JP6959845B2 - 外部との通気可能な包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は外部との通気可能な包装袋に係り、より詳しくは、電子レンジ等により飲食品等の内容物をチャック袋ごと加熱した際に、袋体の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができる包装袋に関する。
従来から、チャックにより袋体開口部を開閉することができ、チャックの閉止時には気密性を保持し、飲食品等の内容物を袋体内部に保存することができる包装袋が使用されている。
このような包装袋の中には、飲食品等の内容物を袋体内部に保存したまま、電子レンジ等により飲食品等の内容物を加熱調理することができるものもある。
例えば、特許文献1には、袋体内外の通気性を必要とする物品の包装、特に電子レンジ等により加熱調理を行う食品の包装に適した合成樹脂製チャック付袋体が開示されている。
特許文献1の合成樹脂製チャック付袋体は、開口部内側面に合成樹脂製雌雄爪型チャックを設けた袋体において、前記チャックはベース片若しくはテープ状片と一体化して形成されている。前記ベース片若しくはテープ状片はその左右及びチャックを挟んで上下にそれぞれ間隔をおいて前記開口部内側面に面接着されている。前記面接着された接着部は袋体内外の通気必要状況に応じて、前記接着部の長さを決めて隣設する接着部との左右間隔を設定している。一方、前記接着部は必要な接着強度に応じて上下の接着幅を決めて、前記接着部とチャックとの間隔を設定するようにしたことを特徴としている。
また、特許文献1の合成樹脂製チャック付袋体は、通気部が所要幅で袋体の内外をストレート(即ち、通路における開口部側の端部の開口部から袋体の底部側の端部の開口部までが同じ幅)で連通していることも特徴としている。
特許第3655099号
叙上の通り、特許文献1に開示されている合成樹脂製チャック付袋体は、袋体の全幅にわたって複数の通気部(幅が一定であるストレートの形状)が設けられ、この複数の通気部は袋体の内外を連通している。
このため、電子レンジ等により飲食品等の内容物をチャック付袋体ごと加熱した際に、袋体の内側から外側に抜ける蒸気量が多すぎて十分な蒸らし効果を得ることができず、内容物の加熱ムラが発生し易いという問題点があった。
また、通気部(幅が一定であるストレートの形状)を1つだけ設けた場合、蒸気が袋体の内側から外側に抜け難くなり、滞留した蒸気により袋全体が変形し、通気部が閉塞する等して、チャック外れを引き起こす虞があった。加熱時の早い段階でチャック外れが発生すると、十分な蒸らし効果が得られないという問題もあった。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、電子レンジ等により飲食品等の内容物をチャック袋ごと加熱した際に、袋体の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができる包装袋を提供するものである。
請求項1に係る発明は、上方に開口部を有する袋本体部と、
前記袋本体部の前記開口部近傍の内周面に接着されているチャック部とを有する包装袋であって、
前記チャック部は、対向する位置で前記内周面に接着されている雄部及び第1基部を有する第1部分と雌部及び第2基部を有する第2部分とからなり、
前記第1基部及び/又は前記第2基部は、前記内周面との間の一部に未接着領域を有し、
前記未接着領域において、前記袋本体部の内周面と前記第1基部及び/又は前記第2基部との間には通気可能な少なくとも1つの通路が形成されており、
前記通路における前記開口部側の端部の開口径は、前記袋本体部の底部側の端部の開口径よりも大きく、
前記通路は、前記底部側の端部から前記底部側の端部の開口径と同じ開口径で延びる直線部と、前記直線部の端部から前記開口部側の端部に向かうにつれて開口径が拡大する拡大部とを有する
ことを特徴とする、包装袋に関する。
請求項2に係る発明は、電子レンジによる加熱が可能であることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋に関する。
請求項3に係る発明は、前記通路における前記底部側の端部の開口径と前記開口部側の端部の開口径の比率が、1:1.1〜1:6であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装袋に関する。
請求項4に係る発明は、前記通路は、前記袋本体部における前記チャック部が延びる方向の中心部に1つ設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の包装袋に関する。
請求項5に係る発明は、複数の前記通路は、互いに間隔を空けて設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の包装袋に関する。
請求項6に係る発明は、前記通路における前記底部側の端部と前記開口部側の端部を夫々結ぶ両側の側部は、直線形状、曲線形状、あるいは直線と曲線を組み合わせた形状であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の包装袋に関する。
請求項に係る発明は、前記直線部は、前記雄部及び/又は前記雌部を越えて前記開口部側まで延び、前記拡大部は、前記雄部及び/又は前記雌部よりも前記開口部側に位置していることを特徴とする、請求項に記載の包装袋に関する。
請求項に係る発明は、前記底部は、袋本体部が自立可能となるようにガゼット部を有していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか1項に記載の包装袋に関する。
