JP2701540B2 - 複合ポリエステルフィルム - Google Patents

複合ポリエステルフィルム

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JP2701540B2
JP2701540B2 JP2512933A JP51293390A JP2701540B2 JP 2701540 B2 JP2701540 B2 JP 2701540B2 JP 2512933 A JP2512933 A JP 2512933A JP 51293390 A JP51293390 A JP 51293390A JP 2701540 B2 JP2701540 B2 JP 2701540B2
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film
compound
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融 森田
昭彦 長浜
智昭 上田
雅章 小野
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は複合ポリエステルフィルムに関する。さらに
詳しくは、静電印加キャスト性および熱安定性の優れた
複合ポリエステルフィルムに関する。
背景技術 ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルは、
力学特性、耐熱性、耐候性、耐電気絶縁性に優れてい
る。従って、ポリエステルはフィルム、その他の成形品
として広く使用されている。
ポリエステルフィルムは、良好な製膜生産性、均一な
厚み、優れた透明性を有することが求められている。通
常、ポリエステルフィルムは、溶融押出ししたシート状
ポリエステルを回転冷却ドラムなどで急冷することによ
り製造する。しかし、シート状ポリエステルは冷却ドラ
ム表面へ密着し難いため、均一なフィルムが得られない
くい。従来からシート状ポリエステルの密着性向上のた
めに、種々の方法が提案されていた。例えば、押出し口
金と冷却体表面との間に電極を設けて、未固化のシート
状物に高電圧を印加し、シート状物を冷却体表面に密着
させる方法(以下、静電印加キャスト法という)が提案
されていた(特公昭37−6142号公報など)。しかし、こ
の静電印加キャスト法であても製膜速度を高くすると、
シート状物と冷却体表面との密着性が低下する問題があ
った。
この問題を解決するために、ポリエステル中に金属化
合物を添加してポリエステルの比抵抗を手かさせる方法
が提案された(特開昭53−34894号公報、特開昭57−190
040号公報など)。しかし、このように金属化合物を含
有させたフィルムは厚みが均一であるが、熱安定性が低
下する。この熱安定性の低下により、ゲル状異物や金属
化合物に由来する粗大な粒子が生成する。この粗大な粒
子の存在により、延伸後のフィルム表面にフィッシュア
イが増加するという問題が生じた。さらにコンデンサー
用途においては、この粗大粒子により絶縁破壊電圧が低
下するという問題点もあった。
一方、フィルムに易滑性を付与するため、ポリエステ
ルに不活性無機粒子を含有せしめる方法が数多く提案さ
れている。これらの方法では、静電印加キャスト性が不
満足であるばかりでなく、フィルム表面突起の均一性が
不満足であった(特開昭59−171623号公報など)。
本発明者らは、ポリエステルフィルムの静電印加キャ
スト性は回転冷却体と接する溶融ポリエステルシートの
表面近傍に存在する金属量が支配的であることを見い出
し、鋭意検討の結果、上記問題点を一挙に解決する本発
明に到達した。
本発明の目的は、優れた静電印加キャスト性および熱
安定性を同時に満足する主層と副層とから構成された複
合ポリエステルフィルムを提供するものである。
本発明の他の目的は、厚み均一性、透明性が優れ、し
かもゲル状異物の生成に起因するフィッシュアイの少な
い複合ポリエステルフィルムを提供するものである。
本発明の他の目体は、副層を構成するポリエステルに
不活性粒子を特定量有し、平坦性に優れ、かつ適度な易
滑性を有する複合ポリエステルフィルムを提供するにあ
る。
本発明のさらに他の目体は、副層を構成するポリエス
テルに不活性粒子を多量に含有せしめた場合、フィルム
表面に均一な突起を数多く有し、その結果、易滑性と電
磁変換特性の優れた複合ポリエステルフィルムを提供す
るにある。
発明の開示 本発明の目的は、次の構成によって達成される。
主層と副層から構成されている複合フィルムであっ
て、副層を構成するポリエステルの溶融比抵抗が5×10
8Ω・cm未満であり、かつ副層を構成するポリエステル
の溶融比抵抗が主層を構成するポリエステルの溶融比抵
抗よりも低く、しかも副層の厚みが複合フィルム全体の
厚みの1/200〜4/10であることを特徴とする複合ポリエ
ステルフィルム。
本発明の複合フィルムを構成するポリエステルとして
は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ナフタレート、ポリエチレン−1,2−ビス(2−
クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレー
トなどのホモポリマー、エチレンテレフタレートを主た
る繰り返し単位とするコポリエステル、エチレン−2,6
−ナフタレートを主たる繰り返し単位とするコポリエス
テルなどが挙げられる。コポリエステルは、共重合成分
である他のジカルボン酸成分およびグリコール成分の量
が20モル%以下であると好ましい。このコポリエステル
の共重合成分としては、次のような酸成分とジオール成
分から構成される。酸成分としては、イソフタル酸など
の芳香属ジカルボン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸化など
である。ジオール成分としては、エチレングリコールの
ほかにプロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールなどが挙げられる。
本発明の複合ポリエステルフィルムを構成する主層と
副層とは、同一のポリエステルから構成されてもよい
し、異なったポリエステルから構成されてもよい。さら
に、いずれのポリエステルが主層であってもよい。
本発明におけるポリエステルの溶融比抵抗とは、次の
ようにして測定した値である。
すなわち、第1図に示す溶融比抵抗測定装置を用いて
測定する。一対の電極6を挿入した容器に被測定物質で
あるポリエステル5を入れる。この容器を加熱体4中に
浸す。ポリエステル5をN2ガス雰囲気下280℃で溶融貯
留し、直流高電圧発生装置1から電圧を印加する。この
ときの電流計2および電圧計3の指示値および電極面
積、電極間距離により、次式に従い溶融比抵抗を求め
る。
ρ:溶融比抵抗(Ω・cm) V:印加電圧(V) S:電極の面積(cm2) I:測定電流(A) D:電極間距離(cm) 本発明の複合ポリエステルフィルムの副層を構成する
ポリエステルの溶融比抵抗は、5×108Ω・cm未満、好
ましくは3×108Ω・cm未満、特に好ましくは1×108Ω
・cm未満である。副層を構成するポリエステルの溶融比
抵抗が5×108Ω・cm移乗ならば静電印加キャスト性が
低下し、フィルム表面にウネリ(以下、印加ムラとい
う)が発生しやすくなり、結果的に製膜生成性が低下す
る。また、副層を構成するポリエステルの溶湯比抵抗は
1×107Ω・cm以上ならば熱安定性の点で好ましい。こ
の副層を構成するポリエステルの溶融比抵抗は、0.5×1
08〜2.0×108Ω・cmならば磁気記録媒体用ベースフィル
ム、特に蒸着用またはメタル用ベースフィルム(以下、
ベースフィルムAと略称する)として好適である。ま
た、0.1×108〜1.0×108Ω・cmならば磁気記録媒体用ま
たはコンデンサー用ベースフィルム(以下、ベースフィ
ルムBと略称する)として好適である。
さらに、主層を構成するポリエステルの溶融比抵抗は
副層を構成するポリエステルよりも高ければよいが、好
ましくは5×108Ω・cm以上、特に好ましくは1×109Ω
・cm以上であると複合フィルムの熱安定性が改良され、
フィッシュアイが少ないため好適である。ベースフィル
ムBには5.0×109Ω・cm未満が好適である。
ポリエステルの溶融比抵抗は、ポリエステルの製造段
階で添加される金属化合物の種類、存在条体および量に
より支配される。一般的には、リン化合物などによって
失活されていない溶融状態の金属量が多いほど、また金
属化合物がポリエステル中に粒子として析出しないほど
溶融比抵抗が低くなる傾向にある。
次に、溶融比抵抗と金属の関係をエステル交換反応に
より、得られるポリエチレンテレフタレート(PET)の
場合を例にとり説明する。
エステル交換反応は、通常、アルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物およびマンガン化合
物などを反応触媒として用い、さらに実質的に反応が終
了した段階でリン化合物を添加する。ここで、反応触媒
として用いられた金属化合物は、リン化合物によって一
部失活させられる。かくして得られた反応物は、さらに
アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物
などの重縮合反応触媒の存在下で重縮合反応させてPET
を得る。通常、このような過程を経てPETを製造する
が、溶融比抵抗に影響するのは主としてアルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、マンガン
化合物およびリン化合物である。これら金属化合物やリ
ン化合物は、ポリエステルに不溶な粒子の生成や熱安定
性の低下を引き起こしやすい。
溶融比抵抗は、ポリエステル106g当たりに含有される
アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物およびマンガン化
合物のモル数、アルカリ金属化合物のモル数A、ならび
にリン化合物のモル数Pとした場合に次式の値と関連が
ある。
