JPH1061246A - 円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法 - Google Patents

円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法

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JPH1061246A
JPH1061246A JP23864296A JP23864296A JPH1061246A JP H1061246 A JPH1061246 A JP H1061246A JP 23864296 A JP23864296 A JP 23864296A JP 23864296 A JP23864296 A JP 23864296A JP H1061246 A JPH1061246 A JP H1061246A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 貯槽の周壁上部のみを安全に効率良く一定場
所で解体補修できる円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法
を提供する。 【解決手段】 円筒形貯槽周壁上部2Uの解体補修箇所
下部周壁面に周環状の補強リング6を水平に取付け、そ
の補強リングを取付けた周壁2の上部を水平に周切断し
て上段及び下段の周壁部2U、2Bに分離し、その分離
した下段周壁部2Bの上端縁に、分離した上段周壁部2
Uを回転自在に支持するローラー9を所定間隔で配設
し、ローラー9の上に回転自在に支持した上段周壁部2
Uの上端部を部分切断して撤去する工程と、その部分切
断撤去された上段周壁部2Uをローラー9の上で回転移
動する工程とを順次繰り返して一定場所で補修が必要な
上段周壁部2Uの全てを切断撤去することによって解体
し、しかるのち、その上段周壁部2Uを解体したローラ
ー9の上に上段周壁部を一定場所で組立てて補修する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼製円筒形の周
壁を有する貯槽、例えば原油等を貯蔵する大型浮屋根式
貯槽等の補修が必要な周壁上部を解体し、その周壁上部
を解体した位置に新規の周壁部材を用いて新規の周壁上
部を組立てて補修する解体補修工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼製円筒形の周壁を有する貯槽の大型浮
屋根式貯槽は、一部を切り欠いて示した正面説明図の図
4にその概略構造を示したように、円筒形貯槽21の周
壁22の上部には、周壁22が強風等によって変形した
り、座屈したりしないように、補強材として外方に延出
して形成した鍔状のウィンドガーダー23がブラケット
24を用いて溶接によって取付けられている。このウィ
ンドガーダー23が取付けられている周壁22の上部
は、ウィンドガーダー23との接合部に雨水が溜りやす
く、更にウィンドガーダー23の取付溶接時に溶接の熱
を受けているので、腐食が発生しやすい。近年その腐食
が発生した周壁22の上部を解体し、補修する必要性が
増加してきている。
【0003】そして、その腐食が発生した周壁上部の従
来解体補修工法の第1番目工法としては、図示は省略す
るが、まず、その周壁上部に取付けられているウィンド
ガーダーをガス切断等で切断してブロック化し、そのブ
ロック化されたウィンドガーダーはクレーン等の重機で
降下し、運搬して撤去する。次いで、そのウィンドガー
ダーが取付けられていた周壁上部を、上端部から下方の
腐食した補修箇所まで、ガス切断と切断した周壁材の重
機による降下運搬撤去とを順次繰り返して解体し、しか
るのち、解体した周壁上部箇所に、新規の周壁部材をク
レーン等の重機を用いて運び、積上げて新規の周壁上部
を組立てる。その後、組立てとその溶接接合を終えた新
規の周壁上部に新規のウィンドガーダーを取付けて補修
する解体補修工法が一般的に採用されている。
【0004】また、第2番目の従来工法としては、図示
