JP2000281845A - 射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物Info
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- JP2000281845A JP2000281845A JP2000003562A JP2000003562A JP2000281845A JP 2000281845 A JP2000281845 A JP 2000281845A JP 2000003562 A JP2000003562 A JP 2000003562A JP 2000003562 A JP2000003562 A JP 2000003562A JP 2000281845 A JP2000281845 A JP 2000281845A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 オレフィン系樹脂及びエチレン−α−オレフ
ィン系共重合体ゴムをポリマー成分として含有する成形
性、外観(光沢性)、摺動性(滑り性)、耐摩耗性及び
柔軟性に優れる射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組
成物。 【解決手段】 (A)オレフィン系樹脂5〜50重量部 (B)エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム5〜5
0重量部 (C)鉱物油1〜80重量部の合計量あたり (D)脂肪酸アミド0.1〜5重量部である組成物を架
橋剤の存在下に動的熱処理して得られ次式を満足する組
成物。 MFR>0.113e0.093Hs (MFR:JIS K7250(230℃、98.07
N)に準拠して測定したメルトフローレート、Hs:A
STM D2240に準拠して測定したショアーA硬
度、e:自然対数の底)
ィン系共重合体ゴムをポリマー成分として含有する成形
性、外観(光沢性)、摺動性(滑り性)、耐摩耗性及び
柔軟性に優れる射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組
成物。 【解決手段】 (A)オレフィン系樹脂5〜50重量部 (B)エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム5〜5
0重量部 (C)鉱物油1〜80重量部の合計量あたり (D)脂肪酸アミド0.1〜5重量部である組成物を架
橋剤の存在下に動的熱処理して得られ次式を満足する組
成物。 MFR>0.113e0.093Hs (MFR:JIS K7250(230℃、98.07
N)に準拠して測定したメルトフローレート、Hs:A
STM D2240に準拠して測定したショアーA硬
度、e:自然対数の底)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用架橋熱
可塑性エラストマー組成物に関するものである。更に詳
しくは、本発明は、オレフィン系樹脂及びエチレン−α
−オレフィン系共重合体ゴムをポリマー成分として含有
する組成物であって、成形性、外観(光沢性)、摺動性
(滑り性)、耐摩耗性及び柔軟性に優れる射出成形用架
橋熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。
可塑性エラストマー組成物に関するものである。更に詳
しくは、本発明は、オレフィン系樹脂及びエチレン−α
−オレフィン系共重合体ゴムをポリマー成分として含有
する組成物であって、成形性、外観(光沢性)、摺動性
(滑り性)、耐摩耗性及び柔軟性に優れる射出成形用架
橋熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂成分及びゴム成分を含
有するいわゆる熱可塑性エラストマーは、自動車部品、
各種工業部品、各種建築材料などの分野に広く用いられ
ている。これらの分野において用いられる熱可塑性エラ
ストマーには成形性、外観、摺動性、耐摩耗性及び柔軟
性に優れることが要求される。そして、その要求水準
は、近年一層高度になりつつある。かかる観点にたつと
き、従来の熱可塑性エラストマーは必ずしも満足し得る
ものとは言い難いものであった。
有するいわゆる熱可塑性エラストマーは、自動車部品、
各種工業部品、各種建築材料などの分野に広く用いられ
ている。これらの分野において用いられる熱可塑性エラ
ストマーには成形性、外観、摺動性、耐摩耗性及び柔軟
性に優れることが要求される。そして、その要求水準
は、近年一層高度になりつつある。かかる観点にたつと
き、従来の熱可塑性エラストマーは必ずしも満足し得る
ものとは言い難いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、オレフィン系樹脂及び
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムをポリマー成
分として含有する組成物であって、成形性、外観、摺動
