JPH0258306B2 - - Google Patents

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JPH0258306B2
JPH0258306B2 JP16168086A JP16168086A JPH0258306B2 JP H0258306 B2 JPH0258306 B2 JP H0258306B2 JP 16168086 A JP16168086 A JP 16168086A JP 16168086 A JP16168086 A JP 16168086A JP H0258306 B2 JPH0258306 B2 JP H0258306B2
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adhesive
radiation
wafer
adhesive sheet
adhesive layer
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Hiroaki Narita
Katsuhisa Taguchi
Yoshitaka Akeda
Takanori Saito
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は粘着シートに関し、さらに詳しくは、
半導体ウエハを小片に切断分離する際に用いられ
るウエハ貼着用粘着シートに関する。
発明の技術的背景 シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウエハは
大径の状態で製造され、このウエハは素子小片に
切断分離(ダイシング)された後に次の工程であ
るマウント工程に移されている。この際、半導体
ウエハは予じめ粘着シートに貼着された状態でダ
イシング、洗浄、乾燥、エキスパンデイング、ピ
ツクアツプ、マウンテイングの各工程が加えられ
ている。
このような半導体ウエハのダイシング工程で用
いられている粘着シートとしては、従来、ポリ塩
化ビニル、ポリプロピレンなどの汎用の重合体フ
イルムからなる基材面上にアクリル系などの粘着
剤層が設けられたものが用いられてきた。ところ
がこのようなアクリル系の粘着剤層を有する粘着
シートでは、ダイシングされた半導体ウエハの各
チツプをピツクアツプする際にチツプ面に粘着剤
が残存してチツプが汚染されてしまうという問題
点があつた。
このような問題点を解決するため、従来、基材
面へ粘着剤を全面的に塗布するのではなく部分的
に塗布して粘着剤の量を少なくする方法が提案さ
れている。この方法によれば、全体のチツプ数に
対する粘着剤量は減少してチツプ面の粘着剤によ
る汚染はある程度減少させることはできるが、ウ
エハチツプと粘着シートとの接着力は減少するた
め、ダイシング工程に引続いて行なわれる洗浄、
乾燥、エキスパンデイングの各工程中にウエハチ
ツプが粘着シートから脱離してしまうという新た
な問題点が生じている。
このような半導体ウエハのダイシング工程から
ピツクアツプ工程に至る工程で用いられる粘着シ
ートとしては、ダイシング工程からエキスパンデ
イング工程までではウエハチツプに対して充分な
接着力を有しており、ピツクアツプ時にはウエハ
チツプに粘着剤が付着しない程度の接着力を有し
ているものが望まれている。
このような粘着シートとしては、特開昭60−
196956号公報および特開昭60−223139号公報に、
基材面に、光照射によつて三次元網状化しうる分
子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも
2個以上有する低分子量化合物からなる粘着剤を
塗布した粘着シートが提案されている。そして該
公報では、分子内に光重合性炭素−炭素二重結合
を少なくとも2個以上有する低分子量化合物とし
ては、トリメチロールプロパントリアクリラー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリラー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリラート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリラート、ジペン
タエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリラ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリラー
トあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリ
ラート、1,6−ヘキサンジオールジアクリラー
ト、ポリエチレングリコールジアクリラート、市
販のオリゴエステルアクリラートなどが例示され
ている。
上記に例示されたような分子内に光重合性炭素
−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分
子量化合物からなる粘着剤層を塗布した粘着シー
トは、次のような問題点があることが本発明者ら
によつて見出された。すなわち、上記のような粘
