JP2000018175A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ

Info

Publication number
JP2000018175A
JP2000018175A JP10191454A JP19145498A JP2000018175A JP 2000018175 A JP2000018175 A JP 2000018175A JP 10191454 A JP10191454 A JP 10191454A JP 19145498 A JP19145498 A JP 19145498A JP 2000018175 A JP2000018175 A JP 2000018175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid pressure
chamber
pump
pressure chamber
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10191454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3758855B2 (ja
Inventor
Masumi Hayashi
真澄 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP19145498A priority Critical patent/JP3758855B2/ja
Publication of JP2000018175A publication Critical patent/JP2000018175A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3758855B2 publication Critical patent/JP3758855B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ回転数の上昇に伴ってポンプ吐出流量
を適切な特性で減少させ得る可変容量型ベーンポンプを
提供する。 【解決手段】 駆動軸8に対して偏心可能なカムリング
5の両側にピストン側流体圧力室31と反ピストン側流
体圧力室32を備え、ハウジング1の取り付け穴1cに
取り付けたコネクタ部材20に伸縮自在に収容された制
御ピストン20を流体圧力室31側からカムリング5に
当接させる。ピストン中空部20aには、ピストン20
をカムリング5側に付勢するスプリング23を収容す
る。吐出側のポンプ室12からの作動油を、コネクタ部
材20に開口した可変オリフィス26を介してコネクタ
部材20内部に導入し、コネクタ部材20端部に形成し
た吐出ポート18から吐出する。容積拡大によりカムリ
ング5の偏心量を小さくする流体圧力室32には可変オ
リフィス26上流圧力を導入し、流体圧力室31および
ピストン中空部20aには可変オリフィス26下流圧力
を導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両のパワ
ーステアリング装置に用いられる、可変容量型ベーンポ
ンプの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両のパワーステアリング装
置に作動油を供給するポンプとして、可変容量型ベーン
ポンプが用いられる。この可変容量型ベーンポンプは、
エンジン回転数の上昇とともにポンプ回転数が上昇す
る。この場合、図5に示すように、所定のポンプ回転数
(エンジンのアイドリング回転数)までは、ポンプ回転
数に比例してポンプの吐出流量も上昇して行く。一方、
この所定のポンプ回転数以上では、ポンプ回転数が上昇
しても吐出流量が図に破線で示すように上昇せずに、図
に実線で示すように自動的に一定に保たれるように、ベ
ーン間に画成されたポンプ室の容積が変化し、パワース
テアリング装置には、安定した油圧アシストが与えられ
る。このように、可変容量型ベーンポンプを用いること
により、定容量型ベーンポンプにフローコントロールバ
ルブを併用した場合のように、所定のエンジン回転数以
上で定容量型ベーンポンプからの余剰の吐出流量をドレ
ンさせる必要がなく、省エネルギーを図ることができ、
また作動油温度の上昇を防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、車両のステ
アリングにおいては、高速走行中は低速走行中よりも小
さな操舵力しか必要とされないので、パワーステアリン
グ装置のアシスト力がエンジン回転数によらず一定であ
ると、高速走行中にはこのアシスト力が過剰となり、か
えってステアリングを不安定にさせてしまう恐れがあ
る。
【0004】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、ポンプ回転数の上昇に伴ってポンプ吐出
流量を適切な特性で減少させ得る可変容量型ベーンポン
プを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、ハウジ
ングに駆動軸に対して偏心可能に収容されたカムリング
と、このカムリングの内側に収容されて前記駆動軸と一
体に回転するロータと、このロータ外周に伸縮自在に備
えられた複数のベーンと、これらのベーンの間に画成さ
れる複数のポンプ室とを備え、前記カムリングの偏心量
が増大するにしたがって前記ロータの1回転毎の吐出側
ポンプ室からの吐出流量を増大させるようにした可変容
量型ベーンポンプにおいて、前記吐出側ポンプ室とこの
吐出側ポンプ室からの作動流体を外部の油圧機器へ供給
する吐出ポートとの間に可変オリフィスを備え、前記カ
ムリングの外周側に前記カムリングの偏心量の増大とと
もに縮小する第1の流体圧力室と前記カムリングの偏心
量の増大とともに拡大する第2の流体圧力室とを形成
し、前記第1の流体圧力室に前記吐出側ポンプ室からの
作動流体を絞りを介して導入し、前記第2の流体圧力室
に前記吐出ポートの吐出圧を絞りを介して導入し、前記
カムリング外周の前記第2の流体圧力室側に制御ピスト
ンを当接させ、この制御ピストンの基端に開口して前記
