JP2001263270A - 可変容量型ポンプ - Google Patents

可変容量型ポンプ

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JP2001263270A
JP2001263270A JP2000072978A JP2000072978A JP2001263270A JP 2001263270 A JP2001263270 A JP 2001263270A JP 2000072978 A JP2000072978 A JP 2000072978A JP 2000072978 A JP2000072978 A JP 2000072978A JP 2001263270 A JP2001263270 A JP 2001263270A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変容量型ポンプにおいて、ポンプ吐出側で
の過大流体圧をリリーフするに際し、使用条件(回転
数、油温)が変化しても安定したリリーフ圧を設定でき
ること。 【解決手段】 可変容量型ポンプ10において、リリー
フ弁70が、主弁71にパイロット弁72を付帯してな
るパイロット作動型のリリーフ弁からなり、パイロット
弁72にはポンプ吐出側通路に設けたメータリングオリ
フィス46の下流側の流体圧を印加し、主弁71はメー
タリングオリフィス46の上流側通路をドレン通路25
Aに対し開閉可能としてなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のパワーステ
アリング装置等に用いられる可変容量型ポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の油圧パワーステアリング
装置で操舵力をアシストするために、特開平8-200239号
公報に記載の如くの可変容量型ポンプが提案されてい
る。この従来の可変容量型ポンプは、自動車のエンジン
で直接回転駆動されるものであり、ポンプケーシングに
嵌装したアダプタリングに移動変位可能に嵌装されたカ
ムリング内にロータを設け、カムリングとロータの外周
部との間にポンプ室を形成している。
【0003】そして、この従来技術では、カムリングを
アダプタリング内で移動変位可能とし、且つポンプ室の
容積が最大となるような付勢力をばねによりカムリング
に付与するとともに、カムリングとアダプタリングとの
間に第1と第2の流体圧室を分割形成し、ポンプ室から
の圧力流体の吐出流量に応じて両流体圧室への供給流体
圧を制御することによりカムリングを移動させる切換弁
を有し、結果として、ポンプ室の容積を変化させてポン
プ室からの吐出流量を制御する。これにより、この可変
容量型ポンプでは、回転数が低い自動車の停車時や低速
走行時には大きな操舵アシスト力が得られるように吐出
流量を大とし、回転数の高い高速走行時には操舵アシス
ト力を小さくするように吐出流量を一定量以下に制御
し、パワーステアリング装置に要求される操舵アシスト
力を発生可能としている。
【0004】また、この従来技術では、パワーステアリ
ング装置における操舵の据え切り状態が持続する等によ
り、ポンプ吐出側での流体圧が過大になると、これをリ
リーフする直動型リリーフ弁をポンプ吐出側通路に設け
ている。
【0005】
【発明が解決しようする課題】従来技術でポンプ吐出側
通路に設置してあるリリーフ弁は、直動型であるがため
に、通過流量によるリリーフ圧力の変化(圧力オーバラ
イド特性)が大きい。そして、通過流量は、使用回転数
の増大により増加し、油温の低下により減少する傾向に
ある。従って、従来の直動型リリーフ弁を有する可変容
量型ポンプでは、使用回転数や油温変化の影響を受け、
本来必要なリリーフ圧力が得られない。
【0006】本発明の課題は、可変容量型ポンプにおい
て、ポンプ吐出側での過大流体圧をリリーフするに際
し、使用条件(回転数、油温)が変化しても安定したリ
リーフ圧を設定できることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、ポンプケーシングに挿入されるポンプ軸に固定して
回転駆動されるとともに、多数のベーンを溝に収容して
半径方向に移動可能としてなるロータと、ポンプケーシ
ングの嵌装孔に嵌装されるアダプタリングと、アダプタ
リングに嵌装され、ロータの外周部との間にポンプ室を
形成するとともに、アダプタリング内で移動変位可能と
し、カムリングとアダプタリングとの間に第1と第2の
流体圧室を分割形成するカムリングと、ポンプ吐出側通
路に設けたメータリングオリフィスの上、下流側の圧力
差によって作動し、ポンプ室からの圧力流体の吐出流量
に応じて第1と第2の流体圧室への供給流体圧を制御す
ることにより、カムリングを移動させてポンプ室の容積
を変化させ、ポンプ室からの吐出流量を制御可能とする
切換弁と、ポンプ吐出側での過大流体圧をリリーフする
リリーフ弁とを有してなる可変容量型ポンプにおいて、
前記リリーフ弁が、主弁にパイロット弁を付帯してなる
パイロット作動型のリリーフ弁からなり、パイロット弁
には前記ポンプ吐出側通路に設けたメータリングオリフ
ィスの下流側の流体圧を印加し、主弁は該メータリング
オリフィスの上流側通路をドレン通路に対し開閉可能と
してなるようにしたものである。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記リリーフ弁が前記切換弁
に内蔵され、該切換弁を主弁としてなるようにしたもの
である。
