JPH1179279A - 既設タンクのアニュラー板取り替え方法 - Google Patents

既設タンクのアニュラー板取り替え方法

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JPH1179279A
JPH1179279A JP9236200A JP23620097A JPH1179279A JP H1179279 A JPH1179279 A JP H1179279A JP 9236200 A JP9236200 A JP 9236200A JP 23620097 A JP23620097 A JP 23620097A JP H1179279 A JPH1179279 A JP H1179279A
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JP
Japan
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plate
annular plate
side plate
welding
new
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JP9236200A
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English (en)
Inventor
Mitsutoshi Suzuta
光俊 鈴田
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Niigata Engineering Co Ltd
Original Assignee
Niigata Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性の向上、作業時間の短縮化、工数の低
減、工事費用の低減、作業の安全性の向上、品質の向上
等を図ることができる既設タンクのアニュラー板取り替
え方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 側板21を新しいアニュラー板24上に
降下させて設置する工程において、隣り合う支持板25
間位置の側板21下端面とアニュラー板24上面との間
の隙間部に挿入されている各くさび28を抜き取ること
によって、各くさび28により、その荷重が支持されて
いた側板21が降下してアニュラー板24上面に設置さ
れる方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、重油タンク等の
既設のフローティングルーフタンクやコーンルーフタン
クなどのタンクのアニュラー板取り替え方法に係わり、
詳しくはアニュラー板取り替えに係わる作業性や安全性
等を向上する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、重油等を貯留するタンクは、例え
ば図11〜図13に示すように、底板1の外周に複数の
板体を環状に溶接してなるアニュラー板2を溶接し、こ
のアニュラー板2に側板3を立設し、側板3及び必要に
より底板1に設けた複数本の支柱4によって屋根板5を
支持して構成される。
【0003】このようなタンクにおいて、その腐食は側
板3を支持するアニュラー板2の部分に多く発生し、従
って、アニュラー板2を取り替える必要が生じる。従
来、このアニュラー板2の取り替えは、屋根板5を切り
開いて内部に支持部材を搬入し、この支持部材を側板と
支柱4間及び支柱4同士に固定して、タンクの変形を防
止し、側板3の外側の下方に近い位置の周囲に鍔板を固
着し、タンク周囲の地盤を補強してタンク周囲に多数の
ジャッキを配置し、これらジャッキを前記鍔板に係合し
て、タンク全体を持ち上げて行うようにしていた。
【0004】しかし、このような方法にあっては、タン
ク内部への支持部材の搬入のため、屋根板5を切り開く
必要があり、又、タンク周囲の地盤の補強を要し、ジャ
ッキによってタンクを持ち上げる際、タンクが傾斜しな
いようにするため、タンク周囲に多くの人間を配置しな
ければならない等、工事機関が長くなると共に、工事費
用が嵩むという問題があった。
【0005】このような問題点を解決する技術として、
従来、特公昭55−41990号公報に開示されたタン
クのアニュラープレート取替方法が知られている。この
方法は次の工程からなっている。 (1)アニュラー板5と側板6下部を取り去る工程。 図15に示すように、アニュラー板5を周方向に複数に
区画し、その一区画のアニュラー板5及び側板6下部
(図14の斜線図示部分)を切断して取り去る。7は底
板である。
【0006】(2)第1のくさび9を打ち込む工程。 図15及び図16に示すように、前記アニュラー板5及
び側板6下部を切断して取り去った区画(図15の斜線
図示部分)に新規のアニュラー板を構成する板体8(以
下、新アニュラー板)を配置し数箇所を仮溶接する。そ
して、側板6下端と新アニュラー板8上部との間に第1
のくさび9を打ち込む。
【0007】(3)隣接区画も同様に行なった後、新し
く隣接された新アニュラー板8同士を結合する工程。 (4)アニュラー板5及び側板6下部を切断して取り去