着シートは半導体ウエハ表面が鏡面のように細か
く平滑な場合にはある程度優れた性能を示しうる
が、ウエハ表面が粗い場合には半導体ウエハチツ
プのピツクアツプ工程で該粘着シートに紫外線な
どの放射線を照射してもその接着力が充分には低
下せず、したがつてチツプ表面に粘着剤が付着し
てしまうという問題点があることが本発明者らに
よつて見出された。また上記のような粘着シート
では、紫外線を照射した場合に一応粘着力は低下
するが最適値までは粘着力が低下せず、大チツプ
になるほどピツクアツプできないという問題点が
あることが本発明者らによつて見出された。
また上記に例示されたような分子内に光重合性
炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する
低分子量化合物からなる粘着剤層を、ポリ塩化ビ
ニル、ポリプロピレンなどの汎用の重合体フイル
ムからなる基材上に塗布した粘着シートは、次の
ような問題点があることが本発明者らによつて見
出された。すなわち、粘着シートにウエハを貼着
する際あるいは貼着されたウエハをダイシングす
る際に該粘着シートに張力がかかるため、ウエハ
のダイシング工程終了後基材シートに伸びが生じ
て粘着シートにたわみが発生し、この粘着シート
を次の工程に移送するためにウエハボツクスに収
納する際に収納できなかつたり、あるいは収納さ
れたウエハ同士が接したりするという問題点があ
ることが見出された。また、粘着シート上に貼着
されたウエハをダイシング工程終了後に、紫外線
などの放射線照射を行なう際にも粘着シートに伸
びまたはたわみが新たに生じたり、あるいは前述
したようなウエハのダイシング工程で生じた粘着
シートの伸びまたはたわみがそのまま保持される
ことがあるため、放射線照射後の粘着シートを次
のピツクアツプ工程に移送するためのウエハボツ
クスに粘着シートを収納できなかつたり、あるい
は収納されたウエハ同士が接したりするという問
題点があることが見出された。
また従来の重合体フイルムでは、エキスパンデ
イング工程時にフイルムが充分には伸びずに、ピ
ツクアツプすべきチツプ間に充分な間隔を提供す
ることができず、このためチツプのピツクアツプ
時に誤動作が生ずることがあつた。
本発明者らは、このような従来技術に伴なう問
題点を解決すべく鋭意検討したところ、粘着シー
トの基材シートとして、特定の重合体フイルムを
用い、かつ特定の分子量を有する放射線重合性化
合物と粘着剤とを組み合わせてなる粘着剤層を用
いれば上記の問題点が一挙に解決されることを見
出して本発明を完成するに至つた。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題
点を解決しようとするものであり、粘着シートに
ウエハを粘着した後のウエハダイシング工程で基
材シートに伸びまたはたわみが生ずることがな
く、またダイシングされたウエハが貼着された粘
着シートに放射線照射を行なう際にも新たな伸び
またはたわみが生ずることがなく、しかもたとえ
ウエハのダイシング工程で基材シートにわずかな
伸びまたはたわみが生じても放射線照射工程を経
ることによつてたわみが消滅し、粘着シートを収
納ボツクスに確実に収納でき、その上エキスパン
デイング時には基材シートが充分に伸びてチツプ
間の十分な間隔を提供し、チツプのピツクアツプ
時に誤動作が生じないようなウエハ貼着用粘着シ
ートを提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る第1のウエハ貼着用粘着シート
は、基材面上に粘着剤と放射線重合性化合物とか
らなる粘着剤層を塗布してなるウエハ貼着用の粘
着シートにおいて、 前記基材が重合体構成単位としてカルボキシル
基を有する化合物を含む重合体フイルムであり、 前記粘着剤層が、粘着剤と、炭素−炭素二重結
合を少なくとも1個以上有し、かつ分子量が3000
〜10000の放射線重合性化合物とからなり、放射
線の照射前には充分な接着力を有するとともに、
放射線の照射後にはその接着力が充分に低下する
粘着剤層であることを特徴としている。
本発明に係る第2のウエハ貼着用粘着シート
は、基材面上に粘着剤と放射線重合性化合物とか
らなる粘着剤層を塗布してなるウエハ貼着用の粘
着シートにおいて、 前記基材が、重合体構成単位としてカルボキシ
ル基を有する化合物を含む重合体フイルムと、汎
用重合体フイルムとがラミネートされたものであ
り、 前記粘着剤層が、粘着剤と、炭素−炭素二重結
合を少なくとも1個以上有し、かつ分子量が3000
〜10000の放射線重合性化合物とからなり、放射
線の照射前には充分な接着力を有するとともに、
放射線の照射後にはその接着力が充分に低下する
粘着剤層であることを特徴としている。
本発明に係るウエハ貼着用粘着シートでは、基
材として、重合体構成単位としてカルボキシル基
を有する化合物を含む重合体フイルムあるいはこ
れと汎用重合体フイルムとのラミネート体を用い
ているため、粘着シートにウエハを貼着してダイ
シングする際に粘着シートに伸びによるたわみが
生ずることがなく、また粘着シートに放射線照射
を行なう際に粘着シートに新たなたわみが生ずる