【0009】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の本発明において更に、前記切換弁の弁室の該切換弁
からなる主弁の一方側に定めた第1弁室にメータリング
オリフィスの上流側の流体圧を印加し、該第1弁室をド
レン通路に連絡するリリーフ路を該切換弁の弁室に設
け、該主弁により該リリーフ路を開閉可能とするように
したものである。
【0010】請求項4に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記リリーフ弁が前記切換弁
に並列配置されてなるようにしたものである。
【0011】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4
のいずれかに記載の本発明において更に、前記ポンプ吐
出側通路に設けたメータリングオリフィスの下流側の流
体圧が、絞りを介してパイロット弁に印加されるように
したものである。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば下記の作用がある。 ポンプ吐出側通路に設置されるリリーフ弁をパイロッ
ト作動型とした。従って、このリリーフ弁では、通過流
量によるリリーフ圧力の変化(圧力オーバライド特性)
が小さく、使用条件(回転数、油温)の変化によって通
過流量が変化しても安定したリリーフ圧を設定できる。
【0013】請求項2、3の発明によれば下記の作用
がある。 リリーフ弁が、カムリングを移動制御するための切換
弁に内蔵された。従って、ポンプケーシングの通路構成
の簡素、小型化を図ることができる。
【0014】請求項4の発明によれば下記の作用があ
る。 リリーフ弁が、カムリングを移動制御するための切換
弁に並列配置された。従って、リリーフ弁のリリーフ動
作が、切換弁の切換動作に直接影響することがなく、切
換弁によるカムリングの移動制御の安定を図ることがで
きる。
【0015】請求項5の発明によれば下記の作用があ
る。 リリーフ弁を構成するパイロット弁に流体圧を印加す
る通路に絞りを設けた。従って、パイロット弁に作用す
る流体圧の急激な圧力変化を回避してチャタリングを防
止し、リリーフ弁の騒音、振動を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は可変容量型ポンプを示す断
面図、図2は図1のII-II 線に沿う断面図、図3は図1
のIII-III 線に沿う断面図、図4は図2のIV-IV 線に沿
う断面図、図5は可変容量型ポンプの油圧回路図、図6
は可変容量型ポンプのリリーフ弁の要部を示す模式図、
図7は可変容量型ポンプのリリーフ弁のキャップを示す
模式図、図8は可変容量型ポンプのアダプタリングを示
す模式図、図9は図1のIX-IX線に沿う矢視図、図10
は可変容量型ポンプのカバーを示す模式図、図11は可
変容量型ポンプの変形例を示す油圧回路図である。
【0017】可変容量型ポンプ10は、自動車の油圧パ
ワーステアリング装置の油圧発生源となるベーンポンプ
であり、図1〜図3に示す如く、ポンプケーシング11
に挿入されるポンプ軸12にセレーションにより固定さ
れて回転駆動されるロータ13を有している。ポンプケ
ーシング11は、ポンプハウジング11Aとカバー11
Bをボルト14で一体化して構成され、軸受15A〜1
5Cを介してポンプ軸12を支持している。ポンプ軸1
2は、自動車のエンジンで直接回転駆動可能とされてい
る。
【0018】ロータ13は周方向の多数位置のそれぞれ
に設けた溝16にベーン17を収容し、各ベーン17を
溝16に沿う半径方向に移動可能としている。
【0019】ポンプケーシング11のポンプハウジング
11Aの嵌装孔20には、プレッシャプレート18、ア
ダプタリング19が積層状態で嵌着され、これらは後述
する支点ピン21によって周方向に位置決めされた状態
でカバー11Bにより側方から固定保持されている。支
点ピン21の一端はカバー11Bに装着固定されてい
る。
【0020】ポンプケーシング11のポンプハウジング
11Aに固定されている上述のアダプタリング19には
カムリング22が嵌装されている。カムリング22は、
ロータ13とある偏心量をもってロータ13を囲み、プ
レッシャプレート18とカバー11Bの間で、ロータ1
3の外周部との間にポンプ室23を形成する。そして、
ポンプ室23のロータ回転方向上流側の吸込領域には、
カバー11Bに設けた吸込ポート24が開口し、この吸
込ポート24にはハウジング11A、カバー11Bに設
けた吸込通路25A、25Bを介してポンプ10の吸込
口26が連通せしめられている。他方、ポンプ室23の
ロータ回転方向下流側の吐出領域には、プレッシャプレ
ート18に設けた吐出ポート27が開口し、この吐出ポ
ート27にはハウジング11Aに設けた高圧力室28
A、吐出通路28Bを介してポンプ10の吐出口29が
連通せしめられている。
【0021】これにより、可変容量型ポンプ10にあっ
ては、ポンプ軸12によってロータ13を回転駆動し、
ロータ13のベーン17が遠心力でカムリング22に押
し付けられて回転するとき、ポンプ室23のロータ回転
方向上流側では隣り合うベーン17間とカムリング22
とが囲む容積を回転とともに拡大して作動流体を吸込ポ
ート24から吸込み、ポンプ室23のロータ回転方向下
流側では隣り合うベーン17間とカムリング22とが囲
む容積を回転とともに減縮して作動流体を吐出ポート2
7から吐出する。
【0022】然るに、可変容量型ポンプ10は、下記
(A) の如くの吐出流量制御装置40と、下記(B) の如く
のベーン加圧装置60とを有している。
