JP2002338710A - 表示素子用プラスチック基板 - Google Patents

表示素子用プラスチック基板

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JP2002338710A
JP2002338710A JP2001338948A JP2001338948A JP2002338710A JP 2002338710 A JP2002338710 A JP 2002338710A JP 2001338948 A JP2001338948 A JP 2001338948A JP 2001338948 A JP2001338948 A JP 2001338948A JP 2002338710 A JP2002338710 A JP 2002338710A
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resin sheet
dianhydride
diamino
same
formula
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JP2001338948A
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English (en)
Inventor
Masaaki Fukunishi
賢晃 福西
Sumio Shibahara
澄夫 柴原
Hiromitsu Kuramoto
洋光 倉本
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクティブマトリックスタイプの表示組織板
に好適な表示素子用プラスチック基板、詳細には高度の
耐熱性、耐薬品性を有し、かつ、平均線膨張係数が低い
表示素子用プラスチック基板を提供する。 【解決手段】 厚みが50〜1000μmであり、50
〜200℃での平均線膨張係数が−10〜40ppm
で、かつ、貯蔵弾性率が5GPa以上であるポリイミド
系樹脂シートを用いることを特徴とする表示素子用プラ
スチック基板であり、式1に示す芳香族酸二無水物と、
式2に示す芳香族ジアミンから合成されるポリイミド系
樹脂シートを用いること、さらに、ピロメリット酸二無
水物と、式2に示す芳香族ジアミンのうちn=1または
2である芳香族ジアミンから合成されるポリイミド系樹
脂シートを用いることが好ましい。 【化7】 【化8】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐薬品
性、寸法安定性に優れた、アクティブマトリックスタイ
プの反射型液晶表示素子や有機EL表示素子等に好適な
表示素子用プラスチック基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子は薄膜化、軽量化、
大型化、任意の形状化、曲面表示対応などの高度な要求
がある。特に、携帯機器については軽量化、高耐久性が
強く要求され、これらの利用が拡大されるにつれて、従
来のガラス基板に代わりプラスチックを基板とする液晶
表示パネルが検討され、一部で実用化され始めた。しか
し、最近になってさらに液晶のカラー動画化に伴い高速
応答性が要求され、アクティブマトリックスタイプの表
示素子が主流になりつつあり、また例えば有機EL素子
等のEL素子においても、素子寿命の点からアクティブ
マトリックスタイプが有利とされている。しかしなが
ら、アクティブマトリックスタイプの表示素子用基板に
は依然としてガラス基板が使われているのが現状であ
る。アクティブマトリックスタイプの表示素子基板にお
いても軽量化、高耐久性の強い要求からプラスチック化
が望まれているが、従来のプラスチック表示素子用基板
では、基板をなす樹脂層と電極との熱膨張率の差が大き
いため、特に加工時高い温度変化にさらされるアクティ
ブマトリックスタイプの表示素子基板用途に於いては、
透明電極に亀裂が生じ易く抵抗値の増大が生じたり、時
には断線といった事態に陥ることもあり、その実用化に
はまだ至っていない。また、反射型液晶表示素子は低消
費電力の点から注目されているが、やはりプラスチック
基板の実用化には至っていない。一方、特定の構造のポ
リイミドが低線膨張係数を示すことが知られており、例
えば特公平7−40629号公報においては、多層配線
基板用の低線膨張ポリイミドが開示されている。しかし
ながら、液晶表示基板への適用性については触れられて
いない。また、透過型液晶表示基板用に特定のフッ素化
ポリイミドを用いた例(特開平3−246515号公
報)もあるが、用いている原料が高価であるため、表示
素子基板に用いるのは実用的でない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、 反
射型TFT用液晶表示基板に適用可能な高度の耐熱性、
耐薬品性を有し、かつ、平均線膨張係数が低い特定のポ
リイミド系樹脂シートを用いることを特徴とする表示素
子用プラスチック基板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、厚み
が50〜1000μmであり、50〜200℃での平均
線膨張係数が−10〜40ppmで、かつ、貯蔵弾性率
が5GPa以上であるポリイミド系樹脂シートを用いる
ことを特徴とする表示素子用プラスチック基板であり、
式1に示す芳香族酸二無水物と、式2に示す芳香族ジア
ミンから合成されるポリイミド系樹脂シートを用いるこ
とを特徴とする表示素子用プラスチック基板であり、さ
らに、ピロメリット酸二無水物と、式2に示す芳香族ジ