請求項1に係る発明によれば、上方に開口部を有する袋本体部と、前記袋本体部の前記開口部近傍の内周面に接着されているチャック部とを有する包装袋であって、前記チャック部は、対向する位置で前記内周面に接着されている雄部及び第1基部を有する第1部分と雌部及び第2基部を有する第2部分とからなり、前記第1基部及び/又は前記第2基部は、前記内周面との間の一部に未接着領域を有し、前記未接着領域において、前記袋本体部の内周面と前記第1基部及び/又は前記第2基部との間には通気可能な少なくとも1つの通路が形成されており、前記通路における前記開口部側の端部の開口径は、前記袋本体部の底部側の端部の開口径よりも大きいため、ガス等が発生する内容物(味噌、洗剤等)を充填する、揮発成分を利用する内容物(芳香剤、消臭剤等)を充填する場合などに、袋本体部と外部との間をガスや揮発成分等を含む空気がスムーズに通過することができ、これらの内容物を長期間安定して充填しておくことができる。
前記通路は、前記底部側の端部から前記底部側の端部の開口径と同じ開口径で延びる直線部と、前記直線部の端部から前記開口部側の端部に向かうにつれて開口径が拡大する拡大部とを有するため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、より容易且つ安定に袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができる。
加えて、空気を通すための通路が、チャック部の取り付けと同時に形成されるので、包装袋の製造時に、通路を設ける別工程が不要となり、製造効率に優れている。
また、チャック部の構造自体を加工していないので、チャックが閉め難くなる等の閉め損ねが生じ難い。
請求項2に係る発明によれば、電子レンジによる加熱が可能であるため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、袋本体部が折れ曲がったとしても、通路を確保することができるため、袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、容易且つ安定に飲食品等の内容物を加熱調理することができる。
さらに、前記通路における前記開口部側の端部の開口径は、前記袋本体部の底部側の端部の開口径よりも大きいため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、通路において底部側の端部から開口部側の端部に向けて圧力が低くなるように圧力差を形成できる。
この圧力差のため、袋本体部の蒸気を外部に円滑に放出することができる。
そのため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、袋体の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、前記通路における前記底部側の端部の開口径と前記開口部側の端部の開口径の比率が、1:1.1〜1:6であるため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、通路において底部側の端部から開口部側の端部に向けて圧力が低くなるように圧力差を形成できる。
加えて、前記通路における前記底部側の端部の開口径と前記開口部側の端部の開口径の比率が、1:1.1〜1:6であるため、より圧力差を大きくすることができる。
この大きな圧力差により、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、より容易に袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができる。
請求項4に係る発明によれば、前記通路は、前記袋本体部における前記チャック部が延びる方向の中心部に1つ設けられているため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、より容易に袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができる。
さらに、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、袋本体部内の蒸気が、前記チャック部が延びる方向の中心部から抜けるため、袋本体部の変形を防ぐことができ、より容易且つ安定に請求項1乃至3に係る効果を奏することができる。
請求項5に係る発明によれば、複数の前記通路は、互いに間隔を空けて設けられているため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、より容易且つ安定に袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができる。
請求項6に係る発明によれば、前記通路における前記底部側の端部と前記開口部側の端部を夫々結ぶ両側の側部は、直線形状、曲線形状、あるいは直線と曲線を組み合わせた形状であるため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、抜けていく蒸気の量を所望の量に調整することができる。
また、装飾性の高い形状に通路を形成することができる。
請求項に係る発明によれば、前記直線部は、前記雄部及び/又は前記雌部を越えて前記開口部側まで延び、前記拡大部は、前記雄部及び/又は前記雌部よりも前記開口部側に位置しているため、通路の直線部は膨らみ難くすることができ、拡大部は膨らみ易くすることができる。
これにより、内容物が通路の直線部から袋本体部の外に漏れ出ることを防止でき、且つ拡大部の通路が膨らみ易いため、通路において底部側の端部から開口部側の端部に向けて圧力が低くなるように圧力差をより容易に形成することができ、蒸気を袋本体部の外に排出し易くすることができる。