を省略するが、基礎上に敷設された底板と周壁下端部と
の接合部を切断し、周壁下部の外側面に取付けたブラケ
ットに、基礎上に載置したジャッキの頭部を当接して前
記底板との接合部を切断した周壁を持ち上げ、そのジャ
ッキで持ち上げた状態で周壁の下部を切断撤去する工程
と、その下部を切断撤去された周壁をジャッキで降下
し、その降下した周壁に前記ブラケットを付替えて前記
ジャッキを掛けかえる工程を交互に繰り返して下方から
上方に向けて補修箇所まで周壁を切断撤去して解体し、
しかるのち、その解体した周壁箇所は、解体と逆の手順
で、前記ジャッキで持ち上げられている周壁の下部に新
規の周壁部材を組込んで接合する工程と、その持ち上げ
られている周壁の前記ブラケットを付替えて前記ジャッ
キを掛けかえ、新規の周壁部材を組込んだ周壁を持ち上
げる工程を順次繰り返して新規の周壁を組立てた後、ジ
ャッキで持ち上げていた周壁を降下させて底板と接合し
て補修する工法によって、腐食していた周壁を地上付近
でジャッキを用いて解体補修する周知工法がある。
【0005】また、第3番目の従来工法として、同じく
図示を省略するが、地上付近の壁厚さが厚い周壁を水平
に対して一定の傾斜を有する切断線の螺線状に周切断し
て上下段の周壁部に分離し、その下段周壁部の上端縁に
ローラーを設置し、そのローラーの上に回転自在に上段
周壁部を載置し、その載置した上段周壁部を下方から上
方に向けて、その上段周壁部の下部を部分切断撤去する
工程と、前記ローラーの上で回転させて上段周壁部を降
下させる工程とを順次繰り返して補修箇所まで上段周壁
部を解体し、しかるのち、解体と逆手順で、上段周壁部
の下部に新規の周壁部材を組込んで接合する工程とロー
ラーの上で回転させて上段周壁部をせり上げる工程とを
交互に繰り返して上段周壁部を組立てる工法によって、
腐食していた周壁を地上付近の一定場所でローラーを用
いて解体補修する発明(特公平3−45187号公報参
照)が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来解体補修工法においては、第1番目の従来工
法では、解体補修する貯槽の全周に亙って周壁を切断撤
去して解体する作業と新規周壁部材を運んできて組立て
る作業とを施工しなければならないので、貯槽と接続す
る配管を撤去してクレーン等の重機移動が可能な空地を
解体補修する貯槽の周囲に確保する必要性があり、更
に、切断した解体片や新規周壁部材の貯槽外周移動、或
は工事作業に必要な治具や道具の貯槽外周移動を行う繁
雑さ等から作業の安全性及び能率性の低下を余儀なくさ
れた。また、ウィンドガーダーが取り外された状態で高
所の周壁上部を解体補修するため、工事期間中に強風が
おそってきたときには、周壁を倒壊させる恐れ等の心配
があった。
【0007】また、第2番目のジャッキを用いた従来の
解体補修工法は、強風を受け難い低所で工事が施工でき
る利点は有するものの、周壁の上部を解体補修するため
に、周壁の下部を解体補修しなければならない余分な工
事が生じ、かつ、その解体補修の作業は、上記第一番目
の従来解体補修工法と同様に、解体補修する貯槽の全周
に亙って作業を行わなければならないため、その貯槽の
周囲にクレーン等の重機移動が可能な空地を確保しなけ
ればならない等の上記第一番目の従来解体補修工法が保
有する問題を内在していた。
【0008】第3番目のローラーを用いた従来の解体補
修工法は、強風を受け難い低所の一定場所で施工でき、
かつ、クレーン等の重機が移動可能な空地を解体補修す
る貯槽の周囲に確保する必要もなく、更に、解体作業や
組立て作業等に必要な治具や道具等を移動する繁雑さが
ない等の利点は有するものの、第2番目のジャッキを用
いた従来解体補修工法が有する低所での施工が生じさせ
る問題、つまり補修が必要な周壁の上部を解体補修する
ために周壁の下部をも解体補修しなければならない問題
を有していた。
【0009】この発明は、上述のような問題点に鑑みて
なされたもので、解体補修する貯槽の周囲にクレーン等
の重機周回可能な空地を確保する必要がなく、かつ解体
作業や組立て作業等に必要な治具や道具等を移動する必
