JP6843094B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハーフブリッジ電流共振型の電力変換部を備えたスイッチング電源装置に関する。
スイッチング電源装置は、負荷に供給している出力電力又は出力電流をリアルタイムに検出する機能を備えているのが一般的であり、この検出結果は、負荷及びスイッチング電源装置の異常を検出したり、負荷及びスイッチング電源装置を保護したりするために使用される。
ハーフブリッジ電流共振型のコンバータは、出力電力や出力電流を検出するのが簡単でないことが知られており、この問題を解決するため、従来から様々な検出回路が提案されている。例えば、特許文献1に開示されているように、トランスの1次巻線と直列に挿入された共振用コンデンサに流れる共振用コンデンサ電流を検出する電流検出部と、検出された共振用コンデンサ電流を電圧信号に変換し、この電圧信号を整流することなく、スイッチングの半周期分(各スイッチ素子がターンオンするタイミングを起点とする半周期分)を平均化する処理を行い、平均化した電圧値を負荷電流(出力電流)に対応した値とみなす負荷電流抽出部とを備えたスイッチング電源装置があった。負荷電流抽出部は、抵抗、コンデンサ及びスイッチで構成された平均化回路を有し、スイッチを所定のタイミングでオンオフさせることによって、電圧信号の半周期分を平均化している。
ハーフブリッジ電流共振型は、出力電圧の設定値が可変されたり入力電圧や出力電流が変化したりすると、スイッチング周波数が変化して共振用コンデンサ電流の大きさや波形も大きく変化する。したがって、通常は、共振用コンデンサ電流を観測して出力電流を検出するのは難しいが、特許文献1のスイッチング電源装置の構成であれば、原理的には出力電流を一定の精度で検出することができる。
特開2012−170218号公報
特許文献1のスイッチング電流装置は、共振用コンデンサ電流の電圧信号の半周期分を精度よく平均化することが求められるが、実際にはかなり難しい。例えば、上記の平均化回路を使用すると、スイッチがターンオフした瞬間にスイッチの両端に高電圧が印加され、これによって発生するスイッチングノイズが大きな誤差要因となるので、電圧信号の平均値を正確に抽出するのは容易ではない。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、出力電圧の設定値が可変されたり出力電流が変化したりしても出力電力又は出力電流を高精度に検出できるハーフブリッジ電流共振型のスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
本発明は、ハイサイド側及びローサイド側に配置された一対の素子であって、その両端に入力電圧が印加される一対の主スイッチング素子、1次巻線と2次巻線とで入出力を絶縁するトランス、前記1次巻線と直列の位置に挿入された共振用コンデンサ、及び前記2次巻線に発生する交流電圧を整流平滑して出力電圧を生成する整流平滑回路を有し、前記一対の主スイッチング素子は、前記共振用コンデンサを介して前記1次巻線に接続されており、前記主スイッチング素子がスイッチングすることによって前記入力電圧を所定の前記出力電圧に変換し、負荷に向けて出力するハーフブリッジ電流共振型の電力変換部と、前記主スイッチング素子をスイッチングさせ、そのスイッチング周波数を可変することによって前記出力電圧を制御するスイッチング制御部と、前記共振用コンデンサに流れる共振用コンデンサ電流の大きさを示す電流特性値を検出し、電流特性値情報として出力する電流特性値検出部と、前記入力電圧を検出し、入力電圧情報として出力する入力電圧検出部と、前記スイッチング周波数の値を示すスイッチング周波数情報と前記電流特性値情報と前記入力電圧情報とを取得し、当該各情報に基づいて、前記電力変換部の出力電力に対応した出力電力情報を生成する出力電力情報生成部とを備え、