【0023】(A) 吐出流量制御装置40 吐出流量制御装置40は、ポンプケーシング11に固定
されている上述のアダプタリング19の鉛直最下部に前
述の支点ピン21を載置し、カムリング22の鉛直最下
部をこの支点ピン21に支持し、カムリング22をアダ
プタリング19内で揺動変位可能としている。
【0024】そして、吐出流量制御装置40は、ポンプ
ケーシング11を構成するポンプハウジング11Aに設
けたばね室41に納めたスプリング42を、アダプタリ
ング19に設けたばね孔19Aに貫通させてカムリング
22の外周部に圧接せしめることにより、ポンプ室23
の容積が最大となるような付勢力をカムリング22に付
与可能としている。スプリング42は、ばね室41の開
口部に螺着されるキャップ41Aによりバックアップさ
れる。尚、アダプタリング19は後述する第2流体圧室
44Bを形成する内周部の一部にカムリング移動規制ス
トッパ19Bを凸状形成され、後述するようにポンプ室
23の容積を最小とするカムリング22の移動限を規制
可能としている。また、アダプタリング19は後述する
第1流体圧室44Aを形成する内周部の一部にカムリン
グ移動規制ストッパ19Cを凸状形成され、後述するよ
うにポンプ室23の容積を最大とするカムリング22の
移動限を規制可能としている。
【0025】また、吐出流量制御装置40は、カムリン
グ22とアダプタリング19との間に第1と第2の流体
圧室44A、44Bを分割形成している。即ち、第1流
体圧室44Aと第2流体圧室44Bは、カムリング22
とアダプタリング19の間で、支点ピン21と、その軸
対称位置に設けたシール材45とで分割される。このと
き、第1と第2の流体圧室44A、44Bは、カムリン
グ22とアダプタリング19の間の両側方をカバー11
Bとプレッシャプレート18により区画され、アダプタ
リング19の前述したカムリング移動規制ストッパ19
B、19Cにカムリング22が衝合したときに、ストッ
パ19Cの両側に分離される第1流体圧室44A同士を
連絡する連絡溝18A、ストッパ19Bの両側に分離さ
れる第2流体圧室44B同士を連絡する連絡溝18Bを
プレッシャプレート18に備える。
【0026】ここで、前述したポンプ10の吐出経路に
おいて、ポンプ室23から吐出されてプレッシャプレー
ト18の吐出ポート27からポンプハウジング11Aの
高圧力室28Aに送出された圧力流体は、プレッシャプ
レート18に穿設したメータリングオリフィス46から
上述の第2の流体圧室44B、アダプタリング19を貫
通している前述のばね室41、更にポンプハウジング1
1Aの嵌装孔20に切欠形成される吐出連絡孔100を
介して吐出通路28Bに圧送されるようになっている。
【0027】吐出流量制御装置40は、上述のポンプ1
0の吐出経路で、第2流体圧室44Bに開口するメータ
リングオリフィス46の開口面積をカムリング22の側
壁で増減させ、可変メータリングオリフィスを形成して
いる。即ち、オリフィス46はカムリング22の移動変
位に伴ってその側壁で開度調整せしめられる。そして、
吐出流量制御装置40は、オリフィス46通過前の高
圧力室28Aの高流体圧を第1流体圧供給路47A(図
4)、切換弁装置48、ポンプハウジング11A、アダ
プタリング19に穿設した連通路49を介して第1流体
圧室44Aに導き、オリフィス46通過後の減圧圧力
を前述の如く第2流体圧室44Bに導き、両流体圧室4
4A、44Bに作用する圧力の差圧によりカムリング2
2を前述のスプリング42の付勢力に抗して移動させ、
ポンプ室23の容積を変化させてポンプ10の吐出流量
を制御可能としている。
【0028】尚、切換弁装置48は、ポンプハウジング
11Aに穿設した弁格納孔51にスプリング52、切換
弁53を収容し、スプリング52で付勢される切換弁5
3をポンプハウジング11Aに螺着したキャップ54で
担持している。切換弁53は、切換弁体55A、弁体5
5Bを備え、切換弁体55Aの加圧室56Aに第1流体
圧供給路47Aを連通し、弁体55Bの他方のスプリン
グ52が格納されている背圧室56Bにポンプハウジン
グ11A、アダプタリング19に穿設した連通路57を
介して第2流体圧室44Bを連通している。また、切換
弁体55Aと弁体55Bの間の中間室56Cには前述し
た吸込通路(ドレン通路)25Aが貫通して形成され、
タンクに連絡される。切換弁体55Aは、ポンプハウジ
ング11A、アダプタリング19に穿設した前述の連通
路49を開閉可能としている。即ち、ポンプ10の吐出
圧力が低い低回転域では、スプリング52の付勢力によ
り切換弁53を図2に示す原位置に設定し、切換弁体5
5Aにより第1流体圧室44Aとの連通路49を閉じ、
ポンプ10の中高回転域では加圧室56Aに加えられる
高圧流体により切換弁53を移動させて連通路49を開
き、この高圧流体を第1流体圧室44Aに導くことを可
能とする。
【0029】従って、吐出流量制御装置40を備えたポ
ンプ10の吐出流量特性は以下の如くである。 (1) ポンプ10の回転数が低い自動車の低速走行域で
は、ポンプ室23から吐出されて切換弁装置48の加圧
室56Aに及ぶ流体の圧力が未だ低く、切換弁53は原
位置に位置し、カムリング22はスプリング42により
付勢された原状態を維持する。このため、ポンプ10の
吐出流量は、回転数に比例して増加する。
【0030】(2) ポンプ10の回転数の増加により、ポ
ンプ室23から吐出されて切換弁装置48の加圧室56
Aに及ぶ流体の圧力が高くなると、切換弁装置48はス
プリング52の付勢力に抗して切換弁53を移動させて
連通路49を開き、この高圧流体を第1流体圧室44A
に導く。これにより、カムリング22は第1流体圧室4
