JP6576737B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来、電源の出力側に電流検出部を設けることなく、電源の入力側に入力電圧を検出するセンサーを設け、検出した入力電圧に基づいて出力電圧を求めるものが各種提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、例えば、電源の入力側に設置された電流センサーの検出結果に基づいて、出力電流を求めるために、入力電圧センサー及び出力電圧センサーの検出結果を利用するもの、又はDSP等により演算されたデューティの値を使用するもの等がある。
特許第5557051号公報 特開2012−90406号公報 特開2015−89192号公報
しかし、上記で説明した従来技術は、何れの場合もトランスに流れる励磁電流を加味するものではない。そのため、トランスの二次側に流れる電流が励磁電流分だけ小さくなる点については考慮されていない。したがって、従来技術においては、出力電流は、大電流領域の場合、負荷電流から出力電流を求めたとしても大きな誤差は生じないものの、小電流領域の場合、出力電流の精度が悪くなるものであった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小電流領域であっても、精度よく出力電流を求めることができる電力変換装置を提供することである。
本発明に係る電力変換装置は、直流を交流に変換するスイッチング回路と、前記スイッチング回路に接続されたトランスと、前記トランスの二次側に設けられ、前記トランスの二次巻線に生じる出力電流を整流する整流回路と、前記整流回路により整流された電流を平滑化する平滑回路とを備えた電源装置であって、前記トランスの一次巻線の巻数と、前記トランスの二次巻線の巻数と、前記スイッチング回路から前記トランスの一次巻線に流れる負荷電流と、前記トランスの一次巻線に生じる励磁電流の平均値とに基づいて、前記出力電流を求める演算部と、前記演算部により、前記出力電流と、前記平滑回路が出力する出力電圧とから求められる前記一次巻線に印加される電圧のデューティ比に基づいて、前記スイッチング回路の駆動を制御する駆動部とを備えることを特徴とするものである。
本発明に係る電力変換装置によれば、小電流領域であっても、精度よく出力電流を求めることができる。
また、本発明に係る電力変換装置において、前記演算部は、前記一次巻線の巻数、前記二次巻線の巻数、前記負荷電流、及び前記励磁電流により前記出力電流を求める際、前記スイッチング回路に入力される入力電圧と、前記一次巻線のインダクタと並列に生じる励磁インダクタと、前記デューティ比とに基づいて、前記励磁電流を求めることが好ましい。
この電力変換装置によれば、小電流領域から大電流領域に至るまでの全ての電流領域において、特に顕著に精度よく出力電流Ioutを求めることができる。
また、本発明に係る電力変換装置は、直流を交流に変換するスイッチング回路と、前記スイッチング回路に接続されたトランスと、前記トランスの二次側に設けられ、前記トランスの二次巻線に生じる出力電流を整流する整流回路と、前記整流回路により整流された電流を平滑化する平滑回路とを備えた電源装置であって、前記トランスの一次巻線の巻数と、前記トランスの二次巻線の巻数と、前記スイッチング回路から前記トランスの一次巻線に流れる負荷電流と、前記トランスの一次巻線に生じる励磁電流とに基づいて、前記出力電流を求める演算部と、前記演算部により、前記出力電流と、前記平滑回路が出力する出力電圧とから求められる前記一次巻線に印加される電圧のデューティ比に基づいて、前記スイッチング回路の駆動を制御する駆動部と、前記トランスの一次巻線側に設けられ、前記負荷電流を検出するカレントトランスと、前記スイッチング回路の入力側に設けられ、前記入力電圧を検出する入力電圧検出部と、前記演算部により、前記スイッチング回路に入力される入力電圧と、前記一次巻線のインダクタと並列に生じる励磁インダクタと、前記デューティ比とに基づいて、前記励磁電流が求められる際、前記カレントトランスの特性値と、前記入力電圧検出部により検出された前記入力電圧と、前記カレントトランスにより検出された前記負荷電流とに基づいて、前記入力電圧と前記負荷電流との相関関係を線形に補正する電流補正部と、を備え、前記演算部は、前記一次巻線の巻数、前記二次巻線の巻数、前記負荷電流、及び前記励磁電流により前記出力電流を求める際、前記スイッチング回路に入力される入力電圧と、前記一次巻線のインダクタと並列に生じる励磁インダクタと、前記デューティ比とに基づいて、前記励磁電流を求めることを特徴とするものである。