性、耐摩耗性及び柔軟性に優れる射出成形用架橋熱可塑
性エラストマー組成物を提供する点に存する。
発明が解決しようとする課題は、オレフィン系樹脂及び
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムをポリマー成
分として含有する組成物であって、成形性、外観、摺動
性、耐摩耗性及び柔軟性に優れる射出成形用架橋熱可塑
性エラストマー組成物を提供する点に存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記の成分(A)〜(D)を含有し、(A)5〜50重量
部、(B)5〜50重量部、(C)鉱物油1〜80重量
部(ただし、(A)〜(C)の合計を100重量部とす
る。)、(A)、(B)及び(C)の合計量を100重
量部あたりの(D)の含有量が0.1〜5重量部である
組成物を架橋剤の存在下に動的熱処理して得られ、その
ASTM D2240に準拠して測定したショアーA硬
度が40〜90であり、かつ下記式(1)を満足する射
出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物に係るもので
ある。 (A)オレフィン系樹脂 (B)エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム (C)鉱物油 (D)脂肪酸アミド MFR>0.113e0.093Hs (1) MFR:JIS K7250(230℃、98.07
N)に準拠して測定したメルトフローレート Hs:ASTM D2240に準拠して測定したショア
ーA硬度 e:自然対数の底
記の成分(A)〜(D)を含有し、(A)5〜50重量
部、(B)5〜50重量部、(C)鉱物油1〜80重量
部(ただし、(A)〜(C)の合計を100重量部とす
る。)、(A)、(B)及び(C)の合計量を100重
量部あたりの(D)の含有量が0.1〜5重量部である
組成物を架橋剤の存在下に動的熱処理して得られ、その
ASTM D2240に準拠して測定したショアーA硬
度が40〜90であり、かつ下記式(1)を満足する射
出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物に係るもので
ある。 (A)オレフィン系樹脂 (B)エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム (C)鉱物油 (D)脂肪酸アミド MFR>0.113e0.093Hs (1) MFR:JIS K7250(230℃、98.07
N)に準拠して測定したメルトフローレート Hs:ASTM D2240に準拠して測定したショア
ーA硬度 e:自然対数の底
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分は、オレフィ
ン系樹脂である。オレフィン系樹脂としては、ポリプロ
ピレン又はプロピレンと炭素数が2個以上のα−オレフ
ィンとの共重合体が好ましい。炭素数が2個以上のα−
オレフィンとしては、たとえばエチレン、1−ブテン、
1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテンなどがあげられる。オ
レフィン系樹脂のメルトフローレート(JIS K 6
758に準拠して測定)は通常0.1〜100g/10
分であり、好ましくは0.5〜50g/10分の範囲で
ある。
ン系樹脂である。オレフィン系樹脂としては、ポリプロ
ピレン又はプロピレンと炭素数が2個以上のα−オレフ
ィンとの共重合体が好ましい。炭素数が2個以上のα−
オレフィンとしては、たとえばエチレン、1−ブテン、
1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテンなどがあげられる。オ
レフィン系樹脂のメルトフローレート(JIS K 6
758に準拠して測定)は通常0.1〜100g/10
分であり、好ましくは0.5〜50g/10分の範囲で
ある。
【0006】本発明の(B)成分は、エチレン−α−オ
レフィン系共重合体ゴムであり、具体的にはエチレン−
α−オレフィン共重合体ゴム及びエチレン−α−オレフ
ィン−非共役ジエン共重合体ゴムをあげることができ
る。
レフィン系共重合体ゴムであり、具体的にはエチレン−
α−オレフィン共重合体ゴム及びエチレン−α−オレフ
ィン−非共役ジエン共重合体ゴムをあげることができ
る。
【0007】上記のα−オレフィンとしては、たとえば
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デ
センなどがあげられ、なかでもプロピレンが好ましい。
また、非共役ジエンとしては、たとえば1,4−ヘキサ
ジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−
ノルボルネンなどがあげられる。
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デ
