JPH08300075A - パネル積込み装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成により、少ない床面積で効率の良
い配置が可能となるパネル積込み装置を得る。 【構成】 パネル積込み装置は、トランスファプレスの
搬送路上の二つの払出し手段３，４、上下切替え部５，
５、上段の移載部６，６、下段の移載部７，７等からな
り、平面視Ｆ字状に構成される。搬送路は並列構成と
し、上流側の払出し手段３は搬送物の通過を可能とす
る。移載部６，６，７，７に、それぞれ、位置決め機構
２０を設け、その側方に移載ロボット８、２つ一組の収
容部材９，９を設け、下段の移載部７、７の端部にそれ
ぞれオーバーヘッドハンガー１０，１０を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トランスファプレスか
ら搬出された成形品としてのパネルを収容部材に積み込
むパネル積込み装置に関し、特に、簡易な構成により、
少ない床面積で効率の良い配置が可能となるパネル積込
み装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数個の金型を備え、加工品を次々と移
して所定の成形をなすトランスファプレスは大量生産に
適しており、自動車産業等で採用されている。例えば、
トランスファプレスで車体部品（パネル）をプレス成形
すると生産効率が良いので、下流側での成形パネルの積
み重ね移送時のパイリングが問題になる。ロボット等の
移載手段の処理能力に限界があるためである。そこで、
本出願人は先に、特開平５−３１７９９８号公報「パネ
ル自動積込み装置」を提案した。図１０は従来技術に係
るパネル積込み装置の概略斜視図であり、パネル積込み
装置は、トランスファプレス１０１で成形した成形品を
搬出する搬送路１０２と、その搬出先を上下に振り分け
る上下振分けコンベア１０３と、上下２層の各層につい
て左右に振り分ける左右振分けコンベア１０４と、この
左右振分けコンベア１０４の側方に接続する移載部１０
５…からなり、ロボット等の積み込み手段（図示せず）
によってパネル状成形品を各収納部材（図示せず）に積
み込む装置である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この装
置は、上記２層式構造とすることによって占有面積を抑
えることができるものの、トランスファプレス１０１の
搬送路１０２を中心とする左右の広がりに伴うデッドス
ペースを避けることができず、床面のスペース効率の向
上が望まれている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第１に、トランスファプレスから成形品を搬出する
搬送路と、この搬送路からその側方へ搬送物を払出す払
出し手段と、これら払出し手段の各々の側方に接続して
搬送物を収容部材に積み込む移載部とからなるパネル積
込み装置において、前記移載部を搬送路の同一の側方に
配置し、かつ、前記搬送路の末端側のものを除く払出し
手段を、搬送物が通過できるように退避動作自在とし
た。

【０００５】第２に、前記搬送物の収容部材をオーバー
ヘッドハンガーとした。

【０００６】

【作用】請求項１において、移載部を搬送路の同一の側
方に配置したことから、複数の移載部が集中配置され、
また、一部の払出し手段を搬送物が通過できるように退
避動作自在としたことから、搬送路の末端側の払出し手
段まで搬送物が支障なく搬送され、また、請求項２にお
いて、搬送物の収容部材をオーバーヘッドハンガーとし
たことから、このハンガーは、形状大きさを問わず搬送
物を収容する。

【０００７】

【実施例】以下に添付図面に基づいて実施例を説明す
る。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図１は
本発明に係るパネル積込み装置の概略斜視図であり、パ
ネル積込み装置１は、パネル部品を成形するトランスフ
ァプレスから延びる直線状の搬送路２と、この搬送路２
上でその側方に搬送物の払出しをする二つの払出し手段
３，４と、これらの払出し手段３，４のそれぞれの側方
に配置される上下切替え手段５，５と、搬送物を収容部
材に積み込む上段の移載部６，６と、下段の移載部７，
７等からなる。

【０００８】トランスファプレスの搬出路２はコンベア
２ａ，２ｂとからなり、この搬出路２の末端側の払出し
手段４までの間にＲ列とＬ列とからなる搬送路を並列構
成する。この搬送路は、トランスファプレスによって成
形した大小の成形パネルを左右個別に、又は左右連動し
て搬送する。また、上記払出し手段３，４の内の上流側
の払出し手段３は搬送物の通過を可能に構成する。