要もなく、更に解体補修を必要とする貯槽の周壁上部の
みを安全に効率良く一定場所で解体補修できるようにし
た円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法を提供するもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る円筒形貯
槽周壁上部の解体補修工法は、円筒形貯槽周壁上部の解
体補修箇所下部周壁面に周環状の補強リングを水平に取
付け、その補強リングを取付けた周壁の上部を水平に周
切断して上段及び下段の周壁部に分離し、その分離した
下段周壁部の上端縁に、前記分離した上段周壁部を回転
自在に支持するローラーを所定間隔で配設し、その配設
したローラーの上に回転自在に支持した前記上段周壁部
の上端部を部分切断して撤去する工程と、その部分切断
撤去された上段周壁部を前記ローラーの上で回転移動す
る工程とを順次繰り返して一定場所で補修が必要な上段
周壁部の全てを切断撤去することによって解体し、しか
るのち、その上段周壁部を解体したローラーの上に上段
周壁部を一定場所で組立てて補修することによって施工
するもので、効率良く短期間かつ安全に施工するもので
ある。
【0011】また、上記ローラーの上に回転自在に支持
した上記上段周壁部の下部側面に、上記下段周壁部の上
部側面に係合するサイドローラーを設置して施工するも
ので、工事期間中に強風がおそってきたとしても、ロー
ラー上の上段周壁部を脱落させる心配なく、より安全に
工事を施工できるようにした円筒形貯槽周壁上部の解体
補修工法である。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態の一例とし
て、大型浮屋根式円筒形貯槽の周壁上部を解体し、補修
する工事例を、図1及至図3に基づいて説明する。
【0013】まず、鋼製円筒形の周壁2を有する大型浮
屋根式の円筒形貯槽1の補修が必要な周壁2の上部、つ
まり、ブラケット4を用いてウインドガーダー3が取付
けられている上部周壁2の下部周壁内外面全周に亙って
作業足場5を取付け、その作業足場5を利用して、周壁
2の解体補修箇所下部の周壁面に、周環状の補強リング
6を水平に取付ける。
【0014】そして、その補強リング6を取付けた上部
の周壁2を水平帯状にガス切断等で切り欠き、その水平
帯状に切り欠いた上部の周壁2、つまり、上段周壁部2
Uを回転自在に支持する複数のローラー9を、前記水平
帯状に切り欠いた下部の周壁2、つまり下段周壁部2B
の上端縁に、所定間隔で全周に亙って配設する。
【0015】補強リング6は、工事期間中に強風が襲っ
てきたとしても、ウインドガーダー3を取り外して解体
補修中の周壁2が変形したり、座屈したりしない剛性を
与え、かつ壁厚さの薄い上部周壁2を切断して分離した
下段周壁部2Bの開口した上端縁が上段周壁部2Uを確
りと支持し得る剛性を与えるように溝形鋼やH形鋼など
の形鋼等で形成し、図2及び図3に示した周壁2の内
面、又は外面或は内外の両面に、図3に示したように周
壁2に一端部を溶着したL字状の板治具7とテーパーピ
ンの角矢治具8を用いた取付けや溶接による溶着取付け
等で、周壁2に水平、かつ周環状に取付けて設ける。な
お、既設ウィンドガーダー3をブロック状に切断したの
ち、補強リング6、或は周壁2の外面作業足場5を兼用
した補強リング6に転用すれば、経済的な解体補修工事
が可能となる。
【0016】上述のように補強リング6を取付けた周壁
2の上部を水平帯状に切り欠き、周切断して上段及び下
段の周壁部2U、2Bに分離し、その分離した上段周壁
部2Uが下段周壁部2Bの上端縁に配設したローラー
9、9、・・・の上で回転自在に支持されるように形成
する。このように形成しておいて、図1に示すように、
ローラー9、9、・・・の上に回転自在に支持した上段
周壁部2U及びその上段周壁部2Uに取付けられている
ウィンドガーダー3の上端部をガス切断等で部分切断
し、その部分切断したブロック状の解体片はクレーン等
の重機10を用いて降下し撤去する。そして、重機10
を据え置いた近傍位置の上段周壁部2Uの上端部とその