この電力変換装置によれば、カレントトランスにより検出した電流値を安価かつ容易な方法で補正することができる。
本発明によれば、負荷電流から出力電流を求める際、励磁電流を考慮することにより、トランスの二次側に流れる出力電流に励磁電流による変動分を反映させるため、小電流領域であっても、精度よく出力電流を求めることができる電力変換装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るトランスTに生じる励磁電流Imを説明する図である。 第1の実施形態に係る電力変換装置1の制御例を説明するフローチャートである。 第1の実施形態に係るトランスTの一次側及び二次側で生じる各種波形の一例を説明する図である。 第1の実施形態に係る励磁電流Imの波形の詳細について説明する図である。 第2の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。 第2の実施形態に係る電力変換装置1の制御例を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る微小電流領域Aから定常電流領域Bにかけての電流及び電圧の測定値及び計算値の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る微小電流領域Aから定常電流領域Bにかけての電流及び電圧の具体的な測定点の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。 第4の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、電力変換装置1は、スイッチング回路11、スイッチング回路11に接続されたトランスT、トランスTの二次側に設けられた整流回路13、及び平滑回路15を備える。また、電力変換装置1は、制御部17及び駆動部18を備える。また、電力変換装置1は、カレントトランスCT、入力電圧検出部21、及び出力電圧検出部25を備える。
なお、スイッチング回路11の入力側には、コンデンサC1が並列に接続されている。コンデンサC1には、ヒューズ3を介して、直流電源2が設けられている。また、平滑回路15の出力側には、負荷4が接続されている。
直流電源2は、高電圧の電源であり、例えば、複数のセルが接続された組電池からなり、車両に搭載される。なお、直流電源2は、一次電池又は二次電池のような安定した直流電圧を供給するものであればよい。
スイッチング回路11は、直流を交流に変換するものであり、具体的には、複数のスイッチング素子Q1〜Q4からなる。複数のスイッチング素子Q1〜Q4のそれぞれは、例えば、光MOSFETからなるフルブリッジ構成のインバータとして機能するものである。スイッチング回路11は、スイッチング素子Q1,Q4と、スイッチング素子Q2,Q3とが交互にターンオンすることにより、直流電源2から供給される直流電圧を交流電圧に変換し、トランスTに供給する。
なお、スイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q2とは直列に接続され、スイッチング素子Q3と、スイッチング素子Q4とは直列に接続されているが、直列に接続されたもの同士が同時にターンオンすることがないように、ターンオンのタイミングは調整されている。
なお、複数のスイッチング素子Q1〜Q4のそれぞれには、寄生ダイオード及び寄生容量が含まれる。
トランスTは、一次側には一次巻線T1が巻回され、二次側には二次巻線T2が巻回されたものである。整流回路13は、トランスTの二次巻線T2に生じる電流を整流するものである。整流回路13は、例えば、スイッチング素子Q5と、スイッチング素子Q6とからなる。スイッチング素子Q5,Q6のそれぞれは、例えば、光MOSFETからなる。スイッチング素子Q5,Q6のそれぞれには、寄生ダイオード及び寄生容量が含まれる。
平滑回路15は、整流回路13により整流された電流を平滑化するものであり、平滑用インダクタL1及び出力コンデンサC2を備える。平滑用インダクタL1は、トランスTのセンタータップ側と接続されたものである。出力コンデンサC2は、平滑用インダクタL1と、整流回路13との間に接続されたものであり、平滑回路15の出力電圧Voutを負荷4に供給するものである。
入力電圧検出部21は、スイッチング回路11の入力側に設けられ、入力電圧Vinを検出するものである。出力電圧検出部25は、出力コンデンサC2の出力側に設けられ、出力電圧Voutを検出するものである。カレントトランスCTは、トランスTの一次巻線T1側に設けられ、負荷電流Ipを検出するものである。
