JPH115834A - 芳香族ポリエステルの製造方法及びこのポリエステルを用いたフイルムの製造方法 - Google Patents
芳香族ポリエステルの製造方法及びこのポリエステルを用いたフイルムの製造方法Info
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- JPH115834A JPH115834A JP10104666A JP10466698A JPH115834A JP H115834 A JPH115834 A JP H115834A JP 10104666 A JP10104666 A JP 10104666A JP 10466698 A JP10466698 A JP 10466698A JP H115834 A JPH115834 A JP H115834A
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Abstract
イルムを製造する際回転冷却ドラム上への密着性に優
れ、かつ静電ワイヤー汚れが少なく、高いフイルム生産
性が得られる芳香族ポリエステルの製造方法、および該
芳香族ポリエステルを用いたフイルムの製造を提供す
る。 【解決手段】 直重法で芳香族ポリエステルを製造する
方法において、エステル化をジカルボン酸に基づいて1
〜30mmol%のエステル形成性官能基を有するスル
ホン酸4級ホスホニウム塩の共存下に実施し、そしてエ
ステル化が実質的に終了した後、反応系に、リチウム化
合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、セリウ
ム化合物およびコバルト化合物よりなる群から選ばれる
少なくとも1種の金属化合物またはそれとリン化合物
を、下記式(1)〜(3); 1≦M≦100 ……(1) 0≦P≦20 ……(2) 1.0≦M/(S+P)≦5.0 ……(3) (ここで、M、PおよびSはそれぞれ、ジカルボン酸に
基づく、金属化合物、リン化合物およびエステル形成性
官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩のmmo
l%を表わす。)を満足する割合で添加し、次いで重縮
合触媒の存在下に重縮合を実施することを特徴とする芳
香族ポリエステルの製造方法。
Description
の製造方法および該ポリエステルからフイルムを製造す
る方法に関する。さらに詳しくは、静電キャスト法によ
り芳香族ポリエステルフィルムを製造する際回転冷却ド
ラム上への密着性に優れ、かつ静電ワイヤー汚れが少な
く、高いフイルム生産性が得られる芳香族ポリエステル
の製造方法、および該芳香族ポリエステルを用いたフイ
ルムの製造方法に関する。
代表される芳香族ポリエステルフイルムは、優れた物理
的、化学的性質を有することから磁気テープ、電気絶
縁、コンデンサー、写真、包装等の多岐にわたる用途に
用いられている。
り溶融押出しされたフイルム状ポリエステル溶融物を回
転冷却ドラムの表面で急冷した後、縦、横方向に延伸し
て製造される。この場合、フイルムの表面欠点をなくし
厚みの均一性を高めるためには、溶融押出しされたフイ
ルム状ポリエステルと回転冷却ドラムの表面との密着性
を高める必要がある。その方法として、押出口金と回転
冷却ドラムの表面との間にワイヤー状の金属電極(以
下、静電ワイヤーという)を設けて該フイルム状溶融物
の表面に静電荷を析出させる方法(以下、静電キャスト
法という)が知られている。
造コストを低減することは、フイルム品質の向上ととも
に重要な課題であるが、そのためには前記回転冷却ドラ
ムの周速を速くして製膜速度を向上させることが最も効
果的な方法である。そこで、前記静電キャスト法におい
て回転冷却ドラムの周速を速めていくとフイルム状物表
面への単位面積静電荷量が少なくなり回転冷却ドラムと
の密着性が低下し、フイルム表面上に表面欠点を生じた
り、フイルム厚みが不均一になったりするなどの問題が
生じる。この密着性を高めるべく前記電極に印加する電
圧を高めて溶融ポリエステル上に析出させる静電荷量を
多くする方法を講じることができるが、印加電圧を高め
すぎると電極と回転冷却ドラムとの間にアーク放電が生
じ、冷却ドラム面上のフイルム状物が破壊され、冷却ド
ラム表面にも損傷を与えることがある。従って、電極に
印加する電圧はある程度以上に高めることは実質上不可
能である。
し、製膜速度を向上させて高効率でポリエステルフイル
ムを製造する方法として、溶融ポリエステルの比抵抗を
下げる方法が提案されている。
二官能性カルボン酸成分に対し0.1〜45mmo1%
のエステル形成性官能基を有するスルホン酸4級ホスホ
ニウム塩を重合体鎖中に含有し且つ溶融フイルムの交流
体積低折率の値が6.5×l08 Ωcm以下の芳香族ポ
リエステルを使用することが提案されている。しかしな
がら、かかるフイルム製膜方法を実施した場合には、押
出口金から押し出されたフイルム状溶融ポリエステルか
ら発生したと考えられる昇華物が静電ワイヤーに汚れと
して付着し、電流低下や放電スパークを生じて密着性が
減少するため、短時間で静電ワイヤーの交換を余儀なく
され却って生産性に劣るという問題が発生することが判
明した。また、この明細書には、ポリエステルの溶融安
定性が向上する理由から、二官能性カルボン酸成分に対
し0.1〜45mmol%のエステル形成性官能基を有
するスルホン酸4級ホスホニウム塩を重合体鎖中に含有
する他に、さらに二官能性力ルボン酸成分に対し0.1
〜20mmo1%のアルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属の化合物を含有する芳香族ポリエステルを使用する
ことも開示されている。
4級ホスホニウム塩の共重合量とアルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属の化合物の添加重との間には、とくに
効果が大きくなる特定の量比は存在しない、ことも示さ