前記電流特性値には、前記出力電力が一定の条件下で、その値が前記スイッチング周波数に応じて変化するスイッチング周波数依存特性があり、前記出力電力情報生成部には、あらかじめ、前記スイッチング周波数依存特性をキャンセルするための数式であって、前記入力電圧を変数として盛り込んだ数式が設定され、前記出力電力情報生成部は、前記電流特性値情報を取得すると、その時の前記入力電圧情報及び前記スイッチング周波数情報を取得し、取得した前記入力電圧情報から認識される前記入力電圧の値を代入した前記数式に基づく演算を行って、前記電流特性値情報から認識される前記電流特性値を、前記スイッチング周波数依存特性をキャンセルした値に補正し、補正した値を前記出力電力に対応した値とみなして前記出力電力情報を生成するスイッチング電源装置である。
前記電流特性値は、前記共振用コンデンサ電流のピーク値の絶対値であることが好ましい。
前記出力電力情報生成部は、生成した前記出力電力情報を外部出力する構成にすることができる。また、前記スイッチング制御部は、前記出力電力情報を取得し、前記出力電力情報から認識される前記出力電力の値が過電力基準値以下の時は、前記出力電圧が所定の設定値に保持されるように前記主スイッチング素子をスイッチングさせ、過電力基準値を超えている時は、前記主スイッチング素子のスイッチングを強制的に停止させる構成にすることができる。
本発明のスイッチング電源装置は、共振用コンデンサ電流の大きさを示す電流特性値(例えば、ピーク値の絶対値)を検出し、その電流特性値を、スイッチング周波数依存性をキャンセルした値に補正し、その補正した値を出力電力に対応した値とみなして出力電力信号を生成するという独特な動作を行う。この動作を行うことによって、出力電圧の設定値が可変されたり出力電流が変化したりしても、出力電力(又は出力電流)を高精度に把握することができる。
また、出力電力情報生成部をデジタルプロセッサ内に構成し、あらかじめ、スイッチング周波数依存特性をキャンセルするための数式を設定し、数式に基づく演算を行って上記の補正を実行する構成にすれば、出力電力情報生成部をよりコンパクトに構成することができる。
本発明のスイッチング電源装置の第一の実施形態を示すブロック図である。 図1のスイッチング制御部の内部構成の一例を示すブロック図である。 図1の電流特性値検出部の内部構成の一例を示すブロック図である。 出力電力情報生成部に設定された2つの数式の意味を説明するグラフ(a)、(b)である。 本発明のスイッチング電源装置の第二の実施形態を示すブロック図である。 図5のスイッチング制御部の内部構成の一例を示すブロック図である。 本発明のスイッチング電源装置の出力電力情報生成部をアナログ回路で構成した例を示す回路図である。
以下、本発明のスイッチング電源装置の第一実施形態について、図1〜図4に基づいて説明する。この実施形態のスイッチング電源装置10は、図1に示すように、ハーフブリッジ電流共振型の電力変換部12を備えている。電力変換部12は、入力電源14が接続される入力端子14a,14bの間に、2つの主スイッチング素子16(1),16(2)の直列回路が設けられている。主スイッチング素子16(1),16(2)は、例えばNチャネルのMOS型FETであり、主スイッチング素子16(1)がハイサイド側、主スイッチング素子16(2)がローサイド側に配置されている。ここでは、入力電源14が出力する入力電圧Viは、変動幅が非常に小さいとする。
ローサイド側の主スイッチング素子16(2)の両端には、トランス18の1次巻線18a、共振用コンデンサ20及び共振用インダクタ22の直列回路が接続されている。共振用インダクタ22は、トランス18のリーケージインダクタで代用してもよい。そして、トランス18の2次巻線18bには、2つの整流素子24と1つの平滑コンデンサ26とが接続され、いわゆるセンタタップ型の整流平滑回路が形成されている。
電力変換部12は、主スイッチング素子16(1),16(2)が互いに逆位相でスイッチングし、トランス18の1次巻線18aに交流電圧を発生させ、2次巻線18bに発生する交流電圧を整流平滑することによって出力電圧Voを生成する。そして、出力端子28a,28bの間に接続された負荷28に向けて、出力電圧Voと出力電流Io(出力電力Po)を供給する。