った区画(図15の斜線図示部分)の内縁部と新アニュ
ラー板8とを本結合(溶接)する工程。 (5)第2のくさび10を挿入する工程。
【0008】図17及び図18に示すように、側板6の
内側にサポートピース11を固着し、このサポートピー
ス11に対向して、側板6外側の新アニュラー板8にホ
ールディングピース12を固定し、前記側板6と前記ホ
ールディングピース12間に第2のくさび10を挿入す
る。以上の工程(1)〜(5)の作業は連続的に行わ
れ、タンクの全周にわたって行われる。
【0009】(6)前記第1のくさび9を抜き取る工
程。 この工程は、側板6を新アニュラー板8上に降下させて
設置する次工程の前準備の工程として実施されるもの
で、全ての第1のくさび9が抜き取られる。図19及び
図20はその状態を示している。 (7)側板6下端を新アニュラー板8上面に接触させる
工程。
【0010】側板6下端より上方位置においてサポート
ピース11下部を、図21の切断部で示したように切断
して、新アニュラー板8上に降下させ、側板6下端を新
アニュラー板8上面に接触させる。 (8)側板6下端内面と新アニュラー板8上面とを溶接
する工程。 側板6と新アニュラー板8を仮結合した後、サポートピ
ース11を側板6から取り去り、図22に示すように、
側板6下端と新アニュラー板8上面とを内部側で溶接す
る。
【0011】(9)側板6下端外面と新アニュラー板8
上面とを溶接する工程。 第2のくさび10を抜き去った後、ホールディングピー
ス12を新アニュラー板8から撤去し、側板6下部外面
と新アニュラー板8上面とを溶接する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のアニュラー板取り替え方法にあっては、次の
ような問題点がある。すなわち、前述した工程(7)
は、側板6を新アニュラー板8上に降下させて設置する
工程であり、この方法としては、サポートピース11を
下端部より所定幅ずつ順次切断する方法が採られてい
る。
【0013】この場合、サポートピース11下部を高さ
方向に約10mm程度の幅分ずつ、順次ガス切断してい
き、切断片を順次除去していくようになっている。サポ
ートピース11の切断幅は全体で例えば30mmであ
り、通常、切断と切断片除去の作業は3回繰り返され
る。このように、サポートピース11を下端部より所定
長さずつ順次切断する方法を採っている理由としては、
側板6の荷重が大きいため、一度に長い幅の切断片(例
えば30mm)を抜き取ることができないからである。
【0014】又、側板6から上部のタンク荷重が大きい
ため、サポートピース11下端部を一度に長い幅分切断
してしまうと、まだ切断していないサポートピース11
取付部分の溶接部又は側板の局部に多大な負荷がかか
り、許容応力値を越えるような応力が発生し、破損に至
る虞もがあり、これも、サポートピース11を下端部よ
り所定長さずつ順次切断する方法を採っている理由であ
る。
【0015】しかし、このようにサポートピース11を
下端部より所定長さずつ順次切断する方法を採っている
結果、上述したように、切断と切断片除去の作業を3回
繰り返して行う必要がある等、切断に係る作業に手間が
掛かり、作業時間も増大する。特に、タンクの直径が例
えば数10m以上と大きい場合には、より作業に手間が
掛かり、作業時間も増大する。
【0016】さらに、上記のようなサポートピース11
の切断作業に際しては、ガス切断作業者、切断片の除去
作業者、作業の監視者などをタンクの周上に配置する必
要が生じ、作業員が多数必要となり、これにより、工数
の増加、工事費用の増加を来す。又、上記のサポートピ
ース11の実際の切断作業は、タンク周部に対して同時
に行うのではなく、1箇所から開始してタンク周方向に
沿って連続的に行うが、このような作業では、切断作業
中に未切断のサポートピース11数本に集中荷重が作用
してしまう。
【0017】1つのサポートピース11の側板6との溶
接部が小さいため、1つのサポートピース11に多くの
荷重が付加された場合、側板6とサポートピース11と
の溶接部または側板6が垂直荷重により破損する虞があ
る。更に、工程(7)において、サポートピース11の
下端部をガス切断すると、その切断片に垂直荷重が付加
され、該切断片が新アニュラー板8とサポートピース1
1との間に圧着してしまい、この部分から切断片を抜き
取り除去することが困難となる問題もある。
【0018】又、工程(8)および(9)においては、
上述したように、側板6下端と新アニュラー板8上面と
を内部側と外部側で溶接するようにしているが、工程
(7)までを連続して行うため、側板6下端はガス切断
された状態のままであり、溶接開先加工がされずに新ア
ニュラー板8上に降下、設置されしまうことになる。こ
のような溶接形態は、溶接部の品質保証の観点から好ま
しいものとは言えない。
【0019】一方、従来、特公昭63−37230号公
報に開示されたタンクの底板取り替え工法も知られてい
る。この工法は、タンクの側板直下に設置するテーパラ
イナを複数枚組み合わせた治具でもって側板を支持して
底板の取り替えを行うようにしたものである。しかしな
がら、このようにテーパライナを複数枚組み合わせた治
具でもって側板を支持する工法では、複数枚のテーパラ