れている。また、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属の化合物の添加と静電ワイヤー汚れとの関係について
は一切言及されていない。
キャスト法により芳香族ポリエステルフイルムを製造す
る際、回転冷却ドラム上への密着性に優れ、かつ静電ワ
イヤー汚れ問題が少なく、高い生産性が得られる芳香族
ポリエステルを製造する方法を提供することにある。
テルを用い、静電密着法により芳香族ポリエステルフイ
ルムを回転冷却ドラム上に密着せしめかつ静電ワイヤー
の汚れを抑えて高い生産性で芳香族ポリエステルフイル
ムを製造する方法を提供することにある。
の説明から明らかになろう。
の上記目的および利点は、第1に、芳香族ジカルボン酸
から主としてなるジカルボン酸とエチレングリコールか
ら主としてなるグリコールとをエステル化し、次いで重
縮合させて芳香族ポリエステルを製造する方法におい
て、エステル化をジカルボン酸に基づいて1〜30mm
ol%のエステル形成性官能基を有するスルホン酸4級
ホスホニウム塩の共存下に実施し、そしてエステル化が
実質的に終了した後、反応系に、リチウム化合物、カル
シウム化合物、マグネシウム化合物、セリウム化合物お
よびコバルト化合物よりなる群から選ばれる少なくとも
1種の金属化合物またはそれとリン化合物を、下記式
(1)〜(3);
基づく、金属化合物、リン化合物およびエステル形成性
官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩のmmo
l%を表わす。)を満足する割合で添加し、次いで重縮
合触媒の存在下に重縮合を実施することを特徴とする芳
香族ポリエステルの製造方法によって達成される。
としてなるジカルボン酸とエチレングリコールから主と
してなるグリコールとをエステル化し、次いで重縮合さ
せて芳香族ポリエステルを製造する方法である。
ルボン酸は、芳香族ジカルボン酸を好ましくは少なくと
も70モル%、より好ましくは少なくとも80モル%、
さらに好ましくは少なくとも85モル%含有する。芳香
族ジカルボン酸以外の他のジカルボン酸は、それ故、好
ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以
下、さらに好ましくは15モル%以下で含有される。
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジ
フェニルジカルボン酸等を挙げることができる。かかる
芳香族ジカルボン酸は単独で用いても、また2種以上を
併用してもよい。
酸としては、脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボ
ン酸を挙げることができる。例えばアジピン酸、セバシ
ン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサン―
1,4―ジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸等を挙
げることができる。
るグリコールは、エチレングリコールを、好ましくは少
なくとも80モル%、より好ましくは少なくとも90モ
ル%、さらに好ましくは少なくとも95モル%含有す
る。エチレングリコール以外の他のグリコールは、それ
故、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モ
ル%以下、そさらに好ましくは5モル%以下で含有され
る。
としては、炭素数3〜10のポリメチレングリコール、
脂環族グリコールまたは芳香族グリコールを挙げること
ができる。例えばトリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール等の如き炭
素数3〜10のポリメチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノールの如き脂環族グリコール、あるいはハイ
ドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス(4―ヒドロキ
シフェニル)プロパン等の如き芳香族グリコールを挙げ
ることができる。
記から理解できるように、芳香族ジカルボン酸を主たる
醸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成
分とするポリエステルであり、かかるポリエステルは実
貢的に線状であってフイルム形成性、とくに溶融成形に
よるフイルム形成性を有する。
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンー2,6−ナ
フタレートをはじめとし、例えば全ジカルボン酸成分の
80モル%以上がテレフタル酸または2,6―ナフタレ
ンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モル%
以上がエチレングリコールである共重合体が好ましい。
明の効果を損なわないかぎり、例えばヒドロキシ安息香
酸の如き芳香族オキシ酸、ω―ヒドロキシカプロン酸の
如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に由来する成
分を、ジカルボン酸およびオキシカルボン酸成分の総量
に対して10モル%以下の割合で共重合または結合させ
ることができる。
状である範囲の量であり、かつ本発明の効果を損なわな
いかぎり、例えば全酸成分に対して2モル%以下の量
で、3官能以上のポリカルボン酸またはポリヒドロキシ
化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリトール
等を共重合させることができる。
ルボン酸に基づいて1〜30mmol%のエステル形成
性官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩の共存
下に実施される。エステル化反応は、それ自体公知のエ
ステル化触媒の存在下に実施することができ、あるいは
それらのエステル化触媒の非存在下においても進行する