M+(A/2)−P 上式で示される数値が高いほど溶融比抵抗の低いポリ
エステルを得ることができる。換言すると、上式で示さ
れる数値が高いほど静電印加キャスト性が改良されたポ
リエステルになる。
すなわち副層を構成するポリエステルは、好ましくは M+(A/2)−P≧0.5 (I) 特に好ましくは 10.0≧M+(A/2)−P≧0.5 を満足すると、静電印加キャスト性と熱安定性が良好と
なる。
本発明でポリエステルの溶融比抵抗を制御する金属化
合物としては、ポリエステルの製造段階で添加されるア
ルカリ土類金属、亜鉛、マンガン、アルカリ金属化合物
の脂肪族カルボン酸塩、ハロゲン化物およびメチラー
ト、エチラート、エチレングリコラートなどのアルコラ
ートなどのグリコール可溶性の金属化合物を挙げること
ができる。具体的には、酢酸マンガン、酢酸マグネシウ
ム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、酢酸リチウム、酢酸カ
リウム、酢酸ナトリウム、プロピオン酸マグネシウム、
プロピオン酸マンガン、プロピオン酸カリウム、プロピ
オン酸カルシウム、プロピオン酸亜鉛、塩化マグネシウ
ム、塩化リチウム、臭化マンガン、水酸化マグネシウ
ム、水酸化マンガン、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、
水酸化リチウム、マグネシウムグリコラート、カルシウ
ムグリコラート、リチウムメチラート、ブチルカリウム
などを挙げることができる。なお、これらの2種以上を
併用してもよい。
特に、マグネシウム化合物、マンガン化合物およびア
ルカリ金属化合物が粒子の析出や熱安定性の低下を抑制
するため好ましい。
これら金属化合物はエステル交換反応法の場合、触媒
量をエステル交換反応前に添加し、エステル交換反応後
に再度添加することもできる。エステル化反応法の場
合、エステル化反応率が90%以上、好ましくは95%以上
に達してから添加するのが好ましい。
また、リン化合物としては、リン酸、亜リン酸、およ
びそれらのエステルから選ばれた少なくとも1種類を用
いることができる。具体的には、リン酸、モノメチルホ
スフェート、ジメチルホスフェート、トリメチルホスフ
ェート、トリブチルホフフェート、亜リン酸、亜リン酸
トリメチル、亜リン酸トリブチルなどを挙げることがで
きる。
本発明の複合ポリエステルフィルムの副層を構成する
ポリエステルフィルムの溶融比抵抗は、主層を構成する
ポリエステルフィルムの溶融比抵抗よりも低いことが必
要である。逆の場合、静電印加キャスト性が劣るため、
製膜生産製が低下するか、または製膜生産性を向上させ
ると印加ムラを生じやすくなり、厚みが不均一になり、
平坦性が劣り、透明性を劣るので好ましくない。
また、副層を構成するポリエステルの厚みは、複合フ
ィルム全体の厚みの1/200〜4/10である必要がある。副
層の厚みが1/200未満の場合、静電印加キャスト性が低
下し、従って製膜生成性の低下や印加ムラを発生させる
ほか、均一に積層することが困難である。一方、副層の
厚みが4/10を超える場合には、静電印加キャスト性は改
良されるものの、熱安定性が低下し、ゲル状異物を生成
させやすい。ベースフィルムAの場合、好ましくは1/50
〜3/10、特に好ましくは1/20〜2/10である。ベースフィ
ルムBの場合、好ましくは1/200〜1/20、特に好ましく
は1/200〜1/50である。
本発明の複合フィルムの厚さは特に限定されないが、
好ましくは0.5〜100μm、特に1〜80μmである。
本発明の複合フィルムを構成する副層は、主層の片面
に積層されていても両面に積層されていてもよい。複合
フィルムをキャスティングする場合、キャスティングド
ラム面側に副層を存在させるのが好ましい。
磁気記録媒体用としては、副層が片面でも両面でもよ
いが、コンデンサー用としては、電気特性の関係から副
層は片面の方が好ましい。
本発明の複合ポリエステルフィルムは、副層を構成す
るポリエステルに不活性粒子を含有させると易滑性が向
上するため好ましい。この不活性粒子の大きさ、および
含有量を調整することによって目的に達する複合ポリエ
ステルフィルムとなる。一般には、電磁変換特性と易滑
性とが相反する関係にあるため、用途によって不活性粒
子の大きさ、および含有量を調整するのが好ましい。
次に、ベースフィルムA、すなわち磁気記録媒体用ベ
ースフィルム、特に蒸着用またはメタル用ベースフィル
ムに好適な複合ポリエステルフィルムについて説明す
る。
複合ポリエステルの副層を構成するポリエステルに、
好ましくは平均粒子径30mμ〜2.0μの不活性粒子を好ま
しくは0.001〜0.5重量%含有せしめると、フィルム表面
の平坦性が良好となるので好ましい。この場合、副層層
ポリエステルの厚みは、フィルム全体厚みの1/200〜4/1
0、好ましくは1/50〜3/10、より好ましくは1/20〜2/10
である。さらにこの場合、副層を構成するポリエステル
の溶融比抵抗は5×108Ω・cm未満であるが、0.5×108
〜2.0×108Ω・cmであればさらに好ましい。主層を構成