なお、電力変換部12は、1次巻線18a、共振用コンデンサ20及び共振用インダクタ22の直列回路をローサイド側の主スイッチング素子16(2)の両端に接続してあるが、ハイサイド側の主スイッチング素子16(1)の両端に接続してもよい。また、整流素子24はダイオードであるが、MOS型FET等の同期整流素子を使用してもよい。また、2次巻線18b及び整流平滑回路の構成はセンタタップ型であるが、ブリッジ整流型等の他の構成に変更してもよい。
スイッチング制御部30は、主スイッチング素子16(1),16(2)をスイッチングさせるための駆動パルスVg(1),Vg(2)を生成し、そのスイッチング周波数Fswを可変することによって出力電圧Voを制御するブロックであり、例えば図2に示すように、誤差増幅回路32と主スイッチング素子駆動回路34とで構成することができる。
誤差増幅回路32は、出力電圧Voの検出値Vo1と出力電圧Voの設定値に対応した基準電圧Vrとの差を増幅する反転増幅器32aを有し、その出力を絶縁用のフォトカプラ32bを介して制御電流I32として出力する。制御電流I32は、出力電圧Voを設定値と一致させる方向に増減し、出力電圧Voが設定値より高くなると増加し、設定値より低くなると減少する。出力電圧Voの設定値は、外部接続端子32cを通じて基準電圧Vrを変化させるよって可変することができる。
主スイッチング素子駆動回路34は、発振器34aと駆動パルス生成回路34bとで構成されている。発振器34aは、制御電流I32に基づいてスイッチング周波数Fswを決定し、駆動パルス生成回路は、発振器34aが決定したスイッチング周波数Fswの駆動パルスVg(1),Vg(2)を生成し、主スイッチング素子16(1),16(2)に向けて出力する。駆動パルスVg(1),Vg(2)は、ハイレベルとローレベルを繰り返す電圧パルスであり、主スイッチング素子16(1)は、駆動パルスVg(1)がハイレベルの時にオンし、主スイッチング素子16(2)は、駆動パルスVg(2)がハイレベルの時にオンする。
一般に、ハーフブリッジ電流共振型のコンバータは、スイッチング周波数Fswが固定された場合、出力電流Ioが小さくなると出力電圧Voが上昇し、出力電流Ioが大きくなると出力電圧Voが低下するという性質がある。したがって、例えば、出力電流Ioが小さくなって出力電圧Voが設定値より高くなると、誤差増幅回路32が出力する制御電流I32が大きくなり、主スイッチング素子駆動回路34は、制御電流I32の変化に応じて駆動パルスVg(1),Vg(2)のスイッチング周波数Fswを高くする。その結果、出力電圧Voが低下して、もとの設定値に戻る。反対に、出力電流Ioが大きくなって出力電圧Voが設定値より低くなると、制御電流I32が小さくなり、主スイッチング素子駆動回路34は、制御電流I32の変化に応じて駆動パルスVg(1),Vg(2)のスイッチング周波数Fswを低くする。その結果、出力電圧Voが低下して、もとの設定値に戻る。
このように、スイッチング制御部30は、スイッチング周波数Fswを可変することによって出力電圧Voを制御する。また、制御電流I32は出力電圧Voにほぼ比例して変化し、スイッチング周波数Fswは制御電流I32にほぼ比例して変化する。
電流特性値検出部36は、共振用コンデンサ20に流れる共振用コンデンサ電流I20の大きさを示す電流特性値を検出するブロックである。共振用コンデンサ電流I20は、正負方向にほぼ均等に振幅する交流電流であり、ここでは、ピーク値の絶対値を電流特性値I20pとしている。
電流特性値検出部36は、例えば図3に示すように、分流用コンデンサ36a及び電流検出用抵抗36bで成る直列回路を共振用コンデンサ20に並列接続し、共振用コンデンサ電流I20の一部を既知の比率で分流させる。そして、ダイオード36c及びコンデンサ36dで成るピークホールド型の整流平滑回路を電流検出用抵抗36bに並列接続し、電流検出用抵抗36bに発生する交流電圧をピークホールドして出力する。コンデンサ36dに並列接続された抵抗36eは放電用抵抗であり、ピークホールド動作を妨げない程度の大きい値に設定されている。したがって、電流特性値検出部36は、コンデンサ36dに発生する電圧、つまり電流特性値I20pにほぼ比例した直流電圧を生成し、電流特性情報J(I20p)として出力する。