イナのうち最上部のテーパライナの上面を水平に保つこ
とが安全上必要であるが、地震発生時には、この安全性
を確保できず、地震国である日本国においては有効な工
法とは言えない。
【0020】又、この工法にあっては、複数枚のテーパ
ライナのうち最下部のテーパライナを最後に引き抜くよ
うにしているが、この最下部のテーパライナを引き抜く
ための特別な引き抜き治具が必要があるという問題もあ
る。この発明は、以上のような従来の問題に鑑みてなさ
れたもので、作業性の向上、作業時間の短縮化、工数の
低減、工事費用の低減、作業の安全性の向上、強度向上
等を図ることができる既設タンクのアニュラー板取り替
え方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、周方向複数に区画したアニュラー板の一区画
と該区画に対応する側板の下端部とを切断して撤去し、
新アニュラー板を前記アニュラー板撤去部に挿入配置す
る工程と、新アニュラー板に対応する側板に支持板を溶
接する工程と、少なくとも隣接する新アニュラー板の後
の工程で側板が降下されて設置される部分同士を溶接す
る工程と、前記新アニュラー板の上面に、後の工程で行
われる側板の降下を案内する案内板を溶接により固着す
る工程と、前記隣り合う支持板間位置の側板下端面と新
アニュラー板上面との間の隙間部にくさびを打ち込む工
程と、をアニュラー板の全ての前記区画に対して行なっ
た後に、前記側板に溶接した全部の支持板を撤去する支
持板撤去工程と、該記支持板撤去工程の後に各くさびを
抜取り前記側板下端面を前記新アニュラー板上に降下さ
せる工程と、を行い、その後、各案内板を撤去する工程
と、側板と新アニュラー板との溶接と、新アニュラー板
の隣接部の未溶接部分である隣接する新アニュラー板相
互の未溶接部分及び新アニュラー板と底板との未溶接部
分の溶接と、を行なう工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0022】なお、前記側板の下端部を切断して撤去し
てから前記隣り合う支持板間位置の側板下端面と新アニ
ュラー板上面との間の隙間部にくさびを打込むまでのア
ニュラー板を全区画にわたって取り替える作業におい
て、前記新アニュラー板に対応する側板に支持板を溶接
する工程と、少なくとも隣接する新アニュラー板の後の
工程で側板が降下されて設置される部分同士を溶接する
工程と、前記新アニュラー板の上面に、後の工程で行わ
れる側板の降下を案内する案内板を溶接により固着する
工程とは、必ずしも時系列的に順を追って行なう必要が
なく、さらに各区画においても隣接する区画の工程と異
なる場合もある。要は前記側板の下端部を切断して撤去
してから前記隣り合う支持板間位置の側板下端面と新ア
ニュラー板上面との間の隙間部にくさびを打込むまでの
各工程をアニュラー板を全区画にわたって行われていれ
ばよい訳である。
【0023】同様に、各案内板を撤去する工程と、側板
と新アニュラー板との溶接と、新アニュラー板の隣接部
の未溶接部分である隣接する新アニュラー板相互の未溶
接部分及び新アニュラー板と底板との未溶接部分の溶接
とを行なう工程とは、必ずしも全区間同時に行なう必要
がなく、隣接する区画の工程と異なる場合もある。な
お、上記新アニュラー板の隣接部の未溶接部分は、前の
工程で溶接が全部なされて未溶接部分が零の場合も(な
い場合も)あり、本発明においてはこの「未溶接部分」
は零を含めた広義なものに解するものとする。
【0024】請求項2に係る発明は、前記周方向複数に
区画したアニュラー板の一区画に対応する側板の下端部
の切断は、側板の下端部側面に切断するための切断線を
マーキングした後、マーキングされた切断線に沿って切
断を行うことを特徴とする。なお、上記マーキングは、
一度にタンク全周にわたって施すのが好ましいが、場合
によっては、前記区画ごとに施してもよい。
【0025】請求項3に係る発明は、前記側板下端部側
面にマーキングされた切断線に沿う切断は、ガス切断に
よって行われることを特徴とする。請求項4に係る発明
は、前記周方向複数に区画したアニュラー板の一区画と
は、アニュラー板の構成部材である1枚のアニュラー板
体に対応する部分であり、周方向複数に区画したアニュ
ラー板の一区画の切断は、前記アニュラー板体と底板と
の溶接部並びに隣接するアニュラー板体相互の溶接部を
切断することによってなされることを特徴とする。
【0026】請求項5に係る発明は、前記アニュラー板
体と底板との溶接部並びに隣接するアニュラー板体相互
の溶接部の切断は、夫々ハツリ或いはエアーガウジング
の方法で行われることを特徴とする。請求項6に係る発
明は、前記新アニュラー板に対応する側板に支持板を溶
接する際に、支持板の下端面と新アニュラー板の上面と
の間に受け板を敷設することを特徴とする。
【0027】請求項7に係る発明は、側板の下端部を切
断して撤去した後から前記隣り合う支持板間位置の側板
下端面と新アニュラー板上面との間の隙間部にくさびを
打込む前までに、側板下端部の切断面に溶接開先加工を
行う工程を含むことを特徴とする。請求項8に係る発明
は、前記溶接開先加工は、側板下端部の切断面の少なく
とも内側角部を切削具で切削することにより行われるこ
とを特徴とする。