制御部17は、駆動部18を制御するものであり、例えば、マイコンを主体に構成されるものである。制御部17は、絶対値回路171及び演算部172を備える。絶対値回路171は、カレントトランスCTの検出結果の絶対値をとり、その結果を演算部172に供給するものである。
演算部172は、トランスTの一次巻線T1の巻数Npと、トランスTの二次巻線T2の巻数Nsと、スイッチング回路11からトランスTの一次巻線T1に流れる負荷電流Ipと、トランスTの一次巻線T1に生じる励磁電流Imとに基づいて、出力電流Ioutを求めるものである。
演算部172は、一次巻線T1の巻数Np、二次巻線T2の巻数Ns、負荷電流Ip、及び励磁電流Imにより出力電流Ioutを求める際、スイッチング回路11に入力される入力電圧Vinと、一次巻線T1のインダクタと並列に生じる励磁インダクタLmと、一次巻線T1に印加される電圧Vpのデューティ比Dとに基づいて、励磁電流Imを求める。
演算部172は、励磁電流Imを求める際、出力電流Iout及び出力電圧Voutと、出力電流設定値及び出力電圧設定値とに基づいて、デューティ比Dを求める。
駆動部18は、パルス生成部181及びドライブ回路182を備え、演算部172により、出力電流Ioutと、平滑回路15が出力する出力電圧Voutとから求められた一次巻線T1に印加される電圧Vpのデューティ比Dに基づいて、スイッチング回路11の駆動を制御するものである。パルス生成部181は、デューティ比Dに基づいて、パルス信号を生成し、生成したパルス信号をドライブ回路182に供給する。ドライブ回路182は、パルス生成部181から供給されたパルス信号に基づいて、スイッチング素子Q1〜Q4のそれぞれのゲートの駆動を制御する。
次に、負荷電流Ip及び励磁電流Imについて図2を用いて具体的に説明する。図2は、第1の実施形態に係るトランスTに生じる励磁電流Imを説明する図である。トランスTの一次巻線T1を流れる負荷電流Ip’と、トランスTの二次巻線T2に生じる負荷電流Isとは、一次巻線T1の巻数Npと、二次巻線T2の巻数Nsとを用いて、次式(1)に表される。
式(1)において、トランスTの一次巻線T1を流れる負荷電流Ip’は、トランスTの一次巻線T1に流れる負荷電流Ipと、励磁電流Imとを用いて、次式(2)に表される。
よって、式(1)と式(2)とから、トランスTの二次巻線T2に生じる負荷電流Isは、次式(3)に表される。
負荷4に流れる出力電流Ioutの大きさは、平滑回路15に流れる負荷電流Isの平均値と同じである。よって、励磁電流Imを正確に求めることができれば、精度よい出力電流Ioutの大きさは、トランスTの一次巻線T1に流れる負荷電流Ipより求めることができるものである。
次に、図3を用いて電力変換装置1の制御例を説明しつつ、図4及び図5を用いて励磁電流Im及び出力電流Ioutの演算処理の詳細について説明する。図3は、第1の実施形態に係る電力変換装置1の制御例を説明するフローチャートである。図4は、第1の実施形態に係るトランスTの一次側及び二次側で生じる各種波形の一例を説明する図である。図5は、第1の実施形態に係る励磁電流Imの波形の詳細について説明する図である。
(ステップS11)
演算部172は、入力電圧Vinと、励磁インダクタLmと、デューティ比Dとに基づいて励磁電流Imを求める。
(ステップS12)
演算部172は、一次巻線T1の巻数Np、二次巻線T2の巻数Ns、負荷電流Ip、及び励磁電流Imに基づいて、出力電流Ioutを求める。
出力電流Ioutは、トランスTの二次側の電流、すなわち、トランスTの二次巻線T2に生じる負荷電流Isが平滑回路15により平滑化された電流であり、負荷電流Isの平均値と等しく、次式(4)により表される。
よって、式(3)及び式(4)より、次式(5)が導出される。
したがって、出力電流Ioutは、次式(5)から導出される次式(6)に表されるように、トランスTの一次側の電流、すなわち、トランスTの一次巻線T1に流れる負荷電流Ipが絶対値回路171を通過した値の平均値と、励磁電流Imの絶対値の平均値とにより求められる。
負荷電流Ipの絶対値の平均値は、電力変換装置1の回路構成より検出可能なものである。一方、励磁電流Imの絶対値の平均値は、次式(7)により表される。
励磁電流Imの絶対値の波形は、図5に示すように、台形波となる。励磁電流Imの振幅は、次式(8)に表される。