電流特性値検出部36は、ダイオード36cがターンオフした瞬間にダイオード36cの両端に高電圧が印加されないので、誤差要因となるスイッチングノイズがほとんど発生せず、出力電流特性値I20pを精度よく検出することができる。なお、ダイオード36c及びコンデンサ36dで成る整流平滑回路は、電流検出用抵抗36bに発生する交流電圧を半波整流してピークホールドする構成になっているが、全波整流してピークホールドする構成にしてもよい。
出力電力情報生成部38は、スイッチング周波数Fswの値を示すスイッチング周波数情報J(Fsw)と電流特性値情報J(I20P)とを取得し、J(Fsw)とJ(I20P)に基づいて、電力変換部12の出力電力Poに対応した出力電力情報J(Po)を生成して出力するブロックである。ここでは、デジタルプロセッサ内に設けられている。
出力電力情報生成部38は、例えば図2に示すように、フォトカプラ32bの出力に電流検出用抵抗38aを挿入し、制御電流I32が流れることによって電流検出用抵抗38aに発生する電圧、つまりスイッチング周波数Fswにほぼ比例した直流電圧をスイッチング周波数情報J(Fsw)として取得する。
また、出力電力情報生成部38には、あらかじめ、次の数式(式(1)、(2))が設定されている。
Figure 0006843094
Figure 0006843094
式(1)は、左辺のIb(h)を算出する式であり、右辺の中ではIb,Fbが変数で、その他のIa1,Ia2,Fa1,Fa2は既知の定数である。また、式(2)は、左辺のPo(B)を算出する式であり、右辺の中ではIb(h)が変数で、その他のPk,Ia1は既知の定数である。以下、式(1)、(2)の意味について、図4(a)のグラフに基づいて説明する。
図4(a)において、プロットA1とA2は、スイッチング電源装置10の通電試験を行って測定したデータであり、出力電力Poを一定の基準値Pkに固定して、出力電圧Voの設定値を異なる値に変化させた時の、電流特性値I20pとスイッチング周波数Fswの測定値を各々プロットしたものである。例えば、プロットA1は、「Vo=5V、Io=20A、Po=100W」の条件で測定された「I20p=Ia1、Fsw=Fa1」のプロットであり、プロットA2は、「Vo=1V、Io=100A、Po=100W」の条件で測定された「I20p=Ia2(<Ia1)、Fsw=Fa2(>Fa1)」のプロットである。したがって、例えばプロットA1,A2を通る直線を描くと、その直線は、出力電力Poが一定の条件下における電流特性値I20pとスイッチング周波数Fswとの関係を近似的に表した直線となる。
式(1)の中の定数Ia1,Ia2,Fa1,Fa2は、上記の通電試験の測定値であり、分数の部分は、プロットA1,A2を通る直線の傾きを表している。また、式(2)の中の定数Ia1も上記通電試験の測定値であり、Pkは通電試験の条件を示す基準値である。特に、プロットA1,A2を通る直線の傾きは、電流特性値I20pのスイッチング周波数依存特性の特徴を強く示す数値と言える。
このように、式(1)、(2)の定数Ia1,Ia2,Fa1,Fa2,Pkは、スイッチング電源装置10の通電試験を行うことによって決定され、決定された値が出力電力情報生成部38に初期設定される。
スイッチング電源装置10が実際に稼働して負荷28に出力電力Po(B)を供給している時、出力電力情報生成部38は、出力電力Po(B)を次のような手順で把握する。まず、電流特性値情報J(I20p)を取得して電流特性値I20pがIbであることを認識し、さらにスイッチング周波数情報J(Fsw)を取得してスイッチング周波数FswがFbであることを認識する。つまり、スイッチング電源装置10が、図4(a)のプロットBで動作をしていることを認識する。
そして、IbとFbを式(1)に代入し、Ibの補正値であるIb(h)を計算する。式(1)は、「スイッチング電源装置10が、出力電力Po(B)の条件下で、スイッチング周波数Fa1で動作している」と仮定した時の電流特性値I20pの値(=補正値Ib(h))を、プロットBのIb,Fbに基づいて推定する式である。言い換えると、補正値Ib(h)は、スイッチング周波数Fa1を基準としてIbを規格化した値であり、電流特性値I20pが有するスイッチング周波数依存性をキャンセルした値と言うことができる。
