JP3339205B2 - ポリイミド共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリイミド共重合体の製造方法

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JP3339205B2 JP24700794A JP24700794A JP3339205B2 JP 3339205 B2 JP3339205 B2 JP 3339205B2 JP 24700794 A JP24700794 A JP 24700794A JP 24700794 A JP24700794 A JP 24700794A JP 3339205 B2 JP3339205 B2 JP 3339205B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れると共
に、高い機械的強度、低い熱膨脹係数及び低吸水率を有
し、ファインパタ−ン化フレキシブルプリント配線基板
等の基材として好適なポリイミド共重合体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ポリイミド樹脂は非常に優れた耐熱性・耐薬品性・
電気特性・機械的特性、その他優れた諸特性を有してい
ることが知られており、例えば、特公昭36−1099
9号公報に見られるような4,4´−ジアミノジフェニ
ルエーテルとピロメリット酸二無水物から得られる可撓
性に富んだ全芳香族ポリイミド等が良く知られている。
【0003】このポリイミド樹脂は主鎖に屈曲性に富む
エーテル結合を含むため、全芳香族ポリイミドでありな
がら可撓性に富むその反面、弾性率が低く、熱的寸法安
定性が悪いという問題があった。特に、従来広く使用さ
れているポリイミド樹脂は線膨張係数が約3×10-5
℃と大きく、熱的寸法安定性が悪く、金属などと積層し
た場合に、反りやカールを生じ易いものであった。
【0004】一方、近年、より優れた熱的寸法安定性を
有し、しかも機械的強度に優れたポリイミド樹脂に対す
る要求が高まっており、種々検討が行なわれている。か
かる試みの中で2種以上の芳香族ジアミンを用い、機械
的特性・熱的寸法安定性等の向上を目指す取り組みが多
くみられる。しかしながら、これらの取り組みのいずれ
の場合にもポリイミド樹脂の熱的寸法安定性と機械的特
性とを同時に満足させることはできなかった。
【0005】また、ポリイミド樹脂は他のプラスチック
に比べて吸水率が著しく大きい。そのため、寸法安定性
や絶縁性の低下を生じるという欠点を有していた。近
年、優れた低吸湿性を有し、しかも機械的強度に優れた
ポリイミド樹脂に対する要求が高まっており、種々検討
が行なわれている。かかる試みの中で疎水基を含む芳香
族ジアミンや芳香族酸二無水物を用い、低吸湿性の向上
を目指す取り組みが多く見られる。しかしながら、これ
らの取り組みのいずれの場合にも低吸湿性の向上が得ら
れる代わりに機械的特性、特に弾性率及び引張強度が低
下する傾向にあり、低吸湿性と機械的特性の両方を満足
するものではなかった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
耐熱性に優れると共に、高い機械的強度、低い熱膨脹係
数及び低吸水率を有し、ファインパタ−ン化フレキシブ
ルプリント配線基板等の基材として好適なポリイミド共
重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、1,4−
ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ベンゼンと、4,
4´−ジアミノジフェニルエーテルとを主成分とする芳
香族ジアミンと、芳香族テトラカルボン酸二無水物とを
重合してポリアミド酸を得、これを熱的または化学的に
脱水閉環することによって、下記一般式(1)で示され
る反復単位と下記一般式(2)で示される反復単位とを
主構成単位として含むポリイミド共重合体、好ましく
は、下記一般式(1)で示される反復単位と下記一般式
(2)で示される反復単位とがモル比で(1)/(2)
=5/95〜90/10である反復単位を含むポリイミ
ド共重合体が得られると共に、このポリイミド共重合体
が優れた機械的強度を有し、かつ低い線膨脹係数及び低
い吸水率を有し、しかも高い弾性率と柔軟性を有するこ
とを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
【化2】 (但し、式中Rは4価の芳香族基を示す。)
【0009】従って、本発明は、1,4−ビス(4−ア
ミノベンゾイルオキシ)ベンゼンと4,4´−ジアミノ
ジフェニルエーテルとを主成分とし、他の芳香族ジアミ
ン化合物の使用量が全芳香族ジアミン化合物に対して1
0モル%以下である芳香族ジアミンとテトラカルボン酸
二無水物とを重合してポリアミド酸を得、次いで該ポリ
