JPS62108089A - 熱転写リボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、サーマルプリンタ等の熱転写により印字を行
う印字装置に使用される熱転写リボンに関するものであ
る。

［従来技術１ 熱転写リボンを使った印字は、サーマルヘッドにより熱
転写リボンを印字用紙に密着させ、そのサーマルヘッド
の多数の発熱素子のうち所要の発熱素子を発熱させるこ
とにより、その発熱素子に熱転写リボンの支持体を介し
て接している熱溶融性インク部分が溶けて印字用紙に転
写されることにより行われる。

そして、従来この種の熱転写リボンは着色剤とそのバイ
ンダ剤とからなる熱溶融性インクを支持体上に塗布した
だけのものであり、前記バインダ剤はワックスを主成分
としていた。

［発明が解決しようとする問題点］ 前述のように熱溶融性インクを支持体上に塗布しただけ
の熱転写リボンでは普通紙に印字を行った場合、その普
通紙の平滑度がベック平滑度で数十秒までのものでない
と、充分な印字品質が得られなかった。

この原因は、第２図に示すように印字用紙の表面平滑度
が低い場合には、印字用紙の表面の凹部に熱溶融性イン
クが接触できず、インクの転写が達成されないために印
字のカスタや扱けが発生することにより起こるものて場
る。

これを解消する方法として、熱溶融性インクの溶融粘度
を大幅に低下させ、印字用紙の凸部の接触部分からイン
クを浸透させ、四部の非接触部分までインクを到達させ
ることが考えられるか、このようなインクの浸透はイン
クが転写されるへぎてない部分でも起り、転写像の輪郭
が不明瞭となり、にじんだ感じになる。

［発明の目的］ 本発明は、前述したような従来の熱転写リボンの問題点
を解決するためになされたもので、その目的とするとこ
ろは、従来のサーマルヘッドで充分実現可能な印字エネ
ルギ範囲内で非平滑な印字用紙にもカスレヤ扱けのない
鮮明な印字ができるとともに、インクのにじみかなく輪
郭か明瞭な印字がでざる熱転写リボンを提供するもので
おる。

［問題点を解決するための手段］ 前記の目的を達成するために、本発明の熱転写リボンに
おいては、インク層上に溶融粘度が高く、且つ印字用紙
への付着力か比較的弱い熱可塑性樹脂を主成分とするト
ップコート層か積層されており、前記インク層は前記ト
ップコート層と相溶しない熱可塑性樹脂を主成分とする
バインダ剤と着色剤とを混合してなる熱溶融性インクに
より形成されている。

［作用］ 上記構成によれば、印字時に印字用紙の凸部の接触点で
サーマルヘッドからの熱により溶融したトップコート層
が充分固着し、熱転写リボンの剥離時に支持体と熱溶融
性インクとの間の密着力に比べて熱溶融性インク自体の
凝集力の方が大きいことにより用紙の四部に対応する非
接触部分の溶融している熱溶融性インクをも一緒に剥離
転写することができる。

［実施例］ 以下に本発明の一実施例を第１図乃至第３図を参照して
説明する。

第１図において熱転写リボン１０はフィルム状の支持体
１１上に剥離層１２を形成し、その上にインク層１３が
形成されており、その上面にはトップコート層１４が形
成されている。

この実施例に使用されるフィルム状の支持体１１として
は、耐熱温度１５０℃以上のポリエステル、ポリイミド
、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリエーテルサ
ルフｔン、ポリフェニレンサルファ・イド、ポリエーテ
ル−エーテルケトン等からなるフィルムまたはコンデン
サ紙、グラシン、ｔｉｔ等の紙が挙げられ、その厚さは
約３〜２０μの範囲にあるのが望ましい。また、第１図
に示すように、インク層１３の塗布面と反対面にはシリ
コン樹脂のような耐熱性樹脂からなるスティッキング防
止層１５が設けられている。

前記インク層１３は、着色材とバインダ剤とから構成さ
れている。

着色材としては、カーボンブラック等の顔料を使用する
。

また、顔料だけては出せない邑を出したり、色調を調え
るため（こ必要に応じて染料を少量補助剤的に加える。

また、バインダ剤としては、従来の熱転写リボンのイン
ク層に比べて、溶融粘度を高めるとともに転写段階での
熱溶融性インク自体の凝集力を大きくするために、１５
０’Ｃ前後での溶融粘度が１ｏＬ〜１０’ｃＰ（センチ
ポアズ）程度で、且つ後述するトップコート層１４の構
成成分と相溶しないポリアミド、ポリエステル、ポリ酢
酸ビニル。