ので、それらの触媒の実質的に非存在下において実施す
ることもできる。また、エステル化は、芳香族ジカルボ
ン酸のグリコールエステルまたはそのオリゴマーの共存
下で開始することができる。
ン酸4級ホスホニウム塩としては、例えば下記式
基で置換されていてもよい炭素数6〜18の芳香族基で
あり、Y1 およびY2 は同一もしくは異なり、水素原子
またはエステル形成性官能基であり、R1 、R2 、R3
およびR4 は同一もしくは異なり、炭素数1〜18のア
ルキル基、ベンジル基または炭素数6〜12のアリール
基であり、そしてnは1または2である。但し、Y1 と
Y2 が同時に水素原子であることはない。)で表わされ
る化合物が好ましく用いられる。
18の芳香環としては例えばベンゼン環、ナフタレン環
およびビフェニル環を好ましいものとして挙げることが
できる。かかる芳香環は炭素数1〜12のアルキル基で
置換されていてもよい。炭素数1〜12のアルキル基
は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、例えば
メチル、エチル、n―プロピル、iso―プロピル、n
―ブチル、sec―ブチル、iso―ブチル、tert
―ブチル、n―ペンチル、n―ヘキシル、n―オクチ
ル、n―ノニル、n―デシル、n―ウンデシル、n―ド
デシルを挙げることがきる。
水素原子またはエステル形成性官能基である。但し、Y
1 とY2 が同時に水素原子であることはなく、少なくと
もいずれか一方はエステル形成性官能基である。
―COOH、―COOR′、―OCOR′、―(C
H2 )m OH、―(OCH2 )m OH等を挙げることが
できる。これらの基中、R′は炭素数l〜4の低級アル
キル基またはフェニル基であり、mはl〜10の整数で
ある。R′としてはメチル、エチル、n―プロピル、i
so−プロピル、n―ブチル等を好ましいものとして挙
げることができる。また、スルホン酸4級ホスホニウム
塩基の部分を構成する基R1 、R2 、R3 およびR
4 は、同一もしくは互いに異なり、炭素数l〜18のア
ルキル基、ベンジル基または炭素数6〜12のアリール
基である。炭素数l〜18のアルキル基としては、例え
ば上記炭素数1〜12のアルキル基の例示基と同じ基お
よびステアリル基等を挙げることができる。
えばフェニル、ナフチル、ビフェニル等を挙げることが
できる。
しい具体例としては、3,5―ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3,5―ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸エチルトリブチルホスホニウ
ム塩、3,5―ジカルボキシベンゼンスルホン酸ベンジ
ルトリブチルホスホニウム塩、3,5―ジカルボキシベ
ンゼンスルホン酸フェニルトリブチルホスホニウム塩、
3,5―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラフェニ
ルホスホニウム塩、3,5―ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸ブチルトリフェニルホスホニウム塩、3,5―ジ
カルボメトキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム塩、3,5―ジカルボメトキシベンゼンスルホン
酸エチルトリブチルホスホニウム塩、3,5―ジカルボ
メトキシベンゼンスルホン酸ベンジルトリブチルホスホ
ニウム塩、3,5―ジカルボメトキシベンゼンスルホン
酸フェニルトリブチルホスホニウム塩、3,5―ジ(β
―ヒドロキシエトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸
テトラブチルホスホニウム塩、3,5―ジ(β―ヒドロ
キシエトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸テトラフ
ェニルホスホニウム塩、3―ジカルボキシベンゼンスル
ホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3―ジカルボキシ
ベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウム塩、3
―ジ(β―ヒドロキシエトキシカルボニル)ベンゼンス
ルホン酸テトラブチルホスホニウム塩、3―ジ(β―ヒ
ドロキシエトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸テト
ラフェニルホスホニウム塩、4―ジ(β―ヒドロキシエ
トキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸テトラブチルホ
スホニウム塩、ビスフエノールA−3,3―ジ(スルホ
ン酸テトラブチルホスホニウム塩)、2,6―ジカルボ
キシナフタレン―4―スルホン酸テトラブチルホスホニ
ウム塩等を挙げることができる。上記スルホン酸4級ホ
スホニウム塩は一種のみを単独で用いても二種以上を併
用してもよい。
ニウム塩の共存下でのエステル化が実質的に終了したの
ち、好ましくはエステル化反応の少なくとも90%、よ
り好ましくは少なくとも95%が終了した後、反応系中
に、リチウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム
化合物、セリウム化合物およびコバルト化合物よりなる
群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物または、該
金属化合物とリン化合物とを添加する。
基づく、金属化合物、リン化合物およびエステル形成性
官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩のmmo
l%である。)を満足する必要がある。
である静電ワイヤーへの汚れの付着を低減する役割を担
っていると考えられる。すなわち、静電ワイヤーの汚れ
