JP2000233298A - 帯状部材の加圧処理装置及び帯状部材の加圧処理方法 - Google Patents

帯状部材の加圧処理装置及び帯状部材の加圧処理方法

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JP2000233298A
JP2000233298A JP11033258A JP3325899A JP2000233298A JP 2000233298 A JP2000233298 A JP 2000233298A JP 11033258 A JP11033258 A JP 11033258A JP 3325899 A JP3325899 A JP 3325899A JP 2000233298 A JP2000233298 A JP 2000233298A
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Yuji Kamiseki
祐史 上関
Hiroyuki Ishikawa
宏行 石川
Kiyohiro Kimura
清広 木村
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Sony Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯状部材に形成された塗布層に対して少なく
とも100℃以上の高温及び高圧条件下で加圧処理を行
う場合に、転圧ローラの表面温度変化による熱変形を防
止して、塗布層の高密度化、均質化及び帯状部材表面の
平滑化の向上を図る。 【解決手段】 加圧処理装置1は、帯状電極材20の塗
布層を加熱する予備加熱部3と、回転可能に支持されか
つ加熱される第1及び第2の転圧ローラ13,14が配
設され、これら第1及び第2の転圧ローラ13,14で
予備加熱部3において予め加熱された帯状電極材20の
塗布層を加熱すると同時に加圧する加圧処理部4とを備
える。また、帯状電極材20は、塗布層を予め加熱する
予備加熱処理と、予備加熱処理で予め加熱された帯状電
極材20の塗布層を転圧ローラ13,14で加熱しつつ
加圧する加圧処理とが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺の支持部材の
少なくとも片面に塗布層が形成されてなる電池の電極材
等の帯状部材に対して帯状部材の加圧処理を行う帯状部
材の加圧処理装置及び加圧処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】帯状部材としては、長尺の支持部材の少
なくとも片面に塗布層が形成されてなる、例えば容器内
に収納されてリチウムイオン二次電池を構成する正極及
び負極の電極材がある。リチウムイオン二次電池は、例
えば各種電子機器やノート型のパーソナルコンピュータ
或いはコードレス電話機等の直流電源として備えられて
いる。リチウムイオン二次電池は、一般に負極に金属リ
チウムが用いられるとともに、正極に各種電極材料と導
電材とを混合した電極活物質が塗布されてなる電極活物
質層が形成されて構成されている。
【0003】リチウムイオン二次電池は、その全体形状
から円筒型、偏平型、ピン型或いは平板型(角型、ペー
パ型)等に分類される。このようなリチウムイオン二次
電池は、例えば支持部材となる帯状の金属箔集電体に電
極活物質を塗布してなる電極材をセパレータを介して渦
巻状に巻回し、これを円筒型容器内に密封するととも
に、正極端子と負極端子とを設けて構成する。リチウム
イオン二次電池は、上述したように帯状の電極材を渦巻
状に巻回することにより反応面積を大きくすることがで
きることから大電流を得ることが可能となる。
【0004】近年のリチウムイオン二次電池は、その単
位面積あたりのエネルギー量を増やし、電池特性を向上
させるため、金属箔集電体に対して電極活物質の粒子が
バインダによってしっかり固定されるとともに、電極材
の塗布層における電極活物質の高密度化、均質化及び電
極材表面の平滑化が要求されている。このため、電極材
は、金属箔集電体に形成された電極活物質の塗布層に対
して加熱を行うと同時に加圧を行う。電極材は、上述し
た加熱及び加圧を行うことにより電極活物質の粒子がバ
インダ内で高密度にかつしっかりと固定される。
【0005】電極材に対して上述したように加熱及び加
圧を行う従来の加圧処理装置50は、図5に示すよう
に、天板51a及び基板51bを備えて構成された本体
フレーム51に互いに対向して配設された一対の第1及
び第2の転圧ローラ52,53によって電極材60を加