【0028】請求項9に係る発明は、前記くさびは、上
面がテーパ面に形成され、このテーパ面が上側になって
側板下端面に接触し、かつ頭部が側板内側に位置するよ
うに挿入されることを特徴とする。請求項10に係る発
明は、各くさびは、その側頭部を略水平に打撃工具で打
撃することにより抜き取られることを特徴とする。
【0029】かかる発明の作用について説明する。請求
項1に係る発明において、側板の下端部を切断して撤去
してから前記隣り合う支持板間位置の側板下端面と新ア
ニュラー板上面との間の隙間部にくさびを打込むまでの
アニュラー板を全区画にわたって取り替える作業は、最
も長期の工程になるが、この長期の作業期間において
は、側板が支持板により保持されるので、従来のくさび
で側板が保持されるのに比して、風、地震等による外力
に対しても安全性が向上し側板の変形等も生じない。
【0030】一方、側板を新アニュラー板上に降下させ
る工程においては、側板下端面とアニュラー板上面との
間の隙間部に挿入されている各くさびを抜き取ることに
よって、各くさびによりその荷重が支持されていた側板
が、案内板により案内されながら降下してアニュラー板
上面に設置される。従って、側板を新アニュラー板上に
降下させて設置する工程において、作業の簡略化、作業
性の向上、側板の損傷防止、安全性,コスト低減等が図
れる。
【0031】請求項2に係る発明において、マーキング
を施した後に切断するので、正確に切断される。請求項
3に係る発明において、側板下端部は、その側面にマー
キングされた切断線に沿ってガス切断によって容易に行
われる。請求項4に係る発明において、前記アニュラー
板体と底板との溶接部並びに隣接するアニュラー板体相
互の溶接部を切断するので特にマーキングが省略するこ
とができ、入れ替える新アニュラー板の寸法どりも既設
図面等が利用でき簡略化が可能となる。
【0032】請求項5に係る発明において、切断された
側板の下端部に溶接されているアニュラー板体と底板と
の溶接部並びに隣接するアニュラー板体相互の溶接部
は、夫々ハツリ或いはエアーガウジングの方法によって
容易に切断される。請求項6に係る発明において、新ア
ニュラー板に対応する側板に支持板を溶接する際に、支
持板の下端面と新アニュラー板の上面との間に受け板が
敷設されることにより、側板は支持板と受け板とを介し
て新アニュラー板の上面に支持される。荷重が受け板に
より分散されて新アニュラー板に伝わるので、新アニュ
ラー板への1点集中荷重が避けられる。
【0033】請求項7に係る発明において、側板の下端
部を切断して撤去した後から前記隣り合う支持板間位置
の側板下端面と新アニュラー板上面との間の隙間部にく
さびを打込む前までに、側板に対して、下端部の切断面
が切削具等により切削されて溶接開先加工が行われ、溶
接開先加工が行われた側板をアニュラー板上に溶接する
形態となる。
【0034】請求項8に係る発明において、前記溶接開
先加工を、側板下端部の切断面の少なくとも内側角部を
切削するようにしたので、側板内側に溶接量が多くな
り、曲げ応力が内側にかかるタンク特有の現象に対応し
て強度が増す。請求項9に係る発明において、くさびの
頭部を打撃することにより容易に打ち込まれ、側板が支
持板に換わってくさびを介して新アニュラー板上に確実
に支持される。特に、くさびの頭部が側板内側に位置す
るので、タンク内の広い作業エリアでくさびの頭部を打
撃することができる。
【0035】請求項10に係る発明において、各くさび
は、打撃工具の打撃により容易に抜き取られる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳述する。本発明の既設タンクのアニュラー板
取り替え方法の一実施形態を図1〜図10に基づいて説
明する。即ち、図11〜図13に示したような既設タン
クにおいて、次の[1]〜[16]工程によって、アニュ
ラー板が取り替えられる。 [1]図1に示すように、側板21の下端部側面にこの
部分を後に切断するための切断線22をマーキングす
る。
【0037】なお、前記マーキングは、一度にタンク全
周にわたって施すのが好ましいが、環状に溶接接続され
ているアニュラー板の構成部材の板体1枚である既設ア
ニュラー板体20に対応する側板21部分毎に施しても
差し支えない。マーキング位置は、側板下端面から例え
ば20mm程度以上の位置とされる。23は底板であ
る。 [2]前記環状に溶接接続されている既設アニュラー板
の構成部材の板体1枚である既設アニュラー板体20に
対応する範囲の側板21部分に対して、下端部側面にマ
ーキングされた切断線22に沿ってガス切断を行う。な
お、ガス切断する側板21の幅は、後の工程でアニュラ
ー板体20を取出すために該アニュラー板体20の幅よ
り多少大きい。 [3]切断された側板21の下端部に溶接されている1
枚のアニュラー板体20と底板23との溶接部並びに隣
接するアニュラー板体20相互の溶接部を夫々ハツリ及
びエアーガウジング等の方法で切断する。
【0038】なお、前記アニュラー板体20と底板23
との溶接部の切断は、工程[2]の側板切断前に行って
もよい。 [4]1枚のアニュラー板体20を撤去する。この撤去
部は、図2の斜線図示部分である。 [5]新しいアニュラー板を構成する板体24(以下、