アミンのうちn=1または2である芳香族ジアミンから
合成されるポリイミド系樹脂シートを用いることを特徴
とする表示素子用プラスチック基板である。
【0005】
【化3】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、 x
=0〜3、y=0〜3の整数で同じでも異なっても良
い。n=0〜5の整数)
【0006】
【化4】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、 x
=0〜4、y=0〜4の整数で同じでも異なっても良
い。n=0〜5の整数)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリイミド系
樹脂シートは透過光を使用しない反射型液晶表示素子基
板やトップエミッションタイプの有機EL素子基板に用
いるため、透明性は特に要求されない。このシートの厚
みは、50〜1000μmの範囲であり、好ましくは7
0〜700μm、より好ましくは80〜500μm、さ
らに好ましくは100〜400μmである。50μm未
満では基板の剛性が維持できないおそれがあり、100
0μmを超えると重量が大きくなりすぎるため、軽量化
を目的とするプラスチック化のメリットが失われてしま
うおそれがある。また、50〜200℃での平均線膨張
係数は−10〜40ppmの範囲であり、好ましくは、
−5〜30ppm、より好ましくは0〜20ppmの範
囲である。平均線膨張係数が−10ppm未満または4
0ppmを超える場合には配線に用いられる金属の平均
線膨張係数との差が大きくなるため、高温にさらされた
とき断線を生じるおそれがある。また、その貯蔵弾性率
は、大略金属アルミニウムの値である5GPa以上であ
る。貯蔵弾性率が5GPa未満であると基板の剛性を維
持できなくなるおそれがある。
【0008】本発明で用いられる芳香族酸二無水物は、
式1のような骨格を有していれば良く、芳香環に置換基
が結合していてもかまわない。
【0009】
【化5】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、 x
=0〜3、y=0〜3の整数で同じでも異なっても良
い。n=0〜5の整数)
【0010】置換基R、R’はアルキル基、炭素数がC
1 〜C3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを示し、
同じでも異なっても良い。置換基数は特に限定されるも
のではなく、置換基が無くても良い。また、結合位置に
ついても特に限定されるものではない。芳香環数は1〜
6個でパラ結合していれば良く(n=0〜5の整数)、
好ましくは1〜3個であり(n=0〜2の整数)、最も
好ましくは1個である(n=0)。例えば、ピロメリッ
ト酸二無水物、ビフタル酸無水物、p−ターフェニルテ
トラカルボン酸二無水物などが挙げられる。特に好まし
くはピロメリット酸二無水物である。これらの芳香族酸
二無水物は1種類でも数種類を混合して用いてもかまわ
ない。また、他の特性とのバランスをとるために、若干
量の他の酸無水物を併用してもかまわない。併用する他
の酸無水物としては、例えばベンゼン−1、2、3、4
−テトラカルボン酸二無水物、3、3’、4、4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2、2’、
3、3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
2、3、3’、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、ナフタレン−2、3、6、7−テトラカルボ
ン酸二無水物、ナフタレン−1、2、5、6−テトラカ
ルボン酸二無水物、ナフタレン−1、2、4、5−テト
ラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1、4、5、8−
テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1、2、6、
7−テトラカルボン酸二無水物、4、8−ジメチル−
1、2、3、5、6、7−ヘキサヒドロナフタレン−
1、2、5、6−テトラカルボン酸二無水物、4、8−
ジメチル−1、2、3、5、6、7−ヘキサヒドロナフ
タレン−2、3、6、7−テトラカルボン酸二無水物、
2、6−ジクロロナフタレン−1、4、5、8−テトラ
カルボン酸二無水物、2、7−ジクロロナフタレン−
1、4、5、8−テトラカルボン酸二無水物、2、3、
6、7−テトラクロロナフタレン−1、4、5、8−テ
トラカルボン酸二無水物、1、4、5、8−テトラクロ
ロナフタレン−2、3、6、7−テトラカルボン酸二無
水物、2、2−ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)
−プロパン二無水物、2、2−ビス(3、4−ジカルボ
キシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2、3−ジ
カルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3、4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(2、3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3、4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