するポリエステルの溶融比抵抗は、副層を構成するポリ
エステルよりも高ければよく、5×108Ω・cm以上、特
に10×108Ω・cm以上でならば熱安定性が改良され、さ
らに好ましい。副層に含有させる不活性粒子の平均粒子
径は30mμ〜2.0μであればよいが、さらに50mμ〜1.0
μ、特に50〜500mμであれば好ましい。また、不活性粒
子の含有量は好ましくは0.001〜0.5重量%、特に好まし
くは0.01〜0.2重量%である。
この場合の複合ポリエステルフィルムは、静電印加キ
ャスト性が優れているため製膜生産性も改良され、また
フィルム厚みの均一性も優れる。さらに、この場合の複
合ポリエステルフィルムはゲル状異物に起因するフィッ
シュアイの生成を抑制できる。
次に、ベースフィルムB、すなわち磁気記録媒体用ま
たはコンデンサー用ベースフィムに好適な複合ポリエス
テルフィルムについて説明する。
複合ポリステルの副層を構成するポリエステルに、好
ましくは平均粒子径30mμ〜1.0μ、特に好ましくは100
〜600mμの不活性粒子を好ましくは1.0〜20重量%、特
に好ましくは5〜15重量%含有せしめると、易滑性と磁
気変換特性のバランスが良好である。副層を構成するポ
リエステルの溶融比抵抗は5×108Ω・cm未満である
が、好ましくは0.1×108〜1.0×108Ω・cmである。
この場合、主層を構成するポリエステルの溶融比抵抗
は、副層を構成するポリエステルよりも高ければよい
が、5.0×109Ω・cm未満の場合に特に効果が出現する。
このように溶融比抵抗が低く、微細な粒子を高濃度に
含有せしめたポリエステルを副層として、主層ポリエス
テルに薄く積層することによって均一な高さの突起を多
数生成せしめることができる。その結果、易滑性、電磁
変換特性が改良されたフィルムを生産性よく製造するこ
とができる。さらには、このようにして得られた複合フ
ィルムは熱安定性が改良されているため、ゲル状異物の
生成を抑制することができる。
本発明の複合ポリエステルフィルムに含有させること
ができる不活性粒子としては、例えばTiO2、Al2O3、SiO
2、ZnO、MgO、CaCO3、CaSO4、BaSO4、テトラフロロエチ
ン、ポリスチレンなどが挙げられ、2種類以上を併用す
ることもできる。
不活性粒子の形状については、より真球に近い形状を
有した不活性粒子がフィルム表面状態の均一性を維持す
るためには好ましい。このような球状の不活性粒子とし
ては、コロイダルシリカで代表されるSiO2や架橋ポリス
チレン、ジビニルベンゼン系架橋高分子、TiO2などが特
に好ましい。
本発明において、易滑性を改良するため主層を構成す
るポリエステルに不活性粒子を含有させてもよいが、不
活性粒子の含有量や平均粒子径は副層を構成するポリエ
ステルの範囲を超えないことが好ましい。
本発明の複合ポリエステルフィルムは、例えば次のよ
うな方法で製造することができる。
溶融比抵抗が5×108Ω・cm未満のポリエステル
(a)と該ポリエステル(a)より溶融比抵抗の高いポ
リエステル(b)とを、該ポリエステル(a)から構成
される層の厚みが全体の厚みの1/200〜4/10となるよう
にして複合し、溶融押出した複合未延伸シートのポリエ
ステル(a)側を回転冷却体に静電気的に密着させ急冷
固化させる方法、または前記一般式(I)を満足する量
のリン化合物、アルカリ金属化合物ならびにマグネシウ
ム化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物およびカルシウ
ム化合物から選ばれた少なくとも1種の金属化合物を含
むポリエステル(i)と該ポリエステル(i)より〔M
+(A/2)−P〕の量が少ないポリエステル(ii)と
を、ポリエステル(i)から構成される層の厚みが全体
の厚みの1/200〜4/10となるようにして複合し、溶融押
出しした複合未延伸シートのポリエステル(i)側を回
転冷却体に静電気的に密着させ急冷固化させる方法であ
る。
具体的には、主層となるポリエステルおよび副層とな
るポリエステルを溶融押出しし、複合未延伸シートを得
る。この未延伸シートを回転冷却体で急冷する。ポリエ
ステルシートと回転冷却体との密着性を高めるため静電
印加キャスト法を用いる。この際、副層側のポリエステ
ルを回転冷却体に接触させる方法が密着性の改良効果が
大きい。また、この方法によると副層側ポリエステルに
含有させる金属含有量を抑制できるため、電気特性、フ
ィルム表面の平坦性およびフィルムの熱安定性などの面
からより好ましい。
図面の簡単な説明 第1図は、ポリエステルの溶融比抵抗を測定する装置
の概略図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、実施例を挙げて本発明を詳述する。
実施例中の部とは重量部であり、また各特性の測定法
は次のとおりである。
(極限粘度) o−クロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(軟化点) ベネトロメータで測定し、SP(℃)値で示した。