請求項に係る発明によれば、前記底部は、袋本体部が自立可能となるようにガゼット部を有しているため、電子レンジ等で飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱する際、包装袋を直立させた状態にすることができ、より容易且つ安定に袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができる。
本発明に係る包装袋の正面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に係る包装袋のチャック部の雄部の要部拡大図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 本発明に係る包装袋の通路の拡大正面図である。 本発明に係る包装袋の通路のその他の例の正面図である。 比較例の包装袋の正面図である。
以下、本発明に係る包装袋の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る包装袋の正面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。図3は、本発明に係る包装袋のチャック部の雄部の要部拡大図である。図4は、図1のB−B線断面図である。図5は、図1のC−C線断面図である。図6は、本発明に係る包装袋の通路部の拡大正面図である。
尚、図1において、明確化のために、チャック部(3)の接着領域(34)は薄いハッチングで示し、非接着領域(35)は白抜きで示している。また、シール部(24)及び底部(22)のシール部にはハッチングを施している。
図1〜図2に示す如く、本発明に係る包装袋(1)は、上方に開口部(21)と底部(22)を有する袋本体部(2)と、袋本体部(2)の開口部(21)近傍の内周面(23)に接着されているチャック部(3)とを備えている。
袋本体部(2)は、互いに対向する第1シート部材及び第2シート部材の互いに対向する一対の辺がシールされることにより形成されたものであってもよく、筒状に形成された1枚のシート部材であってもよい。
尚、シールされた、互いに対向する第1シート部材及び第2シート部材の互いに対向する一対の辺をシール部(24)と称す。
第1シート部材及び第2シート部材のシール方法は特に限定されず、ヒートシール等、通常用いられるシールの方法であれば、いかなるものでも用いることができる。
例えば、ヒートシールの場合、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系、PO(ポリオレフィン)系、PA(ポリアミド)系、SR(合成ゴム)系、ACR(アクリル)系、PUR(ポリウレタン樹脂)系等のホットメルト接着剤等、ヒートシールに通常用いられている接着剤を用いることができる。
尚、ヒートシールは叙上のホットメルト接着剤に限定されず、互いに対向する第1シート部材及び第2シート部材の互いに対向する一対の辺を熱溶着によって溶着することができるものであり、当業者に自明のものであればいかなるものでも用いることができる。
袋本体部(2)の材質は、包装袋に用いることができるものであればいかなるものを用いてもよいが、好適には、袋の外面側が基材層、袋の内面側がシーラント層であるものが用いられる。
基材層としては、たとえば、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)、無延伸ポリプロピレンフィルム、無延伸ナイロンフィルム、セルロース系フィルム、合成紙などがあげられる。基材層は、2層以上で構成していてもよい。
また、基材層は、ガスバリア層、接着性樹脂層、アンカーコーティング層、蒸着層(セラミックス蒸着層等)、印刷層、トップコート層などを有していてもよい。
ガスバリア層としては、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、アクリル酸系樹脂、有機系材料、無機化合物等を使用することができる。
基材層の厚みは、所定の強度を有する限りにおいて任意であるが、たとえば12〜120μm程度とすることが多い。
シーラント層としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、リニア低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体等のポリエチレン系樹脂、CPPと称されるポリプロピレン系樹脂をはじめ、ヒートシール性を有する種々の樹脂の層があげられる。シーラント層も、2層以上構成してもよい。シーラント層の厚みにも特に限定はないが、たとえば、10〜250μm程度、殊に20〜200μm程度とすることが多い。
各層間の積層は、蒸着層の形成の場合を除き、ドライラミネート(DL)法、ウエットラミネート法、流延法、サンドラミネート法、共押出法、エクストルージョンコーテイング法、印刷法などの方法によりなされる。
本発明における好適な例として、基材層に使用される合成樹脂フィルムの材料として,215〜225℃の融点を有する二軸延伸ナイロン(ONY)、又は265℃の融点を有するポリエチレンテレフタレート(PET)を使用する場合は,シーラント層に使用される合成樹脂フィルムの材料として、105〜115℃の融点を有する低密度ポリエチレン(LDPE)、110〜130℃の融点を有する中密度ポリエチレン(MDPE)、125〜130℃の融点を有する直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、135〜150℃の融点を有する高密度ポリエチレン(HDPE)、135〜165℃の融点を有する無延伸ポリプロピレン(CPP)が選択され得る。
底部(22)は、シール部(24)が設けられていない袋本体部(2)の互いに対向するもう一対の辺の一方に設けられている。
