JP6439733B2 - 非磁性ガーネット単結晶の育成方法 - Google Patents

非磁性ガーネット単結晶の育成方法 Download PDF

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Description

本発明は、界面反転操作を伴う回転引き上げ法により(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(x=0、y=0を含む)で示される非磁性ガーネット単結晶(SGGG)を育成する方法に係り、特に、結晶の回転速度を上昇させる界面反転操作の最中に結晶の割れ(クラック)が起こり難いSGGG単結晶の育成方法に関するものである。
通信用光アイソレータに適用されるファラデー回転子の材料として、Bi置換型希土類鉄ガーネット単結晶膜(Bi−RIG:Rare-earth iron garnet)が広く用いられており、このBi−RIG単結晶膜は、ガドリニウム・ガリウム・ガーネット単結晶(GGG:Gd3Ga512)にCa、Mg、Zrが添加された非磁性ガーネット(SGGG)基板を種基板結晶にして液相エピタキシャル(Liquid Phase Epitaxy:LPEと略記する)成長法で育成されている(特許文献1〜2、非特許文献1参照)。また、Bi−RIG単結晶膜の育成を安定させるため、上記種基板結晶である非磁性ガーネット(SGGG)の転位密度には厳しい規格(視野6.3mm2当たり平均転位個数が0.1個以下)が定められている。
上記基板に用いられる非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の育成はチョクラルスキー(CZ:Czochralski)法等の回転引上げ法により行われ、予め混合したGd23、Ga23、MgO、ZrO2、CaCO3を坩堝内に所定量仕込み、高周波炉で加熱溶融して原料融液を得た後、坩堝内の原料融液に種結晶を接触させ、該種結晶を回転させながら種結晶を徐々に引き上げて結晶肩部102と結晶直胴部103とで構成されるSGGG単結晶(図1参照)を育成している(特許文献3参照)。
ところで、回転引上げ法によるSGGG単結晶の育成では、製品として使用する結晶直胴部103を育成する前段階として、結晶径を種結晶101(図1参照)から次第に大きくする肩部102の育成を行う。結晶肩部102の育成においては融液の温度差により発生する融液の「自然対流」を使い、原料融液に種結晶が接触した際の熱ショックにより発生した転位を結晶側面側に伝播させるため結晶(種結晶101)を比較的ゆっくり回転させる。この状態での結晶の固液界面形状は融液の「自然対流」を反映して凸形状(すなわち、坩堝底部側へ向けた凸形状)になっており、更に、結晶中央部にはコアと呼ばれるファセットが引き上げ方位(111)に対して約70度の角度に3回対称で出現する(図2、図3参照)。コアは不純物を取り込み易く、コア以外の領域に較べて格子定数が高くなる。一方で、SGGG基板と該基板に液相エピタキシャル成長させるBi−RIG単結晶膜との格子定数差が大きいと、Bi−RIG単結晶膜(LPE膜)が割れてしまうため、SGGG基板における格子定数の面内分布にはLPE育成の面から厳しい要求がある。このため、コアがあるSGGG基板はLPE育成での仕様を満たさず、また、コア近傍は加工時に割れ易い欠点もある。
そこで、回転引上げ法によりSGGG単結晶を育成する場合は、結晶径を大きくした段階で、結晶の回転速度を急激に上昇させ、融液中に「強制対流」を発生させて上記「自然対流」と競合状態を作り、上述した結晶の凸形状部を溶かし、固液界面形状をほぼ平坦な状態にしてから、基板として使用可能な直胴部の育成を行っている。また、固液界面が反転されたか否か(すなわち、固液界面形状が平坦になったか否か)の判断は、結晶育成中にモニターしている結晶重量の変化に基づいてなされている。すなわち、結晶の回転速度を上昇させて結晶重量が減少した後、結晶重量の減少が止まり結晶重量の変動がなくなった時点で固液界面が反転したと判断し、上記結晶の引上げを再開して結晶直胴部103の育成を行っている。
尚、結晶の回転速度を急激に上昇させて固液界面形状をほぼ平坦な状態にする一連の操作を「界面反転操作」と呼び、「界面反転操作」により結晶の固液界面形状が平坦になることを「界面反転」と呼び、かつ、結晶に形成された平坦状となった位置を「界面反転位置」(図1の符号104参照)と呼んでいる。そして、界面反転後に育成された結晶に上記コアはなく、比較的歪の少ない結晶を得ることができる。
特開2003−238294号公報 特開2003−238295号公報 特開2005−029400号公報
D. Mateika, R. Laurien, Ch. Rusche,J. Crystal Growth 56 (1982) 677