4Aと第2流体圧室44Bとに作用する圧力の差圧によ
り移動し、ポンプ室23の容積を徐々に減縮していく。
従って、ポンプ10の吐出流量は、回転数の増加に対
し、回転数の増加による流量増加分と、ポンプ室23の
容積減縮による流量減少分とを相殺し、一定の大流量を
維持させることができる。
【0031】(3) ポンプ10の回転数が継続して更に増
加し、カムリング22が更に移動することにより、カム
リング22がスプリング42を一定量超えて押動する
と、このカムリング22の側壁がポンプ室23からの吐
出経路の中間部のオリフィス46の開口面積を絞り始め
る。従って、ポンプ10の吐出通路28Bに圧送される
吐出流量は、このオリフィス46の絞り量に比例して低
減する。
【0032】(4) ポンプ10の回転数が一定値を超える
自動車の高速運転域に達すると、カムリング22がアダ
プタリング19のストッパ19Bに衝合する移動限に達
し、カムリング22の側壁によるオリフィス46の絞り
量も最大となり、ポンプ10の吐出流量は一定の小流量
を維持する。
【0033】尚、吐出流量制御装置40において、切換
弁装置48の加圧室56Aを第1流体圧室44Aに導く
連通路49に絞り49Aを設け、第2流体圧室44Bを
切換弁装置48の背圧室56Bに導く連通路57に絞り
57Aを設けてある。
【0034】(B) ベーン加圧装置60 ベーン加圧装置60は、ロータ13のベーン17を収容
している溝16の基部16Aの両側に対応する、プレッ
シャプレート18、サイドプレート20の溝16との摺
接面にリング状油溝61、62を設けてある。そして、
ポンプハウジング11Aに設けてあるポンプ室23の高
圧力室28Aを、プレッシャプレート18に設けた油孔
63を介して上述の油溝61に連通している。これによ
り、ポンプ室23から高圧力室28Aに吐出した圧力流
体をプレッシャプレート18、サイドプレート20の油
溝61、62を介して、ロータ13の周方向の全てのベ
ーン17のための溝16の基部に導き、各ベーン17を
カムリング22に向けて加圧可能とするものである。
【0035】これにより、ポンプ10にあっては、回転
の始めは遠心力によりベーン17をカムリング22に押
し付けるものの、吐出圧力が生じた後には、ベーン加圧
装置60によってベーン17とカムリング22との接触
圧を増大させ、圧力流体の逆流を防止可能とする。
【0036】尚、ポンプ10にあっては、高圧力室28
Aと吸込通路(ドレン通路)25Aとの間に、ポンプ吐
出側での過大流体圧をリリーフするリリーフ弁70を有
している。また、ポンプ10は、吸込通路25Bからポ
ンプ軸12の軸受15Cに向かう潤滑油供給路121を
カバー11Bに穿設し、ポンプ軸12の軸受15Bまわ
りから吸込通路25Aに戻る潤滑油戻り路122をポン
プハウジング11Aに穿設してある。
【0037】然るに、ポンプ10にあっては、リリーフ
弁70の構成、アダプタリング19の構成、カバー11
Bの構成をそれぞれ以下の如くにしている。 (1) リリーフ弁70の構成(図1〜図7) リリーフ弁70は、切換弁装置48の切換弁53に内蔵
され、切換弁53そのものから主弁71にパイロット弁
72を付帯させたパイロット作動型にて構成されてい
る。そして、主弁71は、ポンプ吐出側通路に設けたメ
ータリングオリフィス46の上流側通路、換言すれば第
1弁室(加圧室56Aと同じ)73Aをドレン通路25
A(吸込通路)に対し開閉可能とする。また、パイロッ
ト弁72には、ポンプ吐出側通路に設けたメータリング
オリフィス46の下流側の流体圧、ひいてはキャップ5
4によって区画されている第2弁室(背圧室56Bと同
じ)73Bの流体圧が印加される。このとき、メータリ
ングオフィス46の下流側の流体圧は、連通路57の絞
り57Aを介してパイロット弁72に印加される。
【0038】具体的には、リリーフ弁70は、下記(a)
〜(d) の構成を備える。 (a) リリーフ弁70は、弁室73(弁格納孔51と同
じ)内に摺動可能に主弁71(切換弁53)を設け、弁
室73の主弁71に対する一端側に定めた第1弁室73
A(加圧室56A)には、ポンプ10の吐出側通路に設
けたメータリングオリフィス46の上流側の流体圧を第
1流体圧供給路47Aを介して印加する。また、弁室7
3の主弁71に対する他端側に定めた第2弁室73B
(背圧室56B)には、該メータリングオリフィス46
の下流側の流体圧を連通路57(絞り57A)を介して
印加する。そして、リリーフ弁70は、第1弁室73A
をドレン通路25Aに連絡する第1リリーフ路74A
(図5)を弁室73に設け、主弁71を第1弁室73A
の側に付勢して主弁71を第1リリーフ路74Aの閉じ
位置に設定する第1スプリング75A(第1付勢手段、
スプリング52と同じ)を備える。
【0039】(b) リリーフ弁70は、第2弁室73Bを
ドレン通路25Aに連絡する第2リリーフ路74Bを主
弁71に設け、第2弁室73Bからドレン通路25Aへ
の流体の流れのみを許容するように該第2リリーフ路7
4Bを開閉するパイロット弁72を該第2リリーフ路7
4Bの内部に設け、パイロット弁72をリリーフ設定圧
で第2リリーフ路74Bの閉じ位置(弁座76A)に設
定する第2スプリング75B(第2付勢手段)、弁押え
75Cを主弁71の内部に設けてある。
【0040】尚、主弁71は、図6に示す如く、パイロ
ット弁72のための弁座76Aを形成するためのカラー
76を挿入且つ加締め固定されて一体に備え、カラー7
6は弁座76Aを形成されるとともに第2リリーフ路7
4Bの一部を形成する。このとき、カラー76は、主弁
71の孔に挿入され、パイロット弁72のための第2ス