ビス(2、3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水
物、ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、1、1−ビス(2、3−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、1、1−ビス(3、4−ジカルボ
キシフェニル)エタン二無水物、ベリレン−2、3、
8、9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3、
4、9、10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−
4、5、10、11−テトラカルボン酸二無水物、ペリ
レン−5、6、11、12−テトラカルボン酸二無水
物、フェナンスレン−1、2、7、8−テトラカルボン
酸二無水物、フェナンスレン−1、2、6、7−テトラ
カルボン酸二無水物、フェナンスレン−1、2、9、1
0−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1、
2、3、4−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−
2、3、5、6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジ
ン−2、3、4、5−テトラカルボン酸二無水物、チオ
フェン−2、3、4、5−テトラカルボン酸二無水物な
どがあげられるが、これらに限定されるものではない。
また、使用にあたっては、1種類でも2種類以上の混合
物でもかまわない。
【0011】本発明で用いられる芳香族ジアミンは、式
2のような骨格を有していれば良く、芳香環に置換基が
結合していてもかまわない。
【0012】
【化6】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、 x
=0〜4、y=0〜4の整数で同じでも異なっても良
い。n=0〜5の整数)
【0013】置換基R、R’はアルキル基、炭素数がC
1 〜C3のアルコキシ基、アシル基、ハロゲンを示し、
同じでも異なっても良い。好ましくはアルキル基であ
り、特に好ましくはメチル基である。置換基数は特に限
定されるものではなく、置換基が無くても良い。また、
結合位置についても特に限定されるものではない。芳香
環数は1〜6個でパラ結合していれば良く(n=0〜5
の整数)、好ましくは2〜3個である(n=1〜2の整
数)。例えば、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、
o−トリジン、m−トリジン、ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジジン、4,4”−ジアミノ−p−ターフェニ
ルなどが挙げられる。好ましくはo−トリジン、m−ト
リジン、4,4”−ジアミノ−p−ターフェニルであ
る。これらの芳香族ジアミンは1種類でも数種類を混合
して用いてもかまわない。また、他の特性とのバランス
をとるために、若干量の他のジアミン類を併用してもか
まわない。併用する他のジアミン類としては、1、4−
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン、m−フェニレン−ジアミン、1−イソプロピル−
2、4−フェニレン−ジアミン、4、4’−ジアミノ−
ジフェニルプロパン、3、3’−ジアミノ−ジフェニル
プロパン、4、4’−ジアミノ−ジフェニルエタン、
3、3’−ジアミノ−ジフェニルエタン、4、4’−ジ
アミノ−ジフェニルメタン、3、3’−ジアミノ−ジフ
ェニルメタン、4、4’−ジアミノ−ジフェニルスルフ
ィド、3、3’−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、
4、4’−ジアミノ−ジフェニルスルホン、3、3’−
ジアミノ−ジフェニルスルホン、4、4’−ジアミノ−
ジフェニルエーテル、3、3’−ジアミノ−ジフェニル
エーテル、ベンジジン、3、3’−ジアミノ−ビフェニ
ル、3、3’−ジメチル−4、4’−ジアミノ−ビフェ
ニル、3、3’−ジメトキシ−ベンジジン、4、4’−
ジアミノ−p−テルフェニル、3、3’−ジアミノ−p
−テルフェニル、ビス(p−アミノ−シクロヘキシル)
メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)
エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチ
ル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノ−ペ
ンチル)ベンゼン、p−ビス(1、1−ジメチル−5−
アミノ−ペンチル)ベンゼン、1、5−ジアミノ−ナフ
タレン、2、6−ジアミノ−ナフタレン、2、4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2、4−ジアミ
ノ−トルエン、2、6−ジアミノ−ピリジン、2、5−
ジアミノ−ピリジン、2、5−ジアミノ−1、3、4−
オキサジアゾール、1、4−ジアミノ−シクロヘキサ
ン、ピペラジン、メチレン−ジアミン、エチレン−ジア
ミン、プロピレン−ジアミン、2、2−ジメチル−プロ
ピレン−ジアミン、テトラメチレン−ジアミン、ペンタ
メチレン−ジアミン、ヘキサメチレン−ジアミン、2、
5−ジメチル−ヘキサメチレン−ジアミン、3−メトキ
