JPS61143434A - 耐湿性ポリイミド - Google Patents

耐湿性ポリイミド

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JPS61143434A
JPS61143434A JP26474784A JP26474784A JPS61143434A JP S61143434 A JPS61143434 A JP S61143434A JP 26474784 A JP26474784 A JP 26474784A JP 26474784 A JP26474784 A JP 26474784A JP S61143434 A JPS61143434 A JP S61143434A
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JP
Japan
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polyimide
film
bis
aminophenoxy
moisture
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Pending
Application number
JP26474784A
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English (en)
Inventor
Toshio Nakajima
中島 登志雄
Ken Noda
謙 野田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、優れた耐湿性を有し、しかも高い弾性率お
よび耐熱性を有し、かつ線膨張係数の低い耐湿性ポリイ
ミドに関するものである。
〔背景技術〕
−aに、ポリイミドフィルムは、芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるポ
リイミドにより構成されている。
この芳香族テトラカルボン酸二無水物としては安価なピ
ロメリット酸二無水物が汎用されており、このピロメリ
ット酸二無水物を始めとする芳香族テトラカルボン酸二
無水物と種々の芳香族ジアミンとの組み合わせで得られ
る種々のポリイミドフィルムが知られている。これらの
ポリイミドフィルムは、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性
、耐放射線性および機械的強度等に優れているため、半
導体素子の表面保護膜を始めとする各種の用途に用いら
れている。ところが、上記ポリイミドフィルムは耐湿性
が低いという難点があった。
そこで、芳香族テトラカルボン酸二無水物としてビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物を、また芳香族ジアミン
として2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン等を選択使用して、吸湿膨張率が小さ
く耐湿性に冨むポリイミドフィルムを製造する方法が提
案された。しかしながら、このフィルムは、吸湿膨張率
は改善されているものの、弾性率が低く変形しやすいた
め、フレキシブルプリント配vA基板等の電気回路板の
用途に使用する場合に銅箔との貼り合わせ作業が困難と
なる。そのうえ、このフィルムは線膨張係数が高いため
、上記の銅箔との貼り合わせを加熱して行うと、冷却し
て得られる積層板にそりが生じたり、回路形成のための
加工時の寸法安定性が悪くなるという欠点も有している
ところで、最近フロッピーディスクやVTRテープ等の
磁気記録媒体の高密度化に伴って従来の磁性体塗工方式
(水平磁化)から磁性体蒸着方式(垂直磁化)に変わっ
てきており、これらのベースフィルムとして従来のポリ
エステルフィルムに代えて緒特性に優れたポリイミドフ
ィルムを使用することが検討されている。
ところが、前記2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン等を使用して得られるポリイ
ミドフィルムは、上記ベースフィルムとして要望される
耐湿性は備えているものの、弾性率が低く、線膨張係数
が高いうえに耐熱性に劣る(ガラス転移点が低い)ため
磁性体蒸着時に変形劣化が起こる。したがって、そのま
までは上記ベースフィルムに応用することができないの
である。
〔発明の目的〕
この発明は、2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン等を使用して得られる上記ポリ
イミドの優れた耐湿性を損なうことなく、弾性率および
ガラス転移点を高めるとともに線膨張係数を低下させ、
フロッピーディスク、VTRテープのベースフィルムの
用途に好適に適応できるようにするとともに、フレキシ
ブルプリント配線基板等の電気回路板の用途にも好適に
適応できるようにすることをその目的とする。
〔発明の開示〕
上記の目的を達成するため、この発明の耐湿性ポリイミ
ドは、下記の一般式(A)および(B)で表される反覆
単位を主成分とするものである。