式(8)に示されるデューティ比Dは、次式(9)で表されるように、電力伝送期間の比率であり、図5に示すようになる。以上の式(7)〜(9)から、励磁電流Imの絶対値の平均値は、次式(10)に表されるように求められる。
これにより、出力電流Ioutは、式(4)〜式(6)に示すように、負荷電流Ipの絶対値の平均値から励磁電流Imの絶対値の平均値を差し引き、巻数Npと巻数Nsとの巻数比を重み付けすることにより、求められるものである。
なお、デューティ比Dは、演算部172により求められるものであるが、次式(11)に表されるように、入力電圧Vinと、出力電圧Voutと、巻数Npと巻数Nsとの巻数比とにより求めることもできる。
(ステップS13)
駆動部18は、出力電流Ioutと、出力電圧Voutとから求められたデューティ比Dに基づいて、スイッチング回路11の駆動を制御する。
なお、ステップS11及びステップS12の処理により、出力電流Ioutを演算する処理が実行される。また、ステップS13の処理により、駆動制御処理が実行される。
以上の説明から、第1の実施形態においては、電力変換装置1は、一次巻線T1の巻数Npと、二次巻線T2の巻数Nsと、負荷電流Ipと、励磁電流Imとに基づいて、出力電流Ioutを求める。これにより、励磁電流Imが考慮されるため、出力電流Ioutが精度よく求められる。
換言すれば、電力変換装置1は、負荷電流Ipから出力電流Ioutを求める際、励磁電流Imを考慮することにより、トランスTの二次側に流れる出力電流Ioutに励磁電流Imによる変動分を反映させるため、小電流領域であっても、精度よく出力電流Ioutを求めることができる。
具体的には、電力変換装置1は、出力電流Ioutを求める際、入力電圧Vinと、励磁インダクタLmと、一次巻線T1に印加される電圧Vpのデューティ比Dとに基づいて、励磁電流Imを求める。これにより、励磁電流Imは、演算により求められる。一方、負荷電流Ipは、カレントトランス23を介して検出できる。よって、検出結果である負荷電流Ipと、演算結果である励磁電流Imとに基づいて求められた出力電流Ioutは、特に顕著に精度よく演算されたものとなる。よって、電力変換装置1は、小電流領域から大電流領域に至るまでの全ての電流領域において、特に顕著に精度よく出力電流Ioutを求めることができる。
以上、第1の実施形態に係る電力変換装置1は、直流を交流に変換するスイッチング回路11と、スイッチング回路11に接続されたトランスTと、トランスTの二次側に設けられ、トランスTの二次巻線T2に生じる出力電流Ioutを整流する整流回路13と、整流回路13により整流された電流を平滑化する平滑回路15とを備えた電力変換装置1であって、トランスTの一次巻線T1の巻数Npと、トランスTの二次巻線T2の巻数Nsと、スイッチング回路11からトランスTの一次巻線T1に流れる負荷電流Ipと、トランスTの一次巻線T1に生じる励磁電流Imとに基づいて、出力電流Ioutを求める演算部172と、演算部172により、出力電流Ioutと、平滑回路15が出力する出力電圧Voutとから求められた一次巻線T1に印加される電圧Vpのデューティ比Dに基づいて、スイッチング回路11の駆動を制御する駆動部18とを備えるものである。
このような構成により、電力変換装置1は、小電流領域であっても、精度よく出力電流Ioutを求めることができる。
また、第1の実施形態に係る電力変換装置1において、演算部172は、一次巻線T1の巻数Np、二次巻線T2の巻数Ns、負荷電流Ip、及び励磁電流Imにより出力電流Ioutを求める際、スイッチング回路11に入力される入力電圧Vinと、一次巻線T1のインダクタと並列に生じる励磁インダクタLmと、デューティ比Dとに基づいて、励磁電流Imを求めるものである。
このような構成により、電力変換装置1は、小電流領域から大電流領域に至るまでの全ての電流領域において、特に顕著に精度よく出力電流Ioutを求めることができる。
<第2の実施形態>
図6は、第2の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。第2の実施形態において、第1の実施形態と同様な構成については同一の符号を付し、その説明については省略する。第1の実施形態と異なる回路構成は、カレントトランスCTの検出結果が送信される電流検出部27が設けられ、電流検出部27と、絶対値回路171との間に電流補正部174が設けられた点である。
カレントトランスCTは、電流を検出する回路構成として設けられるものであるが、微小電流領域Aでは、カレントトランスCTに二次側において出力電流Ioutに対するコアの励磁電流ImCTの占める割合が大きくなる。この結果、電流を検出する際の出力直線性が低下する恐れがある。
