JPS63218343A

JPS63218343A - 複合金属板

Info

Publication number: JPS63218343A
Application number: JP5367487A
Authority: JP
Inventors: 喜多　雅己
Original assignee: Daicel Huels Ltd
Current assignee: Daicel Evonik Ltd
Priority date: 1987-03-09
Filing date: 1987-03-09
Publication date: 1988-09-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、同種又は異種の金属板をポリアミド樹脂を主
成分とする接着剤で、直接加熱接着せしめた複合金属板
に関する。

（従来技術および問題点）近年、自動車等の軽量化、コストダウン等の要求の高ま
りに伴い、その対策としているいろな方法が検討されて
いるが、主としてプラスチック又と金属板を張り合わせ
て複合化させることによる高性能化材、軽批化材を使用
する傾向が高まっており、これまで種々の複合金属板が
提案されている。

例えば、特開昭５１−８４８７９．特開昭５１−８４８
８０に開示されているように、ポリプロピレンシートを
金属板の間に介在させてなる、軽量化ラミネート鋼板等
が知られていた。しかし最近、軽量化ラミネート鋼板の
用途の多様化に伴い、より耐熱性の高いもの、より接着
性の高いもの、若干の割振性をもったものなどが要求さ
れるようになっている。

そのため、特公昭５４−１５７８５などに開示されてい
るように、ポリアミドシートを金属板の間に介在させて
なる複合金属板が提案されている。しかしポリアミド樹
脂はその優れた物性により、エンジニャリングプラスチ
ックとして広く利用されているものの、低温特性、耐水
性などの性能が劣り、また金属との接着性も必ずしも良
くないことは知られている通りである。

そこで本発明者は、上記接着剤の諸欠点を改良すべく鋭
意検討した結果、本発明に到達した。

（問題点を解決するための手段）即ち本発明は、同種又は異種の金属板をポリアミド樹脂
を主成分とする接着剤で直接加熱接着せしめ、かつ、そ
のＴ−剥離強度が８ｋｇ／２．５ｃｍ以上であることを
特徴とする複合金属板である。

本発明で使用されるポリアミド樹脂を主成分とする接着
剤とは、ポリアミド樹脂、炭化水素系高分子化合物およ
び酸または酸無水物からなるホットメルト接着剤である
。

本発明で使用されるホットメルト接着剤の主成分である
ポリアミド樹脂は、ラクタムの開環重合、ジアミンとジ
カルボン酸の縮合重合、アミノカルボン酸の縮合重合な
どによって得られ、ナイロン６、ナイロン６６、ナイロ
ン６１０、ナイロン６１２、ナイロン１１、ナイロン１
２などを例示できる。またこのポリアミド樹脂の中には
、２種類以上のジアミンとジカルボン酸からなる共重合
体、２種類以上のラクタムからなる共重合体、２種類以
上のアミノカルボン酸からなる共重合体、或いはジアミ
ンとジカルボン酸、ラクタム、アミノカルボン酸からな
る共重合ポリアミドが含まれる。またこのポリアミド樹
脂の中には、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステ
ルアミドとよばれるポリアミドとポリエーテルセグメン
トからなるマルチブロック共重合体も含まれる。

本発明で使用される炭化水素系高分子化合物は、Ｐ、Ａ
、Ｓｍａｌｌ、Ｊ、Ａｐｐｌ、Ｃｈｅｍ、、３．７１（
１９５３）に記載のＳＰ値（溶解性パラメータ）が７．
９〜９．５の範囲にあり、分子量５００以上のものが適
当である。この様な炭化水素系高分子化合物としては、
例えばポリブタジェン、液状ポリブタジェン、部分水素
化ポリブタジェン、ポリオクテニレン、ＳＢＲ、ポリイ
ソプレン等が挙げられる。

本発明で使用される酸または酸無水物としては、飽和ま
たは不飽和のモノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカル
ボン酸および多カルボン酸またはそれらの酸無水物が適
当であり、例えばプロピオン酸、ピバリン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、フマル酸、オレイン酸、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、マレ
イン酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物
などが挙げられる。また、リンゴ酸、クエン酸など、オ
キシカルボン酸およびそれらの酸無水物も使用すること
ができる。

本発明におけるポリアミド樹脂、炭化水素系高分子化合
物および酸または酸無水物の配合比率は、ポリアミド樹
脂１００重量部に対し炭化水素系高分子化合物を１〜１
００重量部、酸または酸無水物を０．００５〜１０重量
部の範囲が望ましい。

さらに本発明におけるポリアミドを主成分とするホット
メルト接着剤には、染顔料、各種安定剤、充填剤、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、帯電防止剤、
難燃剤などを、必要に応じて添加することもできる。ま
た、これら添加剤の中には、ジエン系高分子化合物用に
過酸化物、イオウ系化合物など加硫剤、加硫促進剤とし
て知られる物も含まれる。

本発明のホットメルト接着剤は、種々の方法で溶融混合
することにより調製される。例えば融解温度の高いポリ
アミドを溶融しておき、そこへ残りの炭化水素系高分子
化合物と酸または酸無水物を、予め溶融混合しておいた
ものを、または別々に、添加混合してもよいし、同時に
３成分を混合してもよい。これらの任意の段階で必要に
応じて前記添加剤、たとえば充填剤、可塑剤、酸化防止
剤などを添加することもできる。