ポリスチレン、エポキシ、アクリル酸、ケトン樹脂等の
熱可塑性樹脂の一種を主成分とし、ざらにその融点、溶
融粘度及び印字品質等を考慮して、ポリビニルブヂラー
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチルセルロ
ース、石油樹脂、ロジン、水添ロジン、マレインＭ樹脂
、フェノール樹脂等の他、ポリエチレンワックス、酸化
ポリエチレンワックス、エステルワックス、ポリアミド
ワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス、
パラフィンワックス、マイクロワックス等の蝋状物貿の
一種または二種を混合してもよい。

また、剥離層１２は、適度な融点（８０〜１２ｏ’ｃ＞
でフィルム状の支持体１１との密着力に乏しいポリエチ
レンワックス及びニスデル系ワックスにより構成されて
いる。

尚、剥離層１２としてはワックス単体でも良いが、イン
クリボンとしての種々の要求を満たすために、ベントナ
イト、カオリン、タルク等の充填剤を加えても良く、こ
れにより剥離性を好ましい方向に変化させることができ
る。

トップコート層１４は、溶融粘度が高く、且つ印字用紙
１７への付着力が比較的弱いエチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂を主成分とし、さらに印字用紙１７への浸透を防
止し、且つ転写性をあまり低下させることなく誤印字消
去時における剥離性を向上させるために、金属石けん、
アエロジル。

ベントナイト等の増粘剤及びゲル化剤の一種または二種
以上を混合させてもよい。尚、エチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂以外にも上述の条件を満足する材料として、エ
チレン−メタクリル共重合樹脂、玉チレンーエチルアク
リレート共重合樹脂。

エチレン−αオレフイン共重合樹脂、アイ詞ツマー樹脂
、ポリエチレン等が上げられる。

次に、この実施例に基づいて裏面にスティッキング防止
層１５を形成した支持体１１上に剥離図１２およびイン
ク層１３を形成する製造工程について説明する。

（１）剥離層の生成工程 ボリエヂレンワックスエマルジョンを水で希釈し塗液と
する。また、充填剤を加える場合には三本口−ルミル、
セントリーミル、サンドミル、ボールミル等の一般に使
用される分散機を用いて塗液中に分散する。

（２）剥離層の塗布乾燥工程 前記塗液をフィルム状の支持体１１、例えばポリエステ
ルフィルム（厚さ３．５μ）に適宜の塗布装置により塗
布する。それを８０〜１００℃で乾燥させる。この実施
例では塗布厚を１μ前後の厚さに設定した。

（３）熱溶融性インクの生成工程 着色剤と前）ホのポリアミド等の熱可塑性樹脂の−（重
を主成分とするバインダ剤とを溶剤中に溶解または分散
する。分散には前述の剥離層の生成工程と同様の三本ロ
ールミル、セントリーミル、サンドミル、ボールミル等
の一般に使用される分散機を用いる。この溶解２分散液
をインク塗液とする。

（４）インク塗液の塗布乾燥工程 前記剥離層１２を塗布したフィルム状の支持体１１上に
前記インク塗液を前記適宜の塗布装置により塗布する。

そして、それを６０〜１００°Ｃで乾燥ざぜる。この実
施例ではインクの塗布厚を３〜８μの厚さに設定した。

（５）トップコート層の生成工程 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂及びベントナイ１〜を
溶剤中に溶解または分散する。分散には前述の剥＋ａｔ
層の生成工程と同様の三木ロールミル。

セントリーミル、サンドミル、ボールミル等の一般に使
用される分散機を用いる。この溶解２分散液を塗液とす
る。

（６）トップコート層の塗布乾燥工程 最上面に前記インク層１３を塗布したフィルム状の支持
体１１上に前記塗液を前記適宜の塗布装置により塗布す
る。そして、それを６０〜１００°Ｃで乾燥させる。こ
の実施例では塗布厚を２〜５μの厚さに設定した。