底部(22)は、シール部(24)と同様に、ヒートシール等によりシールされており、底部(22)と対向する辺に設けられた開口部(21)から袋本体部(2)内に入れられた飲食品等が底部(22)から漏れないように形成されている。
また、底部(22)は、袋本体部(2)を折り返して挿入し、折り返した周縁部をヒートシール等によりシールすることによりガゼット部(すなわち、マチ)を形成してもよい。
底部(22)が、ガゼット部を有していることによって、袋本体部(2)が自立可能となり、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱する間、袋本体部(2)を自立させた状態で維持することができ、より容易かつ安定に蒸気を袋本体部(2)の外に排出することができる。
尚、ガゼット部は、例えば、常法に従い、袋本体部(2)を内側にW字形に折り返すか、袋本体部(2)と同じような層構成の別のシート部材をΛ字形にして挿し込むことにより形成することができる。
開口部(21)は、底部(22)と対向する辺に設けられている。開口部(21)は袋本体部(2)内に飲食品等を充填する充填口及び袋本体部(2)内から飲食品等を取り出す取り出し口となる。
尚、開口部(21)の大きさは特に限定されるものではなく、例えば、底部(22)と対向する辺の全長に亘って設けられていてもよく、辺の全長の半分に亘って設けられていてもよく、辺の一部に亘って設けられていても良い。
また、充填口は、開口部(21)とは別に袋本体部(2)の側部などに設けてもよい。
チャック部(3)は、袋本体部(2)の開口部(21)近傍の内周面(23)に接着されている。
また、図1に示す如く、袋本体部(2)がシール部(24)を有する場合、チャック部(3)は、袋本体部(2)の開口部(21)近傍の内周面(23)の、一方のシール部から他方のシール部に亘って設けられている。
図2に示す如く、チャック部(3)は、対向する位置で内周面(23)に夫々接着されている雄部(3A1)及び第1基部(3A2)を有する第1部分(3A)と雌部(3B1)及び第2基部(3B2)を有する第2部分(3B)とから形成されている。
チャック部(3)は、電子レンジ等による加熱が可能な耐熱性を有する。
雄部(3A1)と雌部(3B1)は嵌合するように構成されており、これにより、袋本体部(2)の開閉を行うことができ、一旦開口しても再び内容物を密閉することができる。
尚、本発明に係るチャック部(3)の雄部(3A1)と雌部(3B1)の構造は特に限定されず、袋本体部(2)の開閉を行うことができ、一旦開口しても再び内容物を密閉することができる構造であり、袋体のチャック部の雄部と雌部として通常用いられる構造であれば、いかなるものでも用いることができる。
図2及び図3に示す如く、第1部分(3A)は雄部(3A1)及び第1基部(3A2)を備え、第2部分(3B)は雌部(3B1)及び第2基部(3B2)を備えている。
第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)は袋本体部(2)の開口部(21)近傍の内周面(23)に接着されている。
第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)と内周面(23)との接着方法は特に限定されず、ヒートシール等、通常用いられるシールの方法であれば、いかなるものでも用いることができる。
例えば、ヒートシールの場合、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系、PO(ポリオレフィン)系、PA(ポリアミド)系、SR(合成ゴム)系、ACR(アクリル)系、PUR(ポリウレタン樹脂)系等のホットメルト接着剤等、ヒートシールに通常用いられている接着剤を用いることができる。
尚、ヒートシールは叙上のホットメルト接着剤に限定されず、第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)と内周面(23)を熱溶着によって溶着することができるものであり、当業者に自明のものであればいかなるものでも用いることができる。
第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)の形状は特に限定されないが、内周面(23)と容易且つ強固に接着できるように、例えば平板状である等、内周面(23)との接着面側は少なくとも平坦であることが望ましい。
図4及び図5に示す如く、第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)は、内周面(23)との間に接着領域(34)を有している。
第1基部(3A2)及び/又は第2基部(3B2)は、内周面(23)との間に未接着領域(35)を有している。
接着領域(34)とは、第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)と内周面(23)とが接着されている領域のことをいう(図3及び図4参照)。
図3に示す如く、接着領域(34)において、第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)は接着層(G)を介して内周面(23)に接着されている。
未接着領域(35)とは、第1基部(3A2)及び/又は第2基部(3B2)と内周面(23)とが接着されていない領域のことをいう(図5参照)。
叙上の通り、第1基部(3A2)あるいは第2基部(3B2)のどちらか、又は第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)の両方が、接着領域(34)と未接着領域(35)の両方を有している。
第1基部(3A2)又は第2基部(3B2)の一方、あるいは第1基部(3A2)及び第2基部(3B2)の両方が、接着領域(34)と未接着領域(35)の両方を有しているどちらの場合であっても、本発明の効果を奏することができる。