【０００９】上下切替え手段５，５は揺動可能なコンベ
アをなし、払出し手段３，４から払出しされた搬送物の
搬送先を上下に切替える。この上下切替え手段５，５の
搬送先に接続するそれぞれの移載部６，７を集中配置
し、搬送物の積込みを行なう。

【００１０】図２は本発明に係るパネル積込み装置の平
面図であり、上記パネル積込み装置１は、上流側の払出
し手段３から移載部６，７を、末端側の払出し手段４か
ら移載部６，７を同一側方に延出して平面視Ｆ字状を呈
し、さらに、各移載部６，７…の側方にそれぞれ、搬送
物を受け渡しする移載ロボット８と、搬送物を収容する
２つ一組の収容部材９，９としてのバスケットを配置
し、さらに、下段の移載部７，７の端部にそれぞれオー
バーヘッドハンガー１０，１０を備える。

【００１１】以下において、本発明に係るパネル積込み
装置の払出し手段と移載部の詳細について説明する。図
３は本発明に係る上流側の払出し手段の斜視図であり、
払出し手段３は、並列する２列のスチールベルトコンベ
ア１１ａ，１１ｂと、その前方に搬送物の通過を可能と
する門型フレーム１２と、この門型フレーム１２に沿っ
てスライドする横移動機構１３と、この横移動機構１３
に取付けた支持部１４と、この支持部１４に昇降可能に
取付けた払出しプレート１５と、搬送路を開閉するスト
ッパ１６とからなる。

【００１２】上記払出しプレート１５は、搬送物を回避
できる高さまでのストロークを有する昇降駆動用のシリ
ンダ１７と昇降動作をガイドしつつ払出し力を伝えるガ
イドバー１８，１８を支持部１４との間に備え、搬送方
向に向かって右側方に払出しする例では、コンベア１１
ｂの左側方に待機する。また、ストッパ１６は支持軸１
６ａに支えられ、閉鎖位置に回動することにより搬送路
を遮断する。

【００１３】図４は本発明に係る上流側の払出し手段の
動作を示す側面図であり、払出しプレート１５を下降し
て搬送路の側方に待機し、図示せぬ搬送物センサーの検
出に応じてストッパ１６を閉鎖することにより、進入す
る搬送物を停止させ、横移動機構１３のスライド動作に
よってその側方（図の表裏方向）に搬送物の払出しを行
なう。払出しを終了すると払出しプレート１５を位置１
５ａに上昇することにより、続いて進入する搬送物の上
方を通過して待機位置に戻る。一方、ストッパ１６を開
放位置１６ｂに保持することによって搬送物を通過さる
ことができる。

【００１４】上記払出し手段３は、搬送物が進入した時
に、２回に１度の割で選択的に払出し動作を行なうこと
により、この払出し手段３から搬送物の半数を払い出
し、残りの半数を通過させることができる。また、Ｒ，
Ｌ列の一方のみをセンサーが検出するようにすれば、小
パネルの搬送をＲ，Ｌ列について交互に使い分けること
によっても、搬送物の半数を払い出し、残りの半数を通
過させることができる。さらに、ストッパ１６をＲ，Ｌ
列各別に備えて開閉するように構成すれば、各列の搬送
物をストッパの開閉に対応して選別払出しをすることが
できる。なお、上記ストッパ１６は上下動作によって昇
降開閉する機構としても同様に機能させることが可能で
ある。

【００１５】末端側の払出し手段４は上記払出し手段３
のストッパ１６を固定としたことを除き同一であり、そ
の詳細な構成の説明を省略する。両払出し手段３，４を
同一とすることも可能であり、その場合は、ストッパ１
６の開閉制御を除き、同様に払出し動作を行なう。

