JP2001119455A - 携帯端末の筐体構造 - Google Patents
携帯端末の筐体構造Info
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Abstract
薄型化を可能とした携帯端末の筐体構造を提供する。 【解決手段】 凹部24を形成するリヤケース12の側
壁26a、26bは肉厚に形成されている。凹部24は
側壁26bと平行に突設された縦リブ28により電池室
30とアンテナパイプ室32とに区画されている。縦リ
ブ28は長さ方向に間断なく形成されるとともに、電池
室30を画成する横リブ34と一体化されている。
Description
造に関し、一層詳細には、薄型化された筐体の補強構造
に関する。
行の際の利便性のために、軽量化とともに薄型化が追求
されている。
末が極端に薄型化されると、落下強度、曲げ強度、ねじ
り強度等の低下を来し、筐体の損傷を生じるおそれがあ
り、また、筐体の損傷に至らないまでも筐体内に収容さ
れた基板に無理な力がかかり、断線や基板の損傷を生じ
るおそれがある。このため、従来の携帯端末は薄型化に
限界がある。
あり、筐体の剛性を向上させることによりさらなる薄型
化を可能とした携帯端末の筐体構造を提供することを目
的とする。
筐体構造は、フロントケースとリヤケースとからなり、
該フロントケースと該リヤケースとの間に形成されるキ
ャビテイ内に基板を収容するとともに、該リヤケースの
外側面に凹部を有する携帯端末の筐体構造において、該
リヤケースは、該凹部を形成する側壁が肉厚に設けられ
るとともに、該側壁と平行して間断なく延出したリブに
よって該凹部が電池室とアンテナ室とに区画されてなる
ことを特徴とする(請求項1に係る発明)。
凹部を形成する側壁は薄肉に設けられ、また、アンテナ
収容部と電池収容部を区画するリブは長さ方向の途中に
ネジ止め部等の障害物がある等の理由により不連続に形
成されていた。これに対して本発明の上記構成によれ
ば、側壁が肉厚に設けられるとともに、リブが長さ方向
に間断なく設けられるため、筐体の剛性が向上し、一層
の薄型化を図ることができる。
壁の厚みが0.5mm〜1.0mm程度であったもの
を、本発明においては、1.5mm〜2.0mm程度に
することをいう。また、本発明に係る携帯端末の筐体構
造は、フロントケースとリヤケースとからなり、該フロ
ントケースと該リヤケースとの間に形成されるキャビテ
イ内に表示部とスイッチ部とを搭載した基板を収容する
携帯端末の筐体構造において、該スイッチ部に対向した
該リヤケースのキャビテイ形成面に、該基板を支持して
該基板との導通をとるための導体層が設けられた導通用
リブとともにさらに該リヤケースの側壁と平行してリブ
が設けられて該側壁と該リブとの間に溝部が形成され、
該フロントケースの側壁の先端部が該溝部に緩嵌されて
なることを特徴とする(請求項2に係る発明)。
との導通をとるための導体層を取り付けたリブのみが形
成されていた。これに対して本発明の上記構成によれ
ば、基板との導通をとるための導体層が設けられた導通
用リブとは別にさらにリブを設けたため、筐体の剛性が
向上し、また、フロントケースの側壁の先端部が溝部に
緩嵌されてるため、携帯端末を床上に落としたときの衝
撃力等のような異常な力が携帯端末に作用した場合に溝
部の間隙でフロントケースの側壁の先端部が変形するこ
とによって衝撃力が吸収されることにより筐体全体の変
形がある程度緩和され、一層の薄型化を図ることができ
る。
は、樹脂製のフロントケースとリヤケースとからなり、
該フロントケースと該リヤケースとの間に形成されるキ
ャビテイ内に基板を収容して該フロントケースと該リヤ
ケースとをネジ止めしてなる携帯端末の筐体構造におい
て、ネジ止め用の雌ネジが、該雌ネジの外周面を先細な
段差状に形成されるとともに、段差部の上下で多数の傾
斜溝が逆方向に形成され、該フロントケースまたは該リ
ヤケースに形成された孔部に圧入されてなることを特徴
とする(請求項3に係る発明)。
ントケースまたはリヤケースの孔部に圧入される雌ネジ
は同一外径を有するストレートな円筒状に形成され、雌
ネジの外周面には縦溝や一方向の傾斜溝が形成されてい
た。これに対して本発明の上記構成によれば、雌ネジは
外周面を先細に形成したため、雌ネジを孔部に圧入する
作業を容易かつ確実に行うことができ、また、雌ネジの
外周面には段差部の上下で逆方向に傾斜溝を形成したた
め、雄ネジをねじ込みあるいは外す作業を繰り返し行う