本発明のポリアミド樹脂を主成分とするホットメルト接
着剤は、従来公知のＴ−グイフィルム製造装置、または
インフレーションフィルム製造装置を用いてフィルムや
シートに成形したり、粉砕して粉末にして接着の用途に
供される。その際のフィルムやシートは１０〜１１００
０ｐの厚さのものが好ましく、粉末の場合は３０〜２５
０メツシユの粒度であることが好ましい。

本発明で使用される金属板としては、鉄、ニッケル、チ
タン、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、錫など
の金属板や、前記金属を主体とする各種の合金板、例え
ばステンレススチール板などが挙げられる。こ五らの金
属板の厚さは、得られる複合金属板の曲げやしぼりなど
の二次加工ができる範囲内であれば、特に限定はされな
いが、一般的には０．０１〜５ｍｍの厚さであればよい
。

これらの金属板は市販されているが、それらには一般に
油脂が付着しているので、脱脂したものを用いるのが好
ましく、その脱脂方法としては従来公知のどんな方法で
もよい。

本発明における複合金属板の製造方法としては、同種ま
たは異種の金属板の間にポリアミド樹脂を主成分とする
ホットメルト接着剤のフィルム、シートあるいは粉末を
介在させ、この積層体を公知の圧縮成形機やロールを用
いて加熱圧着するのが好ましい。この場合に金属板を予
め高温に加熱しておいてから加圧してもよい。その際、
金属板、ブレンド物樹脂とも次の二次加工に便利な適当
な大きさ、形に切断してから接着する方法や連続的製造
方法など種々の方法を採用することができる。

本発明にあっては、同種または異種の金属板をポリアミ
ド樹脂を主成分とするホットメルト接着剤で直接加熱接
着せしめることにより、８ｋｇ／２．５ｃｍ以上のＴ−
剥離強度が得られることを特徴とするものである。従来
の複合金属板にあっては、ポリアミド樹脂などのホット
メルト接着剤層と金属板の間に変性ポリプロピレン等の
アンカ一層を設けなければ十分な接着力が得られなかっ
たが、本発明のポリアミド樹脂を主成分とするホットメ
ルト接着剤では、アンカ一層を設けたり、ホラＩ・メル
ト接着剤層の表面処理をしなくても、８ｋｇ／２．５ｃ
ｍ以上の高いＴ−剥離強度が得られるのが特徴である。

もちろん、必要に応じてアンカ一層やホットメルト接着
剤層の表面処理を採用することを妨げるものではない。

（発明の効果）本発明によって提供される複合金属板は、充分な軽量化
が可能なだけでなく、中間層のポリアミド樹脂を主成分
とするホットメルト接着剤は表面処理やアンカ一層を必
要とせず、直接金属板と加熱接着できるので、複合化加
工が非常に簡単になり、しかもＴ−剥離強度が８ｋｇ／
２．５ｃｍ以上の高い密着性を示すものである。

また一般に、プラスチックスと金属板からなる複合金属
板は軽量化の目的以外に、振動吸収性複合金属板として
も用いられることがある。その振動吸収性能は、損失係
数なる物理量で表現可能であり、その値が０．０５以上
であれば振動吸収材としての効果があると言われている
。このような材料としては、ゴム系、共重合樹脂系、ア
スファルト系などの粘弾性物質が有効と考えられる。本
発明によって提供される複合金属板は、損失係数が０．
０６以上であり、振動吸収性能をも有している。

（実施例）本発明の詳細な説明するため、以下に実施例を示す。

実施例１〜７金属板として、１．Ｏｘ１５０ｘ３００ｍｍの一般冷延
鋼板を用い、表１に示す各種の配合割合のポリアミド樹
脂を主成分とするホットメルト接着剤を用いた。

表１に示すホットメルト接着剤を通常のＴ−ダイ押出機
で厚さ８０μｍのフィルムを製造し、上記２枚の鋼板の
間にはさんで、２０００Ｃ１５ｋｇ／ｃｍ２．５分の条
件で熱接着し、複合金属板を作成した。これら複合金属
板を用い、接着強度としてＴ−剥離試験を、加工適性と
してエリクセン試験をおこなった。結果を表１に示す。

又、上記複合鋼板の振動吸収性能を調べるため、機械イ
ンピーダンス法により損失係数を測定した。結果を図１
に示す。

比較例１市販軽量複合金属板、即ち厚さが１００μｍである変成
ポリオレフィン系樹脂で接着した複合金属板を用い、実
施例１〜７と全く同様にして接着強度、加工適性、振動
吸収性能を測定した。結果を表１、図１に示すが、実施
例１〜７に比較して全ての点で劣っていることがわかる
。

比較例２一般冷延鋼板を用い、振動吸収性能を測定した結果を図
１に示す。実施例１〜５で作成した複合金属板に比較し
、減衰性能が明らかに劣っていることがわかる。

（以下余白）

【図面の簡単な説明】

図１は実施例および比較例の複合金属板の振動吸収性能
を示す図である。特許出願人　　ダイセル・ヒュルス株式会社図１温　　度　　（０ｃ）

Claims

【特許請求の範囲】

同種又は異種の金属板をポリアミド樹脂を主成分とする
接着剤で直接加熱接着せしめ、かつ、そのＴ−剥離強度
が８ｋｇ／２．５ｃｍ以上であることを特徴とする複合
金属板。