新アニュラー板24という)を前記アニュラー板撤去部
(図2の斜線図示部分)に挿入配置する。 [6]図3に示すように、支持板25の下端面と新アニ
ュラー板24の上面との間に受け板26を敷設した状態
で、新しく取り替えた新アニュラー板24に対応する位
置の側板21に、該支持板25を溶接にて固着する。
【0039】受け板26は、新アニュラー板24への集
中荷重を避けるためのものであり、側板21の荷重は支
持板25及び受け板26を介して新アニュラー板24に
より支えられる。支持板25は、長手方向の一方の側縁
部の略半分が切除された長方形状に形成されており、前
記一方の側縁部の非切除部側を側板21下端部内面に溶
接にて固着する。 [7]このような既設アニュラー板体20を撤去して新
アニュラー板24に取り替える工程[1]〜[6]を、
隣接する既設アニュラー板体20毎に順に実行し、全て
のアニュラー板体20を新アニュラー板24に取り替え
る。 [8]側板21に対して、下端部の切断面に溶接開先加
工を行う(図4参照)。この場合、側板21下端部の切
断面の内側角部を例えばグラインダーで削る。
【0040】なお、この溶接開先加工は、工程[6]の
支持板25の溶接前に実施しても良く、更には工程
[1]の側板の下端部を切断して撤去した後から後述す
る工程[12]の前記隣り合う支持板間位置の側板下端面
と新アニュラー板上面との間の隙間部にくさびを打込む
前までに行ってもよい。したがつて、この溶接開先加工
は、一度にタンク側板全周に施す場合やアニュラー板構
成要素の板体1枚である既設アニュラー板体20に対応
する側板21部分毎に施す場合とがある。 [9]隣接する新アニュラー板24の後の工程[14]で
側板21が降下されて設置される側縁部分同士を溶接す
る(図4参照)。
【0041】なお、この側縁部分同士の溶接の際に、新
アニュラー板体24の肉厚やタンクの大きさによって、
溶接ひずみが出ないか少ない場合には、新アニュラー板
24同士の隣接部全体さらには、新アニュラー板24と
底板との溶接を行なってもよい。 [10]前記隣接する新アニュラー板24同士の溶接部の
非破壊検査を行い、溶接欠陥のないことを確認する。非
破壊検査としては、磁粉探傷試験や浸透探傷試験が挙げ
られる。 [11]図4及び図5に示すように、新アニュラー板24
の上面に、後の工程の側板21の降下をスムーズにする
案内板27を溶接により固着する。
【0042】案内板27は、下端部の内側角部が切除さ
れた長方形状に形成されており、隣り合う支持板25間
位置の新アニュラー板24上面に、側板21内面或いは
外面にその内側縁が微小隙間(例えば1〜2mm)を有
して接近するように、周方向に沿って側板21内側と外
側に交互に配設して、溶接により固着する。 [12]図7に示すように、隣り合う支持板25間位置の
側板21下端面と新アニュラー板24上面との間の隙間
部にくさび28(図6参照)を挿入する。
【0043】くさび28は、図6に示すように、上面が
テーパ面に形成され、このテーパ面が上側になって側板
21下端面に接触し、かつ頭部( テーパ高位端部側) が
側板21内側に位置するようにして頭部をハンマー等で
打撃し挿入される。その際、隣り合う支持板25間位置
の側板21下端面と新アニュラー板24上面との間の隙
間部に挿入したくさび28の頭部をさらにハンマー等で
打撃して、側板21の荷重がくさび28により支持され
ていることを確認する。 [13]全ての支持板25を切断して撤去する。
【0044】各支持板25の側縁部の側板21下端部内
面との溶接部(図7のA部)にて切断することにより、
各支持板25を撤去する。この状態を図8に示す。 [14]各くさび28を抜き取る。 各くさび28は、その側頭部(図6のB部分)を略水平
にハンマーで打撃することにより、回転しながら抜き取
られる。これにより、くさび28により、その荷重が支
持されていた側板21が案内板27により案内されなが
ら降下して、新アニュラー板24上面に設置される。
【0045】各くさび28の側頭部を略水平にハンマー
で打撃する場合、全てのくさびを少しずつ同じ程度に動
かして側板21全体を均一に降下させてもよく、また各
くさび28を一本一本順にハンマーで打撃して抜取って
もよい。 [15]各案内板27を撤去する。 各案内板27の下端面の新アニュラー板24上面との溶
接部(図8のC部分)にて切断することにより、各案内
板27を撤去する。この状態を図9に示す。 [16]このようにして、新アニュラー板24上への側板
の設置が完了したならば、(A)側板21と新アニュラ
ー板24との溶接、(B)隣接する新アニュラー板24
相互の溶接、(C)新アニュラー板24と底板23との
溶接を夫々行う(図10参照)。
【0046】(A)の側板21と新アニュラー板24と
の溶接 側板21と新アニュラー板24間の内側隅部と外側隅部
を溶接する(図10の溶接部G参照)。 (B)の隣接する新アニュラー板24相互の溶接 工程[9]において、隣接する新アニュラー板24の
[14]工程で側板21が降下されて設置される側縁部分
同士は、溶接されている(図10のEの溶接部)から、
隣接する新アニュラー板相互の未溶接部分を溶接(図1
0のDの溶接部)する。