は溶融状態の芳香族ポリエステルから発生するスルホン
酸4級ホスホニウム塩の分解物であり、ポリエステル中
の金属化合物を共存させることにより、このスルホン酸
4級ホスホニウム塩の分解が抑制されるか、もしくは分
解物がポリエステル中に捕捉される効果があるものと推
察される。
10mmol%を超える場合には、ポリエステルの熱安
定性が低下し、フイルムの着色や表面欠点の発生などの
弊害を生じ、一方1mmol%未満では静電ワイヤー汚
れの付着を低減することができなくなり、好ましくな
い。
合物が20mmol%を超えると、ポリエステルの熱安
定性向上効果が飽和してしまうだけでなく、静電ワイヤ
ー汚れの原因のひとつとなり易い。
(S+P)の値が1.0未満では上述の静電ワイヤー汚
れ抑制の効果が実質的に得られず、一方5.0を超える
とその効果が飽和してしまう。
チレングリコールの副生量が多くなり、このためポリエ
ステルの融点が低下し、回転冷却ドラムへのフイルム粘
着あるいはフイルム延伸時の破れ発生等の問題を生じや
すい。
(1)−1
関係は、好ましくは下記式(2)−1である。
関係は、好ましくは下記式(3)−1である。
物が1mmol%より多いと、得られる芳香族ポリエス
テルの熱安定性が十分となり静電ワイヤー汚れが発生し
難くなり、好ましい。
ウム、塩化リチウムおよび水酸化リチウムが好ましく用
いられる。
ルシウム、酸化カルシウムおよび塩化カルシウムが好ま
しく用いられる。
マグネシウム、塩化マグネシウム、水素化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、燐酸マグ
ネシウム、酢酸マグネシウム、安息香酸マグネシウムお
よびフタル酸マグネシウムが好ましく用いられる。
ウム、塩化セリウムおよび酸化セリウムが好ましく用い
られる。
ルトおよび塩化コバルトが好ましく用いられる。
以上一緒に使用される。金属化合物のうち、マグネシウ
ム化合物が特に好ましく用いられる。
チルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ―n
―ブチルホスフェート、リン酸等が挙げられる。これら
の中トリメチルホスフェートが好ましい。リン化合物の
使用は芳香族ポリエステルの熱安定性を向上させるので
好ましい。
下に、重縮合を実施する。重縮合は、減圧下に実施され
る。重縮合触媒は、前記金属化合物の添加前、添加後あ
るいは同時に反応系に添加することができる。
物、亜鉛化合物、マンガン化合物、ゲルマニウム化合物
およびアンチモン化合物を挙げることができる。
テトラブトキシド、チタニウムテトラ―iso―プロポ
キシドおよびトリメリット酸チタンを挙げることができ
る。
息香酸亜鉛および水酸化亜鉛を挙げることができる。
ガン、安息香酸マンガンおよび塩化マンガンを挙げるこ
とができる。
ゲルマニウムおよび塩化ゲルマニウムを挙げることがで
きる。
アンチモンおよび酢酸アンチモンを挙げることができ
る。
緒に用いることができる。
ましくは0.45〜0.75の芳香族ポリエステルが得
られる。
族ポリエステルは、溶融時の交流体積抵抗率が好ましく
は2.0×108 Ωcm以下、より好ましくは1.0×
108 〜6.0×106 Ωcmの範囲にある。
Ωcm以下の芳香族ポリエステルは、比較的速く回転す
る冷却ドラム上にも密着するに十分な電荷量を付与で
き、本発明のひとつの目的である製膜速度の向上を達成
することができる。
ルには、表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない程度であ
れば、例えば顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、遮光
剤(例えばカーボンブラック、酸化チタン等)の如き添
加剤を必要に応じて含有させることができる。
縮合反応におけるその他の条件は従来から知られている
条件を採用することができる。
上記目的および効果は、下記本発明方法により、同様に
達成されることが明かとなった。
族ジカルボン酸から主としてなるジカルボン酸とエチレ
ングリコールから主としてなるグリコールとをエステル
化し、次いで重縮合させて芳香族ポリエステルを製造す
る方法において、エステル化をジカルボン酸に基づいて
1〜30mmol%のエステル形成性官能基を有するス
ルホン酸4級ホスホニウム塩の共存下に実施し、そして
エステル化が実質的に終了した後、反応系に、亜鉛化合
物、チタン化合物、マンガン化合物およびゲルマニウム
化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化
合物またはそれとリン化合物を、下記式(1)〜
(3);
基づく、金属化合物、リン化合物およびエステル形成性
官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩のmmo
l%を表わす。)を満足する割合で添加し、次いで重縮
合触媒の存在下に混合したのち重縮合を実施することを
特徴とする芳香族ポリエステルの製造方法(以下、本発
明の第2方法という)が同様に提供される。
(以下、本発明の第1方法ということがある)と対比す
ると、下記の点で本発明の第1方法と相違する。 (i)金属化合物が亜鉛化合物、チタン化合物、マンガ
ン化合物またはゲルマニウム化合物であること、および
(ii)金属化合物を反応系に添加したのち、重縮合を実
施する前に、常圧下で混合する。
合物、マンガン化合物およびゲルマニウム化合物はいず
れも本発明の第1方法において重縮合触媒として使用さ
れたものである。すなわち、本発明の第2方法では、こ
れらの金属化合物は、重縮合を実施する前に反応系中に
添加され、それ故、重縮合を実施する際には重縮合触媒
を改めて添加する必要は必ずしもない。
反応系に添加した後、重縮合を実施する前に、常圧下で
好ましくは約5分〜約30分間混合するのが好ましい。
特に記載のない事項は前記本発明の第1方法と同じであ
ることを理解されるべきである。
む)により得られた芳香族ポリエステルは、上記の如