吐出ポートからの吐出圧が導入される中空部を形成し、
この中空部内に前記制御ピストンを介して前記カムリン
グをその偏心量を増大させる方向に付勢するスプリング
を収容するとともに、前記カムリングがその偏心量が小
さくなる方向に移動して行くのにしたがって前記制御ピ
ストンが前記可変オリフィスの開口面積を狭めて行くよ
うにした。
【0006】第2の発明では、前記ハウジングの前記第
2の流体圧力室側に吐出配管用の取り付け穴を形成し、
この取り付け穴に筒状のコネクタ部材を取り付け、この
コネクタ部材の一端に前記制御ピストンを伸縮自在に収
容するとともに、前記コネクタ部材の他端に前記吐出ポ
ートを形成した。
【0007】第3の発明では、前記コネクタ部材と前記
制御ピストンと前記スプリングはユニット化され、前記
取り付け穴から一体に着脱可能とされている。
【0008】第4の発明では、前記第1の流体圧力室を
ドレンと前記吐出側ポンプ室とに選択的に連通する制御
バルブを備え、この制御バルブは、前記第1の流体圧力
室を前記ドレンに連通する初期位置から、前記吐出側ポ
ンプ室からの流体圧の増大により前記第1の流体圧力室
を前記吐出側ポンプ室に連通する位置に切り換わり、前
記第1の流体圧力室に吐出側ポンプ室からの作動流体を
絞りを介して導入する。
【0009】第5の発明では、前記制御バルブは、前記
ハウジングに形成されたシリンダと、このシリンダに摺
動自在に収容されるスプールと、このスプールの一対の
ランド部により画成されドレンと連通するとともに初期
位置において前記第1の流体圧力室と連通するドレン流
体室と、前記スプールのランド部の一方の外側に画成さ
れ前記吐出側ポンプ室と連通する高圧流体室と、前記ス
プールのランド部の他方の外側に画成され前記可変オリ
フィスの下流側の作動油が絞りを介して導入される低圧
流体圧力室と、前記スプールを初期位置側に付勢するリ
ターンスプリングとを備えた。
【0010】
【発明の作用および効果】第1の発明では、可変容量型
ベーンポンプの停止状態では、カムリングは、制御ピス
トン(スプリング)に付勢されて、最大に偏心した位置
にある。この状態からベーンポンプを作動させると、作
動油は、吐出側ポンプ室から吐出され、可変オリフィス
を通って減圧されて、吐出ポートから外部の油圧機器へ
と供給される。また、第1の流体圧力室には、吐出側ポ
ンプ室からの流体圧(可変オリフィスの上流の圧力)が
導入される。カムリングは、この第1の流体圧力室の流
体圧に基づくカムリングに対する作用力F1が、可変オ
リフィスにより減圧された第2の流体圧力室の流体圧に
基づく作用力F2と、スプリングによるバネ力Fsとの
総和(F2+Fs)と釣り合うところまで押し戻され、
偏心量が小さくなる。このようにして、ポンプ回転数の
上昇に伴って吐出側ポンプ室の圧力(ポンプ吐出圧)が
上昇すると、これと相反的にカムリングの偏心量が小さ
くなって行き、ポンプの1回転に対するポンプ吐出流量
が相反的に減少して行く。このため、ポンプ回転数があ
る程度以上に上昇して来ると、ポンプの1回転に対する
吐出側ポンプ室からの吐出流量とポンプ回転数の積であ
る、吐出ポートからのポンプ吐出流量は、ポンプ回転数
の上昇に対して一定に保たれる。このように吐出流量が
安定した後、さらにポンプ回転数を上昇させて行くと、
制御ピストンにより、可変オリフィスが次第に閉じられ
て行く。これにより、可変オリフィスにより吐出ポート
への作動油供給流量が制限されるとともに、可変オリフ
ィスにより減圧された流体圧に基づく第2の流体圧力室
の作用力F2は、可変オリフィスの開口面積の減少に伴
って小さくなり、可変オリフィスの上流の流体圧に基づ
く第1の流体圧力室の作用力F1とのバランスが崩れ、
ポンプ回転数の上昇に対してポンプ吐出流量がますます
減少して行くような流量特性が得られる。
【0011】このように本発明によれば、ポンプ回転数
が高くなるにしたがって、吐出ポートからの吐出流量が
自動的に減少するようになっているので、例えば可変容
量型ベーンポンプをパワーステアリング装置に適用した
ときには、ポンプ回転数(エンジン回転数)が高くなる
車両の高速走行時には、パワーステアリング装置からの
油圧アシスト力を小さくでき、高速走行時においてステ
アリングが不安定となってしまうことを防止でき、また
不必要な作動油の供給によるエネルギーロスや作動油温
度の上昇を防止できる。
【0012】また、ポンプ回転数に対するポンプ吐出流
量の特性は、スプリングのバネ特性および可変オリフィ
スの形状や開口位置等にしたがって決まって来るので、
スプリングの変更や可変オリフィスの形状や開口位置等
の変更によって、自由に調整し変更することができる。
【0013】また、第2、第3の発明では、コネクタ部
材の一端が吐出ポートとなっているので、吐出ポートを
他の場所に設けた場合に比較して、ポンプの部品点数、
組立工数、ハウジングへの穴加工の工数が削減でき、ま
たポンプの小型化を図ることができる。さらに、第3の
発明のように、コネクタ部材やスプリングを着脱自在の
ユニット化しておけば、ポンプ回転数に対するポンプ吐
出流量の特性は、このユニットの交換により、ポンプの
他の部分の変更を伴うことなく、容易かつ低コストで変
更できる。
【0014】また、 第4、第5の発明では、ポンプの
作動の初期(ポンプ回転数が低い間)においては、吐出
側ポンプ室からの流体圧(第4の発明では高圧流体室に
導入される流体圧)は低く、カムリングは最大偏心位置
側に保たれ、吐出ポートからの吐出流量は、ポンプ回転
数の上昇に伴って速やかに上昇して行く。そして、ポン
プ回転数がさらに上昇して、吐出側ポンプ室からの流体
圧が高くなって来ると、制御バルブが切り換わり、第1
の流体圧力室に、吐出側ポンプ室からの作動油が導入さ
れる。したがって、この制御バルブが切り換わる流体圧
の設定を変更することにより、ポンプの最大吐出量の設
定を、様々に変えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0016】図1、図2には、本実施の形態の可変容量
ベーンポンプを示す。
【0017】図示されるように、ハウジング1の略円形
の収容凹部1aには、その底面(最奥部の側面)側か
