JP5773435B2 - 充電装置 - Google Patents
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Description
このため、充電装置では、直流出力電力におけるリプルを低減させる必要がある。
すなわち、従来の方法では、負荷変動が起きた場合に見かけ上増減したリプルに応じてスイッチ手段のデューティ比が制御されてしまうので、DC/DCコンバータ回路から出力される直流出力電力が不安定になってしまうという問題があった。
交流電力の極性が反転するタイミングで同期信号を出力する同期検出回路をさらに備え、
スイッチ制御回路は、
フィードバック制御によりスイッチ手段のオン/オフ制御量を算出する制御量算出部と、
同期信号に同期するとともに、バッテリーに出力される出力リプル波形を反転させ、かつ振幅の大きさを1に正規化した補正基本パターンに基づいて補正量を算出する補正量算出部と、
を有し、
制御量算出部で算出されたオン/オフ制御量に補正量算出部で算出された補正量を加算してデューティ比を求めるリプル補正処理を行い、
補正量算出部は、
バッテリーへの出力電力値を算出する電力値算出手段と、
予め求めていたリプル補正処理をしない場合のバッテリーへの出力電力値とリプル値との相互関係を示す相互関係データに基づいて電力値算出手段で算出された出力電力値における補正ゲインを算出する補正ゲイン算出手段と、
を有し、
補正基本パターンに補正ゲインを乗算することにより、補正量を算出することを特徴とする。
ここで、交流電力の極性が反転するタイミングで同期信号を出力する同期検出回路を備え、補正量算出部は同期信号に同期するとともに、バッテリーに出力される出力リプル波形を反転させた補正基本パターンに基づいて補正量を算出している。
つまり、出力に含まれるリプルをキャンセルするように補正量をオン/オフ制御量に加算してデューティ比を求め、当該デューティ比によりスイッチ手段を制御している。このため、出力リプルの低減を図り、バッテリーに安定した直流出力電力を供給することができる。
さらに、この構成によれば、補正基本パターンの振幅の大きさは1に正規化されており、リプル補正処理をしない場合の出力電力値とリプル値との相互関係を示す相互関係データに基づいて出力電力値における補正ゲインを算出し、補正基本パターンに補正ゲインを乗算することにより、補正量を算出することができる。このため、出力電力値に応じた適切な補正量を算出することができ、出力リプルを確実に低減することができる。
ここで、上記相互関係データは、補正量算出部で算出された補正量を加算することなく、デューティ比を制御したときの出力電力値とリプル値との相互関係を予め求めたデータである。
少なくとも直流出力電力におけるリプル周期の1周期分の波形データからなる補正基本パターンデータを格納する補正基本パターンデータ格納手段をさらに有し、
補正基本パターンデータ格納手段に格納された補正基本パターンに補正ゲインを乗算することにより、補正量を算出することを特徴とする。
補正ゲイン算出手段が、電力値算出手段で算出された出力電力値における定数を相互関係データから読み込むことで、該定数を補正ゲインとして算出してもよい。
電力値算出手段が、電圧検出回路および電流検出回路で検出された電圧値および電流値に基づいてバッテリーへの出力電力値を算出することを特徴とする。
図1に、本発明の一実施形態に係る充電装置1のブロック図を示す。
同図に示すように、充電装置1は、商用交流電源等の交流電源2から供給された交流電力を整流および平滑して直流入力電力を生成する整流平滑回路3と、直流入力電力をスイッチ手段5a〜5dでスイッチングしてバッテリー19に供給すべき直流出力電力に変換するDC/DCコンバータ回路4と、バッテリー19への出力電力値が予め設定された設定電力値となるようにスイッチ手段5a〜5dのデューティ比を制御するスイッチ制御回路8とを備えている。
DC/DCコンバータ回路4は、IGBTやMOSFET等の4つのスイッチ手段5a〜5dからなるインバータ回路5と、トランスからなる昇圧回路6と、トランスの二次側に接続された出力回路7とを有している。
出力回路7は、ダイオードブリッジ回路11と、コイル12および平滑コンデンサ13からなるLCローパスフィルタと、数mΩのシャント抵抗14とを有している。
通常、バッテリー19は極低抵抗であるため直流出力電圧はバッテリー電圧とほぼ等しくなる。また、直流出力電圧は、少なくともフィードバック制御周期の間は一定である。
このため、「目標電力値/直流出力電圧の電圧値=目標電流値」の式が成立する。
図3に示すように、補正基本パターンデータ(図3(c)参照)におけるリプル周期は、ダイオードブリッジ回路9により全波整流された電圧波形(図3(a)参照)の周期と同じである。
補正基本パターンデータは、出力リプル波形(直流出力電流波形の近似波形(図3(b)参照))の極性を上下反転させて、振幅の大きさが1になるように正規化したものであるため、直流出力電流波形の近似波形がcos関数の波形であれば、補正基本パターンデータもcos関数の波形となる。
なお、補正ゲイン算出手段27には、温度等の条件に応じて異なる複数の相互関係データが格納されている。
次に、本実施形態に係る充電装置1の動作について具体的に説明する。
なお、本具体例では、リプル補正処理をしない状態で、出力回路7から出力される直流出力電流に大きさKのリプルが含まれている場合(図5(d)参照)について説明する。
一般には、補正ゲインはリプル値と比例関係にあるものであるが、ここでは簡単のために、補正ゲイン=リプル値として説明する。
従って、例えば、現在の電力値が1.5kWの場合は補正量の大きさが0.9となる。