ところで、界面反転操作を伴う回転引き上げ法によりSGGG単結晶を育成する従来法においては、結晶肩部の直径が80mm、かつ、長さが100mmとなった時点(図4参照)で結晶の回転速度を上昇させる上記界面反転操作がなされていた。このようなタイミングで界面反転操作がなされる理由は、結晶直胴部と同一径の80mmまで結晶肩部が育成され、かつ、育成された単結晶を加工してSGGG基板とした場合の転位密度に係る規格(視野6.3mm2当たり平均転位個数が0.1個以下)が満たされるように結晶肩部の長さを100mmまで育成させる必要があると考えられていたためであった。
しかし、結晶肩部の直径が80mmで、長さが100mmまで育成された時点で界面反転操作を行う従来法においては、結晶の回転速度を上昇させている最中に結晶に割れ(クラック)が生じ易く、結晶直胴部の育成を中止せざるを得なくなる問題が存在した。
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、結晶の回転速度を上昇させる界面反転操作の最中に結晶の割れ(クラック)が起こり難いSGGG単結晶の育成方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者は以下のような技術的分析を行った。
一般的に歪が結晶に蓄積されて応力が大きくなると、結晶は割れて応力を解放するため、応力を低減させることで結晶クラック(割れ)の発生を抑制できる。
そこで、本発明者はクラック(割れ)発生の原因について分析を行った。
まず、結晶肩部の育成において、最も歪が大きい部位は、固液界面形状を凸界面から平坦界面に急激に変化させる界面反転操作がなされた領域である。更に、結晶中央部に出現するコアが大きい程、結晶に蓄積する歪が増加し、界面反転操作中のクラック発生の原因になっていると考えられる。
上記コアの大きさを調査するため、育成した結晶肩部を縦方向に切断し、偏光下において切断面を観察したところ、図4に示すように、結晶肩部の直径70mm〜直径80mmにかけてコアの大きさが2倍(直径70mmにおいてコアの大きさは7mm、直径80mmにおいてコアの大きさは16mm)になっていることが確認された。結晶肩部が成長するに従い固液界面の角度がファセット角に近づいてくるため、コアの成長が促進されてコアサイズが大きくなっている。
上記観察に基づき、コアサイズが大きくなる前の結晶肩部の直径が70mmとなった時点で界面反転操作を実施したところクラックは発生しなかった。しかし、図4に示すように結晶肩部の長さが70mmになった時点で界面反転操作が実施されたことになり、熱ショックにより発生した転位が結晶肩部で抜けずに規格外となることが多かった。
一方、上記転位を結晶肩部で抜くには結晶肩部を長くするとよいが、いたずらに結晶肩部を長くするとコアサイズが大きくなるためクラック発生の懸念がある。
そこで、界面反転操作中のクラック発生が抑制され、かつ、転位密度が規格内(すなわち、視野6.3mm2当たり平均転位個数が0.1個以下)となる結晶肩部の大きさを調べたところ、結晶肩部の直径が65mm以上70mm以下の範囲、かつ、結晶肩部の長さが75mm以上85mm以下の範囲であることが確認され、結晶肩部の直径が65mm以上、70mm以下、結晶肩部の長さが75mm以上、85mm以下の条件下において界面反転操作を行った場合、転位密度が規格内でかつクラック発生のない結晶を再現性良く育成できることを見出すに至った。本発明はこのような技術的分析と技術的発見を経て完成されたものである。
すなわち、本発明に係る第1の発明は、
界面反転操作を伴う回転引き上げ法により(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(x=0、y=0を含む)で示される非磁性ガーネット単結晶(SGGG)を育成する方法において、
育成される結晶肩部の直径が65mm以上、70mm以下、結晶肩部の長さが75mm以上、85mm以下の条件下において上記界面反転操作を行うことを特徴とし、
また、第2の発明は、
第1の発明に記載の非磁性ガーネット単結晶(SGGG)の育成方法において、
界面反転操作後に育成される結晶直胴部の直径が80mmであることを特徴とする。
本発明によれば、育成される結晶肩部の直径が65mm以上、70mm以下、結晶肩部の長さが75mm以上、85mm以下の条件下において界面反転操作を行うため、転位密度が規格内でかつクラック発生のないSGGG単結晶を再現性良く育成できる効果を有する。