上段周壁部2U上端部に取付けられているウィンドガー
ダー3の切断撤去が終えた上段周壁部2Uはローラー
9、9、・・・によって図1の矢印左回り方向に回転さ
せて移動する。なお、上段周壁部2Uの回転移動方向
は、解体が完了するまで一定の方向であれば、図示と逆
の右回り方向であってもよい。
【0017】次いで、据え置いた重機10の近傍位置に
回転移動されてきた上段周壁部2U及びその上段周壁部
2Uに取付けられているウィンドガーダー3の上端部を
再びガス切断等で部分切断し、その部分切断したブロッ
ク状の解体片はクレーン等の重機10を用いて再び降下
し撤去する。このように、ローラー9、9、・・・の上
に回転自在に支持した上段周壁部2Uの上端部を、その
上段周壁部2U上端部に取り付けられているウィンドガ
ーダー3を含めて部分切断し撤去する工程と、その部分
切断撤去された上段周壁部2Uをローラー9、9、・・
・の上で一定方向に回転移動する工程とを順次繰り返し
て重機10を据え置いた一定場所で補修が必要な上段周
壁部2Uの全てを上部から下部に向かって順次切断撤去
することによって解体する。
【0018】しかして補修が必要な上段周壁部2Uの全
ての解体が重機10を据え置いた一定場所で終了したの
ち、その上段周壁部2Uを解体したローラー9、9、・
・・の上に重機10を用いて新規の周壁部材を積上げて
組立てる。かくして、重機10を据え置いた近傍位置の
上段周壁部2Uの一段円周一部を構成する上段周壁部2
Uの組立てが終了すると、その組立が終えた上段周壁部
2Uはローラー9、9、・・・を用いて一定方向の円周
方向に回転移動する。そしてその回転移動したあとに、
再び重機10を用いて新規の周壁部材を積上げて組立て
る。
【0019】このように、上段周壁部2Uを解体したロ
ーラー9、9、・・・の上に新規の周壁部材を積上げて
組立てる工程と、その周壁部材を積み上げて組み立てた
上段周壁部2Uをローラー9、9、・・・の上で回転移
動する工程とを交互に繰り返して上段周壁部2Uの全て
を重機10を据え置いた一定場所で組立てる。
【0020】組立てが終えて円周方向に回転移動させた
上段周壁部2Uは、順次引き続いて移動された組立て場
所と異なる一定場所で溶接接合し、かつその溶接接合部
も移動された溶接場所と異なる他の一定場所で順次連続
して検査する。
【0021】上記のように組立て、接合して検査した上
段周壁部2Uに取付けられるウィンドガーダー3は、上
述の上段周壁部2Uの組立方法と同様な方法、つまり上
段周壁部2Uに新規のウィンドガーダー部材を新規のブ
ラケット材を用いて取付ける工程と、その新規のウィン
ドガーダー部材を取付けた上段周壁部2Uをローラー
9、9、・・・の上で回転移動する工程とを交互に繰り
返して上段周壁部2Uに取付けられる全てのウィンドガ
ーダー3を、重機10を据え置いた一定場所で取付け
る。なお、上段周壁部2Uへの新規ウィンドガーダー3
の取付方法は、上記方法に限らず、例えば上段周壁部2
Uを組立てる際に、地上で新規の周壁部材に、新規のブ
ラケット材を用いて新規のウィンドガーダー部材を取付
けておいて、そのウィンドガーダー部材を取付けた新規
周壁部材を組立てる方法、つまり、効率の良い地上での
溶接作業を増加し、かつウィンドガーダー部材を取付け
ることによって剛性を高めた新規周壁部材を容易に積上
げて組立てる方法等を用いてウィンドガーダー3の取付
けを施工してもよい。
【0022】かくして、新規のウィンドガーダー3が取
付けられた上段周壁部2Uは、図3に示したように、上
段周壁部2Uの内壁面に形鋼等で形成して取付けたブラ
ケット11に頭部を当接し、下段周壁部2Bの内壁面に
取付けられている補強リング6の上に据え置いたジャッ
キ12、12、・・・によって支持した後、ローラー
9、9、・・・を取り外し、上段周壁部2U及び下段周
壁部2Bの外壁面に取付けたコの字板状の治具13、1
3に溝形鋼等で形成して挿入したガイド14によって降
下の案内をさせて下段周壁部2Bの上端部まで上段周壁
部2Uを降下し、その上段周壁部2Uの下端部と下段周
壁部2Bの上端部を溶接接合し、その溶接接合部の検査