ら、サイドプレート2、アダプタリング3が積層状態で
収容される。アダプタリング3の内側には、円環状のカ
ムリング5が、ピン4を回動支点として後述の駆動軸8
の左右に揺動可能に支持されている。このカムリング5
の内側には、ロータ6が収容される。また、収容凹部1
aの開口端は、カバー7により封鎖され、アダプタリン
グ3、カムリング5、ロータ6の側面(サイドプレート
2と反対側の側面)は、カバー7に当接してシールされ
る。
【0018】収容凹部1aの底面には貫通穴1bが形成
され、この貫通穴1bには、駆動軸8がメタル軸受9を
介して回転自在に支持される。また、この駆動軸8の先
端側は、サイドプレート2、ロータ6を貫通して、カバ
ー7に形成された支持穴7aに達し、この支持穴7aに
メタル軸受10を介して回転自在に支持されている。ま
た、ロータ6は、この駆動軸8とスプライン結合し、駆
動軸8と一体に回転するようになっている。
【0019】ロータ6の外周に形成された複数の切り欠
きには、それぞれ、ベーン11がロータ6の半径方向に
出没自在に収容される。これにより、駆動軸8の回転に
よりロータ6が回転すると、切り欠きから伸び出したベ
ーン11の先端が、カムリング5の内周面に当接し、こ
れらの各ベーン11の間に複数のポンプ室12が画成さ
れる。
【0020】サイドプレート2には、高圧凹溝13Aと
低圧凹溝14Aが形成される。高圧凹溝13Aと低圧凹
溝14Aは、駆動軸8を挟んで対称な位置に形成され、
それぞれ吐出側と吸込側のポンプ室12に臨むようにな
っている。また、カバー7には、ロータ6を挟んでサイ
ドプレート2側の高圧凹溝13Aおよび低圧凹溝14A
と相対する位置に、高圧凹溝13Bと低圧凹溝14Bが
形成され、それぞれ吐出側と吸込側のポンプ室12に臨
んでいる。
【0021】高圧凹溝13Aは、サイドプレート2を貫
通する高圧通路15を介して、収容凹部1A底部(最奥
部)に形成された高圧室16に連通する。この高圧室1
6は、後述するように可変オリフィス26を介して吐出
ポート18と連通する。また、低圧凹溝14Bは、カバ
ー7に形成された低圧通路17を介して、吸込ポート1
9(さらにはタンクT)と連通する。
【0022】カムリング5は、前述したようにピン4を
回動支点として駆動軸8の左右に揺動可能であり、図1
に示すように、カムリング5が駆動軸8に対して偏心し
た位置をとり得る。これにより、駆動軸8の回転ととも
にロータ6が図1の反時計回転方向に回転すると、この
回転に伴って各ポンプ室12の容積が変わって行く。そ
して、この回転とともに拡大する吸込側(低圧凹溝14
A、14B側)のポンプ室12には吸込ポート19から
の作動油が吸い込まれる一方、この回転とともに縮小す
る吐出側(高圧凹溝13A、13B側)のポンプ室12
からは吐出ポート18に向けて作動油が吐出される。
【0023】ハウジング1の側部には、収容凹部1aに
開口する(詳しくは、後述するピストン側流体圧力室3
1に開口する)取り付け穴1cが形成され、この取り付
け穴1cには、筒状のコネクタ部材20の先端側の外周
が螺合する。このコネクタ部材20の拡径された基端側
(収容凹部1aと反対側)の開口部が、吐出ポート18
となる。
【0024】また、コネクタ部材20の先端側の開口に
は、制御ピストン21が摺動自在に収容される。この制
御ピストン21の突出端(先端)は、アダプタリング3
を貫通して、カムリング5の側面に当接する。
【0025】また、制御ピストン21には、基端側に開
口する中空部21aが形成されている。この中空部21
a内にはスプリング23が収容される。このスプリング
23は、中空部21aの底部と、コネクタ部材20中空
部の吐出ポート18手前付近に固定されたバネ座22と
の間に介装されるようになっており、制御ピストン21
をカムリング5側に付勢し、この制御ピストン21を介
してカムリング5をその最大吐出位置に付勢している。
【0026】このように、コネクタ部材20、制御ピス
トン21およびスプリング23は一つのユニットとし
て、ベーンポンプのハウジング1に取り付けられる。
【0027】コネクタ部材20の外周面には、コネクタ
部材20の軸方向の中央付近に、環状の凹部20aが形
成さている。そして、この凹部20aと取り付け穴1c
の間の環状の空間が、前述の高圧室16から固定絞り2
9を介して作動油が導かれる流体室24となる。なお、
取り付け穴1cの開口端部にはOリング25が備えら
れ、流体室24のシールは確実になされる。
【0028】このコネクタ部材20の凹部20aには、
可変オリフィス26が形成される。この可変オリフィス
26を介して、コネクタ部材20内部(ピストン中空部
21aから吐出ポート18にかけての領域)が、流体室
24と連通する。
【0029】また、制御ピストン21が所定位置よりも
スプリング23に抗して後退して来ると、この可変オリ
フィス26の開口には、制御ピストン21の開口端部
(基端部)21bが重なってくるようになっている。こ
れにより、可変オリフィス26は、この所定の後退位置
以降では制御ピストン21がカムリング5側から後退す
るにしたがって次第に開口面積が小さくなって行く。
【0030】なお、本発明は、このように可変オリフィ
ス26を制御ピストン20の基端部21bで開閉する形
態に限られるものではなく、例えば、制御ピストン20
の側面に可変オリフィス26と重なり得るように穿孔を
形成し、可変オリフィス26がこの穿孔と重なる部分
を、可変オリフィス26の開口面積とするような形態を
採ってもよい。
【0031】ピストン中空部21aは、制御ピストン2
1の外周とアダプタリング3の間の隙間からなる絞り2
7A(または制御ピストン21の先端部に形成されたオ
リフィス27B)を介して、アダプタリング3とカムリ
ング5の間にピン4およびシール30により画成された
ピストン側流体圧力室(第2の流体圧力室)31に連通
する。ここで、シール30はアダプタリング3に固定さ
れるもので、このシール30とピン4により、アダプタ
リング3とカムリング5との隙間からなる空間が、制御
ピストン21側のピストン側流体圧力室31と、制御ピ
ストン21と反対側の反ピストン側流体圧力室(第1の