界面反転操作を伴う回転引き上げ法により育成された結晶肩部と結晶直胴部を有する非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の形状と界面反転位置を示す説明図。 育成された非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の結晶肩部を縦方向に切断しその切断面を偏光下で撮影した拡大写真図で、結晶中央部にコアと称されるファセットが引き上げ方位(111)に対し約70度の角度に3回対称で出現している状態を示す。 育成された非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の結晶肩部を水平方向に切断しその切断面におけるX線トポグラフィーの拡大撮像図で、結晶中央部にコアと称されるファセットが3回対称で出現している状態を示す。 育成された非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の結晶肩部を縦方向に切断しその切断面を偏光下で撮影した拡大写真図で、結晶肩部の直径が70mmにおいてコアの大きさが7mm、結晶肩部の直径が80mmにおいてコアの大きさが16mmに拡大している状態を示す。 非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の育成方法に用いられる育成装置の概略構成を示す説明図。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
(1)SGGG単結晶インゴットの育成装置
この育成装置は、公知のチョクラルスキー法によりSGGG単結晶を育成する育成炉1を備えている。育成炉1の構造を簡単に説明すると、育成炉1は、図5に示すように筒状のチャンバー2と、このチャンバー2の内側に設置された高周波コイル10と、この高周波コイル10の内側に配置された断熱材3およびイリジウム製坩堝8を有している。
尚、上記育成炉1の寸法は、製造するSGGG単結晶の大きさに依存するが、一例として直径0.6m、高さ1m程度である。
また、上記育成炉1には開口部(図示せず)が2箇所設けられており、これ等開口部を介して不活性ガス、好適には窒素ガスが給排され、結晶育成時のチャンバー2内は不活性ガスで満たされる。尚、育成炉1内には、上記坩堝8底部の下側に温度を計測する図示外の温度計(熱電対)が設置されている。
また、上記高周波コイル10は銅管で構成され、図示外の制御部を通じ投入電力が制御されて坩堝8が高周波加熱されると共に温度調節がなされる。また、上記チャンバー2の内側で高周波コイル10内には断熱材3が配置されており、複数の断熱材3により囲まれた雰囲気によりホットゾーン5が形成されている。
上記ホットゾーン5の上下方向における温度勾配は高周波コイル10への投入電力量を制御することによって変化させることができ、かつ、断熱材3の形状と構成(材質)によっても広範囲に変化させることができる。更に、高周波コイル10の坩堝8に対する相対位置を調整することによりホットゾーン5の温度勾配を微調整することができる。尚、上記断熱材3は、高融点の耐火物により構成されている。
また、上記坩堝8はカップ状に形成され、その底部が断熱材3上に配置されかつ断熱材3により保持されている。また、坩堝8の上方側には、種結晶6と成長したSGGG単結晶7を保持しかつ引き上げるための引き上げ軸4が設置されており、引き上げ軸4は軸線を中心に回転させることができる。
そして、坩堝8内に原料を充填し、育成炉1のチャンバー2内に上記坩堝8を配置しかつ高周波コイル10により加熱して原料を融解させ、その後、原料融液9に種結晶6を接触させて徐々に温度を降下させ、同時に引き上げ軸4を徐々に引き上げることにより種結晶6の下部側において原料融液9を順次結晶化させる。そして、育成条件に従い高周波コイル10への投入電力を調整し、所望とする直径のSGGG単結晶7を育成することが可能となる。
尚、単結晶の育成方向における結晶方位が<111>である非磁性ガーネット単結晶基板が広く用いられているため、育成されるSGGG単結晶7の育成方向における結晶方位は<111>であることが好ましい。
また、SGGG単結晶の肩部を育成するとき、ファセット成長に伴う歪の発生を抑制するため、上述した界面反転操作を行って界面形状を凸から平坦にしている。また、単結晶育成に係る一連の温度モニターは上記温度計(熱電対)により行われる。
尚、育成中におけるSGGG単結晶の直径制御については自動(auto diameter control:ADC)で行われるが、SGGG単結晶の育成初期段階は、ADCの直径演算処理データに用いられる結晶重量の値が小さく、直径演算処理を正確に行うことが困難なため手動制御で行われ、結晶直径が概ねφ30mm以上となった時点で自動制御としている。
(2)本発明に係る非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の育成方法
上記界面反転操作を伴う回転引き上げ法により(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(x=0、y=0を含む)で示される非磁性ガーネット単結晶(SGGG)を育成する本発明に係る方法は、