そこで、第2の実施形態に係る電力変換装置1では、検出した電流値を安価かつ容易に補正する。具体的には、図6の電流補正部174は、カレントトランスCTの特性値と、入力電圧検出部21により検出された入力電圧Vinと、カレントトランスCTにより検出された負荷電流Ipとに基づいて、入力電圧Vinと負荷電流Ipとの相関関係を線形に補正する。
次に、検出した電流値の補正処理を含めた制御例について図7を用いて説明しつつ、補正処理の詳細について図8及び図9を用いて説明する。図7は、第2の実施形態に係る電力変換装置1の制御例を説明するフローチャートである。図8は、第2の実施形態に係る微小電流領域Aから定常電流領域Bにかけての電流及び電圧の測定値及び計算値の一例を示す図である。図9は、第2の実施形態に係る微小電流領域Aから定常電流領域Bにかけての電流及び電圧の具体的な測定点の一例を示す図である。
(ステップS31)
電流補正部174は、負荷電流Ipと、入力電圧Vinとの相関関係が線形に補正されているか否かを判定する。負荷電流Ipと、入力電圧Vinとの相関関係が線形に補正されている場合、ステップS33に進む。一方、負荷電流Ipと、入力電圧Vinとの相関関係が線形に補正されていない場合、ステップS32に進む。
(ステップS32)
電流補正部174は、負荷電流Ipと、入力電圧Vinとの相関関係を線形に補正する。具体的には、入力電圧検出部21で検出される電圧値と、電流検出部27で検出される電流値との相関関係が図8に示すように得られる。検出された電圧値と、検出された電流値とは、傾きを2つ持つ1次の関数特性に近似することができる。ここでは、図8に示すように、微小電流領域Aと、定常電流領域Bとに検出された電圧値及び電流値の特性を分け、微小電流領域A及び定常電流領域Bに後述する補正係数k1,k2,a1,a2を用意し、補正処理を実行する。
より具体的には、計算値は次式(12)のように1次関数で表され、測定値は次式(13)及び次式(14)のような1次関数で表される。このうち、次式(13)は、微小電流領域Aに対応し、次式(14)は、定常電流領域Bに対応する。
ここで、xは電流を表し、yは計算より求められる電圧値を表し、y1,y2は測定された電圧値を表す。補正係数kは、カレントトランスCTの特性から得られるものであり、補正係数k1,k2,a1,a2の値は測定した値から得られるものである。
図8に示すように、微小電流領域Aと定常電流領域Bとに分けて補正する場合、次式(15),次式(16)に示すように表される。
次に、図9を用いて補正係数k1,k2,a1,a2の導出について説明する。図9に示すように、3点の測定点が得られると想定する。測定点(X1,Y1),(X2,Y2)は式(13)を満たし、測定点(X2,Y2),(X3,Y3)は式(14)を満たす。これにより、微小電流領域Aに対応するものは次式(17)で表される。よって、次式(17)から次式(18),(19)を導出することにより、補正係数k1,a1が求められる。一方、定常電流領域Bに対応するものは次式(20)に表される。よって、次式(20)から次式(21),(22)を導出することにより、補正係数k2,a2が求められる。
(ステップS33)
演算部172は、出力電流演算処理を実行する。出力電流演算処理は、上記で説明したステップS11及びステップS12の処理である。
(ステップS34)
駆動部18は、駆動制御処理を実行する。駆動制御処理は、上記で説明したステップS13の処理である。
なお、ステップS31及びステップS32の処理により、電流補正処理が実行される。
以上の説明から、第2の実施形態において、電力変換装置1は、負荷電流Ipと、入力電圧Vinとの線形性を担保するものである。具体的には、負荷電流IpがカレントトランスCTを介して検出される場合、負荷電流Ipの検出精度は、カレントトランスCTの特性に依存する。カレントトランスCTは、小電流領域、特に、微小電流領域Aにおいて、励磁電流ImCTの影響を受けやすい。つまり、カレントトランスCTの一次側を流れる負荷電流Ipが微小電流領域Aに相当するものであれば、カレントトランスCTの二次側で生じる電流は、カレントトランスCTで生じる励磁電流ImCTの占める割合が大きくなる。
そこで、電力変換装置1は、演算部172により励磁電流Imが求められる際、カレントトランスCTの特性値と、入力電圧検出部21により検出された入力電圧Vinと、カレントトランスCTにより検出された負荷電流Ipとに基づいて、入力電圧Vinと負荷電流Ipとの相関関係を線形に補正する。