これにより、スイッチ手段5a〜5dのデューティ比が変更され、直流出力電流のリプルが低減される(図5(g)参照)。
直流出力電流波形の近似波形および補正基本パターンデータを折れ線関数の波形とすることで、リプルをほぼ完全に解消することができる。
なお、補正基本パターンデータを折れ線関数の波形とした場合は、リプル1周期中に複数の関数(演算式)が存在することになるので、変曲点ごとに関数を切り替える必要がある。これに対して、補正基本パターンデータをcos関数の波形とした場合は、リプル1周期中に一つの関数しか存在しないので、いずれのタイミングであっても同じ関数を用いることができ、演算が容易になるという利点がある。
リプル値に乗算される比例定数は、例えば、補正ゲインK=リプル値として算出した補正量と、現在の出力電力値におけるリプル電流値との差に基づいて算出することができる。
定数K’(=リプル値×比例定数)を補正ゲインとして用いる場合、電力値算出手段26で予め求めていた直流出力電力の電力値と該直流出力電力における定数K’との相互関係を一次式で示した相互関係データを補正ゲイン算出手段27に格納しておき、上記相互関係データから現在の出力電力値に対応した定数K’を補正ゲインとして算出することが好ましい。
2 交流電源
3 整流平滑回路
4 DC/DCコンバータ回路
5 インバータ回路
5a〜5d スイッチ手段
6 昇圧回路
7 出力回路
8 スイッチ制御回路
9 ダイオードブリッジ回路
10 電解コンデンサ
11 ダイオードブリッジ回路
12 コイル
13 平滑コンデンサ
14 シャント抵抗
15 同期検出回路
16 電流検出回路
17 電圧検出回路
18 目標電力値設定回路
19 バッテリー
20 目標電流値演算手段
21 制御量算出部
22 補正量算出部
23 PWM信号生成手段
24a、24b AD変換手段
25 補正基本パターンデータ格納手段
26 電力値算出手段
27 補正ゲイン算出手段
28 補正量演算手段
29 演算手段
Claims (7)
- 交流電源から供給された交流電力を整流および平滑して直流入力電力を生成する整流平滑回路と、前記直流入力電力をスイッチ手段でスイッチングして直流出力電力に変換してバッテリーに出力するDC/DCコンバータ回路と、前記バッテリーへの出力電力値が予め設定された設定電力値となるように前記スイッチ手段のデューティ比をフィードバック制御するスイッチ制御回路とを備えた充電装置であって、
前記交流電力の極性が反転するタイミングで同期信号を出力する同期検出回路をさらに備え、
前記スイッチ制御回路は、
前記フィードバック制御により前記スイッチ手段のオン/オフ制御量を算出する制御量算出部と、
前記同期信号に同期するとともに、前記バッテリーに出力される出力リプル波形を反転させ、かつ振幅の大きさを1に正規化した補正基本パターンに基づいて補正量を算出する補正量算出部と、
を有し、
前記制御量算出部で算出されたオン/オフ制御量に前記補正量算出部で算出された補正量を加算して前記デューティ比を求めるリプル補正処理を行い、
前記補正量算出部は、
前記バッテリーへの出力電力値を算出する電力値算出手段と、
予め求めていた前記リプル補正処理をしない場合の前記バッテリーへの出力電力値とリプル値との相互関係を示す相互関係データに基づいて前記電力値算出手段で算出された出力電力値における補正ゲインを算出する補正ゲイン算出手段と、
を有し、
前記補正基本パターンに前記補正ゲインを乗算することにより、前記補正量を算出することを特徴とする充電装置。 - 前記補正量算出部は、
少なくとも前記直流出力電力におけるリプル周期の1周期分の波形データからなる前記補正基本パターンデータを格納する補正基本パターンデータ格納手段をさらに有し、
前記補正基本パターンデータ格納手段に格納された前記補正基本パターンに前記補正ゲインを乗算することにより、前記補正量を算出することを特徴とする請求項1に記載の充電装置。 - 前記補正量算出部は、前記同期検出回路から出力される前記同期信号と同期して、前記補正基本パターンデータに前記補正ゲインを乗算することで前記補正量を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の充電装置。
- 前記バッテリーへの出力電力値と、前記電力値算出手段で算出された出力電力値におけるリプル値が最小となるような前記補正基本パターンに乗算する定数との関係を前記相互関係データとして予め求めておき、
前記補正ゲイン算出手段は、前記電力値算出手段で算出された出力電力値における前記定数を前記相互関係データから読み込むことで、該定数を前記補正ゲインとして算出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の充電装置。 - 前記DC/DCコンバータ回路から出力される直流出力電圧および直流出力電流をそれぞれ検出するための電圧検出回路および電流検出回路をさらに備え、
前記電力値算出手段は、前記電圧検出回路および前記電流検出回路で検出された電圧値および電流値に基づいて前記バッテリーへの出力電力値を算出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の充電装置。 - 前記相互関係データは、前記バッテリーへの出力電力値とリプル値との関係を一次式で表現したものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の充電装置。
- 前記補正基本パターンは、前記DC/DCコンバータ回路の出力波形をcos関数で近似した波形であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の充電装置。
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