JPS5856190Y2 - 多層袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、複数の層の素材によって形成された多層袋
に関するもので゛ある。

合成樹脂フィルム、合成樹脂製フラットヤーンクロスに
合成樹脂をラミネートした袋素材は、防水性、強度、経
済性、再利用法等の点で利点があるが、例えばセメント
等の粉体を空気を媒体として袋内に充填する場合、紙の
ように通気性がないために充填効率が悪く、袋、特にそ
のミシン縫目の部分を損傷することが多い。

この考案は、従来の以上のような欠点を除去するために
なされたもので、上記の素材をクラフト紙と組合せた多
層構造とし、その層間に、口部から底部にかけて平行に
所定の間隔で配列された複数の条帯を介装することによ
り、充填時の通気性を良好にした多層袋を提供すること
を目的とするものである。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明
する。

先ず、第１図は、この考案の一実施例による例えば、セ
メント袋等の粉体収納袋を示す。

この種の袋は、通常図示のように、口部側の角の部分６
が、粉体充填口となっており、この部分を利用して、パ
イプ状のシュートから所定の空気圧で粉体を充填する。

そして、充填が完了した場合には、内部からの空気圧で
折り込んだ紙材端が突出するので、自動的に逆止弁とな
って閉塞される。

ここで、符号４は、袋の口部および底部の挟着部材で、
例えば紙材である。

５は、その部分を縫合せたミシン目で゛ある。

そして、この袋７は、最外層を例えば合成樹脂製のフラ
ットヤーンクロスに合成樹脂をラミネートした防水材１
で、内層を例えばクラフト紙２で形成されている。

防水材１とクラフト紙２との間には、第２図に示すよう
に、それらの間に通気用のすき間Ｓを形成するための条
帯３が介装されている。

この条帯３は、例えば第３図に示すように袋の口部から
底部にかけて所定の間隔で平行に複数列設けられ、表裏
面に接着剤を付すか、又は合成樹脂材料を使用してもヒ
ートシールすることによって上記両者間に接合されてい
る。

この場合、条帯３として、合成樹脂製のフラットヤーン
クロスの織糸を利用すると経済的である。

但し、条帯３は、これに限られるものではなく、例えば
糸、布等種々の材料を利用できることは、もちろんであ
る。

この考案は、以上のように構成されているから、粉体充
填時、クラフト紙層を通った空気は、条帯にそった空間
Ｓを介して上下に逃げ、そのままミシン目を通って外部
に抜ける。

従って、通気性のない素材を使用した場合でも紙の場合
と全く同様に障害なく充填作業を行うことが可能となる
。

又、クラフト紙を組合せることにより、袋自体の腰や強
度を向上するメリットがある。

又、外層材として、クラフト紙等に、縦方向のすしを入
れ（又は摺曲させた）た合成樹脂材をラミネートしたも
のを使うとより強度が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例による多層袋の斜視図、
第２図は、その要部の断面図、第３図は、同要部の平面
図である。 １・・・・・・防水材、２・・・・・・クラフト紙、３
・・・・・・条帯、４・・・・・・挟着材、５・・・・
・・ミシン目、７・・・・・・袋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外層を合成樹脂等の防水層に、内層をクラフト紙等の通
   気層とした複数層の素材によって形成された多層袋にお
   いて、上記内外層の層間に口部側から底部側にかけて帯
   状に所定の間隔で複数のフラットヤーンクロス糸、糸、
   布等の条帯を接着し、該内外層を相互に補強接着すると
   共に該層間に排気通路を設けたことを特徴とする多層袋
   。