JP2537579Y2 - ジッパー付き袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は袋の一部に咬合具やファスナー等のジッパー
が取付けられたジッパー付き袋に関する。

（従来の技術） 例えば三方シール等よりなる袋の一部に咬合具やファ
スナー等のジッパーを取付けることにより、開封および
密封を自在に行えるようにしたジッパー付き袋が従来か
ら種々の用途の包装用袋に用いられている。ところで、
このようなジッパー付き袋の製袋は、通常、ジップ付け
の可能な製袋機を用いて行われるが、このジップ付けを
通常の三方シール製袋における袋本体の両側縁部のヒー
トシール接着（縦シール）と同時にジッパーの両端部を
袋本体の内面にヒートシール接着することにより行った
のでは、ジッパーと縦シール部との交差部がジッパーの
厚みによって盛り上がったり、また、縦シール部のシー
ル圧が一部抜けたりするという不都合がある。そこで、
ジッパーと縦シール部との交差部のみをポイントシール
により予めヒートシール接着した後、再度縦シール部を
ヒートシール接着することが従来から行われている。

（考案が解決しようとする課題） 予めポイントシール部を形成するという上記従来のシ
ール方法では、袋を形成する包材としてアルミニウム箔
を含む積層体を用いた場合に、製袋時にポイントシール
部と縦シール部との交差部の特に両シールエッジの重な
った部分でアルミ割れが発生しやすくなるという問題が
あった。

本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであって、
袋を形成する包材がアルミニウム箔を含むものであって
もジッパーと縦シール部との交差部でアルミ割れを発生
することのないジッパー付き袋を得ることを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために、本考案に係るジッパー付
き袋は、ジッパーと袋本体の縦シール部との交差部に縦
シール部のヒートシール接着に先立ってジッパーの一部
を袋本体となる包材にヒートシール接着してなるポイン
トシール部を有するジッパー付き袋であって、ポイント
シール部の幅を縦シール部の幅よりも広くしたことを特
徴とする。

（作用） 本考案においては、ポイントシール部の幅が縦シール
部の幅よりも広く設定されているため、ジッパーと縦シ
ール部との交差部において上記両シール部のシールエッ
ジ同士の重なりが防止され、それにより、袋本体の包材
が例えばアルミニウム箔を含む積層体により形成されて
いる場合のアルミ割れを防ぐことができる。

（実施例） 以下、実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例に係るジッパー付き袋の平
面図である。

この実施例において、ジッパー付き袋１の袋本体を構
成する包材シートは、ポリエステル（PET¹²）／ポリエ
チレン（PE¹⁵）／アルミニウム箔（Al⁷）／ポリエチレ
ン（PE¹⁵）／ポリエチレン（PE³⁰）よりなる積層構造を
有している。このような包材シートには予め切れ目が形
成されて、その切れ目に合わせてポリエチレンを主体と
する樹脂により成型されたジッパー２が配置され、その
一部が包材シートの内面（ポリエチレン面）に予めヒー
トシール接着（ポイントシール）される。その場合、袋
として形成された状態でジッパー２と袋側端の縦シール
部３との交差部に、該縦シール部３の幅d₀よりも幅広の
ポイントシール部４が設定される。

このように予めジッパー２が接着された包材は、ポリ
エチレン面が袋の内面側となるように中央部（袋の底部
となる部分）が折り込まれた後、一方側の縦シール部３
および天シール部５がヒーターロールにてヒートシール
接着され、その状態で内容物が充填され、その後他方側
の縦シール部３がヒートシール接着される。

こうして形成されたジッパー付き袋１においては、ポ
イントシール部４の幅d₁が縦シール部３の幅d₀よりも広
く設定されているため、ジッパー２と縦シール３との交
差部においてこれら両シール部3,4のシールエッジ３′,
4′同士の重なりが防止され、それにより、袋本体の包
材に含まれているアルミニウム箔のアルミ割れが防止さ
れる。

第２図は本考案の他の実施例に係るジッパー付き袋の
平面図である。

この実施例においては、縦シール部13を、ジッパー２
と縦シール部13との交差部において内側からＵ字状に狭
まった形状とし、これに対しポイントシール部14の幅d₂
は、縦シール部13の上記Ｕ字状に狭まった部分における
最狭部の幅よりも広く、かつ、この部分を除く縦シール
部13の幅d₀よりも狭くなるように設定している。こうす
ることで、ジッパー２と縦シール部13との交差部におい
ては、上記実施例と同様、ポイントシール部14の幅d₂が
縦シール部13の幅よりも広く設定されることとなり、両
シール部13,14のシールエッジ13′,14′同士の重なりが
防止され、アルミ割れを防止することができる。

なお、袋本体を構成する包材シートの積層構造は、上
記のものに限定されず、その他、例えば、ポリエステル
（PET¹²）/DL（ドライラミネート）／アルミニウム箔
（Al⁹）/DL/ポリエチレン（PE³⁰）の積層構造とするな
ど、いろいろな態様で実施することができる。

（考案の効果） 本考案は以上のように構成されているので、袋を形成
する包材がアルミニウム箔を含むものであっても、ジッ
パーと縦シール部との交差部でアルミ割れが発生するの
を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るジッパー付き袋の平面
図、第２図は本考案の他の実施例に係るジッパー付き袋
の平面図である。 1:ジッパー付き袋、2:ジッパー、3,13:縦シール部、4,1
4:ポイントシール部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ジッパーと袋本体の縦シール部との交差部
   に前記縦シール部のヒートシール接着に先立って前記ジ
   ッパーの一部を前記袋本体となる包材にヒートシール接
   着してなるポイントシール部を有するジッパー付き袋で
   あって、前記ポイントシール部の幅を前記縦シール部の
   幅よりも広くしたことを特徴とするジッパー付き袋。