JPH01291932A - 軽量複合金属板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、２枚の金属板の間に樹脂フィルムまたはシー
トを介在させてなる軽量複合金属板に関する。

（従来技術および課題） 近年、自動車等の軽量化、コストダウン等の要求の高ま
りに伴い、その対策としているいろな方法が検討されて
いるが、主としてプラスチックスと金属板を張り合わせ
て複合化させることによる軽量化材を使用する傾向が高
まっており、これまで種々の軽量複合金属板が提案され
ている。

例えば、特開昭５１−８４８７９、特開昭５１−８４８
８０に開示されているように、ポリプロピレンシートを
金属板の間に介在させてなる軽量化ラミネート鋼板等が
知られている。しかし最近、軽量化ラミネート鋼板の用
途の多様化に伴い、より耐熱性の高いもの、より接着性
の高いもの、若干の制振性をもったものなどが要求され
るようになっている。

そこで本発明者は、上記粘弾性物質の諸欠点を改良すべ
く鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。

（課題を解決するための手段） 即ち本発明は、オレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂と
ポリアミド系樹脂からなる樹脂組成物を中間層として２
枚の金属板の間に接着してなることを特徴とする軽量複
合金属板、並びにオレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂
層とポリアミド系樹脂層からなる多層フィルムまたはシ
ートを中間層として２枚の金属板の間に接着してなるこ
とを特徴とする軽量複合金属板である。

本発明で使用されるオレフィンｌアクリル酸共重合体樹
脂は、オレフィンとアクリル酸を通常用いられる公知の
方法で共重合あるいはグラフト重合してなり、そのアク
リル酸含量が０．１〜４５％の範囲、更に好ましくは１
〜２５％の範囲のものである。

オレフィンモノマーとしては、エチレン、プロピレン、
ブテンなどを単独あるいは混合して用いることができる
。

このオレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂は、必要に応
じてα、ｐ−不飽和カルボン酸またはその誘導体を過酸
化物と共に添加して変性したり、従来公知の方法でアイ
オノマー化したりすることで、金属板との密着性を更に
改良することもできる。

本発明で使用されるポリアミド系樹脂は、ラクタムの開
環重合、ジアミンとジカルボン酸の縮合重合、アミノカ
ルボン酸の縮合重合などによって得られ、ナイロン６、
ナイロン６６、ナイロン６１０、ナイロン６１２、ナイ
ロン１１、ナイロン１２などを例示できる。またこのポ
リアミド系樹脂の中には、２種類以上のジアミンとジカ
ルボン酸から、なる共重合体、２種類以上のラクタムか
らなる共重合体、２種類以上のアミノカルボン酸からな
る共重合体、或いはジアミンとジカルボン酸、ラクタム
、アミノカルボン酸からなる共重合ポリアミドが含まれ
る。またこのポリアミド系樹脂の中には、ポリエーテル
アミド、ポリエーテルエステルアミドとよばれるポリア
ミドとポリエーテルセグメントからなるマルチブロック
共重合体も含まれる。

本発明においてオレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂と
ポリアミド系樹脂をブレンドして使用する場合、そのブ
レンド法としては種々の方法が採用できるが、例えば両
樹脂をヘンシェルミキサーで充分混合した後、通常の溶
融押出機で溶融混線するのが容易で好都合である。オレ
フィンｌアクリル酸共重合体樹脂とポリアミド系樹脂の
ブレンド比率（重量比）は、９５１５〜５１９５の範囲
にあることが望ましい。オレフィンｌアクリル酸共重合
体樹脂が９５重量％以上では、軽量化により機械的性質
が不十分であり、５重量％以下では金属板との密着力が
不十分となる。

本発明の軽量複合金属板の中間層であるオレフィンｌア
クリル酸共重合体樹脂とポリアミド系樹脂のブレンド樹
脂フィルムまたはシートは、従来公知のＴ−ダイフィル
ム製造装置、またはインフレーションフィルム製造装置
を用いて成形される。その厚さは１０１１ｍ〜１ｍｍ、
特に２０〜５００ｐｍのものが好ましい。

本発明において、軽量複合金属板の中間層としてオレフ
ィンｌアクリル酸共重合体樹脂層とポリアミド系樹脂層
からなる多層フィ、ルムまたはシートを使用することも
できる。この場合は、従来公知の多層Ｔ−ダイフィルム
製造装置、または多層インフレーションフィルム製造装
置を用いて成形することができる。この場合多層フィル
ムまたはシートの構造としては、ポリアミド系樹脂の両
側をオレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂ではさんだ３
層フィルムあるいは３層シートが好ましく用いられる。

更に接着性の要求される用途の場合には、各樹脂の間に
接着剤を用いて５層フィルムあるいは５層シートにする
こともできる。

この樹脂フィルムまたはシートには、軟化温度、成形性
等を改良するために、必要に応じて可塑剤、無機充填材
などを配合することができる。

また重合体樹脂材料に添加する一般的添加剤である安定
剤、帯電防止剤等は、本発明の場合にも従来材料と同様
に適宜添加することができる。

本発明で使用される金属板としては、鉄、ニッケル、チ
タン、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、錫など
の金属板や、前記金属板を主体とする各種の合金板、例
えばステンレススチール板などが挙げられる。これらの
金属板の厚さは、得られる軽量複合金属板の曲げやしぼ
りなどの二次加工ができる範囲内であれば、特に限定は
されないが、一般的には０．０１〜５ｍｍの厚さであれ
ばよい。これらの金属板は市販されているが、それらに
は一般に油脂が付着しているので、脱脂したものを用い
るのが好ましく、その脱脂方法としては従来公知のいず
れの方法でもよい。