ことがなく、しかもたとえダイシング工程で粘着
シートにたわみがわずかに生じていても放射線照
射工程を経ることによつて粘着シートに生じたわ
ずかなたわみが消滅し、したがつてウエハが貼着
された粘着シートを収納ボツクスに確実に収納で
きるとともに、収納された粘着シートが互いに接
触することがないという大きな効果が得られる。
しかも放射線照射後にダイシングされたウエハチ
ツプをピツクアツプする際には、基材シートはエ
キスパンデイング時に充分に伸びるため、チツプ
間に十分な間隔を提供し、ウエハチツプのピツク
アツプを確実に行なうことができる。
さらに本発明に係るウエハ貼着用粘着シートで
は、粘着剤層として粘着剤に加えて特定の分子量
を有する放射線重合性化合物が用いられているた
め、放射線照射前にはウエハチツプは基材表面上
に充分な接着力を有して接着されており、放射線
照射後にはウエハチツプとウエハ貼着用粘着シー
トとの接着力は最適値まで低下させることがで
き、したがつてウエハチツプ表面に粘着剤が付着
することなく容易にウエハチツプをピツクアツプ
することができる。特に半導体ウエハの表面が多
少粗くても放射線照射後にはウエハチツプに粘着
剤が付着することなくウエハチツプをピツクアツ
プすることができる。
発明の具体的説明 以下本発明に係る粘着シートを具体的に説明す
る。
本発明に係る粘着シート1は、その断面図が第
1図に示されるように、基材2とこの表面に塗着
された粘着剤層3とからなつており、使用前には
この粘着剤層3を保護するため、第2図に示すよ
うに粘着剤3の上面に剥離性シート4を仮粘着し
ておくことが好ましい。
本発明に係る粘着シートの形状は、テープ状、
ラベル状などあらゆる形状をとりうる。本発明で
は、基材2として、重合体構成単位としてカルボ
キシル基を有する化合物を含む重合体フイルムが
用いられている。
このような重合体構成単位としてカルボキシル
基を有する化合物を含む重合体フイルムとして
は、たとえばエチレン−メタクリル酸共重合体フ
イルム、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸共
重合体フイルムなどのカルボキシル基を有する単
量体を重合させて得られる重合体フイルムあるい
はエチレン−酢酸ビニル共重合体などの重合体を
二塩基酸で変性させることによつて該共重合体に
カルボキシル基を導入させた変性重合体フイルム
などが用いられる。
また本発明では、基材として、上記のような重
合体構成単位としてカルボキシル基を有する化合
物を含む重合体フイルム2と、汎用重合体フイル
ム2aとがラミネートされたフイルムを用いるこ
とができる。
重合体構成単位としてカルボキシル基を有する
化合物を含む重合体フイルムと、汎用重合体フイ
ルムとをラミネートすることによつて、基材フイ
ルムの伸びあるいは強度を任意に設定することが
できる。
上記のような汎用重合体フイルムとしては、ポ
リエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体
などのポリエチレン共重合体、ポリプロピレン、
ポリブチレン、アイオノマー、ポリブタジエン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリメチルペンテン、ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニルまたはポリ塩化ビニル共重合
体あるいはこれら共重合体の架橋体などが用いら
れる。
上記のようなラミネート体を用いる場合には、
粘着剤層3は、重合体構成単位としてカルボキシ
ル基を有する化合物を含む重合体フイルム2上に
設けてもよく、また汎用重合体フイルム2a上に
設けてもよいが、重合体構成単位としてカルボキ
シル基を有する化合物を含む重合体フイルム2上
に設けることが好ましい。これは一般に汎用重合
体フイルム2aのほうが、上記重合体フイルム2
よりも滑り性に優れており、このため本発明に係
る粘着シート上にウエハを貼着し、これを治具上
に固定してウエハをダイシングする際に、治具と
粘着シートとの間に滑り性が提供されるためであ
る。
また本発明に係る粘着シートの基材フイルムに
おいて、治具と接する側の基材フイルムに滑剤を
入れて滑り性を高めることもできる。
なお本発明で用いられる粘着シートの基材フイ
ルムの膜厚は80〜100μmであることが好ましい。
本発明の粘着シートでは、後述するように、そ
の使用に当り、EBあるいはUVなどの放射線照
射が行なわれるため、本発明で用いられる基材フ
イルムはEB照射をして用いる場合には透明であ
る必要はないが、UV照射をして用いる場合には
透明な材料である必要がある。
このような基材として用いられる上記重合体フ
イルム2またはこれを含むラミネート体フイルム
2aは、ダイシングされたウエハチツプのピツク
アツプ時にはエキスパンデイング処理が施こされ
るが、このエキスパンデイング時に充分に伸張性
を有しており、ウエハチツプを確実にピツクアツ
プすることができる。
上記のような基材2上には、粘着剤層3が設け
られているが、この粘着剤層3は、粘着剤と、放
射線重合性化合物とを含んで形成されている。