センなどがあげられ、なかでもプロピレンが好ましい。
また、非共役ジエンとしては、たとえば1,4−ヘキサ
ジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−
ノルボルネンなどがあげられる。
【0008】(B)におけるエチレン/α−オレフィン
の比率(重量比)は、通常90/10〜30/70であ
る。エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体
ゴムを用いる場合の非共役ジエンの含有量は、ヨウ素価
で通常5〜40である。なお、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴムを混合して用いてもよい。なお、油展
ゴム及び非油展ゴムのいずれでもよい。なお、油展ゴム
を用いる場合の伸展油の含有量は、共重合体ゴム100
重量部あたり通常20〜200重量部である。
の比率(重量比)は、通常90/10〜30/70であ
る。エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体
ゴムを用いる場合の非共役ジエンの含有量は、ヨウ素価
で通常5〜40である。なお、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴムを混合して用いてもよい。なお、油展
ゴム及び非油展ゴムのいずれでもよい。なお、油展ゴム
を用いる場合の伸展油の含有量は、共重合体ゴム100
重量部あたり通常20〜200重量部である。
【0009】エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム
の好ましい具体例として、エチレン/プロピレンの重量
比率が85/15〜45/55のエチレン−プロピレン
共重合体ゴムをあげることができる。
の好ましい具体例として、エチレン/プロピレンの重量
比率が85/15〜45/55のエチレン−プロピレン
共重合体ゴムをあげることができる。
【0010】エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム
は、100℃のムーニー粘度(ML1+4 100℃)が1
0〜350のものが好ましく、更に好ましくは30〜3
00である。該ムーニー粘度が過小であると機械的強度
に劣ることがあり、一方該ムーニー粘度が過大であると
成形品の外観が損なわれることがある。
は、100℃のムーニー粘度(ML1+4 100℃)が1
0〜350のものが好ましく、更に好ましくは30〜3
00である。該ムーニー粘度が過小であると機械的強度
に劣ることがあり、一方該ムーニー粘度が過大であると
成形品の外観が損なわれることがある。
【0011】本発明の(C)成分は、鉱物油であり、通
常ゴムに配合されるアロマ系、ナフテン系、パラフィン
系鉱物油があげられる。なかでも、パラフィン系鉱物油
が好ましい。
常ゴムに配合されるアロマ系、ナフテン系、パラフィン
系鉱物油があげられる。なかでも、パラフィン系鉱物油
が好ましい。
【0012】本発明の(D)成分は、脂肪酸アミドであ
り、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリ
ン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの飽和脂肪酸アミ
ド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ブライジン酸
アミド、エライジン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド
があげられる。なかでも、オレイン酸アミド及びエルカ
酸アミドが好ましい。
り、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリ
ン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの飽和脂肪酸アミ
ド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ブライジン酸
アミド、エライジン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド
があげられる。なかでも、オレイン酸アミド及びエルカ
酸アミドが好ましい。
【0013】本発明の(E)成分は、無機フィラーであ
り、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカなどがあ
げられる。なかでも、炭酸カルシウムが好ましい。
り、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカなどがあ
げられる。なかでも、炭酸カルシウムが好ましい。
【0014】各成分の含有量は、次のとおりである。
(A)の含有量は5〜50重量部であり、(B)の含有
量は5〜50重量部であり、(C)の含有量は1〜80