シ−ヘキサメチレン−ジアミン、ヘプタメチレン−ジア
ミン、2、5−ジメチル−ヘプタメチレン−ジアミン、
3−メチル−ヘプタメチレン−ジアミン、4、4−ジメ
チル−ヘプタメチレン−ジアミン、オクタメチレン−ジ
アミン、ノナメチレン−ジアミン、5−メチル−ノナメ
チレン−ジアミン、2、5−ジメチル−ノナメチレン−
ジアミン、デカメチレン−ジアミン、1、10−ジアミ
ノ−1、10−ジメチル−デカン、2、11−ジアミノ
−ドデカン、1、12−ジアミノ−オクタデカン、1、
12−ジアミノ−オクタデカン、2、17−ジアミノ−
アイコサン、ジアミノシロキサン、2、6−ジアミノ−
4−カルボキシリックベンゼン、3、3’−ジアミノ−
4、4’−ジカルボキシリックベンジジン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。また使用にあ
たっては、1種類でも2種類以上の混合物でもかまわな
い。
【0014】本発明で用いられるポリイミド系樹脂シー
トには、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲
で、滑剤、耐熱剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料
等、通常光学材料に配合される各種の成分を配合するこ
とができる。
【0015】本発明で用いられるポリイミド系樹脂シー
トの製膜法は特に制限されるものではなく、可能であれ
ば溶融押出し製膜法、キャスト法等の公知の製膜法を適
宜用いることができる。
【0016】本発明で用いられるポリイミド系樹脂シー
トは、使用にあたってタルク、クレー、マイカ、長石粉
末、石英粉末、酸化マグネシウム等の充填剤の少量を加
えてもよく、また各種のシランカップリング剤、ボラン
カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミ
ニウム系カップリング剤その他キレート系の接着性・密
着性向上剤を加えてもよい。
【0017】本発明で用いられるポリイミド系樹脂シー
トは、耐湿・耐ガス透過性等のバリアー加工、ハードコ
ート加工および透明電極加工等が施されてもかまわな
い。
【0018】
【実施例】次に本発明について、実施例及び比較例を挙
げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に制限されるものではない。 実施例1:o−トリジン42.46gをN,N−ジメチ
ルアセトアミド800mLに完全に溶解させた後、ピロ
メリット酸二無水物43.20gを加え、15℃で2時
間攪拌した。得られたワニスをガラス板上にキャスト
し、乾燥させた後、さらに減圧下のオーブン中で150
℃*30分+200℃*30分+250℃*30分+3
00℃*3時間減圧加熱してイミド化させ、厚さ0.4
mmのシートを得た。 実施例2: m−トリジン42.46gをN,N−ジメ
チルアセトアミド800mLに完全に溶解させた後、ピ
ロメリット酸二無水物43.20gを加え、15℃で2
時間攪拌した。得られたワニスをガラス板上にキャスト
し、乾燥させた後、さらに減圧下のオーブン中で150
℃*30分+200℃*30分+250℃*30分+3
00℃*3時間減圧加熱してイミド化させ、厚さ0.4
mmのシートを得た。 実施例3: 4,4”−ジアミノ−p−ターフェニル5
2.07gをN,N−ジメチルアセトアミド900mL
に完全に溶解させた後、ピロメリット酸二無水物43.
20gを加え、15℃で2時間攪拌した。得られたワニ
スをガラス板上にキャストし、乾燥させた後、さらに減
圧下のオーブン中で150℃*30分+200℃*30
分+250℃*30分+300℃*3時間減圧加熱して
イミド化させ、厚さ0.4mmのシートを得た。 比較例1:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル4
0.05gをN,N−ジメチルアセトアミド800mL
に完全に溶解させた後、ピロメリット酸二無水物43.
20gを加え、15℃で2時間攪拌した。得られたワニ
スをガラス板上にキャストし、乾燥させた後、さらに減
圧下のオーブン中で150℃*30分+200℃*30
分+250℃*30分+300℃*3時間減圧加熱して
イミド化させ、厚さ0.4mmのシートを得た。 比較例2: o−トリジン42.46gをN,N−ジメ
チルアセトアミド1000mLに完全に溶解させた後、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物63.80gを加え、15℃で2時間攪拌し
た。得られたワニスをガラス板上にキャストし、乾燥さ
せた後、さらに減圧下のオーブン中で150℃*30分
+200℃*30分+250℃*30分+300℃*3
時間減圧加熱してイミド化させ、厚さ0.4mmのシー
トを得た。
【0019】<評価方法> 平均線膨張係数:セイコー電子製TMA/SS120
C型熱応力歪測定装置を用いて、窒素の存在下、1分間
に5℃の割合で温度を室温から(熱変形温度−20℃)
まで上昇させて20分間保持した後、1分間に5℃の割
合で温度を室温まで冷却し5分間室温で保持させた。そ
の後、再度、1分間に5℃の割合で温度を上昇させて、
50℃〜200℃の時の値を測定して求めた。(熱変形
温度から20℃を引いた温度が350℃以上のときは3
50℃とした。) 貯蔵弾性率:セイコー電子(株)製DMS210型粘
弾性測定装置を用いて、窒素の存在下、1分間に3℃の
割合で温度を室温から400℃まで上昇させた。以下の
ような条件の下、30℃での貯蔵弾性率を求めた。測定
周波数1Hz、歪振幅10、最小張力/圧縮力294m