粘着剤としては従来公知のものが広く用いられ
うるが、アクリル系粘着剤が好ましく、具体的に
は、アクリル酸エステルを主たる構成単量体単位
とする単独重合体および共重合体から選ばれたア
クリル系重合体その他の官能性単量体との共重合
体およびこれら重合体の混合物である。たとえ
ば、モノマーのアクリル酸エステルとして、メタ
アクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、メタ
アクリル酸2−エチルヘキシルアクリラート、メ
タアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルアクリラートなど、また上記のメ
タクリル酸をたとえばアクリル酸に代えたものな
ども好ましく使用できる。
さらに後述するオリゴマーとの相溶性を高める
ため、アクリル酸あるいはメタクリル酸、アクリ
ロニトリル、酢酸ビニルなどのモノマーを共重合
させてもよい。これらのモノマーから重合して得
られるアクリル系重合体の分子量は、2.0×105
10.0×105であり、好ましくは、4.0×105〜8.0×
105である。
また放射線重合性化合物としては、たとえば特
開昭60−196956号公報および特開昭60−223139号
公報に開示されているような光照射によつて三次
元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重
結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物
が広く用いられ、具体的には、トリメチロールプ
ロパントリアクリラート、テトラメチロールメタ
ンテトラアクリラート、ペンタエリスリトールト
リアクリラート、ペンタエリスリトールテトラア
クリラート、ジペンタエリスリトールモノヒドロ
キシペンタアクリラート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリラートあるいは1,4−ブチレン
グリコールジアクリラート、1,6−ヘキサンジ
オールアクリラート、ポリエチレングリコールジ
アクリラート、市販のオリゴエステルアクリラー
トなどが用いられる。
さらに放射線重合性化合物として、上記のよう
なアクリラート系化合物のほかに、ウレタンアク
リラート系オリゴマーを用いることもできる。ウ
レタンアクリラート系オリゴマーは、ポリエステ
ル型またはポリエーテル型などのポリオール化合
物と、多価イソシアナート化合物たとえば2,4
−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレン
ジイソシアナート,1,3−キシリレンジイソシ
アナート、1,4−キシリレンジイソシアナー
ト、ジフエニルメタン4,4−ジイソシアナート
などを反応させて得られる末端イソシアナートウ
レタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有する
アクリラートあるいはメタクリラートたとえば2
−ヒドロキシエチルアクリラートまたは2−ヒド
ロキシエチルメタクリラート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリラート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリラート、ポリエチレングリコールアクリラ
ート、ポリエチレングリコールメタクリラートな
どを反応させて得られる。このウレタンアクリラ
ート系オリゴマーは、炭素−炭素二重結合を少な
くとも1個以上有する放射線重合性化合物であ
る。
このようなウレタンアクリラート系オリゴマー
として、特に分子量が3000〜10000好ましくは
4000〜8000であるものを用いると、半導体ウエハ
表面が粗い場合にも、ウエハチツプのピツクアツ
プ時にチツプ表面に粘着剤が付着することがない
ため好ましい。またウレタンアクリラート系オリ
ゴマーを放射線重合性化合物として用いる場合に
は、特開昭60−196956号公報に開示されたような
分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくと
も2個以上有する低分子量化合物を用いた場合と
比較して、粘着シートとして極めて優れたものが
得られる。すなわち粘着シートの放射線照射前の
接着力は充分に大きく、また放射線照射後には接
着力が充分に低下してウエハチツプのピツクアツ
プ時にチツプ表面に粘着剤が残存することはな
い。
このウレタンアクリレート系オリゴマーの分子
量が3000未満では、半導体ウエハの表面が細かい
場合には大きな問題とはならないが、該ウエハの
表面が粗い場合には、放射線を照射してもウエハ
貼着用粘着シートとウエハチツプとの接着力が充
分には低下せず、ウエハチツプのピツクアツプ時
にチツプ表面に粘着剤が付着することがあるため
好ましくない。分子量3000未満のウレタンアクリ
レート系オリゴマーを用いるとウエハ表面が粗い
場合にチツプ表面に粘着剤が付着するのは、次の
ような理由であろうと考えられる。すなわち、ウ
エハ表面が粗いということは、ウエハ表面に細か
い凹溝が多数存在していることを意味するが、ウ