【0047】(C)の新アニュラー板24と底板23と
の溶接 新アニュラー板24上面と、該新アニュラー板24上面
に設置され底板23端部とを溶接((図10のFの溶接
部)する。なお、工程[9]において、新アニュラー板
24同士の隣接部全体さらには、新アニュラー板24と
底板との溶接を行なっている場合は、前記(B)及び
(C)において未溶接部分がない場合もあり、前記
(A)の側板21と新アニュラー板24との溶接だけが
行われる場合もある。
【0048】以上の工程[1]〜[16]によって、アニ
ュラー板の取り替えが完了する。以上説明したアニュラ
ー板の取り替え方法によると、次のような利点がある。 (1)側板21の下端部を切断して撤去してから前記隣
り合う支持板25間位置の側板21下端面と新アニュラ
ー板24上面との間の隙間部にくさび28を打込むまで
のアニュラー板を全区画にわたって取り替える最も長期
間となる作業においては、側板21を支持板25により
保持するので、従来のくさびで側板を保持する場合に比
して、風、地震等による外力に対しても安全性を向上す
ることができ側板21の変形損傷等を防止することがで
きる。 (2)従来の方法では、側板を新アニュラー板上に降下
させて設置する工程において、サポートピースを下端部
より所定幅ずつ順次切断する方法(以下、サポートピー
ス切断方法)を採っているため、切断と切断片除去の作
業を複数回繰り返す必要があり、切断に係る作業に手間
が掛かり、作業時間も増大するが、本発明方法にあって
は、側板21を新アニュラー板24上に降下させて設置
する工程[14]において、各くさび28を抜き取ること
によって、各くさび28により、その荷重が支持されて
いた側板21を降下させて新アニュラー板24上面に設
置させるようにしているため、側板21を新アニュラー
板24上に降下させて設置する工程において、手間の掛
かる作業がなくなり、作業時間の短縮化を図ることがで
き、特に、タンクの直径が大きい場合には、より有効で
ある。 (3)サポートピースの切断作業が不要となったことに
より、ガス切断作業者、切断片の除去作業者、作業の監
視者等をタンクの周上に配置する必要がなくなり、作業
員の低減を図れ、工数の低減、工事費用の低減を図れ
る。 (4)側板21を新アニュラー板24上に降下させて設
置する工程において、各くさび28を抜き取ることによ
って、各くさび28により、その荷重が支持されていた
側板21を降下させてアニュラー板28上面に設置させ
るようにしているため、側板21に過大に応力が付加さ
れず、損傷の虞がない。 (5)サポートピース切断方法を採っていないため、こ
れの切断片の除去作業がなくなり、側板21下端面と新
アニュラー板24上面との間の隙間部に手が挟み込まれ
る虞がないと共に、側板21の降下作業に時間が掛から
ず、安全に工事を行うことができる。 (6)サポートピース切断方法を採用している従来のア
ニュラー板取り替え方法にあっては、サポートピースの
切断手順、切断片の抜き取り処理等の複雑な技術の指導
が必要であるが、本発明方法にあっては、特に、複雑な
技術の指導が不要であり、如何なる者でも容易に実施で
きる。 (7)本発明においては、くさび28を使用して側板2
1の荷重を新アニュラー板24上に支持するようにして
いるが、このくさび28を引き抜くための特別な引き抜
き治具は不要であり、ハンマー等の打撃を付与する打撃
工具のみで良いため、工具費用も低減することができ
る。 (8)側板21下端部の切断面の開先加工を容易にかつ
安全に行うことができ、溶接開先加工が行われた側板2
1を新アニュラー板24上に溶接する形態となるため、
溶接部の品質保証に有効である。
【0049】なお、前記実施形態においては、本発明に
係る周方向複数に区画したアニュラー板の一区画に相当
するものとして、環状に溶接接続されているアニュラー
板の構成部材の板体1枚である既設アニュラー板体20
の例を示したが、これに限定されず、上記区画は任意で
あり、アニュラー板体20の半分でもよく、またの複数
分でもよい。さらに底板23の部分を含めて区画しても
差し支えない。
【0050】また、前記工程[2]の側板21の下端部
を切断して撤去してから前記工程[12]の隣り合う支持
板25間位置の側板21下端面と新アニュラー板24上
面との間の隙間部にくさび28を打込むまでのアニュラ
ー板を全区画にわたって取り替える作業において、例え
ば主要な前記工程[6]の新アニュラー板24に対応す
る側板21に支持板25を溶接する工程と、前記工程
[9]の少なくとも隣接する新アニュラー板24の後の
工程[14]で側板21が降下されて設置される部分同士
を溶接する工程と、前記工程[11]の新アニュラー板2
4の上面に、後の工程[14]で行われる側板21の降下
を案内する案内板27を溶接により固着する工程とは、
必ずしも時系列的に順を追って行なう必要がなく、さら
に各新アニュラー板24(各区画)においても隣接する
新アニュラー板24(区画)の工程と異なる場合もあ
る。要は前記工程[2]の側板21の下端部を切断して
撤去してから前記工程[12]の隣り合う支持板25間位
置の側板21下端面と新アニュラー板34上面との間の
隙間部にくさび28を打込むまでの各工程をアニュラー
板を全区画にわたって行われていればよい訳である。