く、回転する冷却ドラムに密着するに十分な電荷を付与
しうる性能を有する。
方法により得られた芳香族ポリエステルを静電キャスト
法により製膜せしめることを特徴とする芳香族ポリエス
テルフイルムの製造方法が同様に提供される。
は、例えば融点(T;℃)ないし(Tm+70)℃の温
度でスリットから回転冷却ドラム上に押出され、急冷し
て例えば10〜5000μmの末延伸フイルムとされ
る。該未延伸フイルムは一軸方向(縦方向または横方
向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度(ただ
し、Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で2.5〜
6.0倍の倍率で延伸され、続いて上記延伸方向と直角
方向(―段目延伸が縦方向の場合には、二段目延伸は横
方向となる)にTg〜(Tg+70)℃の温度で2.5
〜6.0倍の倍率で延伸され二軸延伸フイルムとするこ
とができる。この場合、面積延伸倍率は9〜32倍、さ
らには12〜30倍にするのが好ましい。延伸手段は同
時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれでもよい。さらに得
られたフイルムは、(Tg+70)〜Tm℃の温度で熱
固定することができる。例えばポリエチレンテレフタレ
ートフイルムにおいては、200〜240℃で熱固定す
るのが好ましい。熱固定時間は例えば1〜60秒であ
る。
し出された溶融フイルムは、該ドラム上に到達する近傍
(直前)において、非接触的に例えばフイルム面から3
〜10mm離れた空間に設けられた電極(金属製ワイヤ
ー;静電ワイヤー)から電荷を強制的に付与される。芳
香族ポリエステルは、上記の如くスルホン酸4級ホスホ
ニウム塩をl〜30mmol%ポリマー主鎖中に含有
し、且つ好ましくはその溶融状態で2.0×108 Ωc
m以下の交流体積抵抗率を示すことから、かかる電荷の
付与を受けて比較的速く回転する冷却ドラムにさえも均
一に密着する。
テルはマグネシウム化合物の如き金属化合物を特定量含
有するため、静電ワイヤーへの汚れ付着が非常に少な
く、静電ワイヤーの交換頻度を少なくするという重要な
利点を有する。
ルは静電キャスト法を基本とする製膜方法において、回
転冷却ドラムの回転周速度を向上させ、フイルムの生産
効率を高める作用効果を奏する。
ルを用いたフイルムは、例えば磁気テープ、電気絶縁、
コンデンサー、写真、包装等の幅広い用途のフイルム分
野に好適に使用される。
に説明する。なお、実施例での「部」は重量部を意味す
る。また、実施例での各特性値の測定はつぎの方法によ
る。
溶媒として35℃にて測定する。
ム上にキャスティングする際、口金の近くでかつ押出し
たフイルムの上部に設置した電極により、冷却ドラムと
の間に7000Vの電圧を印加する。このとき、表面欠
点を生じず、厚みの均一性を低下することなく安定に製
膜できる最大の冷却ドラムの速度を求める。冷却ドラム
の最大速度によって次の如くランク付けして評価でき
る。 ランクA:冷却ドラムの速度70m/分以上で安定に製
膜できる。 ランクB:冷却ドラムの速度60m/分以上、70m/
分未満で安定に製膜できる。 ランクC:冷却ドラムの速度55m/分以上、60m/
分未満で安定に製膜できる。 ランクD:冷却ドラムの速度55m/分未満でしか安定
に製膜できない。
間を延長して、静電ワイヤーヘの汚れ付着に基づく静電
ワイヤーの電流値の低下率を調べる。テスト開始時の電
流値とテスト終了時の電流値を読み取り、その差をテス
ト時間で除して単位時間あたりの電流低下率を求める。
その値により次の如くランク付けして評価できる。 ランクA:電流低下率1%/hr未満。 ランクB:電流低下率1%/hr以上5%/hr未満。 ランクC:電流低下率5%/hr以上10%/hr未
満。 ランクD:電流低下率10%/hr以上。 ランクAならば実用上とくに問題はない。ランクB、C
では静電ワイヤーの交換頻度が多くなり生産効率の点か
らやや不利となる。ランクDでは実用に供することはで
きない。
極を挿入した容器を加熱媒体中に浸し、ポリマーを28
5℃の温度に加熱溶融し、この温度に保つ。ポリマー中
に挿入した電極に外部より接続した交流電源から100
V―50Hzの電圧を印加する。この時の電流計と電圧
計の指示値および電極面積、電極間距離より計算により
交流体積抵抗率を求める。
異物が評価される。溶融ポリマーを285℃で押出し、
回転冷却ドラムに密着させて冷却して実質的に非晶状態
のフイルムを得、その後、これを縦方向に3.6倍、横
方向に3.9倍の延伸を行って、厚さ15μmのフイル
ムを製造する。このフイルムを位相差顕微鏡を用いて観
察し、画像解析装置ルーゼックス500(日本レギュレ
ーター製)で顕微画像内の最大長が10μm以上の粒子
数をカウントする。この粒子数が10個/cm2 以下の
ものは実用に供することができる。
ドロキシエチルエステル100部とテレフタル酸65部
にエチレングリコール30部と3,5―ジカルボキシベ
ンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩0.04
部の混合物を加え、210〜230℃の温度でエステル
化反応を行った。反応により生成する水の量が13部と
なった時点で反応終了とし、酢酸マグネシウム4水塩
0.034部およびトリメチルホスフェート0.006
部を添加して10分間撹拌した後、真球状シリカ粒子
(平均粒径0.5μm)0.075部のエチレングリコ
ールスラリーおよび三酸化アンチモン0.046部を添
加した。その後、反応生成物を重合反応器に移し、29
0℃まで昇温し0.2mmHg以下の高真空下にて重縮
合反応を行って固有粘度0.62のポリエステルを得
た。このポリエステルの285℃における交流体積抵抗
率の値は5.8×107 Ωcmであった。
3時間乾燥後、押出し機ホッパーに供給し、溶融温度2
90℃で1mmのスリット状ダイを通して200μmに
溶融押出しし、線状電極を用いて表面仕上げ0.3s程