流体圧力室)32とに画成される。これらの流体圧力室
31、32は、ピン4を支点としたカムリング5の揺動
により、相反的に拡大または縮小する。
【0032】可変容量ベーンポンプには、制御バルブ4
0が一体に備えられる。
【0033】この制御バルブ40のスプール41は、ハ
ウジング1に形成されたシリンダ42に、基端側から摺
動自在に収容される。シリンダ42の開口端はプラグ4
3により閉鎖される。スプール41の基端とシリンダ4
2の底部の間には、リターンスプリング44が介装さ
れ、スプール41はこのリターンスプリング44により
プラグ43側に付勢される。
【0034】スプール41は、基端にランド部41aを
備え、また軸方向の中央付近にランド部41bを備え
る。これらのランド部41a、41bにより、シリンダ
42は、シリンダ42底面とランド部41a(スプール
41基端)との間の低圧流体室45と、ランド部41
a、41bの間のドレン流体室46と、ランド部41b
とプラグ43との間の高圧流体室47に画成される。
【0035】低圧流体室45は、オリフィス48、流体
圧力通路49、および制御ピストン21とアダプタリン
グ3との間の隙間の絞り27Aを介して、ピストン側流
体圧力室31と連通する。また、ドレン流体室46は、
ドレンポート50を介してタンクTに連通する。また、
高圧流体室47は、絞り59を介して高圧室16と連通
する。
【0036】さらに、ドレン流体室46と高圧流体室4
7のいずれか一方は、スプール41の摺動位置にしたが
って、シリンダ42に開口する流体通路51およびオリ
フィス52を介して、反ピストン側流体圧力室32に連
通する。
【0037】詳しく説明すると、図3に詳細に示すよう
に、ランド部41bのスプール軸方向の略中央には、ラ
ンド部41b外周を1周する環状溝53が形成される。
さらに、ランド部41bには、この環状溝53をドレン
流体室46に連通させるように、スプール軸方向に沿っ
て複数のノッチ54が切り欠かれる。環状溝53と高圧
流体室47とは、ランド部41bの切り欠かれていない
シール部55でシールされる。このシール部55のスプ
ール軸方向の幅は、流体通路51開口のスプール軸方向
の幅とほぼ等しくされる。
【0038】このような構成により、流体通路51の開
口は、環状溝53およびノッチ54を介してドレン流体
室46に連通する状態から、ランド部41bが図の右方
向に移動すると、環状溝53と流体通路51の連通がシ
ール部55により遮断され、これと同時に、流体通路5
1はシール部55を挟んで環状溝53と反対側の高圧流
体室47と連通し始めるようになっている。すなわち、
流体通路51は、スプール41の摺動位置に応じて、ド
レン流体室46または高圧流体室47の一方に、選択的
に連通する。
【0039】つぎに作用を説明する。
【0040】可変容量型ベーンポンプの停止状態では、
カムリング5は、図1に示すように、制御ピストン21
(スプリング23)に付勢されて、反ピストン側流体圧
力室32側に最大に偏心した位置にある。この状態から
ベーンポンプを作動させると、ロータ6の回転に伴い、
ポンプ室12から高圧室16に作動油が吐出される。こ
の高圧室16の作動油は、固定絞り29および可変オリ
フィス26を通って減圧され、コネクタ部材20の中空
部に供給され、吐出ポート18から外部の油圧機器へと
供給される。
【0041】また、高圧室16の油圧は、絞り59を介
して、制御バルブ40の高圧流体室47に導入される。
この場合、制御バルブ40のスプール41は、ポンプ作
動の初期(ポンプ回転数が小さい間)においては、スプ
リング46のバネ力および低圧流体室45の油圧(高圧
室16の油圧が、主として可変オリフィス26で減圧さ
れた吐出ポート圧力)に基づく反力により、プラグ43
側に押し出されており、ランド部41bの環状溝53
は、流体通路51の開口と重なる位置にある。このた
め、反ピストン側流体圧力室32は流体通路51を介し
てドレン流体室46に連通しており、カムリング5は反
ピストン側流体圧力室32側に最大に偏心した位置に保
持されたままである。これにより、吐出ポート18から
のポンプ吐出量は、図4に実線で示すグラフの領域Aに
示すように、ポンプ回転数に比例して上昇していく。
【0042】このようにポンプ回転数が上昇して高圧室
16への吐出圧が上昇して行くと、これにしたがって高
圧流体室47の油圧が上昇して行き、制御バルブ40の
スプール41は、リターンスプリング44のバネ力およ
び低圧流体室45からの反力に抗して、高圧流体室47
を拡大する方向(図1、図3の右方向)に押し戻されて
行く。この結果、ランド部41bの環状溝53は、流体
通路51の開口より図1、図3の右側にまで移動し、流
体通路51は高圧流体室47に連通する。
【0043】この制御バルブ40の切り換えにより、そ
れまでドレンされていた反ピストン側流体圧力室32
は、高圧流体室47に連通し、油圧が上昇する。そし
て、カムリング5は、この反ピストン側流体圧力室32
の油圧(可変オリフィス26の上流の圧力)に基づく反
力F1が、ピストン側流体圧力室32の油圧(主として
可変オリフィス26により減圧された吐出ポート圧力)
に基づくF2と、スプリング23によるバネ力Fsとの
和(F2+Fs)と釣り合うところまで、制御ピストン
21側に押し戻され、偏心量が小さくなって行く。カム
リング5の偏心量が小さくなると、ポンプ回転に伴うポ
ンプ室12の容積の変化量が小さくなり、これにしたが
って、このポンプ室12の容積の変化量に比例する、ポ
ンプの1回転に対するポンプ吐出流量は小さくなる。
【0044】このようにして、ポンプ回転数の上昇に対
して、ポンプの1回転に対するポンプ吐出流量が相反的
に減少して行くように、カムリング5は偏心量を次第に
小さくして行く。この結果、ポンプの1回転に対するポ
ンプ吐出流量とポンプ回転数の積である、ポンプ吐出量
は、図4の実線のグラフの領域Bに示すように、ポンプ
回転数の上昇に対して一定に保たれる。
【0045】なお、この場合、ピストン中空部21aと
ピストン側流体圧力室31を連通するオリフィス27A
は、カムリング5の動きにダンピング作用を及ぼし、カ
ムリング5の急激な動きやハンチング動作が防止され
る。