電流特性値Ia1と補正値Ib(h)の比率Ia1/Ib(h)は、出力電力PkとPo(B)の比率Pk/Po(B)とほぼ等しくなる。したがって、出力電力情報生成部38は、式(1)で算出した補正値Ib(h)を式(2)に代入することによって、現在の出力電力Po(B)を算出することができる。そして、算出したPo(B)に対応した出力電力情報J(Po)を生成し、外部接続端子40を通じて外部出力する。また、その時の出力電圧Vo(B)の値が把握できていれば、出力電流Io(B)=Po(B)/Vo(B)を算出し、算出したIo(B)に対応した出力電流情報J(Io)を生成し、外部接続端子40を通じて外部出力することも可能である。
なお、図4(a)のグラフでは、プロットA1,A2を通る直線の下側にプロットBがあり、Ib(h)<Ia1となるので、現在の出力電力Po(B)が基準値Pkより小さいことが分かる。また、図4(b)のグラフでは、プロットA1,A2を通る直線の上側にプロットBがあり、Ib(h)>Ia1となるので、現在の出力電力Po(B)が基準値Pkより大きいことが分かる。
以上説明したように、スイッチング電源装置10は、共振用コンデンサ電流I20の大きさを示す電流特性値I20p(ピーク値の絶対値)を検出し、電流特性値I20pを、スイッチング周波数依存性をキャンセルした値に補正し、その補正した値を出力電力Poに対応した値とみなして出力電力情報J(Po)を生成するという独特な動作を行う。そして、この動作を行うことによって、出力電圧Voの設定値が可変されたり出力電流Ioが変化したりしても、出力電力Po(又は出力電流Io)を高精度に把握することができる。
また、出力電力情報生成部38は、すべての構成がデジタルプロセッサ内に設けられ、あらかじめ、スイッチング周波数依存特性をキャンセルするための式(1)、(2)が設定され、式(1)、(2)に基づく演算を行って上記の補正を実行する構成になっている。したがって、複数のディスクリート部品を組み合わせて構成するよりも、出力電力情報生成部をコンパクトに構成することができる。また、上記のように、スイッチング電源装置10の出荷検査で通電試験を行う時、その試験結果に基づいて式(1)、(2)に含まれる定数を決定することによって、装置毎の特性バラツキを容易に吸収することができる。
次に、本発明のスイッチング電源装置の第二の実施形態について、図5、図6に基づいて説明する。ここで、上記のスイッチング電源装置10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態のスイッチング電源装置42は、上記と同様の電力変換部12及び電流特性値検出部36を備えており、構成が異なるのは、スイッチング制御部30に代えてスイッチング制御部44が設けられ、出力電力情報生成部38に代えて出力電力情報生成部46が設けられている点である。
出力電力情報生成部46は、上記の出力電力情報生成部38と同じ動作を行って出力電力情報J(Po)を生成するが、生成した出力電力情報J(Po)を外部出力するのではなく、スイッチング制御部44に向けて出力する。
スイッチング制御部44は、上記の出力電力情報生成部30と同様の発振器34aと駆動パルス生成回路34bとを備え、出力電力情報J(Po)から出力電力Po認識し、出力電力Poが過電力基準値Pth以下の時は、出力電圧Voが所定の設定値に保持されるように主スイッチング素子16(1),16(2)をスイッチングさせ、出力電力Poが過電力基準値Pthを超えている時は、主スイッチング素子16(1),16(2)のスイッチングを強制的に停止させる。スイッチングを停止させる時は、例えば、発振器34a又は駆動パルス生成回路34bの動作を停止させてもよいし、駆動パルスVg(1),Vg(2)のハイレベルの時比率をゼロ%に保持させてもよい。