度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に密着固化させ
た。この時、冷却ドラムの速度を徐々に高めて、密着不
良因に起因するフイルムの表面欠点を生じることなく、
安定に冷却フイルムが製造できる最高のキャスティング
速度は100m/分であった。次いで、この未延伸フイ
ルムを75℃にて予熱し、低速、高速のロール間で15
mm上方より900℃の表面温度のIRヒータl本にて
加熱して3.6倍に延伸し、つづいてステンターに供給
し、105℃にて横方向に3.9倍に延伸した。得られ
た二軸延伸フイルムを230℃の温度で5秒間熱固定処
理し、厚み14μmの熱固定二軸延伸フイルムを得た。
このフイルムの特性を表1に示す。
―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム塩、酢酸マグネシウムおよびリン酸トリメチルの
量を表1に示す量に変更する以外は実施例1と同様に行
い、ポリエステル及びポリエステルフイルムを得た。こ
のフイルムの特性を表1に示す。
ン酸のビス―β―ヒドロキシエチルエステル120部と
2,6―ナフタレンジカルボン酸85部にエチレングリ
コール30部と3,5―ジカルボキシベンゼンスルホン
酸テトラブチルホスホニウム塩0.04部の混合物を加
え、210〜230℃の温度でエステル化反応を行っ
た。反応により生成する水の量が13部となった時点で
反応終了とし、酢酸マグネシウム4水塩0.076部お
よびトリメチルホスフェート0.006部を添加して1
0分間撹拌した後、真球状シリカ粒子(平均粒径0.5
μm)0.075部のエチレングリコールスラリーおよ
び三酸化アンチモン0.046部を添加した。その後、
反応生成物を重合反応器に移し、295℃まで昇温し
0.2mmHg以下の高真空下にて重縮合反応を行って
固有粘度0.61のポリエステルを得た。
00℃とする以外は実施例lと同様にしてポリエステル
フイルムを得た。このフイルムの特性を表1に示す。
ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニ
ウム塩0.04部のかわりに3,5―ジカルボキシベン
ゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウム塩0.05
部を用い、また酢酸マグネシウムの量を表1に記載の量
に変更する以外は実施例1と同様に行い、ポリエステル
および二軸配向フイルムを得た。このフイルムの特性を
表1に示す。
ネシウム0.034部のかわりに酸化マグネシウム0.
054部を用いて実施例1と同様に行い、ポリエステル
および二軸配向フイルムを得た。このフイルムの特性を
表1に示す。
―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム塩、酢酸マグネシウムおよびリン酸トリメチルの
量を表1に示す量に変更する以外は実施例1と同様に行
い、ポリエステル及びポリエステルフイルムを得た。こ
のフイルムの特性を表1に示す。いずれも静電ワイヤー
の汚れ度が大きく、不満足な結果であった。
ネシウムのかわりに表1に示す量の酢酸ナトリウムを用
いる以外は実施例1と同様に行い、ポリエステル及びポ
リエステルフイルムを得た。このフイルムの特性を表1
に示す。静電ワイヤーの汚れ度が大きく、不満足な結果
であった。
―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム塩、酢酸マグネシウムおよびリン酸トリメチルの
量を表1に示す量に変更する以外は実施例1と同様に行
い、ポリエステル及びポリエステルフイルムを得た。こ
のフイルムの特性を表1に示す。いずれも得られたフイ
ルムの表面欠点が多く、不満足な結果であった。
―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム塩の量を表1に示す量に変更する以外は実施例1
と同様に行い、ポリエステル及びポリエステルフイルム
を得た。このフイルムの特性を表lに示す。いずれもス
ルホン酸4級ホスホニウム塩の含有量が少ないため十分
な静電密着性が得られず、不満足な結果であった。
5―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホス
ホニウム塩および酢酸マグネシウムを表1に示す化合物
種および量に変更する以外は実施例1と同様に行い、ポ
リエステル及びポリエステルフイルムを得た。このフイ
ルムの特性を表1に示す。いずれも十分な静電密着性が
得られず、不満足な結果であった。
5―ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホス
ホニウム塩の添加量を15mmolに変更し、またマグ
ネシウム化合物及びリン酸トリメチルを表2に示す金属
化合物および使用量に変更する他は実施例1と同様に実
施した。結果を表2に示した。
では、金属化合物を添加した後、常圧下で約10分間撹
拌したのち、三酸化アンチモンを添加することなく減圧
下で重縮合を開始した。
エステルは、静電キャスト法により芳香族ポリエステル
フイルムとする際に、回転冷却ドラム上への密着性に優
れ、かつ静電ワイヤー汚れ問題が少ないため製膜工程に
おいて高い生産性が得られ、なおかつそのフイルムは表
面欠点が少なく、磁気テープ、電気絶縁、コンデンサ
ー、写真、包装等の多岐にわたる用途のフイルムとして
好適に使用できる。
Claims (28)
- 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸から主としてなるジ
カルボン酸とエチレングリコールから主としてなるグリ
コールとをエステル化し、次いで重縮合させて芳香族ポ
リエステルを製造する方法において、エステル化をジカ
ルボン酸に基づいて1〜30mmol%のエステル形成
性官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩の共存
下に実施し、そしてエステル化が実質的に終了した後、