プリング75Bにリリーフ設定圧に対応する適宜のばね
荷重を生成し得る程度にその挿入長さを調整された上
で、加締部76Bにて加締め固定される。
【0041】(c) リリーフ弁70は、ポンプ10が用い
られているパワーステアリング装置による操舵の据え切
り状態が持続する等により、ポンプ吐出側での流体圧が
過大になり、メータリングオリフィス46の下流側の吐
出通路につながっている第2弁室73Bの流体圧がリリ
ーフ設定圧に達すると、第2弁室73Bの流体圧がパイ
ロット弁72を第2スプリング75Bに抗して開動作せ
しめる。これにより、第2弁室73Bの流体圧を第2リ
リーフ路74Bからドレン通路25Aへリリーフし、こ
のリリーフによる第2弁室73Bの流体圧の低減状態下
で、主弁71を第1弁室73Aの流体圧により第1スプ
リング75Aに抗して開動作させ、結果として第1弁室
73Aの流体圧を第1リリーフ路74Aからドレン通路
25Aへリリーフ可能とする。これにより、ポンプ吐出
側の過大流体圧をリリーフできるものとなる。
【0042】(d) リリーフ弁70は、上記(c) の主弁7
1の開動作端で、主弁71に一体のカラー76の端面7
7が第2弁室73Bを画成しているキャップ54のスト
ッパ面54Aに衝合するようになっている。このとき、
リリーフ弁70にあっては、図6(A)、(B)に示す
如く、第2弁室73Bのストッパ面54Aと主弁71の
端面77の少なくとも一方に、第2弁室73Bと主弁7
1に設けてある第2リリーフ路74Bの連通を保つ連通
路78を設けてある。本実施形態では、図7に示す如
く、キャップ54のストッパ面54Aに楕円状凹部79
を設け、この凹部79の短径を主弁71の端面77の外
径より小さく、長径を端面77の外径より大きくし、端
面77がストッパ面54Aに衝合するとき、凹部79の
長径が必ず連通路78を形成する。主弁71の端面77
の周方向の一部に切欠凹部を設け、端面77がストッパ
面54Aに衝合するとき、端面77の切欠凹部により連
通路78を形成するものとしても良い。また、第2弁室
73Bのストッパ面54Aと主弁71の端面77の少な
くとも一方に凸部を設けることによって連通路78を形
成するものとしても良い。
【0043】従って、ポンプ10は、上述(1) のリリー
フ弁70の構成を具備することにより、以下の作用があ
る。 ポンプ吐出側通路に設置されるリリーフ弁70をパイ
ロット作動型とした。従って、このリリーフ弁70で
は、通過流量によるリリーフ圧力の変化(圧力オーバラ
イド特性)が小さく、使用条件(回転数、油温)の変化
によって通過流量が変化しても安定したリリーフ圧を設
定できる。
【0044】リリーフ弁70が、カムリング22を移
動制御するための切換弁53に内蔵された。従って、ポ
ンプケーシング11の通路構成の簡素、小型化を図るこ
とができる。
【0045】リリーフ弁70を構成するパイロット弁
72に流体圧を印加する連通路57に絞り57Aを設け
た。従って、パイロット弁72に作用する流体圧の急激
な圧力変化を回避してチャタリングを防止し、リリーフ
弁70の騒音、振動を防止できる。
【0046】主弁71の開動作端で、主弁71の端面
77が第2弁室73Bのストッパ面54Aに衝合して
も、主弁71の端面に開口している第2リリーフ路74
Bは、第2弁室73Bのストッパ面54Aに塞がれる
(図6(C))ことなく、連通路57を介して第2弁室
73Bとの連通が維持される(図6(A)、(B))。
従って、主弁71は、常に確実にリリーフ路を確保し、
第2弁室73Bのストッパ面54Aに付着してしまう如
くがなく、リリーフ後には該ストッパ面54Aから直ち
に離隔して原位置に復帰し、安定したリリーフ動作を確
保できる。リリーフ弁70が確実に作動するため、パワ
ーステアリング装置等の保護と操舵の安全を確保でき
る。
【0047】(2) アダプタリング19の構成(図2、図
8) ポンプ10にあっては、図2、図8に示す如く、前記ア
ダプタリング19の周方向の一部に、アダプタリング1
9の幅方向の全域に渡るスリット80を設けることとし
ている。このとき、アダプタリング19は、ポンプハウ
ジング11Aの嵌装孔20に嵌着される前の自由状態
で、その外径を嵌装孔20の孔径より大径に設定され、
ポンプハウジング11Aの嵌装孔20の孔径と同等以下
の弾性的な縮径変形状態から、嵌装孔20に密着し得る
弾性的な拡径習性を付与された状態で嵌装孔20に嵌装
される。即ち、アダプタリング19は、弾性的な縮径変
形状態を付与されて嵌装孔20に嵌装され、嵌装完了状
態では、その弾性的な縮径変形状態から弾性的に拡径し
て嵌装孔20に弾発的に圧接する状態(圧入状態)にて
該嵌装孔20に密着せしめられる。
【0048】このとき、アダプタリング19は、スリッ
ト80を周方向のいずれに設けても良く、例えば前述し
たスプリング42のためのばね孔19Aと直径方向の反
対側位置に設けても良いが、本実施形態では、ばね孔1
9Aを横断する位置にスリット80を設けている。
【0049】更に、ポンプ10にあっては、図2、図8
に示す如く、アダプタリング19のポンプハウジング1
1Aの側の外面部を、カムリング22の側の内面部に連
通する連通路81、82、83を、該アダプタリング1
9に貫通状に設けている。このとき、連通路81〜83
は、ポンプ吐出経路において、メータリングオリフィス
46の上流側の流体圧が供給される第1流体圧室44A
に連通せしめられる。
【0050】従って、ポンプ10は、上述(2) のアダプ
タリング19の構成を具備することにより、以下の作用
がある。 アダプタリング19は、ポンプケーシング11への嵌