電子レンジ等により飲食品等の内容物を包装袋ごと加熱した際に、熱による飲食品等の内容物へのより高い蒸らし効果を得ることができるという観点から、第1基部(3A2)あるいは第2基部(3B2)のどちらかが接着領域(34)と未接着領域(35)の両方を有していることがより好ましい。
第1基部(3A2)あるいは第2基部(3B2)のどちらかが接着領域(34)と未接着領域(35)の両方を有している場合、接着領域(34)と未接着領域(35)の両方を有していない方は接着領域(34)のみを有する。
本発明の包装袋(1)には、未接着領域(35)において、袋本体部(2)の内周面(23)と第1基部(3A2)及び/又は第2基部(3B2)との間には通気可能な少なくとも1つの通路(4)が形成されている。
すなわち、図1に示す如く、袋本体部(2)の開口部(21)側から底部(22)側に亘って、チャック部(3)を横断するように未接着領域(35)が設けられている。
このように第1基部(3A2)及び/又は第2基部(3B2)に未接着領域(35)が設けられることにより、チャック部(3)を閉じていた場合においても、第1基部(3A2)及び/又は第2基部(3B2)と袋本体部(2)の内周面(23)との間に、袋本体部(2)の底部(22)側と開口部(21)側に空気(蒸気)が通ることができる通路(4)を形成することができる。
尚、通路(4)の最も底部(22)側の部分を底部側の端部(41)と称し、最も開口部(21)側の部分を開口部側の端部(42)と称する。
また、底部側の端部(41)の通路(4)の大きさを底部側の端部の開口径(41D)と称し、開口部側の端部(42)の通路(4)の大きさを開口部側の端部の開口径(42D)と称する。
図1に示す如く、本発明の包装袋(1)において、通路(4)における開口部側の端部の開口径(42D)は、底部側の端部の開口径(41D)よりも大きい。
これにより、通路(4)において底部側の端部(41)から開口部側の端部(42)に向けて圧力が低くなるように圧力差を形成できる。
そのため、袋本体部(2)の底部側の端部の開口径(41D)が小さくとも、この圧力差により、袋本体部(2)の蒸気を外部に円滑に放出することができ、蒸気を開口径の大きい開口部側の端部の開口径(42D)から逃がすことができる。
それゆえに、袋本体部(2)の気密性を保ちつつ、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、袋本体部(2)の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部(3)が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができる。
通路(4)における底部側の端部の開口径(41D)と、開口部側の端部の開口径(42D)の比率は特に限定されないが、1:1.1〜1:6であることが望ましい。
上記比率が1:1.1よりも小さい(すなわち1:<1.1)と、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、底部側の端部(41)から開口部側の端部(42)の間の圧力差が小さいため、通路(4)の開口部側の端部(42)からうまく蒸気が抜けない虞があり、望ましくない。
上記比率が1:6よりも大きい(すなわち1:>6)と、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、通路(4)の開口部側の端部(42)から蒸気が抜け過ぎてしまう虞があり、望ましくない。
また、チャック部(3)の開封動作において、開口部(21)を把持した際に、誤って開口部側の端部(42)から通路(4)に指を突っ込んでしまい、スムーズにチャック部(3)を開封できない虞がある。
それゆえに、通路(4)における底部側の端部の開口径(41D)と開口部側の端部の開口径(42D)の比率は、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、袋本体部(2)の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部(3)が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができる、1:1.1〜1:6であることが望ましい。
通路(4)の底部側の端部の開口径(41D)と開口部側の端部の開口径(42D)の大きさは特に限定されず、本発明の包装袋(1)の大きさや所望の蒸気の抜け量に応じて適宜選択することが望ましい。
叙上の通り、通路(4)の底部側の端部の開口径(41D)の大きさは適宜選択され得るが、例えば、5mm以上50mm以下であり得る。
例えば、通路(4)の底部側の端部の開口径(41D)の大きさが5mmである場合、通路(4)の開口部側の端部の開口径(42D)の大きさは5.5mm以上30mm以下であることが望ましい。
本発明の包装袋(1)に設けられる通路(4)の数や位置は特に限定されず、本発明の包装袋(1)の大きさや所望の蒸気の抜け量に応じて適宜選択することが望ましい。
本発明の包装袋(1)に通路(4)を1つ設ける場合、通路(4)は、袋本体部(2)におけるチャック部(3)が延びる方向の中心部に設けることが望ましい。
通路(4)を袋本体部(2)におけるチャック部(3)が延びる方向の中心部に設けることにより、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、蒸気が袋本体部(2)におけるチャック部(3)が延びる方向の中心部から抜けるため、袋本体部(2)の形状が大きく変形することなく蒸気を抜くことができ、より容易且つ安定に袋本体部(2)内に生じる蒸気を袋本体部(2)の外に逃がすことができる。
しかしながら、通路(4)を袋本体部(2)におけるチャック部(3)が延びる方向の中心部以外に設けた場合であっても、本発明の効果を奏することができる。