(金属元素(M、A)、リン元素(P)および無機粒子
の定量) 公知の方法で測定した。すなわち、金属元素および無
機粒子はポリエステルを湿式灰化した後、原子吸光法に
よって各々の金属量および無機粒子を定量した。リン元
素はポリエステルを酸化分解後中和した後、リン−モリ
ブデン酸ブルー比色法で定量した。
(積層フィルムの厚さ) あらかじめ、金属とリンの含有量が既知のポリエステ
ルを数水準作成し、2次イオン質量分析装置(SIMS)を
用いて金属元素(M+)、リン元素(P+)および炭素元素
(C+)の濃度比(M+/C+)、(P+/C+)を求める。
次いで、副層側ポリエステル表層からフィルムの深さ
方向に濃度比(M+/C+)、(P+/C+)を求める。求めら
れた濃度比によって、各々の深さの金属元素やリン元素
の濃度を知ることができる。測定深さはフィルム全体厚
みの50%までを測定した。
このようにして測定した濃度比の差(M+/C+)−(P+
/C+)は、フィルム表層では高い値を示すが、主層に近
づくにつれて急激に低下し、その後一定の値で安定化す
る。この2つの変曲点を直線で結び、その1/2の値から
副層側表層までの距離を積層厚さとした。
(熱安定性) ポリエステルを300℃でN2ガス雰囲気下で溶融し、溶
融開始後8分および68分時点の極限粘度を測定し、ΔIV
で示した。ΔIVが小さいほど熱安定性が優れている。
(ポリマー中不活性粒子の平均粒子径) 平均粒径は、粒子の電子顕微鏡写真によって測定した
50体積%の点にあた粒子等価球直径により求めた。等価
球直径とは、粒子と同じ体積を有する球の直径である。
(静電印加キャスト性) 溶融押出ししたフィルムの上部に設置した電極と回転
冷却体間に6KVの直流電圧を印加し、キャスト速度を少
しずつ上昇させ、印加ムラが発生したときのキャスト速
度(m/min)を判定し、次の基準に従って判定した。2
級以上を合格とした。
50m/min以上 1級 40〜49m/min 2級 30〜39m/min 3級 30m/min未満 4級 (絶縁破壊電圧) 交流耐圧試験器を用い、JIS−C−2318に準じて測定
した。
(フィルムのフィッシュアイ) 二軸遠心のフィルムを100倍の偏光顕微鏡を用いて、
ポリマー中の異物に基づく高さ0.25μ以上の魚目状に延
伸された欠点の存在個所を測定し、次のようにランク付
けした。
ランク 個/100cm2 1 級 フィッシュアイ 10未満 2 級 フィッシュアイ 10〜20 3 級 フィッシュアイ 21〜50 4 級 フィッシュアイ 51以上 1、2級を合格とした。
参考例1(ポリマーIの製造) エステル化反応缶に250℃で溶融貯留したテレフタル
酸に対するエチレングリコールのモル比が1.15のビス−
(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびその低
重合体に、テレフタル酸86.5部、エチレングリコール3
1.7部(モル比1.15)を混練して得たスラリーを3.5時間
を要して連続的に供給して250℃でエステル化反応を行
ない、生成する水を精製塔頂から留出させた。スラリー
供給が終了した後、さらに1.5時間エステル化反応を続
け、実質的に反応を完結させた。反応率は98.3%であっ
た。
次いで、得られた反応混合物104.8部(PET100部相
当)を重縮合反応缶に移行した後、トリメチルホスフェ
ート0.013部とエチレングリコール0.5部の溶液を添加し
た。次いで、二酸化ルマニウム0.015部をテトラエチル
アンモニウムヒドロキサイド0.015部に溶解した溶液
を、さらにエチレングリコール0.5部で希釈した溶液を
添加後、常法によって3.0時間重合反応を行ない、極限
粘度0.612のポリマーIを得た。ポリマーI中のリン量
は25ppm(P=0.81mol/106g)、SPは255.3℃であった。
参考例2(ポリマーIIの製造) テレフタル酸ジメチル99.8部、エチレングリコール70
部に酢酸マグネシウム0.04部(M=1.86mol/106g)、酢
酸リチウム0.005部(A=0.5mol/106g)、三酢酸アンチ
モン0.02部を添加した後、145〜230℃まで3.5時間要し
て徐々に昇温し、メタノールを留出させ、エステル交換
反応を完結させた。
該反応生成物にトリメチルホスフェート0.010部とエ
チレングリコール0.5部の溶液を添加した後、平均粒子
径180mμの架橋ポリスチレンを0.2部添加した。次いで
重縮合缶に移行し、常法によって3.0時間重縮合反応を
行ないポリマーIIを得た。得られたポリマーIIの極限粘
度は0.608、リン量は20ppm(P=0.65mol/106g)、SPは
260.8、平均粒子径は180mμであった。
参考例3(ポリマーIIIの製造) テレフタル酸ジメチル90部、エチレングリコール57
部、酢酸マンガン0.056部(2.29mol/106g)、三酢酸ア
ンチモン0.02部を添加した後、145〜235℃まで3.5時間
要して徐々に昇温し、メタノールを留出させ、エステル
交換反応を完結させた。
該反応生成物にリン酸0.01部とエチレングリコール0.
