして動作不可能となることなどが挙げられる。さらに、油路88の油圧が油路139の油圧よりも低圧となった場合は、逆止弁141が開放されて、油路139のオイルが油路88に供給される。
ここで、この実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、第1のプーリ24および第2のプーリ25におけるベルト28の巻き掛け半径、ベルト28の張力、ベルト28に加えられる挟圧力、可動シーブ53および可動シーブ56に加えられる推力などが、この発明における「ベルトの巻き掛け状態」に相当し、油圧室135が、この発明の第1の油圧室に相当し、油圧室138が、この発明の第2の油圧室に相当し、油路124および油路136が、この発明の「第1のプーリ制御弁から第1の油圧室に圧油を供給する経路」に相当し、吐出口86が、この発明の第1の油ポンプに相当し、リニアソレノイドバルブ118の信号油圧が最大となる場合、またはスプール111がスティックして動作不可能となる場合が、この発明の「フェール」に相当する。
また、エンジン1が、この発明の原動機に相当し、吐出口87が、この発明の第2の油ポンプに相当し、油路88,124,136が、この発明の第1の油路に相当し、油路136,139,143,145および差圧弁144が、この発明の第2の油路に相当し、入力ポート146が、この発明の差圧弁の入力側に相当し、油路143が、この発明の入力側油路に相当し、出力ポート147が、この発明の差圧弁の出力側に相当し、油路145が、この発明の出力側油路に相当し、油圧室135,138に供給される圧油の流量および油圧を制御することが、この発明の「圧油を制御する」に相当する。
1…エンジン、 2…車輪、 4…ベルト式無段変速機、 24…第1のプーリ、 25…第2のプーリ、 28…ベルト、 59…油圧制御装置、 80…油圧回路、 87…吐出口、 88,124,136,139,143,145…油路、 97…第1のプーリ制御弁、 98…第2のプーリ制御弁、 135,138…油圧室、 144…差圧弁、 146…入力ポート、 147…出力ポート、 Ve…車両。
Claims (3)
- ベルトが巻き掛けられる第1のプーリおよび第2のプーリと、前記第1のプーリおよび第2のプーリにおける前記ベルトの巻き掛け状態を制御する第1の油圧室および第2の油圧室と、前記第1の油圧室に供給される圧油を制御する第1のプーリ制御弁と、前記第2の油圧室に供給される圧油を制御する第2のプーリ制御弁と、前記第1のプーリ制御弁から前記第1の油圧室に圧油を供給する経路に配置され、かつ、油圧回路でフェールが発生した場合に動作して、前記第1の油圧室に供給される圧油を制御する切替弁とを有するベルト式無段変速機の油圧制御装置において、
第1の油ポンプから吐出された圧油を、前記第1のプーリ制御弁を経由させて前記第1の油圧室に供給する第1の油路と、車両の原動機により駆動される第2の油ポンプから吐出される圧油を前記第1の油圧室に供給する第2の油路とを有しており、
前記切替弁は、前記第2のプーリ制御弁を経由して前記第2の油圧室に供給される圧油の油圧が所定値以上となるフェールが発生した場合に、前記第1の油路と第2の油路とを切り換える動作を実行する構成であることを特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置。 - 前記原動機にはエンジンが含まれており、このエンジンの動力がベルト式無段変速機を経由して車輪に伝達される構成であることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。
- 前記第2の油路には、
入力側と出力側との圧力差に応じて圧油の供給量を制御する差圧バルブと、
前記第2の油ポンプから吐出された圧油を、前記切替弁を経由させて差圧バルブの入力側に導入する入力側油路と、
前記差圧バルブの出力側から吐出される圧油を、前記切替弁を経由させて前記第1の油圧室に導く出力側油路と
が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。
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2003
- 2003-12-01 JP JP2003401800A patent/JP2005163869A/ja active Pending
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