熱、加圧している。加圧処理装置50は、加圧シリンダ
54によって距離が調整される第1及び第2の転圧ロー
ラ52,53の間、具体的には相対する外周面52a,
53a間に電極材60を挟み込むことにより加圧処理を
行う。
【0006】また、加圧処理装置50は、第1及び第2
の転圧ローラ52,53の端面52b,53b側から図
示を省略する熱油供給部によって熱油が供給されること
により第1及び第2の転圧ローラ52,53の外周面5
2a,53aが暖められる。すなわち、加圧処理装置5
0においては、電極材60と熱油により暖められた外周
面52a,53aとを接触させることで、上述した加圧
処理と同時に電極材60に対して加熱処理を行う。
【0007】加圧処理装置50は、フランジ55に接続
された図示を省略するモータによってベアリング56を
介してフレーム51に回転可能に支持されている第1及
び第2の転圧ローラ52,53を回転させている。加圧
処理装置50は、第1及び第2の転圧ローラ52,53
を回転させることにより、加圧処理が終了した電極材6
0を図示を省略する巻き取り装置側に搬送する。
【0008】また、加圧処理装置50は、電極材60を
加圧する際、第1及び第2の転圧ローラ52,53が電
極材60の反力を受けて点線Eのように撓むため、逆ベ
ントシリンダ57で第1及び第2の転圧ローラ52,5
3を突っ張り、撓みを補正している。
【0009】従来の加圧処理装置50においては、上述
した第1及び第2の転圧ローラ52,53に金属ローラ
を使用して活物質の電極両表面の平滑化を実現してい
る。また、従来の加圧処理装置50では、同じサイズの
誘導加熱型ジャケットローラに比べ比較的高圧で使用可
能な鍛綱トリプルパスドリルドローラを使用することに
より線圧1tでの加圧処理を可能とし、電極材の塗布層
内における電極活物質の高密度化、均質化を実現してい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱処
理装置50は、加熱及び加圧処理を行うにあたって、熱
油を加熱媒体とした鍛綱トリプルパスドリルドローラを
使用すると、その外周表面の温度応答性が悪くなる。加
圧処理装置50は、第1及び第2の転圧ローラ52,5
3が特に正極材の加圧処理時に外周面52a,53aの
温度低下によって形状の変化で電極材60の幅方向の厚
みが変化する現象が発生する。
【0011】具体的には、図6(a)に示すように加圧
された電極材60の厚みが均一になるように第1及び第
2の転圧ローラ52,53間の距離を調整し、加圧処理
を開始するが、この加圧処理中に電極材60が接触する
部分の表面温度が低下する。第1及び第2の転圧ローラ
52,53は、図6(b)に示すように、表面温度が低
下するとその部分、すなわち外周面52a,53aの略
中央部分のローラ径が収縮してする。
【0012】加圧処理装置50においては、上述したよ
うに第1及び第2の転圧ローラ52,53の略中央部分
のローラ径が収縮するため、幅方向で隙間が異なる第1
及び第2の転圧ローラ52,53間を電極材60が加
圧、加熱されて搬送される。この結果、電極材60は、
幅方向において中央部の厚みが端部に比して厚く形成さ
れてしまう。
【0013】図7及び図8に処理速度30m/min、
線圧350kg/cm条件下で加圧を行った場合の、第
1及び第2の転圧ローラ52,53のX点、Y点におけ
る表面温度の変化の推移及び帯状部材の厚みの変化の推
移を示す。従来の加圧処理装置50は、図7に示すよう
に加圧処理時間が経過するにしたがい、第1及び第2の
転圧ローラ52,53の中央部の表面温度が変化、具体
的には4℃程度低下する。それに伴って、電極材60
は、図8に示すように第1及び第2の転圧ローラ52,
53の中央部に接触する部分の厚みが変化、具体的には
4μm程度厚くなる。このように、厚みが不均一な電極
材60は、金属箔集電体に対して電極活物質の密度が不
均一であるために、例えば渦巻状に巻回されたり、積層
されたりする際に不均一な層構造を構成することから電
池品質を劣化させるといった問題がある。
【0014】一方、従来の加圧処理装置50において
は、第1及び第2の転圧ローラ52,53を加熱せず常
温で加圧処理を行うと上述した問題は解決できるが、バ
インダが融けて電極内の活物質粒子を固定することがで
きずに粒子が脱落する粉落ち現象や金属箔集電体から電
極活物質が剥がれる剥離現象を引き起こし、電池内部の
ショート等のような重大な欠陥を引き起こすといった問
題がある。
【0015】そこで、本発明は、帯状部材に形成された
塗布層に対して少なくとも100℃以上の高温及び高圧