1部の溶液を添加した。次いで、ナトリウムを0.11重量
部を含む平均粒子径300mμのコロイダルシリカ10部とエ
チレングリコール100部からなるスラリーを30分を要し
て連続的に供給し、過剰のグリコールを留出させた。そ
の後、重縮合反応缶に該反応物を移行し、常法によって
3.0時間重縮合してポリマーIIIを得た。得られたポリマ
ーIIIの極限粘度は0.591、リン量は25ppm(P=0.81mol
/106g)、SPは262.0℃、平均粒子径は310mμであった。
参考例4(ポリマーIVの製造) テレフタル酸ジメチル99.8部、エチレングリコール70
部に酢酸マグネシウム0.1部、酢酸リチウム0.1部(A=
9.8mol/106g)、二酸化ゲルマニウム0.015部とテトラエ
チルアンモニウムヒドロキサイド0.015部の溶液を添加
した後、145〜235℃まで3.5時間要して徐々に昇温し、
メタノールを留出させエステル交換反応を完結させた。
該反応生成物に酢酸マグネシウム0.7部(M合計=37.
29mol/106g)とエチレングリコール3.5部のスラリーを
添加し、10分後、トリメチルホスフェート0.25部とエチ
レングリコール3.5部の溶液を添加し、さらに引き続き
平均粒子径180mμのコロイダルシリカを0.2重量%添加
した後、過剰のエチレングリコールを留出させた。その
後、重縮合反応缶に該反応物を移行し、常法によって3.
0時間重縮合してポリマーIVを得た。得られたポリマーI
Vの極限粘度は0.603、リン量は420ppm(P=13.56mol/1
06g)、SPは256.5℃、平均粒子径は180mμであった。
参考例5(ポリマーVの製造) 参考例2において添加した180mμの架橋ポリスチレン
に代えて500mμのコロイダルシリカを5.2部添加した以
外は、実施例2と全く同様にしてポリマーVを得た。
参考例6(ポリマーVIの製造) 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル92部とエチレ
ングリコール50部に、酢酸マグネシウム0.06部(M=2.
8mol/106g)、酢酸リチウム0.01部(A=0.98mol/10
6g)、三酸化アンチモン0.01部を触媒として加え、170
〜240℃まで3.5時間要して徐々に昇温し、メタノールを
留出させてエステル交換反応を完結させた。
該反応生成物にトリメチルホスフェート0.015部とエ
チレングリコール0.5部の溶液を添加した。次いで、ア
ルカリ金属を含有しない平均粒子径300mμのコロイダル
シリカ8部とエチレングリコール80部からなるスラリー
と30分を要して供給した後、過剰のエチレングリコール
を留出させた。次いで重縮合缶に移行し、常法によって
2.5時間重縮合してポリマーVIを得た。得られたポリマ
ーVIの極限粘度は0.597、リン量は30ppm(P=0.97mol/
106g)、SPは273.5℃、平均粒子径は300mμであった。
参考例1〜6のポリマー特性を表1に示した。
実施例1 参考例1で得たポリマーIを160℃で3時間乾燥した
後、300℃で溶融した(ポリマーA)。また、参考例1
のポリマーI95部と、参考例4のポリマーIV5部とを混合
し、同様にして乾燥した後、別の溶融押出機により300
℃で溶融した(ポリマーB)。
上記2種類の溶融ポリマーをダイに導き、ポリマーA
を主層、ポリマーBを副層として該ダイ内で積層させ、
厚さ150μ(副層厚み比=1/10)の溶融複合シートを得
た。溶融複合シートを回転冷却ドラムで冷却するに際
し、ポリマーBを回転冷却ドラムに接触させ、ポリマー
A上面に設置したワイヤ電極から6KVの直流電圧を印加
した。その後、縦方向に3.5倍、横方向に3.5倍延伸した
後、210℃で15秒間熱固定して、厚さ12μの二軸延伸フ
ィルムを得た。複合フィルムの主層および副層を構成す
るポリマーの組成および不溶性粒子の種類、平均径、含
有量は表2に示した。静電印加キャスト性および得られ
たフィルムの特性を表3に示した。
実施例2〜9、比較例1〜3 主層と副層の厚み比、主層を構成するポリマーAの混
合組成及び副層を構成するポリマーBの混合組成を、表
2および表3に示したように各々変えたほかは実施例1
と全く同様にして二軸延伸フィルムを得た。表3に示し
たように、副層厚み比が本発明の範囲に満たない場合
(比較例1)には、静電印加キャスト性が好ましくない
ばかりでなく、積層ムラのあるフィルムであった。ま
た、本発明の範囲を超えた場合(比較例2)には、得ら
れたフィルムの絶縁破壊電圧が低下したり、フィッシュ
アイが増加したり、さらには熱安定性が好ましくない結