【００１６】図５は移載部の詳細平面図であり、移載部
６，７の位置決め機構２０は、搬送物を受け入れるロー
ラー部２１と、その側方に緩衝支持したガイド付きの位
置決めプレート２２と、この位置決めプレート２２に対
向するローラー部２１の側部およびローラー部２１の端
部のプッシャー２３，２４とからなる。側部のプッシャ
ー２３は揺動可能なプッシャープレート２５と、その進
退駆動用のシリンダ２６と、進退動作をガイドするガイ
ドバー２７，２７とからなり、端部のプッシャーは２４
は側部のプッシャー２３のプッシャープレート２５に代
えて固定姿勢のプッシャープレート２８を備える。

【００１７】側部のプッシャー２３は、押し出したプッ
シャープレート２５ａによって搬送物Ｗを位置決めプレ
ート２２に押し付けることにより搬送物Ｗの側方の位置
を定め、端部のプッシャー２４は、押し出したプッシャ
ープレート２８ｂによって搬送物Ｗの前端位置を定め
る。この位置決めにより、移載ロボット５の迅速な動作
が可能となる。

【００１８】図６は図２のＡ−Ａ線矢視図であり、積込
み手段としての移載ロボット８はその本体部を架台３１
上に固定し、搬送物を段積み収容するバスケット３２と
このバスケット３２を昇降可能に支えるパンタグラフリ
フト３３とからなる収容部材６に上記移載ロボット８を
介して搬送物を収容する。収容部材９は２台を１組と
し、一方が収容搬送物を搬出した時は他方の収容部材６
を用い、収容部材６の交互運用によって搬送物を連続的
に収容することができる。

【００１９】このように構成した積込み手段８と収容部
材９を、上段の移載部６，６と下段の移載部７，７に臨
んで設け、かつ、集中して配置することにより、デッド
スペースを抑え、効率良く床面を利用することができ
る。

【００２０】図７は図２のＢ矢視図であり、オーバーヘ
ッドハンガー１０は、トロリーコンベア３５から垂下す
るフォーク状の支持腕３６で構成する。この支持腕３６
に搬送物Ｗを吊り掛けることにより、搬送物Ｗをその形
状大きさに左右されずに収容することができる。上記下
段側の移載部７，７に臨むトロリーコンベア３５をルー
プ状に配設し、下段側の移載ロボット８，８によって移
載部７，７から搬送物を受け渡し、トロリーコンベア３
５によって送られるオーバーヘッドハンガー１０，１０
が順次搬出動作することにより、搬送物を連続的に収容
することができる。

【００２１】このように構成したパネル積込み装置の積
込み動作を以下に説明する。図８は大パネルを成形する
場合のパネル積込み装置の説明図であり、トランスファ
プレスのＲ，Ｌ両列にわたる大パネルＷは、コンベア２
ａ，２ｂの連動動作によって払出し手段３に至り、この
払出し手段３が２回に１度の割で選択払出し動作するこ
とにより、搬送物の半数が払出し手段３から払出しさ
れ、残りの半数が払出し手段３を通過して払出し手段４
から払出しされる。

【００２２】払出し手段３、４からそれぞれ払出しされ
た大パネルＷは、上下切替え手段５を介して下段の移載
部７に至り、移載ロボット８によりそれぞれの移載部７
に臨むオーバーヘッドハンガー１０に積込みされる。

【００２３】図９は小パネルを各列で交互成形する場合
のパネル積込み装置の説明図であり、払出し手段３がそ
のＲ列の搬送物を検出するセンサーに応じて払出しをす
るようにすれば、小パネルＷ１がトランスファプレスの
Ｒ列で、また、小パネルＷ２がＬ列で交互に成形され、
払出し手段３に達すると、Ｒ列で成形された小パネルＷ
１は全て側方に払出しされ、一方、Ｌ列で成形された小
パネルＷ２は全て通過し、したがって、搬送物の半数ず
つが搬送路の列に応じて払出し手段３，４からそれぞれ
払出しされる。