条件下で加圧処理を行う場合に、転圧ローラの表面温度
変化による熱変形を防止して、塗布層の高密度化、均質
化及び帯状部材表面の平滑化の向上を図る帯状部材の加
圧処理装置及び帯状部材の加圧処理方法を提供すること
を目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明に係る帯状部材の加圧処理装置は、長尺の支持部
材の少なくとも片面に形成された塗布層を加熱する予備
加熱部と、回転可能に支持されかつ加熱される少なくと
も2本以上の金属転圧ローラが配設され、これら金属転
圧ローラで予備加熱部において予め加熱された帯状部材
の塗布層を加熱すると同時に加圧する加圧部とを備える
ことを特徴とする。
【0017】また、本発明に係る帯状部材の加圧処理方
法は、長尺の支持部材の少なくとも片面に塗布層が形成
された帯状部材の塗布層を予め加熱する予備加熱処理
と、予備加熱処理で予め加熱された帯状部材の塗布層を
金属転圧ローラで加熱しつつ加圧する加圧処理とを行う
ことを特徴とする。
【0018】上述した本発明に係る帯状部材の加圧処理
装置及び加圧処理方法においては、帯状部材に対して加
熱及び加圧を行う前に、予備加熱部において帯状部材を
予め加熱しておくことにより、加圧部の金属転圧ローラ
ー表面温度の変化による熱変形を防止して、帯状部材に
対し高温、高圧条件下で安定した加圧処理が行われる。
このため、本発明に係る帯状部材の加圧処理装置及び加
圧処理方法によれば、安定した加圧処理が行われて均一
な厚さの帯状部材が形成されるとともに、帯状部材の塗
布層の高密度化、均質化及び帯状部材表面の平滑化が向
上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る帯状部材の加
圧処理装置及び加圧処理方法の具体的な実施の形態につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施
の形態においては、加圧処理装置1により加圧処理が行
われる帯状部材としてリチウムイオン二次電池等の二次
電池に用いられる帯状電極材20を使用した場合につい
て説明する。
【0020】まず、加圧処理装置1の説明に先立ち、こ
の加圧処理装置1によって加熱処理及び加圧処理が行わ
れる帯状電極材20について簡単に説明する。帯状電極
材20は、詳しい図示は省略するが支持部材となる帯状
の銅箔やアルミニウム箔等の金属集電体の両面に電極活
物質が高密度に分散されたバインダが塗布された塗布層
を形成して構成されている。帯状電極材20は、外装缶
等の容器内に正極材と負極材とが交互に巻回、積層等さ
れて収納されてリチウムイオン二次電池を構成する。
【0021】上述した帯状電極材20に対する加熱及び
加圧を行う加圧処理装置1は、図1に示すように、基台
2上に予備加熱部3と加圧処理部4とが配設されて構成
されている。加圧処理装置1は、加圧処理部4において
行われる帯状電極材20の加熱処理及び加圧処理の前
に、予備加熱部3において帯状電極材20の塗布層を予
め加熱する予備加熱処理が行われる。
【0022】予備加熱部3は、図2に示すように、フレ
ーム5に第1の加熱ローラ6及び第2の加熱ローラ7が
ベアリング8を介して互いに平行にかつ回転自在に支持
されて構成されている。第1の加熱ローラ6及び第2の
加熱ローラ7は、それぞれカップリング9を介して駆動
モータ10の動力が伝達して回転駆動する。第1の加熱
ローラ6及び第2の加熱ローラ7には、その表面温度の
応答性に優れている誘導加熱型ジャケットローラを使用
する。
【0023】第1の加熱ローラ6及び第2の加熱ローラ
7は、図示を省略する熱油供給部から熱油の供給を受け
ることにより加熱される。第1の加熱ローラ6及び第2
の加熱ローラ7は、後述する加圧処理部4に配設される
第1の及び第2の転圧ローラ13,14よりも高温にな
るまで加熱される。
【0024】予備加熱部3は、図1に示すように、第1
の加熱ローラ6の外周面6aに帯状電極材20の一方の
片面が接触するようにかけられ、第2の加熱ローラ7の
外周面7aに帯状電極材20の他方の片面が接触するよ
うにかけられている。予備加熱部3は、駆動モータ10
により第1の加熱ローラ6が同図中矢印A方向に、第2
の加熱ローラ7が同図中矢印B方向にそれぞれ回転駆動
する。予備加熱部3は、加熱された第1の加熱ローラ6
及び第2の加熱ローラ7の外周面6a,7aを接触させ
ることにより帯状電極材20に予備加熱処理を行って、
加圧処理部4に対して同図中矢印C方向に搬送する。
【0025】また、予備加熱部3においては、駆動モー