【0046】さらに、図4の領域Bのように吐出流量が
安定した後、ポンプ回転数がさらに上昇すると、後退す
るピストン開口端部21bにより、可変オリフィス26
が次第に閉じられ、可変オリフィス26を介しての供給
作動油流量が減少して行く。また、この可変オリフィス
26の開口面積の減少に伴って、供給作動流体はさらに
減圧されるので、ピストン中空部21aおよびピストン
側流体圧力室31の油圧が下降することとなる。そし
て、この油圧に基づく反力F2が小さくなると、可変オ
リフィス26の上流の圧力が導入されている反ピストン
側流体圧力室32の油圧に基づく反力F1とのバランス
が崩れ、カムリング5の偏心量が領域Bにおける場合よ
りもさらに小さくなる。このような可変オリフィス26
の開口面積の減少およびカムリング5の偏心量の減少の
効果が相俟って、図4の実線のグラフの領域Cに示すよ
うに、ポンプ回転数の上昇に対してポンプ吐出流量が減
少して行く垂下特性を得ることができる。
【0047】このように本発明の可変容量型ベーンポン
プによれば、ポンプ回転数が高くなるのにしたがって、
ポンプ吐出流量が自動的に減少する吐出流量特性が得ら
れるようになっているので、例えば可変容量型ベーンポ
ンプをパワーステアリング装置に適用したときには、ポ
ンプ回転数(エンジン回転数)が高くなる車両の高速走
行時には、ポンプ吐出流量を減少させることができ、パ
ワーステアリング装置からの油圧アシスト力を小さくで
きる。したがって、車両の高速走行時において、かえっ
てステアリングが不安定となってしまうこともなく、ま
た不必要な作動油の供給によるエネルギーロスや作動油
温度の上昇も併せて防止できる。
【0048】また、ポンプ回転数に対するポンプ吐出流
量の垂下特性(図4の領域Cの特性)は、スプリング2
3のバネ特性および可変オリフィス26の形状や開口位
置等により決まって来るので、スプリング23の変更、
および可変オリフィスの形状や開口位置等の変更によっ
て、例えば図4に実線のグラフに示した垂下特性を、一
点鎖線や二点鎖線で示したグラフの垂下特性に変更する
等、自由に調整することができる。この場合、スプリン
グ23および可変オリフィス26は、コネクタ部材20
のユニット(コネクタ部材20、制御ピストン21、ス
プリング23等からなるユニット)内に一体に含まれる
構成となっているので、ポンプ回転数に対するポンプ吐
出流量の特性変更は、このユニット交換によって、他の
ポンプ部品の変更を伴うことなく、極めて容易かつ低コ
ストで行い得る。
【0049】また、図4の領域Bにおける最大吐出量の
変更は、制御バルブ40のランド部41bと流体通路5
1の相対関係によって種々に設定を変更することができ
る。
【0050】なお、本発明では、可変オリフィス26上
流の油圧に基づく反ピストン側流体圧力室31の反力F
1に対抗してカムリング5に作用する力の一部を、可変
オリフィス26の下流の油圧に基づくピストン側流体圧
力室31の反力F2から得てバランスさせているので、
スプリング23を圧スプリングとしてピストン中空部2
1aに収容できるほど小型化でき、コネクタ部材20の
ユニット内に容易に組み込むことができる。
【0051】また、本発明では、コネクタ部材20の基
端側の開口が吐出ポート18となっているので、吐出ポ
ート18を他の場所に設けた場合に比較して、ポンプの
部品点数および組立工数や、ハウジング1の穴加工の工
数を削減でき、またポンプの小型化を図ることができ
る。
【0052】なお、上記の実施の形態では、制御バルブ
40の低圧流体室45に、流体通路49およびオリフィ
ス48を介してピストン側流体圧力室31から作動油を
導入するようになっているが、本発明はこのような形態
に限られず、例えばコネクタ部材20の中空部内部の作
動油(ピストン中空部21aから吐出ポート18にかけ
ての領域の可変オリフィス26下流の作動油)を、低圧
流体室45に導入するようにしてもよい。
【0053】また、上記の実施の形態では、制御バルブ
40を備えることにより、ベーンポンプの作動初期(低
いポンプ回転数での作動時)に、ポンプ回転数の上昇に
伴い吐出流量を急激に上昇させ得るようにし、ポンプの
最大吐出流量を変更できるようにしたが、本発明はこの
ような形態に限られるものではなく、制御バルブ40を
備えない構成を採ることもできる。この場合には、高圧
室16の油圧を絞りを介して直接的に反ピストン側流体
圧力室32に導入し、可変オリフィス26下流の油圧を
絞りを介して直接的にピストン側流体圧力室31に導入
するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】同じく断面図である。
【図3】同じく制御バルブのスプールを示す断面図であ
る。
【図4】同じくポンプ回転数とポンプ吐出流量の関係を
示す特性図である。
【図5】従来の可変容量型ベーンポンプにおけるポンプ
回転数とポンプ吐出流量の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 収容凹部 1b 取り付け穴 4 ピン 5 カムリング 6 ロータ 8 駆動軸 11 ベーン 12 ポンプ室 18 吐出ポート 19 吸込ポート 20 コネクタ部材 21 制御ピストン 21a ピストン中空部 21b ピストン開口端部 23 スプリング 26 可変オリフィス 27 オリフィス 31 ピストン側流体圧力室(第2の流体圧力室) 32 反ピストン側流体圧力室(第1の流体圧力室) 40 制御バルブ 41 スプール 42 シリンダ 44 リターンスプリング 45 低圧流体室 46 ドレン流体室 47 高圧流体室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月31日(1998.8.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、 ハウ
ジングに駆動軸に対して偏心可能に収容されたカムリン
グと、このカムリングの内側に収容されて前記駆動軸と
一体に回転するロータと、このロータ外周に伸縮自在に
備えられた複数のベーンと、これらのベーンの間に画成
される複数のポンプ室とを備え、吐出側ポンプ室とこの