本発明における軽量複合金属板の製造方法としては、同
種または異種の金属板の間に樹脂フィルムまたはシート
を介在させ、これを圧縮成形機やロールを用いて加熱圧
縮するのが好ましい。その際金属板、樹脂フィルムある
いはシートとも次の二次加工に便利な適当な大きさ、形
に切断してから接着する方法、図１に示す連続的製造方
法など種々の方法を採用することができる。なお、図１
の連続的製造方法で製造する際は、金属板を図２に示す
ような工程であらかじめ脱脂しておくと、良好な接着性
がえられなお好ましい。

（発明の効果） 本発明によって提供される軽量複合金属板は、充分な軽
量化が可能なだけでなく、中間層のオレフィンｌアクリ
ル酸共重合体樹脂、ポリアミド系樹脂、またはこれらの
ブレンド樹脂はフィルム化あるいはシート化が容易なた
め、複合化加工が非常に簡単になり、しかも良好な密着
性を示すものである。

また一般に、プラスチックスと金属板からなる複合金属
板は軽量化の目的以外に、振動吸収性複合金属板として
も用いられることがある。その振動吸収性能は損失係数
なる物理量で表現可能であり、その値が０．０５以上で
あれば振動吸収材としての効果があると言われている。

このような材料としては、ゴム系、共重合樹脂系、アス
ファルト系などの粘弾性物質が有効と考えられる。本発
明によって提供される軽量複合金属板には、損失係数が
０．０５以上のものがあり、振動吸収性能をも有してい
る。

（実施例） 本発明の詳細な説明するため、以下に実施例を示す。

実施例１〜４ ２枚の金属板として、１．Ｏｘ１５０ｘ３００ｍｍの一
般冷延鋼板を用いた。

表１に示すオレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂（ＥＸ
ＸＯＮ社製ＥＳＣＯＲ）とポリアミド系樹脂（東し製ア
ミランＣＭ１０４１）からなるブレンド物を、通常のＴ
−ダイ押出機で厚さ８０ｐｍのフィルムを製造し、上記
２枚の鋼板の間にはさんで、２０００Ｃ１５ｋｇ／ａｍ
２．５分の条件で熱接着し、複合金属板を作成した。こ
れら複合金属板を用い、接着強度としてＴ−剥離試験を
、加工適性としてエリクセン試験をおこなった。結果を
表１に示す。

また、上記複合鋼板の振動吸収性能を調べるため、機械
インピーダンス法により損失係数を測定した。５００Ｈ
ｚにおける結果を表１に示す。

実施例５ オレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂 （ＥＸＸＯＮ社製ＥＳＣＯＲ）とポリアミド系樹脂（東
し製アミランＣＭ１０４１）を、通常の多層Ｔ−ダイ押
出機で（オレフィンｌアクリル酸共重合体）層ｌポリア
ミド系樹脂層ｌ（オレフィン／アクリル酸共重合体）層
の厚さが１５ｐｍ／４０ｐｍ／１５ｐｍの３層フィルム
を製造し、実施例１〜４で使用したものと同じ２枚の鋼
板の間にはさんで、２００’０１５ｋｇ／ｃｍ２．５分
の条件で熱接着し、複合金属板を作成した。この複合金
属板のＴ−剥離試験、エリクセン試験および損失係数の
測定をおこなった。結果を表１に示す。

比較例１ 市販軽量複合金属板、即ち厚さが１００１１ｍの変成ポ
リオレフィン系樹脂で接着した複合金属板を用い、実施
例１〜５と全く同様にして接着強度、加工適性、振動吸
収性能を測定した。結果を表１に示すが、実施例１〜５
に比較して全ての点で劣っていることがわかる。

比較例２ 一般冷延鋼板を用い、加工適性、振動吸収性能を測定し
た結果を表１に示す。実施例１〜５で作成した複合金属
板に比較し、減衰性能が明らかに劣っていることがわか
る。

【図面の簡単な説明】

図１は軽量複合金属板の連続的製造方法を、図２は金属
板の連続的脱脂工程を示す。 なお図１において、１，１′は金属板、２．２’、３，
３’はロール、４，４’、８はレベラー、５，５′は余
熱工程、６．６′はロール、９は再加熱工程、１０は第
一冷却工程、１１は第二冷却工程、１２，１３はスリッ
ター、７はオレフィンｌアクリル酸共重合体樹脂とポリ
アミド系樹脂からなるシートのフィルム、１４は製品で
ある軽量複合金属板である。また図２において、１５は
ロール、１６．１８は電解液槽、１７は陽電極板、１９
は陰電極板、２０は電源、２１は水洗工程、２２は乾燥
工程、２３は脱脂前の金属板、２４は脱脂後の金属板を
示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）オレフィン／アクリル酸共重合体樹脂とポリアミ
   ド系樹脂からなる樹脂組成物を中間層として２枚の金属
   板の間に接着してなることを特徴とする軽量複合金属板
   。
2. （２）オレフィン／アクリル酸共重合体樹脂層とポリア
   ミド系樹脂層からなる多層フィルムまたはシートを中間
   層として２枚の金属板の間に接着してなることを特徴と
   する軽量複合金属板。