具体的には、上記で説明したように、電力変換装置1は、微小電流領域Aと、定常電流領域Bとのそれぞれの測定値におけるカレントトランスCTの特性から得られる補正係数k1,k2,a1,a2を含む一次関数と、全体の電流領域の計算値におけるカレントトランスCTの特性から得られる補正係数kを利用することにより、カレントトランスCTにより検出した電流値を安価かつ容易な方法で補正することができる。
このようにすることで、電力変換装置1は、微小電流領域Aで計算値からのずれに対して精度のよい補正をすることができる。また、電力変換装置1は、電流値の補正をマイコン内の処理で行うことにより、追加の回路を必要としないため、コストを低減することができる。さらに、補正係数k,k1,k2,a1,a2は、ソフトウェアにて変更できるものであるため、カレントトランスCTのバラツキに応じた補正をすることができる。
以上、第2の実施形態に係る電力変換装置1は、トランスTの一次巻線T1側に設けられ、負荷電流Ipを検出するカレントトランスCTと、スイッチング回路11の入力側に設けられ、入力電圧Vinを検出する入力電圧検出部21と、演算部172により、入力電圧Vinと、励磁インダクタLmと、デューティ比Dとに基づいて、励磁電流Imが求められる際、カレントトランスCTの特性値と、入力電圧検出部21により検出された入力電圧Vinと、カレントトランスCTにより検出された負荷電流Ipとに基づいて、入力電圧Vinと負荷電流Ipとの相関関係を線形に補正する電流補正部174とをさらに備えるものである。
このような構成により、カレントトランスCTにより検出した電流値を安価かつ容易な方法で補正することができる。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。第3の実施形態において、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様な構成については同一の符号を付し、その説明については省略する。
図10に示すように、カレントトランスCTは、スイッチング回路11の入力側に設けられている。カレントトランスCTの二次側における励磁電流ImCTの影響により微小電流領域Aで計算値と測定値とにずれが生じる場合、電流の測定値と、電圧の測定値とが補正係数k,k1,k2,a1,a2を用いて補正されればよい。よって、その電流の検出箇所は特に限定されるものではないため、図10に示すような位置であってもよい。
以上、第3の実施形態に係る電力変換装置1は、スイッチング回路11の入力側に設けられ、電流を検出するカレントトランスCTと、スイッチング回路11の入力側に設けられ、入力電圧Vinを検出する入力電圧検出部21と、演算部172により、入力電圧Vinと、励磁インダクタLmと、デューティ比Dとに基づいて、励磁電流Imが求められる際、カレントトランスCTの特性値と、入力電圧検出部21により検出された入力電圧Vinと、カレントトランスCTにより検出された電流とに基づいて、入力電圧Vinと電流との相関関係を線形に補正する電流補正部174とをさらに備えるものである。
このような構成により、カレントトランスCTにより検出した電流値を安価かつ容易な方法で補正することができる。
<第4の実施形態>
図11は、第4の実施形態に係る電力変換装置1の構成例を示す図である。第4の実施形態において、第1の実施形態〜第3の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明については省略する。
図11に示すように、カレントトランスCTは、平滑回路15の出力側に設けられている。カレントトランスCTの二次側における励磁電流ImCTの影響により微小電流領域Aで計算値と測定値とにずれが生じる場合、電流の測定値と、電圧の測定値とが補正係数k,k1,k2,a1,a2を用いて補正されればよい。よって、その電流の検出箇所は特に限定されるものではないため、図11に示すような位置であってもよい。
以上、第4の実施形態に係る電力変換装置1は、平滑回路15の出力側に設けられ、電流を検出するカレントトランスCTと、スイッチング回路11の入力側に設けられ、入力電圧Vinを検出する入力電圧検出部21と、演算部172により、入力電圧Vinと、励磁インダクタLmと、デューティ比Dとに基づいて、励磁電流Imが求められる際、カレントトランスCTの特性値と、入力電圧検出部21により検出された入力電圧Vinと、カレントトランスCTにより検出された電流とに基づいて、入力電圧Vinと電流との相関関係を線形に補正する電流補正部174とをさらに備えるものである。