N、1960mN 耐溶剤性:60℃のジメチルスルホキシド(DMS
O)溶液に試料を浸漬して60分間放置。試料を取り出
した後、目視にて外観を観察した。 耐配向剤性: スピンコーター上に試料を設置。その
表面にCRD−8201(住友ベークライト製)を滴下
した後 2500rpmでスピンコートを実施。180
℃60分乾燥処理後、目視にて外観を観察した。 耐液晶性: 基板の表面にメルク社製ZIL−479
2を1滴滴下する。80℃のオーブン内に投入して60
分放置する。試料を取り出した後、目視にて外観を観察
した。 抵抗値:基板上に、アルミニウムをスパッタリングに
より3000Åの厚さで形成させ、フォトリソグラフ法
により、幅3μm、長さ30mmの模擬配線パターンを
形成させ、パターン両端5mmの部分に金2000Åを
のスパッタリングして5mm□の抵抗値測定用電極を形
成させた。このときの両端間の抵抗値をR0として測定
した。つづいて、10mm□の開口部を有するメタルマ
スクを配線パターンの中央部に配設し、SiN(200
0Å)/アモルファスSi(500Å)/SiN(20
00Å)の各層を連続CVDにより形成させた。常温に
戻したときの両端間の抵抗値を再度測定し、R1とし
た。さらに、180℃のオーブンに1時間入れた後、常
温に戻したときの両端間の抵抗値をR2とした。なお、
耐用剤性および耐液晶性の評価においては、温度条件の
多少の差異によって評価結果に差異のないことを確認し
ている。評価結果を表−1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】本実施例におけるR1/Ro、R2/Ro
は、すべて1.02以下であった。この程度の変化は一
般に残留歪みによるものと考えられる。これに対して、
比較例1、比較例2とも、R2/Roの値で50%以上の
抵抗値上昇が観察された。このことから、比較例1、比
較例2ともドライプロセス後の線膨張の差により配線パ
ターンにクラックが生じたものと考えられた。
【0022】この結果から明らかなように、実施例1〜
3はいずれも比較例1、2に比べて、平均線膨張係数が
低く、また、耐薬品性も問題がなく、アクティブマトリ
ックスタイプの表示素子基板に好適に用いることができ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の表示素子用プラスチック基板は
以上詳述したように、高度の耐熱性、耐薬品性を有し、
かつ、平均線膨張係数が低いため、特にアクティブマト
リックスタイプの表示素子基板に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 JB03 JD18 LA01 4F071 AA60 AF14 AF20 AF43 AF54 AF62 AH19 BA02 BB02 BC01 BC12 4J043 PA02 PC016 PC066 PC116 PC136 QB15 QB26 RA35 SA06 SA62 SB01 SB03 TA22 TA71 TB01 TB03 UA032 UA041 UA052 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA142 UA151 UA152 UA161 UA252 UA261 UA262 UA331 UA332 UA361 UA382 UA511 UA761 UA771 UB011 UB012 UB021 UB121 UB122 UB152 UB281 UB301 UB302 UB351 UB401 VA021 VA022 VA031 VA032 VA041 VA042 ZA12 ZA32 ZA35 ZA60 ZB51

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚みが50〜1000μmであり、50〜
    200℃での平均線膨張係数が−10〜40ppmで、
    かつ、貯蔵弾性率が5GPa以上であるポリイミド系樹
    脂シートを用いることを特徴とする表示素子用プラスチ
    ック基板。
  2. 【請求項2】ポリイミド系樹脂シートが式1に示す芳香
    族酸二無水物と、式2に示す芳香族ジアミンから合成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の表示素子用プラス
    チック基板。 【化1】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
    キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
    も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、x=
    0〜3、y=0〜3の整数で同じでも異なっても良い。
    n=0〜5の整数) 【化2】 (R、R’はアルキル基、炭素数がC1 〜C3のアルコ
    キシ基、アシル基、ハロゲンを示し、同じでも異なって
    も良い。x、yは同一芳香環上の置換基数を示し、x=
    0〜4、y=0〜4の整数で同じでも異なっても良い。
    n=0〜5の整数)
  3. 【請求項3】ポリイミド系樹脂シートがピロメリット酸
    二無水物と、式2に示す芳香族ジアミンのうちn=1ま
    たは2である芳香族ジアミンから合成されることを特徴
    とする請求項1記載の表示素子用プラスチック基板。
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