育成される結晶肩部の直径が65mm以上、70mm以下、結晶肩部の長さが75mm以上、85mm以下の条件下において界面反転操作を行うことを特徴とするものである。
(3)液相エピタキシャル法によるBi−RIG単結晶膜の育成方法
育成されたSGGG単結晶は育成炉1から取り出され、熱歪を除去するアニール処理が施された後、規格に合わせた厚さに切断され、更に両面研磨されて本発明に係るSGGG単結晶基板に加工される。
その後、ファラデー回転子の材料となる(YbTbBi)3Fe512等のBi−RIG単結晶膜を、液相エピタキシャル法によりSGGG単結晶基板上に育成させる。
以下、本発明の実施例について比較例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
直径150mm、高さ150mmのイリジウム製坩堝内に、予め混合したGd23、Ga23、MgO、ZrO、CaCO3を所定量仕込み、高周波加熱炉で加熱溶融して原料融液を得た後、SGGG単結晶の育成を試みた。
まず、種結晶を1分間に5回転(回転速度:5rpm)させながら1時間に3mmの速度(引上速度:3mm/時間)で引き上げて、長さ80mmで直径70mmである結晶肩部を育成した後、種結晶の回転数を1分間に20回に増やして界面反転操作を行い、その後、結晶直胴部の直径が80mmになるように育成してSGGG単結晶を得た。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計30回行ったところ、30回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生は皆無であり、かつ、結晶直胴部への転位の伝播も皆無であった。
更に、得られたSGGG単結晶の直胴部を内周刃でウエハー状に切り出し、コロイダルシリカ等の研磨液を用いて鏡面に仕上げてSGGG基板を得た後、倍率50倍の微分干渉顕微鏡を用いてSGGG基板の転位密度を測定したところ、転位密度に係る上述の規格(視野6.3mm2当たり平均転位個数が0.1個以下)を満たすことが確認された。
これら結果について表1に示す。
[実施例2]
結晶肩部の長さが75mmで直径が70mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmに育成されたSGGG単結晶を得た。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計30回行ったところ、30回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生は皆無であり、かつ、結晶直胴部への転位の伝播も皆無であった。
また、実施例1と同様にして得られたSGGG基板の転位密度を測定したところ、転位密度に係る上記規格を満たすことも確認された。
これ等結果も表1に示す。
[実施例3]
結晶肩部の長さが85mmで直径が70mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmに育成されたSGGG単結晶を得た。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計30回行ったところ、30回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生は皆無であり、かつ、結晶直胴部への転位の伝播も皆無であった。
また、実施例1と同様にして得られたSGGG基板の転位密度を測定したところ、転位密度に係る上記規格を満たすことも確認された。
これ等結果も表1に示す。
[実施例4]
結晶肩部の長さが80mmで直径が65mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmに育成されたSGGG単結晶を得た。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計30回行ったところ、30回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生は皆無であり、かつ、結晶直胴部への転位の伝播も皆無であった。
また、実施例1と同様にして得られたSGGG基板の転位密度を測定したところ、転位密度に係る上記規格を満たすことも確認された。
これ等結果も表1に示す。
[実施例5]
結晶肩部の長さが75mmで直径が65mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmに育成されたSGGG単結晶を得た。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計30回行ったところ、30回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生は皆無であり、かつ、結晶直胴部への転位の伝播も皆無であった。