タ10と第1の加熱ローラ6及び第2の加熱ローラ7と
の間に第1の加熱ローラ6及び第2の加熱ローラ7の回
転速度を調節する滑りクラッチの役割を果たすパウダー
クラッチ11が配設される。予備加熱部3は、パウダー
クラッチ11によって第1の加熱ローラ6及び第2の加
熱ローラ7への帯状電極材20の貼り付きや、前後に配
設された図示を省略する巻出装置や巻取り装置との搬送
速度の違いによる帯状電極材20の張り過ぎ及び破断を
防止する。
【0026】加圧処理部4は、図1に示すように、フレ
ーム12に第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ
14が配設されて構成されている。加圧処理部4は、予
備加熱部3において塗布層が予め所定の温度に加熱され
た帯状電極材20に対して加熱処理及び加圧処理を行
う。
【0027】第1の転圧ローラ13は、詳細な図示を省
略するがベアリングを介してフレーム12に対して回転
可能に支持されている。また、第2の転圧ローラ14
は、第1の転圧ローラ13と同様にベアリングを介して
フレーム12に対して回転可能に支持されるとともに、
加圧シリンダ15によって第1の転圧ローラ13と接離
自在とされている。すなわち、加圧処理部4は、第1の
及び第2の転圧ローラ13,14間の距離、より具体的
には帯状電極材20に対して加圧を行う外周面13a,
14a間の距離が帯状電極材20の厚さに応じて変更可
能な構成とされている。
【0028】第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ロー
ラ14は、図示を省略する熱油供給部から熱油の供給を
受けることにより加熱される。加圧処理部4において
は、第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ14の
外周面13a,14aにおける熱変形を防止するため、
予備加熱部3から搬送される帯状電極材20の塗布層の
表面温度とほぼ同等の温度で加熱処理を行いながら帯状
電極材20を加圧する。このため、加圧処理部20にお
いては、図示を省略する温度センサ等の温度測定機構に
よって搬送されてくる帯状電極材20の表面温度を測定
し、この温度測定機構によって測定された温度に基づい
て第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ14の加
熱の状態を制御する。
【0029】加圧処理部4は、上述したように加熱され
た第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ14の間
に帯状電極材20を挟み込むことにより加圧処理を行
う。加圧処理装置1は、加熱された状態で帯状部材20
を加圧することにより、常温で加圧される場合に比して
塗布層内部に電極活物質をが固定され、粒子が脱落する
粉落ち現象や金属箔集電体から電極活物質が剥がれる剥
離現象を防止する。また、加圧処理装置1においては、
帯状電極材20が第1の転圧ローラ13及び第2の転圧
ローラ14とほぼ同じ温度に予め加熱されているため、
第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ14の外周
面13a,14aの表面温度降下による熱変形を抑制す
る。
【0030】加圧処理部4においては、第1の転圧ロー
ラ13及び第2の転圧ローラ14が図示を省略する駆動
モータにより図示を省略する巻取り装置等に帯状電極材
20を搬送する方向、すなわち第1の転圧ローラ13が
図1中矢印D方向に、第2の転圧ローラ14が図1中矢
印E方向に回転駆動する。
【0031】以下に、帯状電極材20の加圧処理方法に
ついて説明する。なお、本実施の形態においては、上述
した構成を有する加圧処理装置1を用いて帯状電極材2
0を加圧処理する場合について説明する。
【0032】まず、加圧処理装置1に対して帯状電極材
20の搬送方向の上流側に設置された図示を省略する巻
出装置から帯状電極材20が巻出される巻出し工程が行
われる。巻出装置から巻出された帯状電極材20は、加
圧処理装置1の予備加熱部3に配設されて回転駆動する
第1の加熱ローラ6及び第2の加熱ローラ7によって予
備加熱部3まで搬送される。
【0033】次に、予備加熱部3まで搬送された帯状電
極材20の塗布層を加熱する予備加熱工程が行われる。
予備加熱工程においては、熱油により加熱された第1の
加熱ローラ6及び第2の加熱ローラ7の外周面6a,7
aにそれぞれ帯状電極材20の片面が接触するようにか
けられ、この外周面6a,7a上を走行させることによ