吐出側ポンプ室からの作動流体を外部の油圧機器へ供給
する吐出ポートとの間に可変オリフィスを備え、前記カ
ムリングの外周側に第1と第2の流体圧力室を形成し、
これらの流体圧力室の相反的な拡縮によって前記カムリ
ングの偏心量を調節して吐出流量を可変とするととも
に、前記カムリング外周の第2の流体圧力室側に制御ピ
ストンを当接させ、前記カムリングがその偏心量が小さ
くなる方向に移動して行くのにしたがって前記制御ピス
トンが前記可変オリフィスの開口面積を狭めて行くよう
にした可変容量型ベーンポンプにおいて、前記ハウジン
グの前記第2の流体圧力室側に吐出配管用の取り付け穴
を形成し、この取り付け穴に筒状のコネクタ部材を取り
付け、このコネクタ部材の一端に前記制御ピストンを伸
縮自在に収容し、前記制御ピストンの基端に開口して前
記吐出ポートからの吐出作動流体が導入される中空部を
形成し、この中空部内に前記制御ピストンを介して前記
カムリングをその偏心量を増大させる方向に付勢するス
プリングを収容する一方、前記コネクタ部材の他端に前
記吐出ポートを形成した
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】第の発明では、前記コネクタ部材と前記
制御ピストンと前記スプリングはユニット化され、前記
取り付け穴から一体に着脱可能とされている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】第の発明では、前記第1の流体圧力室を
ドレンと前記吐出側ポンプ室とに選択的に連通する制御
バルブを備え、この制御バルブは、前記第1の流体圧力
室を前記ドレンに連通する初期位置から、前記吐出側ポ
ンプ室からの流体圧の増大により前記第1の流体圧力室
を前記吐出側ポンプ室に連通する位置に切り換わり、前
記第1の流体圧力室に吐出側ポンプ室からの作動流体を
絞りを介して導入する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】第の発明では、前記制御バルブは、前記
ハウジングに形成されたシリンダと、このシリンダに摺
動自在に収容されるスプールと、このスプールの一対の
ランド部により画成されドレンと連通するとともに初期
位置において前記第1の流体圧力室と連通するドレン流
体室と、前記スプールのランド部の一方の外側に画成さ
れ前記吐出側ポンプ室と連通する高圧流体室と、前記ス
プールのランド部の他方の外側に画成され前記可変オリ
フィスの下流側の作動油が絞りを介して導入される低圧
流体圧力室と、前記スプールを初期位置側に付勢するリ
ターンスプリングとを備えた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明の作用および効果】第1の発明では、可変容量型
ベーンポンプの停止状態では、カムリングは、制御ピス
トン(スプリング)に付勢されて、最大に偏心した位置
にある。この状態からベーンポンプを作動させると、作
動油は、吐出側ポンプ室から吐出され、可変オリフィス
を通って減圧されて、コネクタ部材に形成された吐出ポ
ートから外部の油圧機器へと供給される。この場合、例
えば、第1の流体圧力室には可変オリフィスの上流の圧
力が導入され、第2の流体圧力室には可変オリフィスの
下流の圧力が導入されることにより、ポンプ回転数の上
昇に伴って吐出側ポンプ室の圧力(ポンプ吐出圧)が上
昇すると、これと相反的にカムリングの偏心量が小さく
なって行き、ポンプの1回転に対するポンプ吐出流量が
相反的に減少して行く。このため、ポンプ回転数がある
程度以上に上昇して来ると、ポンプの1回転に対する吐
出側ポンプ室からの吐出流量とポンプ回転数の積であ
る、吐出ポートからのポンプ吐出流量は、ポンプ回転数
の上昇に対して一定に保たれる。このように吐出流量が
安定した後、さらにポンプ回転数を上昇させて行くと、
制御ピストンにより、可変オリフィスが次第に閉じられ
て行く。これにより、可変オリフィスにより吐出ポート
への作動油供給流量が制限されるとともに、可変オリフ
ィスにより減圧された流体圧に基づく第2の流体圧力室
の作用力は、可変オリフィスの開口面積の減少に伴って
小さくなり、可変オリフィスの上流の流体圧に基づく
1の流体圧力室の作用力とのバランスが崩れ、ポンプ回
転数の上昇に対してポンプ吐出流量がますます減少して
行くような流量特性が得られる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】このように本発明によれば、ポンプ回転数
が高くなるにしたがって、吐出ポートからの吐出流量が
自動的に減少するようになっているので、例えば可変容
量型ベーンポンプをパワーステアリング装置に適用した
ときには、ポンプ回転数(エンジン回転数)が高くなる
車両の高速走行時には、パワーステアリング装置からの
油圧アシスト力を小さくでき、高速走行時においてステ
アリングが不安定となってしまうことを防止でき、また
不必要な作動油の供給によるエネルギーロスや作動油温
度の上昇を防止できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、ポンプ回転数に対するポンプ吐出流
量の特性は、スプリングのバネ特性および可変オリフィ
スの形状や開口位置等にしたがって決まって来るので、
スプリングの変更や可変オリフィスの形状や開口位置等
の変更によって、自由に調整し変更することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、コネクタ部材の一端が吐出ポートと
なっているので、吐出ポートを他の場所に設けた場合に
比較して、ポンプの部品点数、組立工数、ハウジングへ
の穴加工の工数が削減でき、またポンプの小型化を図る
ことができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、第2の発明のように、コネクタ部材
やスプリングを着脱自在のユニット化しておけば、ポン
プ回転数に対するポンプ吐出流量の特性は、このユニッ
トの交換により、ポンプの他の部分の変更を伴うことな
く、容易かつ低コストで変更できる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、 第3、第4の発明では、ポンプの