反応系に、リチウム化合物、カルシウム化合物、マグネ
シウム化合物、セリウム化合物およびコバルト化合物よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物また
はそれとリン化合物を、下記式(1)〜(3); 【数1】1≦M≦100 ……(1) 0≦P≦20 ……(2) 1.0≦M/(S+P)≦5.0 ……(3) (ここで、M、PおよびSはそれぞれ、ジカルボン酸に
基づく、金属化合物、リン化合物およびエステル形成性
官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩のmmo
l%を表わす。)を満足する割合で添加し、次いで重縮
合触媒の存在下に重縮合を実施することを特徴とする芳
香族ポリエステルの製造方法。 - 【請求項2】 重縮合触媒がチタン化合物、亜鉛化合
物、マンガン化合物、ゲルマニウム化合物およびアンチ
モン化合物よりなる群から選ばれる請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】 重縮合触媒を金属化合物の添加の前、後
または同時に添加する請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 金属化合物がマグネシウム化合物である
請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 エステル形成性官能基を有するスルホン
酸4級ホスホニウム塩が下記式 【化1】 (ここで、Aは炭素数1〜12のアルキル基で置換され
ていてもよい炭素数6〜18の芳香族基であり、Y1 お
よびY2 は同一もしくは異なり、水素原子またはエステ
ル形成性官能基であり、R1 、R2 、R3 およびR4 は
同一もしくは異なり、炭素数1〜18のアルキル基、ベ
ンジル基または炭素数6〜12のアリール基であり、そ
してnは1または2である。但し、Y1 とY2 が同時に
水素原子であることはない。)で表される請求項1記載
の方法。 - 【請求項6】 芳香族ジカルボン酸から主としてなるジ
カルボン酸が芳香族ジカルボン酸を少なくとも70モル
%含有する請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸
が脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸である
請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 エチレングリコールから主としてなるグ
リコールがエチレングリコールを少なくとも80mmo
l%含有する請求項1記載の方法。 - 【請求項9】 エチレングリコール以外のグリコールが
炭素数3〜10のポリメチレングリコール、脂環族グリ
コールまたは芳香族グリコールである請求項8記載の方
法。 - 【請求項10】 エステル化をエステル化触媒の実質的
に非存在下で実施する請求項1記載の方法。 - 【請求項11】 エステル化を芳香族ジカルボン酸のジ
グリコールエステルまたはそのオリゴマーの存在下で開
始する請求項1記載の方法。 - 【請求項12】 金属化合物またはそれとリン化合物と
を、上記式(1)、(2)および下記式(3)−1 【数2】 1.3≦M/(S+P)≦4.0 ……(3)−1 (ここで、M、SおよびPの定義は上記に同じであ
る。)を満足する割合で添加する請求項1記載の方法。 - 【請求項13】 上記式(1)の代りに、下記式(1)
−1 【数3】10≦M≦90 ……(1)−1 (ここでMの定義は上記に同じである)を満足する請求
項12記載の方法。 - 【請求項14】 上記式(2)の代りに、下記式(2)
−1 【数4】1≦P≦20 ……(2)−1 (ここでPの定義は上記に同じである)を満足する請求
項12または13記載の方法。 - 【請求項15】 芳香族ジカルボン酸から主としてなる
ジカルボン酸とエチレングリコールから主としてなるグ
リコールとをエステル化し、次いで重縮合させて芳香族
ポリエステルを製造する方法において、エステル化をジ
カルボン酸に基づいて1〜30mmol%のエステル形
成性官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩の共
存下に実施し、そしてエステル化が実質的に終了した
後、反応系に、亜鉛化合物、チタン化合物、マンガン化
合物およびゲルマニウム化合物よりなる群から選ばれる
少なくとも1種の金属化合物またはそれとリン化合物
を、下記式(1)〜(3); 【数5】1≦M≦100 ……(1) 0≦P≦20 ……(2) 1.0≦M/(S+P)≦5.0 ……(3) (ここで、M、PおよびSはそれぞれ、ジカルボン酸に
基づく、金属化合物、リン化合物およびエステル形成性
官能基を有するスルホン酸4級ホスホニウム塩のmmo
l%を表わす)を満足する割合で添加し、次いで常圧下
で混合したのち重縮合を実施することを特徴とする芳香
族ポリエステルの製造方法。 - 【請求項16】 常圧下での混合を約5分〜約30分間
実施する請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 エステル形成性官能基を有するスルホ
ン酸4級ホスホニウム塩が下記式 【化2】 (ここで、Aは炭素数1〜12のアルキル基で置換され
ていてもよい炭素数6〜18の芳香族基であり、Y1 お
よびY2 は同一もしくは異なり、水素原子またはエステ
ル形成性官能基であり、R1 、R2 、R3 およびR4 は
同一もしくは異なり、炭素数1〜18のアルキル基、ベ
ンジル基または炭素数6〜12のアリール基であり、そ
してnは1または2である。但し、Y1 とY2 が同時に
水素原子であることはない。)で表される請求項15記
載の方法。 - 【請求項18】 芳香族ジカルボン酸から主としてなる
ジカルボン酸が芳香族ジカルボン酸を少なくとも70モ