以上で熱転写リボン１０の製造工程が完了し、第１図に
示すような熱転写リボン１０が得られる。

この発明に係る熱転写リボンの実施例を実施例１及び実
施例２として次に示す。

［実施例１］ Ａ、剥離層 ａ、剥離層成分 ポリエチレンワックスエマルジョン １００重量部 ［中東油脂（株）のポリロン＃３９３］５０ｗｔ％ ［甲゛京油脂（株）のポリロンＭＥＩＯ］５０ｗｔ％ ベントナイト　　　　　　　　　　７宙吊部ｂｏ８釈剤 水　　　　　　　　　　　　　　１５０重量部Ｂ、イン
ク層 Ｃ，インク成分 ポリアミド ［ヘンケル白水（株）のマクロメルト ６３０１　］　　　　　　　　　２２重量部［ヘンケル
白水（株）のパーサミド ＤＰＸ９３−Ｗ］　　　　　　２５重量部ポリビニルブ
チラール　　　　　１７重量部［積水化学工業（株）の
エスレツク ＢＬＳ］ エステルワックス　　　　　　　２０重量部［ヘキスト
のワックスＳ］ カーボンブラック　　　　　　　１３重量部［三菱化成
工業（株）のＭＡ−７］ ｄ、溶剤 イソプロピルアルコール　　　１５０重量部トルエン　
　　　　　　　　　１５０重量部Ｃ，トップコート府 ｅ、　　トップコート層成分 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 ２５重量部 ［三井・デ゛ユポンボリケミカル（株）のエバフレック
ス２２０１ ペントナイ１〜　　　　　　　　　３中量部ｆ、溶剤 トルエン　　　　　　　　　　　４０市量部メヂルイソ
ブヂルケトン　　　　１５重足部上記ａ成分をｂ成分で
希釈して塗液を得る。この塗液を３．５μポリエステル
フイルムにより形成された支持体１１に塗布厚１μ前後
になるように塗イトシ、その支持体１１上に剥離層１２
を１ｑる。

この剥離層１２上にＣ成分及びｄ成分とからなるインク
塗液を塗布し、６０〜１００℃で乾燥する。

そして、支持体１１上の剥離層１２の上に厚さ４〜６μ
程度のインク層１３を形成する。ざらに、インク層１３
上にＣ成分及びｆ成分とからなる塗液を塗布し、１００
’Ｃで乾燥する。そして、インク層１３の上に厚さ２〜
５μ程度のトップコート層１４を形成する。

このようにして製造した熱転写リボン１０を使用し、ベ
ック平滑度４秒の印字用紙に印字したところ、印字用紙
の凹部にもインクが転写しており、カスレが極めて少な
く、且つにじみのないシャープで濃い印字像が得られた
。

ここで、第２図および第３図に基づいてこの発明に係る
熱転写リボン１０を使用して平滑度の低い印字用紙に印
字を行なった場合の熱溶融性、インクの転写工程につい
で説明する。

サーマルヘッド１６により熱転写リボン１０をプラ７ン
（図示せず）上の印字用紙１７に圧接する。そして、サ
ーマルヘッド１６が発熱すると、熱かスティッキング防
ｔｈ層１４及びフィルム状の支持体１１を通して剥離層
１２及びインク層１３に伝導されてトップコート層１４
まで伝わる。剥離層１２．インク層１３及びトップコー
ト層１４が溶融し、印字用紙１７の凸部に接触していて
るトップコート層１４か熱溶融性インクとともにその凸
部に付着（一部浸透）する。そして、サーマルヘッド１
６が発熱しなくなると、トップコート層１４及びインク
層１３が冷却され、印字用紙１７に固層する。このとぎ
、剥離層１２の加熱された部分はまだ溶融状態を保って
おり、この部分に対応するインク層１３は、その内部で
の凝集力が強いのに比へて剥囮【層１２との密着力が極
めて乏しい（非加熱部分のインク層１３と剥離層１２と
の密着力に比べて著しく小ざい）。

また、熱転写リボンの剥離時には、支持体１１と剥離層
１２或いは剥離層１２とインク層１３との間の密着力に
比へて印字用紙１７とトップコート層１４或いはトップ
コート層１４とインク層１３との間の密着力の方が大ぎ
く、且つトップコート層１４自体の凝集力も大きい。

このため、加熱部分のインク層１３即ち印字像部は第３
図に示すようにトップコート層１４側に引き取られて印
字用紙１７と接触していない部分く四部）を含めて容易
に印字用紙１７側へ転写する。

次に、第４図及び第５図に基づいてこの発明に係る熱転
写リボン１０を使用して誤印字消去を行なった場合につ
いて説明する。

サーマルヘッド１６により熱転写リボン１０をプラｊ−
ン（図示せず）上に載置された印字用紙１７上の誤印字
部分のインク１８に圧接する。そして、サーマルヘッド
１６か発熱すると、熱かスティッキング防止層１５及び
フィルム状の支持体１１を通して剥離層１２．インク層
１３．トップツー１層１４及び誤印字部分のインク１８
に伝導され、囲者が溶融する。そして、サーマルヘッド
１６への通電が停止されると、囲者は冷却され、所定の
時間経過後、誤印字部分のインク１８とトップコート層
１４が密着した状態で固まる。このとき印字用紙１７と
誤印字部分のインク１８との密着力はフィルム状の支持
体１１−剥離層１２間。