(ただし、A/Bモル比は70/30〜30/70であ
る。) すなわち、上記ポリイミドは、一般式Bに見られるよう
に、3.3゛−ジメチル−4,4゛ −ジアミノビフェ
ニルから誘導される構造部分が特定割合で導入されてい
るため、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕プロパン等を使用して得られるポリアミドの
前記欠点が、優れた耐湿性を損なうことなく解消されて
おり、フロッピーディスク等のベースフィルムや電気回
路板の用途に好適に用いうるのである。
なお、一般式AおよびBで表される反覆単位を主成分と
するとは、全体が主成分のみからなる場合も含めるもの
である。
上記一般式AおよびBで表される反覆単位は、つぎの一
般式 で示される2、2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ
)フェニル]プロパンおよび、それのアミノ基の置換位
置の相違によって生ずる位置異性体を単独でもしくは併
せて30〜70モル%用いるとともに、つぎの一般式 で示される3、3”−ジメチル−4,4° −ジアミノ
ビフェニルを70〜30モル%用い、これらのジアミノ
化合物と、つぎの一般式 で示されるビフェニルテトラカルボン酸二無水物および
その誘導体を単独でもしくは併せて用いて構成される。
この場合、上記2,2〜ビス(4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパンおよびその位置異性体の少な
くとも一つと、3.3′−ジメチル−4,4“ −ジア
ミノビフェニルとの相互の割合は、前記のようにモル比
で30/70〜70/30に設定される。すなわち、2
,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
プロパン類の割合が30モル%未満となると、3,3°
−ジメチル−4,4゛ −ジアミノビフェニルの割合が
相対的に高くなり、得られるポリイミドのフィルムの吸
湿膨張率が高くなるとともに、加熱によリイミド化して
ポリイミドフィルムを形成した′場合、生成フィルムに
可撓性がなくなってもろくなる。逆に、上記の割合が7
0モル%を超えると、3.3”−ジメチル−4,4゛ 
−ジアミノビフェニルの割合が相対的に低くなり、得ら
れるポリイミドフィルムの弾性率およびガラス転移点が
低くなるとともに線膨張係数が高くなる。したがって、
2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル
〕プロパン等と、3.3’  −ジメチル−4,4゛ 
−ジアミノビフェニルとの相互の割合は、前記のように
、モル比で30/70〜70/30に設定されるのであ
る。
なお、上記2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ
)フェニル〕プロパン等と3.3′ −ジメチル−4,
4′−ジアミノビフェニルとの相互のモル比が前記30
/70〜70/30の範囲内に入る限度において、3.
3゛−ジメチル−4゜4” −ジアミノビフェニルの使
用量の10モル%以内を上記ジアミノ化合物以外の他の
ジアミノ化合物で置き換えてもよい。上記他のジアミノ
化合物としては、例えば、4,4゛−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(4−7ミノフエ
ノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルホン、l、4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1.3−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1.3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1.4−ビス(4−アミノフェニ
ル)ベンゼン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕エーテル、ビス(3−エチル−4−アミノフェ
ニル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル
)メタン、3.3′ −ジアミノジフェニルスルホン、
4.4’  −ジアミノジフェニルスルホン、3,3゛
−ジメトキシ−4,4゛ −ジアミノビフェニル、4.
4’  −ジアミノジフェニルスルフィド、3.3’ 
−ジアミノジフェニルエーテル、3,4” −ジアミノ
ジフェニルエーテル、4.4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、4゜4゛−ジアミノジフェニルメタン、4.4
” −ジアミノビフェニル、2.4−ジアミノトルエン
、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン等
があげられ、単独でもしくは併せて用いられる。ただし
、上記他のジアミノ化合物の使用割合が前記の値より大
きくなると、得られるポリイミドのフィルムの弾性率お