アミド酸を熱的または化学的に脱水閉環し、下記一般式
(1)で示される反復単位と下記一般式(2)で示され
る反復単位とがモル比で(1)/(2)=5/95〜9
0/10の割合である反復単位を主構成単位として含む
ポリイミド共重合体を得ることを特徴とするポリイミド
共重合体の製造方法を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳細に説明する。
【0011】本発明のポリイミド共重合体は下記記一般
式(1)で示される反復単位と下記記一般式(2)で示
される反復単位とを主構成単位として含むものである。
【0012】
【化3】
【0013】上記式中Rは4価の芳香族基であり、これ
は後述するテトラカルボン酸二無水物の主骨格に由来す
る。
【0014】ここで、上記反復単位(1)と上記反復単
位(2)とはポリイミド共重合体中にモル比で(1)/
(2)=5/95〜90/10、特に20/80〜70
/30の割合で存在することが望ましい。上記反復単位
(1)のモル比が90%を越えると、ポリイミド共重合
体の柔軟性が非常に低下し、また吸水率が高くなる。ま
た、上記反復単位(2)のモル比が95%を越えると、
ポリイミド共重合体の吸水率が高くなり、線膨脹係数及
び弾性率の改善効果も十分に得られない場合がある。
【0015】また、上記ポリイミド共重合体は高分子量
の重合体であり、ポリアミド酸としての粘度は、例えば
0.5g/100mlDMF中で測定した場合、測定温
度30℃における対数粘度が0.5〜5dl/gである
ことが好ましい。
【0016】本発明のポリイミド共重合体は、1,4−
ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ベンゼンと4,4
´−ジアミノジフェニルエーテルとを主成分とする芳香
族ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを重合してポ
リアミド酸を得、次にこのポリアミド酸を脱水閉環する
ことにより製造することができる。
【0017】ここで、芳香族ジアミンとしては、1,4
−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ベンゼン及び
4,4´−ジアミノジフェニルエーテルのみを使用する
ことが最も好ましいが、これらの芳香族ジアミンと共に
その他の芳香族ジアミン化合物を併用することができ
る。併用が可能な芳香族ジアミンとしては、4,4´−
ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4´−
ジアミノジフェニルスルフォン、3,3´−ジアミノジ
フェニルスルフォン、ビス{4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}スルフォン、ビス{4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル}スルフォン、ビス{4−(2−ア
ミノフェノキシ)フェニル}スルフォン、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ
フェニル)ベンゼン、ビス{4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}エーテル、4,4´−ジアミノジフェニ
ルメタン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)メ
タン、ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)メタ
ン、3,3´−ジメトキシ−4,4´−ジアミノビフェ
ニル、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェ
ニル、3,3´−ジクロロ−4,4´−ジアミノビフェ
ニル、2,2´,5,5´−テトラクロロ−4,4´−
ジアミノビフェニル、3,3´−ジカルボキシ−4,4
´−ジアミノビフェニル、3,3´−ジヒドロキシ−
4,4´−ジアミノビフェニル、4,4´−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,3´−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ
ビフェニル、4,4´−ジアミノオクタフルオロビフェ
ニル、2,4´−ジアミノトルエン、パラフェニレンジ
アミン、メタフェニレンジアミン、4,4´−ジアミノ
ベンズアニリド、3,4´−ジアミノベンズアニリド、
4,3´−ジアミノベンズアニリド、2,2−ビス{4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,
2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘ
キサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−ヒドロキシ
−4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
ヒドロキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒ
ドロ−アントラセン、オルトトリジンスルフォン等を挙
げることができる。更に、3,3´,4,4´−テトラ
アミノジフェニルエーテル等のテトラアミン類の一部の
使用も可能である。これらの芳香族ジアミンのうち、
1,4−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ベンゼン
以外の芳香族ジアミンは、本発明の目的及び効果が達成
される範囲内で使用可能だが、これらの他の芳香族ジア
ミン化合物の使用量は全芳香族ジアミン化合物に対して
10モル%以下の量、特に5モル%以下の量の使用が好
ましい。
【0018】また、テトラカルボン酸二無水物として
は、具体的にピロメリット酸二無水物、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,
3´4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,
3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)エーテル酸二無水物、1,1−ビス(3,4
−カルボキシフェニル)エタン酸二無水物、3,4,
9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ベンゼ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,7,8−フェニレンテトラカルボン酸二無水物
等を挙げることができ、これらは一種を単独でまたは二
種以上を併用して使用することができる。
【0019】上述の芳香族ジアミンと芳香族テトラカル
ボン酸二無水物とを反応させる場合、芳香族ジアミン混
合物100モルに対して芳香族テトラカルボン酸二無水
物を96〜105モルの割合で混合することが望まし
く、この範囲から外れると製造したポリイミド共重合体
の重合度が上がらず十分な機械的強度が維持できない場
合がある。
【0020】また、芳香族ジアミンと芳香族テトラカル
ボン酸二無水物との反応は有機極性溶媒中で行うことが
できる。この場合、使用する有機極性溶媒としては、例
えば、ジメチルスルフォキシド等のスルフォキシド系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジエチル
ホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチ
ルアセトアミド,N,N−ジエチルアセトアミド等のア
セトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピ
ロリドン系溶媒、フェノ−ル、o−,m−,またはp−
クレゾ−ル,キシレノ−ル,ハロゲン化フェノ−ル,カ
テコ−ル等のフェノ−ル系溶媒、あるいはヘキサメチル
ホスホルムアミド,γ−ブチロラクトン等を挙げること
ができる。これら有機極性溶媒は一種を単独でまたは二
種以上を混合して用いても良く、また、上記有機極性溶
媒にキシレン、トルエン等の芳香族炭化水素系の有機非
極性溶媒を併用して用いることも可能である。上記有機
極性溶媒の使用量は特に限定されないが、重合反応によ
り得られるポリアミド酸が有機極性溶媒中に5〜30重
量%、特に10〜20重量%溶解しているように芳香族
ジアミン、芳香族テトラカルボン酸二無水物、有機極性
溶媒の使用量を決定することが好ましい。
【0021】なお、上述の重合反応は、0〜70℃で1
〜50時間、特に0〜30℃で2〜24時間行うことに
よってより効果的にポリアミド酸を得ることができる。
【0022】上で得られたポリアミド酸の粘度は特に制
限されないが、上述したように0.5g/100mlD
MF中で測定温度30℃において測定した場合の対数粘
度が0.5〜5dl/gであることが好ましく、これが
ポリイミド共重合体の分子量の指標になる。
【0023】上記のようにして合成されたポリアミド酸
は、次いで脱水閉環を行うことによりポリイミド共重合
体を製造することができる。脱水閉環方法には、例え
ば、熱的,化学的脱水閉環等の方法を採用することがで
きる。
【0024】ポリアミド酸を熱的に脱水閉環する場合
は、200〜500℃で5〜120分間加熱する方法が
好適である。
【0025】また、化学的に脱水閉環するには脱水剤及
び触媒を用いた方法が好適である。この場合、脱水剤と
しては、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N´−
ジアルキルカルボンイミド、低級脂肪酸ハロゲン化物、