作動の初期(ポンプ回転数が低い間)においては、吐出
側ポンプ室からの流体圧(第4の発明では高圧流体室に
導入される流体圧)は低く、カムリングは最大偏心位置
側に保たれ、吐出ポートからの吐出流量は、ポンプ回転
数の上昇に伴って速やかに上昇して行く。そして、ポン
プ回転数がさらに上昇して、吐出側ポンプ室からの流体
圧が高くなって来ると、制御バルブが切り換わり、第1
の流体圧力室に、吐出側ポンプ室からの作動油が導入さ
れる。したがって、この制御バルブが切り換わる流体圧
の設定を変更することにより、ポンプの最大吐出量の設
定を、様々に変えることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 3H040 AA03 BB01 BB09 BB11 CC00 CC09 CC11 CC16 CC18 CC22 DD21 DD23 DD33 DD37 DD39 DD40 3H044 AA02 BB05 BB08 CC00 CC08 CC14 CC16 CC19 CC27 DD10 DD11 DD13 DD24 DD27 DD28 DD35 DD45

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングに駆動軸に対して偏心可能に収
    容されたカムリングと、 このカムリングの内側に収容されて前記駆動軸と一体に
    回転するロータと、 このロータ外周に伸縮自在に備えられた複数のベーン
    と、 これらのベーンの間に画成される複数のポンプ室とを備
    え、 前記カムリングの偏心量が増大するにしたがって前記ロ
    ータの1回転毎の吐出側ポンプ室からの吐出流量を増大
    させるようにした可変容量型ベーンポンプにおいて、 前記吐出側ポンプ室とこの吐出側ポンプ室からの作動流
    体を外部の油圧機器へ供給する吐出ポートとの間に可変
    オリフィスを備え、 前記カムリングの外周側に前記カムリングの偏心量の増
    大とともに縮小する第1の流体圧力室と前記カムリング
    の偏心量の増大とともに拡大する第2の流体圧力室とを
    形成し、 前記第1の流体圧力室に前記吐出側ポンプ室からの作動
    流体を絞りを介して導入し、 前記第2の流体圧力室に前記吐出ポートの吐出圧を絞り
    を介して導入し、 前記カムリング外周の前記第2の流体圧力室側に制御ピ
    ストンを当接させ、 この制御ピストンの基端に開口して前記吐出ポートから
    の吐出圧が導入される中空部を形成し、 この中空部内に前記制御ピストンを介して前記カムリン
    グをその偏心量を増大させる方向に付勢するスプリング
    を収容するとともに、 前記カムリングがその偏心量が小さくなる方向に移動し
    て行くのにしたがって前記制御ピストンが前記可変オリ
    フィスの開口面積を狭めて行くようにしたことを特徴と
    する可変容量型ベーンポンプ。
  2. 【請求項2】前記ハウジングの前記第2の流体圧力室側
    に吐出配管用の取り付け穴を形成し、この取り付け穴に
    筒状のコネクタ部材を取り付け、このコネクタ部材の一
    端に前記制御ピストンを伸縮自在に収容するとともに、
    前記コネクタ部材の他端に前記吐出ポートを形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ベーンポン
    プ。
  3. 【請求項3】前記コネクタ部材と前記制御ピストンと前
    記スプリングはユニット化され、前記取り付け穴から一
    体に着脱可能とされていることを特徴とする請求項2に
    記載の可変容量型ベーンポンプ。
  4. 【請求項4】前記第1の流体圧力室をドレンと前記吐出
    側ポンプ室とに選択的に連通する制御バルブを備え、こ
    の制御バルブは、前記第1の流体圧力室を前記ドレンに
    連通する初期位置から、前記吐出側ポンプ室からの流体
    圧の増大により前記第1の流体圧力室を前記吐出側ポン
    プ室に連通する位置に切り換わり、前記第1の流体圧力
    室に吐出側ポンプ室からの作動流体を絞りを介して導入
    することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    一つに記載の可変容量型ベーンポンプ。
  5. 【請求項5】前記制御バルブは、前記ハウジングに形成
    されたシリンダと、このシリンダに摺動自在に収容され
    るスプールと、このスプールの一対のランド部により画
    成されドレンと連通するとともに初期位置において前記
    第1の流体圧力室と連通するドレン流体室と、前記スプ
    ールのランド部の一方の外側に画成され前記吐出側ポン
    プ室と連通する高圧流体室と、前記スプールのランド部
    の他方の外側に画成され前記可変オリフィスの下流側の
    作動油が絞りを介して導入される低圧流体圧力室と、前
    記スプールを初期位置側に付勢するリターンスプリング
    とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の可変容量
    型ベーンポンプ。
JP19145498A 1998-07-07 1998-07-07 可変容量型ベーンポンプ Expired - Fee Related JP3758855B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19145498A JP3758855B2 (ja) 1998-07-07 1998-07-07 可変容量型ベーンポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19145498A JP3758855B2 (ja) 1998-07-07 1998-07-07 可変容量型ベーンポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000018175A true JP2000018175A (ja) 2000-01-18