よびガラス転移点が低くなるとともに、線膨張係数が高
くなるため、その使用量が前記の範囲内に規制される。
また、前記一般式AおよびBで表される反覆単位の構成
成分となるビフェニルテトラカルボン酸二無水物ないし
その誘導体(以下「ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物類」という)としては、3.3’ 、4,4“ −ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3.3’ 、
4’  −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および
これらの酸ハロゲン化物、ジエステル、モノエステル等
の誘導体があげられる。これらの化合物の中でも、3,
3′、4.4’ −ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物を、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物類の使用量
全体の50モル%以上使用することが、得られるポリイ
ミドの機械的強度の面から好ましい。なお、上記ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物類と、それ以外の他の芳
香族テトラカルボン酸二無水物とを混合する等して併用
してもよい。上記それ以外の他の芳香族テトラカルボン
酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸、3.3
”、4.4’  −ベンゾフェノンテトラカルボン酸、
2.3,6.7−ナフタレンテトラカルボン酸、1.4
.5.8−ナフタレンテトラカルボン酸、3.3”、4
.4’ −ジフェニルエーテルテトラカルボン酸等の酸
二無水物およびその誘導体があげられる。これらの酸二
無水物およびその誘導体は、単独で用いてもよいし併せ
て用いてもよい。
ただし、その使用量が増加すると、場合によっては得ら
れるポリイミドのフィルムの特性に悪影響がでるため、
その使用量は20重量%以下、゛好ましくは10重量%
以下に規制される。
この発明の耐湿性ポリイミドは、上記の各原料を用いて
製造されるのであり、特に、フロッピーディスク、VT
Rテープのベースフィルム等の用途をもつ耐湿性ポリイ
ミドフィルムとして有用である。そのような耐湿性ポリ
イミドフィルムの製造は例えばつぎのようにして行われ
る。すなわち、まず上記の芳香族テトラカルボン酸化合
物と、上記のジアミノ化合物とを略等モル有機極性溶媒
中で反応させてポリアミド酸等のポリイミド前駆体とす
る。この場合、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物類
と2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン類と3.3° −ジメチル−4,4゛ −
ジアミノビフェニルとを同一の容器に仕込んでポリイミ
ド前駆体を合成してもよいし、二つの容器を用い、その
一つに上記2種類のジアミノ化合物のいずれか一方と上
記酸二無水物類とを仕込み、他の容器にジアミノ化合物
の他方と上記酸二無水物類とを仕込んで反応させること
により2種類のポリイミド前駆体を合成し、合成後これ
らを混合するようにしてもよい。
つぎに、このポリイミド前駆体の溶液をガラス板、ステ
ンレス板、アルミ板、銅板等の平滑な゛平板上に流延し
て皮膜を形成し、加熱によりこの皮膜から徐々に溶媒を
除去してポリイミド前駆体皮膜を形成する。あるいは、
エンドレスステンレスベルト上に上記溶液を流して皮膜
を形成したのち、加熱炉に導き徐々に溶媒を除去してポ
リイミド前駆体皮膜を形成する。つぎに、上記のように
して得られたポリイミド前駆体の皮膜を100〜200
℃で30〜300分間程度加熱して溶媒を除去し、さら
に200〜350℃で30〜300分間程度加熱してポ
リイミド化する。その結果、この発明のポリイミドの耐
熱性フィルムが得られる。上記溶媒の除去およびイミド
化反応のための加熱は連続して行ってもよいし、また溶
媒除去の後半とイミド化反応の前半とが同時に行われる
ようにしてもよい。
なお、前記の有機極性溶媒としては、N−メチル−2−
ピロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−
ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルトリアミ
ド、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、p
−クロロフェノール、O−クロロフェノール、ジメチル
スルホキシド等があげられ、単独でもしくは併せて用い
られる。
場合によりキシレン、トルエン、ナフサ、ベンゼン等の
非極性溶媒を上記の極性溶媒と混合して用いてもよい。
上記を機種性溶媒(極性溶媒と非極性溶媒とを混合使用
する際にはそのうちの極性溶媒のみ)の使用量は、上記
の両化合物の濃度が5〜30重景%電食るようにするこ
とが好ましい。
この溶媒中におけるポリイミド前駆体の生成についてよ
