JPS6218098Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用シフトレバー装置に関する。

第１図、第２図を参照して従来例について説明
する。このシフトレバー装置は本体１、管形スパ
イダ２、シフトレバー３、セレクトレバー４より
構成されている。

本体１は舟形をなし、その右側の側板１ａには
シフト用で車の左右方向をむき水平な第１軸５が
固着され、左側の側板１ｂには第１軸より前方に
オフセツトし車の左右方向をむいたセレクトレバ
ー軸６が固着されている。

管形スパイダ２は第１パイプ７と第２パイプ８
の軸心を直角方向にむけ両パイプを接触させて固
着するとともに第１パイプ７の下方には図示しな
いシフトケーブルを連結するシフト用アーム９を
設け、又第１パイプ７は第１軸５に揺動自在に嵌
入されている。

シフトレバー３の上端には図示しないノブが螺
着され、下端には逆Ｕ字形の二又１１が固着され
ている。二又１１の両側面に貫通孔が設けられ、
この二又内に挾まれた第２パイプ８の孔と二又の
貫通孔とを貫通する通しボルトは第２軸１３を形
成している。又二又１１の左側面には斜め下方に
傾斜したセレクト用のシフトレバーブラケツト１
４が固定されている。

セレクトレバー４は第２図に示すとおりブツシ
ユ入りのスリーブ１５に対しその軸心に直角に、
その先端にセレクトケーブルを取り付けるセレク
ト用アーム１６を固着すると同時に長溝１７ａを
有するセレクト用ブラケツト１７をスリーブ１５
の軸心とセレクト用アーム１６とに直角となるよ
うに固着形成し、このセレクトレバー４のスリー
ブ１５をセレクトレバー軸６に揺動自在に嵌入す
るとともに、長溝１７ａ内にはシフトレバーブラ
ケツト１４のボール１４ａを樹脂製のボールシー
ト１８を介してボールジヨイント形式に揺動およ
び摺動自在に支持している。なお前記ボールジヨ
イントのボール１４ａの中心はシフトレバー位置
が３，４速において第１軸５の軸線上にあるよう
に構成されている。またボールシート１８は樹脂
製で外形は正方形をなし、その中心部にはボール
ジヨイントのボール１４ａを収容するボール穴１
９とボール挿入口には２本のスリツト１８ａが削
設されている。

前記従来例の作用について第１図、第２図を参
照して説明する。

このシフトレバー装置は管形スパイダ２を使用
しているので第１軸５と第２図１３は常にシフト
とセレクト操作に必要な直角を保持している。

シフトレバー３を前後方向に動かしてシフト操
作を行うと、シフトレバー３の運動は第２軸１
３、第２パイプ８、第１パイプ７をへて第１軸５
のまわりの揺動運動となつてシフト用アーム９に
伝わり、シフト用アーム９の下端９ａに締結され
た図示しないシフトケーブル用連結部材とシフト
ケーブルを介してトランスミツシヨンに伝えられ
る。

次にシフトレバー３を左右方向に動かしてセレ
クト操作を行うと、シフトレバー３は第２軸１３
のまわりの揺動運動となりこれがシフトレバー用
ブラケツト１４、ボール１４ａ、ボールシート１
８、セレクト用ブラケツト１７へと伝わり、セレ
クトレバー４の揺動運動がセレクト用アームの先
端１６ａに締結された図示しない連結部材、セレ
クトケーブルをへてトランスミツシヨンへ伝達さ
れる。

上記従来例のシフトレバー装置は、部品点数が
多いので生産性が悪く軸受部が多いため作動時の
ガタが出易く、第３速、第４速においてボールジ
ヨイントのボール中心が第１軸の軸線上に正確に
配設されないときは、３，４速においてもシフト
とセレクトが完全に分離されないなどの欠点を有
している。

本考案の目的は、前記問題点を解除し、同一支
点でシフトとセレクト操作が行われしかも部品点
数が少く生産性がよく構造簡単で操作が円滑に行
われるシフトレバー装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて説
明する。

本考案によるシフトレバー装置は第３図乃至第
７図に示すとおりシフトレバー２０、本体２１、
シフトレバー球軸受部２２、セレクトレバー２３
より構成されている。

シフトレバー２０は、操作レバー２４の下端に
球体２５が挿入され側方よりセレクトピン２７の
一端を嵌入して球体２５を操作レバー２４に固定
し、セレクトピン２７の先端２７ａは小球状に形
成されている。又操作レバー２４の上端には握り
２４ａがの付けられ、さらにそのレバー中間部に
は図示しないシフトケーブル用連結部材を締結す
るシフトヨーク２４ｂが固着されている。

本体２１は第４図、第５図に示すとおり舟形状
をなし、その右側の側板２１ａには水平で車の左
右方向をむいたセレクトレバー軸３１が固着さ
れ、本体の底板２１ｂの後方にはシフトレバーの
球軸受部２２を固定するボルト孔が穿設されてい
る。