果であった。さらには、副層を構成するポリマーBの溶
融比抵抗が本発明で規定した以上であった場合(比較例
3)は、静電印加キャスト性が好ましくなく、印加ムラ
が多数発生した。
実施例10、比較例4、5 実施例1において、主層を構成するポリマーに参考例
1のポリマーI、副層を構成するポリマーに参考例5の
ポリマーVを用いたほかは実施例8と全く同様にして、
表2および表3に示すような二軸延伸フィルムを得た。
静電印加キャスト性、フィルムのフィッシュアイともに
良好であった。一方、参考例1で得たポリマーのみを単
層製膜し、厚さ12mμに二軸延伸したフィルムは静電印
加キャスト性が悪く、印加ムラが多発したため、製品フ
ィルムを得ることができなかった(比較例4)。また、
参考例5で得たポリマーのみを単層製膜して、厚さ12m
μに二軸延伸したフィルムは熱安定性が悪く、フィッシ
ュアイが多発した(比較例5)。
実施例11 主層を構成するポリマーに参考例1のポリマーI、副
層を構成するポリマーに参考例6のポリマーVIを、主層
の両面に各々1/100ずつ積層(合計副層厚み比=1/50)
したほかは、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを
得た。静電印加キャスト性は2級、フィッシュアイは1
級、ΔIVは0.062であり、静電印加キャスト性、フィル
ム特性ともに良好な結果であった。
実施例12 主層を参考例1で得たポリマーIと参考例4で得たポ
リマーIVを98:2(重量比)で混合したポリマーで構成
し、副層を参考例3で得たポリマーIIIで構成するよう
にし、しかも主層の両面に副層ポリマーを各々フィルム
全体厚みの1/100となるように積層したほかは、実施例
1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。静電印加キャ
スト性は2級、フィッシュアイは2級、ΔIVは0.065で
あり、静電印加キャスト性、フィルム特性ともに良好な
結果を得た。
産業上の利用分野 本発明の複合ポリエステルフィルムは、溶融比抵抗の
異なるポリエステルの複合体であるため、次の効果が生
ずる。全体として金属量は少量であるにもかかわらず、
表面における溶融比抵抗が低いため、静電印加キャスト
性が極めて良好である。
また、本発明の複合ポリエステルフィルムは、溶融比
抵抗の低い副層が薄いため、全体として金属量が少量と
なり、熱安定性が良好である。
また、本発明の複合ポリエステルフィルムは、副層に
不活性粒子を特定量有する場合、平坦性に優れ、かつ適
度な易滑性を有する。
さらに、本発明の複合ポリエステルフィルムは、副層
に多量の不活性粒子を含有する場合、複合フィルム表層
にのみ不活性粒子を多量に分布するため、突起高さの均
一性が優れ、易滑性も優れ、磁気記録媒体用フィルムと
して電磁変換特性が優れている。
本発明の複合ポリエステルフィルムの用途は、磁気記
録媒体用、蒸着ベース用、メタルベース用など多種にわ
たる。コンデンサーとして用いる場合、耐絶縁破壊電圧
にも優れている。特に薄膜コンデンサーには有用でる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主層と副層から構成されている複合フィル
    ムであって、副層を構成するポリエステルの溶融比抵抗
    が5x108Ω・cm未満であり、かつ副層を構成するポリエ
    ステルの溶融比抵抗が主層を構成するポリエステルの溶
    融比抵抗よりも低く、しかも副層の厚みが複合フィルム
    全体の厚みの1/200〜4/10であることを特徴とする複合
    ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】主層と副層とから構成されいる複合フィル
    ムであって、副層は、下記一般式(I)を満足する量の
    リン化合物、アルカリ金属化合物ならびにマグネシウム
    化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物およびカルシウム
    化合物から選ばれた少なくとも1種の金属化合物を含む
    ポリエステルで構成されており、 M+(A/2)−P≧0.5 (I) (M:ポリエステル106g当たりに含有されるマグネシウム
    化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物およびカルシウム
    化合物の総モル数 A:ポリエステル106g当たりに含有されるアルカリ金属化
    合物のモル数 P:ポリエステル106g当たりに含有されるリン化合物のモ