また、通路(4)は、袋本体部(2)に複数設けても良い。複数の通路(4)は、互いに間隔を空けて設けられる。
通路(4)を複数設けることにより、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、より容易且つ安定に袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部(2)の外に逃がすことができる。
上記の通り、通路(4)は、開口部側の端部の開口径(42D)が、底部側の端部の開口径(41D)よりも大きい形状であればいかなる形状であっても良く、通路(4)における底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)を夫々結ぶ両側の側部(45)は、直線形状、曲線形状、あるいは直線と曲線を組み合わせた形状である。
図6は、本発明に係る包装袋(1)の通路(4)の拡大正面図である。
図6に示す如く、通路(4)は、底部側の端部(41)から底部側の端部の開口径(41D)と同じ開口径で延びる直線部(43)と、直線部(43)の端部から開口部側の端部(42)に向かうにつれて開口径が拡大する拡大部(44)とを有している。
尚、図6中の矢印(D)は、空気(蒸気)の流れを示す。
通路(4)を図6に示す形状とすることで、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、開口径が大きい開口部側の端部(42)からより容易且つ安定に袋本体部(2)内に生じる蒸気を袋本体部(2)の外に逃がすことができる。
それゆえに、通路(4)の開口が不十分であるために生じるチャック部(3)の意図しない外れや破袋を予防することができる。
しかしながら、図6で示した形状以外の形状であっても、開口部側の端部の開口径(42D)が底部側の端部の開口径(41D)よりも大きい形状であれば、底部側の端部(41)から開口部側の端部(42)の間の圧力差を大きくすることができるため、袋本体部(2)内で生じた蒸気が抜けやすくなり、本発明の効果を奏することができる。
また、図6に示す通路の変形例として、直線部(43)は、雄部(3A1)及び/又は雌部(3B1)を越えて開口部(21)側にまで延び、拡大部(44)は、雄部(3A1)及び/又は雌部(3B1)よりも開口部(21)側に位置する形状を備える通路が挙げられる。
この形状では、雄部(3A1)及び/又は雌部(3B1)の下を直線部(43)が通っているため、直線部(43)が膨らみ難い(すなわち、直線部(43)が開き難い)。
それゆえに、飲食品等の内容物が、直線部(43)に入り、通路(4)を通って袋本体部(2)の外に出てしまうことを防止することができる。
加えて、拡大部(44)は、雄部(3A1)及び/又は雌部(3B1)よりも開口部(21)側に位置するため、拡大部(44)は膨らみ易い(すなわち、拡大部(44)が開き易い)。
それゆえに、より容易に底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)間の圧力差を形成することができ、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋(1)ごと加熱した際に、開口径が大きい開口部側の端部(42)からより容易且つ安定に袋本体部(2)内に生じる蒸気を袋本体部(2)の外に逃がすことができる。
図7は、本発明に係る包装袋(1)の通路(4)のその他の例の正面図である。
例えば、図7の(a)は、通路(4)における底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)を夫々結ぶ両側の側部(45)が直線形状である。
図7の(b)は、通路(4)における底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)を夫々結ぶ両側の側部(45)が曲線形状である。
図7の(c)は、通路(4)における底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)を夫々結ぶ両側の側部(45)が外側に膨らんだ曲線形状である。
図7の(d)は、通路(4)における底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)を夫々結ぶ両側の側部(45)が、底部側の端部(41)から底部側の端部(41)の開口径(41D)と同じ開口径で延びる直線形状の直線部(43)と、直線部(43)の端部から開口部側の端部(42)に向かって真っすぐ伸びる直線形状の拡大部(44)とからなる。
図7の(e)は、通路(4)における底部側の端部(41)と開口部側の端部(42)を夫々結ぶ両側の側部(45)が、底部側の端部(41)から底部側の端部の開口径(41D)と同じ開口径で延びる直線形状の直線部(43)と、直線部(43)の端部から開口部側の端部(42)に向かって外側に膨らむ曲線形状の拡大部(44)とからなる。
図7の(f)は、通路(4)における底部側の端部(41)が2つの通路(4)からなり、2つの通路(4)は底部側の端部(41)から底部側の端部の開口径(41D)と同じ開口径で延びる直線形状であり、2つの通路(4)は開口部側の端部(42)方向中途部で合流し、合流部から開口部側の端部(42)に向かって外側に膨らむ曲線形状の拡大部(44)とからなる。
これらのどの形状であっても本発明の効果を奏することができる。
また、図7で例示した形状以外の形状であっても、開口部側の端部の開口径(42D)が底部側の端部の開口径(41D)よりも大きい形状であれば本発明の効果を奏することができる。
本発明の包装袋と従来の包装袋との比較試験を実施した。
尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例>