【0051】同様に、前記工程[15]の各案内板27を
撤去する工程と、前記工程[16]の側板21と新アニュ
ラー板24との溶接と、隣接する新アニュラー板24相
互の未溶接部分及び新アニュラー板24と底板23との
溶接とを行なう工程とは、必ずしも全区間同時に行なう
必要がなく、隣接する新アニュラー板24(区画)の工
程と異なる場合もある。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、側板の下端部を切断して撤去してから前記
隣り合う支持板間位置の側板下端面と新アニュラー板上
面との間の隙間部にくさびを打込むまでのアニュラー板
を全区画にわたって取り替える最も長期間となる作業に
おいては、側板を支持板により保持するので、従来のく
さびで側板を保持する場合に比して、風、地震等による
外力に対しても安全性を向上することができ側板の変形
損傷等を防止することができる。
【0053】さらに、側板を新アニュラー板上に降下さ
せて設置するに際して、独特の工程を行うようにしたか
ら、アニュラー板の取り替えに際して、作業の簡略化、
作業性の向上、側板の損傷防止、安全性、コスト低減等
が図れる。請求項2に係る発明によれば、マーキングを
施した後に切断するので、正確に切断できる。
【0054】請求項3に係る発明によれば、側板下端部
の切断を容易に行うことができ、作業性の向上を図れ
る。請求項4に係る発明によれば、前記アニュラー板体
と底板との溶接部並びに隣接するアニュラー板体相互の
溶接部を切断するので特にマーキングが省略することが
でき、作業性が向上され、入れ替えるアニュラー板の寸
法どりも既設図面等が利用できるので簡略化、作業性の
向上が図れる。
【0055】請求項5に係る発明によれば、切断された
側板の下端部に溶接されているアニュラー板体と底板と
の溶接部およびアニュラー板体相互の溶接部を容易に切
断でき、作業性の向上を図れる。請求項6に係る発明に
よれば、新アニュラー板への一点集中荷重を避けて、側
板を支持板と受け板とを介して新アニュラー板の上面に
安定して支持することができる。
【0056】請求項7に係る発明によれば、溶接開先加
工が行われた側板をアニュラー板上に溶接する形態とな
り、溶接品質の向上を図ることができる。請求項8に係
る発明によれば、前記溶接開先加工を、側板下端部の切
断面の少なくとも内側角部を切削するようにしたので、
側板内側に溶接量を多くすることができ、曲げ応力が内
側にかかるタンク特有の現象に対応して強度を増すこと
ができる。
【0057】請求項9に係る発明によれば、くさびの打
撃等による打ち込みにより、側板を支持板に換わってく
さびを介して新アニュラー板上に確実に支持することが
できる。特に、くさびの頭部が側板内側に位置するよう
にしたので、くさびの頭部を打撃するのにタンク内の広
いエリアでが使用でき、作業性の向上を図れる。請求項
10に係る発明によれば、各くさびを、打撃工具の打撃
により容易にかつ確実に抜き取ることができ、作業性の
向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 切断線をマーキングする工程を説明する正面
断面図
【図2】 新アニュラー板をアニュラー板撤去部に挿入
配置する工程を説明する平面断面図
【図3】 支持板を溶接にて固着する工程を説明する正
面断面図
【図4】 隣接するアニュラー板同士を溶接する工程と
案内板を溶接する工程とを説明する斜視図
【図5】 同上の案内板の溶接状態を説明する正面断面
【図6】 くさびの構成を説明する斜視図
【図7】 くさびを挿入する工程を説明する斜視図
【図8】 支持板を撤去した状態を説明する斜視図
【図9】 案内板を撤去した状態を説明する斜視図
【図10】 側板とアニュラー板との溶接、隣接するアニ
ュラー板相互の溶接及びアニュラー板と底板との溶接を
行う工程を説明する斜視図
【図11】 タンクの構成を説明する正面断面図
【図12】 その正面断面図の拡大図
【図13】 その平面断面図
【図14】 従来のアニュラー板と側板下部を取り去る工
程を説明する正面断面図
【図15】 第1のくさび9を打ち込む工程を説明する平
面断面図
【図16】 その正面断面図
【図17】 サポートピースとホールディングピースを固
定し、第2のくさびを挿入する工程を説明する正面断面
【図18】 その平面断面図
【図19】 第1のくさびを抜き取る工程を説明する平面
断面図
【図20】 その正面断面図
【図21】 側板下端を新アニュラー板上面に接触させる
工程を説明する正面断面図
【図22】 側板下端と新アニュラー板上面とを内部側と
外部側で溶接する工程を説明する正面断面図
【符号の説明】
20 既設アニュラー板体 21 側板 22 切断線 23 底板 24 新アニュラー板 25 支持板 26 受け板 27 案内板 28 くさび

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周方向複数に区画したアニュラー板の一区
    画と該区画に対応する側板の下端部とを切断して撤去
    し、新アニュラー板を前記アニュラー板撤去部に挿入配
    置する工程と、新アニュラー板に対応する側板に支持板
    を溶接する工程と、少なくとも隣接する新アニュラー板