レタンアクリレート系オリゴマーがウエハ表面と
接触すると、ウレタンアクリレート系オリゴマー
の分子量が小さい場合には該オリゴマーがこの凹
溝に入りこんでしまう。このため、後に放射線を
照射してウレタンアクリレート系オリゴマーを充
分に硬化させても粘着剤のアンカー効果により接
着力は高く維持され、したがつてウエハチツプを
ピツクアツプする際にチツプ表面に粘着剤が付着
してしまうのであろうと考えられる。
このことは本発明者らによつて始めて見出され
たのであつて、たとえば前記した特開昭60−
196956号あるいは特開昭60−223139号公報で用い
られている分子内に光重合性炭素−炭素二重結合
を少なくとも2個以上有する低分子量化合物とし
て具体的に開示されている化合物は、いずれもそ
の分子量は約1500程度以下である。このように分
子量が小さい化合物が用いられてきたのは、もし
該低分子量化合物の分子量が大きくなると粘着剤
の粘度が大きくなりすぎて塗布性が悪くなつた
り、あるいは表面の光沢が低下するためであろう
と考えられる。
本発明における粘着剤中のアクリル系粘着剤と
ウレタンアクリラート系オリゴマーの配合比は、
アクリル系粘着剤100重量部に対してウレタンア
クリラート系オリゴマーは50〜900重量部の範囲
の量で用いられることが好ましい。この場合に
は、得られる粘着シートは初期の接着力が大きく
しかも放射線照射後には粘着力は大きく低下し、
容易にウエハチツプを該粘着シートからピツクア
ツプすることができる。
また必要に応じては、粘着剤層3中に、上記の
ような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、
放射線照射により着色する化合物を含有させるこ
ともできる。このような放射線照射により、着色
する化合物を粘着剤3に含ませることによつて、
粘着シートに放射線が照射された後には該シート
は着色され、したがつて光センサーによつてウエ
ハチツプを検出する際に検出精度が高まり、ウエ
ハチツプのピツクアツプ時に誤動作が生ずること
がない。また粘着シートに放射線が照射されたか
否かが目視により直ちに判明するという効果が得
られる。
放射線照射により着色する化合物は、放射線の
照射前には無色または淡色であるが、放射線の照
射により有色となる化合物であつて、この化合物
の好ましい具体例としてはロイコ染料が挙げられ
る。ロイコ染料としては、慣用のトリフエニルメ
タン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オー
ラミン系、スピロピラン系のものが好ましく用い
られる。具体的には3−[N−(p−トリルアミ
ノ)]−7−アニリノフルオラン、3−[N−(p−
トリル)−N−メチルアミノ]−7−アニリノフル
オラン、3−[N−(p−トリル)−N−エチルア
ミノ]−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
クリスタルバイオレツトラクトン、4,4″,4′−
トリスジメチルアミノトリフエニルメタノール、
4,4′,4″−トリスジメチルアミノトリフエニル
メタンなどが挙げられる。
これらロイコ染料とともに好ましく用いられる
顕色剤としては、従来から用いられているフエノ
ールホルマリン樹脂の初期重合体、芳香族カルボ
ン酸誘導体、活性白土などの電子受容体が挙げら
れ、さらに、色調を変化させる場合は種々公知の
発色剤を組合せて用いることもできる。
このような放射線照射によつて着色する化合物
は、一旦有機溶媒などに溶解された後に接着剤層
中に含ませてもよく、また微粉末状にして粘着剤
層中に含ませてもよい。この化合物は、粘着剤層
中に0.01〜10重量%好ましくは0.5〜5重量%の
量で用いられることが望ましい。該化合物が10重
量%を越えた量で用いられると、粘着シートに照
射される放射線がこの化合物に吸収されすぎてし
まうため、粘着剤層の硬化が不十分となり好まし
くなく、一方該化合物が0.01重量%未満の量で用
いられると放射線照射時に粘着シートが充分に着
色しないことがあり、ウエハチツプのピツクアツ
プ時に誤動作が生じやすくなるため好ましくな
い。
また場合によつては、粘着剤層3中に上記のよ
うな粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、光
散乱性無機化合物粉末を含有させることもでき
る。
このような光散乱性無機化合物粉末を粘着剤層
3に含ませることによつて、たとえ半導体ウエハ
などの被着物表面が何らかの理由によつて灰色化
あるいは黒色化しても、該粘着シートに紫外線な
どの放射線を照射すると、灰色化あるいは黒色化
した部分でもその接着力が充分に低下し、したが
つてウエハチツプのピツクアツプ時にウエハチツ
プ表面に粘着剤が付着してしまうことがなく、し
かも放射線の照射前には充分な接着力を有してい
るという効果が得られる。
この光散乱性無機化合物は、紫外線(UV)あ
るいは電子線(EB)などの放射線が照射された
場合に、この放射線を乱反射することができるよ
うな化合物であつて、具体的には、シリカ粉末、
アルミナ粉末、シリカアルミナ粉末、マイカ粉末