剥離層１２−インク層１３間、インク＠１３−トップコ
ート層１４間、及びトップコート層１４−誤印字部分の
インク１８間の密着力に比べて小さい。この状態で熱転
写リボン１０を第５図に示すように印字用紙１７から離
れる方向へ引っ張ると、印字用紙１７上の誤印字部分の
インク１８はその印字用紙１７から剥ぎ取られ、熱転写
リボン１０側に転移される。

［実施例２］ Ａ、剥離層 ａ、剥離層成分 ポリエチレンワックスエマルジョン １００重量部 し中東油脂（株）ポリロン＃３９３］ ５０ｗｔ％ ［中東油脂（株）のポリロンＭＥ’１０］５０ｗｔ％ ベントナイト　　　　　　　　　　７重量部す、希釈剤 水　　　　　　　　　　　　　２００重■部Ｂ、インク
層 Ｃ，インク成分 ポリアミド ［ヘンケル白水（株）のマクロメルト ６３０１］　　　　　　　　　１５重量部［ヘンケル白
水（株）のパーサミド ＤＰＸ９３Ｗ］’　　　　　　　２０重足部ポリ塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂１５重但部 ［積水化学工業（株）のエスレツクＣ−５コアミドワッ
クス　　　　　　　　２０重量部［ヘキストのワックス
Ｃ］ ステアリン酸アミド　　　　　　１０重旧都［苗土石鹸
（株）のアマイドＳ］ カーボンブラック　　　　　　　１５重量部ベントナイ
ト　　　　　　　　　　５重量部ｄ、溶剤 イソプロピルアルコール　　　１５０重量部トルエン　
　　　　　　　　　１５０重量部Ｃ，トップコート層 ｅ、　　トップコート層成分 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 ８重量部 ［三井・デュポンポリケミカル（株）のエバフレックス
２２０］　　　　　８重量部［三井・デュポンポリケミ
カル（株）のエバフレックス２５０］　　　　２重量部
ステアリン酸亜鉛　　　　　　０．５重量部ｆ、溶剤 トルエン　　　　　　　　　　　５０重量部上記各成分
にて実施例１と同様な工程で製造された熱転写リボン１
０を使って印字したところ、前記実施例１と同等の印字
品質を得ることができた。

［発明の効果コ 以上詳述したように、本発明に係る熱転写リボンは、イ
ンク層上に溶融粘度が高く、且つ印字用紙への付着力か
比較的弱い熱可塑性樹脂を主成分とするトップコート層
が積層されるととともに、フィルム状の支持体とインク
層の間に剥離層が介在されたものである。また、前記イ
ンク層はトツプコート層と相溶せず、巨つ凝集力の大き
い熱可塑性樹脂を主成分とするバインダ剤と着色剤とを
混合してなる熱溶融性インクにより形成されたものであ
り、印字に際しては、熱転写リボンの剥離時に支持体と
剥ｍｔ層或いは剥離層と熱溶融性インクとの間の密着力
に比べて印字用紙とトップコート層或いはトップコート
層とインク層との間の密着力の方か大きく、且つトップ
コート層自体の凝集力か大きいことにより、用紙の凹部
に対応する非接触部分のトップコート層及び熱溶融性イ
ンクをも一緒に剥離転写することができ、平滑度の低い
印字用紙にもカスレや抜は等がなく鮮明な印字ができる
とともに、誤印字消去の際にも、誤印字部分のインクを
熱転写リボン側へ十分に剥ぎ取ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す熱転写リボンの拡大断
面図、第２図は熱転写リボンによる印字用紙に対する転
写状態を示す断面図、第３図は印字後の印字用紙と熱転
写リボンとを示す断面図、第４図は熱転写リボンによる
誤印字インクに対する消去状態を示す断面図、第５図は
誤印字消去後の印字用紙と熱転写リボンを示す断面図で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、フィルム状の支持体と、 着色剤とバインダ剤とを混合した熱溶融性インクにより
   形成されたインク層とを有する熱転写リボンにおいて、 前記インク層上に溶融粘度が高く、且つ印字用紙への付
   着力が比較的弱い熱可塑性樹脂を主成分とするトップコ
   ート層を積層するとともに、前記インク層内のバインダ
   剤が前記トップコート層と相溶しない熱可塑性樹脂を主
   成分とすることを特徴とする熱転写リボン。２、前記ト
   ップコート層はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を主成
   分とし、且つ前記インク層内のバインダ剤はポリアミド
   を主成分とすることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の熱転写リボン。