装組立時には、スリット80の存在に起因する弾性的な
縮径変形状態を付与されて、ポンプケーシング11の嵌
装孔20に容易に嵌装され、嵌装組立性を良好にでき
る。
【0051】アダプタリング19は、ポンプケーシン
グ11への嵌装組立後には、ポンプケーシング11の嵌
装孔20に密着する弾性的な拡径習性を付与される。従
って、アダプタリング19は、ポンプケーシング11へ
の嵌装時にその嵌装孔20に密着し、ポンプの作動時に
おけるアダプタリング19の振動、異音の発生を低減で
きる。
【0052】アダプタリング19にスリット80を設
けたことにより、アダプタリング19をポンプケーシン
グ11の嵌装孔20に強力に圧入維持できないから、ア
ダプタリング19の内側の流体圧室44A、44B等の
流体が、当該スリット80、或いはアダプタリング19
とカバー11B、プレッシャープレート18との隙間か
ら、アダプタリング19の外面とポンプケーシング11
の間に浸入する可能性を生ずる。このアダプタリング1
9の外面とポンプケーシング11の間に浸入した流体
は、連通路81〜83を介して、アダプタリング19の
カムリング側の内面部に逃がすことができる。従って、
流体がアダプタリング19の外面とポンプケーシング1
1の間に浸入したままになったときには、この流体がア
ダプタリング19とポンプケーシング11の間に隙間を
形成することによって起こり得る、ポンプの作動時にお
けるアダプタリング19の振動、異音の発生を防止でき
る。
【0053】アダプタリング19の連通路81〜83
を、メータリングオリフィス46の上流側の流体圧が供
給される第1流体圧室44Aに連通した。第1流体圧室
44Aの流体圧は、高圧であるから、アダプタリング1
9の外面をポンプケーシング11に強く押圧し、アダプ
タリング19の外面部の浸入流体をその連通路81〜8
3から確実にカムリングの側の内径部に絞り出しでき
る。
【0054】(3) カバー11Bの構成(図9、図10) ポンプ10は、ポンプハウジング11Aの側部にボルト
14で結合され、ポンプ室23(ロータ13及びベーン
17)の側面を密封するカバー11Bを以下の如くに構
成している。カバー11Bは、図9に示す如く、5本の
ボルト14A〜14Eによりポンプハウジング11Aに
固定され、5本のうちの3本のボルト14A〜14Cを
ポンプ室23の吐出領域側(ポンプ軸12より下半部)
に配置し、2本のボルト14D、14Eをポンプ室23
の吸込領域側(ポンプ軸12より上半部)に配置してい
る。
【0055】また、カバー11Bは外面にリブ90、9
1〜95を備える。リブ90は、カバー11Bの外面の
相隣るボルト固定用ボス部90A〜90Eをつなぐ周方
向に設けられる。リブ91〜95は、カバー11Bの外
面の相隣るボルト固定用ボス部90A〜90Eの間で、
中心部から半径方向に向かう放射状に設けられる。
【0056】従って、ポンプ10は、上述(3) のカバー
11Bの構成を具備することにより、以下の作用があ
る。 カバー11Bをポンプハウジング11Aに固定するボ
ルト14A〜14Eを5本とし、ボルト14A〜14E
の使用数を従来の4本から1本増やし、ボルト14A〜
14Eの増加数を必要最低限とした。そして、5本の内
の3本をカバー11Bにおけるポンプ室23の吐出領域
側、換言すればより大きな圧力が作用する側に配置し、
カバー11Bの相隣るボルト14A〜14Eによる固定
部間のスパンを小とすることにより、カバー11Bの撓
みの低減を図った。
【0057】カバー11Bの剛性を上げるために、カ
バー11Bの重量を上げることになるカバー11Bの肉
厚化によらず、リブ90、91〜95を設けた、これに
より、カバー11Bの肉厚を不必要に増すことなく、必
要な部分にのみリブ90、91〜95を設けることによ
り、カバー11Bの軽量化を図りながら、剛性を向上で
きる。
【0058】カバー11Bの周方向にリブ90を設け
たから、カバー11Bの相隣るボルト14A〜14Eの
固定部間での剛性を向上し、カバー11Bの撓みを低減
できる。
【0059】カバー11Bの半径方向にリブ91〜9
5を設けたから、カバー11Bの半径方向での剛性を向
上し、カバー11Bの撓みを低減できる。
【0060】上述〜により、カバー11Bの撓みを
低減できるから、変形したカバー11Bにより覆われる
ポンプ室23内での吐出領域から吸込領域への流体圧の
リークによる吐出量の低下、ロータ13の溝16に設け
たベーン17のスムースな移動を変形したカバー11B
の内面が阻害することによるポンプ10の吸入、吐出効
率の悪化、ロータ13及びベーン17が変形したカバー
11Bに異常接触することによる異音の発生を回避でき
る。
【0061】図11の変形例が図1〜図10のものと異
なる点は、リリーフ弁70を切換弁装置48の切換弁5
3に内蔵するものとせず、リリーフ弁70を切換弁装置
48の切換弁53に整列配置したことにある。
【0062】図11のリリーフ弁70は、主弁71にパ
イロット弁72を付帯させたパイロット作動型にて構成
され、主弁71は、ポンプ吐出側通路に設けたメータリ
ングオリフィス46の上流側通路、換言すれば第1弁室
73Aをドレン通路25Aに対し開閉可能とする。ま
た、パイロット弁72は、ポンプ吐出側通路に設けたメ
ータリングオリフィス46の下流側の流体圧、ひいては
第2弁室73Bの流体圧を印加される。このとき、メー
タリングオリフィス46の下流側の流体圧は、絞り13
0を介してパイロット弁72に印加される。そして、図
11のリリーフ弁70は、図1〜図10のリリーフ弁7
0の前述した(a) 〜(c) と同様に下記(a)〜(c) の構成
を具備する。