ときにおいても雌ネジが緩んで雄ネジとともに回転して
ネジ止め作用が損なわれる不具合を生じることがない。
したがって、外部からの力を受けても、ネジが緩んで筐
体ががたつくことによって筐体の変形が助長されるおそ
れがないため、一層の薄型化を図ることができる。
の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)
について、携帯用電話機を例にとり、図を参照して以下
に説明する。図1に本実施の形態例に係る携帯用電話機
の組立分解図を示す。携帯用電話機10は、筐体として
のリヤケース12とフロントケース14とを備え、リヤ
ケース12とフロントケース14との間に形成されるキ
ャビテイ20、20内にプリント基板組立体(基板)1
6とテンキーパッド18が配設される構成とされてい
る。プリント基板組立体16は、液晶表示部(表示部)
16aとテンキー用スイッチ部(スイッチ部)16bと
から構成される。また、図2のリヤケース12の側面図
に示すように、リヤケース12の裏面(外側面)22に
は凹部24が形成されており、凹部24内に図示しない
電池が配設される。リヤケース12とフロントケース1
4とは、例えば、ABS樹脂材料より形成される。
に、凹部24を形成するリヤケース12の側壁26a、
26bは肉厚に形成されており、この場合、約1.5m
mの厚みとされている。凹部24は側壁26bと平行に
突設された縦リブ(リブ)28により電池室30とアン
テナパイプ室(アンテナ室)32とに区画されている
(図5参照)。この縦リブ28は長さ方向(図3中X方
向)に間断なく形成されるとともに、電池室30を画成
する横リブ34と接続されて、縦リブ28と横リブ34
とが一体化されている。なお、縦リブ28近傍の貫通孔
部を有する円筒溝36はネジを挿通するためのものであ
り、詳細は後述する。
ば、厚みが0.5mm〜1.0mm程度の薄肉であり、
また、電池室とアンテナパイプ室とを区画する縦リブは
上記横リブと離間し、また、円筒溝の存在によって離隔
されて、断続的に延出されている。これに対して本実施
の形態例の上記構成によれば、側壁26a、26bが肉
厚に設けられるとともに、縦リブ28が長さ方向に間断
なく設けられているため、リヤケース12の剛性が向上
している。また、この場合、縦リブ28が横リブ34に
接続されて一体的に形成されているため、リヤケース1
2の剛性がさらに向上している。
に、リヤケース12のキャビテイ20は、上記したプリ
ント基板組立体16の液晶表示部16aとテンキー用ス
イッチ部16bとに対応して、これら液晶表示部16a
およびテンキー用スイッチ部16bと対向する位置にそ
れぞれ液晶表示部収容室38およびテンキー用スイッチ
部収容室40を構成している。
るリヤケース12の側壁42aと平行して2条の縦リブ
(リブ)44a、縦リブ(導通用リブ)46aが、ま
た、側壁42bと平行して2条の縦リブ(リブ)44
b、縦リブ(導通用リブ)46bがそれぞれキャビテイ
形成面に図4 中X方向に延出して立設されている。縦リ
ブ44a、44bは、側壁42a、42bから垂直に
(図4 中Y方向)延出された短尺な横リブ48a、48
bならびに貫通孔部が形成された突起50ba、50b
に接続され、さらに、横リブ48a、48bの一端部が
縦リブ46a、46bに接続されるとともに他端部が側
壁42a、42bに立設された突起51b(第1図、第
4図参照。但し、側壁42aに対応する突起は図示せ
ず。)に接続されて、縦リブ44a、44b、縦リブ4
6a、46b、横リブ48a、48bおよび突起51b
が一体化されている。ここで、縦リブ46a、46bに
は図示しない導体層が取付けられ、縦リブ46a、46
b上に戴置されたプリント基板組立体16のテンキー用
スイッチ部16bと導通してアースされる構造とされて
いる。なお、突起50ba、50bは上記した円筒溝3
6を画成する部位がキャビテイ20形成面に突起として
現われたものである。その詳細は後述する。
44bは側壁42a、42bよりも高さ(図5中、Z方
向)が大きく、一方、縦リブ46a、46bは側壁42
a、42bよりも高さが小さく形成されている。横リブ
48a、48bは突起51bと縦リブ44a、44bと
の間の部位48b−2(横リブ48aに対応する部位は
図示せず。)は縦リブ44a、44bと同じ高さに形成
され、一方、縦リブ44a、44bと縦リブ46a、4
6bとの間の部位48b−1(横リブ48aに対応する
部位は図示せず。)は縦リブ46a、46bと同じ高さ