    の後の工程で側板が降下されて設置される部分同士を溶
    接する工程と、前記新アニュラー板の上面に、後の工程
    で行われる側板の降下を案内する案内板を溶接により固
    着する工程と、前記隣り合う支持板間位置の側板下端面
    と新アニュラー板上面との間の隙間部にくさびを打ち込
    む工程と、をアニュラー板の全ての前記区画に対して行
    なった後に、 前記側板に溶接した全部の支持板を撤去する支持板撤去
    工程と、該記支持板撤去工程の後に各くさびを抜取り前
    記側板下端面を前記新アニュラー板上に降下させる工程
    と、を行い、 その後、各案内板を撤去する工程と、側板と新アニュラ
    ー板との溶接と、新アニュラー板の隣接部の未溶接部分
    である隣接する新アニュラー板相互の未溶接部分及び新
    アニュラー板と底板との未溶接部分の溶接と、を行なう
    工程と、 を含むことを特徴とする既設タンクのアニュラー板取り
    替え方法。
  2. 【請求項2】前記周方向複数に区画したアニュラー板の
    一区画に対応する側板の下端部の切断は、側板の下端部
    側面に切断するための切断線をマーキングした後、マー
    キングされた切断線に沿って切断を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の既設タンクのアニュラー板取り替え方
    法。
  3. 【請求項3】前記側板下端部側面にマーキングされた切
    断線に沿う切断は、ガス切断によって行われることを特
    徴とする請求項1〜2のうちいずれか1つに記載の既設
    タンクのアニュラー板取り替え方法。
  4. 【請求項4】前記周方向複数に区画したアニュラー板の
    一区画とは、アニュラー板の構成部材である1枚のアニ
    ュラー板体に対応する部分であり、周方向複数に区画し
    たアニュラー板の一区画の切断は、前記アニュラー板体
    と底板との溶接部並びに隣接するアニュラー板体相互の
    溶接部を切断することによってなされることを特徴とす
    る請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の既設タンク
    のアニュラー板取り替え方法。
  5. 【請求項5】前記アニュラー板体と底板との溶接部並び
    に隣接するアニュラー板体相互の溶接部の切断は、夫々
    ハツリ或いはエアーガウジングの方法で行われることを
    特徴とする請求項4記載の既設タンクのアニュラー板取
    り替え方法。
  6. 【請求項6】前記新アニュラー板に対応する側板に支持
    板を溶接する際に、支持板の下端面と新アニュラー板の
    上面との間に受け板を敷設することを特徴とする請求項
    1〜5のうちいずれか1つに記載の既設タンクのアニュ
    ラー板取り替え方法。
  7. 【請求項7】側板の下端部を切断して撤去した後から前
    記隣り合う支持板間位置の側板下端面と新アニュラー板
    上面との間の隙間部にくさびを打込む前までに、側板下
    端部の切断面に溶接開先加工を行う工程を含むことを特
    徴とする請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の既設
    タンクのアニュラー板取り替え方法。
  8. 【請求項8】前記溶接開先加工は、側板下端部の切断面
    の少なくとも内側角部を切削具で切削することにより行
    われることを特徴とする請求項7記載の既設タンクのア
    ニュラー板取り替え方法。
  9. 【請求項9】前記くさびは、上面がテーパ面に形成さ
    れ、このテーパ面が上側になって側板下端面に接触し、
    かつ頭部が側板内側に位置するように挿入されることを
    特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の既
    設タンクのアニュラー板取り替え方法。
  10. 【請求項10】各くさびは、その側頭部を略水平に打撃
    工具で打撃することにより抜き取られることを特徴とす
    る請求項1〜9のうちいずれか1つに記載の既設タンク
    のアニュラー板取り替え方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5882549A (en) * 1996-11-14 1999-03-16 Degussa Aktiengesellschaft Pastes for fired-on layers
CN104831944A (zh) * 2015-05-07 2015-08-12 宝业大和工业化住宅制造有限公司 一种加劲板夹具应用工艺

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5882549A (en) * 1996-11-14 1999-03-16 Degussa Aktiengesellschaft Pastes for fired-on layers
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