【0063】(a) リリーフ弁70は、弁室73内に摺動
可能に主弁71を設け、弁室73の主弁71に対する一
端側に定めた第1弁室73Aには、ポンプ10の吐出側
通路に設けたメータリングオリフィス46の上流側の流
体圧を通路131を介して印加する。また、弁室73の
主弁71に対する他端側に定めた第2弁室73Bには、
該メータリングオリフィス46の下流側の流体圧を通路
132(絞り130)を介して印加する。そして、リリ
ーフ弁70は、第1弁室73Aをドレン通路25Aに連
絡する第1リリーフ路74Aを弁室73に設け、主弁7
1を第1弁室73Aの側に付勢して主弁71を第1リリ
ーフ路74Aの閉じ位置に設定する第1スプリング75
A(第1付勢手段)を備える。
【0064】(b) リリーフ弁70は、第2弁室73Bを
ドレン通路25Aに連絡する第2リリーフ路74Bを主
弁71に設け、第2弁室73Bからドレン通路25Aへ
の流体の流れのみを許容するように該第2リリーフ路7
4Bを開閉するパイロット弁72を該第2リリーフ路7
4Bの内部に設け、パイロット弁72をリリーフ設定圧
で第2リリーフ路74Bの閉じ位置(弁座76A)に設
定する第2スプリング75B(第2付勢手段)、弁押え
75Cを主弁71の内部に設けてある。
【0065】(c) リリーフ弁70は、ポンプ10が用い
られているパワーステアリング装置による操舵の据え切
り状態が持続する等により、ポンプ吐出側での流体圧が
過大になり、メータリングオリフィス46の下流側の吐
出通路につながっている第2弁室73Bの流体圧がリリ
ーフ設定圧に達すると、第2弁室73Bの流体圧がパイ
ロット弁72を第2スプリング75Bに抗して開動作せ
しめる。これにより、第2弁室73Bの流体圧を第2リ
リーフ路74Bからドレン通路25Aへリリーフし、こ
のリリーフによる第2弁室73Bの流体圧の低減状態下
で、主弁71を第1弁室73Aの流体圧により第1スプ
リング75Aに抗して開動作させ、結果として第1弁室
73Aの流体圧を第1リリーフ路74Aからドレン通路
25Aへリリーフ可能とする。これにより、ポンプ吐出
側の過大流体圧をリリーフできるものとなる。
【0066】図11のリリーフ弁70によれば、リリー
フ弁70が、カムリング22を移動制御するための切換
弁53に並列配置された。従って、リリーフ弁70のリ
リーフ動作が、切換弁53の切換動作に直接影響するこ
とがなく、切換弁53によるカムリング22の移動制御
の安定を図ることができる。
【0067】尚、図11のリリーフ弁70にあっても、
主弁71の開動作端で主弁71の端面が第2弁室73B
のストッパ面に衝合するとき、第2弁室73Bと主弁7
1の端面に開口してある第2リリーフ路74Bの連通を
保つ連通路78を、第2弁室73Bのストッパ面と主弁
71の端面の少なくとも一方に設けることができる。こ
れによれば、リリーフ弁70に常に確実にリリーフ路を
確保して安定したリリーフ動作を確保できる。
【0068】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、可変容量
型ポンプにおいて、ポンプ吐出側での過大流体圧をリリ
ーフするに際し、使用条件(回転数、油温)が変化して
も安定したリリーフ圧を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は可変容量型ポンプを示す断面図である。
【図2】図2は図1のII-II 線に沿う断面図である。
【図3】図3は図1のIII-III 線に沿う断面図である。
【図4】図4は図2のIV-IV 線に沿う断面図である。
【図5】図5は可変容量型ポンプの油圧回路図である。
【図6】図6は可変容量型ポンプのリリーフ弁の要部を
示す模式図である。
【図7】図7は可変容量型ポンプのリリーフ弁のキャッ
プを示す模式図である。
【図8】図8は可変容量型ポンプのアダプタリングを示
す模式図である。
【図9】図9は図1のIX-IX 線に沿う矢視図である。
【図10】図10は可変容量型ポンプのカバーを示す模
式図である。
【図11】図11は可変容量型ポンプの変形例を示す油
圧回路図である。
【符号の説明】
10 可変容量型ポンプ 11 ポンプケーシング 12 ポンプ軸 13 ロータ 16 溝 17 ベーン 19 アダプタリング 20 嵌装孔 22 カムリング 23 ポンプ室 25A ドレン通路(吸込通路) 44A 第1流体圧室 44B 第2流体圧室 46 メーリングオリフィス 48 切換弁装置 53 切換弁 57A 絞り 70 リリーフ弁 71 主弁 72 パイロット弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月18日(2000.4.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】(b) リリーフ弁70は、第2弁室73Bを
ドレン通路25Aに連絡する第2リリーフ路74B、7
4Cを主弁71に設け、第2弁室73Bからドレン通路
25Aへの流体の流れのみを許容するように該第2リリ
ーフ路74B、74Cを開閉するパイロット弁72を該
第2リリーフ路74B、74Cの内部に設け、パイロッ
ト弁72をリリーフ設定圧で第2リリーフ路74B、7
4Cの閉じ位置(弁座76A)に設定する第2スプリン
グ75B(第2付勢手段)、弁押え75Cを主弁71の
内部に設けてある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】(c) リリーフ弁70は、ポンプ10が用い
られているパワーステアリング装置による操舵の据え切
り状態が持続する等により、ポンプ吐出側での流体圧が