【００２４】払出し手段３、４から払出しされた小パネ
ルＷ１，Ｗ２は、上下切替え手段５を介して上段または
下段の移載部６，７に至り、移載ロボット８によって一
方のバスケット９に積み込まれ、また、オーバーヘッド
ハンガー１０を含めた任意の収容部材を選択することが
できる。なお、搬送路のＲ，Ｌ列を区別することなく、
上記大パネルの場合と同様に２回に１度の割で払出し手
段３を選択動作させ、半数の搬送物について払出し手段
３を通過させることによっても、それぞれの収容部材に
振り分けて積み込むことができる。

【００２５】このように、本発明のパネル積込み装置
は、移載部を搬送路の１側にのみ配置したので、従来装
置（図８参照）に比較して床面積が大幅に小さくなる。
なお、本実施例では１本の搬送路に２ヵ所の払出し部を
設けて平面視Ｆ字形に配置したが、払出し部を３ヵ所以
上として平面視櫛の歯形にしてもよい。この場合には、
末端側のものを除く全ての払出し手段は可動ストッパに
よって下流側への通過を可能とする。

【００２６】

【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項１において、移載部を搬送路の同一の側方
に接続したことから、複数の移載部が集中配置され、ま
た、一部の払出し手段を、搬送物が通過できるように退
避動作自在としたことから、搬送路の末端側の払出し手
段を含め、全ての移載部に搬送物の払出しがなされ、収
容部材に収容される。

【００２７】したがって、移載部はその集中的な配置に
よってデッドスペースを生じることがないので、本発明
に係るパネル積込み装置は、簡易な構成の払出し手段に
より、床面積を効率良く利用することができる。

【００２８】請求項２において、搬送物の収容部材をオ
ーバーヘッドハンガーとしたことから、このハンガー
は、形状大きさを問わず搬送物を収容できるので、本発
明に係るパネル積込み装置は、大小の成形品について幅
広い対応が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパネル積込み装置の概略斜視図

【図２】本発明に係るパネル積込み装置の平面図

【図３】本発明に係るパネル積込み装置の払出し手段の
斜視図

【図４】本発明に係る払出し手段の動作を示す側面図

【図５】本発明に係るパネル積込み装置の移載部の詳細
平面図

【図６】図２のＡ−Ａ線矢視図

【図７】図２のＢ矢視図

【図８】大パネルを成形する場合のパネル積込み装置の
説明図

【図９】小パネルを各列で交互成形する場合のパネル積
込み装置の説明図

【図１０】従来技術に係るパネル積込み装置の概略斜視
図

【符号の説明】

１…パネル積込み装置、２…搬送路、２ａ，２ｂ…コン
ベア（搬送路）、３…払出し手段、４…払出し手段、５
…上下切替え手段、６，７…移載部、８…ロボット（積
込み手段）、９…収容部材、１０…オーバーヘッドハン
ガー、１１ａ，１１ｂ…スチールベルトコンベア、１２
…門型フレーム、１３…横移動機構、１４…支持部、１
５…払出しプレート、１６…ストッパ、１７…シリン
ダ、１８…ガイドバー、２０…位置決め機構、２１…ロ
ーラー部、２２…位置決めプレート、２３，２４…プッ
シャー、２５…プッシャープレート、２６…シリンダ、
２７…ガイドバー、２８…プッシャープレート、３５…
トロリーコンベア、３６…支持腕、Ｗ…大パネル（搬送
物）、Ｗ１，Ｗ２…小パネル（搬送物）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｈ 29/60 Ｂ６５Ｈ 29/60 Ｅ Ａ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トランスファプレスから成形品を搬出す
   る搬送路と、この搬送路からその側方へ搬送物を払出す
   払出し手段と、これら払出し手段の各々の側方に接続し
   て搬送物を収容部材に積み込む移載部とからなるパネル
   積込み装置において、前記移載部を搬送路の同一の側方
   に配置し、かつ、前記搬送路の末端側のものを除く払出
   し手段を、搬送物が通過できるように退避動作自在とし
   たことを特徴とするパネル積込み装置。
2. 【請求項２】 前記搬送物の収容部材はオーバーヘッド
   ハンガーであることを特徴とする請求項１記載のパネル
   積込み装置。