実施例として、図1と同じ形状の通路を有する包装袋を用いた。
構成:ONY#15/DL/レトルトCPP#70
形状:ボトムGZ袋(高さ200mm×巾205mm×底GZ40mm)
通路の形状:図1の形状
通路の数:1つ
通路の位置:袋本体部におけるチャック部が延びる方向の中心部
底部側の端部の開口径:10mm
開口部側の端部の開口径:30mm
<比較例>
比較例として、図8の包装袋(11)を用いた。
尚、比較例の包装袋(11)は、通路の形状以外は実施例の包装袋(1)と同様である。
構成:ONY#15/DL/レトルトCPP#70
形状:ボトムGZ袋(高さ200mm×巾205mm×底GZ40mm)
通路の形状:図8の形状
通路の数:1つ
通路の位置:袋本体部におけるチャック部が延びる方向の中心部
底部側の端部の開口径:10mm
開口部側の端部の開口径:10mm
<レンジアップ試験>
(試験方法)
実施例及び比較例の包装袋に、布(飲食品等と仮定)1枚と水200mLを充填した。
充填した実施例及び比較例の包装袋を3袋ずつ用意し、夫々電子レンジに入れ、500W10分で加熱(レンジアップ)した。
(試験結果)
比較例:試験した3袋の内、1袋は加熱中にチャック部は外れてしまった。これは、加熱時に通路が十分に開かず、加熱により袋本体部内に生じた蒸気による内圧を袋本体外に排出できなかったためであると考えられる。加熱中に袋本体部が膨らむ過程で、袋本体部におけるチャック部が延びる方向の中心部付近が下方に下がるようにくの字に折れ曲がっていた。この折れ曲がりのため、加熱時に通路(特に開口部側の端部側の通路)が十分に開かなかったと考えられる。また、袋本体部が折れ曲がらなかった場合でも、蒸気抜けがスムーズでないために、発生した蒸気が袋本体部に滞留してしまい、袋本体部が変形し、自立状態を保てなくなる程安定感を失っていた。
実施例:試験した3袋の内、全ての袋で通路からの蒸気抜けが確認され、加熱中にチャック部が外れてしまう袋はなかった。これは、蒸気が抜けていく開口部側の端部の開口径を大きくすることで、蒸気の通り道を大きくすることができることに加え、底部側の端部(41)から開口部側の端部(42)の間の圧力差を大きくすることができるため、たとえ加熱中に袋本体部が折れ曲がってしまっても、蒸気が十分量抜けることができる通路の径を確保できているためだと考えられる。
このように、上記レンジアップ(電子レンジによる加熱)試験では、比較例の成功率が2/3であったのに対し、実施例の成功率は3/3であった。
この結果から、本発明の包装袋は、通路(4)における開口部側の端部の開口径(42D)が、底部側の端部の開口径(41D)よりも大きいという構成を備えることにより、従来の包装袋よりも、電子レンジ等により飲食品等の内容物を包装袋ごと加熱した際に、袋本体部内に生じる蒸気をより容易に袋本体部の外に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、より容易且つ安定に飲食品等の内容物を加熱調理することができることがわかった。
加えて、本発明の包装袋は、従来の包装袋ではうまく蒸気を抜くことができなかった底部側の端部の開口径であっても、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、容易且つ安定に飲食品等の内容物を加熱調理することができる。
それゆえに、本発明の包装袋は、高い内圧を維持したまま、蒸気抜けの量を高めることができることがわかった。
そのため、本発明の包装袋は、電子レンジ等により飲食品等の内容物を包装袋ごと加熱した際に、袋体の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができるという優れた効果を備えていることがわかった。
<安定性試験>
(試験方法)
上記レンジアップ試験に加えて、実施例の包装袋の安定性を確認するため、下記の通り、複数のレンジアップ条件を設定し、試験した。
実施例は条件毎に10袋用意し、試験した。
条件1:布1枚、水200mL、500W、5分
条件2:布1枚、水300mL、500W、6分30秒
条件3:布1枚、水400mL、500W、8分
(試験結果)
条件1:試験した10袋の内、全ての袋で通路からの蒸気抜けが確認され、加熱中にチャック部が外れてしまう袋はなかった。
条件2:試験した10袋の内、全ての袋で通路からの蒸気抜けが確認され、加熱中にチャック部が外れてしまう袋はなかった。
条件3:試験した10袋の内、全ての袋で通路からの蒸気抜けが確認されたが、加熱中にチャック部が外れてしまう袋が1袋確認された。
このように、条件1及び条件2では、実施例の袋の成功率は10/10であった。
一方、条件3では、実施例の袋の成功率は9/10であった。
これは、条件3の水の量が多く、通路の径の大きさに対して、加熱時に発生した蒸気の量が多すぎたためだと考えられる。
この場合、内容物の水分量に合わせた通路の径を選択することで、成功率を高めることができると考えられる。
このように、本発明の包装袋では、従来の包装袋(比較例)では成功率が低い条件よりもさらに加熱時に発生する水蒸気量が多い条件でも、非常に高い成功率を有していた。
それゆえに、本発明の包装袋は、従来の包装袋よりも、電子レンジ等により飲食品等の内容物を包装袋ごと加熱した際に、より容易に袋体の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができるという優れた効果を奏することがわかった。