重量部(ただし、(A)〜(C)の合計を100重量部
とする。)であり、(A)、(B)及び(C)の合計量
100重量部あたりの(D)の含有量は0.1〜5重量
部である。また、(E)を用いる場合は、(A)、
(B)及び(C)の合計量100重量部あたりの(E)
の含有量が1〜50重量部とする。なお、油展ゴムを用
いた場合の(B)の量は、伸展油を含んだ量を基準とす
る。(A)成分が過少であると流動性が低下し、外観不
良となる。一方(A)成分が過多であると硬くなり、弾
性を示さなくなる。(B)成分が過少であると弾性を示
さなくなり、一方(B)成分が過多であると流動性が低
下し、外観不良となる。(C)成分が過少であると弾性
を示さなくなり、一方(C)成分が過多であるとタック
性が増し、ホコリやゴミの付着、互着しやすくなる。
(D)成分が過少であると優れた摺動性、摩耗性を示さ
なくなり、一方(D)成分が過多であると、型成型時の
金型汚染、及びブリードにより外観が悪化する。上記の
範囲で(E)を用いることにより、摺動性及び摩耗性の
効果を一層高い水準に持続できる。なお、(E)が過多
であると流動性が低下する場合がある。
(A)の含有量は5〜50重量部であり、(B)の含有
量は5〜50重量部であり、(C)の含有量は1〜80
重量部(ただし、(A)〜(C)の合計を100重量部
とする。)であり、(A)、(B)及び(C)の合計量
100重量部あたりの(D)の含有量は0.1〜5重量
部である。また、(E)を用いる場合は、(A)、
(B)及び(C)の合計量100重量部あたりの(E)
の含有量が1〜50重量部とする。なお、油展ゴムを用
いた場合の(B)の量は、伸展油を含んだ量を基準とす
る。(A)成分が過少であると流動性が低下し、外観不
良となる。一方(A)成分が過多であると硬くなり、弾
性を示さなくなる。(B)成分が過少であると弾性を示
さなくなり、一方(B)成分が過多であると流動性が低
下し、外観不良となる。(C)成分が過少であると弾性
を示さなくなり、一方(C)成分が過多であるとタック
性が増し、ホコリやゴミの付着、互着しやすくなる。
(D)成分が過少であると優れた摺動性、摩耗性を示さ
なくなり、一方(D)成分が過多であると、型成型時の
金型汚染、及びブリードにより外観が悪化する。上記の
範囲で(E)を用いることにより、摺動性及び摩耗性の
効果を一層高い水準に持続できる。なお、(E)が過多
であると流動性が低下する場合がある。
【0015】本発明の射出成形用架橋熱可塑性エラスト
マー組成物は、上記(A)〜(D)(及び必用に応じて
(E))を含する組成物を架橋剤の存在下に動的熱処理
して得られる。すなわち、たとえば、(B)をバンバリ
ーミキサー等を用いて混練し、更に(A)成分、(C)
成分及び(D)成分(及び必用に応じて(E)成分)を
添加してして溶融混練し、更に該溶融混練した組成物に
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを架橋しうる
架橋剤などを添加し、いわゆる動的架橋を行うことによ
り、射出成形用熱可塑性エラストマー組成物とすること
ができる。架橋剤としては、例えば、有機過酸化物、硫
黄、フェノール樹脂等があげられる。なかでも有機過酸
化物が好ましい。
マー組成物は、上記(A)〜(D)(及び必用に応じて
(E))を含する組成物を架橋剤の存在下に動的熱処理
して得られる。すなわち、たとえば、(B)をバンバリ
ーミキサー等を用いて混練し、更に(A)成分、(C)
成分及び(D)成分(及び必用に応じて(E)成分)を
添加してして溶融混練し、更に該溶融混練した組成物に
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを架橋しうる
架橋剤などを添加し、いわゆる動的架橋を行うことによ
り、射出成形用熱可塑性エラストマー組成物とすること
ができる。架橋剤としては、例えば、有機過酸化物、硫
黄、フェノール樹脂等があげられる。なかでも有機過酸
化物が好ましい。
【0016】有機過酸化物としては2,5-ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5
-ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ3,
5,5−トリメチルシクロヘキサン)、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン、ジ
クミルパーオキサイドなどを用いることができる。
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5
-ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ3,
5,5−トリメチルシクロヘキサン)、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン、ジ
クミルパーオキサイドなどを用いることができる。
【0017】また、必要に応じて架橋助剤を配合するこ