JP3758855B2 JP3758855B2 (ja) 2006-03-22

Family

ID=16274911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19145498A Expired - Fee Related JP3758855B2 (ja) 1998-07-07 1998-07-07 可変容量型ベーンポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3758855B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263269A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Showa Corp 可変容量型ポンプ
JP2001263270A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Showa Corp 可変容量型ポンプ
GB2441773A (en) * 2006-09-15 2008-03-19 Concentric Vfp Ltd Pump Control System
JP2015083839A (ja) * 2014-12-26 2015-04-30 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変容量形ポンプ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263269A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Showa Corp 可変容量型ポンプ
JP2001263270A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Showa Corp 可変容量型ポンプ
JP4574786B2 (ja) * 2000-03-15 2010-11-04 株式会社ショーワ 可変容量型ポンプ
JP4601760B2 (ja) * 2000-03-15 2010-12-22 株式会社ショーワ 可変容量型ポンプ
GB2441773A (en) * 2006-09-15 2008-03-19 Concentric Vfp Ltd Pump Control System
GB2441773B (en) * 2006-09-15 2011-02-23 Concentric Vfp Ltd Engine Lubricant Pump Control System
JP2015083839A (ja) * 2014-12-26 2015-04-30 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変容量形ポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3758855B2 (ja) 2006-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9534596B2 (en) Variable displacement pump
US9243632B2 (en) Variable displacement oil pump
US10161398B2 (en) Variable displacement oil pump
JP5620882B2 (ja) 可変容量形ポンプ
EP2038554B1 (en) A variable capacity pump with dual springs
JPH04272489A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP6165019B2 (ja) ベーンポンプ
JP2009264192A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP4929471B2 (ja) 可変容量ベーンポンプ
JP2000018175A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP3746386B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2000073967A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP5583492B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP3746388B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP4009455B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP3798172B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP3803210B2 (ja) ベーンポンプ
JP3796073B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2598491Y2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2001065470A (ja) 可変容量型ポンプ
JP2001073961A (ja) ベーンポンプのシール構造
JPH06346858A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2004003517A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP3725661B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2009156211A (ja) 可変容量型ベーンポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees