JP2002324549A - 非水電解質電池用電極の製造方法及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質電池用電極の製造方法及び非水電解質二次電池

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JP2002324549A
JP2002324549A JP2001125805A JP2001125805A JP2002324549A JP 2002324549 A JP2002324549 A JP 2002324549A JP 2001125805 A JP2001125805 A JP 2001125805A JP 2001125805 A JP2001125805 A JP 2001125805A JP 2002324549 A JP2002324549 A JP 2002324549A
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aqueous electrolyte
battery
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Yuji Iwashita
雄司 岩下
Kazuo Katai
一夫 片井
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極体積当たりの活物質の高密度化、電池の
高容量化・小型化が達成される非水電解質電池用電極を
製造する方法、前記電極を備える高容量を有する非水電
解質二次電池を提供する。 【解決手段】 電極活物質及びバインダーを含む電極合
剤塗料を電極集電体上に塗布し、乾燥して、電極活物質
層を形成し、その後、電極活物質層をロールプレス機に
より圧延する非水電解質電池用電極の製造方法におい
て、加熱された圧延ロールを用いて電極活物質層の圧延
を行う。前記圧延ロールの表面温度は、50〜160℃
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質電池用
電極の製造方法に関し、より詳しくは、電極体積当たり
の活物質の高密度化、電池の高容量化が達成される非水
電解質電池用電極を製造する方法に関する。また、本発
明は、前記方法により製造された電極を備える高容量を
有する非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の各種OA機器、VTRカメラ、携
帯電話等の電子機器の小型軽量化に伴い、これら電子機
器の駆動電源として用いられる二次電池の小型軽量化や
高性能化が要求されている。このような要求に答えるべ
く、高放電電位、高放電容量の非水電解質電池としてリ
チウムイオン二次電池の開発が急速にすすめられ、実用
化されている。
【0003】非水電解質電池の正極及び負極の各電極
は、一般に、電極活物質をバインダーと混合して電極塗
料(合剤)を調製し、電極集電体の片面又は両面上に電
極塗料を塗布し、乾燥し、電極活物質層を形成し、その
後、圧延加工し、切断することにより製造されている。
非水電解質電池は、例えば、得られたシート状の正極及
び負極を用いて、正極、セパレータ、負極、セパレー
タ、正極... という順で熱圧着して、製造される。
【0004】電極製造における圧延加工は、電極集電体
の片面又は両面上に形成された電極活物質層の厚みを薄
くし且つ一定に整え、電極体積当たりの活物質の密度を
高めるために行われる。従来、圧延加工はロールプレス
機により室温で行われている(特開平10−64521
号公報)。ところが、室温での圧延加工では、圧延加工
で薄くされた電極活物質層の厚みが、後の電極の熱圧着
工程での熱により厚くなってしまう(スプリングバッ
ク)という問題があった。このような背景から、従来の
製造方法では、電極体積当たりの活物質の高密度化は不
十分であり、電池の更なる小型計量化の障壁となってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、電極体積当たりの
活物質の高密度化、電池の高容量化・小型化が達成され
る非水電解質電池用電極を製造する方法を提供すること
にある。また、本発明の目的は、前記方法により製造さ
れた電極を備える高容量を有する非水電解質二次電池を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、加熱された圧延ロールを用いて電極活物質層の
圧延を行うことによって、熱によるスプリングバックが
低減された電極が得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、電極活物質及びバイ
ンダーを含む電極合剤塗料を電極集電体上に塗布し、乾
燥して、電極活物質層を形成し、その後、電極活物質層
をロールプレス機により圧延する非水電解質電池用電極
の製造方法において、加熱された圧延ロールを用いて電
極活物質層の圧延を行うことを特徴とする、非水電解質
電池用電極の製造方法である。本発明は、前記圧延ロー
ルの表面温度が50〜160℃である、前記の非水電解
質電池用電極の製造方法である。本発明は、前記圧延ロ
ールによる負荷荷重が、5〜1000kg/cmであ
る、前記の非水電解質電池用電極の製造方法である。
【0008】本発明は、正極、負極、セパレータ及び電
解液を備える非水電解質二次電池であって、正極及び/
又は負極は、前記いずれかの方法により製造されたもの
である非水電解質二次電池である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の方法においては、まず、
電極活物質及びバインダーを溶剤と共に混合することに
よって、スラリー状の電極合剤塗料を調製する。この
際、さらに必要に応じて導電剤や添加剤を加えることも
ある。
【0010】電極活物質としては、従来より電極活物質
として使用されているものであれば特に制限なく、各種
の材料を使用することができる。正極活物質としては、
例えば、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な酸化
物又は炭素材料を用いることができる。このような酸化
物としては、リチウムを含む複合酸化物が挙げられ、例
えば、コバルト酸リチウムLix CoO2 (0<x≦
1.0)、マンガン酸リチウムLi1+x Mn2-x
4 (0≦x≦1/3)、ニッケル酸リチウムLix Ni
2 (0<x≦1.0)などが挙げられる。これら酸化
物粉末の平均粒子径は1〜40μm程度が好ましい。
【0011】負極活物質としては、例えば、炭素質材
料、リチウム金属、リチウム合金、スズ酸化物等の酸化
物が用いられる。炭素質材料としては、特に制限される
ものではなく、例えば、無定形炭素、アセチレンブラッ
ク、石油コークス、石炭コークス、人造黒鉛、天然黒
鉛、グラファイト系炭素繊維、難黒鉛化炭素等を用いる
ことができる。これらの中から、目的とする電池の特性
に応じて、当業者が適宜選択することができる。
【0012】電極塗料用のバインダーとしては、特に制
限されるものではなく、従来より使用されている結晶性
樹脂、非結晶性樹脂等の各種バインダーを使用すること
ができる。例えば、バインダーとして、ポリアクリルニ
トリル(PAN)、ポリエチレンテレフタレートや、ポ
リフッ化ビニリデン(PVDF) 、ポリフッ化ビニル、
フッ素ゴム等のフルオロカーボン系樹脂等を用いること
ができる。バインダーは、電極活物質100重量部に対
して、通常1〜40重量部、好ましくは2〜25重量
部、特に好ましくは5〜15重量部の量で使用される。
【0013】電極塗料用の溶剤としては、特に制限され
るものではなく、電極塗料の調製する際に従来より使用
されている各種の溶剤を使用することができる。例え
ば、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルイソブチ
ルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(ME
K)、シクロヘキサノン、トルエン等が挙げられる。
【0014】導電剤は、必要に応じて、電極活物質の電
子伝導性を補足する目的等のため加えることができる。
導電剤としては、特に制限されるものではなく、公知の
各種導電剤を用いるとよい。例えば、アセチレンブラッ
ク、グラファイト、金・銀・銅微粒子等が挙げられる。
また、さらに炭酸リチウム、シュウ酸、マレイン酸等の
公知の各種添加剤を加えることもできる。
【0015】電極活物質、バインダー、導電剤、溶剤等
の混合は、常法により行うことができる。例えば、ロー
ルミル法により、乾燥空気下や不活性ガス雰囲気下で混
合する。
【0016】次に、得られたスラリー状の電極塗料を電
極集電体上に塗布する。塗布は電極の目的に応じて、集
電体の両面に行ってもよいし、片面のみに行ってもよ
い。また、集電体の両面に電極塗料を塗布する場合に
は、同時に両面に塗布して次の乾燥工程を行ってもよい
し、片面に塗布して乾燥工程を行い、続いて他面に塗布
して乾燥工程を行ってもよい。
【0017】本発明において、電極集電体としては、金
属箔、金属シート、パンチィングメタル、金属網等が使
用され、金属箔、パンチィングメタルが好適である。電
極集電体の金属材料としては、特に制限されるものでは
なく、従来より電極集電体に使用されている各種の金属
材料を使用することができる。このような金属材料とし
ては、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッ
ケル、鉄等が挙げられ、銅、アルミニウム等が好まし
い。電極集電体の厚みは、通常1〜100μm、好まし
くは5〜50μmである。
【0018】電極塗料の電極集電体への塗布は、公知の
方法、例えば、エクストルージョンコート、グラビアコ
ート、リバースロールコート、ディップコート、キスコ
ート、ドクターコート、ナイフコート、カーテンコー
ト、ノズルコート、スクリーン印刷等の塗布方法より行
うことができる。
【0019】電極塗料の塗布に続いて、乾燥を行い、溶
剤を除去する。乾燥は常法により行うことができる。例
えば、30〜150℃で、3〜20分間程度の乾燥を行
う。このようにして、電極集電体の片面又は両面に電極
活物質層が形成される。
【0020】乾燥後、電極活物質層が形成された電極集
電体を、ロールプレス機により圧延し、電極活物質層の
厚みを薄くし且つ一定に整え、電極体積当たりの活物質
の密度を高める。
【0021】本発明においては、ロールプレス機による
圧延に際して、加熱された圧延ロールを用いる。加熱さ
れた圧延ロールを用いることにより、乾燥後の電極活物
質層内の残留ひずみが解消され、その結果、正極、セパ
レータ及び負極を熱圧着する際の熱によっても、電極活
物質層の厚みが元に戻ってしまうこと(スプリングバッ
ク)が低減されると考えられる。圧延ロールの表面温度
は、正極又は負極に用いられている活物質の種類、バイ
ンダーの種類や配合割合にもよるが、好ましくは50〜
160℃であり、より好ましくは100〜160℃であ
る。50℃以上の圧延ロール温度でスプリングバックの
低減効果が得られ、100℃以上の圧延ロール温度でス
プリングバックのより大きな低減効果が得られる。一
方、160℃を超える圧延ロール温度とするとバインダ
ー樹脂の溶融温度となり、電極活物質塗膜がロール表面
に付着しやすくなる。
【0022】本発明においては、加熱された圧延ロール
を用いて圧延加工を行うため、室温での圧延ロールを用
いた場合よりも圧延ロールによる負荷荷重を小さくして
も、所望の圧延を行い得る。負荷荷重は一般に5〜10
00kg/cm程度とすることができ、活物質の種類、
バインダーの種類や配合割合によって、適宜負荷荷重を
定めるとよい。加熱された圧延ロールを用いて圧延加工
を行うため、負荷荷重を小さくできるので、高い負荷荷
重による集電体のしわや破断の発生という弊害が低減さ
れる。
【0023】本発明においてロールプレス機による圧延
操作を複数回繰り返すことも可能であり、その場合に
は、すべてのロールプレス機の圧延ロールを加熱された
ものとしてもよいし、あるいは一部のロールプレス機の
圧延ロールを加熱されたものとしてもよい。また、圧延
加工に先立って、圧延処理すべき電極活物質層が形成さ
れた電極集電体を予備加熱してもよい。
【0024】本発明において特に限定されないが、圧延
加工によって、電極集電体の片面に電極活物質層を有す
る電極の場合、全厚20〜200μm程度とすることが
好ましい。電極集電体の両面に電極活物質層を有する電
極の場合、全厚40〜400μm程度とすることが好ま
しい。すなわち、電極活物質層の厚みは10〜150μ
m程度とすることが好ましい。
【0025】圧延加工の後、電極を所定の寸法に切断す
る。切断は、一般に、電極を製造流れ方向に沿って所定
の幅にするスリット工程と、所望の長さにする裁断工程
からなる。また、圧延加工に先立ってスリット工程を行
い、スリット工程後に圧延加工を行うこともある。この
ようにして、電極が得られる。
【0026】本発明は、上述の本発明の方法により製造
された正極及び/又は負極を備える非水電解質二次電池
にも関する。本発明の非水電解質二次電池は、正極、負
極、セパレータ及び電解液を備える。
【0027】セパレータとしては、特に限定されること
なく、従来よりセパレータに使用されているものを使用
することができる。例えば、セパレータの構成材料とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン類、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエス
テル類、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体のよ
うな熱可塑性フッ素樹脂類、セルロース類などが挙げら
れ、顔料類を含有していてもよい。これらのうちから、
1種又は2種以上を用いることができる。2種以上を用
いる場合、各材料からなるフィルムを貼り合わせたもの
としてもよい。セパレータの形態としては、JIS−P
8117に規定される方法で測定した通気度が5〜20
00秒/100cc程度、厚さが5〜100μm程度の
微多孔膜フィルム、織布、不織布などがある。
【0028】本発明の非水電解質二次電池において、リ
チウム塩を支持電解質とし、これを有機溶媒に溶解させ
た電解液が用いられる。有機溶媒としては、特に限定さ
れるものではないが、エチレンカーボネート(EC)、
プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネー
ト、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボ
ネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボ
ネート等のカーボネート類、テトラヒドロフラン(TH
F)、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキ
ソラン、4−メチルジオキソラン等の環状エーテル類、
γ−ブチロラクトン等のラクトン類、スルホラン、3−
メチルスルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタ
ン、エトキシメトキシエタン、エチルジグライム等が挙
げられる。有機溶媒は、単独もしくは2種類以上を混合
して使用される。
【0029】また、支持電解質としては、特に限定され
るものではないが、LiClO4 、LiAsF6 、Li
PF6 、LiBF4 等が挙げられる。支持電解質は、単
独もしくは2種類以上を混合して使用される。
【0030】本発明の非水電解質二次電池の形態として
は、種々のものがあり、例えば、コイン型電池の他に、
正極、負極及びセパレーターを用いてジェリーロールと
し、これを丸型や角型の缶に収めたもの等が挙げられ
る。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。 [実施例1:正極の製造]下記組成のスラリー状の正極
用塗料を調製した。
【0032】 (正極用塗料の組成) 正極活物質:コバルト酸リチウム 100重量部 導電剤:アセチレンブラック 6.7重量部 バインダー:フッ素ゴム 4.4重量部 溶剤:N−メチルピロリドン(NMP) 73重量部
【0033】バインダー4.4重量部を溶剤40重量部
に溶解してラッカーを作製した。次に、導電剤6.7重
量部と正極活物質100重量部の混合粉に上記ラッカー
44.4重量部を加えて混練した後、混練物に溶剤33
重量部を加えてよく混合し、正極用塗料とした。
【0034】(正極両面品の製造)厚さ15μmのアル
ミニウム箔からなる電極集電体の片面に、電極単位面積
当たりの片面の活物質量が18mg/cm2 となるよう
に、ノズルコートにより上記の正極用塗料を塗布した
後、80〜130℃の乾燥炉で乾燥して電極活物質層を
形成した。その後、アルミニウム箔の他の面に、同様の
塗布及び乾燥操作を行って電極活物質層を形成した。こ
のとき、電極集電体の両面に電極活物質層が付与された
正極全体の厚みは、205μmであった。
【0035】乾燥工程後の正極を、一対の直径350m
mの金属製圧延ロールを有するロールプレス機により、
正極全体の厚みが151μmになるように圧延した。前
記圧延ロールの表面温度は80℃であり、圧延ロールに
よる負荷荷重は200kg/cmであった。これを所定
幅にスリットし、所定長に裁断し、正極両面品を得た。
【0036】(正極片面品の製造)厚さ20μmのアル
ミニウム箔からなる電極集電体の片面に、電極単位面積
当たりの片面の活物質量が18mg/cm2 となるよう
に、ノズルコートにより上記の正極用塗料を塗布した
後、80〜130℃の乾燥炉で乾燥して電極活物質層を
形成した。このとき、電極集電体の片面に電極活物質層
が付与された正極全体の厚みは、115μmであった。
【0037】乾燥工程後の正極を、一対の直径350m
mの金属製圧延ロールを有するロールプレス機により、
正極全体の厚みが88μmになるように圧延した。前記
圧延ロールの表面温度は80℃であり、圧延ロールによ
る負荷荷重は180kg/cmであった。これを所定幅
にスリットし、所定長に裁断し、正極片面品を得た。
【0038】[実施例2:正極の製造]圧延ロールの表
面温度を160℃とした以外は、実施例1と同様にして
正極両面品及び片面品を作製した。圧延ロールによる負
荷荷重は両面品の場合で135kg/cm、片面品の場
合で120kg/cmであった。
【0039】[比較例1:正極の製造]圧延ロールの表
面温度を25℃とした以外は、実施例1と同様にして正
極両面品及び片面品を作製した。圧延ロールによる負荷
荷重は両面品の場合で270kg/cm、片面品の場合
で250kg/cmであった。
【0040】[実施例3:負極の製造]下記組成のスラ
リー状の負極用塗料を調製した。
【0041】 (負極用塗料の組成) 負極活物質:グラファイト 100重量部 導電剤:アセチレンブラック 3.5重量部 バインダー:ポリフッ化ビニリデン(PVDF) 11.5重量部 溶剤:N−メチルピロリドン(NMP) 156.4重量部
【0042】まず、バインダー11.5重量部を溶剤1
32重量部に溶解してラッカーを作製した。次に、導電
剤3.5重量部と負極活物質100重量部の混合粉に溶
剤24.4重量部と上記ラッカー143.5重量部を加
えてよく混合し、負極用塗料とした。
【0043】次に、厚さ17μmの電解銅箔からなる電
極集電体の片面に、電極単位面積当たりの片面の活物質
量が9mg/cm2 となるように、ノズルコートにより
上記の負極用塗料を塗布した後、80〜130℃の乾燥
炉で乾燥して電極活物質層を形成した。その後、銅箔の
他の面に、同様の塗布及び乾燥操作を行って電極活物質
層を形成した。このとき、電極集電体の両面に電極活物
質層が付与された負極全体の厚みは、210μmであっ
た。
【0044】乾燥工程後の負極を、一対の直径350m
mの金属製圧延ロールを有するロールプレス機により、
負極全体の厚みが141μmになるように圧延した。前
記圧延ロールの表面温度は80℃であり、圧延ロールに
よる負荷荷重は250kg/cmであった。これを所定
幅にスリットし、所定長に裁断し、負極を得た。
【0045】[実施例4:負極の製造]圧延ロールの表
面温度を160℃とした以外は、実施例3と同様にして
負極を作製した。圧延ロールによる負荷荷重は150k
g/cmであった。
【0046】[比較例2:負極の製造]圧延ロールの表
面温度を25℃とした以外は、実施例3と同様にして負
極を作製した。圧延ロールによる負荷荷重は310kg
/cmであった。
【0047】[正極、負極の評価] (加熱・加圧によるスプリングバック)実施例及び比較
例で得られた電極それぞれについて、加熱・加圧による
スプリングバックを評価した。すなわち、電極を、17
0℃、100秒、0.2MPaの条件で加熱し、加熱後
の電極全体の厚みと、加熱前の電極全体の厚みとの差を
スプリングバックとして評価した。以上の結果を表1に
示す。表1において、電極単位面積当たりの片面の活物
質量を充填量として表す。
【0048】
【表1】
【0049】表1より、実施例1〜4では、加熱圧延ロ
ールを用いて圧延加工を行ったため、加熱・加圧による
スプリングバックが低減され、加熱後の電極全体の厚み
が小さく、すなわち、電極単位体積当たりの活物質量が
高密度となった。さらに、実施例1、2では比較例1に
比べ、また実施例3、4では比較例2に比べ、圧延の負
荷荷重が小さくすることができ、集電体のしわや破断は
全然発生しなかった。
【0050】[実施例5:電池の製造]実施例1で得ら
れた正極と、実施例3で得られた負極を用いて、二次電
池を以下のように作製した。
【0051】電極とセパレータを所定のサイズに打ち抜
き、正極片面・セパレータ・負極・セパレータ・正極両
面・セパレータ・負極・セパレータ・正極両面・セパレ
ータ・......・セパレータ・正極両面・セパレータ・負
極・セパレータ・正極両面・セパレータ・負極・セパレ
ータ・正極片面となるように所定数積層し、積層体を得
た。このとき、最外層の正極は活物質層面がセパレータ
に接するように配置した。この積層体にリード線を溶接
し、その後、アルミニウムラミネートフィルムからなる
外装体に挿入した。次に、電解液を注液し、封口し、予
備充電、及びエージングを行い、シート型の非水電解質
二次電池を作製した。
【0052】[実施例6:電池の製造]実施例2で得ら
れた正極と、実施例4で得られた負極を用いて、実施例
5と同様にして二次電池を作製した。
【0053】[比較例3:電池の製造]比較例1で得ら
れた正極と、比較例2で得られた負極を用いた以外は、
実施例5と同様にして二次電池を作製した。
【0054】(電池特性評価)作製された各二次電池の
容量を測定した。 実施例5の電池:664mAh 実施例6の電池:668mAh 比較例3の電池:657mAh 実施例5、6の電池では、比較例3の電池に比べ、高い
容量が得られた。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、加熱された圧延ロール
を用いて電極活物質層の圧延を行うことによって、熱に
よるスプリングバックが低減され、且つ電極単位体積当
たりの活物質量が高密度化された電極が得られる。電極
単位体積当たりの活物質量がより高密度とされた電極を
用いると、電池の小型化が達成される。本発明によれ
ば、前記電極を備える高容量を有する非水電解質二次電
池が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ03 AK03 AL02 AL07 AL08 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ02 CJ03 CJ22 DJ04 DJ07 DJ08 DJ09 EJ04 EJ12 HJ14 5H050 AA08 BA17 CA07 CB02 CB08 CB09 CB12 DA11 DA13 DA18 DA19 EA10 EA22 EA24 GA02 GA03 GA22 HA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極活物質及びバインダーを含む電極合
    剤塗料を電極集電体上に塗布し、乾燥して、電極活物質
    層を形成し、その後、電極活物質層をロールプレス機に
    より圧延する非水電解質電池用電極の製造方法におい
    て、加熱された圧延ロールを用いて電極活物質層の圧延
    を行うことを特徴とする、非水電解質電池用電極の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記圧延ロールの表面温度が、50〜1
    60℃である、請求項1に記載の非水電解質電池用電極
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 正極、負極、セパレータ及び電解液を備
    える非水電解質二次電池であって、正極及び/又は負極
    は、請求項1又は2に記載の方法により製造されたもの
    である非水電解質二次電池。
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