シフトレバー球軸受部２２はケージ２６、ボー
ルシート２８、ばね２９よりなり、ケージ２６の
上部は操作レバー２４が貫通する孔が穿設され、
この右側方にはセレクトピン２７の揺動運動の案
内溝２６ａが設けられている。操作レバーと球軸
受部２２を組み立てるには、球体２５をケージ２
６内に挿入し、上方より操作レバー２４を球体２
５の孔に挿入し、側方より案内溝２６ａを通して
セレクトピン２７の一端を両者２４，２５内に挿
入し球体２５と操作レバー２４を固定する。さら
に球体２５は下方よりばね２９で付勢したボール
シート２８を介して支持され、さらにケージ２６
は本体を介して自動車の床に固定されている。

即ちシフトレバー２０下部の球体２５は床に固
定された球軸受部２２によつて、その上面はケー
ジ２６の内部係合面で、その下面は上方にばね２
９で付勢されたボールシート２８を介して支持さ
れており、シフトレバー２０は球軸受部２２およ
び本体の底部２１ｂを介して自動車の床に枢支さ
れている。

セレクトレバー２３は第６図、第７図に示すと
おり、Ｌ型板状をしており、その基面の基部に垂
直に設けたメタル付軸受部２３ａで前記セレクト
レバー軸３１に回転自在に軸支されている。セレ
クトレバー２３の一端２３ｂには図示しないセレ
クトケーブル用連結部材が締結される孔が穿設さ
れ、その他端２３ｃに固着されたコ字形板３０内
にはボールシート２８を介してセレクトピン２７
の球状先端２７ａが摺動および揺動自在に係合さ
れている。

前記のように構成された本考案に係るシフトレ
バー装置の作用について説明する。

第３図でシフトレバー２０の握り２４ａを車両
の前後方向に動かしシフト操作を行うと、シフト
レバー２０は下端の球体２５を中心として揺動
し、シフトヨーク２４ｂに締結された図示しない
連結部材、シフトケーブルを介してシフトレバー
２０の運動が図示しないトランスミツシヨンに伝
えられる。

次にシフトレバー２０を横方向に動かしてセレ
クト操作を行うと、シフトレバー２０の下端に装
着されたセレクトピン２７は球体２５を中心とし
て先端の小球２７ａが上下方向に揺動運動をし、
この運動がボールシート２８、コ字形板３０を介
してセレクトレバー２３のセレクト軸３１のまわ
りの揺動運動となりこの揺動運動がセレクトレバ
ー２３の一端２３ｂに締結された図示しない連結
部材、セレクトケーブルを介して図示しないトラ
ンスミツシヨンに伝達される。

本考案のシフトレバー装置は、シフトレバーの
下端の球体を上部はケージの上方内面で係合させ
下部はばねによつて一定の力で上方に付勢された
ボールシートで係合させてシフトレバーを本体に
枢支しているので、シフトおよびセレクト操作が
完全に同一支点で行われしかも部品点数が少いの
で生産性がよく、構造簡単で操作が同じ力で円滑
に安定して行われる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来型のシフトレバー装置の断面図、
第２図はセレクトレバーの斜視図、第３図乃至第
７図は本考案に係るシフトレバー装置の実施例で
第３図は概略説明図、第４図は正面要部断面図、
第５図は上面図、第６図はセレクトレバーの正面
図、第７図は同上面図。 ２０……シフトレバー、２１……本体、２１ａ
……右側板、２１ｂ……底板、２２……シフトレ
バー球軸受部、２３……セレクトレバー、２３ａ
……セレクトレバー軸受部、２３ｂ……セレクト
レバーの一端、２３ｃ……セレクトレバーの他
端、２４……操作レバー、２４ａ……握り、２４
ｂ……シフトヨーク、２５……球体、２６……ケ
ージ、２６ｂ……（セレクトピン）案内溝、２７
……セレクトピン、２７ａ……セレクトピン先端
小球、２８……ボールシート、２９……ばね、３
０……コ字形板、３１……セレクトレバー軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 舟形状をなし右側板には水平で車の進行方向に
   直角にセレクトレバー軸又底板後方にはシフトレ
   バー球軸受の固定用ボルト孔を有し自動車の床に
   装置された本体と、操作レバーの上端には握りを
   設え下端にはセレクト時とシフト時の回転中心と
   なる球体およびセレクトピンを配設し操作レバー
   の中間部にはシフトヨークを設えたシフトレバー
   と、前記球体上面とはケージの上方内面で係合し
   球体下面とはばねで上方に付勢されたボールシー
   トで係合してシフトレバーを本体に枢支しており
   さらに前記ケージにはセレクトピンの案内溝が右
   側上下方向に削設された球軸受部と、ほぼＬ形状
   基板の基部に設けられた軸受部で前記セレクトレ
   バー軸に回転自在に軸支され、その基板の一端に
   はトランスミツシヨンへのセレクトケーブル連結
   部材が締結され基板の他端に固着されたコ字形板
   内にボールシートを介してセレクトピンの球状先
   端が揺動および摺動自在に係合されているセレク
   トレバーとを具え、シフトレバーのシフト操作に
   よりシフトヨークに生じる前後方向の運動および
   セレクト操作によりセレクトピンとボールシート
   を介してセレクトレバーの一端に生じる前後方向
   の運動がそれぞれケーブルをへてトランスミツシ
   ヨンに伝えられることを特徴とするシフトレバー
   装置。