ハロゲン化低級脂肪酸ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂
肪酸無水物、アリルフォスフォン酸ジハロゲン化物、チ
オニルハロゲン化物等を挙げることができ、これらは一
種を単独でまたは二種以上を混合して用いることができ
る。上記脱水剤の使用量はポリアミド酸の繰り返し単位
あたり、約0.1〜10モル量、特に0.5〜4モル量
が好ましい。
【0026】触媒を使う際には、例えば、トリエチルア
ミン等の脂肪族第三級アミン、ジメチルアニリン等の芳
香族第三級アミン、ピリジン、β−ピコリン、イソキノ
リン等の複素環式第三級アミン等が挙げられ、これらは
一種を単独でまたは二種以上を混合して使用することが
できる。上記触媒の使用量は、ポリアミド酸の繰り返し
単位あたり約0.01〜4モル量、特に0.1〜2モル
量が好ましい。
【0027】上記化学的脱水閉環の反応を行うには、2
0〜400℃で0.2〜20時間、特に50〜350℃
で0.5〜5時間が好ましい。
【0028】また、ポリイミド共重合体をフィルム状と
して得るには、上記ポリアミド酸の有機極性溶媒をエン
ドレスベルト等の支持体に流延または塗布して膜状と
し、この膜を100〜150℃で乾燥し、溶剤を10〜
30%含有するポリアミド酸の自己支持性の膜を得る。
次いでこの膜を支持体上から引き剥がし端部を固定した
後、約150℃〜250℃に加熱して溶剤をとばし、更
に、250〜500℃で脱水イミド化することにより、
厚さ約10〜150μmのポリイミドフィルムを得るこ
とができる。
【0029】このようにして得られるポリイミド共重合
体は、耐熱性に優れると共に、高い機械的強度、低い熱
膨脹係数及び低吸水率を有し、ファインパタ−ン化フレ
キシブルプリント配線基板等の基材として好適に用いら
れる。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0031】[参考例]まず、下記のように1,4−ビ
ス(4−アミノベンゾイルオキシ)ベンゼンを合成し
た。
【0032】テトラヒドロフラン500mlに1,4−
ジヒドロキシベンゼン33.0g(0.300mol)
とトリエチルアミン66.8g(0.660mol)を
溶解し、0℃に冷却後、その中にテトラヒドロフラン1
50mlとp−ニトロ塩化ベンゾイル116.9g
(0.630mol)を溶かした溶液を反応液の温度が
10℃以下になるように滴下した。その後、室温に戻
し、2時間攪拌を続けた。
【0033】次いで、析出物を瀘過し、テトラヒドロフ
ランで洗浄し、更に水、メタノ−ルで洗浄した後、乾燥
して、1,4−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシ)ベ
ンゼンの白色結晶を得た。その収量は121.0g(収
率98.8%)であった。粗結晶をN,N−ジメチルホ
ルムアミドにより再結晶し純品を得た。
【0034】1000mlのオ−トクレ−ブに上で得ら
れた1,4−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシ)ベン
ゼン102.1g(0.250mol)を5%Pd/C
3g及びジメチルホルムアミド700mlと共に装入し
た。60℃で激しく攪拌しながら水素を導入し、水素の
吸収が認められなくなるまで攪拌を続けた。
【0035】冷却後、瀘過して触媒を除去し、減圧濃縮
して水1000mlへ注ぎ、沈殿物を瀘過し、水で洗浄
後、減圧乾燥し、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル
オキシ)ベンゼンの淡茶白色固体を得た。収量は83.
6g(収率96.0%)であった。粗結晶をジメチルホ
ルムアミド/メタノ−ルの混合溶媒により再結晶し純品
を得た。
【0036】[実施例1]1000mlのフラスコに
N,N−ジメチルホルムアミド403.2gを入れ、窒
素ガスを流しながら、1,4−ビス(4−アミノベンゾ
イルオキシ)ベンゼン6.967g(0.020mo
l)及び4,4´−ジアミノジフェニルエーテル16.
019g(0.080mol)をN,N−ジメチルホル
ムアミドに溶解させた。次にピロメリット酸二無水物2
1.812g(0.100mol)を加え、25℃で3
時間反応させた。
【0037】次に、これらのアミド酸溶液をガラス板上
にアプリケ−タ−で薄くのばし、オ−ブン中110℃、
60分間乾燥してから剥離して、鉄枠に固定し、200
℃,60分、次いで300℃,60分、脱溶剤イミド化
して約25μm厚のポリイミドフィルムを得た。このポ
リイミドフィルムの特性を表1に示す。
【0038】[実施例2]1000mlのフラスコに
N,N−ジメチルホルムアミド429.8gを入れ、窒
素ガスを流しながら、1,4−ビス(4−アミノベンゾ
イルオキシ)ベンゼン13.934g(0.040mo
l)及び4,4´−ジアミノジフェニルエーテル12.