このような構成により、カレントトランスCTにより検出した電流値を安価かつ容易な方法で補正することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、第1の実施形態においてスイッチング回路11は、4つのスイッチング素子Q1〜Q4からなるフルブリッジインバータであったが、これに限らず、インバータの機能を実現する回路構成であればよい。
加えて、第2の実施形態において微小電流領域Aと、定常電流領域Bとの2つの領域に分けた補正処理により、負荷電流Ipと、入力電圧Vinとの線形性を担保させる一例を説明したが、これに限らず、3つ以上の複数の領域に分けた補正処理を行ってもよい。
1 :電力変換装置
2 :直流電源
3 :ヒューズ
4 :負荷
11 :スイッチング回路
13 :整流回路
15 :平滑回路
17 :制御部
18 :駆動部
21 :入力電圧検出部
25 :出力電圧検出部
27 :電流検出部
171 :絶対値回路
172 :演算部
174 :電流補正部
181 :パルス生成部
182 :ドライブ回路

Claims (3)

  1. 直流を交流に変換するスイッチング回路と、
    前記スイッチング回路に接続されたトランスと、
    前記トランスの二次側に設けられ、前記トランスの二次巻線に生じる出力電流を整流する整流回路と、
    前記整流回路により整流された電流を平滑化する平滑回路と
    を備えた電源装置であって、
    前記トランスの一次巻線の巻数と、前記トランスの二次巻線の巻数と、前記スイッチング回路から前記トランスの一次巻線に流れる負荷電流と、前記トランスの一次巻線に生じる励磁電流の平均値とに基づいて、前記出力電流を求める演算部と、
    前記演算部により、前記出力電流と、前記平滑回路が出力する出力電圧とから求められる前記一次巻線に印加される電圧のデューティ比に基づいて、前記スイッチング回路の駆動を制御する駆動部と
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記演算部は、
    前記一次巻線の巻数、前記二次巻線の巻数、前記負荷電流、及び前記励磁電流により前記出力電流を求める際、
    前記スイッチング回路に入力される入力電圧と、前記一次巻線のインダクタと並列に生じる励磁インダクタと、前記デューティ比とに基づいて、前記励磁電流を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 直流を交流に変換するスイッチング回路と、
    前記スイッチング回路に接続されたトランスと、
    前記トランスの二次側に設けられ、前記トランスの二次巻線に生じる出力電流を整流する整流回路と、
    前記整流回路により整流された電流を平滑化する平滑回路と
    を備えた電源装置であって、
    前記トランスの一次巻線の巻数と、前記トランスの二次巻線の巻数と、前記スイッチング回路から前記トランスの一次巻線に流れる負荷電流と、前記トランスの一次巻線に生じる励磁電流とに基づいて、前記出力電流を求める演算部と、
    前記演算部により、前記出力電流と、前記平滑回路が出力する出力電圧とから求められる前記一次巻線に印加される電圧のデューティ比に基づいて、前記スイッチング回路の駆動を制御する駆動部と、
    前記トランスの一次巻線側に設けられ、前記負荷電流を検出するカレントトランスと、
    前記スイッチング回路の入力側に設けられ、前記入力電圧を検出する入力電圧検出部と、
    前記演算部により、前記スイッチング回路に入力される入力電圧と、前記一次巻線のインダクタと並列に生じる励磁インダクタと、前記デューティ比とに基づいて、前記励磁電流が求められる際、前記カレントトランスの特性値と、前記入力電圧検出部により検出された前記入力電圧と、前記カレントトランスにより検出された前記負荷電流とに基づいて、前記入力電圧と前記負荷電流との相関関係を線形に補正する電流補正部と
    を備え、
    前記演算部は、
    前記一次巻線の巻数、前記二次巻線の巻数、前記負荷電流、及び前記励磁電流により前記出力電流を求める際、
    前記スイッチング回路に入力される入力電圧と、前記一次巻線のインダクタと並列に生じる励磁インダクタと、前記デューティ比とに基づいて、前記励磁電流を求める
    とを特徴とする電力変換装置。
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