り詳しく説明すると、上記ポリイミド前駆体は、上記溶
媒中に上記両化合物を略等モル加え、通常、0〜80℃
で0.5〜24時間程度反応せさることにより得られる
。このポリイミド前駆体は、その対数粘度(得られたポ
リイミド前駆体溶液をN−メチル−2−ピロリドン中0
.5g/dlの濃度に希釈して30℃で測定)が0.5
〜7の範囲にあることが好ましい。特に好ましいのは、
0゜8〜5の範囲内である。この対数粘度が低すぎると
、得られるポリイミドからのフィルムの機械的強度が低
くなるため好ましくない。逆に、この対数粘度が高すぎ
ると、このポリイミド前駆体の溶液をガラス板などに流
延させにくく皮膜形成のための作業が困難となるため好
ましくない。
上記の対数粘度とは次の式で計算されるものであり、式
中の落下時間は毛細管粘度計により測定されるものであ
る。
(ただし式中、tlは溶液が毛細管一定容積を落下する
時間であり、t6は溶媒の落下時間である。
また、Cは溶液100111中における重合体のg数で
表した濃度である。) この対数粘度は重合体の分子量と直接関係があることは
公知である。
なお、耐湿性ポリイミドフィルムは、上記の方法だけで
なく、つぎのような方法によっても製造することができ
る。すなわち、上記の方法と同様にして得られたポリイ
ミド前駆体の溶液をガラス板などの平板上に流延し10
0〜150℃で30〜120分加熱乾燥して皮膜を形成
し、この皮膜をピリジンと無水酢酸の混合溶液などに浸
漬して脱溶剤とイミド化反応を同時に行い、上記のポリ
イミド前駆体を対数粘度(濃硫酸(通常98−t%濃度
)中0.5g/d1の濃度で3°0℃で測定)が0゜5
〜7のポリイミドとすることによっても製造することが
できる。この方法によって得られるポリイミドは、加熱
のみによるイミド化によって得られた前記方法のものに
比べ、一般に弾性率が高(強靭である。これは高温に加
熱した場合、主鎖の分解による分子量低下が起こるため
であるが、上記のごとき化学処理によるイミド化の場合
は分子量低下が起こらないからである。
以上のようにして得られるこの発明のポリイミドのフィ
ルムは、例えばその厚みが25μ翔のものでは、通常、
23℃における引張弾性率が250〜400kg/鶴2
程度、25℃で100%R0H0の雰囲気下に24時間
放置後の吸湿膨張率が0.1%以下であり、50〜25
0℃における平均線膨張係数がt、axto−’〜4.
3 X 10−’  1/’Ill:程度である。また
、ガラス転移点は270〜330℃である。
なお、上記の吸湿膨張率とは50℃の熱風循環乾燥機中
で24時間乾燥した図面に示す形状のサンプルフィルム
(a:80m、b:10(ln、c:10m)を、25
℃、100%R,H,の雰囲気下に24時間放置して、
その前後の底辺すの寸法をプロフィルプロジェクタ−等
で測定し、その変化から次式により求められるものであ
る。
吸湿膨張率(%) また、上記の線膨張係数とは、温度Tにおいて長さlの
材料が1℃の温度変化によってΔβたけ長さが変化した
とすると、Δ1/lで示される。
また、平均線膨張係数とは、測定温度が50〜250℃
の間の線膨張係数の平均値で示される。
これに対して、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル
〕プロパンとから得られるこれまでの耐湿性ポリイミド
フィルム(以下rBPDA−BAPP系ポリイミドフィ
ルム」という)は、厚み25μmのものでは、通常、2
3℃における引張弾性率が170〜240kg/1m”
程度、上記と同条件下での吸湿膨張率が0.05%以下
であり、50〜250℃における平均線膨張係数が5×
10−5〜7.3 X 10−’  1/”C程度であ
り、ガラス転移点は240〜250℃である。
すなわち、この発明のポリイミドからのフィルムは、上
記BPDA−BAPP系ポリイミドフィルムに近い、低
く優れた吸湿膨張率を有し、しかもBPDA−BAPP
系に比べて高い弾性率と高いガラス転移点を有し、かつ
低い線膨張係数を有するものである。
このポリイミドフィルムは、上記の優れた特性により、
フロッピーディスク、VTRテープのベースフィルムな
らびに電気回路板等の用途に好適に用いうるのである。
この発明のポリイミドは、前記のように、一般式Aおよ
びBで表される反覆単位を主成分とするため、濃硫酸中
0.5g/d1の濃度において30℃で測定した対数粘
度が0.5〜7、吸湿膨張率が0゜1%以下、ガラス転
移点が270℃以上になる。
この発明のポリイミドは、フィルムのみならず積層板や
成形物としてもその優れた特性を発揮する。このような
積層板や成形物の製造は、例えばつぎのようにして行わ
れる。すなわち、前記と同様にしてポリイミド前駆体の
溶液をつくり、これをガラス繊維布やカーボンファイバ
ー布等に含浸させ、加熱して徐々に溶媒を除去したのち
、さらに加熱してイミド化反応を行わせる。そして、得
られたポリイミド含浸ガラス繊維布やカーボンファイバ
ー布を数枚積層して加熱プレスで加圧することにより高
耐湿性のポリイミド積層板が製造される。また上記同様
のポリイミド前駆体の溶液からポリイミド前駆体をメタ
ノールで再沈させて濾過し、1〜30μm程度の微粉末