また、実施例1と同様にして得られたSGGG基板の転位密度を測定したところ、転位密度に係る上記規格を満たすことも確認された。
これ等結果も表1に示す。
[実施例6]
結晶肩部の長さが85mmで直径が65mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmに育成されたSGGG単結晶を得た。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計30回行ったところ、30回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生は皆無であり、かつ、結晶直胴部への転位の伝播も皆無であった。
また、実施例1と同様にして得られたSGGG基板の転位密度を測定したところ、転位密度に係る上記規格を満たすことも確認された。
これ等結果も表1に示す。
[比較例1]
結晶肩部の長さが70mmで直径が70mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmとなるようにSGGG単結晶の育成を試みた。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計9回行ったところ、9回全てにおいて界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生はなかった。
但し、結晶直胴部への転位の伝播有無を調べたところ、9回の育成において5回で転位が結晶直胴部に伝播していた。
このため、比較例1においてはSGGG基板における転位密度の測定は行わなかった。
これ等結果も表1に示す。
[比較例2]
結晶肩部の長さが90mmで直径が70mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmとなるようにSGGG単結晶の育成を試みた。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計6回行ったところ、6回中の3回で界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生が確認された。
このため、比較例2においては結晶直胴部への転位の伝播有無の調査を行わず、かつ、SGGG基板における転位密度の測定も行わなかった。
これ等結果も表1に示す。
[比較例3]
結晶肩部の長さが80mmで直径が80mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmとなるようにSGGG単結晶の育成を試みた。
そして、同一条件でSGGG単結晶の育成を合計12回行ったところ、12回中の8回で界面反転操作中におけるSGGG単結晶のクラック発生が確認された。
このため、比較例3においても結晶直胴部への転位の伝播有無の調査を行わず、かつ、SGGG基板における転位密度の測定も行わなかった。
これ等結果も表1に示す。
[比較例4]
結晶肩部の長さが75mmで直径が60mmまで育成した時点において上記界面反転操作を行った点を除き実施例1と同様に行って、結晶直胴部の直径が80mmとなるようにSGGG単結晶の育成を3回試みた。
しかし、界面反転操作後における平坦界面で結晶直胴部の直径を80mmまで育成させることは直径制御が難しく、結晶直胴部の直径が80mmのSGGG単結晶を育成することはできなかった。
本発明によれば、転位密度が規格内でかつクラック発生のないSGGG単結晶を育成できるため、ビスマス置換型磁性ガーネット膜をエピタキシャル成長させるためのSGGG単結晶基板として利用される産業上の利用可能性を有している。
1 育成炉
2 チャンバー
3 断熱材
4 引き上げ軸
5 ホットゾーン
6 種結晶
7 SGGG単結晶
8 坩堝
9 原料融液
10 高周波コイル
101 種結晶
102 結晶肩部
103 結晶直胴部
104 界面反転位置

Claims (2)

  1. 界面反転操作を伴う回転引き上げ法により(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(x=0、y=0を含む)で示される非磁性ガーネット単結晶(SGGG)を育成する方法において、
    育成される結晶肩部の直径が65mm以上、70mm以下、結晶肩部の長さが75mm以上、85mm以下の条件下において上記界面反転操作を行うことを特徴とする非磁性ガーネット単結晶(SGGG)の育成方法。
  2. 界面反転操作後に育成される結晶直胴部の直径が80mmであることを特徴とする請求項1に記載の非磁性ガーネット単結晶(SGGG)の育成方法。
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