スイッチング電源装置42によれば、上記のスイッチング電源装置10と同様の効果を得ることができ、さらに、過剰電力を出力してスイッチング電源装置10や負荷28が破損したり焼損したりする事項を防止する過電力保護を行うことができる。例えば、図4(a)、(b)の通電試験を行う時、基準値Pkを過電力基準値Pthと等しい値にすれば、過電力保護の動作点を高い精度で初期設定することができる。
なお、本発明のスイッチング電源装置は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の出力電力情報生成部38,46に設定された式(1)、(2)は、電流特性値I20pとスイッチング周波数Fswに対応した式であるが、これらの式は、電流特性値情報J(I20p)やスイッチング周波数情報J(Fsw)の形態に応じて、実質同一の式に置き換えることができる。例えば、電流特性値情報J(I20p)が電流特性値I20pに比例したアナログ電圧信号で、スイッチング周波数情報J(Fsw)がスイッチング周波数Fswに比例したアナログ電圧信号である場合、式(1)、(2)をアナログ電圧同士の関係を表した式に置き換えれば、各アナログ電圧をそのまま式に代入して出力電圧Po(B)を算出することができる。
上記のように、電流特性値I20pには、出力電力Poが一定の条件下で、その値がスイッチング周波数Fswに応じて変化するスイッチング周波数依存特性があり、式(1)、(2)は、電流特性値I20pのスイッチング周波数依存特性をキャンセルするために設定された数式である。この式(1)、(2)は数式の一例であり、数式の内容は、出力電力Poの検出に求められる検出精度等を考慮して適宜変更することができる。上記実施形態では、図4(a)、(b)を用いて説明したように、スイッチング周波数依存特性を2つの動作点(プロットA1とA2)の測定値に基づいて特定し、これをキャンセルする式(1)、(2)を設定しているが、例えば3つ以上の動作点の測定値に基づいてスイッチング周波数依存特性をより正確に特定し、これをキャンセルする数式を設定すれば、出力電力の検出精度をさらに向上させることができる。
スイッチング電源装置10,42は、入力電源14から供給される入力電圧Viの変動幅が小さいので、電流特性値I20pのスイッチング周波数依存特性に対する入力電圧Viの影響度は一定であるが、入力電圧Viの変動幅が大きい時(入力電圧範囲が広い装置の場合)は、入力電圧Viの変動も考慮することが好ましい。その場合、入力電圧Viを検出し、検出結果を入力電圧情報J(Vi)として出力する入力電圧検出部を設け、出力電力情報生成部に、入力電圧Viを変数として盛り込んだ数式を設定するとよい。ハーフブリッジ電流共振型は、出力電圧Voと出力電流Ioが一定で入力電圧Viだけが変動すると、スイッチング周波数Fswが入力電圧Viにほぼ比例して変化するという性質があるので、この性質を考慮して数式を設定すれば、入力電圧Viの変動幅が大きい時でも出力電力を精度よく検出することができる。
出力電力情報生成部38,46は、すべてデジタルプロセッサ内に設けられているが、上述した機能の一部又は全部を、複数のディスクリート部品で構成されたアナログ回路で実施することも可能である。例えば図7は、オペアンプと抵抗とで成る第一増幅回路50と第二増幅回路52とで構成された出力電力情報生成部48を示している。第一増幅回路50は、いわゆる加算回路と呼ばれる回路であり、3つの抵抗50a,50b,50cの値を調節することによって、式(1)の演算処理とほぼ等価な入出力特性を実現することができ、上記の補正値Ib(h)に比例したアナログ電圧信号J(Ib(h))を生成することができる。後段の第二増幅回路52は、2つの抵抗52a,52bの値を調節することによって、式(2)の演算処理とほぼ等価な入出力特性を実現することができ、上記の出力電圧Po(B)に比例したアナログ電圧信号J(Po)を生成することができる。
図2、図6は、スイッチング制御部の内部構成の一例を示したものであり、本発明が目的とする動作が可能であれば、他の構成に変更してもよい。