を得、さらにこのポリイミド前駆体微粉末を250℃で
2時間程度加熱して乾燥させるとともにイミド化を完全
に行いポリイミド微粉末を製造し、このポリイミド微粉
末を、金型を用いて300〜350℃でプレス成形する
ことによりポリイミド成形品が製造される。このように
して得られる積層板や成形品は金属に変わる材料として
種々の分野に応用することが可能である。さらに、上記
以外の用途として、LSIの層間絶縁膜を始めとする絶
縁材としても応用しうるちのである。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の耐湿性ポリイミドは、ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物類と2゜2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン類とから
誘導される一般式Aの反覆単位および上記酸二無水物類
と3,3′ −ジメチル−4,4′  −ジアミノビフ
ェニルとから誘導される上記一般式Bの反覆単位を主成
分、とするため、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
と2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパンとから合成されるポリイミドに近似した優
れた耐湿性を備え、しかも弾性率、 ′4FA膨張係数
、耐熱性において上記ポリイミドのそれをはるかに凌駕
している。したがって、フロッピーディスクやVTRテ
ープのベースフィルムの用途に使用する場合、その優れ
た耐熱性により磁性体の蒸着時(垂直磁化)にフィルム
の変形劣化を生じない。また、吸湿膨張率および線膨張
係数が低いため、フロッピーディスクやVTRテープの
ベースフィルム等に形成した後に、保存雰囲気の温湿度
変化によって記憶ミス等を起こすこともなく高密度化な
らびに高画質化を実現しうるようになる。
さらに、この耐湿性ポリイミドを、フレキシブルプリン
ト配線基板等の電気回路板の用途に使用する場合に、そ
の弾性率が高いため銅箔との貼り合わせ作業に困難をき
たすことがない。また、線膨張係数が低いため、銅箔と
の加熱貼り合わせによって得られた積層物の反りの問題
や回路形成のための加工時の寸法安定性にも好結果が得
られるようになり、しかも上記の低く優れた吸湿膨張率
等とにより回路板の耐湿性等にも好結果が得られるよう
になる。そのうえ、この発明のポリイミドからのフイ)
5ムは、イミド化の方法によって特性が大幅に異なると
いうことがない。すなわち、酸二無水物としてビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物を用い、これと3.3”−
ジメチル−4,4゛−ジアミノビフェニルとを反応させ
て得られるポリイミド(前記の一般式(B)で表される
)のフィルムは、イミド化の方法によって特性が大きく
異なる。すなわち、イミド化の方法として、上記の組み
合わせで得られるポリアミド酸溶液をガラス板等に流延
して乾燥塗膜を形成したのち、ピリジンと無水酢酸の混
合溶液に浸漬して脱溶剤とイミド化反応とを行うという
化学処理イミド化を施す場合は、生成ポリイミドフィル
ムは高い弾性率を有するとともに強靭となる。ところが
、上記の塗膜を加熱して乾燥とイミド化を行うという加
熱イミド化を施す場合は、加熱によって分子量低下が生
じるため、生成ポリイミドフィルムは可撓性がなくもろ
いものとなり実用に供しえなくなる。
これに対して、この発明のポリイミFのフィルムは、ジ
アミノ化合物として、上記3,3” −ジメチル−4,
4゛ −ジアミノビフェニルを単独で用いるのではなく
、これと2.2−ビス(4−(4−アミノフエノキシ)
フェニル〕プロパン類とを併用することにより、一般式
Bの反覆単位に加えて一般式Aの反覆単位を導入してい
るため、加熱によるイミド化によって得られた場合でも
、両者併存による効果によって高い弾性率を有しており
、かつ強靭である。このように、この発明のポリイミド
からのフィルムは、イミド化の方法によって特性が大幅
に異なることがないため、イミド化の方法による制限を
受けず実用上極めて有用である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
なお、後記の第1表において、5−BPDAは3.3”
、4,4” −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
a−BPDAは2.3.3’ 、4’ −ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、PMDAはピロメリット酸二
無水物、BTDAは3,3”。
4.4゛ −ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
、BAPPは2.2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、DDBPは3.3゛−ジメチ
ル−4,4゛  −ジアミノビフェニル、DDEは4.