に形成されている。また、突起51bは横リブ48bの
部位48b−2とほぼ同じ高さに形成されている。
bとの間には、例えば、図5中Y方向に、巾W1が約1
mmの溝部52a、52bが形成されている。そして、
筐体組立時にフロントケース14の先端部14a、14
bが溝部52a、52bに挿入されるが、このとき、先
端部14a、14bと縦リブ44a、44bとの間には
約0.5mm程度の巾W2の間隙が形成され、したがっ
て、先端部14a、14bは溝部52a、52bに緩嵌
された状態となっている。
立体と導通するための導体層を取付けた縦リブは存在す
るものの、通常図4中X方向には断続的に延出されてい
るのみである。また、本実施の形態例のような縦リブ4
4a、44b、横リブ48a、48bおよび突起51b
は従来設けられていない。したがって、本実施の形態例
の上記構成によれば、縦リブ44a、44bが設けられ
ているため、リヤケース12の剛性が向上している。ま
た、この場合、縦リブ46a、46bが間断なく延出す
るとともに、縦リブ44a、44b、縦リブ46a、4
6b、横リブ48a、48bおよび突起51bが互いに
接続されて一体化されているため、剛性が一層向上して
いる。また、従来の場合、携帯用電話機10を使用する
際の通常の把持力によって筐体からきしみ音を生じるこ
とがあるが、本実施の形態例の場合、筐体の剛性が向上
しているため、このようなきしみ音を生じる不具合がな
い。また、溝部52a、52bにフロントケース14の
先端部14a、14bが緩嵌されているため、例えば、
図6に示すように、衝撃力等の無理な力(図6中矢印で
示す。)が筐体に作用したときに、先端部14a、14
bが変形することによってその無理な力が吸収されて筐
体の他の部位の変形を緩和することができて好適であ
る。
状態のフロントケース14を示す。プリント基板組立体
16のテンキー用スイッチ部16bと対向するフロント
ケース14の部位の四隅には孔部54a〜54dの形成
された円柱状突起56a〜56dが立設されている。こ
の孔部54a〜54dは、筐体組立状態において前記し
た円筒溝36、すなわち、突起50a、50b(図1中
参照符号50a〜50dで示す。)の貫通孔部(図1中
参照符号58a〜58dで示す。)と連通するものであ
る(図1参照)。
に示すように、孔部54a〜54dは図8中下方の径が
小さい段差状に形成されている。孔部54a〜54dに
は、筐体組立に際して雌ネジ60が圧入されている。雌
ネジ60の外周は先細な段差状に形成されており、段差
部の下部60aと上部60bとでは逆方向に傾斜溝(ロ
ーレット目)62a、62bが形成されている。雌ネジ
60の上端部にはフランジ面60cが形成されており、
雌ネジ60を孔部54a〜54dに圧入する際、円柱状
突起56a〜56dの上端面56a−1〜56d−1に
フランジ面60cが当接し、このとき、雌ネジ60の先
端部60dと孔部54a〜54dの底面54a−1〜5
4d−1との間に間隙64が形成される。
4が形成された側から図示しない雄ネジを貫通孔部58
a〜58dに挿通し、雌ネジ60に螺嵌する。従来のも
のでは、雌ネジはストレート(外径が同一)な円筒状に
形成されており、雌ネジの外周面には同一方向の傾斜溝
または縦溝が形成されている。これに対して本実施の形
態例の上記構成によれば、雌ネジ60は外周面を先細な
段差状に形成したため、雌ネジ60を孔部54a〜54
dに圧入する作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、雌ネジ60の外周面には段差部の上下で逆方向に
傾斜溝62a、62bを形成したため、雄ネジをねじ込
みあるいは外す作業を繰り返し行うときにおいても雌ネ
ジ60が緩んで雄ネジとともに回転してネジ止め作用が
損なわれる不具合を生じることがない。したがって、外
部からの力を受けても、ネジが緩んで筐体ががたつくこ
とによって筐体の変形が助長されるおそれがない。な
お、間隙64が形成されているため、雌ネジ60を孔部
54a〜54dに圧入する際に発生する樹脂屑は確実に
間隙64に落ち込み、雌ネジ60が孔部54a〜54d
の所定の深さまで進入することを妨げることがない。し
たがって、雌ネジ60のフランジ面60cが確実に円柱
状突起56a〜56dの上端面56a−1〜56d−1
に密接されるため、雌ネジ60の孔部54a〜54d内
への進入が不充分となってフランジ面60cが浮きあが
った状態で突起50a〜50dに当接することによりリ