を施工し、補修を完了させる。
【0023】なお、上段周壁部2U及び下段周壁部2B
の外壁面に取付けたコの字板状の治具13、13に挿入
したガイド14は、上段周壁部2Uが水平度を保って降
下し得るように隔接間隔をもって全周に亙って配設す
る。また、図3の実施形態例においては、ジャッキ12
を補強リング6の上に据え置いて、工事施工の能率を高
め、経済的に施工しているが、上段周壁部2Uに設置し
たようなブラケット11を下段周壁部2Bに設置し、そ
のブラケット11の上にジャッキ12を据え置いて施工
してもよい。
【0024】また、下段周壁部2Bの上端縁に配設した
ローラー9、9、・・・の上で上段周壁部2Uを解体す
る際、及び上段周壁部2Uを解体したローラー9、9、
・・・の上で新規の周壁部材を積上げて新規の上段周壁
部2Uを組立てる際には、図2に示したように、上段周
壁部2Uの下部両側面に、下段周壁部2Bの上部両側面
に係合するサイドローラー15を設置して施工する。こ
のサイドローラー15は、図2に示したように、形鋼等
でコの字状の形状に形成した上方端部を上段周壁部2U
の下部側面に溶接接合し、車輪16を取付けた下方端部
が下段周壁部2Bの上部側面に隔接間隙をもって対向す
る如く形成する。
【0025】このように形成したサイドローラー15
を、周壁2の内外両側面に対向させ、かつ隔接間隔をも
って全周に亙って設置し、工事期間中に強風が襲ってき
たとしても解体補修中の上段周壁部2Uがローラー9、
9、・・・の上から水平移動して脱落せず、かつ上段周
壁部2Uの解体補修工事に支障を生じさせないように上
段周壁部2Uがローラー9、9、・・・の上で回転自在
な状態のまま、分離した上下段の周壁部2U、2Bを連
結するように設置し、前述の解体補修工事をより安全に
施工する。尚、上記図2の形態例においては、サイドロ
ーラー15を周壁2の内外両側面に対向させて全周に亙
って配置しているが、隔接間隔をもって一方側の内側全
周のみ又は外側全周のみに配置し、経済的に配設しても
よい。
【0026】また、上述の発明の実施形態例は、大型浮
屋根式円筒形貯槽の工事例を紹介したが、この発明に係
る工法は、円筒形の周壁を有する鋼構造物や貯槽、例え
ば浮屋根を有しないオープントップタンクなどの周壁上
部を解体補修する工事にも適用することができる工法で
ある。
【0027】
【発明の効果】叙述のように、この発明に係る円筒形貯
槽周壁上部の解体補修工法は、補強リングを解体補修箇
所下部の周壁面に取付けて施工するので、補強リングの
上部周壁を切断分離した下段周壁部の壁厚さの薄い開口
上端縁が補強されて、解体補修する上段周壁部をローラ
ーを介して確りと下段周壁部が支持することができると
ともに、ウィンドガーダーを取り外して施工している工
事期間中に強風がおそってきたとしても、解体補修中の
周壁を倒壊させるおそれの心配なく安全に施工すること
ができる。また、水平切断線で上下段に分離した下段周
壁部の上端縁に配設したローラーの上で、補修が必要な
上段周壁部を部分切断撤去と回転移動とを順次繰り返し
て重機を据え置いた一定場所で解体し、かつ新規周壁部
材の積上げ組立てとその組立てた周壁の回転移動とを交
互に繰り返して重機を据え置いた一定場所で新規上段周
壁部の全てを組立てて補修するため、補修が必要な上段
周壁部のみを効率良く短期間かつ安全に解体補修するこ
とができる。
【0028】また、ローラーの上に回転自在に支持した
上段周壁部の下部側面に、下段周壁部の上部側面に係合
するサイドローラーを設置して施工する円筒形貯槽周壁
上部の解体補修工法は、サイドローラーによって、上段
周壁部が回転自在な状態で分離したまま、上下段の周壁
部を連結するので、解体補修の工事期間中に強風がおそ
ってきたとしても、上段周壁部が水平移動して脱落する
心配はなく、より安全に効率良く解体補修の工事を施工
することができる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る円筒形貯槽周壁上部の解体補
修工法の一例を示し、ローラーの上に回転自在に支持し