などが例示される。この光散乱性無機化合物は、
上記のような放射線をほぼ完全に反射するものが
好ましいが、もちろんある程度放射線を吸収して
しまうものも用いることができる。
光散乱性無機化合物は粉末状であることが好ま
しく、その粒径は1〜100μm好ましくは1〜
20μm程度であることが望ましい。この光散乱性
無機化合物は、粘着剤層中に0.1〜10重量%好ま
しくは1〜4重量%の量で用いられることが望ま
しい。該化合物を粘着剤層中に10重量%を越えた
量で用いると、粘着剤層の接着力が低下したりす
ることがあるため好ましくなく、一方0.1重量%
未満であると、半導体ウエハ面が灰色化あるいは
黒色化した場合に、その部分に放射線照射して
も、接着力が充分に低下せずピツクアツプ時にウ
エハ表面に粘着剤が残るため好ましくない。
粘着剤層中に光散乱性無機化合物粉末を添加す
るとによつて得られる粘着シートは、半導体ウエ
ハ面が何らかの理由によつて灰色化あるいは黒色
化したような場合に用いても、この灰色化あるい
は黒色化した部分に放射線が照射されると、この
部分においてもその接着力が充分に低下するの
は、次のような理由であろうと考えられる。すな
わち、本発明に係る粘着シート1は粘着剤層3を
有しているが、この粘着剤層3に放射線を照射す
ると、粘着剤層3中に含まれる放射線重合性化合
物が硬化してその接着力が低下することになる。
ところが半導体ウエハ面に何らかの理由によつて
灰色化あるいは黒色化した部分が生ずることがあ
る。このような場合に粘着剤層3に放射線を照射
すると、放射線は粘着剤層3を通過してウエハ面
に達するが、もしウエハ面に灰色化あるいは黒色
化した部分があるとこの部分では放射線が吸収さ
れて、反射することがなくなつてしまう。このた
め本来粘着剤層3の硬化に利用されるべき放射線
が、灰色化あるいは黒色化した部分では吸収され
てしまつて粘着剤層3の硬化が不充分となり、接
着力が充分には低下しないことになる。したがつ
てウエハチツプのピツクアツプ時にチツプ面に粘
着剤が付着してしまうのであろうと考えられる。
ところが粘着剤層3中に光散乱性無機化合物粉
末を添加すると、照射された放射線はウエハ面に
達するまでに該化合物と衝突して方向が変えられ
る。このため、たとえウエハチツプ表面に灰色化
あるいは黒色化した部分があつても、この部分の
上方の領域にも乱反射された放射線が充分に入り
込み、したがつてこの灰色化あるいは黒色化した
部分も充分に硬化する。このため、粘着剤層中に
光散乱性無機化合物粉末を添加することによつ
て、たとえ半導体ウエハ表面に何らかの理由によ
つて灰色化あるいは黒色化した部分があつても、
この部分で粘着剤層の硬化が不充分になることが
なく、したがつてウエハチツプのピツクアツプ時
にチツプ表面に粘着剤が付着することがなくな
る。
また上記の粘着剤中に、イソシアナート系硬化
剤を混合することにより、初期の接着力を任意の
値に設定することができる。このような硬化剤と
しては、具体的には多価イソシアナート化合物、
たとえば2,4−トリレンジイソシアナート、
2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キ
シリレンジイソシアナート、1,4−キシレンジ
イソシアナート、ジフエニルメタン−4,4′−ジ
イソシアナート、ジフエニルメタン−2,4′−ジ
イソシアナート、3−メチルジフエニルメタンジ
イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、イソホロンジイソシアナート、ジシクロキシ
シルメタン−4,4′−ジイソシアナート、ジシク
ロヘキシルメタン−2,4′−ジイソシアナート、
リジンイソシアナートなどが用いられる。
さらに上記の粘着剤中に、UV照射用の場合に
は、UV開始剤を混入することにより、UV照射
による重合硬化時間ならびにUV照射を少なくな
ることができる。
このようなUV開始剤としては、具体的には、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンジルジフエニルサルフアイド、テト
ラメチルチウラムモノサルフアイド、アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β
−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。
以下本発明に係る粘着シートの使用方法につい
て説明する。
本発明に係る粘着シート1の上面に剥離性シー
ト4が設けられている場合には、該シート4を除
去し、次いで粘着シート1の粘着剤層3を上向き
にして載置し、第4図に示すようにして、この粘
着剤層3の上面にダイシング加工すべき半導体ウ
エハAを貼着する。この貼着状態でウエハAにダ
イシング、洗浄、乾燥、エキスパンデイングの諸
工程が加えられる。この際、粘着剤層3によりウ
エハチツプは粘着シートに充分に接着保持されて
いるので、上記各工程の間にウエハチツプが脱落
することはない。
次に、各ウエハチツプを粘着シートからピツク
アツプして所定の基台上にマウンテイングする
が、この際、ピツクアツプに先立つてあるいはピ