ヤケース12とフロントケース14との接合状態が不具
合となる現象を生じることがない。
係る携帯用電話機10の筐体構造によれば、筐体の剛性
が向上し、また、衝撃力を吸収する構造とされているた
め、携帯用電話機10を一層薄型化することができる。
例えば、図9に示すように、携帯用電話機10の長手方
向(図9中X方向)中央部(図9中T部)が撓むような
所定の力(図9中Y方向の矢印で示す。)を加えた場合
にT部の厚みが約14mmある従来のものにおいて撓み
量δの撓みを生じるとすると、筐体構造を従来のものと
同一のままにして単にT部の厚みを約11.5mmまで
薄くすると、撓み量は1.6δ(従来の1.6倍)に増
加してしまう。これに対して本実施の形態例に係る筐体
構造によれば、T部の厚みを約11.5mmと薄くした
状態において、従来と同じ撓み量δに抑えることができ
る。
ば、リヤケースの外側面の凹部を形成する側壁が肉厚に
設けられるとともに、長さ方向に間断なく設けられたリ
ブによって凹部が電池室とアンテナ室とに区画されるた
め、筐体の剛性が向上し、一層の薄型化を図ることがで
きる。
によれば、スイッチ部に対向したリヤケースのキャビテ
イ形成面に、導通用リブとともにさらにリヤケースの側
壁と平行してリブが設けられて側壁と該リブとの間に溝
部が形成され、フロントケースの側壁の先端部が溝部に
緩嵌されるため、筐体の剛性が向上し、また、異常な力
が携帯端末に作用した場合に衝撃力が吸収されることに
より筐体全体の変形がある程度緩和され、一層の薄型化
を図ることができる。
によれば、フロントケースとリヤケースとをネジ止めす
るネジ止め用の雌ネジが、雌ネジの外周面を先細な段差
状に形成されるとともに、段差部の上下で多数の傾斜溝
が逆方向に形成され、フロントケースまたは該リヤケー
スに形成された孔部に圧入されるため、雌ネジを孔部に
圧入する作業を容易かつ確実に行うことができ、また、
雄ネジをねじ込みあるいは外す作業を繰り返し行うとき
においても雌ネジが緩んで雄ネジとともに回転してネジ
止め作用が損なわれる不具合を生じることがない。
図である。
ある。
スの背面図である。
スの正面図である。
−V線上断面図である。
したときの変形状態を説明するためのものであり、
(a)は図中右上方向からの力を受けたときの状態を示
す図であり、(b)は図中左上方向からの力を受けたと
きの状態を示す図である。
ケースをキャビテイ形成面を上に向けて示した斜視図で
ある。
用雌ねじをフロントケースの孔部に圧入した状態を説明
するための、フロントケースの部分断面図である。
の携帯用電話機の側面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 フロントケースとリヤケースとからな
り、該フロントケースと該リヤケースとの間に形成され
るキャビテイ内に基板を収容するとともに、該リヤケー
スの外側面に凹部を有する携帯端末の筐体構造におい
て、 該リヤケースは、該凹部を形成する側壁が肉厚に設けら
れるとともに、該側壁と平行して間断なく延出したリブ
によって該凹部が電池室とアンテナ室とに区画されてな
ることを特徴とする携帯端末の筐体構造。 - 【請求項2】 フロントケースとリヤケースとからな
り、該フロントケースと該リヤケースとの間に形成され
るキャビテイ内に表示部とスイッチ部とを搭載した基板
を収容する携帯端末の筐体構造において、 該スイッチ部に対向した該リヤケースのキャビテイ形成
面に、該基板を支持して該基板との導通をとるための導
体層が設けられた導通用リブとともにさらに該リヤケー
スの側壁と平行してリブが設けられて該側壁と該リブと
の間に溝部が形成され、 該フロントケースの側壁の先端部が該溝部に緩嵌されて
なることを特徴とする携帯端末の筐体構造。 - 【請求項3】 樹脂製のフロントケースとリヤケースと
からなり、該フロントケースと該リヤケースとの間に形
成されるキャビテイ内に基板を収容して該フロントケー
スと該リヤケースとをネジ止めしてなる携帯端末の筐体
構造において、 ネジ止め用の雌ネジが、該雌ネジの外周面を先細な段差
状に形成されるとともに、段差部の上下で多数の傾斜溝
が逆方向に形成され、該フロントケースまたは該リヤケ
ースに形成された孔部に圧入されてなることを特徴とす
る携帯端末の筐体構造。
Priority Applications (1)
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