ル%含有する請求項15記載の方法。 - 【請求項19】 芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン
酸が脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸であ
る請求項18記載の方法。 - 【請求項20】 エチレングリコールから主としてなる
グリコールがエチレングリコールを少なくとも80mm
ol%含有する請求項15記載の方法。 - 【請求項21】 エチレングリコール以外のグリコール
が炭素数3〜10のポリメチレングリコール、脂環族グ
リコールまたは芳香族グリコールである請求項20記載
の方法。 - 【請求項22】 エステル化をエステル化触媒の実質的
に非存在下で実施する請求項15記載の方法。 - 【請求項23】 エステル化を芳香族ジカルボン酸のジ
グリコールエステルまたはそのオリゴマーの存在下で開
始する請求項15記載の方法。 - 【請求項24】 金属化合物またはそれとリン化合物と
を、上記式(1)、(2)および下記式(3)−1 【数6】 1.3≦M/(S+P)≦4.0 ……(3)−1 (ここで、M、SおよびPの定義は上記に同じであ
る。)を満足する割合で添加する請求項15記載の方
法。 - 【請求項25】 上記式(1)の代りに、下記式(1)
−1 【数7】10≦M≦90 ……(1)−1 (ここでMの定義は上記に同じである)を満足する請求
項24記載の方法。 - 【請求項26】 上記式(2)の代りに、下記式(2)
−1 【数8】1≦P≦20 ……(2)−1 (ここでPの定義は上記に同じである)を満足する請求
項24または25記載の方法。 - 【請求項27】 請求項1または15の方法により得ら
れた芳香族ポリエステルを静電キャスト法により製膜せ
しめることを特徴とする芳香族ポリエステルフィルムの
製造方法。 - 【請求項28】 厚み10〜500μmの芳香族ポリエ
ステルフィルムを製造する請求項27記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10466698A JP4018804B2 (ja) | 1997-04-25 | 1998-04-15 | 芳香族ポリエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10886597 | 1997-04-25 | ||
JP9-108865 | 1997-04-25 | ||
JP10466698A JP4018804B2 (ja) | 1997-04-25 | 1998-04-15 | 芳香族ポリエステルの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH115834A true JPH115834A (ja) | 1999-01-12 |
JP4018804B2 JP4018804B2 (ja) | 2007-12-05 |
Family
ID=26445087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10466698A Expired - Lifetime JP4018804B2 (ja) | 1997-04-25 | 1998-04-15 | 芳香族ポリエステルの製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4018804B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6228975B1 (en) | 1998-04-10 | 2001-05-08 | Teijin Limited | Polyalkylene naphthalate, composition thereof, film, and processes for producing these |
JP2003049054A (ja) * | 2001-08-03 | 2003-02-21 | Mitsubishi Polyester Film Copp | ポリエステル組成物 |
US6649260B2 (en) | 2000-12-08 | 2003-11-18 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Optical coating film |
JP2007238703A (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Teijin Fibers Ltd | 製糸性に優れたポリエステル組成物およびそれよりなる繊維 |
-
1998
- 1998-04-15 JP JP10466698A patent/JP4018804B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US6228975B1 (en) | 1998-04-10 | 2001-05-08 | Teijin Limited | Polyalkylene naphthalate, composition thereof, film, and processes for producing these |
US6649260B2 (en) | 2000-12-08 | 2003-11-18 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Optical coating film |
JP2003049054A (ja) * | 2001-08-03 | 2003-02-21 | Mitsubishi Polyester Film Copp | ポリエステル組成物 |
JP2007238703A (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Teijin Fibers Ltd | 製糸性に優れたポリエステル組成物およびそれよりなる繊維 |
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