り帯状電極材20の塗布層を加熱する。
【0034】予備加熱工程は、帯状電極部材20に形成
された塗布層を予め加熱することにより、後述する次工
程の加圧処理工程において加熱処理を行うために加熱さ
れた第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ14と
帯状電極材20との温度差をなくして、第1の転圧ロー
ラ13及び第2の転圧ローラ14の外周面13a,14
aの温度が下がることによる熱変形を防止する。このと
き、加圧処理装置1においては、帯状電極材20が予備
加熱部3から加圧処理部4に搬送される間に外気に曝さ
れて冷却されて、その表面温度が降下する。このため、
予備加熱工程は、予備加熱部3において、帯状電極材2
0の表面温度を加圧処理部4で加熱処理する場合に比し
て高温に、例えば加圧処理部4において100℃以上の
温度で加熱処理を行う場合には110℃〜120℃程度
まで加熱する。
【0035】そして、予備加熱工程において加熱された
帯状電極材20が予備加熱部3から加圧処理部4に搬送
されて加圧処理工程が行われる。加圧処理工程は、加圧
処理部4に配設されるとともに、上述したように熱油に
より加熱されかつ加圧シリンダ15により外周面13
a,14a間の距離が調整された第1の転圧ローラ13
及び第2の転圧ローラ14間に帯状電極材20を通して
走行させることにより塗布層の加熱及び加圧を行う。帯
状電極材20は、上述したように加熱されると同時に加
圧されることにより、電極活物質の粉落ち現象や剥離現
象が防止されるとともに、塗布層内の電極活物質の高密
度化、均質化及び塗布層表面の平滑化を図ることができ
る。
【0036】加圧処理部3においては、第1の転圧ロー
ラ13及び第2の転圧ローラ14の表面温度が予備加熱
部3において加熱され搬送されてくる帯状電極材20の
表面温度と同程度になるように制御される。具体的に
は、加圧処理部3は、図1に示す加圧処理される直前の
ポイントFにおける帯状電極材20の表面温度をセンサ
により測定し、その測定温度にしたがって熱媒となる熱
油の油温を調節して第1の転圧ローラ13及び第2の転
圧ローラ14を加熱する。加圧処理装置1においては、
上述したように予め加熱された帯状電極材20の表面温
度とほぼ同じ温度に第1の転圧ローラ13及び第2の転
圧ローラ14を加熱して加圧するため、第1の転圧ロー
ラ13及び第2の転圧ローラ14の熱変形を防止して、
帯状電極材20の厚みのバラツキを抑制することができ
る。
【0037】加圧処理部3において加圧処理が行われた
後、加圧処理装置1に対して搬送方向の下流側に設置さ
れた図示を省略する巻取り装置によって帯状電極材20
を巻き取る巻取り工程が行われる。
【0038】以上、加圧処理装置1を用いた帯状電極材
20の加圧処理方法について説明したが、本実施の形態
において処理速度30m/min、線圧400kg/c
m条件下で第1の転圧ローラ13及び第2の転圧ローラ
14の表面温度の推移を図3に、同条件下で加圧処理装
置1により加圧処理される帯状電極材20の厚みの推移
を図4にそれぞれ示す。加圧処理装置1においては、図
3の第1の転圧ローラ13の中央部分の表面温度の変化
を示すグラフA及び端部近傍の表面温度の変化を示すグ
ラフBに示すように、表面温度の変化がほとんど生じて
いないことがわかる。また、加圧処理装置1において
は、図4の第1の転圧ローラ13の中央部分の帯状電極
材20の厚みの変化を示すグラフA及び端部近傍の帯状
電極材20の変化を示すグラフBに示すように、厚みの
バラツキも1μm〜2μm程度に抑制されていることが
わかる。このため、加圧処理装置1は、高品質で高精度
の帯状電極材20を形成することによって、高品質で高
精度のリチウムイオン二次電池の製造を可能とする。
【0039】なお、本実施の形態においては、加圧処理
装置1で加圧処理される帯状部材をリチウムイオン二次
電池に用られる帯状電極材20として説明したが、これ
に限らず、帯状の適宜の被プレス材を所定の厚み寸法に
加圧処理する場合にも適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明に係
る帯状部材の加圧処理装置及び加圧処理方法は、帯状部
材を加圧する加圧部の前段に帯状部材の塗布層を加熱す
る予備加熱部を設けることにより、金属転圧ロールとほ
ぼ同じ温度まで予め加熱された状態の帯状電極部材に対
して加圧処理を行うことができる。このため、本発明に
係る帯状部材の加圧処理装置及び加圧処理方法によれ
ば、金属転圧ローラの熱変形を防止して帯状部材の厚み