4“ −ジアミノジフェニルエーテル、BAPDは4,
4”−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,
4.4−BAPBは1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、り−PDAはp−フェニレンジアミンを
示す。
また、対数粘度はN−メチル−2−ピロリドン中0.5
g/d1の濃度において30°Cで測定した値である。
〔実施例1〜11〕 11のセパラブルフラスコにN−メチル−2−ピロリド
ンと後記の第1表に示すジアミノ化合物とを入れてジア
ミノ化合物が完全に溶解するまで室温でよく混合した。
なお、N−メチル−2−ピロリドンの使用量はジアミノ
化合物および芳香族テトラカルボン酸化合物のモノマー
仕込み濃度が18重電食となるようにした。
つぎに、このフラスコ中に同表に示す芳香族テトラカル
ボン酸化合物を、溶液の昇温をおさえながら徐々に添加
した。このあと室温で2時間攪拌しながら反応させて、
同表に示す対数粘度をもつポリアミド酸の溶液を得た。
このポリアミド酸の溶液をガラス板上に流延して皮膜を
形成し、この皮膜を熱風乾燥機中120℃で60分間加
熱して乾燥させたのち、200℃で120分間、300
℃で60分間、さらに350℃で30分間加熱してイミ
ド化させることにより厚み50±5μmのポリイミドフ
ィルムを得た。なお、このフィルムについてIRスペク
トルを測定したところ、アミド酸の特性吸収はみられず
、1780cm−1付近にイミド基の特性吸収がみられ
た。
〔比較例1〜5〕 後記の第1表に示すジアミノ化合物および芳香族テトラ
カルボン酸化合物を用い実施例1〜11と同様にしてポ
リイミドフィルムを得た。このフィルムについてIRス
ペクトルを測定したところ、比較例2.3ではアミド酸
の特性吸収はみられず、1780(J−’付近にイミド
基の特性吸収がみられたが、比較例1にはフィルム形成
能がなく一部アミド酸の特性吸収が残っていた。
上記の実施例および比較例で得られたポリイミドフィル
ムについて下記のようにして特性を調べ、その結果を後
記の第1表に併せて示した。
く引張弾性率、伸び率〉 ASTM−D−882−80の引張試験の方法に準処し
て23℃で測定した。
〈吸湿膨張率〉 ポリイミドフィルムを50℃の熱風乾燥機中で24時間
乾燥させたのち、前記台形状にサンプリングしてプロフ
ィルプロジェクタ−により底辺の寸法を測定し、ついで
25°c、too%RHL 1f11度調整したデシケ
ータ−内に24時間放置したのち同様に寸法を測定し、
その寸法変化から吸湿膨張率を求めた。
く平均線膨張係数〉 熱機械的分析装置(TMA ;セイコー電子工業社製、
5SC580型)を用い、荷重2gの条件で50〜25
0℃での線膨張係数の平均値を求めた。
上記の結果から明らかなように、この発明のポリイミド
のフィルムは、BPDA−BAPP系ポリイミドフィル
ムとほぼ同様な低い吸湿膨張率を有し、しかもBPDA
−BAPP系ポリイミドフィルムに比べて高く実用的な
弾性率およびガラス転移点と低く実用的な線膨張係数を
有することがわかる。
【図面の簡単な説明】
図面は吸湿膨張率測定用サンプル片の説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の一般式(A)および(B)で表される反覆
    単位を主成分とする耐湿性ポリイミド。 ▲数式、化学式、表等があります▼…A ▲数式、化学式、表等があります▼…B (ただし、A/Bモル比は70/30〜30/70であ
    る。)
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