とができる。架橋助剤としては、例えばN,N’−m−
フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミ
ド、p−キノンジオキシム、ニトロソベンゼン、ジフェ
ニルグアニジン、トリメチロールプロパン等のパーオキ
サイド架橋助剤、又は、ジビニルベンゼン、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、アリルメタクリレート等の多官能のビニルモ
ノマーがあげられる。
とができる。架橋助剤としては、例えばN,N’−m−
フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミ
ド、p−キノンジオキシム、ニトロソベンゼン、ジフェ
ニルグアニジン、トリメチロールプロパン等のパーオキ
サイド架橋助剤、又は、ジビニルベンゼン、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、アリルメタクリレート等の多官能のビニルモ
ノマーがあげられる。
【0018】なお、上記の混練時に、必要に応じて、難
燃剤、帯電防止剤、熱安定剤、老化防止剤、離型剤など
の添加剤、顔料などを用いてもよい
燃剤、帯電防止剤、熱安定剤、老化防止剤、離型剤など
の添加剤、顔料などを用いてもよい
【0019】本発明の射出成形用架橋熱可塑性エラスト
マー組成物は、ASTM D2240に準拠して測定し
たショアーA硬度が40〜90であり、好ましくは50
〜80である。該硬度が低すぎると機械的強度が不足と
なり、一方該硬度が高すぎると柔軟性に劣る。
マー組成物は、ASTM D2240に準拠して測定し
たショアーA硬度が40〜90であり、好ましくは50
〜80である。該硬度が低すぎると機械的強度が不足と
なり、一方該硬度が高すぎると柔軟性に劣る。
【0020】本発明の射出成形用架橋熱可塑性エラスト
マー組成物は、下記式(1)を満足するものである。 MFR>0.113e0.093Hs (1) 上記の式(1)を満足しない場合は成形性、外観に劣
る。
マー組成物は、下記式(1)を満足するものである。 MFR>0.113e0.093Hs (1) 上記の式(1)を満足しない場合は成形性、外観に劣
る。
【0021】本発明の射出成形用架橋熱可塑性エラスト
マー組成物は、射出成形により種々の成形品に成形さ
れ、射出成形の条件としては特に制限はされない。
マー組成物は、射出成形により種々の成形品に成形さ
れ、射出成形の条件としては特に制限はされない。
【0022】成形品としては、たとえば各種ガスケッ
ト、パッキン、ウェザストリップ、各種ブーツ、グロメ
ットなどの自動車用内外装部品などをあげることができ
る。
ト、パッキン、ウェザストリップ、各種ブーツ、グロメ
ットなどの自動車用内外装部品などをあげることができ
る。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明する。 実施例1〜3及び比較例1〜4 表1〜2の配合をバンバリーミキサーを用いて混練し、
得られた混練物をロールに通してシート状にし、シート
ペレタイザーで角ペレットにした。次いで、この角ペレ
ット100重量部に対して架橋剤である2,5-ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.
8重量部をタンブラーミキサーを用い10分間均一混合
し、2軸押出し機を用いて200±10℃で押出して動
的架橋を行い、熱可塑性エラストマー組成物を得た。更
に、この熱可塑性エラストマー組成物をシリンダー温度
220℃、金型温度50℃で射出成形することにより1
50mm×90mm×2mm厚の試験片を作成し、硬
度、摩擦係数、摩耗性、光沢度の評価を行った。結果を
表1〜2に示した。硬度については、ASTM D22
40に準拠してショアーA硬度を測定した。摩擦係数に
ついては、新東科学(株)製表面性測定機を用い、直径
30mmのガラス時計皿と接触し、1kgの荷重をかけ
て、150mm/minの速度で移動させたときの初期
ピークを静摩擦係数、その後の定常状態を動摩擦係数と
して、各々算出した。摩耗性については、(株)上島製
作所製高速引き掻き機を用い、試験片を140mm×2
5mmに打ち抜き、直径30mmのガラス時計皿と接触
し、1kgの荷重をかけて、ストローク100mm、周
波数30Hzで1500回往復させた後の摩耗量を測定
した。光沢性についてはJIS K7105に準拠し、
60度の角度で測定を行った。結果から次のことがわか
る。本発明の条件を充足するすべての実施例は、満足す
べき摺動性、摩耗性、光沢性を示している。一方、比較
例1〜3は式(1)を満足せず、(D)成分を用いなか
った比較例1〜4は摺動性、摩耗性、光沢性に劣る。
得られた混練物をロールに通してシート状にし、シート
ペレタイザーで角ペレットにした。次いで、この角ペレ
ット100重量部に対して架橋剤である2,5-ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.