    ル数) かつ、副層を構成するポリエステルに含有される〔M+
    (A/2)−P〕の量が主層を構成するポリエスエルに含
    有される〔M+(A/2)−P〕の量よりも大きく、しか
    も副層の厚みが複合フィルム全体の厚みの1/200〜4/10
    であることを特徴とする複合ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】副層を構成するポリエステルに、平均粒子
    径30mμ〜2.0μの不活性粒子を0.001〜0.5重量%に含有
    せしめた請求項1または2記載の複合ポリエステルフィ
    ルム。
  4. 【請求項4】副層を構成するポリエステルに、平均粒子
    径30mμ〜1.0μの不活性粒子を1.0〜20重量%含有せし
    めた請求項1または2記載の複合ポリエステルフィル
    ム。
  5. 【請求項5】前記不活性粒子が、実質的に球状である請
    求項3または4記載の複合ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】前記不活性粒子が、コロイダルシリカ、架
    橋ポリスチレン、ジビニルベンゼン系架橋高分子および
    酸化チタンよりなる群の中から選ばれた少なくとも1種
    である請求項5記載の複合ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】前記不活性粒子が、2種以上の不活性粒子
    を含んでいる請求項3〜5のいずれかに記載の複合ポリ
    エステルフィルム。
  8. 【請求項8】前記2種以上の不活性粒子が、TiO2、Al2O
    3、SiO2、ZnO、MgO、CaCO3、CaSO4、BaSO4、テトラフロ
    ロエチレン、ポリスチレン、コロイダルシリカ、架橋ポ
    リスチレンおよびジビニルベンゼン系架橋高分子よりな
    る群の中から選ばれたものである請求項7記載の複合ポ
    リエステルフィルム。
  9. 【請求項9】副層の厚みが複合フィルム全体の厚みの1/
    200以上の0.5/10未満である請求項1〜8のいずれかに
    記載の複合ポリエステルフィフム。
  10. 【請求項10】副層の厚みが複合フィルム全体の厚みの
    1/200〜0.3/10である請求項9記載の複合ポリエステル
    フィルム。
  11. 【請求項11】溶融比抵抗が5x108Ω・cm未満のポリエ
    ステル(a)と該ポリエステル(a)より溶融比抵抗の
    高いポリエステル(b)とを、該ポリエステル(a)か
    ら構成される層の厚みが全体の厚みの1/200〜4/10なる
    ようにして複合し、溶融押出しした複合未延伸シートの
    ポリエステル(a)側を回転冷却体に静電気的に密着さ
    せ、急冷固化させることを特徴とする複合ポリエステル
    フィルムの製造法。
  12. 【請求項12】下記一般式(I)を満足する量のリン化
    合物、アルカリ金属化合物ならびにマグネシウム化合
    物、マンガン化合物、亜鉛化合物およびカルシウム化合
    物から選ばれた少なくとも1種の金属化合物の含むポリ
    エステル(i)と該ポリエステル(i)より〔M+(A/
    2)−P〕の量が少ないポリエステル(ii)とを、ポリ
    エステル(i)から構成される層の厚みが全体の厚みの
    1/200〜4/10となるようにして複合し、溶融押出しした
    複合未延伸シートのポリエスエル(i)側を回転冷却体
    に静電気的に密着させ、急冷固化させることを特徴とす
    る複合ポリエステルフィルムの製造法。 M+(A/2)−P≧0.5 (I) (M:ポリエステル106g当たりに含有されるマグネシウム
    化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物およびカルシウム
    化合物の総モル数 A:ポリエステル106g当たりに含有されるアルカリ金属化
    合物のモル数 P:ポリエステル106g当たりに含有されるリン化合物のモ
    ル数)
  13. 【請求項13】副層の厚みが複合フィルム全体の厚みの
    1/200以上0.5/10未満である請求項11または12記載の複
    合ポリエステルフィルムの製造法。
  14. 【請求項14】副層の厚みが複合フィルム全体の厚みの
    1/200〜0.3/10である請求項13記載の複合ポリエステル
    フィルムの製造法。
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