ツクアツプ時に、第5図に示すように、紫外線
(UV)あるいは電子線(EB)などの電離性放射
線Bを粘着シート1の粘着剤層3に照射し、粘着
剤層3中に含まれる放射線重合性化合物を重合硬
化せしめる。このように粘着剤層3に放射線を照
射して放射線重合性化合物を重合硬化せしめる
と、粘着剤の有する接着力は大きく低下し、わず
かの接着力が残存するのみとなる。
粘着シート1への放射線照射は、基材2の粘着
剤層3が設けられていない面から行なうことが好
ましい。したがつて前述のように、放射線として
UVを用いる場合には基材2は光透過性であるこ
とが必要であるが、放射線としてEBを用いる場
合には基材2は必ずしも光透過性である必要はな
い。
このようにウエハチツプA1,A2……が設けら
れた部分の粘着剤層3に放射線を照射して、粘着
剤層3の接着力を低下せしめた後、この粘着シー
ト1をピツクアツプステーシヨン(図示せず)に
移送し、第6図に示すように、ここで常法に従つ
て基材2の下面から突き上げ針扞5によりピツク
アツプすべきチツプA1……を突き上げ、このチ
ツプA1…をたとえばエアピンセツト6によりピ
ツクアツプし、これを所定の基台上にマウンデイ
ングする。このようにしてウエハチツプA1,A2
……のピツクアツプを行なうと、ウエハチツプ面
上には粘着剤が全く付着せずに簡単にピツクアツ
プすることができ、汚染のない良好な品質のチツ
プが得られる。なお放射線照射は、ピツクアツプ
ステーシヨンにおいて行なうこともできる。
放射線照射は、ウエハAの貼着面の全面にわた
つて1度に照射する必要は必ずしもなく、部分的
に何回にも分けて照射するようにしてもよく、た
とえば、ピツクアツプすべきウエハチツプA1
A2……の1個ごとに、これに対応する裏面にの
み照射する放射線照射管により照射しその部分の
粘着剤のみの接着力を低下させた後、突き上げ針
扞5によりウエハチツプA1,A2……を突き上げ
て順次ピツクアツプを行なうこともできる。第7
図には、上記の放射線照射方法の変形例を示す
が、この場合には、突き上げ針扞5の内部を中空
とし、その中空部に放射線発生源7を設けて放射
線照射とピツクアツプとを同時に行なえるように
しており、このようにすると装置を簡単化できる
と同時にピツアツプ操作時間を短縮することがで
きる。
発明の効果 本発明に係るウエハ粘着シートでは、基材とし
て、重合体構成単位としてカルボキシル基を有す
る化合物を含む重合体フイルム、またはこの重合
体フイルムと汎用重合体フイルムとのラミネート
体を用い、かつ特定の分子量を有する放射線重合
性化合物と粘着剤とを組み合わせてなる粘着剤層
を用いているため、粘着シートにウエハを貼着し
てダイシングする際に粘着シートに伸びによるた
わみが生ずることがなく、また粘着シートに放射
線照射を行なう際に粘着シートに新たなたわみが
生ずることがなく、しかもたとえダイシング工程
で粘着シートにたわみがわずかに生じていてもフ
イルムに放射線を照射すると粘着シートに生じた
わずかなたわみが消滅し、したがつてウエハが貼
着された粘着シートを収納ボツクスに確実に収納
できるとともに、収納された粘着シートが互いに
接触することがないという大きな効果が得られ
る。しかも放射線照射後にダイシングされたウエ
ハチツプをピツクアツプする際には、基材シート
はエキスパンデイング時に充分に伸びるため、チ
ツプ間に充分な間隔が提供され、ウエハチツプの
ピツクアツプを確実に行なうことができる。
さらに本発明に係るウエハ貼着用粘着シートで
は、粘着剤層として粘着剤に加えて特定の分子量
を有する放射線重合性化合物が用いられているた
め、放射線照射前にはウエハチツプは基材表面上
に充分な接着力を有して接着されており、放射線
照射後にはウエハチツプとウエハ貼着用粘着シー
トとの接着力は最適値まで低下させることがで
き、したがつてウエハチツプ表面に粘着剤が付着
することなく容易にウエハチツプをピツクアツプ
することができる。特に半導体ウエハの表面が多
少粗くても放射線照射後にはウエハチツプに粘着
剤が付着することなくウエハチツプをピツクアツ
プすることができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例 1 アクリル系粘着剤(n−ブチルアクリラートと
アクリル酸との共重合体)100重量部と分子量
3000〜10000のウレタンアクリラート系オリゴマ
ー100重量部と硬化剤(ジイソシアナート系)25
重量部と、UV硬化反応開始剤(ベンゾフエノン
系)10重量部とを混合し、粘着剤組成物を形成し
た。
この粘着剤組成物を基材である厚さ80μmでエ
チレン−メタクリル酸共重合体フイルムの片面に
乾燥厚さ10μmとなるように塗布し、100℃で1分
間加熱して、本発明の粘着シートを作製した。
得られた粘着シート上にシリコンウエハを貼付
しダイシングした後、シートの状態を目視により
確認したところ、たわみあるいはそれに類するも
のは確認できなかつた。また収納ボツクスへの収
納は全てスムーズに行なわれた。また収納後はシ
ート同士が接触することはなかつた。紫外線を照
射し、粘着力を低下させた後も、同様に、たわみ
が生ずることなく、収納ボツクスへの収納がスム