た上段周壁部の状況を一部省略し、一部簡略誇張して示
す正面概要説明図である。
【図2】 サイドローラーの設置例を一部省略し、一部
簡略誇張して示す部分概要斜視説明図である。
【図3】 ローラー撤去の状況を一部省略し、一部簡略
誇張して示す部分断面説明図である。
【図4】 大型浮屋根式貯槽の概略構造例を一部切り欠
いて示した正面説明図である。
【符号の説明】
1,21 円筒形貯槽 2,22 周壁 2B 下段周壁部 2U 上段周壁
部 3,23 ウィンドガーダー 4,24 ウィンドガーダーのブラケット 5 作業足場 6 補強リング 7 L字状の板治具 8 角矢治具 9 ローラー 10 重機 11 ジャッキのブラケット 12 ジャッキ 13 コの字状板の治具 14 ガイド 15 サイドローラー 16 サイドロ
ーラーの車輪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形貯槽周壁上部の解体補修箇所下部
    周壁面に周環状の補強リングを水平に取付け、その補強
    リングを取付けた周壁の上部を水平に周切断して上段及
    び下段の周壁部に分離し、その分離した下段周壁部の上
    端縁に、前記分離した上段周壁部を回転自在に支持する
    ローラーを所定間隔で配設し、その配設したローラーの
    上に回転自在に支持した前記上段周壁部の上端部を部分
    切断して撤去する工程と、その部分切断撤去された上段
    周壁部を前記ローラーの上で回転移動する工程とを順次
    繰り返して一定場所で補修が必要な上段周壁部の全てを
    切断撤去することによって解体し、しかるのち、その上
    段周壁部を解体したローラーの上に上段周壁部を一定場
    所で組立てて補修することを特徴とする円筒形貯槽周壁
    上部の解体補修工法。
  2. 【請求項2】 上記ローラーの上に回転自在に支持した
    上記上段周壁部の下部側面に、上記下段周壁部の上部側
    面に係合するサイドローラーを設置して施工することを
    特徴とする請求項1記載の円筒形貯槽周壁上部の解体補
    修工法。
JP23864296A 1996-08-22 1996-08-22 円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法 Expired - Fee Related JP3747420B2 (ja)

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JP23864296A Expired - Fee Related JP3747420B2 (ja) 1996-08-22 1996-08-22 円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007085121A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Ishii Iron Works Co Ltd 貯槽の回転解体工法
JP2007321357A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Ishii Iron Works Co Ltd 貯槽側板の更新施工法
JP2008184819A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Ishii Iron Works Co Ltd 円筒形構造物の側壁の回転更新施工法に使用する足場装置
JP2015147610A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 Jfeメカニカル株式会社 既設タンク底板取替用冶具及び、該冶具を用いた既設タンクの底板取替方法
JP2016090153A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 大同特殊鋼株式会社 電気炉のメンテナンス方法

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