JPH074475U - エスカレーターのステップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 乗客を乗せるための踏み面部２およびライザ
部３を有し、このライザ部３および前記踏み面部２の端
面２ａ，３ａがスカートガード１３に相対しているエス
カレーターのステップ１において、前記端面２ａ，３ａ
に係合溝１５を形成し、この係合溝１５にブラシ１４を
係合させて取り付け、この端面２ａ，３ａとスカートガ
ード１３との隙間ｔを塞ぐようにした。 【効果】 ブラシ１４を端面２ａ，３ａに取り付ける作
業は容易に行える。また、ブラシ１４は係合溝１５に係
合させているので、経年後に取れてしまうようなことは
ない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エスカレーターを利用したときに、乗客の着衣が引き込まれないよ うにしたエスカレーターのステップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のエスカレーターとして、例えば図４に示すようなものがあり、ステップ １０１を無端状にチェーンでつなぎ連続運転して移動階段式に乗客を運ぶもので ある。ステップ１０１の両端には乗客の安全のためのハンドレール１０２が配設 され、この下方側にはスカートガード１０３が設けられている。

【０００３】 図５に示すように、移動されるステップ１０１とスカートガード１０３との間 には隙間があるために、ステップ１０１に乗った乗客がロングスカート等を着て いると、このロングスカートの裾はステップ１０１とスカートガード１０３との 隙間に落ち込む。ひいては移動するステップ１０１によって引き込まれてちぎら れたりする。そこで、ステップ１０１の端面１０１ａにブラシ１０４を接着剤に よって取り付けて、前記隙間にロングスカートの裾が落ち込まないようにしてい る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のエスカレーターのステップにあっては、この 端面１０１ａにブラシ１０４を接着剤によって接着していたが、ブラシ１０４の 毛先に接着剤を付けて端面１０１ａに取り付ける作業は煩雑であり、取り付けた としても前記毛先のみが端面１０１ａに接着しているだけであるので、経年後に は取れてしまう虞れもあった。

【０００５】 本考案は、ブラシ等をステップの端面に容易に取り付けることができ、またこ のブラシ等が経年後にも取れてしまわないようにしたエスカレーターのステップ を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このような目的を達成するために、本考案にあっては、乗客を乗せるための踏 み面部およびライザ部を有し、このライザ部および前記踏み面部の端面がスカー トガードに相対しているエスカレーターのステップにおいて、前記端面に係合部 分を形成し、この係合部分に塞止部材を係合させて取り付け、この端面とスカー トガードとの隙間を塞ぐようにした構成とする。

【０００７】

【作用】

係合部分には塞止部材が係合されて取り付けられているので、踏み面部および ライザ部の端面とスカートガードとの隙間は前記塞止部材によって塞さがれてい る。その結果、踏み面部に乗った乗客の着衣が前記隙間の中に落ち込むのが阻止 される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を図面に基づいて説明する。図１ないし図３は本考案に係るエス カレーターのステップの一実施例を示す図である。

【０００９】 同図において、エスカレーターのステップ１（例えば、アルミニウムダイキャ スト製）は、乗客を乗せるためのものであって全体が略矩形をした踏み面部２と 、この踏み面部２と一体形成され（他には、溶接されたものもある）断面略弧状 のライザ部３とを有している。踏み面部２およびライザ部３の表面には多数のク リート４が形成されている。

【００１０】 ステップ１の裏面側の前後部分には、シャフト５および６を介してチェーンロ ーラ７およびローラ８がそれぞれ回転自在に取り付けられている。チェーンロー ラ７およびローラ８はトラス９に設けられたレール１０および１１に乗っており 、このレール１０および１１は踏み面部２を常時水平に保つとともに、乗客の乗 り心地をよくするためのものである。多数のチェーンローラ７はチェーン１２に よって連結され、このチェーン１２は駆動手段によって閉ループ状に周回される 。

【００１１】 踏み面部２およびライザ部３の端面２ａおよび３ａは、板状のスカートガード １３と相対しており、このスカートガード１３と端面２ａ，３ａとの間には隙間 ｔがある。全体が略くの字形をした端面２ａ，３ａには、全部に亘って係合溝１ ５が形成されており、この係合溝１３は断面略円形で、この一部が端面２ａおよ び３ａに開口している。

【００１２】 係合溝１３には化学繊維等からなる毛を針金に巻き込ませたブラシ１４が嵌入 されて取り付けられている。ブラシ１４は係合溝１３に嵌入されているので、経 年後にも取れることがない。また、ブラシ１４は嵌入させるだけなので、係合溝 １３への取付は容易に行える。ここで、ブラシ１４の毛はスカートガード１３に 当接しており、このため隙間ｔはブラシ１４の毛によって塞さがれている。その 結果、踏み面部２に乗った乗客がロングドレス等を着ていても、このロングドレ スの裾は隙間ｔの中に落ち込むのがブラシ１４によって阻止される。

【００１３】 次に、本考案の他の実施例を図３に示す。同図において、ステップ２１の端面 ２１ａには、断面略板状で先端が円形をした係合溝２２が形成され、この係合溝 ２２にはゴム等からなる弾性部材（塞止部材）２３が嵌入されている。弾性部材 ２３の先端はスカートガード２４に当接して、隙間ｔを塞いでいる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、踏み面部およびライザ部の端面に係合 部分を形成し、この係合部分に塞止部材を係合させて取り付け、この端面とスカ ートガードとの隙間を塞ぐようにしたので、塞止部材を前記端面に取り付ける作 業は容易に行える。また、塞止部材は係合部分に係合させているので、経年後に 取れてしまうようなことはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るエスカレーターのステップの一実
施例を示す斜視図。

【図２】このステップの部分拡大断面図。

【図３】このステップの他の実施例の部分拡大断面図。

【図４】従来のエスカレーターの斜視図。

【図５】このエスカレーターのステップの部分拡大断面
図。

【符号の説明】

１…ステップ ２…踏み面部 ３…ライザ部 ２ａ，３ａ…端面 １３…スカートガード １４…ブラシ １５…係合溝

フロントページの続き (72)考案者 藤枝 修市 千葉県山武郡芝山町小池字水口2700−１ 日本オーチス・エレベータ株式会社 芝山 工場内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗客を乗せるための踏み面部およびライ
   ザ部を有し、このライザ部および前記踏み面部の端面が
   スカートガードに相対しているエスカレーターのステッ
   プにおいて、前記端面に係合部分を形成し、この係合部
   分に塞止部材を係合させて取り付け、この端面とスカー
   トガードとの隙間を塞ぐようにしたことを特徴とするエ
   スカレーターのステップ。