ーズに行なわれ粘着シート同士の接触も確認され
なかつた。また、この後のピツクアツプ時にも確
実にエキスパンドされ正確にセンサーが位置決め
をして、ピツクアツプがスムーズに行なわれた。
実施例 2 実施例1において、基材として、厚さ60μmの
エチレン−メタクリル酸共重合体フイルムと厚さ
25μmの低密度ポリエチレンとをラミネートし、
粘着剤層をエチレン−メタクリル酸共重合体フイ
ルム上に塗布した以外は、実施例1と同様にして
粘着シートを作製した。
この粘着シートは実施例1と同様に優れたもの
であつた。
比較例 1 上記実施例1において、放射線照射をしていな
い未架橋ポリエチレンを基材として用いた以外
は、実施例1と同様に粘着シートを形成して、シ
リコンウエハを貼着し、ダイシング工程及び紫外
線照射を行なつたところ各々の工程後、基材にた
わみが生じ、収納ボツクスへの収納時に粘着シー
ト同士が接触し、トラブルが生じた。またエキス
パンデイング後のピツクアツプ時に、たわみに起
因するとみられる誤動作が生じた。またエキスパ
ンデイング時に基材が不均一な伸びを示し、チツ
プ間の間隔が均一でないことに起因するとみられ
る誤動作(1個のチツプをピツクアツプした際
に、周辺のチツプと接触して破損した)が生じ
た。
実施例 3 実施例1において、エチレン−メタクリル酸共
重合体フイルムの代わりに、厚さ80μmのエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を二塩基酸で変性した、
重合体構成単位としてカルボキシル基を有する化
合物を含む重合体フイルムを用いた以外は実施例
1と同様にした。
実施例1と同様にたわみは生ぜず、しかもエキ
スパンド時にはウエハのピツクアツプはスムーズ
に行なわれた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は本発明に係る粘
着シートの断面図であり、第4図〜第7図は該粘
着シートを半導体ウエハのダイシング工程からピ
ツクアツプ工程までに用いた場合の説明図であ
る。 1……粘着シート、2……重合体構成単位とし
てカルボキシル基を有する化合物を含む重合体フ
イルム、2a……汎用重合体フイルム、3……粘
着剤層、4……剥離シート、A……ウエハ、B…
…放射線。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基材面上に粘着剤と放射線重合性化合物とか
    らなる粘着剤層を塗布してなるウエハ貼着用の粘
    着シートにおいて、 前記基材が重合体構成単位としてカルボキシル
    基を有する化合物を含む重合体フイルムであり、 前記粘着剤層が、粘着剤と、炭素−炭素二重結
    合を少なくとも1個以上有し、かつ分子量が3000
    〜10000の放射線重合性化合物とからなり、放射
    線の照射前には充分な接着力を有するとともに、
    放射線の照射後にはその接着力が充分に低下する
    粘着剤層であることを特徴とするウエハ貼着用粘
    着シート。 2 基材面上に粘着剤と放射線重合性化合物とか
    らなる粘着剤層を塗布してなるウエハ貼着用の粘
    着シートにおいて、 前記基材が、重合体構成単位としてカルボキシ
    ル基を有する化合物を含む重合体フイルムと、汎
    用重合体フイルムとがラミネートされたものであ
    り、 前記粘着剤層が、粘着剤と、炭素−炭素二重結
    合を少なくとも1個以上有し、かつ分子量が3000
    〜10000の放射線重合性化合物とからなり、放射
    線の照射前には充分な接着力を有するとともに、
    放射線の照射後にはその接着力が充分に低下する
    粘着剤層であることを特徴とするウエハ貼着用粘
    着シート。 3 汎用重合体フイルムが、ポリエチレンまたは
    その共重合体、ポリプロピレン、ポリブチレン、
    アイオノマー、ポリブタジエン、ポリエチレンテ
    レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
    リメチルペンテン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
    ルまたはその共重合体あるいはこれらの架橋体で
    ある特許請求の範囲第2項に記載のウエハ貼着用
    粘着シート。
JP61161680A 1985-12-27 1986-07-09 ウエハ貼着用粘着シ−ト Granted JPS6317980A (ja)

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JPS5991182A (ja) * 1982-11-17 1984-05-25 Nitto Electric Ind Co Ltd 感圧性接着テ−プ類の製造法
JPS60196956A (ja) * 1984-03-12 1985-10-05 Nitto Electric Ind Co Ltd 半導体ウエハ固定用接着薄板

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