寸法のバラツキが抑制され、高温、高圧条件下における
安定した加圧処理を行い極めて均一な厚み寸法の帯状部
材を形成することができる。また、本発明に係る帯状部
材の加圧処理装置及び加圧処理方法によれば、帯状部材
に100℃以上の高温条件下の加圧処理を安定して行う
ことで、電極材に密度ムラをなくし、帯状部材の塗布層
内の高密度化、均質化及び塗布層表面の平滑化を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加圧処理装置の側面図である。
【図2】加圧処理装置に備えられる加熱部の正面図であ
る。
【図3】加圧処理装置の加圧処理部に配設された転圧ロ
ーラの表面温度の推移を表す特性図である。
【図4】加圧処理装置により加圧処理が行われた帯状電
極材の厚み変化の推移を表す特性図である。
【図5】従来の加圧処理装置の正面図である。
【図6】従来の加圧処理装置の転圧ローラの正面図であ
り、(a)は熱変形前の状態を、(b)は熱変形前の状
態を示す図である。
【図7】従来の加圧処理装置の転圧ローラの表面温度の
推移を表す特性図である。
【図8】従来の加圧処理装置により加圧処理が行われた
電極材の厚み変化の推移を表す特性図である。
【符号の説明】
1 加圧処理装置,2 基台,3 予備加熱部,4 加
圧処理部,6 第1の加熱ローラ,7 第2の加熱ロー
ラ,13 第1の転圧ローラ,14 第2の転圧ロー
ラ, 20 帯状電極材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 清広 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4E090 AA04 AB04 5H014 AA04 BB01 BB05 BB08 BB17 EE01 EE05 EE07 EE10 HH08 5H029 AJ14 AL12 CJ02 CJ03 CJ22 CJ28 CJ30 DJ07 EJ01 EJ12 HJ14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺の支持部材の少なくとも片面に塗布
    層が形成された帯状部材に対して加熱処理及び加圧処理
    を行う帯状部材の加圧処理装置において、 上記帯状部材の塗布層を加熱する予備加熱部と、 回転可能に支持されかつ加熱される少なくとも2本以上
    の金属転圧ローラが配設され、これら金属転圧ローラで
    上記予備加熱部において予め加熱された上記帯状部材の
    塗布層を加熱すると同時に加圧する加圧部とを備えるこ
    とを特徴とする帯状部材の加圧処理装置。
  2. 【請求項2】 上記予備加熱部は、回転可能に支持され
    かつ加熱される少なくとも2本以上の加熱ローラが配設
    され、これら加熱ローラで上記帯状部材の塗布層を加熱
    することを特徴とする請求項1に記載の帯状部材の加圧
    処理装置。
  3. 【請求項3】 上記加圧部は、上記予備加熱部で加熱さ
    れた上記帯状部材の塗布層の表面温度を測定し、この測
    定した上記帯状部材の塗布層の表面温度とほぼ同じ温度
    に上記金属転圧ローラの表面温度を加熱することを特徴
    とする請求項1に記載の帯状部材の加圧処理装置。
  4. 【請求項4】 上記帯状部材は、帯状の金属箔集電体の
    少なくとも片面に電極活物質を一成分とする塗布層が形
    成された帯状の電極材であることを特徴とする請求項1
    に記載の帯状部材の加圧処理装置。
  5. 【請求項5】 長尺の支持部材の少なくとも片面に塗布
    層が形成された帯状部材の上記塗布層を予め加熱する予
    備加熱処理と、 上記予備加熱処理で予め加熱された上記帯状部材の塗布
    層を金属転圧ローラで加熱しつつ加圧する加圧処理とを
    行うことを特徴とする帯状部材の加圧処理方法。
  6. 【請求項6】 上記加圧処理は、上記予備加熱処理後に
    搬送される上記帯状部材の塗布層の表面温度を測定し、
    この測定された表面温度とほぼ同じ温度に加熱された上
    記金属転圧ローラで上記帯状部材の塗布層を加熱しつつ
    加圧することを特徴とする請求項5に記載の帯状部材の
    加圧処理方法。
  7. 【請求項7】 上記帯状部材は、帯状の金属箔集電体に
    電極活物質を一成分とする塗布層が形成された帯状の電
    極材であることを特徴とする請求項5に記載の帯状部材
    の加圧処理方法。
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