過大になり、メータリングオリフィス46の下流側の吐
出通路につながっている第2弁室73Bの流体圧がリリ
ーフ設定圧に達すると、第2弁室73Bの流体圧がパイ
ロット弁72を第2スプリング75Bに抗して開動作せ
しめる。これにより、第2弁室73Bの流体圧を第2リ
リーフ路74B、74Cからドレン通路25Aへリリー
フし、このリリーフによる第2弁室73Bの流体圧の低
減状態下で、主弁71を第1弁室73Aの流体圧により
第1スプリング75Aに抗して開動作させ、結果として
第1弁室73Aの流体圧を第1リリーフ路74Aからド
レン通路25Aへリリーフ可能とする。これにより、ポ
ンプ吐出側の過大流体圧をリリーフできるものとなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】(b) リリーフ弁70は、第2弁室73Bを
ドレン通路25Aに連絡する第2リリーフ路74B、7
4Cを主弁71に設け、第2弁室73Bからドレン通路
25Aへの流体の流れのみを許容するように該第2リリ
ーフ路74B、74Cを開閉するパイロット弁72を該
第2リリーフ路74B、74Cの内部に設け、パイロッ
ト弁72をリリーフ設定圧で第2リリーフ路74B、7
4Cの閉じ位置(弁座76A)に設定する第2スプリン
グ75B(第2付勢手段)、弁押え75Cを主弁71の
内部に設けてある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】(c) リリーフ弁70は、ポンプ10が用い
られているパワーステアリング装置による操舵の据え切
り状態が持続する等により、ポンプ吐出側での流体圧が
過大になり、メータリングオリフィス46の下流側の吐
出通路につながっている第2弁室73Bの流体圧がリリ
ーフ設定圧に達すると、第2弁室73Bの流体圧がパイ
ロット弁72を第2スプリング75Bに抗して開動作せ
しめる。これにより、第2弁室73Bの流体圧を第2リ
リーフ路74B、74Cからドレン通路25Aへリリー
フし、このリリーフによる第2弁室73Bの流体圧の低
減状態下で、主弁71を第1弁室73Aの流体圧により
第1スプリング75Aに抗して開動作させ、結果として
第1弁室73Aの流体圧を第1リリーフ路74Aからド
レン通路25Aへリリーフ可能とする。これにより、ポ
ンプ吐出側の過大流体圧をリリーフできるものとなる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
フロントページの続き Fターム(参考) 3H040 AA03 BB01 BB11 CC18 CC19 CC20 DD20 DD22 DD23 3H044 AA02 BB05 CC16 CC18 CC25 DD12 DD13 DD35 DD38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプケーシングに挿入されるポンプ軸
    に固定して回転駆動されるとともに、多数のベーンを溝
    に収容して半径方向に移動可能としてなるロータと、 ポンプケーシングの嵌装孔に嵌装されるアダプタリング
    と、 アダプタリングに嵌装され、ロータの外周部との間にポ
    ンプ室を形成するとともに、アダプタリング内で移動変
    位可能とし、カムリングとアダプタリングとの間に第1
    と第2の流体圧室を分割形成するカムリングと、 ポンプ吐出側通路に設けたメータリングオリフィスの
    上、下流側の圧力差によって作動し、ポンプ室からの圧
    力流体の吐出流量に応じて第1と第2の流体圧室への供
    給流体圧を制御することにより、カムリングを移動させ
    てポンプ室の容積を変化させ、ポンプ室からの吐出流量
    を制御可能とする切換弁と、 ポンプ吐出側での過大流体圧をリリーフするリリーフ弁
    とを有してなる可変容量型ポンプにおいて、 前記リリーフ弁が、主弁にパイロット弁を付帯してなる
    パイロット作動型のリリーフ弁からなり、パイロット弁
    には前記ポンプ吐出側通路に設けたメータリングオリフ
    ィスの下流側の流体圧を印加し、主弁は該メータリング
    オリフィスの上流側通路をドレン通路に対し開閉可能と
    してなることを特徴とする可変容量型ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記リリーフ弁が前記切換弁に内蔵さ
    れ、該切換弁を主弁としてなる請求項1記載の可変容量
    型ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記切換弁の弁室の該切換弁からなる主
    弁の一方側に定めた第1弁室にメータリングオリフィス
    の上流側の流体圧を印加し、該第1弁室をドレン通路に
    連絡するリリーフ路を該切換弁の弁室に設け、該主弁に
    より該リリーフ路を開閉可能とする請求項2記載の可変
    容量型ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記リリーフ弁が前記切換弁に並列配置
    されてなる請求項1記載の可変容量型ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記ポンプ吐出側通路に設けたメータリ
    ングオリフィスの下流側の流体圧が、絞りを介してパイ
    ロット弁に印加される請求項1〜4のいずれかに記載の
    可変容量型ポンプ。
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