8重量部をタンブラーミキサーを用い10分間均一混合
し、2軸押出し機を用いて200±10℃で押出して動
的架橋を行い、熱可塑性エラストマー組成物を得た。更
に、この熱可塑性エラストマー組成物をシリンダー温度
220℃、金型温度50℃で射出成形することにより1
50mm×90mm×2mm厚の試験片を作成し、硬
度、摩擦係数、摩耗性、光沢度の評価を行った。結果を
表1〜2に示した。硬度については、ASTM D22
40に準拠してショアーA硬度を測定した。摩擦係数に
ついては、新東科学(株)製表面性測定機を用い、直径
30mmのガラス時計皿と接触し、1kgの荷重をかけ
て、150mm/minの速度で移動させたときの初期
ピークを静摩擦係数、その後の定常状態を動摩擦係数と
して、各々算出した。摩耗性については、(株)上島製
作所製高速引き掻き機を用い、試験片を140mm×2
5mmに打ち抜き、直径30mmのガラス時計皿と接触
し、1kgの荷重をかけて、ストローク100mm、周
波数30Hzで1500回往復させた後の摩耗量を測定
した。光沢性についてはJIS K7105に準拠し、
60度の角度で測定を行った。結果から次のことがわか
る。本発明の条件を充足するすべての実施例は、満足す
べき摺動性、摩耗性、光沢性を示している。一方、比較
例1〜3は式(1)を満足せず、(D)成分を用いなか
った比較例1〜4は摺動性、摩耗性、光沢性に劣る。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】PP−1:ポリプロピレン(メルトフロー
レート=0.7) PP−2:ポリプロピレン(メルトフローレート=3.
5) PP−3:ポリプロピレン(メルトフローレート=1
2) PP−4:ポリプロピレン(メルトフローレート=10
0) 油展EPDM−1:エチレン−プロピレン−5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン/プロ
ピレン重量比=72/28、ヨウ素価=22、ML1+4
100℃=53、油展量=100PHR) 油展EPDM−1:エチレン−プロピレン−5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン/プロ
ピレン重量比=72/28、ヨウ素価=12、ML1+4
100℃=53、油展量=100PHR) 架橋助剤:N,N’−m−フェニレンビスマレイミド MFR*1:JIS K7250(230℃、98.07
N )に準拠して測定したメルトフローレート MFR*2:式(1)によって得られた計算値
レート=0.7) PP−2:ポリプロピレン(メルトフローレート=3.