図3は、電流特性値検出部の内部構成の一例を示したものであり、本発明が目的とする動作が可能であれば、他の構成に変更してもよい。特に、電流特性値検出部が検出する電流特性値は、共振用コンデンサ電流の大きさを示すものであればよく、上記I20pのような「共振用コンデンサ電流のピーク値の絶対値」に限定されない。例えば、出力電力の検出精度が少し低下する可能性があるが、「共振用コンデンサ電流を全波整流した波形の平均値」を電流特性値にすることも可能であり、電流特性値検出部をそのような構成に変更してもよい。また、共振用コンデンサ電流は、共振用コンデンサの位置とは異なる位置で観測してもよく、例えば共振用インダクタと直列の位置で観測してもよい。
その他、各実施形態の説明や変形例の説明の中で触れたように、各情報(電流特性値情報、スイッチング周波数情報及び出力電力情報)の形態は、アナログ電圧信号、アナログ電流信号、デジタル信号等から自由に選択することができる。そして、各ブロック(スイッチング制御部、電流特値検出部及び出力電力情報生成部)は、相手方のブロックとの間で情報の受け渡しが実行できる構成にすればよい。また、出力電力情報を外部出力する場合、上記のような電気信号の形態で出力してもよいし、例えば、電源装置と一体に設けられたディスプレイに出力電力の値を表示するという形態で出力してもよい。
10,42 スイッチング電源装置
12 ハーフブリッジ電流共振型の電力変換部
16(1),16(2) 主スイッチング素子
18 トランス
18a 1次巻線
18b 2次巻線
20 共振用コンデンサ
30,44 スイッチング制御部
36 電流特性値検出部
38,46,48 出力電力情報生成部
Fsw スイッチング周波数
I20 共振コンデンサ電流
I20p 共振コンデンサ電流の電流特性値(ピーク値の絶対値)
Io 出力電流
Po 出力電力
Pth 過電力基準値
Vi 入力電圧
Vo 出力電圧
J(Fsw) スイッチング周波数情報
J(I20p) 電流特性値情報
J(Po) 出力電力情報
J(Vi) 入力電圧情報

Claims (1)

  1. ハイサイド側及びローサイド側に配置された一対の素子であって、その両端に入力電圧が印加される一対の主スイッチング素子、1次巻線と2次巻線とで入出力を絶縁するトランス、前記1次巻線と直列の位置に挿入された共振用コンデンサ、及び前記2次巻線に発生する交流電圧を整流平滑して出力電圧を生成する整流平滑回路を有し、前記一対の主スイッチング素子は、前記共振用コンデンサを介して前記1次巻線に接続されており、前記主スイッチング素子がスイッチングすることによって前記入力電圧を所定の前記出力電圧に変換し、負荷に向けて出力するハーフブリッジ電流共振型の電力変換部と、
    前記主スイッチング素子をスイッチングさせ、そのスイッチング周波数を可変することによって前記出力電圧を制御するスイッチング制御部と、
    前記共振用コンデンサに流れる共振用コンデンサ電流の大きさを示す電流特性値を検出し、電流特性値情報として出力する電流特性値検出部と、
    前記入力電圧を検出し、入力電圧情報として出力する入力電圧検出部と、
    前記スイッチング周波数の値を示すスイッチング周波数情報と前記電流特性値情報と前記入力電圧情報とを取得し、当該各情報に基づいて、前記電力変換部の出力電力に対応した出力電力情報を生成する出力電力情報生成部とを備え、
    前記電流特性値には、前記出力電力が一定の条件下で、その値が前記スイッチング周波数に応じて変化するスイッチング周波数依存特性があり、
    前記出力電力情報生成部には、あらかじめ、前記スイッチング周波数依存特性をキャンセルするための数式であって、前記入力電圧を変数として盛り込んだ数式が設定され、
    前記出力電力情報生成部は、前記電流特性値情報を取得すると、その時の前記入力電圧情報及び前記スイッチング周波数情報を取得し、取得した前記入力電圧情報から認識される前記入力電圧の値を代入した前記数式に基づく演算を行って、前記電流特性値情報から認識される前記電流特性値を、前記スイッチング周波数依存特性をキャンセルした値に補正し、補正した値を前記出力電力に対応した値とみなして前記出力電力情報を生成することを特徴とするスイッチング電源装置。
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