014g(0.060mol)をN,N−ジメチルホル
ムアミドに溶解させた。次にピロメリット酸二無水物2
1.812g(0.100mol)を加え、25℃で3
時間反応させた後、実施例1と同様の方法によりポリイ
ミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を
表1に示す。
【0039】[実施例3]1000mlのフラスコに
N,N−ジメチルホルムアミド456.5gを入れ、窒
素ガスを流しながら、1,4−ビス(4−アミノベンゾ
イルオキシ)ベンゼン20.902g(0.060mo
l)及び4,4´−ジアミノジフェニルエーテル8.0
10g(0.040mol)をN,N−ジメチルホルム
アミドに溶解させた。次にピロメリット酸二無水物2
1.812g(0.100mol)を加え、25℃で3
時間反応させた後、実施例1と同様の方法によりポリイ
ミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を
表1に示す。
【0040】[実施例4]1000mlのフラスコに
N,N−ジメチルホルムアミド483.2gを入れ、窒
素ガスを流しながら、1,4−ビス(4−アミノベンゾ
イルオキシ)ベンゼン27.869g(0.080mo
l)及び4,4´−ジアミノジフェニルエーテル4.0
05g(0.020mol)をN,N−ジメチルホルム
アミドに溶解させた。次にピロメリット酸二無水物2
1.812g(0.100mol)を加え、25℃で3
時間反応させた後、実施例1と同様の方法によりポリイ
ミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を
表1に示す。
【0041】[比較例1]1000mlのフラスコに
N,N−ジメチルホルムアミド509.8gを入れ、窒
素ガスを流しながら、1,4−ビス(4−アミノベンゾ
イルオキシ)ベンゼン34.836g(0.100mo
l)を加えてN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させ
た。次にピロメリット酸二無水物21.812g(0.
100mol)を加え、25℃で3時間反応させた後、
実施例1と同様の方法によりポリイミドフィルムを得
た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
【0042】[比較例2]1000mlのフラスコに
N,N−ジメチルホルムアミド376.5gを入れ、窒
素ガスを流しながら、4,4´−ジアミノジフェニルエ
ーテル20.024g(0.100mol)を加えて
N,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた。次にピロ
メリット酸二無水物21.812g(0.100mo
l)を加え、25℃で3時間反応させた後、実施例1と
同様の方法によりポリイミドフィルムを得た。このポリ
イミドフィルムの特性を表1に示す。
【0043】得られたポリイミドフィルムにつて、機械
的特性、線膨張係数、吸水率及び対数粘度の測定方法を
下記に示す。
【0044】機械的特性(引張強度、弾性率、伸度) ASTM D882−88に基づき測定した。
【0045】線膨張係数 真空理工(株)製熱分析計TMA−7000を用い、昇
温速度5℃/分で150〜200℃での線膨脹係数の平
均値を求めた。
【0046】吸水率 ポリイミドフィルムを90%RHで24時間放置し、そ
の前後の重量を測定して吸水率を求めた。
【0047】対数粘度 ポリアミド酸濃度0.5g/100mlDMFであっ
て、測定温度が30℃である条件で測定した結果より、
次の計算式で算出した。
【0048】
【数1】
【0049】これらの測定結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明のポリイミド共重合体は、耐熱性
に優れると共に、高い機械的強度、低い熱膨脹係数及び
低吸水率を有し、ファインパタ−ン化フレキシブルプリ
ント配線基板等の基材として好適に使用することができ
る。また、本発明の製造方法によれば、上述の優れたポ
リイミド共重合体を容易かつ確実に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−234959(JP,A) 特開 平7−50474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−ビス(4−アミノベンゾイルオ
    キシ)ベンゼンと4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
    ルとを主成分とし、他の芳香族ジアミン化合物の使用量
    が全芳香族ジアミン化合物に対して10モル%以下であ
    る芳香族ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを重合
    してポリアミド酸を得、次いで該ポリアミド酸を熱的ま
    たは化学的に脱水閉環し、下記一般式(1)で示される
    反復単位と下記一般式(2)で示される反復単位とがモ
    ル比で(1)/(2)=5/95〜90/10の割合で
    ある反復単位を主構成単位として含むポリイミド共重合
    体を得ることを特徴とするポリイミド共重合体の製造方
    法。 【化1】 (但し、式中Rは4価の芳香族基を示す。)
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