本発明に係る包装袋によれば、上方に開口部を有する袋本体部と、前記袋本体部の前記開口部近傍の内周面に接着されているチャック部とを有する包装袋であって、前記チャック部は、対向する位置で前記内周面に接着されている雄部及び第1基部を有する第1部分と雌部及び第2基部を有する第2部分とからなり、前記第1基部及び/又は前記第2基部は、前記内周面との間の一部に未接着領域を有し、前記未接着領域において、前記袋本体部の内周面と前記第1基部及び/又は前記第2基部との間には通気可能な少なくとも1つの通路が形成されており、前記通路における前記開口部側の端部の開口径は、前記袋本体部の底部側の端部の開口径よりも大きいため、ガス等が発生する内容物(味噌、洗剤等)を充填する、揮発成分を利用する内容物(芳香剤、消臭剤等)を充填する場合などに、袋本体部と外部との間をガスや揮発成分等を含む空気がスムーズに通過することができ、これらの内容物を長期間安定して充填しておくことができる。
それゆえに、ガス等が発生する内容物(味噌、洗剤等)を充填する、揮発成分を利用する内容物(芳香剤、消臭剤等)を充填する等、通気可能な袋としても幅広く利用することができる。
加えて、空気を通すための通路が、チャック部の取り付けと同時に形成されるので、包装袋の製造時に、通路を設ける別工程が不要となり、製造効率に優れている。
また、チャック部の構造自体を加工していないので、チャックが閉め難くなる等の閉め損ねが生じ難い。
さらに、本発明に係る包装袋によれば、電子レンジによる加熱が可能であるため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、袋本体部が折れ曲がったとしても、通路を確保することができるため、袋本体部内に生じる蒸気を袋本体部の外に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、容易且つ安定に飲食品等の内容物を加熱調理することができる。
加えて、前記通路における前記開口部側の端部の開口径は、前記袋本体部の底部側の端部の開口径よりも大きいため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、通路において底部側の端部から開口部側の端部に向けて圧力が低くなるように圧力差を形成できる。
この圧力差のため、袋本体部の蒸気を外部に円滑に放出することができる。
そのため、電子レンジ等により飲食品等の内容物を本発明の包装袋ごと加熱した際に、袋体の外に蒸気を十分に逃がすことができ、チャック部が意図せず外れてしまう虞がなく、且つ加熱による飲食品等の内容物への蒸らし効果を十分に得ることができる。
それゆえに、本発明に係る包装袋は、例えば、調理された内容物(完成品)を充填して加熱する、具材を充填しておき加熱前に調味料を追加する、調味料を充填しておき加熱前に具材を追加する、食品以外(タオル、おしりふき、湿布、液体の薬等)の用途に使用する等、レンジ等による加熱が可能な袋として幅広く利用することができる。
1 包装袋
11 比較例の包装袋
2 袋本体部
21 開口部
22 底部
23 内周面
24 シール部
3 チャック部
3A 第1部分
3A1 雄部
3A2 第1基部
3B 第2部分
3B1 雌部
3B2 第2基部
34 接着領域
35 非接着領域
4 通路
41 底部側の端部
41D 底部側の端部の開口径
42 開口部側の端部
42D 開口部側の端部の開口径
43 直線部
44 拡大部
45 側部
D 空気(蒸気)の流れ
G 接着層

Claims (8)

  1. 上方に開口部を有する袋本体部と、
    前記袋本体部の前記開口部近傍の内周面に接着されているチャック部とを有する包装袋であって、
    前記チャック部は、対向する位置で前記内周面に接着されている雄部及び第1基部を有する第1部分と雌部及び第2基部を有する第2部分とからなり、
    前記第1基部及び/又は前記第2基部は、前記内周面との間の一部に未接着領域を有し、
    前記未接着領域において、前記袋本体部の内周面と前記第1基部及び/又は前記第2基部との間には通気可能な少なくとも1つの通路が形成されており、
    前記通路における前記開口部側の端部の開口径は、前記袋本体部の底部側の端部の開口径よりも大きく、
    前記通路は、前記底部側の端部から前記底部側の端部の開口径と同じ開口径で延びる直線部と、前記直線部の端部から前記開口部側の端部に向かうにつれて開口径が拡大する拡大部とを有する
    ことを特徴とする、包装袋。
  2. 電子レンジによる加熱が可能であることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記通路における前記底部側の端部の開口径と前記開口部側の端部の開口径の比率が、1:1.1〜1:6であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装袋。
  4. 前記通路は、前記袋本体部における前記チャック部が延びる方向の中心部に1つ設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の包装袋。
  5. 複数の前記通路は、互いに間隔を空けて設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の包装袋。
  6. 前記通路における前記底部側の端部と前記開口部側の端部を夫々結ぶ両側の側部は、直線形状、曲線形状、あるいは直線と曲線を組み合わせた形状であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の包装袋。
  7. 前記直線部は、前記雄部及び/又は前記雌部を越えて前記開口部側まで延び、
    前記拡大部は、前記雄部及び/又は前記雌部よりも前記開口部側に位置していることを特徴とする、請求項に記載の包装袋。
  8. 前記底部は、袋本体部が自立可能となるようにガゼット部を有していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか1項に記載の包装袋。
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