5) PP−3:ポリプロピレン(メルトフローレート=1
2) PP−4:ポリプロピレン(メルトフローレート=10
0) 油展EPDM−1:エチレン−プロピレン−5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン/プロ
ピレン重量比=72/28、ヨウ素価=22、ML1+4
100℃=53、油展量=100PHR) 油展EPDM−1:エチレン−プロピレン−5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン/プロ
ピレン重量比=72/28、ヨウ素価=12、ML1+4
100℃=53、油展量=100PHR) 架橋助剤:N,N’−m−フェニレンビスマレイミド MFR*1:JIS K7250(230℃、98.07
N )に準拠して測定したメルトフローレート MFR*2:式(1)によって得られた計算値
【0027】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、オ
レフィン系樹脂及びエチレン−α−オレフィン系共重合
体ゴムをポリマー成分として含有する組成物であって、
成形性、外観(光沢性)、摺動性(滑り性)、耐摩耗性
及び柔軟性に優れる射出成形用架橋熱可塑性エラストマ
ー組成物を提供することができた。
レフィン系樹脂及びエチレン−α−オレフィン系共重合
体ゴムをポリマー成分として含有する組成物であって、
成形性、外観(光沢性)、摺動性(滑り性)、耐摩耗性
及び柔軟性に優れる射出成形用架橋熱可塑性エラストマ
ー組成物を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/16 C08L 23/16 // B29C 45/00 B29C 45/00 B29K 23:00
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の成分(A)〜(D)を含有し、
(A)の含有量は5〜50重量部であり、(B)の含有
量は5〜50重量部であり、(C)の含有量は1〜80
重量部(ただし、(A)〜(C)の合計を100重量部
とする。)であり、(A)、(B)及び(C)の合計量
100重量部あたりの(D)の含有量が0.1〜5重量
部である組成物を架橋剤の存在下に動的熱処理して得ら
れ、そのASTM D2240に準拠して測定したショ
アーA硬度が40〜90であり、かつ下記式(1)を満
足する射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物。 (A)オレフィン系樹脂 (B)エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム (C)鉱物油 (D)脂肪酸アミド MFR>0.113e0.093Hs (1) MFR:JIS K7250(230℃、98.07
N)に準拠して測定したメルトフローレート Hs:ASTM D2240に準拠して測定したショア
ーA硬度 e:自然対数の底 - 【請求項2】 請求項1記載の成分(A)〜(D)及び
下記の成分(E)を含有し、(A)の含有量は5〜50
重量部であり、(B)の含有量は5〜50重量部であ
り、(C)の含有量は1〜80重量部(ただし、(A)
〜(C)の合計を100重量部とする。)であり、
(A)、(B)及び(C)の合計量100重量部あたり
の(D)の含有量が0.1〜5重量部であり、(A)、
(B)及び(C)の合計量100重量部あたりの(E)
の含有量が1〜50重量部である組成物を架橋剤の存在
下に動的熱処理して得られ、そのASTM D2240
に準拠して測定したショアーA硬度が40〜90であ
り、かつ請求項1記載の式(1)を満足する射出成形用
架橋熱可塑性エラストマー組成物。 (E)無機フィラー
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000003562A JP2000281845A (ja) | 1999-01-27 | 2000-01-12 | 射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1819299 | 1999-01-27 | ||
JP11-18192 | 1999-01-27 | ||
JP2000003562A JP2000281845A (ja) | 1999-01-27 | 2000-01-12 | 射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000281845A true JP2000281845A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=26354837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000003562A Pending JP2000281845A (ja) | 1999-01-27 | 2000-01-12 | 射出成形用架橋熱可塑性エラストマー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000281845A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2008117859A1 (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Sumitomo Chemical Company, Limited | 複合成形体および複合成形体の製造方法 |
EP3211032A1 (en) | 2016-02-29 | 2017-08-30 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Thermoplastic elastomer composition |
EP3404064A1 (en) | 2017-05-19 | 2018-11-21 | Sumitomo Chemical Company, Ltd | Thermoplastic elastomer composition |
-
2000
- 2000-01-12 JP JP2000003562A patent/JP2000281845A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8399104B2 (en) | 2007-03-23 | 2013-03-19 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Composite molded article and process for producing the same |
EP3211032A1 (en) | 2016-02-29 | 2017-08-30 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Thermoplastic elastomer composition |
JP2018059039A (ja) * | 2016-02-29 | 2018-04-12 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
US10287424B2 (en) | 2016-02-29 | 2019-05-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Thermoplastic elastomer composition |
EP3404064A1 (en) | 2017-05-19 | 2018-11-21 | Sumitomo Chemical Company, Ltd | Thermoplastic elastomer composition |
US10640633B2 (en) | 2017-05-19 | 2020-05-05 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Thermoplastic elastomer composition |
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